JPH0782083B2 - 磁場測定方法 - Google Patents

磁場測定方法

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JPH0782083B2
JPH0782083B2 JP20403189A JP20403189A JPH0782083B2 JP H0782083 B2 JPH0782083 B2 JP H0782083B2 JP 20403189 A JP20403189 A JP 20403189A JP 20403189 A JP20403189 A JP 20403189A JP H0782083 B2 JPH0782083 B2 JP H0782083B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気センサをロボットに搭載した磁場測定装
置を用い、ロボットの移動制御により磁気センサを被測
定電磁石に空隙内の挿入して空隙磁場分布を測定する磁
場測定方法に関する。
〔従来の技術〕
例えば放射線の応用分野で使用される加速器に組み込ん
だ偏向電磁石は、電磁石空隙の磁場分布として10-4オー
ダの均一度が要求される。このような高精密電磁石につ
いては、磁気的性能評価のために電磁石の空隙磁場分布
を測定することが必要である。
一方、前記した電磁石の空隙磁場分布の測定には、電磁
石の空隙平面に対して数mmピッチで磁場の強さを測定す
る必要があり、その測定点数が多くなる。例えば偏向角
60度,半径3000mm,空隙幅200mmの偏向電磁石について、
5mmピッチで空隙平面の磁場分布を測定する場合には、
その測定点数は約26000にも及ぶことになる。また、こ
のような高精度電磁石の磁場分布を測定する場合には、
磁場測定装置の機能として磁場測定値の相対精度が10-4
以下、空隙平面内における磁気センサの位置決め精度が
±0.1mm以下である高い測定精度が要求される。
ところで、前記した被測定電磁石の空隙磁場分布の測定
に使用する磁場測定装置として、第8図に示すような磁
場測定装置が従来より使用されている。図において、1
は被測定電磁石で、1aは鉄心,1bはコイル、1cは外装フ
レーム、1dは磁場分布測定の対象となる空隙平面であ
る。
一方、前記空隙平面1dの磁場分布を測定する磁場測定装
置2は、先端に磁気センサとしてのホール素子3を内蔵
したプローブユニット4と、該プローブユニット4を搭
載して2次元方向に移動操作する直角座標形ロボット5
と、ロボット5の制御、およびホール素子3の出力信号
を取り込んで磁場測定のデータ処理を行うコンピュータ
6との組合わせからなる。なお、ホール素子3は温度係
数が大きいことから、高い測定精度を得るために通常は
ホール素子を恒温保持するようにしており、例えば第9
図に示すように、ホール素子3をヒータ線7aを巻装した
ヒータブロック7とともにプローブユニットの外装保護
ケース8に格納されている。
次に前記した磁場測定装置2を用いて被測定電磁石1に
対する空隙平面1dの磁場分布を測定する従来方法の手順
を第10図により説明する。まず、電磁石1の外装フレー
ム1c上には、空隙平面1dの中心と対応する位置に位置合
わせ用のピン9をあらかじめ植設しておく。次に、ロボ
ット5を電磁石1の近傍に据付けた状態で、空隙平面1d
の磁場分布測定に先立ってプローブユニット4を取付け
たロボット5のハンド部5aと前記ピン9との間の距離L1
を測定し、ハンド部5aとプローブユニット4の先端に内
蔵したホール素子3との間の距離L2,およびホール素子
3の幾何学的中心と素子の磁気的最大感度部3aの位置と
の間の距離L3のデータとともにその実測データをコンピ
ュータ6(第8図)に入力する。一方、コンピュータ6
は前記した距離L1,L2,L3の関係から、電磁石1の空隙平
面1dの中心位置に対するホール素子3(磁気的な最大感
度部)の相対位置を演算によって求め、これを基に電磁
石1と磁場測定装置2のロボット5との幾何学的な相関
位置を見出す。
これにより磁場測定の準備が整い、次に前記した幾何学
的な相関位置を基に、コンピュータ6からの指令により
ロボット5を移動制御してホール素子3を外方から電磁
石1の空隙平面1dへ進入させ、かつ空隙内の各測定点を
走査して磁場測定を行う。そして、ホール素子3の出力
