JPH0779759A - たばこ煙流通孔と前部希釈機構とたばこ煙香料含浸体とを備えた喫煙具 - Google Patents

たばこ煙流通孔と前部希釈機構とたばこ煙香料含浸体とを備えた喫煙具

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JPH0779759A
JPH0779759A JP25110593A JP25110593A JPH0779759A JP H0779759 A JPH0779759 A JP H0779759A JP 25110593 A JP25110593 A JP 25110593A JP 25110593 A JP25110593 A JP 25110593A JP H0779759 A JPH0779759 A JP H0779759A
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cigarette
smoke
tobacco smoke
nicotine
tar
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Setsuo Kuroki
節男 黒木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 煙草葉を燃焼して発生するたばこ煙の経験則
のタールとニコチン間に存在する比例関係を解除して、
タールとニコチンとを別々に分離して自由に調整できる
ようにして、タール含有量の極減された複合たばこ煙を
喫煙できるようにすることにより、長年の間、当業者の
なし得なかったたばこ煙の及ぼす諸問題を解決し、当業
者の予測し得ない新規なたばこ煙を喫煙者が嗜好可能に
する。 【構成】 先端部に紙巻きたばこ挿入口11を設け、且
つ先端部近傍に設けられたたばこ煙流通孔13と、基端
側に内蔵されたたばこ煙香料含浸体22との間に、外部
に通ずる前部希釈機構12a,31を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たばこ煙流通孔と前部
希釈機構とたばこ煙香料含浸体とを備えた喫煙具の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のフィルター付き紙巻きたばこは、
喫煙の際における煙草葉の高温燃焼によって発生するガ
ンの発生原因となるタール微粒子や、不完全燃焼によっ
てガス中毒する一酸化炭素や、公害の問題として取り上
げられている二酸化窒素や、気道の線毛の運動を麻痺さ
せて咳・啖の発生と気管支炎の原因となるシアン化水素
及びシアン等の有害物質や有害ガスを、基端部に結合し
た多孔質濾過体によって捕捉して減量する効果を有する
もので、特公昭49− 29000号公報にて既に提案されてい
るように、多孔質濾過体にセルロースを二酸化窒素で酸
処理して得られるアンヒドログルクロン酸残基を含んだ
酸化セルロースを素材として用いたもので、フィルター
の通気抵抗を85mm水柱としたタール減少率を、従来品5
3.4%に対して53.4%(差なし)、ニコチン減少率を従
来品46.8%に対して53.8%にする等のニコチン・タール
減少率の多孔質濾過体が使用されている。
【0003】また、喫煙具としては、煙草葉を燃焼して
発生するたばこ煙を嗜好するために、紙巻きたばこ挿入
口に挿入した紙巻きたばこの基端から出る主流煙中の粒
状成分のタールやニコチンの含有量を少なくすることを
目的として、紙巻きたばこ挿入口の基端と吸口の間に多
孔質濾過体を内蔵したり、主流煙を希釈するための外部
空気を取り入れる前部空気孔や前部空気吸入量調節装置
を多孔質濾過体の前に設ける等の構成により目的を達成
することを技術的思想とするものであった。即ち、吸口
から吸入される主流煙のニコチン・タール含有率を更に
効果的に減少するために、本出願人が実開昭63− 48496
号公報にて既に提案しているように、その紙巻きたばこ
挿入体に、外部に通じる前部通気孔を有する合流部を中
途に備えた分割型喫煙具や、本出願人が実公昭59−68号
公報や実公昭63− 38791号公報にて既に提案しているよ
うな、紙巻きたばこ挿入体の先端部に設けられた紙巻き
たばこ挿入口の基端と、基端部に内蔵されたたばこ煙香
料含浸体の先端との間に、外部に通じる前部通気孔を有
する合流部を備えて基端部に結合部が設けられた紙巻き
たばこ挿入体と、この紙巻きたばこ挿入体の結合部に対
して装着可能な結合部が先端部に設けられた吸口体と
を、両結合部を結合して組合した分割型喫煙具や、本出
願人が実公昭56−7196号公報や実公昭56−8475号公報に
て既に提案しているように、紙巻きたばこ挿入体の基端
部に外方開口回動部又は内方調節回動部を設け、一方、
多孔質濾過体が内蔵された吸口体の先端部に内方調節回
動部又は外方開口回動部を設け、紙巻きたばこ挿入体基
端部の外方開口回動部又は内方調節回動部に、吸口体先
端部の内方調節回動部又は外方開口回動部を緩嵌状態で
回動自在に接合される前部空気吸入量調節装置を設けて
なる喫煙具は、紙巻きたばこ挿入口から流入するたばこ
煙を、合流部において前部通気孔や前部空気吸入量調節
装置の開口面積から吸入される外部空気により希釈し
て、流入たばこ煙のニコチン・タール含有量を少なくす
ると共に、たばこ煙の冷却によりニコチン、タールの粘
着性を高めて多孔質濾過体のニコチン、タール捕収効果
が相乗的に向上することにより、喫煙者の保険衛生上の
問題を有効に解決していた。
【0004】また、従来のニコチン分与器等たばこ煙香
料吸入用パイプ型フィルターは、冷たいニコチン含有空
気を嗜好することを目的として、筒体にニコチン含浸体
を内蔵して筒体の基端に設けられた吸口からニコチン含
有空気を吸入できるような構成として目的を達成するこ
とを技術的思想とするものであった。即ち、特開昭55−
50368号公報や特開昭61−254173号公報や特開昭61−27
1975号公報等にて既に提案されているように、ニコチン
含浸体を内蔵された筒体の基端部に、吸口が基端に設け
られた吸口体の先端部を接合したニコチン分与器や、筒
体の内壁にニコチン溶液を粉状物質に含浸したニコチン
含浸体を塗着したニコチン分与器が使用され、使用に際
しては吸口体の吸口からの吸引力にて筒体の先端から流
入する外部空気と、ニコチン含浸体から発散するニコチ
ン蒸気との混合した冷たいニコチン含有空気を吸引し
て、タール含有量の皆無でニコチン主体のたばこ煙香料
含有空気を嗜好できるようにしたり、本出願人が特公平
4− 58951号公報にて既に提案しているように、先端部
側にたばこ煙香料含浸体を内蔵した筒体の基端部と吸口
体との接合部、たばこ煙香料含浸体の基端部と吸口との
間に、たばこ煙香料含有空気のたばこ煙香料含有率を調
整する後部空気吸入量調節装置を設け、この後部空気吸
入量調節装置は、筒体の基端部に外方開口回動部又は内
方調節回動部を設け、一方、吸口体の先端部に内方調節
回動部又は外方開口回動部を設け、前記筒体の基端部の
外方開口回動部又は内方調節回動部に、吸口体先端部の
内方調節回動部又は外方開口回動部を緩嵌状態で回動自
在に接合すると共に、前記筒体又は吸口体の外方開口回
動部には外方開口部を設け、且つ筒体又は吸口体の内方
調節回動部には前記外方開口部との接合時に構成される
空気吸入開口面積を調節する内方調節部を設けるように
形成されたタール含有量の皆無でニコチン主体のたばこ
煙香料含有空気のたばこ煙香料含有率の調整可能なたば
こ煙香料吸入用パイプ型フィルターがある。このたばこ
煙香料吸入用パイプ型フィルターは、タール含有量の皆
無でニコチン主体のたばこ煙香料含有空気を希釈する空
気量を容易に精密調整して増減できるようにして、従来
におけるたばこ煙の喫煙者や非喫煙者に及ぼす保険衛生
上の問題を解決し、更に、たばこ煙を吸う喫煙者やたば
こ煙香料含有空気を吸う使用者の多種多様な喫味嗜好を
可能にしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、喫煙に際して紙
巻きたばこから生じる主流煙中のタールとニコチンの比
率を自由に調整することは極めて困難であり、ニコチン
・タール含有率を改良したフィルター付き紙巻きたばこ
の主流煙の粒状成分でも、タール略 3mg乃至28mg、ニコ
チン略 0.3mg乃至 2.7mgで、この数値を表1に従来品L
の斜線で示すように、略[タール含有量mg= 1.6mg+1
0.6mg×ニコチン含有量mg]という固有の比例関係を有
することから、たばこ煙の及ぼす諸問題を解決する鍵
は、このタールとニコチンを別々に切り離して調整する
ことが最大の問題であった。
【表1】
【0006】そのため、従来のフィルター付き紙巻きた
ばこや喫煙具は、たばこ煙中のタールとニコチンとの間
の固有の比例関係を解除することが困難であるため、た
ばこ煙の粒状成分のタールとニコチンを略同率に低減す
るものであることから、喫煙者の保険衛生面でガンの発
生原因として問題の大きいタールの含有量を極減するこ
とは、必然的にたばこ煙中のニコチン香味も極減するこ
とになり、その結果たばこ煙の無香味化は喫煙の目的を
逸脱されることにもなるので喫煙者には満足されないと
いう二律背反的欠点を有したものである。
【0007】即ち、ニコチン・タールを捕捉する従来の
多孔質濾過体を基端部に結合したフィルター付き紙巻き
たばこの多孔質濾過体のみではタール減少率が略53%、
ニコチン減少率が略54%位であることから、ニコチン・
タールの捕捉性を向上するために、多孔質濾過体に希釈
用通気孔を設けたフィルター付き紙巻きたばこは、希釈
用空気にて紙巻きたばこより発生する高温燃焼されたた
ばこ煙のタール量を、喫煙者の保険衛生上の問題を解決
するために極減すると、ニコチン香味も極減されること
から、たばこ煙の無香味化の程度も大きくなるため、喫
煙者の好みを満足し得ないという欠点を有するものであ
【0008】また、多孔質濾過体を内蔵した喫煙具の中
で、特にニコチン・タールの捕捉性に優れた前部通気孔
付き喫煙具や前部空気吸入量調節装置付き喫煙具は、紙
巻きたばこ挿入体の合流部に前部通気孔や前部空気吸入
量調節装置から取り入れた外部空気が、たばこ煙を希釈
冷却してニコチンやタールの粘着性を高めて、多孔質濾
過体のニコチン・タール補収効果を相乗的に向上するこ
とにより、喫煙者の保険衛生上の問題を解決する点につ
いては長所を有するが、反面、前部通気孔の孔径や前部
空気吸入量調節装置の空気吸入開口面積を大きくし過ぎ
ると、希釈用空気にてたばこ煙のニコチン香味も極薄と
なり喫煙者の好みを満足し得ないという欠点を有するも
のである。
【0009】尚、吸口から吸入されるたばこ煙の粒状成
分がタール 3mg乃至28mg、ニコチン0.3mg乃至 2.7mgの
各銘柄のフィルター付き紙巻きたばこを、従来の前部通
気孔付き喫煙具や前部空気吸入量調節装置付き喫煙具を
使用して、たばこ煙の粒状成分を適当な喫味を嗜好でき
る程度に減少することは問題はないが、ニコチン・ター
ル除去率を過大にして、例えば、粒状成分を85%、90
%、93%、94%、95%、96.5%等も極減するために、前
部通気孔の各孔径を正確に加工したり、空気吸入量調節
装置の各空気吸入開口面積の位置決めを正確に設定する
ことは極めて困難であった。
【0010】また、従来のニコチン分与器等のたばこ煙
