JPH0780634A - ろう付け方法 - Google Patents

ろう付け方法

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JPH0780634A
JPH0780634A JP24886693A JP24886693A JPH0780634A JP H0780634 A JPH0780634 A JP H0780634A JP 24886693 A JP24886693 A JP 24886693A JP 24886693 A JP24886693 A JP 24886693A JP H0780634 A JPH0780634 A JP H0780634A
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JP
Japan
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brazing
brazed
sputtering
brazing method
strength
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Pending
Application number
JP24886693A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Kuniwaki
嘉春 国脇
Akira Kawajiri
明 川尻
Akihiko Yanagiya
彰彦 柳谷
Masahide Murakami
雅英 村上
Mamoru Koyama
まもる 小山
Shinji Okawa
慎二 大川
Kozo Sugino
康造 杉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOYAMA SEISAKUSHO KK
Sanyo Special Steel Co Ltd
Original Assignee
KOYAMA SEISAKUSHO KK
Sanyo Special Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 In単体のろう付け方法では実現できない、
ハイパワーでスパッタリングされるスパッタリングター
ゲットのろう付けに適用可能な高強度のろう付け方法を
提供する。 【構成】 メッキ、蒸着あるいはスパッタリングなどの
表面処理によりろう付け対象物、即ち、図1に示す薄膜
作製に使用されるスパッタリングターゲット材1は、ス
パッタリング中ターゲット自体が高温になるため、通常
銅製あるいはステンレス製のバッキングプレート2と呼
ばれる冷却板にろう付けしてろう付け部3で接合して使
用される。このろう付け対象物の表面に実質10μm以
上の厚さのCuの被覆層を形成し、この形成したCu被
覆層とろう付け材であるInをInの融点以上に加熱し
てInを溶解させ、Cuと合金化させてInCu(In
60wt%Cu40wt%)合金相をIn中に微細に分散さ
せてろう材となし、ろう付け対象物をろう付けする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気ヘッド用、
磁気記録媒体用および半導体用などの薄膜材料を製造す
るためのスパッタリング装置における各種スパッタリン
グターゲット材のろう付けに適するInろうによるろう
付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1に示すように、薄膜作製に使用され
るスパッタリングターゲット材1はスパッタリング中タ
ーゲット自体が高温になるため、通常銅製あるいはステ
ンレス製のバッキングプレート2と呼ばれる冷却板にろ
う付けしてろう付け部3で接合して使用される。従来ス
パッタリングターゲット材をはじめとする各種電子部品
のろう付けにはIn単体が主として用いられ、接着強度
もIn単体の強度で十分であった。しかしながら最近生
産性の面からスパッタレイトを上げるため、ハイパワー
でスパッタリングされることが多く、それに伴いターゲ
ット材およびろう付け部が受ける熱的環境および機械的
環境も厳しくなり、ろう付け部分の品質もますます高度
なものが要求されるようになってきた。具体的にはター
ゲット材の冷却効率を上げるためろう付け面積率を増加
させたり、スパッタリング中のターゲット材がサーマル
ショックに耐えるように接着強度の高いろう付けが要求
されるようになってきた。
【0003】ところが、従来のIn単体(強度2.62
MPa)を使用したろう付けでは、ろう付け強度は通常
7〜8MPaしか得られずスパッタリングターゲットの
ろう付けとしては不十分になりつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のIn単体のろう
