JPH0782109B2 - 高速炉用の破損燃料検出装置 - Google Patents

高速炉用の破損燃料検出装置

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JPH0782109B2
JPH0782109B2 JP63247446A JP24744688A JPH0782109B2 JP H0782109 B2 JPH0782109 B2 JP H0782109B2 JP 63247446 A JP63247446 A JP 63247446A JP 24744688 A JP24744688 A JP 24744688A JP H0782109 B2 JPH0782109 B2 JP H0782109B2
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芳幸 笠原
政敏 揃
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動力炉・核燃料開発事業団
三菱原子力工業株式会社
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、原子力発電プラントにおける液体金属冷却高
速炉に関し、特に、炉心燃料集合体の破損を検出するた
めの破損燃料検出装置に関するものである。
[従来の技術] 高速炉は、軽水炉に比べて炉心単位体積当りの出力が高
いため、冷却材による除熱能力の確保は、燃料集合体の
健全性を含め、炉心安全上及び運転管理上、極めて重要
である。特に、大型炉の場合には、炉心が大型化するた
め、炉心の局所的な除熱異常を高い信頼性をもって、高
感度且つ早期に検出できるような破損燃料検出装置の開
発が必須となる。
かかる破損燃料検出装置としては、遅発中性子検出器等
の破損燃料検出機器を原子炉容器の外部に設けたものが
一般的に知られているが、設置スペース等の問題から、
第5図に示すような破損燃料検出装置が提案されてい
る。即ち、図示の破損燃料検出装置1は、本願の出願人
による特願昭62−321340号明細書に記載されている発明
であって、原子炉容器の炉上部機構2に貫設され炉心に
向かって垂直下方に延びる支持筒体3と、この支持筒体
3内に同軸に配置された内筒4と、破損燃料を検出する
ために前記内筒4内に配備された腐食生成物吸着材5や
燃料破損物質捕獲用粒子トラップ6、遅発中性子検出器
7等の破損燃料検出機器とを備えている。また、この破
損燃料検出装置1は、内筒4の下端開口を各燃料集合体
8におけるハンドリングヘッド9の頂部開口10に切離し
可能に接続するための手段として、装置全体を上下させ
る上下位置調節機構11と、燃料集合体8の頂部開口10に
嵌合可能なインターフェイス機構12を有している。
この破損燃料検出装置1は、原子炉容器内に収容される
ので非常にコンパクトであり、炉の全体的な破損燃料検
出を行うことができることは勿論、装置1を特定の燃料
集合体8に接続できるので、局所的な検出も行い得る、
という利点がある。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述したような従来の破損燃料検出装置
では、燃料破損物質の検出及び放射性腐食生成物の検出
を目的として配備した粒子トラップと腐食生成物吸着材
を定量評価するためには、その都度、装置全体を炉上部
機構から取り外し、取扱いキャスク内に収容した後にホ
ットセルに移送し、該ホットセル内にて切断、解体しな
ければならない。また、構成部材を新規製作又は再利用
する場合にはホットセル内で作り直す必要があった。こ
れは、破損燃料検出装置の全長が最低でも7.3mあること
から、極めて手間のかかる作業である。
また、このような長大な破損燃料検出装置を収容する取
扱いキャスクも大型となることは余儀なくされ、更に、
主要被曝線源である高レベルの腐食生成物や燃料破損物
質を取り扱うので大掛かりな遮蔽層を設けておかなけれ
ばならない。
併せて、ホットセル内の取扱い施設、及び、ナトリウム
洗浄等を含むその取扱い方法・補機設備等の大掛かりな
ものとなってしまう。
このようなに、従来の破損燃料検出装置には種々の解決
すべき課題がある。
