JPH077819Y2 - 商品陳列棚装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、店内等で商品を陳列するために用いられる商
品陳列装置に関し、特にフォークリフト等の移動手段に
より移動可能とした商品陳列装置に関する。

〔従来の技術〕

〔従来の技術〕 百貨店や小売店等においては、商品の配置変えであると
か壁、床等の色の塗り変え等、種々の店内模様変えがし
ばしば行われている。この店内模様変えを行う場合に
は、商品を陳列した商品陳列棚を目的の場所に移動させ
る必要がある。

従来、商品陳列棚の多くは据え置き型のものがほとんど
であり、実際にこの棚を移動させる場合には多数の人の
手を借りなければならない。また、多数の人によった場
合であっても、商品陳列棚自体の重量が重いため、まず
商品を陳列棚から下ろした後、商品陳列棚を移動先に運
び、移動先で商品を新たに並び直すのが普通となってい
る。

このように据え置き型の商品陳列棚を移動させる場合に
は、多数の人手がかかるとともに、時間も多くかかる。
また、移動時に床を破損させたり、陳列棚に陳列されて
いる商品、什器等あるいは棚自体を破損させる虞れもあ
る。さらには、運搬人も危険な状態にさらされる場合も
ある。

このような問題を解消するため、商品陳列棚の下面にキ
ャスター等の移動手段を設けることも考えられるが、こ
の場合には商品陳列棚と床面との間に落下した商品や塵
埃等が入り込む虞れがあり、特に陳列棚に食品等を陳列
させる場合には衛生上好ましくない。

〔考案が解決しようとする課題〕

そこで、本考案は、係る従来の実情に鑑みて提案された
ものであって、商品を陳列棚に並べたままの状態で容易
に商品陳列棚を移動することを可能となし、しかも商品
を陳列した状態では商品陳列棚の下面に商品や塵埃等が
入り込むことのない商品陳列棚装置を提供することを目
的として提案されたものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案に係る商品陳列棚装置は、上述の目的を達成する
ために、相対向して配設され、その上端側間に亘って配
設された連結部材によって連結された一対の支持脚板
と、上記一対の支持脚板が配設される面と直交する面に
設けられた移動手段が挿入される開口部と、上記開口部
を開閉する開閉部材とからなる受台と、上記受台の上面
側を覆って配設され、上面に滑り止め防止部材が配設さ
れた補強板と、上記受台の上面側に配設された補強板か
ら上記受台の相対向する一対の支持脚板の外側面に亘っ
て嵌合する断面コ字状をなす陳列棚支持基台と、上記陳
列棚支持基台上に植立された陳列棚取付け板に水平に多
段状に取付けられた複数の棚板とからなる商品陳列棚と
を備えて構成されてなる。

〔作用〕

本考案に係る商品陳列棚装置は、受台に陳列棚支持基台
を嵌合させることによって商品陳列棚の設置が行われ
る。そして、受台の開口部を開閉する開閉部材を開き、
開口部を開放し、この開口部にフォークリフトを差し込
み、受台とともに商品陳列棚を差し上げて移動すること
ができる。

また、商品陳列棚は、滑り止め防止部材が配設された補
強板を介して受台上に載置されてなるので、移動中の受
台からの滑り落ちが規制される。

さらに、受台に設けた開口部は、商品陳列棚を移動させ
るとき以外はこの開閉部材によって閉塞することがで
き、商品陳列棚の下面に商品や塵埃等が入り込むことが
防止される。

〔実施例〕 本考案に係る商品陳列棚装置は、第１図、第２図及び第
３図に示すように、受台１と、この受台１上に設置され
る商品陳列棚８とを備える。

この商品陳列棚装置を構成する受台１は、第１図に示す
ように、床面に接する一対の支持脚板2,2を備えてい
る。この支持脚板2,2は、所定間隔隔て相対向して平行
に配置され、これら支持脚板2,2の上端側間に亘って配
設された複数の連結部材３によって連結されている。す
なわち、受台１は、一対の支持脚板2,2とこれら支持脚
板2,2を連結する複数の連結部材３によってコ字状に形
成され、支持脚板2,2と連結部材３とによって囲まれた
領域を後述する移動手段の挿入用の空間Ｇとしている。

そして、受台１を構成する支持脚板2,2及び連結部材３
は、商品陳列棚を支持する陳列棚支持基台を安定して支
持するものであるため、剛性の高い材料、例えば鋼板、
角パイプ、木製の角柱等により形成されている。

複数の連結部材３のうち２本は、第１図に示すように、
相対向して互いに平行に配置された支持脚板2,2の長手
方向端部2a,2a及び2b,2bの近傍であって、床面への設置
面側と対向する上端側2c,2c側の支持脚板2d,2d間に亘っ
て連結されている。そして、残りの連結部材３は、支持
脚板2,2の長手方向端部2a,2a及び2b,2b間に亘って掛け
渡された連結部材3,3間の長さを均等に分割した位置に
連結さている。さらに、複数の連結部材３間には、これ
ら連結部材３を補強する桁部材４がそれぞれ連結されて
いる。従って、受台１の上面側は、枡目状となされてい
る。