付け方法では実現できない、ハイパワーでスパッタリン
グされるスパッタリングターゲットのろう付けに適用可
能な高強度のろう付け方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】メッキ、蒸着あるいはス
パッタリングなどの表面処理によりろう付け対象物の表
面に実質10μm以上の厚さのCuの被覆層を形成し、
この形成したCu被覆層とろう付け材であるInをIn
の融点(156℃)以上に加熱し、Inを溶解させCu
と合金化させ、InCu(In60wt%Cu40wt%)
合金相をIn中に微細に分散させた強度の高い接合ろう
層によってろう付け対象物をろう付けする。
【0006】
【作用】本発明において、加熱温度の上限を500℃と
したのは、この温度を超すとInの流動性が大きくなり
過ぎ、流れ出すほか、ターゲット材が反るなとの不具合
が起るからである。本発明のろう付けにおいて、ろう付
け対象物間のろう付け部分でIn(融点156℃)と表
面処理層のCuとが相互に溶解し合うことにより分解温
度310℃のInCu(In60wt%Cu40wt%)の
2元合金が分散相として形成される。ろう付け部分のI
nとCuの合金相(融点650℃付近)をSEM−ED
Xで確認した。その結果を図2および表1に示す。図2
は接合ろう層のミクロ組織の模式図で、7の部分はIn
マトリックスで、その成分は表1に示すようにCuを
0.4%含む。8の部分は7の部分中に微細に分散析出
したInCu合金で、その成分は表1に示すように5
9.4wt%がInで、Cuは40.6wt%である。この
合金相を20〜30μmの大きさでIn中に微細分散さ
せることにりより、分散強化の効果により、本発明によ
るろう付けは従来のIn単体によるろう付けより高い強
度を有する接合を実現する。
【0007】
【表1】
【0008】ろう付け部分の品質評価は、試料をろう付
け後、図3に示す引張試験片9を切りだし、図4に示す
引張試験機の治具10に挟持し、室温で矢印11方向に
引っ張って引張試験を行ってその強度を評価した。図5
に合金相が形成された場合のIn中の総Cu含有量と引
張強度との関係を示す。Cu含有量の増加に伴い強度は
増加し、3wt.%の含有量でIn単体を使用してろう
付けした場合の強度の約2倍の強度を示した。これより
ろう材であるIn中にCuが実質1wt.%以上含有す
ると強度はIn単体を使用してろう付けした場合の強度
7〜8MPaと比較してすくなくとも2割以上の高強度
を示した。
【0009】図6および表2にハイパワースパッタリン
グ時でのターゲットのろう付け部分の性能を従来のIn
のみの場合と本発明による場合を比較して示した。図6
において、従来のIn単体ろうによる場合は最多頻度の
8MPaを中心にして2MPaから13MPaの引張強
度であるのに対し、本発明のInCu合金を分散させた
ろう付け方法による場合は最多頻度の20MPaを中心
にして16MPaから23MPaの引張強度であり、本
発明の方法による場合は引張強度が格段に優れまたばら
つきも少ない。
【0010】また、表2に見られるとおり、In単体の
従来のろう付けは実験装置条件のハイパワー条件で割れ
・脱落が生じる可能性があり、特に量産操業条件のハイ
パワー条件で割れや脱落等が頻繁に生じる。しかし、本
発明によるろう付けは量産操業条件のハイパワー条件で
も割れや脱落等が生じる問題はなく、全ての条件で問題
を生じることはない。
【0011】
【表2】
【0012】
【実施例】
(実施例1)8インチ径の磁気ヘッド用センダスト(F
e−Si−Al合金)系スパッタリングターゲットの表
面に厚さ20μmのCuメッキ処理を施した後0.5mm
厚さのIn薄帯を置き、さらにCu製のバッキングプレ
ートを重ね、これらを真空度2×10-2Torrの中に
置いて200℃に昇温してInを溶解させ、10分間保
持し、その後真空中で冷却し、ろう付けを行った。
【0013】ろう付け後、図3のように試料を切りだ
し、引張試験を行った結果を図7に示す。最多頻度を示
す引張強度は20MPaで、全ての試料が16MPaか
ら22MPaの引張強度の範囲にあることが判る。ま
た、接合ろう層についてEDX分析を行った結果は表1
とほぼ同じであった。
【0014】(実施例2)12インチ径の光磁気用Tb
Fe系スパッタリングターゲットの表面にスパッタリン
グにより厚さ30μmのCu被覆層を形成した後Inチ
ップを置き、さらにCu製のバッキングプレートを重
ね、これらを真空度2×10-3Torrの中に置き19
0℃に昇温し、Inを溶解させ、10分間保持し、その
後真空中で冷却し、ろう付けを行った。
【0015】(実施例3)5インチ×7インチの矩形磁