[課題を解決するための手段] 上記課題は、特許請求の範囲の請求項1に係る第1の発
明、又は特許請求の範囲の請求項2に係る第2の発明に
より解決される。
第1の発明は、炉心の周囲に燃料集合体一時保管用の炉
内ラックが設けられている高速炉で用いられる破損燃料
検出装置であって、原子炉容器の炉上部機構に貫設され
る支持筒体と、該支持筒体内に上下動可能に支持される
と共に冷却材流通路を形成する筒体内に、遅発中性子検
出器を設けて成る上部破損燃料検出機構と、冷却材流通
路を形成すると共に前記炉内ラックに配置可能な外形寸
法を有する筒体内に、腐食生成物吸着材及び燃料破損物
質捕獲用粒子トラップを設けて成る下部破損燃料検出機
構と、前記上部破損燃料検出機構の下端に設けられたフ
ックを遠隔制御することにより該上部破損燃料検出機構
の下端に前記下部破損燃料検出機構の上端を脱着可能に
掛止すると共に、両者を冷却材流通可能に接続するイン
ターフェイス・掛止機構と、前記上部破損燃料検出機構
を上下動させるための駆動機構と、前記下部破損燃料検
出機構の下端に設けられ、該下部破損燃料検出機構の下
端を各燃料集合体の上端に冷却材流通可能に接続するた
めのインターフェイス機構と、を備えている高速炉用の
破損燃料検出装置を特徴としている。
また、第2の発明は、原子炉容器の炉上部機構に貫設さ
れ炉心に向かって垂直下方に延びる支持筒体と、該支持
筒体内の下部に引抜き可能に配置されると共に冷却材流
通路を形成する筒体内に、腐食生成物吸着材を設けて成
る下部破損燃料検出機構と、前記支持筒体内であって前
記下部破損燃料検出機構の上方に該下部破損燃料検出機
構とは別個独立に引抜き可能に配置されると共に冷却材
流通路を形成する筒体内に、遅発中性子検出器を設けて
成る上部破損燃料検出機構と、各燃料集合体内の上部に
設けられた燃料破損物質捕獲用粒子トラップと、前記ハ
ウジングの下端に設けられ、前記下部破損燃料検出機構
の下端を前記各燃料集合体の上端に冷却材流通可能に接
続するためのインターフェイス機構と、該インターフェ
イス機構と対応の前記燃料集合体に対して接続・切離し
を行うために前記ハウジングの上下方向の位置を調節す
る上下位置調節機構と、を備えている高速炉用の破損燃
料検出装置を特徴としている。
[作用] 上述したような構成の第1の発明による破損燃料検出装
置においては、下部破損燃料検出機構を炉内で上部破損
燃料検出機構から遠隔制御により切り離すことができ、
炉内ラックに一時保管することができる。よって、下部
破損燃料検出機構を上部破損燃料検出機構とは別個に通
常の燃料交換ルートを用いて炉外に搬出することができ
る。
また、上述した第2の発明による破損燃料検出装置にお
いては、腐食生成物吸着材を有する下部破損燃料検出機
構と、遅発中性子検出器を有する上部破損燃料検出機構
とを別個に支持筒体内から取り出すことができ、他方、
燃料破損物質捕獲用粒子トラップを有する燃料集合体は
燃料交換ルートを用いて炉外に取り出すことができる。
以下、図面と共に本発明による好適な実施例について詳
細に説明する。
[第1の発明の実施例] 第1図は、第1の発明による破損燃料検出装置を高速炉
の原子炉容器に取り付けた状態を示す断面図である。
図示するように、この破損燃料検出装置100は、原子炉
容器の炉上部機構101を貫通して取り付けられ、炉心に
向かって垂直下方に延びている。破損燃料検出装置100
は、流量計102、中性子遮蔽体103、遅発中性子検出器10
4を内蔵する上部破損燃料検出機構(上部検出機構)105
と、その下方に同軸に連結され内部に腐食生成物吸着材
106及び燃料破損物質捕獲用粒子トラップ107を有する下
部破損燃料検出機構(下部検出機構)108とを具備し、
上部検出機構105は、炉上部機構101を貫通して据え付け
られた支持筒体109によって支持されている。
上部検出機構105は、内筒110、中間筒111及び外筒112の
三重管構造の筒体を有し、内筒110内に、下方から流量
計102、例えば粉末状のB4C等の中性子遮蔽体103、遅発
中性子検出器104が配備されている。外筒112の上端及び
内筒110の上端の間には環状の閉鎖板113が一体形成され
ており、両者間を閉じている。また、内筒110の下端は