をコンピュータ6が取り込んでデータ処理して電磁石1
の空隙平面1dの磁場分布を求める。なお、ロボット5の
移動制御,磁場検出値の取り込み,および測定データの
処理などは全てコンピュータ6の自動プログラムで実行
される。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前記した磁場測定装置の位置合わせ方法では
次記のような問題がある。すなわち、 (1)第10図で述べたように、従来方法では磁場測定時
の準備作業として、距離L1,L2,L3をロボットとは別な測
定手段を用いて個別に実測し、その距離データを基に被
測定電磁石に対する磁気センサの磁場測定点の位置合わ
せを行うようにしている。このために各距離の実測値に
僅かでも誤差があるとその誤差分が位置合わせ精度に影
響するために、電磁石の空隙磁場測定に要求されるホー
ル素子3の位置決め精度(±0.1mm)を10分に満たすこ
とができず、この位置決め誤差が磁場分布の測定結果に
誤差として現れる。
(2)第9図で示したように、磁気センサとしてのホー
ル素子3は外装ケース8に覆われていて外方からでは目
視できないために、ホール素子3をプローブユニット4
に組み込んだ状態では距離L2を直接実測できない。そこ
で従来ではホール素子3を外装ケース8に収容する以前
の段階で個々の寸法管理を行って距離L2を求めるように
しているが、この方法では部品の組立精度に誤差がある
と、この組立誤差がそのまま磁場測定精度の低下に影響
する。
(3)ホール素子3における磁気的な最大感度部の幾何
学的な位置は素子によってバラツキがあり、このことも
磁場測定精度に影響を及ぼす。
(4)さらに、ホール素子は測定対象となる電磁石の磁
場の大きさに適合した仕様のものを選択して使用する必
要がある。したがって被測定電磁石の磁場の大きさが異
なる場合には、その都度プローブユニット4に組み込ま
れているホール素子3を別仕様のものに変換することに
なるが、その場合に組立精度面での再現性が困難である
ことから、先記した各距離の測定を改めて行わなければ
ならず、磁場測定の準備段階で行う作業に極めて手間が
掛かる。
本発明は上記の点にかんがみなされたものであり、磁場
測定装置のロボットに搭載した磁気センサを巧みに活用
することにより、簡易な手順で被測定電磁石とロボット
との相対的な位置関係を見出して磁気センサの正確な位
置合わせができるようにした磁場測定方法を提供するこ
とを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、本発明による測定方法で
は、磁場のピークがピンの軸中心位置に発生するピン磁
石を電磁石側の所定位置に設け、電磁石の空隙磁場測定
に先立ち、前記ピン磁石の発生する磁場ピーク点をロボ
ットの移動操作により磁気センサで検索して該ピン磁石
の位置を基準に電磁石とロボットとの間の幾何学的な相
対的な位置関係を見出し、この相対的な位置関係を基に
磁気センサを電磁石の磁場測定点に位置合わせを行うも
のとする。
そして、前記の磁場測定方法において、ピン磁場の磁場
ピーク点を自動検索するためには、ピン磁石の軸中心位
置を含む周辺に複数の測定節点を定めた直交座標系の検
索領域を設定し、かつ磁気センサを前記の各測定節点へ
順次移動して測定した磁場測定データの中から最大値を
示す節点位置を求め、この節点位置を以て直交座標系上
でのピン磁石の軸中心位置と判定する方法がある。
さらに、ピン磁石の中心位置の自動検索の能率アップを
図るために、あらかじめピン磁石に対する磁場分布の近
似式を求めておき、ピン磁石の磁場ピーク点を検索する
に際して、まずピン磁石の周辺に設定した直交座標系の
検索領域に磁気センサを移動して磁場測定を行い、かつ
その測定値から前記の近似式によりピン磁石の磁場ピー
ク点の座標位置を演算により推定し、次に前記の推定位
置に磁気センサを移動して得た磁場の実装値と近似式で
計算した磁場の最大値とが一致することを確認してピン
磁石の中心位置と判定する方法も採用できる。
〔作用〕
上記において、ピン磁石はその軸中心位置で磁場のピー
クが発生する円錐形の磁石であり、かつ被測定電磁石に
対して正確に寸法管理された空隙外の近傍位置、例えば
電磁石の外装に取付けられている。
ここで、電磁石の空隙磁場測定に先立ち、まずロボット
