JPH0781300A - 装飾用転写シート - Google Patents

装飾用転写シート

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JPH0781300A
JPH0781300A JP5252296A JP25229693A JPH0781300A JP H0781300 A JPH0781300 A JP H0781300A JP 5252296 A JP5252296 A JP 5252296A JP 25229693 A JP25229693 A JP 25229693A JP H0781300 A JPH0781300 A JP H0781300A
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JP
Japan
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layer
decorative
transfer sheet
transfer
titanium oxide
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JP5252296A
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English (en)
Inventor
Fukuji Suzuki
福二 鈴木
Hiroto Yamashita
裕人 山下
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャボン玉や蝶の羽根のような光沢を有し、
かつ、耐摩擦性にも優れるホットスタンプ型の装飾用転
写シートを提供する。 【構成】 基材シート、剥離層、装飾層および接着層か
らなる転写シートにおいて、装飾層がマイカの表面に低
次酸化チタンを含む酸化チタン被覆した光輝顔料を含有
させた装飾用転写シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装飾用転写シートに関
し、更に詳しくはフリップ・フロップ効果(見る角度に
より微妙に色が変化する効果)と呼ばれる新規な外観を
被転写品に付与し、意匠性と耐久性に優れた装飾用転写
シートを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、転写シートは、離型性を有する基
材シートの表面に剥離層、絵柄層、金属蒸着層等の装飾
層、接着剤層を積層して転写層を形成し、該転写層が種
々の材料の被転写体に転移させることにより被転写体に
絵柄や金属光沢等の意匠を付与していた。これらの転写
シートは、ホットスタンプと称して、成形品等の表面に
転写シートを活性化接着剤層を接するように載せて、そ
の上から加熱した刻印や平板等で加圧し、転写層を接着
させた後、表面の基剤シートを剥離することにより、成
形品の表面に絵柄や金属模様を印画したり、文字を着色
金属色で印字するものである。ところで、上記の転写シ
ートの装飾層に配合される材料としては、従来、赤色2
号や3号、202号、204号、206号、226号、
黄色4号等の有機顔料、酸化鉄や群青、二酸化チタン等
の無機顔料及び二酸化チタン被覆雲母、更にはアルミニ
ウム粉、アルミニウム蒸着薄膜等が用いられていた。
【0003】
【課題を解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装飾用顔料は、色彩の変化に乏しく、装飾性に乏し
いものであった。例えば有機や無機顔料の着色顔料は、
可視光線領域の特定の波長を吸収又は反射することによ
って発色しているために、このような顔料を用いて絵柄
を印刷しても見る角度によって色調が変化する効果、す
なわちフリップ・フロップ効果が得られないため意匠性
に問題があった。また、アルミニウム粉や金粉、或いは
アルミニウム蒸着薄膜を用いても光沢は得られるが味わ
いのある色調が得られないという欠点があった。本願第
1の発明は上記従来の欠点を解決し、優れた意匠性を有
する装飾用転写シートを提供するものである。また、本
願第2の発明は、マイカの表面を低次酸化チタンを含む
酸化チタンで被覆した光輝性顔料(以下、単に光輝性顔
料と称する)の装飾層内への量とそれを配合した装飾層
の厚さを鋭意検討し、より優れたフリップ・フロップ効
果を発揮させるとともに転写層の耐久性を高めたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願第1の発
明は、少なくとも基材シート、剥離層、装飾層および接
着剤層からなる転写シートにおいて、該装飾層がマイカ
の表面を低次酸化チタンを含む酸化チタンで被覆した光
輝性顔料を含有したことを特徴とする装飾用転写シート
であり、また、本願第2の発明は、装飾層がマイカの表
面を低次酸化チタンを含む酸化チタンで被覆した光輝性
顔料を1.0量%以上含有し、かつ、乾燥時の装飾層の
厚みが1.0μmから100μmであることを特徴とす
る請求項1記載の装飾用転写シートである。
【0005】以下に本発明の構成について詳述する。本
発明は装飾層4として、光輝性顔料を用いるものであ
る。光輝性顔料は、特開昭59−12646号及び特開
昭60−60163号で開示されているマイカチタン系
