JPH0781176B2 - Fe−Co系合金の製造方法 - Google Patents

Fe−Co系合金の製造方法

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JPH0781176B2
JPH0781176B2 JP60181561A JP18156185A JPH0781176B2 JP H0781176 B2 JPH0781176 B2 JP H0781176B2 JP 60181561 A JP60181561 A JP 60181561A JP 18156185 A JP18156185 A JP 18156185A JP H0781176 B2 JPH0781176 B2 JP H0781176B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、46.0〜52.0wt%のCoを含むFe−Co系合金の冷
間圧延薄肉コイル材の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
Fe−Co系合金は、磁性材料として古くからよく知られた
材料であり、このうち、Fe−Co46.0〜52.0wt%にVを添
加したものは、Vの添加量によって、Vを約2wt%添加
したものは、パーメンダと呼ばれ、軟質磁性材料として
受話器の振動板、ドットプリンタのアーマチュア等に用
いられ、パーマロイ、珪素鉄に比し飽和磁束密度が高
く、これら機器の高性能化、小型化を可能化するものと
して注目されている。また、Vを約3wt%添加したもの
は、リメンダと呼ばれ、半硬質磁性材料として、リマネ
ントタイプのリードスイッチ等に使用されている。
以上のようにFe−Co系合金は、磁気特性に優れ非常に有
用な材料であるが、その冷間加工性の低さから量産的な
製造が困難であり、その用途拡大が阻害されていた。す
なわち、これらの材料は、熱間圧延は容易であるが、こ
の熱間加工後の冷却時の730℃付近ないし500℃付近まで
の温度範囲で規則化変態が起って脆化するため、冷間加
工がいちじるしく困難となる。この脆化は、800〜1100
℃の温度範囲の溶体化加熱後、氷塩水等中へ投入する等
の急冷を行う溶体化処理により、ある程度防止され、こ
れによって冷間加工が可能となる。しかし、このとき、
冷却速度が緩慢である、又は冷却速度が不均一である
等、により機械的性質に不均一性が生じた場合は、やは
り冷間加工が不可能となる。このため、従来溶体化処理
は板状材の場合、熱間圧延で板厚を4.5mm程度以下とす
るとともに溶体化処理を切板で行なうことにより、急冷
およびその均一性を確保していた。
しかし、切板での冷間圧延は、長尺体であるコイルでの
冷間圧延に比し、生産性が極めて低く、かつ製造された
冷間圧延薄板を使用して、打抜き等、さらに加工する場
合の生産性も低い。このため、冷間圧延薄肉コイルの出
現が望まれていた。
これらの材料をコイル材で製造することの困難性は、コ
イル材では切板に比し、前記のような冷却速度および特
に幅方向の冷却の均一性を達成することが困難であるこ
とのみならず、コイル圧延、つまりコイル材を巻出しし
つつ圧延するときの巻出しによる塑性変形にも被処理材
が耐えることが要求されるためである。すなわち、この
巻出しに伴って第3図に示すように、コイルの巻き形状
を保存した大曲率半径の円弧状部11と巻出し時に塑性変
形した小曲率半径の曲り部12が交互に現れてなる形状と
なる傾向があり、曲り部12は傷等があればこの部分に発
生する等により塑性変形量は場合によってはかなり大き
くなり、これにより破断を生ずる。
このため、コイル材では切板に要求されるより、さらに
厳しい冷間加工性、つまり冷却条件が要求される。
本発明は必要な冷却速度を与えられることにより、期待
どおりの冷間加工性を有するFe−Co系合金の製造方法を
提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、Co46.0〜52.0wt%を含むFe−Co系合金の熱間
圧延帯状コイル材を1100〜800℃の温度から冷却し、該
冷却過程でその厚みの中心部の800〜400℃の温度範囲の
冷却速度を500℃/sec以上とする処理を施すことを特徴
とするFe−Co系合金の製造方法である。
〔作用〕
前記のようにFe−Co系合金において、溶体化加熱後の冷