の移動制御によりプローブユニットの先端に取付けた磁
気センサとしてのホール素子をピン磁石の上方周辺に移
動操作し、ピン磁石の中心点をホール素子の出力が最大
となる位置をコンピュータの移動制御で検索する。この
磁気的検索によりピン磁石のピーク位置を検出すれば、
この位置でホール素子の磁気的最大感度部とピン磁石の
磁場の軸中心位置とが一致することになる。一方、電磁
石の空隙中心に対するピン磁石の取付け位置は、前記の
ようにあらかじめ正確に寸法管理されており、かつその
距離データをあらかじめ磁場測定装置のコンピュータに
入力されている。
したがって、前記のようにロボットのコンピュータによ
る自動検索でピン磁石の発生する磁場ピーク点として磁
気的に検出することにより、電磁石と磁場測定装置の据
付け位置との相対位置関係が高精度で簡単に見出せるこ
とになる。また、このピン磁石の位置を被測定電磁石に
対する磁場測定装置の位置合わせ基準点とし、これを起
点にコンピュータ制御によりロボットを操作してホール
素子を電磁石の空隙内に移動することにより、高い位置
決め精度を維持して電磁石の空隙平面の磁場を測定でき
る。なお、ホール素子を交換した場合でも、前記した磁
気的な検索操作を行うことにより、位置決め精度につい
て常に高い再現性が得られる。
また、この場合にピン磁石の軸中心位置の検索方法とし
て、ピン磁石の軸中心位置を含む周辺に直交座標系の検
索領域,および該検索領域内に多数の測定節点を設定
し、かつコンピュータに与えた検索プログラムにより磁
気ケンサを前記の各測定節点へ順次移動し、かつここで
測定した磁場測定データの中から最大値を示す節点位置
を求めることにより、直交座標系上でのピン磁石の軸中
心位置を自動検索によって簡単に求められる。
さらに、あらかじめピン磁石に対する磁場分布の近似式
を実測データから誘導して求めておき、ピン磁石の磁場
ピーク点を検索するに際して、まずピン磁石の周辺に設
定した直交座標系の検索領域に磁気センサを移動して磁
場測定を行い、かつその測定値から前記の近似式により
ピン磁石の磁場ピーク点の座標位置を演算により推定
し、次に前記の推定位置に磁気センサを移動して得た磁
場の実測値と近似式で計算した磁場の最大値とが一致す
ることを確認してピン磁石の軸中心位置と測定する方法
を採用することにより、少ない磁場測定回数でピン磁石
の軸中心位置を確定できる。
〔実施例〕
第1図は本発明実施例による磁場測定装置、第2図は電
磁石の磁場測定における測定点の表し方を示した第1図
の平面図、第3図は第1図におけるピン磁石の磁場分布
図、第4図,第5図はそれぞれ異なるピン磁石の軸中心
位置の自動検索プログラムのフローチャート、第6図は
第4図によるピン磁石の検索説明図、第7図は第5図に
よるピン磁石の検索説明図であり、第8図に対応する同
一部品には同じ符号を付してある。
まず、第1図,第2図において、被測定電磁石1には第
8図における位置合わせ用ピン9の代わりに、空隙平面
1dの外側方の二箇所にピン磁石10が取付アーム11を介し
て電磁石1の外装フレーム側、例えばコイル押え部材1e
に取付けられている。このピン磁石10は、第3図で表す
ようにピンの軸中心位置に磁束密度が集中して磁場のピ
ークが発生するような円錐形状の磁石であり、先端を上
に向けて空隙平面1dより若干下方位置に取付けられてお
り、かつ電磁石1に対する取付け位置(図中における空
隙平面1dの中心とピン磁石10の中心との間の距離l)は
あらかじめ正確に寸法管理されている。
かかる構成で、電磁石1の空隙磁場測定を測定するに
は、まず、測定準備の手順として、コンピュータ6から
の指令でロボット5を操作し、ホール素子3をピン磁石
10の上方周辺に移動させて磁場測定を行いながらピン磁
石10の磁場ピーク点を検索する。そしてホール素子3の
出力が最大となる位置を確認すると、この位置でピン磁
石10の軸中心位置とホール素子3の磁気的最大感度部と
が一致することになる。同時に、コンピュータ6は前記
の磁気的な検索で検出したピン磁石10の軸中心位置に対
応するロボット5の移動量と、ピン磁石10と電磁石1の
空隙中心に対する既知の距離lとから、電磁石1とロボ
ット5との相対位置関係を算出する。次に、前記の検索
で求めたピン磁石10の検出軸中心位置を軸中心位置合わ
