JPH0779970A - 超音波診断装置のプローブ用接触媒体 - Google Patents

超音波診断装置のプローブ用接触媒体

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JPH0779970A
JPH0779970A JP24883693A JP24883693A JPH0779970A JP H0779970 A JPH0779970 A JP H0779970A JP 24883693 A JP24883693 A JP 24883693A JP 24883693 A JP24883693 A JP 24883693A JP H0779970 A JPH0779970 A JP H0779970A
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Katsunori Yoshida
克典 吉田
Toshio Hariki
利男 梁木
Michihiro Yamaguchi
道広 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた超音波特性と機械的強度を有する安全性
の高い超音波診断装置のプローブ用接触媒体を提供する
ことを目的とする。 【構成】カードランを除くβ−1,3グルカンを主成分
とするゲルからなる超音波診断装置のプローブ用接触媒
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波診断装置の探触子
(プローブ)用接触媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、内臓器疾患の治療においては、患
者の体力的負担を軽減し、予後の経過を良好にせしめる
ために、大がかりな外科手術を行うことなく治療する方
法が多数試みられている。また、仮に開腹手術を行うと
しても、術前に病巣部の様子を詳細に知ること、並びに
術中に臓器表面を切開することなく内部の様子を知るこ
とは、実際の手術の際に極めて有意義な情報をもたらす
ことになる。本目的を達成するために、超音波診断が近
年著しく発展普及し、これを用いた術前診断の正確さ
は、最近の手術成績の向上に大いに役立っている。特に
甲状腺疾患に超音波診断法と穿刺吸引細胞診を組み合わ
せることにより診断能の飛躍的向上がなされた。
【0003】しかしながら、体表面もしくは臓器表面に
直接超音波診断装置のプローブを当てて内部の状態を観
察しようとした際に超音波診断装置の特性上、表面下数
cm以内の領域での鮮明な画像を得ることは非常に困難で
ある。また、実際の体・臓器表面は平らな状態ではな
く、各々に特徴的な湾曲・凹凸を持つことになるため、
ある一定の形態を保った不可変なプローブでは目的の部
位に密着させることは不可能である。すなわち、生体と
プローブの間に空気が介在すると超音波伝播率の著しい
低下が起こり、診断装置上に正確な画像を結ばなくな
る。
【0004】かかる上記の問題を解決するため、プロー
ブと生体との間に適当なスペーサー(接触媒体)を介在
せしめることが有効である。接触媒体はシート状にして
診断の際にプローブと体表面等との間に挟むか、あるい
は適当な形状に成形しプローブに直接または治具で嵌着
して使用できるものが好ましい。このような接触媒体に
は適当な柔軟性と機械的強度及び良好な音響特性(超音
波減衰率が低いこと等)を有することが要求され、例え
ば、特開昭55-63636には特定の含水高分子ゲルが開示さ
れている。しかしながら、ここで開示されているゲルは
機械的強度が不十分であったり音波の減衰が大きいなど
の問題を有しており、その後、これらを改善すべくさま
ざまな努力がなされている。例えば、ポリビニルアルコ
ール系高分子ゲル(特開昭 62-298342、特公平 2-4621
1)、高吸水性樹脂(特開平 4-53544)、各種有機・無
機高分子(特公平 2-21252) のものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような高分子ゲルは依然として種々の問題を有してい
た。すなわち、合成高分子を用いたものは、穿刺時ある
いは術中にゲルの一部もしくはゲル自体が生体内に混入
・留置される可能性があり、ゲルそのものや残留モノマ
ーに由来する毒性が懸念され、安全性の上で問題があっ
た。また、安全性が高いと考えられる天然高分子やポリ
ビニルアルコールゲルも音響特性が不十分であり(例え
ば減衰率が高い)、この様な音響特性を向上させるに
は、含水率を上げる必要があり、一方、含水率をあげる
と機械的強度が低下してしまうという欠点があった。ま
たポリビニルアルコールゲルは圧力を加えると離水し易
く、体・臓器表面に押し付けて使用するプローブ用接触
媒体としては不向きであった。加えて滅菌性に劣る(簡
便な滅菌法であるオートクレーブによる121℃の加熱
で完全に溶解し、原形をとどめ得ない)ため実用化に至
っていない。このような状況から、従来より穿刺・術中
にも使用可能で安全なプローブ用接触媒体が望まれてい
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、上
記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、天然多糖
類であるカードランを主成分とするゲルをプローブ用接
触媒体として用いることにより、これらの問題が全て解
決されることを見いだし、先に特許を出願した(特願平
4−349847)。すなわちカードランを加熱するこ
とにより調製したゲルは、安全性が極めて高く、仮に体
内に留置されても長時間かけて生体内で徐々に分解され
る性質を有する(薬学雑誌 110 (10) 869-875,1990)。
しかも、最も一般的に普及している滅菌装置オートクレ
ーブまたは放射線による滅菌が可能であり、超音波診断
装置用プローブの接触媒体、特に穿刺・術中に使用する
プローブの接触媒体として極めて優れている。本発明者
等は、引き続き鋭意研究を重ねた結果、カードランの類