閉鎖板114により閉じられており、中間筒111の下端は、
第2図に明示するような流通孔115を有する閉鎖板116に
より閉じられている。従って、冷却材Fが、中間筒111
の閉鎖板116の流通孔115から流入すると、中間筒111と
内筒110との間を上昇し、環状閉鎖板113の下面にて流れ
の向きを変え、中間筒111と外筒112との間を下降して外
筒112下部の開口117から流出することとなる。
支持筒体109の上端面には上部検出機構105の蓋板118が
支持されており、内筒110の上端から延びる延長部分119
が蓋板118の中央開口を通って外部に突出している。こ
の延長部分119の上部外面にはねじが切られ、このねじ
部と螺合する回転体120が、蓋板118上の支持ブロック12
1により回転可能に支承されている。更に、この回転体1
20の外面には歯車が形成されており、支持ブロック121
に固定された駆動モータ122の平歯車123と噛合してい
る。このような所謂ボールナットスクリュー方式の駆動
機構は、駆動モータ122を作動させることにより、延長
部分119、即ち上部検出機構105を上下動させることがで
きる。尚、蓋板118と延長部分119との間にはラビリンス
シール若しくはOリング124が設けられ、更に、蓋板118
の下面と外筒112の上端部との間には、延長部分119を囲
むようにして筒状の金属ベローズ125が介設されている
ので、炉内からの冷却材及びカバーガスが炉上部に漏出
することはない。
下部検出機構108は、筒体126内に、中空円筒形状のSU
S、インコネル、ニッケル等から成る腐食生成物吸着材1
06、及び、中空円筒形状のSUS焼結体から成る燃料破損
物質捕獲用粒子トラップ107を収納したパッケージ127を
装荷立脚して構成されている。筒体126の上端にはハン
ドリングヘッド128が形成されており、後に詳説する
が、インターフェイス・掛止機構129により上部検出機
構105と接続されるようになっている。また、筒体126の
下部には、燃料集合体130の頂部に設けられているハン
ドリングヘッド131の頂部開口132に嵌合し、燃料集合体
130からの冷却材Fを下部検出機構108内に導き入れるた
めのインターフェイス機構133が設けられている。この
インターフェイス機構133は、筒体126の下端から下方に
延びる円筒部材134と、該円筒部材134内に摺動可能に配
置された漏斗状の受け口部材135と、この受け口部材135
を常に突出した状態で維持するために設けられた圧縮ば
ね136と、受け口部材135及び筒体126の内部を連通させ
る金属ベローズ137とから成っている。受け口部材135は
上下方向に弾性的に伸縮可能となっているため、受け口
部材135を燃料集合体130の頂部開口132に適当な押圧力
をもって嵌合させることができると共に、下部検出機構
108と上部検出機構105が相互に連結している際にこれら
がスウェリングや熱膨張等を起こしても、その軸方向変
位を吸収することができる。
また、高速炉においては炉心の周囲に燃料集合体130を
一時的に保管するための炉内ラック(図示しない)が設
けられているのが一般的であるが、下部検出機構108
は、この炉内ラックに挿入できるよう、外形寸法が定め
られている。
上部検出機構105の下端には、下部検出機構108のハンド
リングヘッド128の頂部開口138と接続するためのインタ
ーフェイス・掛止機構129が設けられている。このイン
ターフェイス・掛止機構129は、第2図に明示するよう
に、上部検出機構105の下端に同軸に取り付けられ且つ
その先端がハンドリングヘッド128の頂部開口138に挿入
される円筒部材139と、この円筒部材139の外周面に沿っ
て摺動する押え部材140と、該押え部材140を下方に押圧
する圧縮ばね141とを有している。また、この押え部材1
40と円筒部材139のフランジの下面との間には金属ベロ
ーズ142が介設され、更に、これらの部材を一体的に保
持するために、最外周部にカバー143が取り付けられて
いる。カバー143には上下方向に延びるスリット144が形
成されており、押え部材140の外面から突出するピン145
がこのスリット144に通されることにより、押え部材140
