JPH0782401A - 保水性多孔質体 - Google Patents

保水性多孔質体

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JPH0782401A
JPH0782401A JP5180781A JP18078193A JPH0782401A JP H0782401 A JPH0782401 A JP H0782401A JP 5180781 A JP5180781 A JP 5180781A JP 18078193 A JP18078193 A JP 18078193A JP H0782401 A JPH0782401 A JP H0782401A
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JP
Japan
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water
substance
porous material
retaining
air
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JP5180781A
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Masahiko Momose
雅彦 百瀬
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Achilles Corp
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  • Hydroponics (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロックウールなどの繊維質物質並みの高い吸
水性を有し、しかも長期間に渡って優れた保水性を維持
することができるとともに、高い空気保有性をも有する
保水性多孔質体を提供する。 【構成】 高吸水性ポリマーおよび/または吸水してゲ
ル化する物質を含む開放性多孔質体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い吸水性および保水
性を有するとともに、高い空気含有(供給)性能をも合
わせて有する保水性多孔質体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオールとポリイソシアネートと発泡
剤とから得られる基本的なポリウレタンフォームは、一
般的には、吸水性や保水性に乏しく、上面から散水した
り水に浸しても殆ど吸水せず、また一旦吸水しても短時
間で放水し乾燥してしまい、むしろ疎水性フォームの性
質を示す。このように積極的な吸水性や保水性が無いこ
とから、ポリウレタンフォームは、従来、建造物、電気
機器、家具類、自動車、その他各種物品の断熱材、緩衝
材(クッション材)などとして多用されている。
【0003】ところで、近年、上記のような疎水性のポ
リウレタンフォームに、吸水性や保水性を付与し、言わ
ば親水性のポリウレタンフォームとするための研究も種
々なされている。例えば、ポリオール分子鎖中にオキシ
エチレン基などの親水性基を導入する技術がある(特公
昭58−56605号公報など参照)。
【0004】このように親水性が付与されたポリウレタ
ンフォームなどの合成樹脂発泡体にあっては、例えば、
塗料や化粧料の各種塗布用具の塗布部材として、あるい
は切り花用、その他植物、生鮮食料などの水補給部材な
どとしての用途が広まっている。
【0005】一方、植物の育苗あるいは播種の際の床
(以下、これらをまとめて「苗床」と言う)として、土
壌に代えて、上記のような親水性のポリウレタンフォー
ムなどが多用されるようになって来ている。また、近年
の我が国の作付け土地の事情悪化に伴い水耕栽培が注目
されるようになって来ており、この水耕栽培の際の床
(以下、「水耕栽培用床」と言う)としても、上記のよ
うな親水性のポリウレタンフォームなどが使用されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
ポリオール分子鎖中にオキシエチレン基などの親水性基
を導入して親水性を付与する技術のみでは、苗床や水耕
栽培用床などとして必要な高い吸水性および保水性を有
し、かつ適度な空気を保持するには、未だ充分とは言え
ない。
【0007】これに対し、高い吸水性を有するために、
今日まで、土壌代替の苗床などとして広く使用されて来