顔料であり、既に述べているようにフリップ・フロップ
効果に優れるものである。この光輝性顔料は、マイカを
核として二酸化チタン層と低次酸化チタン層で被覆され
ている薄片上の物質のため、全ての光輝性顔料が平面上
に配列された場合にフリップ・フロップ効果が最大にな
る。従って、光輝性顔料は、アクリル系インクへの配合
量は、1.0重量%以上であり、1.0重量%未満で
は、有効なフリップ・フロップ効果を有する装飾用転写
シートを得ることができない。また、装飾層の厚さは、
1.0μmから100μmであり、1.0μm未満で
は、フリップ・フロップ効果が充分生じないとともに転
写層の耐久性も劣る。100μmを超えると耐久性は維
持できるが装飾層が全般に暗くなり、十分なフリップ・
フロップ効果を得ることができない。
【0006】基材シート2としては、この種の転写シー
トに用いられるものが使用できる。例えば、プラスチッ
クのフィルム、板状体や紙、本質板、ガラス板、鋼板等
が用いられ、特に形状は限定されず、二次元成形体(ロ
ール転写やプレス転写が可能であればよい。)であって
も良い。プラスチックとしては、例えば、ポリエステ
ル、塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、エチレン酢酸
ビニル共重合体が挙げられるが、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、ポリカーボネートが好ましい。剥離層3は、
アルキッド樹脂、ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、エ
ポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテ
ル樹脂、ブチノール樹脂、珪素樹脂、ニトロセルロース
等のセルロース誘導体の一種又は二種以上の混合物等に
より形成することができる。接着層5を構成する熱可塑
性樹脂は、従来公知のこの種の転写シートに用いられる
熱可塑性樹脂が使用できる。熱可塑性樹脂として、例え
ばアクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ゴ
ム系樹脂、オレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタ
ン系樹脂の単独又はこれらの混合樹脂、或いはこれらの
共重合体樹脂等からなる熱融着型の樹脂を挙げることが
できる。接着層5の熱可塑性樹脂は、グラビアコート、
ロールコート等のコート法により塗布するが、グラビア
印刷、シルクスクリーン印刷等の方法により印刷するこ
とにより形成するか、或いはハケ塗り、スプレー塗板、
フローコート等により塗布して形成することができる。
【0007】本発明の効果を確認するため、次のような
試験を実施した。 〔フリップ・フロップ効果確認試験〕転写層6をガラス
板に転写し、フリップ・フロップ効果を次の基準で肉眼
判定した。 ◎ ; フリップ・フロップ効果が強い。 △ ; フリップ・フロップ効果がややある。 × ; フリップ・フロップ効果がない。 〔初期耐水性試験〕転写層6をガラス板に転写し、60
℃の乾燥機に5日間放置し、転写層の剥がれの状態を観
察した。 〔湿潤性試験〕転写層6をガラス板に転写し、49℃±
1℃、湿度95%の恒温層に5日間放置し、転写層の剥
がれの状態を観察した。 〔耐摩擦性試験〕転写層6をガラス板に転写した後、学
振型試験機を用いて、カナキン3号を貼った押棒に押圧
500g、ストローク40m/mでフィルムの転写層を
1000回往復摩擦し、次の基準によって転写層の剥離
状態を目視判定した。 ◎ ; 異常無し △ ; 若干表面剥離 × ; かなり表面が剥離している ××; 完全に剥離し色調がなくなっている
【0008】
【作用】上記の如き構成からなる本発明の装飾用転写シ
ートを用いて転写を行うにあたっては、装飾用転写シー
ト1を被転写体に転写層6のうちの接着剤層5が接する
ように重ね合わせ、加圧密着させた後、基材シート2を
剥離することにより転写層6が被転写体に転写される。
転写する際の加圧密着方法は、従来公知の加圧を用いる
ことができ、例えばホットスタンプ、真空プレス等が挙
げられる。また、転写時の加圧は、一般に熱可塑性樹脂
が溶融接着する程度の熱がかけられるが、必ずしも必要
ではなく加圧のみでもよい。
【0009】
【実施例】以下、具体的に実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。 実施例1 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム2
に、剥離樹脂を乾燥時の厚みが1μmになるようにグラ
ビアコートし、熱乾燥して剥離層3を設けた。剥離層3
の上に金色の有色光輝性顔料を3.0重量%配合したア
クリル系インクを用いて、乾燥時の厚みが50μmにな
るようにグラビアコートし装飾層4を形成し、該装飾層
4の上にアクリル系熱融着型接着剤層を乾燥時の厚みが
2μmになるように塗布して、装飾用転写シート1を得
た。上記装飾用転写シート1を用いて厚さ5mmのガラ
ス板に転写層6の転写を行い、フリップ・フロップ効果
の確認と初期耐水性試験、湿潤性試験、耐摩擦性試験を
実施した。ここで得られた装飾用転写シート1は、意匠
性に優れるとともにいずれの試験においても優れた成績