が軸線を中心として回転することなく上下動のみできる
ようになっている。また、上部検出機構105の閉鎖板116
の上面にはシリンダ146が一体的に形成されており、こ
のシリンダ146内にピストン147が往復動可能に配置され
ている。ピストン147の下面からはピストンロッド148が
下方に延び閉鎖板116を貫通し、その下端に樽状のカム
部材149が取り付けられている。円筒部材139の下部に
は、第3図に示すように周方向等間隔に3つのスリット
150が形成されており、各スリット150に、下端にフック
151を有するアーム152が径方向に揺動可能に取り付けら
れている。ピストンロッド148の先端のカム部材149はこ
のアーム152の背面部分に接し、その位置に応じてアー
ム152の揺動角度を変えるようになっている。即ち、カ
ム部材149を最も下げた位置では、アーム152の先端のフ
ック151は円筒部材139の外面から外方に突出され、ま
た、カム部材149を上方に移動させると、アーム152のフ
ック151は内方に動かされ、円筒部材139の外面から引っ
込んだ位置とされる。尚、ピストンロッド148を動かす
ための駆動力は、外部に設けられたガス供給源(図示し
ない)から管路153、154を経て送られるガス圧により得
られ、ガスの種類は、冷却材環境を考慮しアンゴル、窒
素又はヘリウムのような不活性ガスが好適である。
このような構成のインターフェイス・掛止機構129は、
次のようにして上部検出機構105と下部検出機構108とを
接続する。まず、不活性ガスを管路154を経てシリンダ1
46内の下部に供給してピストンロッド148を上昇させ、
アーム152のフック151を引っ込めた状態とする。かかる
状態で、駆動モータ122を制御することで上部検出機構1
05を下げ、円筒部材139の先端を下部検出機構108の頂部
開口138に挿入する。次いで、不活性ガスを管路153より
供給してピストンロッド148を下げると、アーム152のフ
ック151がカム部材149に押されて外方に突出する。この
状態で上部検出機構105を引き上げると、フック151は、
ハンドリングヘッド128の頂部開口138の周縁に形成され
ている下向きの突起155と掛合し、下部検出機構108は上
部検出機構105に対して吊り下げられた形で連結され
る。尚、押え部材140のフレアー部分156はハンドリング
ヘッド128の上端に圧縮ばね141の押圧力により押し付け
られ、両者は液密に接続される。また、圧縮ばね141
は、上部検出機構105及び下部検出機構108の熱膨張を吸
収する機能も有している。上部検出機構105から下部検
出機構108を分離させる場合には、前記とは逆の手順で
操作を行えば良いことは容易に理解されよう。
上述したような第1の発明による破損燃料検出装置100
は、通常、インターフェイス機構133の受け口部材135の
先端が燃料集合体130から離れた状態で配置される。こ
の状態において、炉心から上昇する冷却材Fはインター
フェイス機構133の受け口部材135から取り入れられ、下
部検出機構108内に入り上昇する。更に、下部検出機構1
08のハンドリングヘッド128から流出した冷却材は、イ
ンターフェイス・掛止機構129を通って上部検出機構105
に流入し、前述したような態様でその内部を流通する。
これによって、遅発中性子検出器104が、冷却材F中の
核分裂生成物から発せられる遅発中性子を検出し、定量
評価を行うことができ、炉の異常を監視することができ
る。
また、定期検査のため、或は、炉の異常を検出した際、
1本の燃料集合体130について検査を行う場合には、破
損燃料検出装置100を、炉上部機構101の移動操作によっ
て対象の燃料集合体130の垂直上方に配置する。次い
で、駆動モータ122を操作して上部検出機構105及び下部
検出機構108を下降させ、燃料集合体ハンドリングヘッ
ド131の頂部開口132にインターフェイス機構133の受け
口部材135を嵌合させる。これによって、当該燃料集合
体130内を上昇する冷却材Fが破損燃料検出装置100内に
導入され、特定の燃料集合体130のみの検査を行うこと
が可能となる。
次に、腐食生成物及び燃料破損物質の定量評価を行う場
合の作業手順について説明する。
