JPH0777500B2 - 送電系統の保護および監視システム - Google Patents
送電系統の保護および監視システムInfo
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- JPH0777500B2 JPH0777500B2 JP1148012A JP14801289A JPH0777500B2 JP H0777500 B2 JPH0777500 B2 JP H0777500B2 JP 1148012 A JP1148012 A JP 1148012A JP 14801289 A JP14801289 A JP 14801289A JP H0777500 B2 JPH0777500 B2 JP H0777500B2
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- current
- power transmission
- electric quantity
- transmission system
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、多分岐送電線の事故発生点をも正確に、しか
も事故内容を監視所側で精度良く判定可能な送電系統の
保護および監視システムに関する。
も事故内容を監視所側で精度良く判定可能な送電系統の
保護および監視システムに関する。
(従来の技術) 送電系統に発生した事故点を測定する装置としては、パ
ルスレーダ方式、サージ受信方式、インピーダンス方式
等各種のフォルトロケータが用いられている。しかし、
何れの方式のフォルトロケータにおいても、測定距離の
誤差が±1Kmと大きく、保守、点検等を行なう場合には
事故点を見つけ出すまでに時間と労力がかかっているの
が現状である。
ルスレーダ方式、サージ受信方式、インピーダンス方式
等各種のフォルトロケータが用いられている。しかし、
何れの方式のフォルトロケータにおいても、測定距離の
誤差が±1Kmと大きく、保守、点検等を行なう場合には
事故点を見つけ出すまでに時間と労力がかかっているの
が現状である。
一方、送電系統を保護する保護リレーとしては、アナロ
グリレーに代り、ディジタルリレーが主力になってきて
いる。このディジタルリレーはアナログリレーに比べ
て、距離リレーの原理や零相電流分流比による事故点の
標定がが可能であり、また地絡回線の選択および高抵抗
接地系統の保護性能等を改善することができる利点があ
る。しかし、従来の送電系統保護方式は、変電所等に設
置された変圧器および変流器より線路の電圧情報および
電流情報を得、これらをディジタルリレーに与えている
ため、例えば第3図に示すように複雑に多分岐された送
電系統を保護する場合には事故点のみならず、事故回線
の選択等の事故内容を高精度に判定することは困難であ
る。
グリレーに代り、ディジタルリレーが主力になってきて
いる。このディジタルリレーはアナログリレーに比べ
て、距離リレーの原理や零相電流分流比による事故点の
標定がが可能であり、また地絡回線の選択および高抵抗
接地系統の保護性能等を改善することができる利点があ
る。しかし、従来の送電系統保護方式は、変電所等に設
置された変圧器および変流器より線路の電圧情報および
電流情報を得、これらをディジタルリレーに与えている
ため、例えば第3図に示すように複雑に多分岐された送
電系統を保護する場合には事故点のみならず、事故回線
の選択等の事故内容を高精度に判定することは困難であ
る。
ところで、最近送電系統の線路電圧および電流値、位相
等を径間レベルで測定し、これらの情報を電波等により
地上局に伝送する機能を備えたセンサを用いて送電線路
を監視および制御するシステムが知られている(例えば
特開昭60−43035号公報)。
等を径間レベルで測定し、これらの情報を電波等により
地上局に伝送する機能を備えたセンサを用いて送電線路
を監視および制御するシステムが知られている(例えば
特開昭60−43035号公報)。
ここで、その概要について第4図および第5図により述
べる。第4図はセンサモジュール40を送電線41の径間に
取付けた状態を示すもので、このセンサモジュール40は
第5図に示すように内部に詳細を後述する電圧測定部、
電流測定部およびこれら両測定部で測定された電圧、電
流に対して所定の信号処理を行なって位相差を測定する
位相差測定部等が収納された環状のケース40aと、この
ケース40aの内側外周面に形成されたコンデンサ40bおよ
び最外周面の一部に取付けられた送信アンテナ40cと、