ているものに、ロックウールなどの繊維質物質がある。
【0008】しかし、繊維質物質の場合、吸水性が高す
ぎるために、吸水後の繊維質物質内の空気保有量が極め
て少なく、植物の根への酸素の供給が不充分となる。し
かも、繊維質物質は、形状の復元性が悪いため、成育途
上の手入れの過程などで変形が生じた場合には、この変
形形状を維持することとなり、植物の成育に悪影響を及
ぼすこともある。加えて、繊維質物質は、上記の親水性
ウレタンフォームに比して、乾燥速度が早く、一時的な
保水性には優れるものの、苗床などとして必要な長期間
の保水性は必ずしも充分とは言えない。
【0009】本発明は、以上の諸点を考慮し、ロックウ
ールなどの繊維質物質並みの高い吸水性を有し、しかも
長期間に渡って優れた保水性を維持することができると
ともに、高い空気保有性をも有する保水性多孔質体を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による保水性多孔質体は、高吸水性ポリマー
および/または吸水してゲル化する物質を含む開放性多
孔質体からなることを特徴とする。
【0011】本発明における高吸水性ポリマーとは、自
重の数10倍から1000倍以上もの水を吸収するポリ
マーであって、一般に高吸水性ポリマーと言われている
ものを指す。この高吸水性ポリマーとしては、例えば、
架橋ポリビニルアルコール、架橋ポリオキシエチレン、
架橋ポリアクリル酸塩系物質、イソブチレン/マレイン
酸塩系物質、デンプン/ポリアクリル酸塩系物質、ポリ
ビニルアルコール/ポリアクリル酸塩系物質、架橋カル
ボキシメチルセルロースなどが挙げられ、これらはそれ
ぞれ単独であるいは2種以上を混合して使用することが
できる。
【0012】上記の高吸水性ポリマーは、粒径が数10
μm以上のものが使用できるが、開放性多孔質体に均一
に点在させるためには、100μm以上の粒径の大きい
ものを使用することが好ましい。
【0013】また、本発明における吸水してゲル化する
物質とは、本発明の保水性多孔質体を実際に使用してい
るときに、水を吸収すればゲル(すなわち、ヒドロゲ
ル)化するが、この水が無くなれば元の粉末状態に戻る
物質(以下、これを「ヒドロゲル化物質」と言う)を言
う。このヒドロゲル化物質としては、例えば、寒天、ゼ
ラチンなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、ある
いは2種以上を混合して使用することができる。
【0014】このヒドロゲル化物質も、上記の高吸水性
ポリマーと同様に、粒径が数10μm以上のものが使用
できるが、後述する開放性多孔質体に均一に点在させる
ためには、100μm以上の粒径の大きいものを使用す
ることが好ましい。
【0015】以上の高吸水性ポリマーおよび/またはヒ
ドロゲル化物質を混合する開放性多孔質体としては、例
えば、ポリウレタンフォーム、ユリアフォーム、フェノ
ールフォーム、ポリビニルアクリレートフォーム、ラバ
ーフォーム、ロックウール、グラスウール、パームロッ
クなどの他に、各種の不織布や織布なども挙げられる
が、合成樹脂発泡体が好ましく用いられる。これらは、
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0016】なお、ポリウレタンフォームの場合には、
前述した特公昭58−56605号公報に開示される、
ポリウレタン原料のポリオール分子鎖中にオキシエチレ
ン基などの親水性基を多く導入したり、またポリウレタ
ンフォーム製造時の補助原料の1つである界面活性剤と
して親水性の高いポリオキシエチレン系のものを使用し
たり、あるいはポリウレタンフォームに親水性を付与す
るためにカチオン系,アニオン系,ノニオン系の界面活
性剤を配合するなどして、良好な親水性を付与したポリ
ウレタンフォームであってもよい。
【0017】上記の開放性多孔質体に混合する上記の高
吸水性ポリマーおよび/またはヒドロゲル化物質の量
は、多ければ開放性多孔質体の空隙内の水分量を増加さ
せ、少なければ該空隙内の空気量を増加させるため、本
発明の保水性多孔質体の用途に応じて、例えば、苗床な
どとして使用する場合には、植えつける植物の種類や栽
培方法などによって、最適の量を選択する必要がある。
【0018】なお、一般には、高吸水性ポリマーおよび
/またはヒドロゲル化物質(双方を混合する場合は、双
方の合計量)が、2〜30重量%程度含まれるような量
とすることが好ましく、この範囲内において、上記した
ように、用途に応じて必要とする吸水性能および保水性