香料吸入用パイプ型フィルターは、ニコチン含有空気の
ニコチン含有率が使用始めには極めて大きいことによる
使用者の保険衛生上の問題を有するが、これはたばこ煙
香料含浸体と吸口体との間に空気吸入量調節装置を設け
て、たばこ煙香料含浸体を流通して吸口に至るたばこ煙
香料含有率の大きなたばこ煙香料含有空気を調節するこ
とにより解決されるとはいえ、従来の喫煙習慣とは異な
り、たばこ煙を目視できないため、使用者が心理的に満
足できないという問題や、従来市販されている年間販売
総数3283億本(92年度)のフィルター付き紙巻きたばこ
の総てを使用した喫煙ができないという問題を有したも
のである。
【0011】そこで、本発明は、上述のような喫煙具
や、ニコチン分与器等のたばこ煙香料吸入用パイプ型フ
ィルターの長所と欠点を積極的に活用して、従来市販さ
れている主流煙の芳香と風味や粒状成分が多種多様なフ
ィルター付き紙巻きたばこを使用して喫煙する場合に、
従来のフィルター付き紙巻きたばこに着火して発生する
主流煙の粒状成分ならば、タール略 3mg乃至28mg、ニコ
チン 0.3mg乃至 2.7mgで、ガンの発生原因となるタール
含有量の過大なたばこ煙を、前記表1のX軸(ニコチン
量軸)に平行な本発明品A,B,Cのような、粒状成分
がタール略 1mg以下、ニコチン略 0.3mg乃至 2.7mgのタ
ールの極減された複合たばこ煙に改良して、喫煙者の保
険衛生上の問題を解決し、且つ喫煙者の多種多様な喫味
嗜好を満足できるようなたばこ煙流通孔と前部希釈機構
とたばこ煙香料含浸体とを備えた喫煙具を提供するもの
である。
【0012】本発明は、従来の喫煙具の前部通気孔や前
部空気吸入量調節装置の空気吸入開口面積を、大きくし
過ぎると主流煙の粒状成分が極薄化されて喫煙の用にな
らないという欠点を活用して、従来の総てのフィルター
付き紙巻きたばこの主流煙のタール成分を略 1mg以下に
前処理するような孔径のたばこ煙流通孔と前部通気孔を
設けた各紙巻きたばこ挿入体を先端部に結合したり、或
いは紙巻きたばこ挿入体を取替えることなく希釈用空気
量を自由に調節できる空気吸入開口面積の設定できる前
部空気吸入量調節装置を先端部に設け、前処理によって
減少した各銘柄フィルター付き紙巻きたばこのニコチン
成分と香料を補充するために、タール含有ゼロでニコチ
ン香味主体のたばこ煙香料を含浸されたたばこ煙香料含
浸体を筒体や吸口体の筒部に内蔵したたばこ煙香料吸入
用パイプ型フィルターとを組合わせたものである。
【0013】即ち、本発明は、先ず、紙巻きたばこ挿入
口に挿入されたフィルター付き紙巻きたばこの主流煙
を、たばこ煙香料含浸体に流入するまでに、タール成分
略 1mg以下に前処理するために、合流部に必要な外部空
気を取り入れる前部通気孔や前部空気吸入量調節装置等
の前部希釈機構の空気吸入開口面積を容易且つ確実に設
定する方法として、紙巻きたばこ挿入体の隔壁にたばこ
煙流通孔を穿設し、そのたばこ煙流通孔の開口面積を基
準単位として、紙巻きたばこ挿入口に挿入されるフィル
ター付き紙巻きたばこの主流煙のタール量を、[(主流
煙のタール量)÷(減少母数)]= 1mgにする減少母数
を、基準単位のたばこ煙流通孔の開口面積に乗じた大き
さの前部通気孔や前部空気吸入量調節装置等の前部希釈
機構の空気吸入開口面積にするものである。例えば、た
ばこ煙流通孔と同開口面積の前部通気孔を 6、10、14、
17、22、28個等の減少母数個等配穿設した各紙巻きたば
こ挿入体を準備して、紙巻きたばこ挿入口に挿入される
フィルター付き紙巻きたばこの主流煙のタール量に応じ
て取替えて使用したり、或いは前部空気吸入量調節装置
の空気吸入開口面積の目盛を、基準単位のたばこ煙流通
孔の開口面積に減少母数を乗じた値の各空気吸入開口面
積の位置に印字しておき、紙巻きたばこ挿入口に挿入さ
れるフィルター付き紙巻きたばこの主流煙のタール量に
応じて位置決めして使用できるようにする。
【0014】尚、この際、前部通気孔や前部空気吸入量
調節装置等の前部希釈機構の空気吸入開口面積から合流
部に取り入れられる外部空気の流入抵抗を、たばこ煙流
入孔に至るフィルター付き紙巻きたばこの軸線方向の流
通抵抗と同様にして、短絡作用による流入外部空気量の
過大を防止して前処理たばこ煙のタール量調節の精密性
を向上するために、合流部の外周や内部に適当な流通抵
抗で流通速度の遅い多孔質濾過体を装着しても良い。
【0015】次に、本発明の前記構成により、たばこ煙
流通孔から合流部に流入したフィルター付き紙巻きたば
この主流煙が、前部通気孔や前部空気吸入量調節装置等
の前部希釈機構の空気吸入開口面積から、合流部に取り
入れられた外部空気により希釈されて、タール量が、
[(主流煙のタール量)÷(減少母数)]= 1mgに極減
され、それと共に、ニコチン量も、[(主流煙のニコチ
ン量)÷(減少母数)]= 0.1mgに極減されるが、本発
明は、この前処理工程にて極減されたニコチン量の
[(主流煙のニコチン量)×(減少母数− 1)÷(減少
母数)]や、極減されたケーシングソース香料とトップ
ドレッシング香料等を、たばこ煙香料含浸体によって追
加補充するものである。
【0016】即ち、本発明のたばこ煙香料含浸体は、合
流部より流入する前処理たばこ煙を、紙巻きたばこ挿入
口に挿入される以前の、フィルター付き紙巻きたばこの
主流煙のニコチン量と芳香に復元するために、合流部に
おいて希釈されたニコチン量の[(主流煙のニコチン
量)×(減少母数− 1)÷(減少母数)]や、極減され
たケーシングソース香料とトップドレッシング香料等
を、予め、使用するタール含有量の異なる各銘柄フィル
ター付き紙巻きたばこ毎に、使用本数を計画して適当量
のたばこ煙香料をたばこ煙香料含浸体に含浸して製造さ
れるもので、使用に際しては、紙巻きたばこ挿入口に挿
入されるフィルター付き紙巻きたばこのタール量に応じ
て選択された、タール量を略 1mg以下に希釈する前部通
気孔や前部空気吸入量調節装置等の前部希釈機構を備え
た本発明に、挿入されるフィルター付き紙巻きたばこの
芳香と含有ニコチンに相応のたばこ煙香料含浸体を内蔵
して使用されるものである。
【0017】しかしながら、喫煙者の喫味嗜好は多種多
様にわたるものであるから、それらの要望を更に満足さ
せる工夫も必要である。本発明のたばこ煙流通孔と前部
空気吸入量調節装置とたばこ煙香料含浸体との構成は、
同一銘柄のフィルター付き紙巻きたばこを使用しても、
前部空気吸入量調節装置の目盛を位置決めして、タール
含有量が各量極減された前処理たばこ煙に、同一のたば
こ煙香料含浸体によりニコチン香味量を追加補充するも
ので、それなりに多種多様な複合たばこ煙を無段階に調
節して嗜好できるという長所を有するものであるが、更
に、その長所を有効に拡大するために、筒体に内蔵され
たたばこ煙香料含浸体に、高率のニコチン香味蒸気の発
生するたばこ煙香料を予め調合して含浸し、たばこ煙香
料含浸体の基端部と吸口との間に後部空気吸入量調節装
置を設けた構成にすると、前部空気吸入量調節装置の空
気吸入開口面積を増減して調整される前処理たばこ煙の
ニコチン量が大きすぎたり、小さすぎたりしても喫煙者
の目盛調整により自由にニコチン量を追加補充して喫煙
することができる。
【0018】本発明の構成により、粒状成分の異なる総
てのフィルター付き紙巻きたばこを挿入して喫煙して
も、タール含有量の過多による喫煙者の保険衛生上の問
題が解決されるばかりか、多種多様な喫味嗜好を満足す
るために喫煙者の任意自由なたばこ煙の香味の創作も可
能とすることから、本発明の技術的課題を全体的、全面
的に解決することができる。
【0019】また、従来の喫煙に際して、紙巻きたばこ
の燃焼部にて焼失及び外部逸失する香味成分や、従来の
ピンホール付き多孔質濾過体内蔵喫煙具等において、そ
の筒体の先端より流入するたばこ煙に含有する香味成分
が多孔質濾過体に付着して減少されるたばこ煙中の香味
成分を、内蔵されるたばこ煙香料含浸体に含浸されるケ
ーシングソース香料やトップドレッシング香料を使用さ
れる各種銘柄のフィルター付き紙巻きたばこと同様にし
ておくことにより、焼失し逸失された香味成分を新たに
補充して、次に微小調整された希釈用空気にて、喫煙者
の香味嗜好を満足するまで調整して喫煙できるように
し、これまでにない新鮮且つ新規な喫煙の態様を創出す
ることができる。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述のような目的を達成
するため、本発明にあっては、先端部に紙巻きたばこ挿
入口を設け、且つ先端部近傍に設けられたたばこ煙流通
孔と、基端側に内蔵されたたばこ煙香料含浸体との間
に、外部に通ずる前部希釈機構を設けたものである。
【0021】また、先端部に紙巻きたばこ挿入口を有す
る紙巻きたばこ挿入体の中途に、たばこ煙流通孔を有す
る隔壁と、外部に通ずる前部通気孔や前部空気吸入量調
節装置等の前部希釈機構を有する合流部とを設け、一
方、基端部に吸口を有する吸口体の筒部や筒体の先端側
にたばこ煙香料含浸体を内蔵し、これらの分割された前
記紙巻きたばこ挿入体の基端部に設けられた結合部と、
前記吸口体の筒部や筒体の先端部に設けられた結合部と
を結脱自在に結合することが好ましく、それに、紙巻き
たばこ挿入体の合流部及び基端部に、たばこ煙香料含浸
体を内蔵したり、或いは合流部に、適当な流通抵抗を有
して流通速度の遅い外部空気流入量調整用の多孔質濾過
体を装着したり、たばこ煙香料含浸体の基端部と吸口と
の間に空気吸入量調節装置を設けたり、更にはたばこ煙
香料含浸体の基端部と吸口との間に、適当な流通抵抗を
有して流通速度の遅い多孔質濾過体を装着した空気吸入
量調節装置を設けると良い。
【0022】更に、たばこ煙香料含浸体としては、主要
たばこ煙香料含浸体とケーシングソース香料含浸体、又
は主要たばこ煙香料含浸体とトップドレッシング香料含
浸体、又は主要たばこ煙香料含浸体とケーシングソース
香料含浸体とトップドレッシング香料含浸体、又は酒類
香料含浸体とを組合わせたり、或いは主要たばこ煙香料
含浸体にケーシングソース香料やトップドレッシング香
料や酒類香料等を配合するものである。
【0023】
【作用】そして、上述のような技術的手段により、使用
時において、紙巻きたばこ挿入口に挿入されたフィルタ
ー付き紙巻きたばこから生ずる主流煙は、たばこ煙流通
孔から合流部に流入して前部通気孔や前部空気吸入量調
節装置等の前部希釈機構の空気吸入開口面積から取り入
れられた外部空気と合流して希釈冷却され、タール量と
ニコチン量が極減された極低ニコチン・タール含有たば
こ煙となり、次に、その極低ニコチン・タール含有たば
こ煙が、たばこ煙香料含浸体内を流通する過程で、ター
ル含有皆無でニコチン香味主体のたばこ煙香料蒸気が追
加されて、吸口から吸入される際は喫煙者の喫味嗜好を
満足する複合たばこ煙となるようにする。或いは、前記
前処理たばこ煙の極低ニコチン・タール含有たばこ煙
が、たばこ煙香料含浸体からのたばこ煙香料蒸気と混合
してなる基端部から流出する複合たばこ煙にたばこ煙香
料含浸体の基端部と吸口との間に設けられた後部空気吸
入量調節装置や適当な流通抵抗を有して流通速度の遅い
多孔質濾過体を装着した後部空気吸入量調節装置によ
り、微小調整可能な外部空気が取り入れられて、吸口か
ら吸入される複合たばこ煙のたばこ煙香料含有率を自由
に調節できるようにする。