ケース40aの中空部周面にスポーク40dを介して取付けら
れ、センサモジュール全体を送電線42の導体に支持する
取付ハブ40eを備えている。また、第5図において、セ
ンサモジュール40で測定された各情報は送信アンテナ40
cを介して地上局に送信される。この地上局、例えば鉄
塔には受信器42が設置されており、この受信器42により
受信アンテナ43を介して各情報が受信されると、その情
報は送信リンク44を通して図示しない中央制御ステーシ
ョンに伝送されるようになっている、 次にセンサモジュール40による各測定原理について第6
図乃至第8図を参照して説明する。線路電圧は第6図に
示すようにセンサ本体(電圧検出用プレート)と大地と
の間の浮遊静電容量を通して流れる充電電流を検出し、
これをオペアンプOAに加えて電圧換算することにより求
められる。この場合、設置場所による校正(通常±0.5
%)が必要である。また、線路電流は第7図に示すよう
に中空プラスチックチューブに巻かれたソレノイドコイ
ルL(ロゴスキーコイル)に発生する電圧を取出し、こ
れを積分することで求められる。即ち、コイルの出力電
圧は電流の微分に比例(V=K・NdI/dt)するので、こ
れを積分することで電流値が得られる。さらに、位相差
は電圧、電流信号のフーリエ解析により正弦、余弦要素
から計算により求められる。この場合、電圧、電流信号
は第8図に示すように電圧波形を基準に1サイクルの1/
9の間隔をおいて電圧、電流波形を同時にサンプリング
することで得られるが、各サイクル毎に1回の測定を行
なって9サイクルにわたって間隔を変更する。
べる。第4図はセンサモジュール40を送電線41の径間に
取付けた状態を示すもので、このセンサモジュール40は
第5図に示すように内部に詳細を後述する電圧測定部、
電流測定部およびこれら両測定部で測定された電圧、電
流に対して所定の信号処理を行なって位相差を測定する
位相差測定部等が収納された環状のケース40aと、この
ケース40aの内側外周面に形成されたコンデンサ40bおよ
び最外周面の一部に取付けられた送信アンテナ40cと、
ケース40aの中空部周面にスポーク40dを介して取付けら
れ、センサモジュール全体を送電線42の導体に支持する
取付ハブ40eを備えている。また、第5図において、セ
ンサモジュール40で測定された各情報は送信アンテナ40
cを介して地上局に送信される。この地上局、例えば鉄
塔には受信器42が設置されており、この受信器42により
受信アンテナ43を介して各情報が受信されると、その情
報は送信リンク44を通して図示しない中央制御ステーシ
ョンに伝送されるようになっている、 次にセンサモジュール40による各測定原理について第6
図乃至第8図を参照して説明する。線路電圧は第6図に
示すようにセンサ本体(電圧検出用プレート)と大地と
の間の浮遊静電容量を通して流れる充電電流を検出し、
これをオペアンプOAに加えて電圧換算することにより求
められる。この場合、設置場所による校正(通常±0.5
%)が必要である。また、線路電流は第7図に示すよう
に中空プラスチックチューブに巻かれたソレノイドコイ
ルL(ロゴスキーコイル)に発生する電圧を取出し、こ
れを積分することで求められる。即ち、コイルの出力電
圧は電流の微分に比例(V=K・NdI/dt)するので、こ
れを積分することで電流値が得られる。さらに、位相差
は電圧、電流信号のフーリエ解析により正弦、余弦要素
から計算により求められる。この場合、電圧、電流信号
は第8図に示すように電圧波形を基準に1サイクルの1/
9の間隔をおいて電圧、電流波形を同時にサンプリング
することで得られるが、各サイクル毎に1回の測定を行
なって9サイクルにわたって間隔を変更する。
ここで、フーリエ成分の解析は次式の計算により行われ
る。
る。
VA=2/9ΣVS・cos(40・S) VB=2/9ΣVS・sin(40・S) IA=2/9ΣIS・cos(40・S) IB=2/9ΣIS・sin(40・S) このように送電線41の各径間にそれぞれ取付けられた各
センサモジュール40で測定された電圧、電流およびその
位相差情報はディジタル化され、地上側の各受信器へ約
2秒間隔で無線伝送され、さらに地上側の各受信器では
これらの情報を受けて中央制御ステーションに伝送する
ことで、送電システム全体の監視、制御を行なってい
る。
センサモジュール40で測定された電圧、電流およびその
位相差情報はディジタル化され、地上側の各受信器へ約
2秒間隔で無線伝送され、さらに地上側の各受信器では
これらの情報を受けて中央制御ステーションに伝送する
