JPH0781391B2 - コンクリート床仕上機によるコンクリート面仕上方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、土木・建設業界等において用いるコンクリー
ト床仕上機によるコクリート面仕上方法。

詳しくは、水平仕上均し工程において、コンクリート床
仕上機における回転軸に、合成樹脂面を有する均し羽根
を取付けて、この均し羽根により硬化直前のコンクリー
ト面を均すことにより、機械化による連続仕上を、均し
面が平滑で擦り傷が付かなく、しかも、カラー表面の仕
上げの場合でもその摺擦面を変色させることがないコン
クリート面仕上方法に関する。

（従来の技術） 現今、土木・建設業界において従事する左官技術者の激
減により、当業界においてはコンクリート製床工事を高
品質でしかも予定工期内に施工することがきわめて困難
となってきており、そのため、打設面積が広大な工事の
場合は、図面第５図に示すような、コンクリート床仕上
機20を用いて連続的に行なうことにより、不足される左
官技術者に代わって労働の軽減，作業の安全性向上，施
工の品質向上等に大きな成果を上げている。

このコンクリート床仕上機によるコンクリート打設工事
は、 ミキサーに蓄溜された生コンクリートを、ロータリー
ポンプ等により打設場所へ搬送して打ち込む。

土工による荒均しと、左官工にによる水平均しを行な
う。

均し面をタッピングしてノロ出しを行なった後、仕上
げ用にコンクリート床仕上機を用いてコンクリート面を
均す。

再び、熟練した左官技術者による左官こてで、コンク
リート面の硬化直前に該面を１〜２回押えて表面仕上げ
を行ない、所定養生の後作業が完了する。

また、コンクリート面をカラー仕上げする場合は、前記
の工程において、着色材を散布して打設したコンクリ
ートに混ぜ合せ、更に硬化剤を巻いた後、コンクリート
床仕上機により2,3回均し、前記の工程を行なうもの
である。

（発明が解決しようとする課題） 前記した床仕上機を併用するコンクリート打設は、機械
化により作業が軽減されて能率が向上する一方、最終の
仕上げ段階で前記仕上機を用いると、コンクリート面が
金属製の羽根により、その摩擦や発熱あるいは原因は不
明であるが擦り傷が付いて、機械の移動軌跡条に連続し
て残って品質の低下となる。

また、コンクリート面をカラー仕上げする場合は、前記
した理由等により摺擦面が黒く変色して一連のすじとし
て残り商品価値を大きく低下させるので、極端な場合は
施工の仕直しとなる。

そのため、結局最終の仕上げ均しは熟練した左官技術者
により、時間を掛けた仕上げ均しを行なわなければ高品
質が保たれないので、機械を用いても省力化とならない
問題点を有するものである。

本発明は前記した問題点を解消するためになされたもの
で、水平の仕上均し工程において、コンクリート床仕上
機における回転軸に合成樹脂面を有する均し羽根を取付
けて、この均し羽根により硬化直前のコンクリート面を
均すことにより、機械化による連続仕上げを、均し面が
平滑で擦り傷が付かなく、しかも、カラー表面の仕上げ
の場合でも摩擦面を変色させることがないコクリート面
仕上方法を提供することを目的としている。

（課題を解決するための手段） 前記した目的を達成するための本発明の手段は、 コンクリート打設面へ打ち込まれた生コンクリートを、
コンクリート床仕上機により水平に均すコンクリート面
仕上方法にあって、金属製均し羽根により荒均しさせ、
その後、床仕上機に金属製均し羽根を合成樹脂面を有す
る均し羽根に付け替えて、この荒均しコンクリート面を
仕上均しするコンクリート床仕上機によるコクリート面
仕上方法。

（作用） 前記のように構成される本発明のコンクリート床仕上機
によるコンクリート面仕上方法は、以下に述べる作用を
奏する。

コンクリート打設面へミキサーの生コンクリートを、ロ
ータリーポンプ等による搬送して打ち込む。

人手により簡単な荒均しをして床へ長し込んだ後、コン
クリート床仕上機により床全面へ金属製均し羽根により
水平に荒均しを行なう。

次にこの荒均しコンクリート面を、コンクリート床仕上
機における回転軸へ合成樹脂面を有する均し羽根を付け
替えて、前記同様に床全面へ水平に仕上げ均しを行な
う。

前記コンクリート床仕上機により仕上げられたコンクリ
ート面は平滑で、かつ、流麗で擦り傷等はないものであ
る。

また、コンクリート面をカラー仕上げする場合は、均し
工程において、着色剤を散布してコンクリート面に馴染
ませ、硬化直前にコンクリート床仕上機により仕上げ均
しを行なうもので、その摺擦面は黒く変色しないもので
ある。

（実 施 例） 次に本発明に関するコンクリート床仕上機によるコンク
リート面仕上方法の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図においてＡは打設されたコンクリート面の仕上げ
均しに用いるコクリート床仕上機で、下部を環状に形成
した機枠１の中央に可搬式エンジン等の原動機２を載置
してあり、該原動機２の下部において前記機枠１に減速
機３を取付けて、前記原動機２の動力をベルト等の連係
部材４を会して減速機３へ伝達すると共に、該減速機３
の出力軸５を下方へ向けて垂下させ、この軸５に支承さ
せた複数本の旋回アーム６へ、均し羽根７を放射状に取
付けてある。