まず、炉上部機構101の移動操作を行い、破損燃料検出
装置100を炉心周囲の炉内ラック内直上に配置する。次
いで、前述したようにしてインターフェイス・掛止機構
129を遠隔制御することにより下部検出機構108を上部検
出機構105から切り離し、炉内ラックに仮保管する。こ
の後、通常の燃料交換ルートにおける機器・設備を用い
て、下部検出機構108をサイト内施設のホットセル(図
示しない)内に移送し、そこで下部検出機構108の切
断、解体を行う。かかる後、腐食生成物吸着材106と、
燃料破損物質捕獲用粒子トラップ107とをホットセル内
で検査することで、腐食生成物及び燃料破損物質の定量
評価を行うことができる。
腐食生成物等の検査が終了した後は、新規な下部検出機
構108を用意し、この下部検出機構108を炉内ラックに配
備し、上記とは逆の手順にて、上部検出機構105に接続
する。
尚、下部検出機構108が切り離された後、上部検出機構1
05を支持筒体109から引き抜き、これを単独で洗浄した
り、保守整備若しくは交換することも可能である。
[第1の発明の効果] 以上のように、第1の発明によれば、ホットセル内で定
量評価を行う必要のある腐食生成物吸着材及び燃料破損
物質捕獲用粒子トラップを備える下部検出機構だけを、
炉内ラックを用いて燃料交換ルートを経て外部に取り出
すことができる。従って、従来のように装置全体をホッ
トセルに運ぶ必要がなく、従来の燃料交換ルートの設備
や機器を援用することが可能となり、プラントの合理化
及びコストダウンに寄与する。
また、下部検出機構を取り出している間、上部検出機構
は原子炉容器に取り付けた状態のままとすることができ
るので、上部検出機構及び支持筒体等の再利用が可能で
あり、また、上部検出機構も下部検出機構とは別個に原
子炉容器から取り外すことができるので、各検出機構に
対応した取扱い、例えば洗浄、交換、メンテナンス等を
適宜行うことができ、よって装置の保守性、信頼性の向
上を図ることが可能となる。
更に、下部検出機構を炉内検出状態のままホットセル内
に移送することも可能となるので、検出精度がより一層
向上する。
更にまた、検出機構を分割して取り扱うことは、燃料破
損物質や腐食生成物等の非常に高レベルの被曝線源を一
括して取り扱う必要性が回避し、安全性の向上にも大い
に寄与するものである。
この他、各検出機構が小型化されているので、本装置の
新規製作時においても、その組立性は従来のものに比し
て大幅に改善されている等、種々の効果がある。
[第2の発明の実施例] 図面の第4図は第2の発明による破損燃料検出装置200
を示すものである。
本実施例では、円筒形の支持筒体201が、炉上部機構202
を貫通して炉心に向かって垂直下方に延びており、その
内部に下部破損燃料検出機構(下部検出機構)203と上
部破損燃料検出機構(上部検出機構)204とが支持され
ている。支持筒体201の下端は閉鎖端板205により閉じら
れており、その中央開口206から取り入れられた冷却材
Fは、下部検出機構203及び上部検出機構204内を流通し
た後、支持筒体201の側部に設けられた開口207から流出
するようになっている。
下部検出機構203は、筒体208と、その下端に設けられた
エントランスノズル209と、上端に設けられたハンドリ
ングヘッド210とを有しており、筒体208の内部には腐食
生成物吸着材211が配置されている。この下部検出機構2
03は、支持筒体201内の下部に分離取出し可能に装荷立
脚されている。より詳細に述べるならば、下部検出機構
203は、支持筒体201の閉鎖端板205上に載置されると共
にエントランスノズル209が閉鎖端板205の中央開口206
に嵌合され、更に、支持筒体201の内面から内方に突出
している支持突起212により水平方向に支持されてい
る。また、下部検出機構203は、エントランスノズル209
から流入した冷却材Fが筒体208内を通ってハンドリン
グヘッド210の頂部開口213から流出するように、冷却材
流通路を形成している。
上部検出機構204は、内筒214、中間筒215及び外筒216か
ら成る三重管構造の筒体を備え、この筒体は支持筒体20
1内に、その内周面に沿って上下に摺動可能に配置され
ている。一次冷却材バウンダリーを構成している内筒21