また、受台１の各コーナ部には、第１図に示すように、
この受台１の剛性を確保するための三角形状の補強部材
である鉄板５が取付けられている。さらに、中央部の連
結部材３と桁部材４との交点上にも同様の鉄板５がそれ
ぞれ取付けられている。

そして、受台１の一対の支持脚板2,2が配設される面と
直交する面は、この商品陳列棚装置を移動操作するため
の移動手段が挿入される開口部6,6となされている。こ
れら開口部6,6は、第１図に示すように、相対向する一
対の支持脚板2,2の対向面2d,2dに蝶番等によっていわゆ
る観音開きに取り付けられた開閉部材である一対の開閉
板7,7により開閉される。すなわち、商品を陳列棚に陳
列させた商品陳列時には、開閉板7,7は常時閉じた状態
となされる。従って、受台１の外周面は完全に閉塞した
状態となる。一方、移動手段が開口部6,6に挿入される
時には、開閉板7,7は一対の支持脚板2,2の外側あるいは
内側に開く。開閉板7,7を支持脚板2,2の内側に開かせる
には、移動手段の一部を開閉板7,7に突き当てて押し込
めば開く。これに対して、開閉板7,7を支持脚板2,2のの
側に開かせるには、例えば人の手により操作することに
なる。

なお、開口部６は、一対の支持脚板2,2と直交する一方
の面にのみ設けたものでよい。そして、他方の面は、覆
板で固定的に覆ったものでよい。

上述のように構成された受台１の連結部材３及び桁部材
４が配設された上面側には、受台１の平面形状より稍々
小さい方形状をなす補強板12が配設される。この補強板
12の上面側には、後述するように商品陳列棚８を設置し
たとき、この商品陳列棚８の滑り止めを図る滑り防止用
のラバー（図示は省略する。）が貼られている。

そして、受台１上に補強板12を介して設置される商品陳
列棚８は、第１図及び第２図に示すように、受台１の上
面側に配設された補強板12から受台１の相対向する一対
の支持脚板2,2の外側面に亘って嵌合する断面コ字状を
なす陳列棚支持基台11と、この陳列棚支持基台11上に植
立された陳列棚取付け板10に水平に多段状に取付けられ
た複数の棚板９とからなる構成されてなる。

この商品陳列棚８を構成する棚板９は、第１図に示すよ
うに、受台１の支持脚板2,2の長手方向の長さと略等し
い長さをを有する長方形状となされ、陳列棚支持基台11
に植立された陳列棚取付け板10の両面10a,10aに多段状
に水平に取付けられている。なお、本実施例では、陳列
棚取付け板10の一方の面10aにそれぞれ等間隔で４枚ず
つの棚板９が取付けられている。

なお、棚板９が取付けられる陳列棚取付け板10は、受台
１の上面と略同じ大きさとなされた上面板11aを有する
陳列棚支持基台11の中央部に植立する如く取付けられて
いる。従って、陳列棚取付け板10に取付けられた棚板９
と、陳列棚支持基台11の上面板11aとが平行になる。ま
た、陳列棚支持基台11には、受台１一対の支持脚板2,2
の外側面2e,2eに接触する如く対向して、上面板11aとと
もに受台１をを覆う垂下片11b,11bが形成されている。
これら垂下片11b,11bは、商品陳列棚８の受台１に対す
る設置位置を規制し、受台１に対するずれを防止するた
めのものである。

商品陳列棚８を構成する棚板９、陳列棚取付け板10及び
陳列棚支持基台11は、いずれも外観上露出する部分であ
るため、表面に化粧が施された例えばメラミン化粧板等
により形成されるものである。

上記のように構成された商品陳列棚８は、第２図に示す
如く受台１上に設置されている。すなわち、商品陳列棚
８は、断面コ字状をなす陳列棚支持基台11を受台１に嵌
合させるように受台１上に配置することにより、受台１
に対する水平方向に位置決めが図られて設置される。こ
のとき、陳列棚支持基台11の上面板11aが上面に滑り防
止用のラバーを設けた補強板８上に載置されるので、移
動時等商品陳列棚８が傾くような場合であっても、受台
１に対するずれが防止される。

さらに、本実施例にあっては、第３図に示すように、商
品陳列棚８の棚板９の長手方向の端面が臨む相対向する
側面には、受台１の短辺方向の長さと略同じ幅を有する
メラミン化粧板等よりなる側板13,13が取付けられてい
る。これら側板13,13の受台１に設けられた開口部6,6に
対向する部分には、これら開口部6,6を外方に臨ませる
切欠き14,14が形成されている。

以上のように構成された商品陳列棚装置を、商品陳列棚
８の棚板９上に商品を陳列したままの状態で他の場所に
移動させる状態を説明する。

まず、商品が陳列された商品陳列時においては、第３図
に示すように受台１に設けた開口部6,6は開閉板7,7によ
り閉塞されているので、例えば移動手段であるフォーク
リフト15の爪部15a,15aにより開閉板7,7を押圧操作して
開口部６を第４図に示すように開放する。開口部６を開
放した後、さらにフォークリフト15の爪部15a,15aを受
台１の開口部６内に進入させ、第４図に示すように、爪
部15a,15aを受台１の空間部Ｇ内に至るまで挿入する。

