JPH0780999B2 - ヒドロキシポリカルボン酸の重合体または共重合体の製造法 - Google Patents

ヒドロキシポリカルボン酸の重合体または共重合体の製造法

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JPH0780999B2
JPH0780999B2 JP61045107A JP4510786A JPH0780999B2 JP H0780999 B2 JPH0780999 B2 JP H0780999B2 JP 61045107 A JP61045107 A JP 61045107A JP 4510786 A JP4510786 A JP 4510786A JP H0780999 B2 JPH0780999 B2 JP H0780999B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はヒドロキシポリカルボン酸またはそのエステル
の重合体または共重合体の製造法に関する。
(従来の技術) 近年、生体内で分解して代謝される医療用、医薬用の高
分子素材として、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリリ
ンゴ酸等のα−オキシ酸の重合体もしくは共重合体が注
目され、これらの重合体は体内吸収性の縫合糸として利
用される(米国特許第3,636,956号、同第3,277,033号明
細書)ほか、この重合体と農薬とからなる組成物を土壌
処理用農薬として用い長期間効果を持続させた例(特開
昭59-19963号、同199604号公報)などが知られている。
グリコール酸や乳酸のようなヒドロキシモノカルボン酸
は単なる加熱により容易に重合させうるが、リンゴ酸の
ようなヒドロキシポリカルボン酸またはそのエステルを
単に加熱すると分子内脱水により、たとえば無水マレイ
ン酸、フマール酸またはそのエステルを生じ所望の重縮
合体は得られない。そのため下記のような方法で重縮合
体が得られている。
(1)ペニシリウム・サイクロピウム(Penicillium cy
clopium)の培養液からポリリンゴ酸を単離する方法〔A
gr.Biol.Chem.33(4)459(1969)〕、 (2)リンゴ酸モノベンジル(またはモノメチル)エス
テルをN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)
により直接重合させてα−ポリリンゴ酸−β−ベンジル
(またはメチル)エステルおよびβ−ポリリンゴ酸−α
−ベンジル(またはメチル)エステルを得、またさらに
ベンジルエステルを加水分解してα(またはβ)−ポリ
リンゴ酸を得る方法〔Reports of The Faculty Enginee
ring,Tottori University8124(1977)〕、 (3)ベンジルマロラクトネートを開環重合させてβ−
ポリリンゴ酸−α−ベンジルエステルを得、さらにベン
ジルエステルを加水分解してβ−ポリリンゴ酸を得る方
法(米国特許第4,265,247号明細書)、および (4)マライドジベンジルエステルを開環重合させてα
−ポリリンゴ酸−β−ベンジルエステルを得、さらにベ
ンジルエステルを加水分解してα−ポリリンゴ酸を得る
方法〔Polymer Preprints,Japan34(3)744(198
5)〕。
(発明の解決しようとする問題点) しかしながら、(1)の方法は精製に多工程を要し、
(2)の方法は高価なDCCが必要である。また、(3)
および(4)の方法で用いる原料ベンジルマロラクトネ
ートおよびマライドジベンジルエステルはいずれも多数
の工程を経て合成され、しかも収率が非常に低い。
また、上記の(2),(3),(4)の方法において
は、重合体の合成工程が長くしかも収率が低いため工業
的規模で実施するには不適当であった。
(問題点を解決するための手段) 前記のようにリンゴ酸のようなヒドロキシポリカルボン
酸またはそのエステルを単に加熱しても重縮合物を得る
ことはできないが、本発明者らはヒドロキシポリカルボ
ン酸、たとえばリンゴ酸またはそのモノエステルをその