4内は、下方から、流量計217、中性子遮蔽材218、遅発
中性子検出器219が配備されている。上部検出機構204の
下端には下部検出機構203の頂部開口213と嵌合するイン
ターフェイス機構220が設けられており、その構成は第
1図に示す前記第一の発明におけるインターフェイス機
構133とほぼ同等である。外筒216と中間筒215とはその
下部において一体化され、内筒214と外筒216とは上部で
一体化されている。また、中間筒215の上端から僅かな
間隔を置いて、内筒214と外筒216との間に環状の仕切り
板が一体的に設けられている。
外筒216の下部には放射方向外方に突出する隆起部222が
全周に亘り形成され、該隆起部222の外面に、外筒216と
中間筒215との間の管状空間と連通する複数の開口223が
形成されている。これによって、下部検出機構203から
インターフェイス機構220を経て送られてくる冷却材F
は、上部検出機構204の中間筒215と内筒214との間を上
昇して、仕切り板221の下面で流れの向きを変え、中間
筒215と外筒216との間を下降して、隆起部222の開口223
から流出することとなる。
また、この上部検出機構204の筒体は、ボールナットス
クリュー方式により駆動モータ224を制御することで上
下動されるようになっており、開口223に対向する支持
筒体201内面に設けられた隆起部225との位置を調節する
ことで、開口223の開度を変えて流量調節を行えるよう
になっている。尚、上部検出機構204を駆動モータ224で
位置調整することにより、その下部のインターフェイス
機構220を下部検出機構203のハンドリングヘッド210の
頂部開口213に嵌合して両者を冷却材流通可能に接続す
ることができる。
支持筒体201の下端の閉鎖端板205には、燃料集合体226
の頂部に設けられているハンドリングヘッド227の頂部
開口228に支持筒体201を接続するために、上部検出機構
204のインターフェイス機構220と同様なインターフェイ
ス機構229が設けられている。また、支持筒体201を上下
動させてインターフェイス機構229の受け口部材230を燃
料集合体226に接続・切離しするために、支持筒体201の
上部には、手動式ボルトジャッキアップ方式等の上下位
置調節機構231が設けられている。
更に、この第2の発明による破損燃料検出装置200は、
その構成要素として、燃料集合体226、特に照射リグ226
のハンドリングヘッド227と燃料要素ピン上部端栓232と
の間に配置された燃料破損物質捕獲用粒子トラップ233
を備えている。
このような構成の破損燃料検出装置200は、前記の第1
の発明による破損燃料検出装置100と同様に、炉の全体
的な破損燃料検出を行うことができると共に、局所的な
検出を行うために上下位置調節機構231を操作して装置2
00を特定の燃料集合体226に接続できることは、当業者
ならば容易に理解されよう。
破損燃料物質の定量評価を行う場合には、まず、破損燃
料検出装置200のインターフェイス機構229を燃料集合体
226から切り離し、該燃料集合体226の既設の燃料交換ル
ート(図示しない)を経て炉外に搬出し、ホットセル内
にて解体して、燃料破損物質捕獲用粒子トラップ233を
取り出して燃料破損物質の定量評価を行う。
また、腐食生成物の定量評価を行う場合は、取扱いキャ
スク(図示しない)のグリッパにより上部検出機構204
を支持筒体201から引き抜き、取扱いキャスク内に収容
し、洗浄等を適宜行って、再利用のために仮保管する。
次に、下部検出機構203を引き抜き、別の取扱いキャス
ク(図示しない)内に収容し、このキャスクをホットセ
ル内に移送して、そこで下部検出機構203の解体、腐食
生成物質吸着材211の分析を行う。腐食生成物の検査が
終了した後は、新規な下部検出機構203を用意し、上記
とは逆に、原子炉容器に取り付けたままの状態の支持筒
体201内に下部検出機構203を挿入し、次いで仮保管され
ていた上部検出機構204を挿入して再組立を行うのであ
る。
[第2の発明の効果] このように、破損燃料物質捕獲用粒子トラップを燃料集
合体に配備したことにより、この粒子トラップを破損燃