【0024】本発明は、従来市販されているフィルター
付き紙巻きたばこの粒状成分が、タール 3mg乃至28mg、
ニコチン 0.3mg乃至 2.7mgの主流煙が、たばこ煙香料含
浸体に流入する前に、フィルター付き紙巻きたばこの 1
本当たりの主流煙のタール量を略 1mg以下に外部空気を
取り入れて前処理する前部通気孔や前部空気吸入量調節
装置の前部希釈機構の空気吸入開口面積を、容易且つ確
実に設ける方法や構成が重要である。本発明は、タール
減少率と減少母数の関係を、[ 1−(タール減少率%)
÷100 = 1÷(減少母数)]として、前部通気孔の孔径
の孔数を実用的に設定するための基準となるたばこ煙流
通孔を、合流部に流入する主流煙量が適当に少なくなる
ような孔径にして紙巻きたばこ挿入体内の隔壁に穿設
し、タール減少率や減少母数を使用して前部通気孔の空
気吸入開口面積を設定するが、市販のフィルター付き紙
巻きたばこは、タール含有量の範囲が広すぎるので、例
えば全フィルター付き紙巻きたばこを 6グループに層別
し、 6mg以下のグループでタール減少率を略85%と減少
母数を 6とし、以下同様に、タール 7mg乃至10mgのグル
ープで略90%と10、タール11mg乃至14mgのグループで略
93%と14、タール15mg乃至17mgのグループで略94%と1
7、タール18mg乃至22mgのグループで略95%22、タール2
3mg乃至28mgのグループで略96.5%と28とし、[前部希
釈機構の空気吸入開口面積=たばこ煙流通孔の開口面積
×減少母数]となるように、前部通気孔の孔径をたばこ
煙流通孔と同径にして前部通気孔の孔数を減少母数と同
数にしたり、或いは、前部空気吸入量調節装置の空気吸
入開口面積をたばこ煙流通孔の開口面積に各減少母数を
乗じた面積になるように設け、使用に際しては、前部希
釈機構の各空気吸入開口面積から取り入れられた外部空
気が、たばこ煙流通孔から合流部に流入した主流煙に合
流して極低ニコチン、タールの前処理たばこ煙に希釈さ
れ、そのニコチン香味を極減された前処理たばこ煙に、
筒体や吸口体の筒部先端部に内蔵されたニコチン香味主
体のたばこ煙香料含浸体よりニコチン香味が追加される
ことにより、紙巻きたばこ挿入口に挿入されたフィルタ
ー付き紙巻きたばこの粒状成分が、タール 3mg乃至28m
g、ニコチン0.3 mg乃至27mgの主流煙を、粒状成分がタ
ール略 1mg以下、ニコチン略0.3mg 乃至2.7mg の複合た
ばこ煙に改善して喫煙できるようにする。
【0025】即ち、本発明の使用に際しては、紙巻きた
ばこ挿入口に挿入するフィルター付き紙巻きたばこの主
流煙の粒状成分を見て、タール含有mgの数字で、 6mg以
下ならば前部通気孔の孔数が 6個の紙巻きたばこ挿入体
と、孔数 6個用の同銘柄たばこ煙香料含浸体を内蔵した
本発明品を選択して使用するが、以下同様に、 7mg乃至
10mgで10個、11mg乃至14mgで14個、15mg乃至17mgで17
個、18mg乃至22mgで22個、23mg乃至28mgで28個の孔数
を、穿設した紙巻きたばこ挿入体を結合し、且つ合流部
にて希釈減少されたニコチン量の[(主流煙のニコチン
量)×(孔数− 1)÷(孔数)]mgを、配合された各孔
数用の同銘柄たばこ煙香料含浸体を、内蔵した本発明品
を選択して使用することにより、たばこ煙流通孔から流
入したフィルター付き紙巻きたばこの主流煙は、前述の
ように粒状成分がタール略 1mg以下、ニコチン略 0.1mg
以下の前処理たばこ煙に希釈された後に、たばこ煙香料
含浸体を流通する過程で、[(主流煙のニコチン量)×
(孔数− 1)÷(孔数)]のニコチン香味蒸気が追加さ
れて、本発明の吸口から吸入される時には、粒状成分が
タール略 1mg以下、ニコチン略 0.3mg乃至 2.7mgの複合
たばこ煙に改良されて喫煙されるようになるのである。
そして、そのことにより、現在市販されている年間販売
総数3283億本(92年度)のフィルター付き紙巻きたばこ
が、タール含有量の極減された新規なたばこ煙の芳香と
風味に改良されることから、喫煙者の多種多様な喫味嗜
好を二重に満足させるばかりか、従来の喫煙時に発生す
るガンの発生原因となるタール微粒子が体内に吸入され
ることによる喫煙者の保険衛生上の問題を解決すること
ができる。
【0026】また、本発明は、たばこ煙香料含浸体と吸
口との間に、たばこ煙香料含浸体から流出する複合たば
こ煙のたばこ煙香料含有率を調整する後部空気吸入量調
節装置を設けることにより、喫煙者の保険衛生上の問題
を解決した複合たばこ煙が、従来市販されているフィル
ター付き紙巻きたばこを、紙巻きたばこ挿入口に挿入し
て喫煙する際に、前部希釈機構を有する合流部にて前処
理されて後、たばこ煙香料含浸体にてニコチン香味主体
のたばこ煙香料蒸気の追加された後に、喫煙者の好みに
よってたばこ煙香料含有率を調節するために操作して、
後部空気吸入量調節装置の空気吸入開口面積から、精密
調整された外部空気を取り入れて多種多様な喫味のたば
こ煙を自由に喫煙できるようにすることができる。
【0027】以上のように、従来吸口から吸入するたば
こ煙の粒状成分のタールとニコチンとを別々に調整する
ことは、たばこ煙の特性であるタールとニコチンの分離
不能性によって極めて困難であったが、本発明は、希釈
用外部空気を取り入れる前部希釈機構の空気吸入開口面
積を容易且つ確実に設定する方式の基準となるたばこ煙
流通孔を、紙巻きたばこ挿入口の基端の隔壁に穿設し
て、たばこ煙流通孔と同径の前部通気孔の孔数を、紙巻
きたばこ挿入口に挿入して喫煙するフィルター付き紙巻
きたばこの主流煙のタール含有量と同数の減少母数個と
して、前部通気孔を合流部に複数個等配穿設し、主流煙
を希釈して極低ニコチン・タールの前処理たばこ煙にす
るものである。
【0028】本発明は、全フィルター付き紙巻きたばこ
のタール含有量を、タール 1mg以下に極減して喫煙者の
保険衛生上の問題を解決するために、紙巻きたばこ挿入
口と合流部の間に、たばこ煙流通孔を穿設した隔壁を設
け、このたばこ煙流通孔の開口面積を基準単位にして、
合流部に外部空気を取り入れる前部通気孔や前部空気吸
入量調整装置等の前部希釈機構の空気吸入開口面積を、
その基準単位の減少母数倍に設定することにより、容易
且つ確実にタール 1mg以下の前処理たばこ煙とする方法
を創出し、筒体や吸口体の筒部に内蔵するたばこ煙香料
含浸体により、前処理たばこ煙にニコチン香味蒸気を追
加して、タール 1mg以下、ニコチン 0.3mg乃至 2.7mgの
粒状成分で、タール量が極減され、ニコチン香味は、従
来のフィルター付き紙巻きたばこの喫味と同様に調整さ
れた複合たばこ煙を喫煙できるようにしたり、或いは、
更にたばこ煙香料含浸体の基端部と吸口との間に設けら
れた後部空気吸入量調節装置や、適当な流通抵抗を有し
て流通速度の遅い多孔質濾過体を装着した後部空気吸入
量調節装置を併設して、たばこ煙香料含浸体から流出す
る複合たばこ煙のたばこ煙香料含有率を精密に外部空気
にて極微小範囲まで調整して喫煙できるようにし、本発
明の吸口から吸入される複合たばこ煙の喫味を喫煙者の
その時々の微妙な好みの変化に応じられるようにするも
のである。
【0029】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0030】本発明の喫煙具は、図1乃至図6に示すよ
うに、主流煙の粒状成分がタール 3mg乃至28mg、ニコチ
ン 0.3mg乃至 2.7mgのフィルター付き紙巻きたばこFを
挿入して、吸口体20の吸口23から吸入される複合た
ばこ煙を、タール略 1mg以下、ニコチン 0.3mg乃至 2.7
mgの粒状成分を改良して喫煙できるように、紙巻きたば
こ挿入口11に挿入されたフィルター付き紙巻きたばこ
Fの主流煙を前処理してタール含有率を容易且つ確実に
極減するために、たばこ煙流通孔13が穿設された隔壁
14を設け、合流部12に設けられた前部通気孔12a
をたばこ煙流通孔13と同径にして、前部通気孔12a
の孔数を、喫煙するフィルター付き紙巻きたばこFのタ
ール含有量と本発明の吸口23から吸入される複合たば
こ煙の目標タール含有量の比の減少母数個、例えば複合
たばこ煙のタール含有量を 1mgとする場合は、フィルタ
ー付き紙巻きたばこFのタール含有mgの数字の減少母数
個として、全フィルター付き紙巻きたばこのタール含有
量の範囲が広いので、タール含有量 6mg以下のフィルタ
ー付き紙巻きたばこFを使用するもので減少母数を6と
し、以下同様にタール 7mg乃至10mgで10、タール11mg乃
至14mg14、タール15mg乃至17mgで17、タール18mg乃至22
mgで22、タール23mg乃至28mgで28とする 6グループに層
別し、たばこ煙香料含浸体22より、前処理たばこ煙の
流通に伴い蒸発して追加されるニコチン香味蒸気の量
が、フィルター付き紙巻きたばこFの 1本に付き[(主
流煙のニコチン量)×(減少母数− 1)÷(減少母
数)]となるように成分配合されたたばこ煙香料含浸体
22を内蔵したものである。
【0031】即ち、図1に示すように、前記紙巻きたば
こ挿入体10の前部通気孔12aは、紙巻きたばこ挿入
口11に挿入されるフィルター付き紙巻きたばこFの主
流煙のタール含有量を略 1mg以下に前処理するために、
合流部12に外部空気を取り入れて主流煙を希釈する適
当な空気吸入開口面積が必要であるが、前部通気孔12
aから合流部12に外部空気を取り入れて主流煙をター
ル 1mg以下に容易且つ確実に極減し、たばこ煙香料含浸
体22にて、合流部12にて極減されたニコチン香味を
容易且つ確実に復元できる方式を創出して、その基準と
なるたばこ煙流通孔13を隔壁14に穿設して、合流部
12にたばこ煙流通孔13と同径の前部通気孔12aを
設け、この前部通気孔12aの孔数を、前記タール減少
母数と同数にして穿設したものである。尚、合流部12
の外部又は内部に適当な流通抵抗で流通速度の遅い多孔
質濾過体を装着しても良い。
【0032】また、前記紙巻きたばこ挿入体10の先端
側には、フィルター付き紙巻きたばこFの外形に相応す
る内径を有する紙巻きたばこ挿入口11が設けられてお
り、この紙巻きたばこ挿入口11にフィルター付き紙巻
きたばこFを挿入することによって紙巻きたばこFが保
持されるようになっている。また、紙巻きたばこ挿入体
10の中途には、たばこ煙流通孔13を穿設した隔壁1
4により形成される合流部12を設け、たばこ煙流通孔
13から流入したフィルター付き紙巻きたばこFの基端
から出た主流煙を、容易且つ確実に希釈して、流入した
たばこ煙の粒状成分をタール略1mg以下に、前処理する
外部空気を取り入れるための、前部通気孔12aが前記
のように複数個等配穿設された合流部12が設けられて
おり、この合流部12内にて前記主流煙と前記外部空気
とが合流してたばこ煙のタール含有率(ニコチン含有率
と共に)を極減するようになっている。
【0033】更に、前記紙巻きたばこ挿入体10の基端
側には、上述の紙巻きたばこ挿入口11及び合流部12
に比して外径も内径も縮径した結合部15が設けられて
おり、この結合部15には後述する吸口体20の結合部
21が内嵌されて両結合部15、21が結合されるよう
になっている。
【0034】一方、図中の吸口体20の先端側には、前
記結合部15の内径に相応する外径であって前記結合部