却速度は、その後の冷間加工の成否を決定する非常に重
要な因子であるが、従来この冷却速度を数値的にとらえ
た報告等はなかった。この理由は、対象とする冷却速度
が非常に高いものであるため、その測定が困難であるこ
とが関係していると思われる。
本発明者らは、小断面または薄肉のテストピースの急冷
時等のように急激に変化するときの温度を測定するに適
した温度測定法を案出し、これによりFe−Co系合金の急
冷時の冷却速度を測定するとともに、それによる該合金
材の冷間加工性を調べた。
その結果中心部で800〜400℃の間を500℃/sec以上、望
ましくは630℃/sec以上の冷却速度で急冷することによ
り、巻出し時および冷間加工時の割れの発生をほぼ防止
できることを確認した。
〔実施例〕
先ず冷却速度の測定方法を述べる。
第1図は、冷却速度測定用のテストピースの斜視図であ
る。AまたはBに示すように、適当な幅および長さのテ
ストピースの端面の板厚の中心に直径1mm、深さ10mmの
平底小孔を小間隔を隔てて2箇平行に穿孔し、それぞれ
の孔底に一方の孔にはアルメル、他方にクロメルの小径
線をその端部で点溶接した後、この小孔内にアルミナ粉
を堅く詰めて、板厚中心温度測定用素子とした。また表
面温度測定用に前記小孔底の直上部の表面にアルメルお
よびクロメル線を同様に溶接で固定した。
そして、各熱電対線をメモリ機能を有するオシロスコー
プに接続し、テストピースを所定温度に加熱した後冷媒
中に投入し、その冷却時の表面および中心の経過時間に
対する温度変化を記録した。
(実施例1) 真空誘導溶解炉で表1に示す組成の7kgインゴットを吹
製し、これを鍛伸した後熱間圧延により4mm厚さの板材
とした。この板材から前述の冷却速度測定用テストピー
ス(A)および図示しない曲げテスト用テストピースを
4組製作し、それぞれの組に対し、表2の加熱条件およ
び焼入れ冷却条件で溶体化処理を施すとともに、板厚中
心の冷却速度の測定および曲げテストを実施した。
その結果を表2に示す。この表から800℃→400℃での冷
却速度が500℃/sec以上では、曲率半径19Rの180℃曲げ
に耐えること、冷却速度の低下とともに折損し易くなる
こと等が判る。また食塩水は水に比し冷却能力が高く、
水を攪拌するのとほぼ同等の効果があることが判る。な
お、本表で例えば54゜で折れとは、曲げ過程の126゜ま
で曲げが進行した時点で折損したことを意味する(180
゜−54゜=126゜。
(実施例2) 次に真空誘導溶解炉で表3に示す5種の組成の150kgイ
ンゴットを吹製し、ハンマ分塊を経て1.0、1.5、2.0、
2.5および3.0mmを目標とする幅250mmの熱間圧延コイル
とした。
このうち、No.4の2.0、2.5および3.0mm目標の材料につ
いては、第1図Bに示す冷却速度測定用テストピースの
ために試料採取しておいた。
次にそれぞれの熱間圧延コイルを、第2図に示す吊具
の放射状に張り出された台1上に、支柱2を囲むごとく
嵌入し、コイルの外周端から巻きほぐし、生じた層間間
隔に、薄板で製作した櫛状のスペーサの各櫛歯部が入る
ように挿入し、櫛歯部が各層間に介在して層同士の接触
を防止するごとく装着し、コイルをルーズコイル化し
た。
これらのコイルを吊具に装架した状態で加熱炉に装入
し、900℃で30分間加熱した後、第2図に示す補助具
を介してクレーンで吊り上げて2500mm深さの3℃の水ま
たは食塩水を貯えた水槽で冷却した。補助具は、レバ
ー5を操作することにより、吊具を先ず350mm自然落
下させ、コイルの上縁を冷却媒体液面下に浸漬した後、
油圧逃し弁6で予め調整された2.5m/secの速度でl=20
00mmだけ降下させるものである。すなわち、被処理材
は、自然落下により水中に浸漬された後、2.5m/secの速
度で2m深さだけ、したがって0.8secだけ水中を幅方向に
沈降する。
上記溶体化処理後、第1パスは圧下率10%、それ以降の
パスは圧下率約20%ずつ、0.2mm厚さまで冷間圧延し
た。表4にこの圧延による割れの発生状況を示す。
ここで、○印は次工程の冷間圧延で割れずに0.2mm厚さ
の製品になったもの、△印は若干の耳割れが発生したが
トリミング工程を入れることにより、やはり0.2mm厚さ
まで圧延できたもの、×印は大きな割れが発生し圧延が
できなかったものである。なお、表4のNo.は表3のNo.