を示した。
【00010】実施例2 実施例1と同一の基材の上に剥離層3を設けた。該剥離
層3の上に有色光輝性顔料を15.0重量%配合したア
クリル系インクを用いて、乾燥時の厚みが2μmになる
ようにグラビアコートし装飾層を形成した。さらに接着
剤層を設けて装飾用転写シート1を得た。この装飾用転
写シート1は、フリップ・フロップ効果と各種試験にお
いて優れた成績を示した。
【00011】実施例3 実施例1と同一の基材の上に剥離層3を設けた。厚さ1
2μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに、剥離
樹脂を乾燥時の厚みが1μmになるようにグラビアコー
トし熱乾燥して剥離層を設けた。該剥離層3の上に有色
光輝性顔料を25.0重量%配合したアクリル系インク
を用いて、乾燥時の厚みが2μmになるようにグラビア
コートし装飾層を形成した後、接着剤層を設けた。更
に、転写層の上からアクリル系のバックコート剤を用い
て、フローコートした後、145℃で30分間焼付処理
を施した。こうして得られた装飾用転写シート1は、意
匠性に優れるとともにいずれの試験においても優れた成
績を示した。
【00012】比較例1 比較のために実施例1の装飾層を形成するアクリル系の
インクにマイカ粒子の表面が酸化チタンと酸化鉄で被覆
されている赤味のある金色の着色雲母チタン(メルク社
製;イオジン300)を配合して、実施例1と同様に転
写を行い成形品を得た。得られた成形品は光をよく透過
するために発色性が悪く、しかも見る角度によっても色
調の変化がまったくなく、意匠性に欠けていた。初期耐
水性試験や湿潤性試験による密着性はいずれも良好であ
ったが、表1に示されるようにフリップ・フロップ効果
がなく、耐摩擦性もなく1000回のストロークで完全
に剥離してしまうものであった。
【00013】比較例2 実施例1と同一の基材シート2、剥離層3、接着層5を
用いた。装飾層4は、金色の有色光輝性顔料を0.5重
量%配合したアクリル系インクを用いて、乾燥時の厚み
が150μmになるようにグラビアコートし装飾層を形
成した。こうして得られた比較例2の転写シートは、表
1に見られるように耐摩擦性には優れるが、フリップ・
フロップ効果にややおちるものであった。
【00014】 表1 ──────────────────────────────────── フリップ・フロップ効果確認試験 耐摩擦性試験 ──────────────────────────────────── 実施例1 ◎ ◎ ──────────────────────────────────── 実施例2 ◎ ◎ ──────────────────────────────────── 実施例3 ◎ ◎ ──────────────────────────────────── 比較例1 × ×× ──────────────────────────────────── 比較例2 △ ◎ ────────────────────────────────────
【00015】
【発明の効果】本発明の装飾用転写シートは、装飾層が
光輝性顔料を含有する層を有するので、シャボン玉や蝶
(モルフォ蝶)の羽根のような光沢のある、しかも低次
酸化チタンと酸化チタンの被覆量によって多種類の色彩
を表現できることは勿論のこと、フリップ・フロップ効
果や色彩が加味された鏡面による装飾効果を有している
ので、ガラス板や樹脂板に転写することによって、新規
で且つ重量感のある意匠性を出すことができる。更に装
飾層に1.0重量%以上光輝性顔料を配合し、乾燥時の
装飾層の厚みが1.0μmから100μmである装飾用
転写シートは、一方向からの光の照射に対して強いフリ
ップ・フロップ効果を示し、意匠性に優れたものであっ
た。また、転写後の耐久性にも優れていた。
【00016】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装飾用転写シートの一例を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1 転写シート 2 基剤シート 3 剥離層 4 装飾層 5 接着層 6 転写層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも基材シート2、剥離層3、装飾
    層4および接着剤層5からなる転写シートにおいて、当
    該装飾層4がマイカの表面を低次酸化チタンを含む酸化
    チタンで被覆した光輝性顔料を含有していることを特徴
    とする装飾用転写シート1。
  2. 【請求項2】装飾層4がマイカの表面を低次酸化チタン
    を含む酸化チタンで被覆した光輝性顔料を1.0重量%
    以上含有し、かつ、乾燥時の装飾層4の厚みが1.0μ
    mから100μmであることを特徴とする請求項1記載
    の装飾用転写シート1。
JP5252296A 1993-09-14 1993-09-14 装飾用転写シート Pending JPH0781300A (ja)

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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010612