次に、フォークリフト15の爪部15a,15aを上昇させ、爪
部15a,15aにより受台１の連結部材３を支持し、受台１
を商品陳列棚８とともに床面から移動可能な程度に持ち
上げる。

このとき、商品陳列棚８は、フォークリフト15に直接支
持されるのではなく連結部材３及びこの連結部材３上に
配置された補強板12を介して支持され、且つ補強板12上
に設けた滑り防止用のラバーにより受台１に対するずれ
が規制されるので、棚板９上にに商品を複数陳列させた
状態であっても安定してフォークリフト15により持ち上
げられる。そして、この状態でフォークリフト15を目的
の場所に移動させれば、商品陳列状態であっても、多数
の人の手を煩わすことなく、しかも安全に短時間で移動
が可能となる。

なお、上述の説明では一方の開口部６よりフォークリフ
ト15を挿入したが、両側の開口部6,6よりフォークリフ
ト15を挿入するようにしてもよい。

以上、本考案に係る商品陳列棚装置の一実施例について
説明したが、本考案はこの実施例に限定されることなく
種々の変更が可能である。

例えば、前述の受台１に設けられた開口部6,6を、第５
図に示すように、棚板９の延在方向と平行な面に設け、
これら開口部6,6を開閉する開閉板17をを設けるように
してもより。なお、第５図中、先の商品陳列棚装置と同
一の部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。

なお、第５図に示す受台１に設けられる開閉板17は、相
対向する互いに平行に配置された一対の支持脚片2,2の
の対向面2d,2dに回動軸（図示は省略する。）等を介し
て受台１の外方へ回動自在となされたものである。もち
ろん、この開閉板17は商品陳列時には開口部６を閉塞し
た状態におく。なお、開口部６内に移動手段を挿入させ
る場合には、開閉板17を受台１外方に持ち上げておく必
要がある。

また、開閉板17は連結部材３側に蝶番等を介して取付け
た構成であってもよく、さらには、開閉板17は一枚の板
より構成されるものではなく、例えば複数の板よりなる
ものであっても差し支えない。

〔考案の効果〕

本考案に係る商品陳列棚装置は、受台に陳列棚支持基台
を嵌合させることによって商品陳列棚の設置が行われ、
受台の開口部を開閉する開閉部材を開き、開口部を開放
し、この開口部にフォークリフトを差し込み、受台とと
もに商品陳列棚を差し上げて移動することができるの
で、商品陳列棚に商品を陳列させたままの状態でも多数
の人の手を煩わすことなく安定して目的の場所に移動す
ることができる。特に、商品陳列棚は、滑り止め防止部
材が配設された補強板を介して受台上に載置されてなる
ので、移動中の受台からの滑り落ちが規制され、安定し
て移動操作することができる。従って、短時間に店内の
模様変えをすることができ、しかも移送時に陳列棚に陳
列されている商品や什器等の破損を防止することができ
る。

また、商品陳列棚と受台は、分離可能とされているの
で、受台上に設置される商品陳列棚のみを交換すること
によって、商品の陳列構成を容易に可変したものとする
ことができる。すなわち、受台の汎用性を実現できとと
もに、商品の陳列状態を変更でき、店内の模様変えをさ
らに容易に行うことを可能となす。

さらに、受台に設けた開口部は、商品陳列棚を移動させ
るとき以外はこの開閉部材によって閉塞することがで
き、商品陳列棚の下面に商品や塵埃等が入り込むことを
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る商品陳列棚装置の一部を省略して
示す分解斜視図である。 第２図は商品陳列棚装置の一部を省略して示す側面図で
ある。 第３図は商品陳列棚装置の外観斜視図である。 第４図は商品陳列棚装置をフォークリフトで移動する状
態を示す外観斜視図である。 第５図は本考案に係る商品陳列棚装置の他の実施例を示
す要部斜視図である。 １……受台、２……支持脚板、３……連結部材 ６……開口部、7,17……開閉板、８……商品陳列棚 ９……棚板、15……フォークリフト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】相対向して配設され、その上端側間に亘っ
   て配設された連結部材によって連結された一対の支持脚
   板と、上記一対の支持脚板が配設される面と直交する面
   に設けられた移動手段が挿入される開口部と、上記開口
   部を開閉する開閉部材とからなる受台と、 上記受台の上面側を覆って配設され、上面に滑り止め防
   止部材が配設された補強板と、 上記受台の上面側に配設された補強板から上記受台の相
   対向する一対の支持脚板の外側面に亘って嵌合する断面
   コ字状をなす陳列棚支持基台と、上記陳列棚支持基台上
   に植立された陳列棚取付け板に水平に多段状に取付けら
   れた複数の棚板とからなる商品陳列棚とを備えてなる商
   品陳列棚装置。