能を保有し得るような量を選定すればよい。
【0019】以上のような構成からなる本発明の保水性
多孔質体を製造するには、例えば、開放性多孔質体を製
造する際に、この製造と同時に高吸水性ポリマーおよび
/またはヒドロゲル化物質を開放性多孔質体中に混合さ
せる方法が挙げられる。
【0020】この方法を、開放性多孔質体がポリウレタ
ンフォームである場合を例にして具体的に説明する。ポ
リウレタンフォームの製造方法には、ワンショット法、
プレポリマー法があり、ワンショット法においては、ポ
リエーテルポリオールおよび/またはポリエステルポリ
オール、触媒、発泡剤、水などからなるポリオール成分
と、トリレンジイソシアネートなどのイソシアネート成
分とを反応させる際に、高吸水性ポリマーおよび/また
はヒドロゲル化物質を混合する。このとき、高吸水性ポ
リマーおよび/またはヒドロゲル化物質は、ポリオール
成分やイソシアネート成分とは別個に供給してもよい
し、水が配合されていないイソシアネート成分に予め混
合しておいてもよい。
【0021】プレポリマー法においては、ポリオールに
対して化学量論的に過剰なイソシアネートを混合加熱し
て得た末端NCOのプレポリマーと、このNCOに対し
て大過剰の水や整泡剤などの混合液とを、混合攪拌して
ポリウレタンフォームを得る際に、高吸水性ポリマーお
よび/またはヒドロゲル化物質を混合する。このとき、
高吸水性ポリマーおよび/またはヒドロゲル化物質は、
末端NCOのプレポリマーや混合液とは別個に供給して
もよいし、水が配合されていないプレポリマーに予め混
合しておいてもよい。
【0022】これらの方法により、ポリウレタンフォー
ムのリブ(骨格)内に、高吸水性ポリマーおよび/また
はヒドロゲル化物質が、均一に分散(点在)した状態の
ポリウレタンフォームが製造される。
【0023】開放性多孔質体がポリウレタンフォーム以
外のものである場合も、上記のポリウレタンフォームの
場合と同様に、原料中に予め高吸水性ポリマーおよび/
またはヒドロゲル化物質を混合しておいたり、あるいは
製造工程(反応工程)中で混合、付着するなどすれば、
高吸水性ポリマーおよび/またはヒドロゲル化物質が均
一に分散(点在)された状態の高品質の保水性多孔質体
を得ることができる。
【0024】
【作用】本発明の保水性多孔質体は、開放性多孔質体に
高吸水性ポリマーおよび/またはヒドロゲル化物質を含
有させたものであり、該開放性多孔質体内に疎水性で空
気を含む空隙部分(高吸水性ポリマーおよび/またはヒ
ドロゲル化物質が混入していない部分)と、親水性で水
を含む空隙部分(高吸水性ポリマーおよび/またはヒド
ロゲル化物質が混入している部分)とが混在した状態と
なっている。
【0025】上記の高吸水性ポリマーおよび/またはヒ
ドロゲル化物質が、優れた吸水性と保水性とを発現し
て、上記の親水性で水を含む空隙部分を構成する。した
がって、本発明の保水性多孔質体に給水すれば、この高
吸水性ポリマーおよび/またはヒドロゲル化物質が存在
する空隙部分が、水を大量に吸収し、かつ吸収した大量
の水を長期間にわたって保持することとなる。
【0026】なお、ヒドロゲル化物質では、水を吸収し
てゲル化し、この吸収水が(大気中に揮発あるいは放散
したり、また植物の根などに吸収されたり、他の物体側
へ転写されるなどして)無くなれば元の粉末状態に戻
り、再び吸水してゲル化する。これを、理論的には無限
に繰り返すことができるため、長期間にわたって、優れ
た吸水性能と保水性能とを保持することとなる。
【0027】一方、上記のような作用をなす高吸水性ポ
リマーおよび/またはヒドロゲル化物質が混入していな
い開放性多孔質体の疎水性の空隙部分が、優れた空気保
有性を発現する。したがって、本発明の保水性多孔質体
が、上記のように大量の水を吸収しても、この疎水性の
空隙部分による高い空気保有量を維持することができ
る。
【0028】すなわち、吸水するのは、高吸水性ポリマ
ーやヒドロゲル化物質であり、これらの開放性多孔質体
の空隙内への混入濃度が高くなると、開放性多孔質体の
一部の空隙内にも水が浸透して水と空気が混在する状態
となる。この水と空気の比率は、高吸水性ポリマーやヒ
ドロゲル化物質の粒子の大きさや混入量により変化させ
ることができる。開放性多孔質体の空隙内の空気が無く
なる(例えば、苗床などに使されて、植物の根の成長の
ために空気が消費される)場合には、外気に開放してい
る空隙から新鮮な空気が導入され、この空気が、連通す
る空隙を通って多孔質体の内部にまで至ることができ
る。
【0029】これらをまとめれば、本発明の保水性多孔