15と同一外径とされた筒部24の外径よりも縮径され
た外径を有する結合部21が設けられ、この結合部21
には前述の紙巻きたばこ挿入体10の結合部15が外嵌
されて上述したように両結合部15、21が結合される
ようになっている。また、吸口体20の内部にはその先
端部の結合部21から筒部24にかけてたばこ煙香料含
浸体22が内嵌された状態で内蔵されている。更に、こ
の吸口体20の基端側には吸口23が設けられている。
かかる喫煙具を使用する場合は、前記紙巻きたばこ挿入
体10の結合部15に前記吸口体20の結合部21を内
嵌(換言すれば、結合部21に結合部15を外嵌)する
ことによって両体10、20を結合し、その状態で前記
紙巻きたばこ挿入体10の紙巻きたばこ挿入口11にフ
ィルター付き紙巻きたばこFを挿入保持して使用する。
【0035】前記たばこ煙香料含浸体22の主目的は、
合流部12にて希釈冷却されたニコチン香味を、使用さ
れるフィルター付き紙巻きたばこFの本来のニコチン香
味に復元するものであるから、使用するフィルター付き
紙巻きたばこFの芳香と香味の同様なケーシングソース
香料やトップドレッシング香料を液体ニコチンに配合さ
れたたばこ煙香料を、通気性多孔質濾過物質に含浸され
たものであるから、フィルター付き紙巻きたばこFを多
数使用して、通気性多孔質濾過物質にタール成分が累積
捕捉されたり、含浸されているたばこ煙香料が少なくな
れば、たばこ煙香料含浸体22を取り出して廃棄した
り、たばこ煙香料含浸体22を内蔵した吸口体20や後
述する筒体25を取外して廃棄して、新品と取替えても
よい。
【0036】上述の実施例においては、吸口体20の結
合部21の外径がその筒部24の外径よりも縮径され、
筒部24が一体に成形されたものであったが、図2に示
すように、吸口体20に全長の長いたばこ煙香料含浸体
22を内蔵した筒体25を結合したものとし、結合部2
1の外径と筒体25の外径とが同一径であっても何ら差
し支えない。尚、フィルター付き紙巻きたばこFの断面
形状が異形である場合には、その形状に合わせて前記紙
巻きたばこ挿入口11の内面形状を設定すると良いのは
いうまでもない。
【0037】図3は、図1の実施例における紙巻きたば
こ挿入体10の基端部にたばこ煙香料含浸体22を内蔵
したもので、先端側に設けられた紙巻きたばこ挿入口1
1の基端部と、紙巻きたばこ挿入体10の基端部の収納
部16に内蔵されたたばこ煙香料含浸体22の先端部の
間に、たばこ煙流通孔13を穿設した隔壁14により形
成された合流部12を設け、たばこ煙流通孔13より流
入するフィルター付き紙巻きたばこFの主流煙を、希釈
してタール含有量を略1mg以下に前処理する、外部空気
を取り入れる前部通気孔12aが周囲に複数個等配穿設
された合流部12が設けられており、紙巻きたばこ挿入
体10の基端部には外径が吸口体20の筒部24の結合
部21に内嵌されるように縮径された結合部15が設け
られており、この結合部15と、基端部に吸口23が形
成された吸口体20の前端部に設けた結合部21とを結
合して使用されるものである。
【0038】尚、合流部12の内外に、適当な流通抵抗
を有して流通速度の遅い多孔質濾過体を装着すれば、紙
巻きたばこ挿入体10に挿入されたフィルター付き紙巻
きたばこFの吸入抵抗と、前部通気孔の流入抵抗をバラ
ンスさせることになり、希釈効果の確実性を向上するこ
とができる。尚、フィルター付き紙巻きたばこFを多数
使用して、たばこ煙香料含浸体22が、捕捉されたター
ル成分により累積汚損されたり、含浸たばこ煙香料が少
なくなれば、紙巻きたばこ挿入体10を取外して廃棄し
て、新品の紙巻きたばこ挿入体10と取替えたり、或い
はニコチン含有量の多い複合たばこ煙を嗜好したい場合
は、前部通気孔12aの孔数の多い紙巻きたばこ挿入体
10と取替えて使用しても良い。
【0039】図4は、図1乃至図3の他の実施例を示す
もので、金属製やプラスチック製の紙巻きたばこ挿入体
10の先端側に紙巻きたばこ挿入口11が設けられ、基
端部の隔壁14にたばこ煙流通孔13が設けられた紙巻
きたばこ挿入体10を、吸口体20の筒部24の先端部
に内嵌し、吸口体20の合流部12に外部に通ずる前部
通気孔12aを減少母数個等配穿設して、合流部12と
吸口23との間の筒部24に、たばこ煙香料含浸体22
を内蔵したもので、フィルター付き紙巻きたばこFのタ
ール成分を略 1mg以下に希釈するような空気吸入開口面
積にするように前部通気孔12aの孔径と孔数を各種設
定して使用される。
【0040】図5及び図6は、紙巻きたばこ挿入体10
の先端側には、紙巻きたばこ挿入口11が設けられてお
り、この紙巻きたばこ挿入体10の中途には、たばこ煙
流通孔13を穿設した隔壁14が設けられ、たばこ煙流
通孔13から流入するフィルター付き紙巻きたばこFの
主流煙を、希釈してタール含有量を略 1mg以下に前処理
するため、外部空気を取り入れる前部通気孔12aが周
囲に複数個等配穿設された合流部12が設けられてお
り、この合流部12内にて前記主流煙と前記外部空気と
が合流されて、主流煙のタール含有率を極減した前処理
たばこ煙とするようになっている。更に、紙巻きたばこ
挿入体10の基端側には、紙巻きたばこ挿入口11に比
して、外径も内径も縮径した結合部15が設けられてお
り、この結合部15には、後述するたばこ煙香料吸入用
パイプ型フィルター26の結合部27が外嵌されて両結
合部15,27が結合されるようになっている。
【0041】一方、たばこ煙香料吸入用パイプ型フィル
ター26の筒体25の先端側には、前記結合部15の外
径に相応する内径を有する結合部27が設けられ、且
つ、紙巻きたばこ挿入体10内の合流部12において、
フィルター付き紙巻きたばこFの主流煙のタール含有率
を略 1mg以下に希釈されたたばこ煙が通過する前処理た
ばこ煙流入孔29を筒体25の先端の隔壁28に穿設
し、その前処理たばこ煙流入孔29を通過した前処理た
ばこ煙に、ニコチン香味主体のたばこ煙香料蒸気を追加
するたばこ煙香料含浸体22を筒体25の先端部に内蔵
し、更に、吸口体20の基端部に口にくわえるに適した
形状の吸口23が設けられている。また、たばこ煙香料
含浸体22の基端部と吸口23との間には、たばこ煙香
料含浸体22を流出した複合たばこ煙のたばこ煙香料含
有率を自由に調整できる後部空気吸入量調節装置30を
設けて、タール含有量の極減された複合たばこ煙の喫味
を喫煙者のその時々の好みに応じて調節して嗜好できる
ようになっている。
【0042】尚、本発明は、たばこ煙流通孔13と前部
通気孔12aとたばこ煙香料含浸体22とを組合わせる
ことにより、独特の効果を奏するものであるが、図示例
のみに限定されるものではなく、例えば図5及び図6に
おいて、筒体25の先端の隔壁28に穿設された前処理
たばこ煙流入孔29を、開口面積を前記たばこ煙流通孔
13の開口面積と同一にしてたばこ煙流通孔13とな
し、前部通気孔12aを、隔壁28とたばこ煙香料含浸
体22の先端部との間に形成される合流部12に複数個
等配穿設し、且つ紙巻きたばこ挿入口11を筒体25の
先端の隔壁28の外方先端部に形成して紙巻きたばこ挿
入体10を筒体25の先端部と一体にした形状としても
良い。
【0043】図7乃至図10は、図1乃至図6の紙巻き
たばこ挿入体10の前部通気孔12aが、総てのフィル
ター付き紙巻きたばこFのタール成分を容易に 1mg以下
に前処理するために、基準となるたばこ煙流通孔13を
隔壁14に穿設して、従来市販されているフィルター付
き紙巻きたばこFの主流煙の粒状成分毎に、たばこ煙流
通孔13と同径にした前部通気孔12aの孔数を、例え
ば、タール 6mg以下で6個、タール 7mg乃至10mgで10
個、タール11mg乃至14mgで14個、タール15mg乃至17mgで
17個、タール18mg乃至22mgで22個、タール23mg乃至28mg
で28個とする 6グループに層別して、主流煙を希釈する
前部通気孔12aの開口面積を各グループや各個別のフ
ィルター付き紙巻きたばこF毎に設定するものである
が、本発明は、フィルター付き紙巻きたばこFの主流煙
のタール含有量の増減に拘らず、紙巻きたばこ挿入体1
0を取替えて使用することなく、タール含有量を任意自
由に 1mg以下に希釈することのできる前部空気吸入量調
節装置31を設けて、紙巻きたばこ挿入口11に挿入さ
れた、粒状成分がタール 3mg乃至28mg、ニコチン 0.3mg
乃至 2.7mgの各銘柄のフィルター付き紙巻きたばこF
を、このフィルター付き紙巻きたばこFのタール含有量
の大小に関係なく、タール 1mg以下に前処理できるよう
にしたものである。
【0044】図7及び図8は、紙巻きたばこ挿入体10
の先端側に紙巻きたばこ挿入口11が設けられ、基準と
なるたばこ煙流通孔13が穿設された隔壁14を設け、
たばこ煙流通孔13から流入するフィルター付き紙巻き
たばこFの主流煙を、希釈してたばこ煙のタール含有量
を 1mg以下に、前処理する前部空気吸入量調節装置31
を合流部12に設け、前部空気吸入量調節装置31は、
紙巻きたばこ挿入体10の基端部に外方開口回動部32
又は内方調節回動部33を設け、一方、基端側を吸口体
20の先端側と結合した筒体25の先端部に、内方調節
回動部33又は外方開口回動部32を設け、紙巻きたば
こ挿入体10基端部の外方開口回動部32又は内方調節
回動部33に、筒体25先端部の内方調節回動部33又
は外方開口回動部32を、緩嵌状態で回動自在に接合す
ると共に、紙巻きたばこ挿入体10又は筒体25の外方
開口回動部32には外方開口部34を設け、且つ紙巻き
たばこ挿入体10又は筒体25の内方調節回動部33に
は前記外方開口部34との接合時に構成される、空気吸
入開口面積35を調節する内方調節部36を設けるよう
に形成し、且つ筒体25の前端部側にたばこ煙香料含浸
体22を内蔵し、吸口体20の基端部に吸口23を形成
したものである。
【0045】本発明の使用に際しては、紙巻きたばこ挿
入口11に挿入されたフィルター付き紙巻きたばこFの
主流煙は、たばこ煙流通孔13から合流部12に流入し
て、前部空気吸入量調節装置31の設定された空気吸入
開口面積35から取り入れられた外部空気と合流して希
釈冷却されて、主流煙のニコチン・タール含有率が極減
された前処理たばこ煙となり、吸口23からの吸引によ
り前処理たばこ煙流入孔29よりたばこ煙香料含浸体2
2内に流入して、このたばこ煙香料含浸体22を流通す
る過程で、合流部12において極減された前処理たばこ
煙のニコチン香味を復元するために、たばこ煙香料含浸
体22より、タール皆無でニコチン香味主体のたばこ煙
香料蒸気が追加され、吸口23から吸入される複合たば
こ煙の粒状成分を、タール略 1mg以下、ニコチン 0.3mg
乃至 2.7mgにするものである。
【0046】図9及び図10は、紙巻きたばこ挿入体1
0の先端部に紙巻きたばこ挿入口11を設け、且つ紙巻
きたばこ挿入体10の基端部にはたばこ煙流通孔13が
穿設された隔壁14により形成された合流部12を設
け、紙巻きたばこ挿入体10の基端部とたばこ煙香料含
浸体22を内蔵された筒体25の先端部との接合部には
前部空気吸入量調節装置31を設け、その筒体25の基
端部と吸口体20の先端部との接合部には後部空気吸入
量調節装置30を設けたものである。前部空気吸入量調
節装置31は、紙巻きたばこ挿入体10の基端部に外方