分解温度以下で減圧下に加熱すると分子内脱水よりも優
先的に分子間でエステル結合が起って脱水重縮合が生ず
ること、リンゴ酸モノエステルの場合はエステル基とヒ
ドロキシル基のエステル交換による重縮合とカルボキシ
ル基とヒドロキシル基の脱水重縮合の両反応が考えられ
るが、後者が優先的に生じてリンゴ酸エステルの重合体
が得られることを発見した。
本発明はこれらの新知見に基づいて展開されたもので、
(式中、Rは水素,メチル,エチル,フエニルまたは−
COOHもしくは−CH2COOH基;XおよびYはそれぞれ水素,
メチルもしくはエチル基;nは0,1または2を示す。ただ
し、式中の少くとも1個を除く残余のカルボキシル基は
エステル化されていてもよいものとする) で表わされるヒドロキシポリカルボン酸またはそのエス
テルの一種または2種以上の混合物を減圧下に加熱重縮
合させることを特徴とするヒドロキシポリカルボン酸ま
たはそのエステルの重合体または共重合体の製造法であ
る。
本発明に用いるヒドロキシポリカルボン酸としては、た
とえば、リンゴ酸、α−メチルリンゴ酸、α−オキシ−
α′−メチルコハク酸−α−オキシ−α′−エチルコハ
ク酸、α−オキシ−α,α′−ジメチルコハク酸、トリ
メチルリンゴ酸、α−フエニルリンゴ酸、タルトロン
酸、α−オキシグルタール酸、クエン酸などが挙げられ
る。それらは光学不活性のdl体でもよく、光学活性のd
体またはl体、 またそれらの混合物でもよい。
ヒドロキシポリカルボン酸中の少なくとも1個カルボキ
シル基を除く残余のカルボキシル基はエーテル化されて
いてもよい。
エステル化されている場合の式を、ヒドロキシポリカル
ボン酸の例として、リンゴ酸について示せば次の通りで
ある。
(式中、−COOR′はエステル化されたカルボキシル基を
示す) すなわち、α−モノエステル(I)でもβ−モノエステ
ル(II)でもよい。そして式中のRは飽和または不飽和
の脂肪族基または芳香族基で、その例としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペ
ンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ル、ウンデシド、ドデシル、ビニル、1−プロペニル、
アリル、イソプロペニル、エチニル、シクロプロピル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、フエニル、トリル、
キシリル、メシチル、クメニル、ベンジル、フェネチ
ル、スチリル、シナミル、ビフェニリル、ナフチル、ア
ントリル、フェナントリル、ヒドロキシエチル、ヒドロ
キシプロピル、ヒドロキシフエニル基どが挙げられる。
本発明にいう減圧の減圧度は原料であるヒドロキシポリ
カルボン酸またはそのエステルの種類、重合時間、所望
の生成物の重合度などに依存するが、通常は200mmHg以
下でもよく、特に約10mmHg以下が好ましい。減圧には水
流ポンプ、真空ポンプ、オイル拡散ポンプ、イオン拡散
ポンプなどを利用することができる。
本発明における反応温度は原料化合物の種類、減圧度、
所望の重合度や重合時間によって選択されるが、通常50
〜200℃の範囲が用いられ、特に好ましいのは100〜150
℃である。50〜100℃においても充分に反応は起るが、
重合時間が長くなり、また160℃以上では重合反応が速
くなる反面分子内脱水による分解が起りやすく、所望の
重合体の収率が低下する傾向があり、かつ場合により重
合体の着色を伴う。
反応温度を保つための加熱源としては、スチーム、熱
媒、電熱等のほかマイクロ波も使用できる。
重合反応に要する時間は、反応温度、減圧度等に左右さ
れるが、通常は1〜50時間であり、特に高重合度の目的
物を得るには10〜30時間が好ましい。反応時間が余り長
くなると分解が起りかえって重合度の低下を来しやす
い。
本発明の反応は、一般に触媒および溶媒を用いない塊状
重合法で行われるが、所望により、適当な脱水剤やエス
テル交換触媒、さらには反応の進行を妨げない溶媒を加
えて反応させてもい。それらの添加物や溶媒は目的の重
合体がたとえば医療材料として用いられる場合人体に悪
影響を及ぼさない等、目的物の用途に支障を来たさない