ことで、送電システム全体の監視、制御を行なってい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記公報に示されるような送電系統の監視シス
テムは、定常状態時における送電システム全体の監視、
制御を行なう目的で、モジュールセンサにより測定され
た電圧、電流および位相差情報等を地上側の受信器へ送
信しているため、送電系統の事故発生時のように電圧、
電流等が時々刻々変化する情報を地上側の受信器へ伝送
することはできない。つまり、前述したモジュールセン
サでは電圧波形を基準に電圧、電流が1サイクルを9分
割して各サイクル毎に1回同時に測定されて地上局へ伝
送しており、事故発生時には適用することはできない。
テムは、定常状態時における送電システム全体の監視、
制御を行なう目的で、モジュールセンサにより測定され
た電圧、電流および位相差情報等を地上側の受信器へ送
信しているため、送電系統の事故発生時のように電圧、
電流等が時々刻々変化する情報を地上側の受信器へ伝送
することはできない。つまり、前述したモジュールセン
サでは電圧波形を基準に電圧、電流が1サイクルを9分
割して各サイクル毎に1回同時に測定されて地上局へ伝
送しており、事故発生時には適用することはできない。
本発明は多分岐送電系統のように複雑に分岐する系統で
あっても事故発生点および事故内容を正確に判定するこ
とができると共に定常状態から非定常状態まで併せて送
電系統を監視することができる送電系統の保護および監
視システムを提供することを目的とする。
あっても事故発生点および事故内容を正確に判定するこ
とができると共に定常状態から非定常状態まで併せて送
電系統を監視することができる送電系統の保護および監
視システムを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記のような目的を達成するため、送電系統の
状態を監視し、事故発生時には事故点を判定する送電系
統の保護および監視システムにおいて、送電線の複数の
径間にそれぞれ設けられ電気量の検出により得られる情
報を送信する電気量検出器と、地上側に各電気量検出器
に対応させてそれぞれ設けられ該当する電気量検出器か
ら伝送された情報を受信する受信装置と、これら受信装
置により受信された情報を監視所側へ順次伝送する総合
送信装置と、監視所側に設けられ前記総合送信装置から
伝送される情報を順次受信する総合受信装置と、この総
合受信装置で受信された情報を取込んでディジタル演算
処理により送電系統に事故があるかどうかを判定するデ
ィジタルリレー部とを備え、前記電気量検出器は線路導
体と大地間の電圧を測定する電圧測定部、線路導体に流
れる電流を計測する電流計測部、前記電圧測定部および
電流測定部でそれぞれ測定された電圧および電流信号を
所定のサンプリング周期でサンプリングするサンプリン
グ手段、このサンプリング手段によりサンプリングされ
た信号を合成してディジタル変換すると共に符号化する
信号処理手段および信号処理手段で符号化された信号を
送信する送信手段から構成し、前記受信装置は前記電気
量検出器の送信手段から送信された信号を受信するとそ
の信号を複合化し、信号整列して前記総合送信装置に入
力する復調手段から構成したものである。
状態を監視し、事故発生時には事故点を判定する送電系
統の保護および監視システムにおいて、送電線の複数の
径間にそれぞれ設けられ電気量の検出により得られる情
報を送信する電気量検出器と、地上側に各電気量検出器
に対応させてそれぞれ設けられ該当する電気量検出器か
ら伝送された情報を受信する受信装置と、これら受信装
置により受信された情報を監視所側へ順次伝送する総合
送信装置と、監視所側に設けられ前記総合送信装置から
伝送される情報を順次受信する総合受信装置と、この総
合受信装置で受信された情報を取込んでディジタル演算
処理により送電系統に事故があるかどうかを判定するデ
ィジタルリレー部とを備え、前記電気量検出器は線路導
体と大地間の電圧を測定する電圧測定部、線路導体に流
れる電流を計測する電流計測部、前記電圧測定部および
電流測定部でそれぞれ測定された電圧および電流信号を
所定のサンプリング周期でサンプリングするサンプリン
グ手段、このサンプリング手段によりサンプリングされ
た信号を合成してディジタル変換すると共に符号化する
信号処理手段および信号処理手段で符号化された信号を
送信する送信手段から構成し、前記受信装置は前記電気
量検出器の送信手段から送信された信号を受信するとそ