開口回動部32又は内方調節回動部33を設け、一方、
筒体25の先端部に内方調節回動部33又は外方開口回
動部32を設け、紙巻きたばこ挿入体10の基端部の外
方開口回動部32又は内方調節回動部33に、筒体25
の先端部の内方調節回動部33又は外方開口回動部32
を緩嵌状態で回動自在に接合して構成される。また、後
部空気吸入量調節装置30は、筒体25の先端部にたば
こ煙香料含浸体22を内蔵し、筒体25の基端部に外方
開口回動部32又は内方調節回動部33を設け、一方、
吸口体20の先端部に内方調節回動部33又は外方開口
回動部32を設け、筒体25の基端部の外方開口回動部
32又は内方調節回動部33に、筒体25の先端部の内
方調節回動部33又は外方開口回動部32を緩嵌状態で
回動自在に接合して構成される。
【0047】図9及び図10は、図5及び図6が、吸口
体20の基端部に設けた吸口23より粒状成分が、ター
ル略 1mg以下、ニコチン略 0.3mg乃至 2.7mgの複合たば
こ煙に改良するために、使用するフィルター付き紙巻き
たばこFの主流煙のタール含有量の大きさによって、前
部通気孔12aの孔径と孔数が穿設された紙巻きたばこ
挿入体10を取替えて使用することに対して、前部空気
吸入量調節装置31の空気吸入開口面積35を任意自由
に調節できる利点を有するもので、また、図7及び図8
が、前部空気吸入量調節装置31を構成することによ
り、各銘柄の主流煙の粒状成分の異なるフィルター付き
紙巻きたばこFを任意自由に挿入して、主流煙のタール
量を略 1mg以下に極減した前処理たばこ煙香料とするこ
とのできる利点に加えて、本発明は、更に後部空気吸入
量調節装置30が併設されることにより、任意自由にタ
ール略 1mg以下に希釈された前処理たばこ煙がたばこ煙
香料含浸体22を通過して、粒状成分がタール略 1mg以
下、ニコチン 0.3mg乃至 2.7mgに調整された複合たばこ
煙を、喫煙者のその時々の健康や好みに対応して変化し
て、吸口23から吸入されるようにしたものである。
【0048】本発明は、従来のフィルター付き紙巻きた
ばこの主流煙の粒状成分がニコチン0.3mg乃至 2.7mg、
タール 3mg乃至28mgの範囲の全銘柄のフィルター付き紙
巻きたばこの喫煙に使用する場合に、たばこ煙流通孔1
3の開口面積を基準単位として前部通気孔12aを、紙
巻きたばこ挿入口11に挿入して喫煙するフィルター付
き紙巻きたばこFのタール含有量と同数倍の開口面積に
なるように前部通気孔12aの孔径と孔数を設けた、紙
巻きたばこ挿入体10を選択する前部希釈機構方式を創
出して使用することにより、たばこ煙流通孔13と前部
通気孔12aを設けた紙巻きたばこ挿入体10とたばこ
煙香料パイプ型フィルター26の相乗効果として、紙巻
きたばこ挿入口11に各銘柄のフィルター付き紙巻きた
ばこFを挿入して喫煙すると、従来のフィルター付き紙
巻きたばこの主流煙の粒状成分が、本発明の前部通気孔
12aや前部空気吸入量調節装置31等の前部希釈機構
によってタール 1mg以下に容易且つ確実に希釈され、ニ
コチン・タール含有率が大きく極減された極低ニコチン
・タールの前処理たばこ煙となり、その前処理たばこ煙
が、合流部12より前処理たばこ煙流入孔29を経てた
ばこ煙香料含浸体22を通過する過程で、ニコチン香味
主体のたばこ煙香料蒸気が追加されて、粒状成分がター
ル略 1mg以下、ニコチン 0.3mg乃至 2.7mgの保険衛生的
な複合たばこ煙に改良される。
【0049】例えば、主流煙の粒状成分がタール13mg、
ニコチン 1.1mgの国産たばこの銘柄「マイルドセブン」
の場合は、孔数 1個のたばこ煙流通孔13の孔径を 1.0
mmとし、同様に孔径を 1.0mmとした前部通気孔12aの
孔数を14個等配穿設した紙巻きたばこ挿入体10を使用
することにより、「マイルドセブン」の主流煙は、たば
こ煙流通孔13から合流部12に流入してから、前部通
気孔12aより取り入れられた外部空気と合流して、粒
状成分がタール0.93mg、ニコチン0.08mgの前処理たばこ
煙に希釈されており、この極低ニコチン・タールの前処
理たばこ煙が、たばこ煙香料含浸体22内を通過する過
程で、[(主流煙のニコチン量)×(孔数− 1)÷(孔
数)]=1.02mgのニコチン主体のたばこ煙香料蒸気が追
加されて、たばこ煙香料含浸体22から流出する際は、
粒状成分がタール0.91mg、ニコチン 1.1mgの複合たばこ
煙に調整されて喫煙者に嗜好されるのである。尚、この
場合、「マイルドセブン」の主流煙と前部通気孔12a
から取り入れた外部空気の合流混合を均質にするため
に、前例では、たばこ煙流通孔13の孔径を 0.5mmとし
て孔数 4個を等配穿設して、この孔数 4個の 1組を基準
単位としても良い。
【0050】尚、前部空気吸入量調節装置31は、その
目的が紙巻きたばこ挿入口11に挿入される全銘柄フィ
ルター付き紙巻きたばこFの主流煙のタール含有を 1mg
に極減するために、必要な希釈用の外部空気を合流部1
2に取り入れるものであるから、前例においては、たば
こ煙流通孔13の孔径を、 1.0mmを 1個か、 0.5mmを4
個とする場合、孔径を 2.5mmとした外方開口部34の外
気孔と、両端の径が 2.5mmと 0.5mmのテーパ状態とした
内方調節長孔を 1組として 5組等配設置した構成にして
も良い。
【0051】更に、後部空気吸入量調節装置30の目的
は、前部空気吸入量調節装置31の目的とは異なり、喫
煙者が任意自由に空気吸入開口面積35を微小調整する
ことによって、たばこ煙香料含浸体22から流出する粒
状成分が、タール略 1mg以下、ニコチン略 0.3mg乃至
2.7mg以下の複合たばこ煙のニコチンとタールを更に同
率に低減して、ガンの発生原因となるタール含有量を更
に極減し多種多様なニコチン香味を嗜好できるものであ
るから、外方開口部34の外気孔や内方調節部36の調
節長孔の寸法は、紙巻きたばこ挿入口11に挿入される
フィルター付き紙巻きたばこFのタール含有量には関係
なく設定されるもので、例えば、前記前部空気吸入量調
節装置31の外気孔と調節長孔の 1組で、適当な流通抵
抗の遅い多孔質濾過体を装着したものであっても良い。
【0052】即ち、前記のように「マイルドセブン」を
紙巻きたばこ挿入口11に挿入して喫煙する場合には、
たばこ煙香料含浸体22の基端から流出した複合たばこ
煙のタール0.93mg、ニコチン 1.1mgの粒状成分を、後部
空気吸入量調節装置30の空気吸入開口面積35を調整
して、更にタールとニコチン量を同率で減少して吸口2
3から吸入して嗜好することができる。
【0053】例えば、たばこ煙香料含有率を50%減少す
るように後部空気吸入量調節装置30の目盛を合わせて
使用すれば、吸口23から吸入される「マイルドセブ
ン」の複合たばこ煙の粒状成分を、タール 0.465mg、ニ
コチン0.55mgとして嗜好することができる。
【0054】このように複合たばこ煙の粒状成分をニコ
チン 0.3mg乃至 2.7mg以下、タール略 1mg以下に任意自
由に調節できるので、喫煙者は、マイルドセブン系のタ
ールの極減された各種粒状成分の複合たばこ煙を自分で
創作して香味を楽しむことができるという独特の効果を
奏するものである。
【0055】本発明は、たばこ煙流通孔13とたばこ煙
香料含浸体22と前部通気孔12aや前部空気吸入量調
節装置31等の構成により、全銘柄フィルター付き紙巻
きたばこFの喫煙において、これまで達成困難であった
喫煙者の保険衛生上の問題を解決するという大きな効果
の他の効果として、紙巻きたばこが密封包装時に維持さ
れていた香味成分が、その包装体が開封された後におい
て、気温や湿気や気圧等の変化で空気が膨脹収縮するこ
とにより、紙巻きたばこの内部に存在する滞留空気の
「呼吸作用」によって、外部に速やかに発散して開封時
間に比例して、紙巻きたばこが無香味化することや、従
来は紙巻きたばこに着火して喫煙する際に、その燃焼部
付近の煙草葉の香味成分が焼失及び外部逸散して、喫煙
者の吸引するたばこ煙の芳香と風味を必然的に悪化して
いるものであったが、本発明はこれ等の問題を解決し
て、無香味化や焼失及び外部逸失した香味成分を、たば
こ煙香料含浸体22により補充し、且つその複合したた
ばこ煙を、後部空気吸入量調節装置30の空気吸入開口
面積35から取り込む希釈用外部空気によって、複合た
ばこ煙含有率を精密調整するものである。
【0056】また、ニコチン分与器の問題は、従来のフ
ィルター付き紙巻きたばこの喫煙に際して、単独では主
流煙の粒状成分を改善できないことである。本発明は、
前部希釈機構の方式を創出して、その基準となるたばこ
煙流通孔13を設け、そのたばこ煙流通孔13に基づく
前部通気孔12aや前部空気吸入量調節装置31等によ
り主流煙を容易且つ確実に希釈する紙巻きたばこ挿入体
10の基端部に、ニコチン分与器等のたばこ煙香料吸入
用パイプ型フィルター26の先端部を結合して、多年に
わたるたばこ煙の達成困難な諸問題を解決したもので、
従来のピンホール付き喫煙具やピンホール付き多孔質濾
過体内蔵喫煙具等の欠点も改良されたものである。
【0057】本発明の設計については、基準となるたば
こ煙流通孔13を合流部12の前の隔壁14に穿設した
ことにより、前部通気孔12aの孔径や孔数と、空気吸
入開口面積35の設定を容易にするものである。尚、前
部空気吸入量調節装置31や後部空気吸入量調節装置3
0は、前述の他に、外方開口部34を平面三角形状や平
面長方形状や平面半円形状に欠設し、内方調節部36を
端部に円周方向へ沿って傾斜状や階段状に欠設したり、
或いは外方開口部34の内面に大径の外気孔と連絡する
空間部を形成し、内方調節部36を前記空間部に対応し
てたばこ煙流通孔13と同径の内気孔を円周方向に 6乃
至28箇所設けたり、外方開口部34を若干大径の外気孔
とし、内方調節部36をこの外気孔と少なくとも略同大
にした部分を有し、そこから円周方向に沿って漸次小さ
くなるような円周方向へ長い調節長孔を設けたり、外方
開口部34を若干大径の外気孔とし、外方開口回動部3
2の内面にメネジを設け、且つ内方調節回動部33の外
面にオネジを設けて、両回動部を螺嵌して、外方開口回
動部32又は内方調節回動部33を回動して空気吸入開
口面積35を増減させるようにするが、これ等の外方開
口部34と内方調節部36は相互に組み替えて使用して
もよい。
【0058】また、たばこ煙香料含浸体22に使用する
多孔質濾過物質は、配合されるニコチン香味の保持性が
良い材質で、前処理たばこ煙に追加するたばこ煙香料蒸
気の発散性を良くする構造が好ましい。尚、前部通気孔
12aや前部空気吸入量調節装置31や後部空気吸入量
調節装置30から取り入れる外部空気は、希釈するたば
こ煙よりは吸口23に対して近いことから、同面積でも
短絡作用により外部空気が多く流入するので、多孔質濾
過体の装着が好ましい。即ち、フィルター付き紙巻きた
ばこFや、たばこ煙香料含浸体22の軸流方向の流通抵
抗によって、単位面積当りの流通たばこ煙量が小さくな
ることと短絡作用を見込んで、希釈空気を取り入れる開
口面積を理論値よりも小さくしたり、開口面積部の流通
抵抗を工夫することが必要である。この場合は、装着す
る多孔質濾過体の厚み方向の流通抵抗や単位断面積当り
流通速度の設定が重要であるが、その際には、紙巻きた
ばこ挿入口11に挿入されるフィルター付き紙巻きたば