気ヘッド用パーマロイ系スパッタリングターゲットの表
面に厚さ60μmのCu蒸着を施した後Inチップを置
き、さらに同様にCuを蒸着したステンレス製のバッキ
ングプレートを重ね、大気中300℃に昇温し、Inを
溶解させ、10分間保持し、その後真空中で冷却し、ろ
う付けを行った。
【0016】(実施例4)10インチ径の半導体用Mo
スパッタリングターゲットの表面に厚さ80μmのCu
メッキを施した後Inチップを敷きつめ、この上にCu
製のバッキングプレートを重ね、大気圧のアルゴン雰囲
気中で400℃に昇温し、Inを溶解させ、5分間保持
し、その後真空中で冷却し、ろう付けを行った。
【0017】(実施例5)6インチ径の透明電極用IT
Oスパッタリングターゲットの表面にスパッタリングに
より厚さ35μmのCu被覆層を形成した後Inチップ
を敷きつめ、この上にCu製のバッキングプレートを重
ね、大気圧のアルゴン雰囲気中で250℃に昇温し、I
nを溶解させ、5分間保持し、その後真空中で冷却し、
ろう付けを行った。
【0018】
【発明の効果】以上本発明のろう付け技術によれば、8
インチ径や10インチ径または大型の矩形状のターゲッ
トなど工業的に生産性を重視してハイパワーでスパッタ
リングするターゲット材のろう付け部分の接着強度を増
加させ、非常に厳しい熱的環境から生じる歪みに耐え得
るろう付けを可能にした。単体であるInもCuも共に
電子部品のろう付けに関して二次的な悪影響を及ぼすこ
とがない。さらに、このIn−Cu合金も同様に悪影響
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ろう付けしたスパッタリングターゲット材
【図2】ろう付け部のミクロ組織の模式図
【図3】ろう付け引張試験片
【図4】引張試験機の治具に挟持したろう付け試験片
【図5】Cu含有量と引張強度との関係を示すグラフ
【図6】従来のIn単体ろうによる場合と本発明の方法
による場合のろう付け性能を示すグラフ
【図7】本発明の実施例1におけるろう付け性能を示す
グラフ
【符号の説明】
1 ターゲット材 2 バッキングプレート 3 ろう付け部 4 ろう層 5 ターゲット材 6 バッキングプレート 7 In結晶粒マトリックス 8 微細に分散析出したInCu合金 9 引張試験片 10 引張試験機の治具 11 引張り方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 3/38 (72)発明者 柳谷 彰彦 兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内 (72)発明者 村上 雅英 兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内 (72)発明者 小山 まもる 大阪府藤井寺市大井4丁目14−11 株式会 社小山製作所内 (72)発明者 大川 慎二 大阪府藤井寺市大井4丁目14−11 株式会 社小山製作所内 (72)発明者 杉野 康造 大阪府藤井寺市大井4丁目14−11 株式会 社小山製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Inろうによるろう付けにおいて、2つ
    のろう付け対象物のいずれか一方又は両方の接合面をC
    uで被覆し、ろう材であるInを両面間に配置し、両面
    間で挾み、Inの融点以上500℃以下の温度に加熱
    し、所定時間保持し、もってIn中にIn−Cu合金が
    微細に分散した接合層を生成させることを特徴とする接
    合強度の高いInろう付け方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、被覆はメッキ処理に
    よるものであることを特徴とする接合強度の高いInろ
    う付け方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、被覆は蒸着処理によ
    るものであることを特徴とする接合強度の高いInろう
    付け方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、被覆はスパッタリン
    グ処理によるものであることを特徴とする接合強度の高
    いInろう付け方法。
JP24886693A 1993-09-08 1993-09-08 ろう付け方法 Pending JPH0780634A (ja)

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Cited By (3)

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