限り選択使用することができる。
本発明においは、明るい原料化合物によって種々の構造
単位を有する重合体が得られる。
次に用いる原料とその原料から合成される重合体が有す
る構造単位を、原料としてリンゴ酸またはそのモノエス
テルを用いた場合を例として、式示する。
(a)リンゴ酸を原料とした場合: 上記式(III)(α型)、(IV)(β型)の構造単位を
有する重合体が得られる。
(b)リンゴ酸−α−モノエステルを原料した場合: 上記式(V)の構造単位を有する重合単位が得られる。
(c)リンゴ酸−β−モノエステルを原料した場合: 上記式(VI)の構造単位を有する重合体が得られる。
(d)リンゴ酸とリンゴ酸−α−モノエステルの混合物
を原料とした場合: 前記式(III),(IV)および(V)の三種の構造単位
を有するた重合体が得られ。
(e)リンゴ酸とリンゴ酸−β−モノエステルとの混合
物を原料とした場合: 前記式(III),(IV)および(VI)の三種の構造単位
を有する重合体が得られる。
(f)リンゴ酸のα−モノエステルとβ−モノエステル
の混合物を原料とした場合: 前記式(V)および(VI)の二種の構造単位を有する重
合体が得られる。
(g)リンゴ酸、リンゴ酸−α−モノエステルおよびリ
ンゴ酸−β−モノエステルを原料した場合: 前記式(III),(IV),(V)および(VI)の四種の
構造単位を有する重合体が得られる。
なお、式(V)および(VI)において−COOR′は式
(I)および(II)におけると同様にエステル化された
カルボキシル基を示し、個々の重合体中においてRは一
種でも二種以上でもよい。
以上、リンゴ酸およびそのエステルを例として説明した
が、他のヒドロキシポリカルボン酸およびそのエステル
を原料としえ得られる重合物の構造単位についてもこの
例から類推することができる。
また、本発明の方法においてヒドロキシポリカルボン酸
またはそのエステルをヒドロキシモノカルボン酸と共に
重縮合させて共重合体を得ることもできる。
そのヒドロキシモノカルボン酸としては、たとえば、グ
ルコール酸、乳酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、マンデル
酸、フエニルグリオキシル酸等のα−ヒドロキシモノカ
ルボン酸;β−ヒドロキシ酪酸、β−ヒドロキシグルタ
ル酸等のβ−ヒドロキシモノカルボン酸;α,β−ジヒ
ドロキシイソ酪酸、β,β′−ジヒドロキシイソ酪酸等
のジヒドロキシモノカルボン酸が挙げられる。これらは
一種または二種以上をヒドロキシポリカルボン酸または
そのエステルと共重合させてもよい。
得られた重合体中のカルボキシル基は、所望により、エ
ポキシ化合物、イソシアナート化合物、エステル類と反
応させて変性することができ、また、エステル基はアン
モニア、第1級または第2級アミン、チオール、そのエ
ステル基の分解によって得られるアルコールとは異なる
アルコールまたはヒドラジン等と反応させて変性するこ
とができる。
本発明によって得られる重合体は、たとえば、体内吸収
性の縫合糸、骨接合用材料、人工腱、人工血管、医薬、
食品添加物または農薬等を固定しうる徐放性担体などの
用途のほか、それ自体医薬または食品添加物としての用
途にも供しうる。また、カルボキシル基を有する重合体
はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂などの硬化剤に利用することもできる。
(作用) 本発明においてはヒドロキシポリカルボン酸またはその
エステルが減圧下に加熱されるため、その分子内脱水に
よる分解反応よりも分子間でエステル結合を生ずる脱水
重縮合が優先的に生起して重合物が生ずる。
以下に実施例の形で本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1 枝付のガラス試験管に、d,l−リンゴ酸5.0gを入れ常圧
下に140℃で加熱し、リンゴ酸を溶融させた後、真空ポ
ンプで徐々に減圧した。そして系内の圧力が1.0mmHgに
なった時点から10時間140℃で加熱を続けた。系は徐々
に粘稠となり最終的には樹脂状のポリリンゴ酸が収量4.