の信号を複合化し、信号整列して前記総合送信装置に入
力する復調手段から構成したものである。
(作 用) したがって、このような構成の送電系統の保護および監
視システムにあっては、送電線の導体電圧、電流等を測
定し、これらをサンプリングして得られるデータをディ
ジタル変換し、符号化して地上側の受信装置に多重伝送
する電気量検出器を送電線の径間に取付けるようにした
ので、定常状態時は勿論のこと事故発生時の電圧、電流
等のように時々刻々変化するデータを確実に送信するこ
とができる。また、送電線の複数の径間にそれぞれ取付
けられた電気量検出器からの情報を地上側に設置された
各受信装置で受信するとその信号を複合化し、信号整列
して監視所側に順次伝送し、監視所側ではそのデータを
受信するとディジタルリレー部に与えて事故の有無の判
定に必要なディジタル演算処理を行なって総合的に判定
するようにしたので、分岐送電系統のような場合でも事
故発生点を送電線の径間単位で判定することができ、し
かも事故内容を高精度に判定することができる。
視システムにあっては、送電線の導体電圧、電流等を測
定し、これらをサンプリングして得られるデータをディ
ジタル変換し、符号化して地上側の受信装置に多重伝送
する電気量検出器を送電線の径間に取付けるようにした
ので、定常状態時は勿論のこと事故発生時の電圧、電流
等のように時々刻々変化するデータを確実に送信するこ
とができる。また、送電線の複数の径間にそれぞれ取付
けられた電気量検出器からの情報を地上側に設置された
各受信装置で受信するとその信号を複合化し、信号整列
して監視所側に順次伝送し、監視所側ではそのデータを
受信するとディジタルリレー部に与えて事故の有無の判
定に必要なディジタル演算処理を行なって総合的に判定
するようにしたので、分岐送電系統のような場合でも事
故発生点を送電線の径間単位で判定することができ、し
かも事故内容を高精度に判定することができる。
(実施例) 以下本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図は送電線各相の径間にそれぞれ取付けられる電気
量検出器EDの1相分の構成を示すブロック図である。第
1図において、1は線路導体と大地間の電圧を検出する
電圧検出用プレート、2は線路導体に流れる電流を検出
するロゴスキコイルと同等のソレノイドコイルで、これ
ら電圧検出用プレート1およびソレノイドコイル2によ
る電圧および電流の測定原理は第6図および第7図によ
り述べたのと同じなので、ここではその説明を省略す
る。電圧検出用プレート1およびソレノイドコイル2に
より検出された電圧信号および電流信号は増幅器3a,3b
により増幅され、さらにバウンドパスフィルタ4a,4bを
通してサンプリングホールド回路5a,5bに加えられる。
このサンプリングホールド回路5a,5bは電圧信号および
電流信号を所定のサンプリング周期でサンプリング(一
般には60Hz、50Hzの場合、電気角30゜)し、その出力信
号はマルチプレクサ6に加えられる。このマルチプレク
サ6ではサンプリングホールド回路5a,5bの出力信号を
スイッチングにより順次切替えて合成し、その合成信号
はアナログ/ディジタル(A/D)変換器7を通してディ
ジタル信号に変換される。このA/D変換器7で変換され
たディジタル信号は符号化回路8に加えられ、ここで符
号化された信号は発振器9より次に述べる地上側の受信
装置に例えばFM変調されて多重送信される。この場合、
他の電気量検出器EDとの混信を防止するため、予め割当
てられた周波数にてFM変調される。
量検出器EDの1相分の構成を示すブロック図である。第
1図において、1は線路導体と大地間の電圧を検出する
電圧検出用プレート、2は線路導体に流れる電流を検出
するロゴスキコイルと同等のソレノイドコイルで、これ
ら電圧検出用プレート1およびソレノイドコイル2によ
る電圧および電流の測定原理は第6図および第7図によ
り述べたのと同じなので、ここではその説明を省略す
る。電圧検出用プレート1およびソレノイドコイル2に
より検出された電圧信号および電流信号は増幅器3a,3b
により増幅され、さらにバウンドパスフィルタ4a,4bを
通してサンプリングホールド回路5a,5bに加えられる。
このサンプリングホールド回路5a,5bは電圧信号および
電流信号を所定のサンプリング周期でサンプリング(一
般には60Hz、50Hzの場合、電気角30゜)し、その出力信
号はマルチプレクサ6に加えられる。このマルチプレク
サ6ではサンプリングホールド回路5a,5bの出力信号を