せ基準点としてコンピュータ6からの指令でロボット5
を移動制御し、ホール素子3をあらかじめ設定した電磁
石1の空隙内の各測定点へ順次移動して磁場測定を行
い、その測定データをコンピュータ6が取り込み、その
データ処理により空隙平面1dの磁場分布を求める。
なお、実際には偏向電磁石である被測定電磁石1の空隙
内における磁場測定点Pは、第2図に示すように電磁石
1の偏向角の中心点Oを原点とする極座標(rp,θp)
で表される。これに対して、直交座標形の二次元ロボッ
ト5に搭載したホール素子3の位置はX−Y直交座標系
で表される。ここで第2図におけるホール素子3の位置
をX−Y直交座標系の原点とすれば、前記した極座標系
での磁場測定点Pは直交座標系の座標(Xp,Yp)に対応
する。したがって座標(Xp,Yp)の具体的な数値を得る
には、コンピュータ6に極座標系と直交座標系との間の
座標変換式を与えて換算すればよい。またこの座標変換
式を得るには両者の座標系に共通な基準点を定め、その
基準点の座標位置をそれぞの座標系から測定することで
求めることが可能である。そこで、先記したピン磁石10
を前記の基準点とし、かつ次記のように磁場測定装置2
のロボット5に搭載したホール素子3でピン磁石10の中
心の磁場を測定することにより、その測定データを基に
ロボット側から観測したピン磁石10の軸中心座標位置を
自動的に検索することができる。
次にピン磁石10の軸中心位置を自動検索するプログラム
のアルゴリズムについて述べる。
自動検索方法I:第4図は自動検索プログラムのアルゴリ
ズムのフローチャート、第6図はその検索説明図であ
り、以下述べる各項目の番号は第4図のフローチャート
の各ルーチンに示した番号に対応する。
(1)検索準備,およびデータ入力: まず、第2図のようにロボット5の操作でホール素子3
をピン磁石10の近傍にセットする。そして第6図で表す
ように、このホール素子3の直交座標位置(Xo,Yo)と
して境界線Xn,Ynとの間にピン磁石10の中心がY−Y平
面に投影する座標を含む閉正方平面で表した検索領域を
設定し、かつ閉正方平面Sを縦,横方向にN等分して次
式により測定節点間隔Xs,Ysを求める。
Xs=(Xn−Xo)÷N,Ys=(Yn−Yo)÷N さらにピン磁石10の軸中心座標位置の観測精度σを決定
し、これらの値Xo,Yo,Xn,Yn,Xs,Ys,σをコンピュータ6
に入力する。
(2)正方平面内の各節点における磁場測定: コンピュータ6によるロボットの移動操作で、ホール素
子3を前項(1)で述べた閉正方平面S内の各測定節点
(節点数(N+1)2)へ順次移動し、各節点位置での
磁場測定を行い、その測定データをコンピュータ6のメ
モリに保存する。
(3)最大磁場測定位置の判定: 前記の(2)項でメモリに保存した各測定節点の磁場測
定データの中で最大値を示す節点位置(Xm,Ym)を求め
る。この場合に節点間隔(Xs,Ys)が(1)項で与えた
観測精度σよりも小であれば、この節点位置(Xm,Ym)
がロボット側の直交座標系から観測したピン磁石の軸中
心位置であると判定して(5)項に分岐する。これに対
して、節点間隔(Xs,Ys)が(1)項で与えた観測精度
σよりも大である場合には(4)項に分岐して閉正方平
面および節点間隔の再設定を行う。
(4)閉正方平面および節点間隔の再設定: 前項(3)で得た最大磁場測定値の節点位置(Xm,Ym)
を含む最小正方平面S′を設定して再検索を行う。具体
的には次式 Xo=Xm−Xs,Yo=Ym−Ys Xn=Xm+Xs,Yn=Ym+Ys で新たな閉正方平面S′の領域を定め、この閉正方平面
S′を次式によりN等分して新たな節接点間隔(Xs,Y
s)を再設定する。
Xs=(Xn−Xo)÷N,Ys=(Yn−Yo)÷N そしてこれらを再設定した後に(2)項に分岐して再度
検索を行い、最大磁場の節点位置(Xm,Ym)が観測精度
σを満足するまでこの検索手順を繰り返し行う。
(5)座標変換式の算出: 前項(4)で得た直交座標系から測定したピン磁石10の
位置に対応する節点位置(Xm,Ym)と、あらかじめ機械
的な測定方法により電磁石側の極座標系(第2図参照)
から測定したピン磁石10の軸中心座標位置とを用いて極
座標系/直交座標系の間の座標変換式を算出する。これ
で被測定電磁石の空隙平面内の磁場分布測定を行うため