3g(収率100%)で得られた。この重合体の融点は60℃
で、相対粘度は0.05(0.5g/dl THF中,30±0.1℃)、ゲ
ルパーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)測定
によるポリスチレン換算の重量平均分子量3500であっ
た。また、この重合体の赤外吸収スペクトルは、エステ
ル結合による1740cm-1,1180cm-1,1050cm-1の吸収が確認
され、重合体側鎖のカルボン酸をメチルエステル化した
重合体の1H-NMRスペクトルは、2.9ppm(CH2),3.7,3.8p
pm(CH3),4.5ppm(CH),5.6ppm(OH,COOH)のピークが
得られ、この重合体がポリリンゴ酸である事が確認され
た。さらに、1H-NMRスペクトルのピーク強度より、α型
構造単位とβ型構造単位の比は1:1であった。
実施例2 実施例1の操作において、140℃で加熱溶融した後、180
℃に調製し、圧力1.0mmHgで、25時間重合を行なった結
果、収率96%でリンゴ酸重合体が得られ、その重合体の
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)測定
による重量平均分子量(ポリスチレン換算)は2100であ
った。
実施例3 枝付のガラス試験管に、d,l−リンゴ酸5.0gを入れ140℃
で加熱溶融させた後、温度を下げ系内温度が120℃にな
った時点で真空ポンプで徐々に減圧した。そして系内圧
力が1.0mmHgになった時点から2時間120℃で加熱し、そ
の後さらに、オイル拡散ポンプで系内圧力を1.0×10-3m
mHgまで下げ、120℃で15時間加熱を続けた。その結果、
収率98%で重量平均分子量3000(GPC測定)のリンゴ酸
重合体が得られた。
実施例4 実施例3の操作において、l−リンゴ酸を使用し、重合
温度100℃で20時間重合を行なった結果、収率100%重量
平均分子量2100のリンゴ酸重合体が得られた。
実施例5 枝付き試験管にd,l−リンゴ酸−α−モノエチルエステ
ル5.0gを入れ、オイルバスで120℃に加熱した後、真空
ポンプで徐々に減圧し、系内圧力が1.0mmHgになった時
点から20時間120℃で加熱を続けた。その結果、生成物
4.3gが得られ、その生成物は、IRおよび1H-NMR測定の結
果、β−ポリリンゴ酸−α−エチルエステルである事が
確認された。GPCによる分子量は2600であった。
実施例6 原料にd,l−リンゴ酸−β−モノメチルエステル5.0gを
用い実施例5と同様に操作を行なった結果、生成物4.4g
が得られその生成物は、IRおよび1H-NMR測定の結果、α
−ポリリンゴ酸−β−メチルエステルである事が確認さ
れ、GPCによる分子量は2500であった。
実施例7 原料にd,l−リンゴ酸5.0gとd,l−リンゴ酸−α−モノベ
ンジルエステル5.0gの混合物を使用し実施例5と同様の
操作を行なった結果、生成物8.7gが得られ、IRおよび1H
-NMR測定の結果、リンゴ酸構造単位とリンゴ酸−α−ベ
ンジルエステル構造単位の比が約3:2の共重合体である
事が確認され、GPCによる分子量は4000であった。
実施例8 原料にd,l−リンゴ酸5.0gとd,l−リンゴ酸−β−モノエ
チルエステル5.0gの混合物を使用し、実施例5と同様の
操作を行なった結果、生成物8.3gが得られた。生成物の
IRおよび1H-NMR測定の結果、リンゴ酸−リンゴ酸−β−
エチルエステル共重合体である事が確認され、GPCによ
る分子量は3000であった。
実施例9 原料にd,l−リンゴ酸−α−ベンジルエステル5.0gとd,l
−リンゴ酸−β−エチルエステル5.0gの混合物を使用
し、実施例5と同様の操作を行なった。その結果、8.7g
のリンゴ酸−α−ベンジルエステル−リンゴ酸−β−エ