スイッチングにより順次切替えて合成し、その合成信号
はアナログ/ディジタル(A/D)変換器7を通してディ
ジタル信号に変換される。このA/D変換器7で変換され
たディジタル信号は符号化回路8に加えられ、ここで符
号化された信号は発振器9より次に述べる地上側の受信
装置に例えばFM変調されて多重送信される。この場合、
他の電気量検出器EDとの混信を防止するため、予め割当
てられた周波数にてFM変調される。
なお、図中増幅器3c、バウンドパスフィルタ4cおよびサ
ンプリングホールド回路5cは予備として設けられたもの
である。
ンプリングホールド回路5cは予備として設けられたもの
である。
このような構成の電気量検出器EDは送電線のある径間の
1相に設けられる場合について述べたが、実際には例え
ば第3図に示すような送電系統の送電線各相の複数の径
間にそれぞれ設けられるものである。
1相に設けられる場合について述べたが、実際には例え
ば第3図に示すような送電系統の送電線各相の複数の径
間にそれぞれ設けられるものである。
第2図は複数の径間の地上側にそれぞれ設置された受信
装置RCと各受信装置RCで受信されたデータを総合送受信
装置を介して監視所側のディジタルリレー部に伝送する
システム構成を示すブロック図である。第2図におい
て、10R,10S,10Tは送電線各相に取付けられた前述のあ
る径間の電気量検出器EDから送信された電波を受信する
3相各相に対応する受信器で、これら各受信器10R,10S,
10Tで受信された信号は複合化回路11R,11S,11Tに加えら
れ、ここで複合化された信号は信号整列回路12に加えら
れる。この信号整列回路12では複合化された信号をR,S,
T相の順に信号整列し、総合送信装置13に入力される。
この総合送信装置13には他の径間の電気量検出器EDに対
応する受信装置RCからも前述同様に信号整列されたデー
タがそれぞれ入力される。そして、この総合送信装置13
では各受信装置RCからの入力データを順次切替えて電波
により伝送する。一方、監視所側では総合送信装置13よ
り順次伝送されてくる信号を総合受信装置14により順次
受信し、これをダイレクトメモリアクセス(DMA)15に
転送してディジタルリレー部に受渡される。このディジ
タルリレー部での処理は一般のディジタルリレーの構成
と同一である。即ち、ディジタルリレー部は第2図の右
半部に示すように、ディジタル演算処理部16、DMA15よ
り転送されるデータが書込まれるランダムアクセスメモ
リ(RAM)17、送電線の状態を監視するための監視プロ
グラムおよび手動点検時の点検プログラム等が記憶され
ているリードオンリーメモリ(ROM)18、リレー動作整
定値の整定や変更チェック等を行なう整定部19、外部接
点等の機器情報を取込む入力装置(D/I)20、トリップ
出力や自動監視結果を外部へ出力する出力装置(D/O)2
1および割込受付ユニット22から構成され、これらはデ
ータバス23により接続されている。この場合、割込受付
ユニット22は、割込み要求が入力されるとディジタル演
算処理部16に対してプログラムの実行を一時中断させ、
後で再開できるように別のプログラムに移る等、一般に
複数の割込みが同時に受付けられるようになっている。
例えば、リレー演算プログラムの実行終了後、次のリレ
ー演算開始割込みの発生までは自動監視プログラムを繰
り返すが、手動点検の割込みが発生すると自動監視プロ
グラムは中断され、点検プログラムが実行される。
装置RCと各受信装置RCで受信されたデータを総合送受信
装置を介して監視所側のディジタルリレー部に伝送する
システム構成を示すブロック図である。第2図におい
て、10R,10S,10Tは送電線各相に取付けられた前述のあ
る径間の電気量検出器EDから送信された電波を受信する
3相各相に対応する受信器で、これら各受信器10R,10S,
10Tで受信された信号は複合化回路11R,11S,11Tに加えら
れ、ここで複合化された信号は信号整列回路12に加えら
れる。この信号整列回路12では複合化された信号をR,S,
T相の順に信号整列し、総合送信装置13に入力される。
この総合送信装置13には他の径間の電気量検出器EDに対
応する受信装置RCからも前述同様に信号整列されたデー
タがそれぞれ入力される。そして、この総合送信装置13
では各受信装置RCからの入力データを順次切替えて電波
により伝送する。一方、監視所側では総合送信装置13よ
り順次伝送されてくる信号を総合受信装置14により順次
受信し、これをダイレクトメモリアクセス(DMA)15に
転送してディジタルリレー部に受渡される。このディジ