質体によれば、長期間にわたって優れた吸水性能と保水
性能とを有すると同時に、優れた空気保有性能をも有し
得、例えば、苗床や水耕栽培用床などとして使用する場
合に、植物の根の成育に必要な水、栄養、酸素を良好に
補給することができる。また、塗料や化粧料の各種塗布
用具の塗布部材などとして使用する場合にも、塗料や化
粧料溜からの塗料や化粧料の吸収・保持を良好に行え、
かつ低度の加圧により塗布対象物への塗料や化粧料の転
写を容易に、しかも良好に行うことができる。
【0030】
【実施例】
〔発泡体の調製例〕 実施例1(プレポリマー法による): (i)ポリエーテルの合成;グリセリンを開始剤とし
て、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=80
/20(重量部)を平均分子量が3500となるよう
に、カセイソーダ存在下で窒素雰囲気中、120℃で2
時間反応させた。得られたポリエーテルを窒素雰囲気中
で冷却し、硫酸で中和した。
【0031】(ii)プレポリマーの合成;(i)のポ
リエーテル100重量部に対して、TDI80(トリレ
ンジイソシアネート)34.3重量部を窒素雰囲気中で
攪拌しながら徐々に添加し、80℃に加温しながら約2
時間で反応を終了させ、NCO基が9.6%の末端NC
Oのプレポリマーを得た。
【0032】(iii)開放性多孔質体の製造; (ii)のプレポリマー100重量部に対し、平均粒径
300μmのデンプン/ポリアクリル酸塩系の高吸水性
ポリマーを15重量部(製品発泡体に対して12重量%
となる量)添加し、10秒間攪拌して発泡させた。以上
のようにして、親水性ポリウレタンフォームに、デンプ
ン/ポリアクリル酸塩系の高吸水性ポリマーが混入され
た本発明の保水性多孔質体を得た。
【0033】実施例2 デンプン/ポリアクリル酸塩系の高吸水性ポリマーに代
えてヒドロゲル化物質としての寒天を5重量部(製品発
泡体に対して4重量%となる量)添加し、攪拌時間を1
0秒とする以外は、実施例1と同様にして本発明の保水
性多孔質体を得た。
【0034】実施例3(ワンショット法による):3官
能性で分子量3000のポリエーテルポリオール100
重量部に、平均粒径300μmのデンプン/ポリアクリ
ル酸塩系の高吸水性ポリマー10重量部(製品発泡体に
対して7重量%となる量)、触媒、整泡剤を添加し、1
0秒間攪拌して分散させた。次いで、TDIを添加し、
さらに10秒間攪拌して、汎用のポリウレタンフォーム
に高吸水性ポリマーが分散された本発明の保水性多孔質
体を得た。
【0035】実施例4 デンプン/ポリアクリル酸塩系の高吸水性ポリマーに代
えてヒドロゲル化物質としての寒天を5重量部(製品発
泡体に対して4重量%となる量)添加する以外は、実施
例3と同様にして本発明の保水性多孔質体を得た。
【0036】比較例1 デンプン/ポリアクリル酸塩系の高吸水性ポリマー、ま
たはヒドロゲル化物質である寒天を添加しない以外は、
実施例1と同様にして、連続気泡性の親水性ポリウレタ
ンフォームを得た。
【0037】比較例2 デンプン/ポリアクリル酸塩系の高吸水性ポリマー、ま
たはヒドロゲル化物質である寒天を添加しない以外は、
実施例3と同様にして、連続気泡性のポリウレタンフォ
ームを得た。
【0038】〔吸水性能、保水性能および空気保有性能
の比較〕上記の実施例1〜4で得た本発明の保水性多孔
質体と、比較例1で得た親水性ポリウレタンフォーム
と、比較例2で得た親水性を持たない一般のポリウレタ
ンフォームとを、それぞれ5mm×10cm×10cm
に裁断してサンプルとした。また、参考のために、従来
のロックウールについても、同じ寸法に裁断してサンプ
ルとした。
【0039】これら各サンプルをビーカー中の水に浸漬
させて、各サンプルの吸水状態を調べた。この結果、吸
水速度は、実施例1>実施例2>比較例1>実施例3>
実施例4>比較例2の順番であった。ただし、比較例2
のサンプルは1時間浸漬させても殆ど吸水することはな
かった。また、実施例1,2および比較例1のサンプル
は、略透明化し、セル(空隙)内全体に水が浸透し、実
施例3,4のサンプルは、透明部分と白い部分とが混在
した半透明(白濁)状態で、セル内に水と空気とが混在
しており、比較例2のサンプルは白色のままで、水は浸
透していなかった。
【0040】また、これらの各サンプルを水中で充分揉
んで水を飽和するまで吸収させ、これを蓋なしのプラス
チック容器に一列に並べ、常温で1週間放置した後、水
分の残存量を調べた。この結果、実施例1〜4のサンプ