のセットアップ作業が完了し、次に電磁石の磁場分布測
定を実行する際には、前記した座標変換式を参照して磁
場測定点Pの位置(rp,θp)に対応する直交座標系で
の位置(Xp,Yp)を求め、ロボット操作によりホール素
子3をこの位置に移動して磁場分布測定を行う。
自動検索方法II:前記した自動検索方法Iでは、検索領
域として設定した閉正方平面Sの各測定節点毎に磁場測
定を行うためにピン磁石の軸中心位置の検索に要する磁
場測定回数が多く、その座標位置の観測に要する時間が
多くかかる。この点を改良したのが自動検索方法IIであ
り、以下、第5図に示す自動検索プログラムのフローチ
ャート,および第7図の検索説明図を基にその自動検索
プログラムのアルゴリズムを説明する。
(1)ピン磁石の磁場分布の近似式入力: ピン磁石10は先述のように磁場ピークが磁石の軸中心に
発生し、その磁束密度Bの分布は第3図で示したように
ピン中心上にピーク点を持つ紡錘形である。そこで、第
7図に示すようにあらかじめピン磁石10の先端と離隔距
離αだけ隔てたホール素子3の移動軌跡面における磁場
分布を実測し、かつその測定データの解析からピン磁石
10の磁場分布をX,Yの2次関数で表す近似式を求め、こ
の近似式をコンピュータ6に入力しておく。
(2)検索準備: 第7図に示すようにホール素子3をピン磁石10の近傍に
セットする。次にこの位置での直交座標位置を(Xo,Y
o)とし、かつXoを固定としたY軸方向での磁場測定位
置Yo,Y1,Y2,およびピン磁石10の座標位置の観測精度σ
をコンピュータ6に入力し、ホール素子3を前記の測定
位置Yo,Y1,Y2に順次移動して磁場測定を行う。
(3)ピン磁石の磁場ピーク点の推定: 前記(2)で得た磁場測定値を(1)項で述べた近似式
に代入し、最大磁場を示すピン磁石10の磁場ピーク点の
P軸中心座標位置(Xm,Ym)を推定する。なお、(1)
項で述べたようにピン磁石10の磁場分布は2次関数で近
似できるので、(2)項では最低3点での磁場測定を行
うことで磁場ピーク点の座標位置が推定できる。
(4)Xm,Ymの確認(I): 前項(3)で推定したピン磁石10の軸中心座標位置(X
m,Ym)にホール素子3を実際に移動して磁場測定を行
い、この測定値B′が(1)で与えた近似式から計算し
た磁束密度Bの最大値とがあらかじめ定めた精度以内で
一致するならば、この座標位置(Xm,Ym)をピン磁石10
の軸中心座標位置と判定して(6)項に分岐する。ま
た、一致しない場合には次項(5)に分岐してピン磁石
の磁場ピーク点の座標位置(Xm,Ym)を再確認する。
(5)Xm,Ymの確認(II): 前項(4)で求めた座標位置(Xm,Ym)を中心に、該座
標位置(Xm,Ym)からX,Y軸の正負方向にそれぞれ観測精
度σだけ離れた位置での磁場測定を行い、その測定デー
タから磁場が最大となる座標位置(Xm,Ym)を求めて
(6)項に分岐する。
(6)座標変換式の算出: 検索方法Iの(5)項で述べたと同様に、前記の(4)
ないし(5)項で得た直交座標系(ロボット5側)より
観測したピン磁石の軸中心位置(Xm,Ym)と、極座標系
(偏向電磁石1側)から観測したピン磁石の軸中心座標
位置とを突き合わせて座標変換式を算出する。そして、
次に被測定電磁石空隙内の磁場分布を測定する際には、
この座標変換式を参照して磁場測定Pの極座標(rp,θ
p)に対応する直交座標(Xp,Yp)を求め、コンピュー
タからの指令によるロボット操作でホール素子3を電磁
石空隙内の各磁場測定点に移動して磁場分布を測定す
る。
なお、このアルゴリズムによるピン磁石10の自動検索法
IIは、先述した自動検索法Iと比べてピン磁石の位置判
定に必要な磁場測定回数がはるかに少ない測定回数で済
み、ピン磁石の軸中心位置を自動検索に要する時間の短
縮化が可能である。
すなわち、自動検索法Iにおいて、例えばN=10,Xo=0
mm,Xn=10000mm,Xs=1000mm,σ=0.1mmとすれば、ピン
磁石10の軸中心位置検索に要する磁場の測定回数の総計
Mn=(11×11)×4×2=968回であり、1節点の磁場
測定に要する時間を例えば3秒とすると、ピン磁石の軸
中心座標位置の観測に要する時間Tm=968×3÷60≒48
分となる。
これに対して、自動検索法IIによれば、ピン磁石の磁場