タルリレー部での処理は一般のディジタルリレーの構成
と同一である。即ち、ディジタルリレー部は第2図の右
半部に示すように、ディジタル演算処理部16、DMA15よ
り転送されるデータが書込まれるランダムアクセスメモ
リ(RAM)17、送電線の状態を監視するための監視プロ
グラムおよび手動点検時の点検プログラム等が記憶され
ているリードオンリーメモリ(ROM)18、リレー動作整
定値の整定や変更チェック等を行なう整定部19、外部接
点等の機器情報を取込む入力装置(D/I)20、トリップ
出力や自動監視結果を外部へ出力する出力装置(D/O)2
1および割込受付ユニット22から構成され、これらはデ
ータバス23により接続されている。この場合、割込受付
ユニット22は、割込み要求が入力されるとディジタル演
算処理部16に対してプログラムの実行を一時中断させ、
後で再開できるように別のプログラムに移る等、一般に
複数の割込みが同時に受付けられるようになっている。
例えば、リレー演算プログラムの実行終了後、次のリレ
ー演算開始割込みの発生までは自動監視プログラムを繰
り返すが、手動点検の割込みが発生すると自動監視プロ
グラムは中断され、点検プログラムが実行される。
このように本実施例では、第1図に示す電気量検出器ED
を送電線の複数の径間にそれぞれ取付けて、送電線各相
の導体電圧、電流を検出すると共にこれらを所定の周期
でサンプリングして得られるデータをディジタル変換
し、符号化して地上側の受信装置RCに多重伝送するよう
にしたので、定常状態時は勿論のこと事故発生時の電
圧、電流のように時々刻々変化するデータを確実に伝送
することができる。
を送電線の複数の径間にそれぞれ取付けて、送電線各相
の導体電圧、電流を検出すると共にこれらを所定の周期
でサンプリングして得られるデータをディジタル変換
し、符号化して地上側の受信装置RCに多重伝送するよう
にしたので、定常状態時は勿論のこと事故発生時の電
圧、電流のように時々刻々変化するデータを確実に伝送
することができる。
また、送電線の複数の径間にそれぞれ取付けられた電気
量検出器EDからの情報を地上側に設置された各受信装置
RCで受信すると、その信号を複合化し、信号整列して監
視所側に順次伝送し、監視所側でそのデータを受信する
とディジタルリレー部に与えて事故の有無の判定に必要
なディジタル演算処理を行なって総合的に判定するよう
にしたので、事故発生点を送電線の径間単位で判定する
ことができ、しかも事故内容を高精度に判定することが
できる。特に、従来のディジタルリレーでは困難であっ
た多分岐送電系統の事故発生点の正確な決定、高抵抗接
地の多分岐の事故回線の選択を容易に正確に行なうこと
ができる。
量検出器EDからの情報を地上側に設置された各受信装置
RCで受信すると、その信号を複合化し、信号整列して監
視所側に順次伝送し、監視所側でそのデータを受信する
とディジタルリレー部に与えて事故の有無の判定に必要
なディジタル演算処理を行なって総合的に判定するよう
にしたので、事故発生点を送電線の径間単位で判定する
ことができ、しかも事故内容を高精度に判定することが
できる。特に、従来のディジタルリレーでは困難であっ
た多分岐送電系統の事故発生点の正確な決定、高抵抗接
地の多分岐の事故回線の選択を容易に正確に行なうこと
ができる。
さらに、複数の径間に取付けられた電気量検出器EDは定
常状態時の電圧、電流情報も測定しているので、その情
報を監視所側のディジタルリレー部で判定することによ
り送電系統の状態を総合的に監視することができること
は言うまでもない。
常状態時の電圧、電流情報も測定しているので、その情
報を監視所側のディジタルリレー部で判定することによ
り送電系統の状態を総合的に監視することができること
は言うまでもない。
なお、上記実施例では地上側の総合送信装置13と監視所
側の総合受信装置14との間を電波により情報伝送する場
合について述べたが、光ファイバケーブルを使用して光
信号により伝送するようにしてもよい。
側の総合受信装置14との間を電波により情報伝送する場
合について述べたが、光ファイバケーブルを使用して光
信号により伝送するようにしてもよい。
また、電気量検出器EDで検出された電圧、電流情報を地
上側の受信装置RCに電波により送信するようにしたが、
これを赤外線による伝送であってもよい。この場合、赤
外線による送信方式としては一般に家庭電器、例えばテ
レビで使用されている送信キャリア周波数が455kHzで変
調して送信する方式を採用することにより実施できるも
のである。