こFの全長や、筒体25に内蔵されるたばこ煙香料含浸
体22の多孔質濾過物質の全長を通過するたばこ煙の単
位断面積当りの流通速度を参考として設計することが好
ましい。
【0059】本発明の紙巻きたばこ挿入体10や筒体2
5や吸口体20は、薄肉形成性や弾力性や柔軟性等の良
いプラスチック材料や事後の処分に便利な生分解性プラ
スチック材料を使用したり、或いは事後の焼却処分に便
利な紙巻体等を使用しても良い。
【0060】次に、たばこ煙香料含浸体22は、従来の
紙巻きたばこの喫煙時の、嗅覚、味覚、吸覚等の感覚を
考慮して違和感のないように計画し、たばこ煙香料含有
空気を嗜好する使用者の多種多様な香味嗜好を満足させ
る作用効果を奏するように創出されるもので、従来のフ
ィルター付き紙巻きたばこの問題である、煙草葉に着火
され高温燃焼によって発生するたばこ煙香料を吸引され
ることによる喫煙者自身や周囲の人々の健康上に及ぼす
悪影響を防止すると共に、喫煙者の多種多様な香味嗜好
を満足させるために、煙草葉の高温燃焼によって発生す
るガンの発生原因となるタール微粒子や、不完全燃焼に
よってガス中毒する一酸化炭素や、公害の問題として取
上げられている二酸化窒素や、気道の線毛の運動を麻痺
させて咳・啖の発生と気管支炎の原因となるシアン化水
素及びシアン等の有害物質や有害ガスを発生せず、その
影響を予め除去したニコチン主体のたばこ煙香料を配合
した主要たばこ煙香料と、芳香や風味を改善するケーシ
ングソース香料やトップドレッシング香料や酒類香料等
を、従来の紙巻きたばこの内部流通抵抗と同様なプラス
チック製、綿製、煙草葉製、紙製等の通気性多孔質物質
に含浸した、主要たばこ煙香料含浸体とケーシングソー
ス香料含浸体、又は主要たばこ煙香料含浸体とトップド
レッシング香料含浸体、又は主要たばこ煙香料含浸体と
ケーシングソース香料含浸体とトップドレッシング香料
含浸体、又は主要たばこ煙香料含浸体と酒類香料含浸体
等を組合わせたり、或いは主要煙草含浸体にケーシング
ソース香料や、トップドレッシング香料や酒類香料等を
配合するものである。
【0061】主要たばこ煙香料含浸体は、使用されるフ
ィルター付き紙巻きたばこ毎に、追加用ニコチン香味が
調合されているもので、従来における 1本の紙巻きたば
この煙中の粒状成分は、ニコチン 0.3mg乃至 2.7mg、タ
ール 3mg乃至28mgであるが、本発明の紙巻きたばこ挿入
口11に挿入して使用されるフィルター付き紙巻きたば
こFの主流煙の粒状成分が、例えば、タール18mg、ニコ
チン 1.5mgの「セブンスター」とする場合は 1本喫煙す
ると追加ニコチン量は、[( 1.5mg)×(22−1)÷(2
2)]=1.43mgであるから、使用本数を10本とすると約1
4.3のニコチン香味を予めたばこ煙香料含浸体22に配
合しておくことが必要である。即ち、たばこ煙流通孔1
3と同径の前部通気孔12aを22個設けて、粒状成分が
タール0.82mg、ニコチン0.07mgの前処理たばこ煙に希釈
され、或いはタール減少率95%の位置に刻字された目盛
による前部空気吸入量調節装置31の空気吸入開口面積
35から、合流部12に取り入れた外部空気で希釈して
「セブンスター」の主流煙を、タール0.82mg、ニコチン
0.07mgの粒状成分に低減された前処理たばこ煙が、たば
こ煙香料含浸体22を通過する過程で、タール含有ゼロ
でニコチン香味1.43mgのたばこ煙香料蒸気が追加され
て、たばこ煙の粒状成分が、タール0.82mg、ニコチン
1.5mgの複合たばこ煙を喫煙できるようにするものであ
る。前記実施例の構成では、フィルター付き紙巻きたば
こFを 1本喫煙する度に、1.43mgニコチン香味が、前処
理たばこ煙に追加されるが、その他に、喫煙者の好みや
健康の都合によって、ニコチン含有率を自由に調節して
嗜好する必要も考えられるので、後部空気吸入量調節装
置30を併設すれば、たばこ煙香料含浸体22から流出
する複合たばこ煙の粒状成分を一率に低減して、容易に
必要なニコチン量の複合たばこ煙を楽しむことができ
る。
【0062】主要たばこ煙香料含浸体の成分構成と製法
は、主として液体ニコチンを主成分として使用される
が、実際のたばこ煙の芳香と風味を阻害しないために、
煙草葉を適当に燃焼させた煙成分を脂肪や吸収剤に吸収
させた後にアルコールによって抽出されたたばこ煙精油
やヘキサン、石油エーテル、ベンゼン等の揮発性溶媒に
煙草葉や半燃焼煙草葉を浸して得た抽出液を蒸発装置に
よって低温で濃縮し再処理して得たたばこ煙精油や、ア
ントン、アルコール、エーテル、プロピルアルコール等
の揮発性溶剤を用いてたばこ煙精油を抽出し、溶剤を除
去したたばこ煙精油等の天然香料と、たばこ煙類似香料
である 6ーメチルキノリン、 6ーイソプロピルキノリ
ン、イソ吉草酸シンナミル等の合成香料を単独又は複合
して含浸された主要たばこ煙香料含浸体を主体とするも
のである。
【0063】次に、芳香と風味の改善に使用される香料
含浸体としては、主要たばこ煙香料含有空気の香味に丸
味をつけ、香味的な特殊性を発揮させるためのグリセリ
ン、グリコール、ソルビトール等の保湿材や適当な湿り
気を与えて吸い易くするための砂糖、糖蜜等や、たばこ
の香味を円やかにすると共に、たばこ煙の嫌な味や刺激
を緩和するため、甘草エキス、ココア、イチジク、レー
ズン等の果実エキスや、また、喉に対する刺激を抑える
ために、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸等の配合材料を調
合したケーシングソース香料を多孔質物質に含浸したケ
ーシングソース香料含浸体と、主要たばこ煙香料含有空
気の芳香や風味を多様化し、従来の紙巻きたばこ同様に
たばこ煙香料吸入用パイプ型フィルターの各種銘柄、特
質を引き立たせるための揮発性の香料で、洋酒、果実、
乾果実、樹皮等の特徴を持った調合香料をはじめ、花香
系、スパイス系、はっか、はっか油のような清涼感を付
与する香料等の広い範囲の香料を合成して、各種銘柄が
有する新鮮なたばこ香味を創成したトップドレッシング
香料を多孔質物質に含浸したトップドレッシング香料含
浸体等を副体とするもので、従来の紙巻きたばこが有す
る喫煙者の多種多様な香味嗜好を満足させる長所と同様
に、たばこ煙香料含有空気に関する使用者の多種多様な
香味嗜好を満足させる作用効果を奏するものである。
【0064】このたばこ煙香料含浸体22の構成は、図
示例には 1本のプラスチック製、綿製、煙草葉製、紙製
等の通気性多孔質物質に液体ニコチンを主体としてたば
こ煙類似香料を加えた主要たばこ煙香料に、芳香と風味
を多種多様に加味するケーシングソース香料やトップド
レッシング香料や酒類香料等の配合を規格化して製造す
るようにしているが、これに何等限定されるものでない
ことは勿論である。即ち、プラスチック製、綿製、煙草
葉製、紙製等の通気性多孔質物質に主要たばこ煙香料、
ケーシングソース香料、トップドレッシング香料、酒類
香料等が、夫々含浸された主要たばこ煙香料含浸体、ケ
ーシングソース香料含浸体、トップドレッシング香料含
浸体、酒類香料含浸体の形状を、短管や、粒状、布状、
ボール状等として、それらをマトリックス的に各種組合
わせると、芳香や風味を物的、数量的に標準化すること
が容易になるため、正確に多種多様なたばこ煙香料含浸
体を規格化して製造することができるので、本発明にお
ける芳香と風味の多様化や標準化を、更に広範囲に且つ
容易にすることができる。
【0065】尚、本発明のたばこ煙香料含浸体22は、
従来のフィルター付き紙巻きたばこを燃焼させて発生し
た粒状成分がタール略 3mg乃至28mg、ニコチン略 0.3mg
乃至2.7mgの高タール特有のヤニ臭を主体とする味や香
りのたばこ煙と異なり、粒状成分がタール略 1mg以下、
ニコチン略 0.3mg乃至 2.7mgの新しい風味と芳香の複合
たばこ煙を喫煙できるようにするものであるが、高温の
前処理たばこ煙中にニコチン微粒子を容易且つ確実に追
加するために、たばこ煙香料を食料微粒子や薬料微粒子
等の粉末と混合して前記通気性多孔質物質に適当な湿度
で含浸したり、或いはたばこ煙香料の蒸発性を物理的に
向上するために、前記通気性多孔質物質の断面形状をタ
ドン状の縦断面にして多数の孔を軸線方向に設けた構造
や、短冊状又は細管にした前記通気性多孔質物質を巻い
て集束した構造にして、たばこ煙香料を繰返し含浸乾燥
して積層付着したり、更には熱伝導によりたばこ煙の温
度を下げ、且つたばこ煙香料の蒸発性を促進するため
に、表面の粗い微小線径の金網を巻いて集束した構造等
の金属製にして、たばこ煙香料を繰返し塗着乾燥して積
層付着しても良い。
【0066】本発明は、現在市販されている総てのフィ
ルター付き紙巻きたばFこの主流煙のタール量によって
層別されたグループの減少母数と同数の孔数の前部通気
孔12aを設けた紙巻きたばこ挿入体10を採択し、或
いは前部空気吸入量調節装置31にその面積を予め位置
決めされた目盛に合わせて使用するが、同一の銘柄で粒
状成分のフィルター付き紙巻きたばこFで、多種多様な
粒状成分の複合たばこ煙を嗜好する場合は、異なる孔径
の前部通気孔12aを設けた紙巻きたばこ挿入体10と
取替えて使用したり、前部空気吸入量調節装置31の設
定された目盛の空気吸入開口面積35の位置を替えて使
用しても良い。
【0067】即ち、全フィルター付き紙巻きたばこF
を、タール含有量で 6グループに層別して、タール含有
量が 6mg以下のグループで、開口面積を基準単位とする
たばこ煙流通孔13と同形の前部通気孔12aを 6個等
配穿設し、以下同様に、 7mg乃至10mgで10個、11mg乃至
14mgで14個、15mg乃至17mgで17個、18mg乃至22mgで22
個、23mg乃至28mgで28個等の前部通気孔12aを等配穿
設した各紙巻きたばこ挿入体10を準備して、紙巻きた
ばこ挿入口11に挿入して喫煙する各銘柄のフィルター
付き紙巻きたばこFのタール含有量を選択の目安として
取替えて使用したり、減少母数による空気吸入開口面積
35の位置を刻字した目盛により前部空気吸入量調節装
置31の空気吸入開口面積35を、使用するフィルター
付き紙巻きたばこFのタール含有mgの数字も基づいて位
置決めして使用する。例えば、主流煙の粒状成分がター
ル 6mg、ニコチン 0.6mgの国産たばこ銘柄「キャスター
マイルド」の喫煙の場合は、「キャスター・マイルド」
1本喫煙する毎に 0.5mgのニコチン香味を追加する「キ
ャスター・マイルド」用たばこ煙香料含浸体22を内蔵
し、前部通気孔12aの孔径をたばこ煙流通孔13と同
径にして、前部通気孔12aの孔数のみを、 6個、10
個、14個、17個、22個、28個等配穿設した各紙巻きたば
こ挿入体10を使用すれば、各前処理たばこ煙の粒状成
分は、「タール 1mg、ニコチン 0.1mg」や、「タール
0.6mg、ニコチン0.06mg」や、「タール0.43mg、ニコチ
ン 0.043mg」や、「タール0.35mg、ニコチン 0.035mg」
や、「タール0.27mg、ニコチン 0.027mg」や、「タール
0.21mg、ニコチン 0.021mg」となる。この際、合流部1
2にて極減された減少ニコチン量は、夫々の前処理たば
こ煙で、0.5mg、0.54mg、 0.557mg、 0.565mg、 0.573m
g、 0.579mgであるが、たばこ煙香料含浸体22は、 0.