料検出装置本体とは別個に、燃料交換ルートを用いて取
り扱うことができる。よって既存の設備、機器等の流用
が図れるために、プラントの合理化、コストの低減化が
可能となり、取扱いも簡単である。
また、上部検出機構と下部検出機構とを支持筒体から別
個に取り出すこともできるので、支持筒体を始めとして
種々の構成部材の再利用が可能となると共に、各検出機
構に対応した取扱いを行うことができる。
その他、第1の発明と同様に、定量評価が必要な構成部
材を分割取出し可能なことから、被曝線源の低減化、装
置の保守性、信頼性、組立性、検出精度等の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明に従った破損燃料検出装置の一実施
例を示す縦断面図、第2図は第1図の破損燃料検出装置
におけるインターフェイス・掛止機構を拡大して示す縦
断面図、第3図は第2図のA−A線に沿っての断面図、
第4図は第2の発明に従った破損燃料検出装置の一実施
例を示す縦断面図、第5図は従来の破損燃料検出装置を
示す縦断面図である。図中、 100,200…破損燃料検出装置 101,202…炉上部機構 104,219…遅発中性子検出器 105,204…上部破損燃料検出機構(上部検出機構) 106,211…腐食生成物吸着材 107,233…燃料破損物質捕獲用粒子トラップ 108,203…下部破損燃料検出機構(下部検出機構) 109,201…支持筒体、110,214…内筒 111,215…中間筒、112,216…外筒 122,224…駆動モータ、126,208…筒体 129…インターフェイス・掛止機構 130,226…燃料集合体 133,229…インターフェイス機構 231…上下位置調節機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉心の周囲に燃料集合体一時保管用の炉内
    ラックが設けられている高速炉で用いられる破損燃料検
    出装置であって、 原子炉容器の炉上部機構に貫設される支持筒体と、 該支持筒体内に上下動可能に支持されると共に冷却材流
    通路を形成する筒体内に、遅発中性子検出器を設けて成
    る上部破損燃料検出機構と、 冷却材流通路を形成すると共に前記炉内ラックに配置可
    能な外形寸法を有する筒体内に、腐食生成物吸着材及び
    燃料破損物質捕獲用粒子トラップを設けて成る下部破損
    燃料検出機構と、 前記上部破損燃料検出機構の下端に設けられたフックを
    遠隔制御することにより該上部破損燃料検出機構の下端
    に前記下部破損燃料機構の上端を脱着可能に掛止すると
    共に、両者を冷却材流通可能に接続するインターフェイ
    ス・掛止機構と、 前記上部破損燃料検出機構を上下動させるための駆動機
    構と、 前記下部破損燃料検出機構の下端に設けられ、該下部破
    損燃料検出機構の下端を各燃料集合体の上端に冷却材流
    通可能に接続するためのインターフェイス機構と、 を備えている高速炉用の破損燃料検出装置。
  2. 【請求項2】原子炉容器の炉上部機構に貫設され炉心に
    向かって垂直下方に延びる支持筒体と、 該支持筒体内の下部に引抜き可能に配置されると共に冷
    却材流通路を形成する筒体内に、腐食生成物吸着材を設
    けて成る下部破損燃料検出機構と、 前記支持筒体内であって前記下部破損燃料検出機構の上
    方に該下部破損燃料検出機構とは別個独立に引抜き可能
    に配置されると共に冷却材流通路を形成する筒体内に、
    遅発中性子検出器を設けて成る上部破損燃料検出機構
    と、 各燃料集合体内の上部に設けられた燃料破損物質捕獲用
    粒子トラップと、 前記ハウジングの下端に設けられ、前記下部破損燃料検
    出機構の下端を前記各燃料集合体の上端に冷却材流通可
    能に接続するためのインターフェイス機構と、 該インターフェイス機構と対応の前記燃料集合体に対し
    て接続・切離しを行うために前記ハウジングの上下方向
    の位置を調節する上下位置調節機構と、 を備えている高速炉用の破損燃料検出装置。
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