上側の受信装置RCに電波により送信するようにしたが、
これを赤外線による伝送であってもよい。この場合、赤
外線による送信方式としては一般に家庭電器、例えばテ
レビで使用されている送信キャリア周波数が455kHzで変
調して送信する方式を採用することにより実施できるも
のである。
ここで、無線方式を採用した場合と異なる点は、冬季等
の時期に電気量検出器EDに設けられた赤外線発生部の表
面が氷結したり、着雪したりすると地上側の受信装置RC
に向けて送信される赤外線の発信レベルが低下する懸念
がある。そこで、このような場合に備えて地上側の受信
装置RCに赤外線ビームを発し得る装置を装備しておき、
電気量検出器EDの赤外線発生部の表面が氷結や着雪によ
り、電気量検出器EDから送信された赤外線を地上の受信
装置RCで受信した際、その受信された赤外線の強度が弱
くなって受信信頼性を低下させた場合にはこの部分に地
上側の受信装置RCから赤外線ビームを発射させて付着物
を除去するようにすればよい。
の時期に電気量検出器EDに設けられた赤外線発生部の表
面が氷結したり、着雪したりすると地上側の受信装置RC
に向けて送信される赤外線の発信レベルが低下する懸念
がある。そこで、このような場合に備えて地上側の受信
装置RCに赤外線ビームを発し得る装置を装備しておき、
電気量検出器EDの赤外線発生部の表面が氷結や着雪によ
り、電気量検出器EDから送信された赤外線を地上の受信
装置RCで受信した際、その受信された赤外線の強度が弱
くなって受信信頼性を低下させた場合にはこの部分に地
上側の受信装置RCから赤外線ビームを発射させて付着物
を除去するようにすればよい。
(発明の効果) 以上のべたように本発明によれば、送電線の複数の径間
の線路電圧、電流の情報を電気量検出器により測定して
時々刻々変化する事故情報を地上側の総合送信装置から
監視所に伝送し、ディジタルリレー部により総合的に送
電系統の状態を判定するようにしたので、多分岐送電系
統のように複雑に分岐する系統であっても事故発生点お
よび事故内容を正確に判定することができると共に定常
状態から非定常状態まで併せて送電系統を監視すること
ができる送電系統の保護および監視システムを提供でき
る。
の線路電圧、電流の情報を電気量検出器により測定して
時々刻々変化する事故情報を地上側の総合送信装置から
監視所に伝送し、ディジタルリレー部により総合的に送
電系統の状態を判定するようにしたので、多分岐送電系
統のように複雑に分岐する系統であっても事故発生点お
よび事故内容を正確に判定することができると共に定常
状態から非定常状態まで併せて送電系統を監視すること
ができる送電系統の保護および監視システムを提供でき
る。
第1図は本発明による送電系統の保護および監視システ
ムの一実施例における電気量検出器の構成を示すブロッ
ク図、第2図は同実施例におけるデータ伝送系およびデ
ィジタルリレー部の構成を示すブロック図、第3図は多
分岐送電線の一例を示す系統図、第4図および第5図は
従来のモジュールセンサを説明するための図で、第4図
は送電線の径間に取付けられた状態図、第5図はモジュ
ールセンサの外観を示す斜視図、第6図乃至第8図は同
モジュールセンサの各測定部での原理説明図である。 ED……電気量検出器、RC……受信装置、1……電圧プレ
ート、2……ソレノイドコイル、3a,3b……増幅器、4a,
4b……バイパスフィルタ、5a,5b……サンプルホールド
回路、6……マルチプレクサ、7……A/D変換器、8…
…符号化回路、9……発振器、10R,10S,10T……受信
器、11R,11S,11T……複合化回路、12……信号整列回
路、13……総合送信装置、14……総合受信装置、15……
ダイレクトメモリアクセス、16……ディジタル演算処理
部、17……ランダムアクセスメモリ、18……リードオン
リーメモリ、19……整定部、20……入力装置、21……出
力装置、22……割込受付ユニット。
ムの一実施例における電気量検出器の構成を示すブロッ
ク図、第2図は同実施例におけるデータ伝送系およびデ
ィジタルリレー部の構成を示すブロック図、第3図は多
分岐送電線の一例を示す系統図、第4図および第5図は
従来のモジュールセンサを説明するための図で、第4図
は送電線の径間に取付けられた状態図、第5図はモジュ
ールセンサの外観を示す斜視図、第6図乃至第8図は同
モジュールセンサの各測定部での原理説明図である。 ED……電気量検出器、RC……受信装置、1……電圧プレ
ート、2……ソレノイドコイル、3a,3b……増幅器、4a,