5mgニコチン香味を追加する「キャスター・マイルド」
用のみであるから、吸口23から吸入される複合たばこ
煙の粒状成分は、「タール1mg、ニコチン 0.6mg」、
「タール 0.6mg、ニコチン0.56mg」、「タール0.43mg、
ニコチン 0.543mg」、「タール0.35mg、ニコチン 0.535
mg」、「タール0.27mg、ニコチン 0.527mg」、「タール
0.21mg、ニコチン 0.521mg」等となるもので、芳香と風
味やニコチン含有量は、従来の「キャスター・マイル
ド」と略同様でありながら、従来からガンの発生原因と
して問題の大きなタール量を各種極減した複合たばこ煙
にして嗜好することができる。
【0068】また、本発明の紙巻きたばこ挿入口11に
挿入して使用されるフィルター付き紙巻きたばこFを、
例えば、タール 9mg、ニコチン 0.8mgの国産たばこの銘
柄「マイルドセブン・ライト」を喫煙する場合、前部通
気孔12aの孔数が10個穿設された紙巻きたばこ挿入体
10が選択されることにより、たばこ煙流通孔13から
流入した「マイルドセブン・ライト」の主流煙は、孔径
をたばこ煙流通孔13と同径にして10個等配穿設された
前部通気孔12aから合流部12に取り入れた外部空気
と合流して希釈され、粒状成分がタール 0.9mg、ニコチ
ン0.08mgの前処理たばこ煙となるが、「マイルドセブン
・ライト」 1本に付きニコチン不足量0.72mgを追加する
ように、予め配合されている「マイルドセブン・ライ
ト」用たばこ煙香料含浸体22により、本発明の吸口2
3から吸入される複合たばこ煙の粒状成分を、タール
0.9mg、ニコチン 0.8mgとして喫煙できるものである
が、前部空気吸入量調節装置31の空気吸入開口面積3
5を調節して、外部空気を合流部12に取り入れて希釈
して使用する場合は、前述のようにニコチンとタールの
含有量が変化するので、たばこ煙香料含浸体22を内蔵
した筒体25やたばこ煙香料含浸体22を筒部24に内
蔵した吸口体20を、使用するフィルター付き紙巻きた
ばこFのタール含有量に応じて取替えて使用することが
好ましい。
【0069】図1乃至図4の実施例では、使用する各銘
柄のフィルター付き紙巻きたばこFの主流煙のタール量
を略 1mgに希釈して、同時に希釈されたニコチン量の減
少分をたばこ煙香料含浸体22により追加して、吸口2
3から吸入される複合たばこ煙を、タール量は 1mg以下
で、ニコチン量は元の量に復元した複合たばこ煙を嗜好
できるようにするものであるから、使用される各銘柄の
フィルター付き紙巻きたばこF毎に適正な紙巻きたばこ
挿入体10と、たばこ煙香料含浸体22を採択すること
が重要である。即ち、異なる粒状成分毎に、タール量を
1mg以下にする紙巻きたばこ挿入体10の前部通気孔1
2aの孔数の選択を誤ると、各銘柄フィルター付き紙巻
きたばこFの前処理たばこ煙のタール量の差は極めて大
きいので、タール量の多い銘柄のフィルター付き紙巻き
たばこF用の紙巻きたばこ挿入体10を結合した本発明
の紙巻きたばこ挿入口11に、タール量の少ない銘柄の
フィルター付き紙巻きたばこFを挿入して喫煙すると、
タール含有量は少なくなるものの、たばこ煙香料含浸体
22よりニコチン香味主体のたばこ煙香料蒸気が、前処
理たばこ煙に多く追加され過ぎてニコチン量過大とな
り、或いはタール量の少ない銘柄のフィルター付き紙巻
きたばこF用の本発明の紙巻きたばこ挿入体10に、タ
ール量の多い銘柄のフィルター付き紙巻きたばこFを挿
入して喫煙すると、反対に吸口23から吸入される複合
たばこ煙のタール量は多く、ニコチン量が過少になると
いう問題がある。
【0070】例えば、主流煙の粒状成分がタール18mg、
ニコチン 1.5mgの国産たばこの銘柄「セブンスター」用
の本発明は、タール18mgをタール略 1mgに極減するため
に孔径をたばこ煙流通孔13と同径にした前部通気孔1
2aを22個等配穿設された「セブンスター」用紙巻きた
ばこ挿入体10と、ニコチン香味1.43mgを追加する「セ
ブンスター」用たばこ煙香料含浸体22によって構成さ
れ、合流部12にてたばこ煙流通孔13から流入した
「セブンスター」の主流煙と前部通気孔12aから取り
入れられた外部空気が合流して、粒状成分がタール略0.
82mg、ニコチン略0.07mgの前処理たばこ煙に希釈され、
「セブンスター」用たばこ煙香料含浸体22よりニコチ
ン略1.43mgが追加されて、粒状成分がタール略0.82mg、
ニコチン略1.5mgの複合たばこ煙となり、本発明の吸口
23から吸入されるものであるが、その紙巻きたばこ挿
入口11に、主流煙の粒状成分がタール 6mg、ニコチン
0.6mgの国産たばこの銘柄「キャスター・マイルド」
を、挿入して喫煙した場合は、「キャスター・マイル
ド」の主流煙は、前部通気孔12aを22個等配穿設され
た「セブンスター」用紙巻きたばこ挿入体10の合流部
12にて、粒状成分がタール略0.27mg、ニコチン略 0.0
27mgの前処理たばこ煙となり、「セブンスター」用たば
こ煙香料含浸体22を流通する過程で前記「セブンスタ
ー」の追加成分であるニコチン1.43mgが追加され、本発
明の吸口23から吸入されるときには、「キャスター・
マイルド」複合たばこ煙の粒状成分が、タール略0.27m
g、ニコチン 1.457mgとなるもので、この「キャスター
・マイルド」複合たばこ煙はタール量は略0.27mgと極減
されて良いが、問題は、ニコチン量が本来は 0.6mgであ
ることに対して、 1.459mgと極めて多いので喫煙者の期
待に反して好ましくないことである。
【0071】或いは、国産のたばこの銘柄「キャスター
・マイルド」を使用する本発明は、タール 6mgをタール
1mgに極減するために、孔径をたばこ煙流通孔13と同
径にした前部通気孔12aを、 6個等配穿設された「キ
ャスター・マイルド」用紙巻きたばこ挿入体10と、ニ
コチン香味 0.5mgを追加する「キャスター・マイルド」
用たばこ煙香料含浸体22により構成されるものである
から、合流部12にてたばこ煙流通孔13から流入した
「キャスター・マイルド」の主流煙と前部通気孔12a
から取り入れられた外部空気とが合流して、粒状成分が
タール略 1mg、ニコチン略 0.1mgの前処理たばこ煙に希
釈され、「キャスター・マイルド」用たばこ煙香料含浸
体22を流通する過程で、ニコチン略 0.5mgが追加され
て、粒状成分がタール略 1mg、ニコチン略 0.6mgの「キ
ャスター・マイルド」複合たばこ煙が、本発明の吸口2
3から吸入されるものであるが、その紙巻きたばこ挿入
口11に、粒状成分がタール18mg、ニコチン 1.5mgの国
産たばこの銘柄「セブンスター」を挿入して喫煙した場
合は、「セブンスター」の主流煙は、前部通気孔12a
を 6個等配穿設された「キャスター・マイルド」用紙巻
きたばこ挿入体10の合流部12にて、粒状成分がター
ル略 3mg、ニコチン略0.25mgの前処理たばこ煙となり、
「キャスター・マイルド」用のたばこ煙香料含浸体22
を流通する過程で、前記「キャスター・マイルド」の追
加成分のニコチン略 0.5mgが追加され、吸口23から吸
入される「セブンスター」複合たばこ煙の粒状成分を、
タール略 3mg、ニコチン略0.75mgとするものである。こ
の問題は、タール量が 3mgと過大であるばかりか、ニコ
チン量も元の「セブンスター」のニコチン量 1.5mgに対
して0.75mgと少ないことから喫煙者の期待に反するもの
である。
【0072】本発明は、喫煙者の保険衛生上の問題を解
決し、且つ喫煙者の喫味嗜好を満足するために、基準と
するたばこ煙流入孔13を紙巻きたばこ挿入体10の隔
壁14に穿設し、喫煙するフィルター付き紙巻きたばこ
Fのタール量と同数の前部通気孔12aの孔数により、
希釈精度の向上された前部通気孔12aや前部空気吸入
量調節装置31等の前部希釈機構と、前処理たばこ煙に
追加するニコチン香味を予め配合されたたばこ煙香料含
浸体22とを組合わせた構成により、フィルター付き紙
巻きたばこFの主流煙の粒状成分のタール 3mg乃至28m
g、ニコチン 0.3mg乃至 2.7mgを改善して、本発明の吸
口23から吸入される複合たばこ煙を、元のフィルター
付き紙巻きたばこFの芳香と風味を維持して、粒状成分
をタール略1mg、ニコチン 0.3mg乃至 2.7mgに改善する
ものである。
【0073】例えば、従来市販されているフィルター付
き紙巻きたばこFから任意に、国産たばこの銘柄「キャ
スター・マイルド」、「マイルドセブン・ライト」、
「マイルドセブン」、「セブンスター」の4銘柄のフィ
ルター付き紙巻きたばこFを抽出して、従来品粒状成分
と、前処理たばこ煙粒状成分と、吸口23で必要な複合
たばこ煙粒状成分を、前記記載順序毎に本発明の作用工
程を比較すると、前記従来品の各銘柄フィルター付き紙
巻きたばこFの主流煙の粒状成分の、「タール 6mg、ニ
コチン 0.6mg」と、「タール 9mg、ニコチン 0.8mg」
と、「タール13mg、ニコチン 1.1mg」と、「タール18m
g、ニコチン 1.5mg」を、各タール含有量を1mg以下に
するために、孔径をたばこ煙流通孔13と同径にした前
部通気孔12aの孔数を夫々 6個、10個、14個、18個と
した紙巻きたばこ挿入体10の合流部12にて各主流煙
が、「キャスター・マイルド」で「タール 1mg、ニコチ
ン 0.1mg」、「マイルドセブン・ライト」で「タール
0.9mg、ニコチン0.08mg」、「マイルドセブン」で「タ
ール 0.93mg 、ニコチン0.08mg」、「セブンスター」で
「タール 0.82mg 、ニコチン0.07mg」の粒状成分に希釈
された前処理たばこ煙となり、次にその前処理たばこ煙
が各銘柄別に合流部12にて極減されたニコチン量と香
料を復元するために、予めニコチン香味を調合して含浸
されているたばこ煙香料含浸体22を通過する過程で、
たばこ煙香料が追加されることにより、本発明の吸口2
3から吸入される複合たばこ煙粒状成分を、「キャスタ
ー・マイルド」で「タール略 1mg、ニコチン略 0.6m
g」、「マイルドセブン・ライト」で「タール略 0.9m
g、ニコチン略 0.8mg」、「マイルドセブン」で「ター
ル略0.93mg、ニコチン 1.1mg」、「セブンスター」で
「タール略0.82mg、ニコチン 1.5mg」にして、喫煙者の
保険衛生上の問題を解決して喫煙できるようにするもの
である。
【0074】前述のように、全銘柄のフィルター付き紙
巻きたばこFをタール含有量で 6グループに層別して、
その各グループの最高タール含有mgを 1mgに希釈する減
少母数を各グループの最高タール含有mgの数字として、
主流煙中のタール含有量が 6mg以下のグループは減少母
数を 6、以下同様に、 7mg乃至10mgは10、11mg乃至14mg
は14、15mg乃至17mgは17、18mg乃至22mgは22、23mg乃至
28mgは28とする減少母数を、前部通気孔12aの孔数と
して合流部12に設けた紙巻きたばこ挿入体10を結合
した本発明により、前述の国産たばこの各銘柄「キャス
ター・マイルド」、「マイルドセブン・ライト」、「マ
イルドセブン」、「セブンスター」の4銘柄のフィルタ
ー付き紙巻きたばこFの主流煙の粒状成分と、本発明の
吸口23から吸入される複合たばこ煙の粒状成分との比
較や、本発明による複合たばこ煙のニコチンとタールの
合計量が、従来品のニコチンとタールの合計量の12%乃
至24%で極端に少ないことから、本発明の困難性は明ら
かである。
【0075】以上のように、本発明は紙巻きたばこ挿入
体10内に設けた隔壁14に前部通気孔12aの孔径と
同径のたばこ煙流通孔13を穿設し、紙巻きたばこ挿入
口11に挿入して使用するフィルター付き紙巻きたばこ
Fの主流煙のタール含有mgの数字を、前部通気孔12a
の孔数とする独特の構成により、合流部12における主
流煙のタール量を容易且つ確実に 1mgに希釈できるとい
う効果ばかりか、後述するようにたばこ煙香料含浸体2
2の成分配合を容易にする効果を奏するものである。
【0076】従って、使用するフィルター付き紙巻きた
ばこFの主流煙のタール含有mgの数字を孔数とする前部
通気孔12aを設けた紙巻きたばこ挿入体10を、全フ
ィルター付き紙巻きたばこFの主流煙のタール成分毎に
取替えて使用できるようにすれば、全フィルター付き紙
巻きたばこFを使用した本発明の吸口23から吸入され
る複合たばこ煙を殆ど同じタール含有量(例えば 1mg)