ルは、高吸水性ポリマーなどに水分が残っており、水と
空気とが混在した状態であった。これに対し、比較例
1,2のサンプルは、水分は殆ど無く、ロックウール
は、ほぼ乾燥状態であった。
【0041】また、例えば、貝割れ大根の栽培で、比較
例1〜2の親水性ポリウレタンフォームや一般のポリウ
レタンフォーム上に種を播き成育させる場合は、多量に
散水すると、セル内が水で充満して根腐れを発生するた
め、少量づづ多数回にわたって散水しなければならない
が、実施例1〜4の本発明の保水性多孔質体を使用する
場合には、多量に散水しても長時間水分と空気とを保持
するため、散水の回数を大幅に減少させることが可能で
あった。
【0042】さらに、土壌の上に実施例1〜4の本発明
の保水性多孔質体のシートおよび比較例1,2のポリウ
レタンフォームのシートを敷き、葉物の種を播いて栽培
する場合、比較例1,2のポリウレタンフォームでは、
散水により急速に吸水するが、自重で徐々に下方に移行
し、2〜3日で乾燥してしまったが、実施例1〜4の本
発明の保水性多孔質体では、1週間後でも水分が残って
おり、適切な栽培状態を保持していた。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明の保水性多
孔質体は、開放性多孔質体に高吸水性ポリマーおよび/
またはヒドロゲル化物質を混入させているため、次のよ
うな効果を奏することができる。
【0044】(1)開放性多孔質体による高い空気保有
性を損なうことなく、優れた吸水性および保水性を保持
させることができる。しかも、この保水性は、長期間に
わたって持続し得るものであり、従来の一時的な保水性
に優れたロックウールに比して、優れた性能である。
【0045】(2)(1)のために、本発明の保水性多
孔質体を、例えば、苗床や水耕栽培用床などとして使用
する場合に、植物の根に必要な水分、養分、酸素の供給
を良好に行うことができる。
【0046】(3)(1)のために、本発明の保水性多
孔質体を、例えば、湿気補給用部材などとして使用する
場合には、長期間にわたって吸水作業を要せず、優れた
使用が可能である。
【0047】(4)(1)のために、本発明の保水性多
孔質体を、例えば、塗料の塗布部材などとして使用する
際には、塗料溜からの塗料の吸収・保持が良好となると
ともに、低度な加圧で塗布対象物への転写が可能であ
り、優れた使用ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高吸水性ポリマーおよび/または吸水し
    てゲル化する物質を含む開放性多孔質体からなることを
    特徴とする保水性多孔質体。
JP5180781A 1993-06-25 1993-06-25 保水性多孔質体 Pending JPH0782401A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5180781A JPH0782401A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 保水性多孔質体

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JP5180781A JPH0782401A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 保水性多孔質体

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JP5180781A Pending JPH0782401A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 保水性多孔質体

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005273285A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Naotomi Shoji Kk 敷設材の製造方法、および敷設材製造用キット
JP2014057554A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Green Box Co Ltd 植物栽培用器具
CN108859355A (zh) * 2018-06-13 2018-11-23 安徽艾迪文新材料有限公司 一种汽车用复合板

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