4b……バイパスフィルタ、5a,5b……サンプルホールド
回路、6……マルチプレクサ、7……A/D変換器、8…
…符号化回路、9……発振器、10R,10S,10T……受信
器、11R,11S,11T……複合化回路、12……信号整列回
路、13……総合送信装置、14……総合受信装置、15……
ダイレクトメモリアクセス、16……ディジタル演算処理
部、17……ランダムアクセスメモリ、18……リードオン
リーメモリ、19……整定部、20……入力装置、21……出
力装置、22……割込受付ユニット。
Claims (1)
- 【請求項1】送電系統の状態を監視し、事故発生時には
事故点を判定する送電系統の保護および監視システムに
おいて、送電線の複数の径間にそれぞれ設けられ電気量
の検出により得られる情報を送信する電気量検出器と、
地上側に各電気量検出器に対応させてそれぞれ設けられ
該当する電気量検出器から伝送された情報を受信する受
信装置と、これら受信装置により受信された情報を監視
所側へ順次伝送する総合送信装置と、監視所側に設けら
れ前記総合送信装置から伝送される情報を順次受信する
総合受信装置と、この総合受信装置で受信された情報を
取込んでディジタル演算処理により送電系統に事故があ
るかどうかを判定するディジタルリレー部とを備え、 前記電気量検出器は線路導体と大地間の電圧を測定する
電圧測定部、線路導体に流れる電流を計測する電流計測
部、前記電圧測定部および電流測定部でそれぞれ測定さ
れた電圧および電流信号を所定のサンプリング周期でサ
ンプリングするサンプリング手段、このサンプリング手
段によりサンプリングされた信号を合成してディジタル
変換すると共に符号化する信号処理手段および信号処理
手段で符号化された信号を送信する送信手段から構成
し、 前記受信装置は前記電気量検出器の送信手段から送信さ
れた信号を受信するとその信号を複合化し、信号整列し
て前記総合送信装置に入力する復調手段から構成したこ
とを特徴とする送電系統の保護および監視システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1148012A JPH0777500B2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | 送電系統の保護および監視システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1148012A JPH0777500B2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | 送電系統の保護および監視システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0315236A JPH0315236A (ja) | 1991-01-23 |
JPH0777500B2 true JPH0777500B2 (ja) | 1995-08-16 |
Family
ID=15443133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1148012A Expired - Lifetime JPH0777500B2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | 送電系統の保護および監視システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0777500B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3317557B2 (ja) * | 1992-12-21 | 2002-08-26 | 東京電力株式会社 | 送電線定数測定装置及びその測定精度向上方法 |
DE102005041540B4 (de) * | 2005-08-31 | 2007-06-06 | Magna Car Top Systems Gmbh | Ausziehbarer Lastenträger für Fahrzeuge, insbesondere Pkw |
-
1989
- 1989-06-09 JP JP1148012A patent/JPH0777500B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0315236A (ja) | 1991-01-23 |
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