似物質、すなわちカードラン以外のβ−1,3グルカン
によるゲルも、超音波診断装置用プローブの接触媒体と
してカードランに優とも劣らない性質を有することを見
いだし、本発明を完成した。以下、本発明の構成につい
て詳述する。
【0007】
【構成の具体的な説明】本プローブ用接触媒体はカード
ランを除くβ−1,3グルカンを主成分とする高含水ゲ
ルである。β−1,3グルカンとしては天然物のほか、
微生物産生多糖も知られておりその主鎖はD−グルコー
スのみからなる。カードランを除くβ−1,3グルカン
は側鎖の有無及び分岐度により種々のものが存在し、例
えば、スクレログルカン、スクレロタン、シゾフィラ
ン、レンチナン、パラミロン、カロース、ラミナラン等
多くのものが現在までに知られている。これらのカード
ランを除くβ−1,3グルカンは一般に、その側鎖の多
いほど水溶性が高いが、側鎖をマイルドスミス分解等の
方法で間引くことにより水不溶性となり、加熱によりゲ
ルを形成する性質を持ちはじめる(Polym J. 13(12)1135
-1143(1981))。これを用いて調製されるゲルは、適度な
柔軟性を有すると共に、成形が極めて容易であり、一定
の形状を持つプローブとゲルの接続を考えた場合、非常
に有利である。調製されたゲルは、良好な音響特性を示
すとともにプローブ用接触媒体として使用するのに適当
な物性を示した。
【0008】本発明のプローブ用接触媒体の製造方法
は、カードランを除くβ−1,3グルカンを主成分とし
含水率が80%以上で気泡を含まないゲルが得られるの
であればいかなる方法でもよく、製造方法がとくに限定
されるものではない。本発明のプローブ用接触媒体に
は、ゲルの主成分であるカードラン以外に、他の高分子
物質や各種の塩類、各種の糖類、尿素、グリセリン、シ
リコーンのうち1種類もしくは2種以上の物質を配合す
ることによって、より優れた特性を示すゲルが得られ
る。
【0009】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。 実施例1 スクレログルカン(三栄源エフエフアイ(株))10gを
0.03M NaIO4, 10lに溶解し、5℃で5日間放置した。次
に、エチレングリコール500mlを加え撹拌後、5℃で2
日間透析した。透析内液にアンモニア水を加え弱アルカ
リ性とした後に、5gのNaBH4を加え放置した。次に、1N
酢酸で中和後、5℃で再び流水透析し、エバポレーター
で濃縮乾固した。こうして調製した粉末をβ-1, 3 グル
カナーゼで分解し、その分解液をNo.50のロ紙(東洋ロ
紙)上にスポットし、n-ブタノール/iso-プロパノール
/水=3:12:4で展開したところ、本品はスクレログルカ
ンのβ-1, 6結合した側鎖が、全体の約95%間引かれ
たカードラン様のβ-1, 3グルカンであることが明かと
なった。そこで本品8重量部に92重量部の生理的食塩
水を加え、高速ホモジナイザー(日本精機製;パワーホ
モジナイザー,PM-1)で10分間撹拌した。真空下で充
分に脱気後、型に注入し80℃、20分間の加熱により
ゲル化を行った。冷却し型から取り出した後、加熱滅菌
器(トミー精工製;オートクレーブ,SS-245)で121
℃、20分間の加熱により、完全なゲル化と滅菌を行っ
た。上記のように調製したゲルについて音響特性を測定
した結果、音速1510m/s、減衰0.19-dB/MHz・cm
との値を得た。また、レオメーター(不動工業製;NRM-
2010J-CW)で物性を測定したところ、破断強度 4.50 x
103g/cm2、ヤング率 7.84 x 106 dyn/cm2 を示した。得
られたプローブ用接触媒体を用いて超音波診断を行った
ところ、接触媒体を用いない場合に比較し、明かに鮮明
な画像が得られた。
【0010】実施例2 シゾフィラン(科研製薬)1gを用い、上記実施例1の1
0分の1スケールにて同様にして分岐側鎖の切断を行っ
た。本品はシゾフィランのβ-1,6結合した側鎖が、全体
の約93%間引かれたカードラン様のβ-1, 3 グルカン
であることが明かとなった。そこで本品5重量部に95
重量部の生理的食塩水を加え、高速ホモジナイザーで1
0分間撹拌した。真空下で充分に脱気後、型に注入し1
00℃、20分間の加熱によりゲル化を行った。冷却し
型から取り出した後、加熱滅菌器で121℃、20分間
の加熱により、完全なゲル化と滅菌を行った。上記のよ
うに調製したゲルについて音響特性を測定した結果、音
速1501m/s、減衰0.15-dB/MHz・cmとの値を得
た。また、レオメーターで物性を測定したところ、破断
強度 3.20 x 103g/cm2、ヤング率 5.56x 106 dyn/cm2
示した。得られたプローブ用接触媒体を用いて超音波診
断を行ったところ、接触媒体を用いない場合に比較し、
明かに鮮明な画像が得られた。
【0011】
【発明の効果】本発明の超音波診断装置プローブ用接触
媒体は高含水率のゲルからなり、極めて優れた超音波特
性・機械的強度を持つものである。しかも、天然多糖類
を原料としているために安全性が高いと考えられる。ま
た、通常の加圧滅菌装置が使用でき無菌化も容易であ
る。また、本発明のプローブ用接触媒体は、適当な接続
部品を用いて超音波診断装置のプローブに直接固定する
ことが可能であり、その使用性は従来に比較してはるか
に向上するものと考えられる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カードランを除くβ-1,3グルカンを主成
    分とするゲルからなることを特徴とする、超音波診断装
    置のプローブ用接触媒体。
  2. 【請求項2】 カードランを除くβ-1,3グルカン濃度が
    1%〜10%であり、超音波伝播の音速1480m/s〜1550m
    /s、減衰率0.3dB/MHz・cm以下である、請求項1記載の
    超音波診断装置のプローブ用接触媒体。
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