測定回数Mn=3+5+9回,近似式の参照が1回で、か
つ近似式の計算時間を1秒とすれば、ピン磁石側の座標
位置の観測に要する時間Tm=(9×3+1×1)×2÷
60≒1分となり、自動検索法Iと比べてピン磁石の検索
時間を大幅に短縮できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の磁場測定方法により次記
の効果を奏する。
(1)被測定電磁石と磁場測定装置との位置合わせに際
して、被測定電磁石側に設置した位置合わせ用ピン磁石
の軸中心位置を磁場測定装置のロボットに搭載した磁気
センサを利用して磁気的に検索するようにしたので、従
来方法のような各部距離の実測作業が省略でき、電磁石
の磁場分布測定に際して行うセットアップ作業の大幅な
省力化が図れるとともに、被測定電磁石と磁場測定装置
との相対位置の誤差を極力抑えて精度の高い空隙磁場分
布測定を行うことができる。
(2)特に、ピン磁石位置の検索に際して、検索時に得
たピン磁石の磁場測定データを基に近似式を用いてピン
磁石の軸中心位置の推定,確認を行う自動検索法を採用
することにより、検索所要時間の大幅な短縮化が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例による磁場測定装置の構成配置
図、第2図は電磁石の磁場測定における測定点の表し方
を示した第1図の平面図、第3図は第1図におけるピン
磁石の磁場分布図、第4図,第5図はそれぞれ異なるピ
ン磁石の軸中心位置の自動検索プログラムのフローチャ
ート、第6図は第4図によるピン磁石の検索説明図、第
7図は第5図によるピン磁石の検索説明図、第8図は従
来における磁場測定装置の構成配置図、第9図は第8図
における磁気センサの構造図、第10図は従来方法による
磁場測定装置の位置合わせ手順の説明図である。図にお
いて、 1:被測定電磁石、1d:空隙平面、2:磁場測定装置、3:ホ
ール素子(磁気センサ)、4:プローブユニット、5:ロボ
ット、6:コンピュータ、10:ピン磁石。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気センサを二次元ロボットに搭載し、該
    ロボットの移動操作により磁気センサを被測定電磁石の
    空隙内に挿入して空隙平面の磁場分布を測定する磁場測
    定方法において、磁場のピークがピンの軸中心位置に発
    生するピン磁石を電磁石側の所定位置に設け、電磁石の
    空隙磁場測定に先立ち、ロボットの移動操作により前記
    ピン磁石の磁場ピーク点を磁気センサで検索して電磁石
    とロボットとの間の幾何学的な相対的な位置関係を見出
    し、この相対的な位置関係を基に磁気センサを電磁石空
    隙内の磁場測定点に位置合わせして磁場分布を測定する
    ことを特徴とする磁場測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の磁場測定方法において、
    ピン磁石の磁場ピーク点を検索するに際し、ピン磁石の
    中心位置を含む周辺に複数の測定節点を定めた直交座標
    系の検索領域を設定し、かつ磁気センサを前記の各測定
    節点へ順次移動して測定した磁場測定データの中から最
    大値を示す節点位置を求め、この節点位置を以て直交座
    標系上でのピン磁石の軸中心位置と判定することを特徴
    とする磁場測定方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の磁場測定方法において、あ
    らかじめピン磁石に対する磁場分布の近似式を求めてお
    き、ピン磁石の磁場ピーク点を検索するに際して、まず
    ピン磁石の周辺に設定した直交座標系の検索領域に磁気
    センサを移動して磁場測定を行い、かつその測定値から
    前記の近似式によりピン磁石の磁場ピーク点の座標を演
    算により推定し、次に前記の推定位置に磁気センサを移
    動して得た磁場の実測値と近似式で計算した磁場の最大
    値とが一致することを確認してピン磁石の軸中心位置と
    判定することを特徴とする磁場測定方法。
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