チルエステル共重合体が得られた。
実施例10 原料にd,l−リンゴ酸5.0g,d,l−リンゴ酸−α−エチル
エステル5.0g,d,l−リンゴ酸−β−(2−ヒドロキシエ
チル)エステル5.0gを使用して実施例5と同様の操作を
行なった結果、生成物13.0gが得られた。生成物はリン
ゴ酸−リンゴ酸−α−メチルエステル−リンゴ酸−β−
(2−ヒドロキシエチル)エステル共重合体であった。
実施例11 枝付きのグラス試験管に、d,l−リンゴ酸5.0gとd,l−マ
ンデル酸5.0gを入れ常圧下に140℃で加熱し溶融させた
後、真空ポンプで徐々に減圧した。そして系内の圧力が
1.0mmHgになった時点から6時間130℃で加熱を続けた。
その結果無色透明の樹脂状の生成物8.9gが得られた。生
成物の1H-NMRスペクトルおよびIRスペクトルにより、リ
ンゴ酸−マンデル酸共重合体でることとが確認され、GP
C測定によるポリスチレン換算分子量は2000であった。
実施例12 l−リンゴ酸2.5gとl−乳酸2.5gを用いて、実施例11と
同様の操作により、無色透明の樹脂状生成物4.1gが得ら
1H-NMR,IRによりリンゴ酸−乳酸共重合体である事が
確認され、GPC測定による分子量は2500であった。
実施例13 枝付きのガラス試験管にクエン酸10.0gを入れ、常圧下
に160℃で加熱溶融した後、真空ポンプで徐々に減圧
し、1.0mmHgになった時点から5.0時間160℃で加熱を続
けた結果、樹脂状の重合体4.8gを得た。その重合体のI
R,1H-NMRスペクトルよりクエン酸重合体である事が確認
され、GPCによる分子量は3000であった。
実施例14 タルトロン酸10.0gを使用し、実施例13と同様の操作を
行った結果、生成物5.5gが得られ、その生成物のIR,1H-
NMRスペクトルよりタルトロン酸重合体である事が確認
され、GPCによる分子量は2000であった。
(発明の効果) 本発明によれば減圧下に加熱するという簡単な操作によ
りヒドロキシポリカルボン酸またはそのエステルを原料
としてその重合体または共重合体を得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中、Rは水素,メチル,エチル,フェニルまたは−
    COOHもしくは−CH2COOH基;XおよびYはそれぞれ水素,
    メチルもしくはエチル基;nは0,1または2を示す。ただ
    し、式中の少くとも1個を除く残余のカルボキシル基は
    エステル化されていてもよいものとする)で表わされる
    ヒドロキシポリカルボン酸またはそのエステルの一種ま
    たは2種以上の混合物を減圧下に加熱重縮合させること
    を特徴とするヒドロキシポリカルボン酸またはそのエス
    テルの重合体または共重合体の製造法。
  2. 【請求項2】ヒドロキシポリカルボン酸のエステルが低
    級アルキルまたはベンジルエステルである特許請求の範
    囲第1項記載の製造法。
  3. 【請求項3】ヒドロキシポリカルボン酸がリンゴ酸であ
    る特許請求の範囲第1項記載の製造法。
  4. 【請求項4】式 (式中、Rは水素,メチル,エチル,フェニルまたは−
    COOHもしくは−CH2COOH基;XおよびYはそれぞれ水素,
    メチルもしくはエチル基;nは0,1または2を示す。ただ
    し、式中の少くとも1個を除く残余のカルボキシ基はエ
    ステル化されていてもよいものとする)で表わされるヒ
    ドロキシポリカルボン酸またはそのエステルをヒドロキ
    シモノカルボン酸と共に減圧下に加熱重縮合させること
    を特徴とする共重合体の製造法。
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