JPH078094Y2 - 板折曲線罫書機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案はステンレス鋼板などの折曲線の罫書機に関するも
のである。

「従来の技術」 従来ステンレス鋼板などのワークの折曲線罫書機はワー
ク支持テーブルが左右方向に約5.5m程度では問題無いが
これ以上左右方向に長くなると複数のワーク後縁挾持具
を設けた左右方向水平支持杆が熱的影響によって水平面
内において前後方向に歪を生じ後縁挾持具の位置が前後
に狂いワークの後縁が左右方向に一線に揃わず、そのた
めワークの後縁と罫線との平行精度に誤差を生じワーク
の加工精度を確保し難くなるという問題点があった。

「考案が解決しようとする問題点」 本案は罫書機のワーク支持テーブルの左右方向長さが約
5.5m以上に長い場合に複数のワーク後縁挾持具を設けた
左右方向水平支持杆に熱的影響による前後方向歪を軽減
し加工精度を確保することを目的とするものである。

「問題点を解決するための手段」 本案は機枠に加工用平板支持テーブルを設け、同テーブ
ルの上部に昇降自在罫書刃ホールダーを左右方向に往復
摺動自在に配設し、該ホールダーに支持される罫書刃の
後方に上記平板の後縁挾持具を左右方向の水平支持杆に
設け、該支持杆の下部に設けた雌螺子を前後方向螺杆に
螺合させて往復摺動自在に配設してなる罫書装着におい
て、上記水平支持杆を上記加工用平板支持テーブルの中
心部の左右に分割配置し、該分割水平支持杆毎に前後方
向螺杆回動用のサーボモーターを設け、これらのサーボ
ーターの同時２軸制御装置を設けてなる板折曲線罫書機
を特定考案とし、 雌螺子及び前後方向螺杆がボールナット及びボールネジ
である上記特定考案記載の板折曲線罫書機 前後方向螺杆に接続する左右方向伝動軸を介してサーボ
モーターを設けてなる上記特定考案記載の板折曲線罫書
機 同時２軸制御装置がNC制御装置である上記特定考案記載
の板折曲線罫書機によって構成される。

「作用」 従ってNC制御による同時２軸制御装置５を動作させて２
個のサーボモータ４、４を同時に回動させて前後方向螺
杆３、３を回動し、それによって左右の分割された２個
の水平支持杆１、１を同時に後退させる。その状態では
熱的影響によって水平面内において上記支持杆１、１が
それぞれ前後方向に若干弯曲しても該支持杆１、１は左
右方向に短い（全長の約1/2）ため前後方向弯曲歪は小
さく現われるから左右方向全長では上記歪が許容誤差の
範囲に保持され全長の精度は保持される。この状態にお
いて左右方向に長い長方形ステンレス鋼平板７（ワー
ク）の後縁７′を左右の上記支持杆１、１のそれぞれ挾
持具８、８に当接して挾持し、さらに双方のサーボモー
ター４、４を同時に２軸制御装置５によってNC制御回動
して所定位置に前進させて停止しその位置で罫書刃９を
下降しこれを左右方向に摺動させることによって折曲用
罫書線を切削形成することができる。

「実施例」 機枠10にステンレス鋼による加工用平板７即ちワークの
支持テーブル２を設け、該テーブル２の左右方向長さは
約5.5m以上に形成される。このテーブル２の上部には昇
降自在の罫書刃ホールダー11を左右方向水平螺杆12に螺
合させ、該螺杆12の正逆回動によって該ホールダー11を
左右方向に往復摺動させることができる。そして該ホー
ルダー11に支持した罫書刃９の後方に上記平板７の後縁
７′の挾持具８を左右方向に分割された２個の水平支持
杆１、１にそれぞれ複数個設けるものであって、該支持
杆１、１のそれぞれ下部に設けた雌螺子13を前後方向螺
杆３に螺合させ該螺杆３の正逆回動によって上記複数の
挾持具８を前後自在に往復摺動自在に形成し罫書装着を
構成するものである。上記水平支持杆１、１は上記テー
ブル２上の中心部の左側及び右側に分割配置されるもの
であって該分割水平支持杆１、１毎に上記前後方向螺杆
３、３の回動用ACサーボモーター４、４が設けられ、か
つこれらの２個のサーボモーター４、４の同時２軸制御
装置５を設けてなるものである。上記雌螺子13はボール
ナット、前後方向螺杆３はボールネジを用いると良く、
かつ前後方向螺杆３に傘歯車14、14を介して接続する左
右方向伝動軸６に上記サーボモーター４を設けると良
い。又上記同時２軸制御にNC制御を用いて差支えない。
上記挾持具８は水平支持杆１に設けたワーク後縁位置決
め用形ストッパー８′と該ストッパー８′の水平面に
支持されるワーク後縁７′の上面押え爪８″とによって
形成され、該爪８″は上記支持杆１側にピンによって枢
支され、上端を該支持杆１側に設けたシリンダー15の先
端に接続し、シリンダー15の伸縮動作によって形スト
ッパー８′の上面に昇降することによってワーク後縁
７′を挾持することができる。水平支持杆１は熱的影響
によって水平面内において前後方向に歪むが、その歪は
上記形ストッパー８′の直立ストッパー面に現われ
る。尚図中16で示すものは罫書刃９の直後に設けたワー
ク押え腕、17はその動作用シリンダー、18は伝動軸６に
介設したカップリング、19は前後方向螺杆３のケース、
20は傘歯車14のケースである。

「効果」 本案は上述のように構成したのでステンレス鋼板などの
折曲線の罫書機において、ワーク支持テーブル２の左右
方向長さ即ち左右方向機長が相当に長く熱的影響を受け
易い場合でもワーク後縁７′と折曲線との平行精度を保
持し得て左右方向に長いワーク即ち加工用平板７に精度
良く折曲線を罫書きすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の板折曲線罫書機を示す平面図、第２図は
第１図Ａ−Ａ線による拡大縦断側面図である。 １……水平支持杆、２……加工用平板支持テーブル、３
……前後方向螺杆、４……サーボモーター、５……同時
２軸制御装置、６……伝動軸。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】機枠に加工用平板支持テーブルを設け、同
   テーブルの上部に昇降自在罫書刃ホールダーを左右方向
   に往復摺動自在に配設し、該ホールダーに支持される罫
   書刃の後方に上記平板の後縁挾持具を左右方向の水平支
   持杆に設け、該支持杆の下部に設けた雌螺子を前後方向
   螺杆に螺合させて往復摺動自在に配設してなる罫書装置
   において、上記水平支持杆を上記加工用平板支持テーブ
   ルの中心部の左右に分割配置し、該分割水平支持杆毎に
   前後方向螺杆回動用のサーボモーターを設け、これらの
   サーボーターの同時２軸制御装置を設けてなる板折曲線
   罫書機。
2. 【請求項２】雌螺子及び前後方向螺杆がボールナット及
   びボールネジである請求項（１）記載の板折曲線罫書
   機。
3. 【請求項３】前後方向螺杆に接続する左右方向伝動軸を
   介してサーボモーターを設けてなる請求項（１）記載の
   板折曲線罫書機。
4. 【請求項４】同時２軸制御装置がNC制御によるものであ
   る請求項（１）記載の板折曲線罫書機。