に対応する。また、表4のNo.4の( )内は、前記によ
り採取、製作した冷却速度測定用テストピース(A)を
表4に示されたコイル本体の処理と同条件(層間間隔、
塩水温度、浸漬速度、熱電対取付部の上下関係等)で冷
却したときの800〜400℃間の冷却速度(℃/sec)であ
る。
表4において、同じ塩水を冷却媒体としたもののうち、
ほぼ同一厚みのもの同士は材質の変化にはあまり影響さ
れず、No.4で測定したとほぼ同程度の冷却速度と考えて
よい。表4および表3から、 (i) 板厚2mmでは、800〜400℃の温度範囲を約630℃
/sec程度の冷却速度とすることが可能であり、この冷却
速度では、V含有量が約1.0wt%と低い材料(No.1)に
対しても冷間圧延が可能となる、 (ii) 板厚が2.5mmでは、同温度範囲の冷却速度を約5
10℃/sec程度とすることが可能であり、この冷却速度で
は、V約1.5wt%程度以上の材料について有効である、 (iii) 板厚が3.0mm程度では、同温度範囲の冷却速度
を約380℃/sec程度となり、Vが2.0wt%以上の材料に対
して適用可能である、 等が判る。
しかし、上記(iii)に関し、冷却速度380℃では、0.2m
m厚さまで加工はできたもののトリミング量が多く、歩
留り等の面から実施が困難であることが判った。
以上から、本発明は800〜400℃の範囲での冷却速度を50
0℃/sec以上とする。
〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明により800〜400℃の温度範囲
を500℃/sec以上、望ましくは630℃/sec以上の冷却速度
で急冷することにより、該合金の帯状コイルの製造が可
能となった。
なお、以上本発明の溶体化処理は、熱間圧延後完全に冷
却されたコイル材をルーズ化してバッチ式で行なう場合
で述べたが、本発明はこれに限定されない。すなわち、
溶体化処理を連続式で行うもの、熱間圧延後完全に冷却
することなく、冷却の途上から再加熱する等種々の実施
態様が考えられる。
また、以上の説明はVを含有する合金で説明したが、Fe
−Co系合金は、被冷間成形性を向上する等の目的で、V
に替えてまたはVと複合して、CrおよびMnの一種を単独
もしくは複合して添加することがあるが、これらを含め
各種Fe−Co系合金においても本発明は有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に使用した冷却速度測定用テストピース
の斜視図であり、Aは曲げテストに併用して使用したも
の、Bはコイル材の圧延テストに併用して使用したもの
であり、第2図はコイル材の溶体化急冷に使用した装置
の斜視図、第3図は熱処理後の巻出しで生じやすい形状
を説明する図である。 1:台、2:支柱、:吊具、:補助具、5:レバー、6:逃
し弁、10:熱電対線、11:大曲率半径部、12:曲り部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量比でCo46.0〜52.0%を含むFe−Co系合
    金の熱間圧延帯状コイル材を1100〜800℃の温度から冷
    却し、該冷却過程でその厚みの中心部の800〜400℃の温
    度範囲の冷却速度を500℃/sec以上とする処理を施すこ
    とを特徴とするFe−Co系合金の製造方法。
JP60181561A 1985-08-19 1985-08-19 Fe−Co系合金の製造方法 Expired - Lifetime JPH0781176B2 (ja)

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