この均し羽根７は、第２図に示すように、方形状の板状
に形成して上面の中央に、多数のねじ孔８を穿設した取
付片９を設け、該取付片９を前記旋回アーム６へ止めね
じ10により着脱自在に設けるもので、摩耗，損傷等によ
る新品羽根の交換や金属製羽根との付替えを容易に行な
えるようにしてあり、その一側面がコンクリート均し面
に対応させて均一に密接させる。

そして、その大きさは前記コンクリート床仕上機Ａの外
形に合わせて大小を調整し、また、使用する頻度に合わ
せてその厚さを任意に設定するもので、材質はポリ塩化
ビニル等に代表される合成樹脂を用いるか、金属板にフ
ッ素樹脂等の合成樹脂をコーティング7aしたものを用い
る。

11は前記機枠１へ所定角度で固定した操作部材で、長杆
12の外端に水平のハンドル13を取付け、該ハンドル13の
一側に前記原動機２の回転操作レバー14を設けて、均し
の作業状態に合わせて前記均し羽根７の当接位置の移動
と原動機２の回転を適宜調節しながら床仕上機Ａを操縦
する。

前記コンクリート床仕上機Ａによるコンクリート面の仕
上方法の実施例を説明する。

例えば、土間をコンクリート床仕上げをする場合は、
ミキサー内に蓄溜された生コンクリートをロータリーポ
ンプで打設場所へ搬送する。

搬送された生コンクリートは人手により土間全体に行
き渡るように平らに均す。

この上にコンクリート床仕上機Ａを載置して、作業者
が操作部材11を支持し床仕上機Ａを水平状態に保つ。

原動機２を駆動して回転操作レバー14を操作すると、
原動機２の出力軸５が所定回転速度で回転するので、該
軸５に取付けられた３枚の均し羽根７が旋回する。

すると、コンクリート面へ当接する均し羽根７は、こ
の面へ床仕上機Ａの自重を掛けながら摺擦するので、該
面が水平に均され床仕上機Ａの移動に伴って順次荒仕上
げ均しが行なわれる。

この荒仕上げ均しの工程では、前記均し羽根７はその当
接面の摩耗が激しいので金属製羽根を用いて行なった。

荒仕上げ均しが終了すると、前記床仕上機Ａの金属製
羽根を取外し合成樹脂面を有する均し羽根７を付け替え
て、再び、コンクリート面へ床仕上機Ａを載置し、原動
機２を駆動して該均し羽根７を旋回させて荒仕上げ面を
均すと、該面が水平に均され床仕上機Ａの移動に伴っ
て、順次最終仕上げ均しが行なわれる。

仕上げられた面は合成樹脂面を有する均し羽根７によ
り、擦り傷や跡が付くことがなかった。

また、カラーコンクリートの場合は、コンクリートの
硬化前に着色剤を散布し、コンクリート面に馴染ませて
前記したの工程を行なって最終仕上げ均しを行なっ
た。

仕上げられた面は合成樹脂面を有する均し羽根７によ
り、黒く変色することなく平滑状態となった。

（発明の効果） 前述のように構成される本発明のコンクリート床仕上機
によるコクリート面仕上方法は、まず、コンクリート面
との接触によって摩耗・損傷を受けやすい荒均しを、金
属製均し羽根によりある程度まで行ない、次に、最終仕
上げを合成樹脂面を有する均し羽根により行なうため、
硬化直前となったコンクリート面に該均し羽根による擦
り傷や擦り跡が全く付かないので、仕上げられた面が流
麗で極めて商品価値が高い。

また、コンクリート面をカラー仕上げとした場合は、合
成樹脂面を有する均し羽根により行なう最終仕上げは、
均し羽根の摺擦面に黒い変色を生ずることがないので、
手先業による再仕上げが不必要となる。

合成樹脂面を有する均し羽根は、コンクリートが該羽根
に付着した際も容易に清掃できて管理が容易であり、摩
耗したときは従来の金属製羽根のように端部が鋭利な刃
物状に変形しないので、交換時にこの羽根の先端に触れ
て怪我をすることがないので、作業を安全に行なえる。

コンクリート面の荒均しから仕上げ均しまで床仕上機に
より行なうことができるので、作業を高能率で行なうこ
とができて、後記が大幅に短縮され、しかも、これら一
連の作業は熟練した左官技術者でなくても行なうことが
できる。

等格別な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に関する方法に使用するコンクリート床
仕上機の正面図。第２図は同上の機械に取付ける均し羽
根の斜視図。第３図は同上の機械の旋回アームに取付け
た状態の縦断正面図。第４図は同上の他の例を示す縦断
正面図。第５図は従来のコンクリート床仕上機の正面図
である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】コンクリート打設面へ打ち込まれた生コン
   クリートを、コンクリート床仕上機により水平に均すコ
   ンクリート面仕上方法にあって、金属製均し羽根により
   荒均しさせ、その後、床仕上機の金属製均し羽根を合成
   樹脂面を有する均し羽根に付け替えて、この荒均しコン
   クリート面を仕上均しすることを特徴とするコンクリー
   ト床仕上機によるコンクリート面仕上方法。