に正確に極減することができるという生産管理面で顕著
な効果を有するものである。
【0077】また、本発明は、使用する各銘柄のフィル
ター付き紙巻きたばこFの主流煙のタール含有mgの数字
を、前部通気孔12aの孔数として構成されることか
ら、たばこ煙香料含浸体22において前処理たばこ煙に
復元すべきニコチン量は、フィルター付き紙巻きたばこ
F 1本に付き、[(主流煙のニコチン含有量)×(前部
通気孔数− 1)÷(前部通気孔数)]mgであることか
ら、隔壁14に穿設されたたばこ煙流通孔13と、前部
通気孔12aや前部通気孔12a数の構成により、使用
される各銘柄のフィルター付き紙巻きたばこFの計画使
用本数倍のニコチン量と各銘柄香料を、容易に把握でき
て適正に配合できるという効果がある。
【0078】前述のように、たばこ煙香料含浸体22の
ニコチン配合量は、市販されているフィルター付き紙巻
きたばこFの主流煙のニコチン量と使用本数に基づい
て、適正な成分配合ができるが、シナジー的に喫煙者の
その時々の好みの変化に応じられるように、市販製品の
ニコチン量と異なる複合たばこ煙が嗜好できるように、
予めニコチン香味の増減された成分配合として、後部空
気吸入量調節装置30を併設すれば、たばこ煙香料含浸
体22から流出する複合たばこ煙の粒状成分を、喫煙者
が空気吸入開口面積35の目盛の位置を自由に採択し
て、何等の支障なく、多種多様な複合たばこ煙による喫
味嗜好を満足することができる。
【0079】尚、合流部12にたばこ煙流通孔13から
流入したフィルター付き紙巻きたばこFの主流煙は、前
部通気孔12aや前部空気吸入量調節装置31の空気吸
入開口面積35から、合流部12に取り入れた外部空気
と合流して希釈されるが、その際に含有ニコチンや含有
タールが冷却されて粘着性が大きくなり、付着しやすく
なっているので、前処理たばこ煙がたばこ煙香料含浸体
22を流通する過程で、たばこ煙香料含浸体22の多孔
質濾過体によって容易に残存ニコチン、タールの一部が
捕捉されることから、予めこの減少量を見込んで前部通
気孔12aの孔数を少なくしたり、前部空気吸入量調節
装置31の空気吸入開口面積35を小さくしたり、或い
は紙巻きたばこ挿入体10に挿入したフィルター付き紙
巻きたばこFの軸線方向の流通抵抗の影響や前部通気孔
12aや前部空気吸入量調節装置31からの短絡作用等
を配慮して、合流部12の外周に紙薄状多孔質濾過体を
巻着したり、合流部12の内部に多孔質濾過体を装着し
て外部空気の流入量を予め少なくしても良い。
【0080】このように本発明は、紙巻きたばこ挿入体
10内に設けられた隔壁14に穿設されたたばこ煙流通
孔13と、フィルター付き紙巻きたばこFの主流煙を前
部通気孔12aや前部空気吸入量調節装置31等の前部
希釈機構により取り入れた外部空気によって希釈する合
流部12と、合流部12にてタールとニコチンと香料が
極減された前処理たばこ煙にニコチンと同銘柄香料を追
加するたばこ煙香料含浸体22等を組合わせたり、或い
はその組合わせに、更に後部空気吸入量調節装置30を
併設した独特の構成により、Y軸をタール含有量とし、
X軸をニコチン含有量とした前記表1に示すように、従
来のフィルター付き紙巻きたばこの主流煙や、従来の喫
煙具を使用したたばこ煙の特性を示す従来品Lの斜線
と、本発明を使用した場合の本発明品Aや本発明品Bや
本発明品C等の平行線からも明らかなように、従来の紙
巻きたばこや喫煙具との効果の差異は極めて顕著であ
り、これまで長い間、困難とされていたたばこ煙の諸問
題を解決したものである。
【0081】
【発明の効果】叙上のように、本発明は、これまでたば
こ煙の及ぼす諸問題を解決することが極めて困難であっ
た原因が、喫煙に際して紙巻きたばこから生じる主流煙
中のタールとニコチン間に存在する固有の比例関係にあ
ることに着目して、タールとニコチンとを別個に切り離
して調整する方法を創出し、紙巻きたばこ挿入口11の
基端に設けた隔壁14に穿設されたたばこ煙流通孔13
と、たばこ煙流通孔13と同開口面積の前部通気孔12
aを、減少母数個等配穿設したり、前部空気吸入量調節
装置31の空気吸入開口面積35を調節する目盛を印字
したりして使用する前部希釈機構と、たばこ煙流通孔1
3から流入したフィルター付き紙巻きたばこFの主流煙
と前部希釈機構から取り入れられた外部空気を合流して
前処理たばこ煙とする合流部12と、この合流部12に
て極減された主流煙のニコチン香味の前処理たばこ煙に
ニコチン香味を追加して、主流煙のニコチン香味に復元
するたばこ煙香料含浸体22等を組合わせた構成や、或
いは前記構成に、更に後部空気吸入量調節装置30を併
設した構成として、長年の間、当業者が達成できなかっ
たたばこ煙の諸問題を解決して大きな効果を奏するもの
である。
【0082】本発明は、従来におけるピンホール付き喫
煙具やたばこ煙香料吸入用パイプ型フィルターでは解決
できなかった問題を抜本的に解決するもので、従来市販
されている総てのフィルター付き紙巻きたばこFの主流
煙の粒状成分で、含有量がニコチン成分の略10倍のター
ル成分のみを極減して、本発明の吸口23から吸入する
複合たばこ煙を、タール略 1mg以下、ニコチン略 0.3mg
乃至 2.7mgの粒状成分にして、喫煙者の保険衛生上の問
題を解決したものである。
【0083】本発明の叙上の構成により、紙巻きたばこ
挿入口11に挿入されたフィルター付き紙巻きたばこF
の主流煙は、たばこ煙流通孔13から隔壁14で形成さ
れた合流部12に流入して、前部通気孔12aや前部空
気吸入量調節装置31等の前部希釈機構の空気吸入開口
面積35から取り入れられた外部空気と合流して希釈さ
れ、そのタールとニコチンの極減された前処理たばこ煙
が、前処理たばこ煙流入孔29等を経てたばこ煙香料含
浸体22を通過する過程で、合流部12で極減されたニ
コチン香味料が追加され、挿入して着火されたフィルタ
ー付き紙巻きたばこFのニコチン含有量と略同量に復元
されて、本発明の吸口23から吸入される複合たばこ煙
を、タール略 1mg以下、ニコチン略 0.3mg乃至 2.7mgの
粒状成分にして、喫煙者の保険衛生上の問題を解決した
り、更に、たばこ煙香料含浸体22の基端部と吸口23
との間に後部空気吸入量調節装置30を併設した構成に
より、たばこ煙香料含浸体22から流出した粒状成分が
タール略 1mg以下、ニコチン 0.3mg乃至 2.7mgの複合た
ばこ煙のたばこ煙香料含有率を、喫煙者が自由に操作で
きて精密な微小調節ができるようにして、喫煙者の多種
多様な喫味嗜好を満足するものである。
【0084】また、本発明は、使用される紙巻きたばこ
と同様な芳香性と風味のニコチン主体のたばこ煙蒸気を
追加できるたばこ煙香料含浸体22を内蔵するものであ
るから、開封された紙巻きたばこ箱内の残留紙巻きたば
この芳香と風味が、外部空気や紙巻きたばこの内部に存
在する空気が、気温、湿気、気圧等の変化する度ごとに
収縮、膨脹する「呼吸作用」によって無香味化された
り、喫煙中に焼失逸散されたりしても、本発明のたばこ
煙香料含浸体22と、後部空気吸入量調節装置30や適
当な流通抵抗を有して流通速度の小さい多孔質濾過体を
装着した後部空気吸入量調節装置30によって、各種銘
柄のフィルター付き紙巻きたばこFの香味成分の適当な
補充や、ニコチン・タール含有率の調節を自由にできる
ので、喫煙者の喫味嗜好を満足することができる。
【0085】以上、本発明は、たばこ煙の特性であるタ
ールとニコチン間の従来から堅固な分離不能性を容易且
つ確実に解除して、タール量の極減された粒状成分に改
良された多種多様な芳香と風味の複合たばこ煙が喫煙さ
れるもので、紙巻きたばこ挿入口11と、隔壁14に穿
設されたたばこ煙流通孔13と、前部通気孔12aの孔
径や孔数と、前部空気吸入量調節装置31の空気吸入開
口面積35と、隔壁14によって形成される合流部12
と、たばこ煙香料含浸体22等の組合わされた構成と、
各構成間を結合して新しい有用性を生ずる方法とによる
大きな効果が、従来の喫煙具やニコチン分与器では達成
できなかった点で、本発明の困難性は極めて明らかであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断正面図である。
【図2】図1の他の実施例を示す縦断正面図である。
【図3】図1の他の実施例を示す縦断正面図である。
【図4】図1の他の実施例を示す縦断正面図である。
【図5】後部空気吸入量調節装置を設けた状態の縦断正
面図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】前部空気吸入量調節装置を設けた状態の縦断正
面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】前部空気吸入量調節装置及び後部空気吸入量調
節装置を設けた状態の縦断正面図である。
【図10】図9の平面図である。
【符号の説明】
10 紙巻きたばこ挿入体 11 紙巻きたばこ
挿入口 12 合流部 12a 前部通気孔 13 たばこ煙流通孔 14 隔壁 15 結合部 20 吸口体 21 結合部 22 たばこ煙香料
含浸体 23 吸口 24 筒部 25 筒体 26 パイプ型フィ
ルター 27 結合部 28 隔壁 29 前処理たばこ煙流入孔 30 後部空気吸入
量調節装置 31 前部空気吸入量調節装置 32 外方開口回動
部 33 内方調節回動 34 外方開口部 35 空気吸入開口面積 36 内方調節部 A 本発明品 B 本発明品 C 本発明品 F フィルター付き
紙巻きたばこ L 従来品

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に紙巻きたばこ挿入口を設け、且
    つ先端部近傍に設けられたたばこ煙流通孔と、基端側に
    内蔵されたたばこ煙香料含浸体との間に、外部に通ずる
    前部希釈機構を設けたことを特徴とするたばこ煙流通孔
    と前部希釈機構とたばこ煙香料含浸体とを備えた喫煙
    具。
  2. 【請求項2】 先端部に紙巻きたばこ挿入口を有する紙
    巻きたばこ挿入体の中途に、たばこ煙流通孔を有する隔
    壁と、外部に通ずる前部通気孔や前部空気吸入量調節装
    置等の前部希釈機構を有する合流部とを設け、一方、基
    端部に吸口を有する吸口体の筒部や筒体の先端側にたば
    こ煙香料含浸体を内蔵し、これらの分割された前記紙巻
    きたばこ挿入体の基端部に設けられた結合部と、前記吸
    口体の筒部や筒体の先端部に設けられた結合部とを結脱
    自在に結合した請求項1記載のたばこ煙流通孔と前部希
    釈機構とたばこ煙香料含浸体とを備えた喫煙具。
  3. 【請求項3】 紙巻きたばこ挿入体の合流部及び基端部
    に、たばこ煙香料含浸体を内蔵した請求項2記載のたば
    こ煙流通孔と前部希釈機構とたばこ煙香料含浸体とを備
    えた喫煙具。
  4. 【請求項4】 合流部に、適当な流通抵抗を有して流通
    速度の遅い外部空気流入量調整用の多孔質濾過体を装着
    した請求項1又は請求項2記載のたばこ煙流通孔と前部
    希釈機構とたばこ煙香料含浸体とを備えた喫煙具。
  5. 【請求項5】 たばこ煙香料含浸体の基端部と吸口との
    間に空気吸入量調節装置を設けた請求項1又は請求項2
    記載のたばこ煙流通孔と前部希釈機構とたばこ煙香料含
    浸体とを備えた喫煙具。
  6. 【請求項6】 たばこ煙香料含浸体の基端部と吸口との
    間に、適当な流通抵抗を有して流通速度の遅い多孔質濾
    過体を装着した空気吸入量調節装置を設けた請求項1又
    は請求項2記載のたばこ煙流通孔と前部希釈機構とたば
    こ煙香料含浸体とを備えた喫煙具。
  7. 【請求項7】 たばこ煙香料含浸体として、主要たばこ
    煙香料含浸体とケーシングソース香料含浸体、又は主要
    たばこ煙香料含浸体とトップドレッシング香料含浸体、
    又は主要たばこ煙香料含浸体とケーシングソース香料含
    浸体とトップドレッシング香料含浸体、又は酒類香料含
    浸体とを組合わせたり、或いは主要たばこ煙香料含浸体
    にケーシングソース香料やトップドレッシング香料や酒
    類香料等を配合した請求項1又は請求項2記載のたばこ
    煙流通孔と前部希釈機構とたばこ煙香料含浸体とを備え
    た喫煙具。
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