JPH0777168A - ポンプ制御装置 - Google Patents

ポンプ制御装置

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JPH0777168A
JPH0777168A JP5222582A JP22258293A JPH0777168A JP H0777168 A JPH0777168 A JP H0777168A JP 5222582 A JP5222582 A JP 5222582A JP 22258293 A JP22258293 A JP 22258293A JP H0777168 A JPH0777168 A JP H0777168A
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JP
Japan
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pressure
displacement
solenoid valve
hydraulic
control device
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JP5222582A
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English (en)
Inventor
Haruki Sou
東輝 曹
Yasuharu Goto
安晴 後藤
Shigetaka Nakamura
重孝 中村
Yukihiro Motosawa
幸裕 本澤
Kazumasa Yuasa
一正 湯浅
Tetsuya Sakairi
哲也 坂入
Haruo Kokubu
晴雄 国分
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】可変容量型油圧ポンプの吐出流量を制御するポ
ンプ制御装置において、安価で故障のしにくいオン・オ
フ電磁弁を用いて、オン・オフ制御が持ち得る高応答性
の利点を生かしつつ制御精度が高くかつ安定した制御を
行う。 【構成】調整アクチュエータ1bは供給圧油の圧力に応
じた位置に押しのけ容積可変機構1bを作動させ、油圧
調整部4は絞り4aとオン・オフ電磁弁4bとで調整ア
クチュエータに供給される圧油の圧力を制御する。制御
ユニット6は、傾転角度の目標値θ0 に応じた第1のデ
ューティΔU1 を設定するフィードフォワード制御部6
bと、目標値θ0 と検出された傾転角度θとの偏差に応
じた第2のデューティΔU2 を設定するフィードバック
制御部6cと、第2のデューティΔU2 を用いて第1の
デューティΔU1 を補正しその補正した出力デューティ
ΔUを持つパルス信号を電磁弁4bに出力する演算出力
部6dとを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可変容量型油圧ポンプの
吐出流量を制御するポンプ制御装置に係わり、特に、電
気信号を入力して可変容量型油圧ポンプの押しのけ容積
可変機構を駆動し、ポンプ吐出流量を制御する電気−油
圧サーボ機構を備えたポンプ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】可変容量型油圧ポンプの吐出流量を制御
するポンプ制御装置として、従来、例えば特開平2−1
18203号公報の第28図に示されるように、安価で
故障のしにくいオン・オフ電磁弁を2個用いて調整アク
チュエータを駆動し、油圧ポンプの押しのけ容積可変機
構を作動させるものが提案されている。図7はこのよう
な従来の電気−油圧サーボ機構を示すものである。
【0003】図7において、101は可変容量型油圧ポ
ンプであり、油圧ポンプ101は斜板などより成る押し
のけ容積可変機構102を有している。従来のポンプ制
御装置は、押しのけ容積可変機構102と結合されこれ
を駆動するサーボピストン103、サーボピストン10
3を収納したサーボシリンダ104、押しのけ容積可変
機構102またはサーボピストン103に連結された位
置検出器105、2つのオン・オフ電磁弁106a,1
06b、油圧源107、低圧源であるタンク108、操
作指令信号を発生する操作レバー装置109、位置検出
器105からの位置信号Yと操作レバー装置109から
の操作指令信号Xを入力し、電磁弁106a,106b
をオン、オフする電気的な駆動信号を出力する制御装置
110とを備えている。サーボシリンダー104はサー
ボピストン103により左室104a及び右室104b
に区分され、左室104aは右室104bより受圧面積
が大きく設定されている。位置検出器105はポテンシ
ョメータや差動トランス等を用いて構成され、押しのけ
容積可変機構またはサーボピストンの位置に応じた電気
信号Yを出力する。電磁弁106aは非励磁(オフ)時
には油圧を導通し、励磁(オン)時には油圧を遮断す
る。電磁弁106bは非励磁(オフ)時には油圧を遮断
し、励磁(オン)時には油圧を導通する。油圧源107
は電磁弁106b及びサーボシリンダ104の右室10
4bに接続され、タンク108は電磁弁106aに接続
されている。サーボシリンダ104の左室104aは電
磁弁106aと電磁弁106bとを接続する回路に連絡
されている。操作レバー装置はポテンショメータや差動
トランス等を用いて構成されている。サーボピストン1
03、サーボシリンダ104、位置検出器105、電磁
弁106a,106b、油圧源107、タンク108は
電気−油圧サーボ機構を構成する。
【0004】位置検出器105によりポンプ押しのけ容
積可変機構102またはサーボピストン103の位置が
検出され、その位置信号Yが操作レバー装置109から
の操作指令信号Xと共に制御装置110に入力され、そ
の二つの信号の差(制御偏差と呼ぶ)Z=X−Yが零に
なるようにその制御装置110から電磁弁106a,1
06bにそれぞれ駆動信号が出力され、電磁弁106
a,106bをオン、オフすることによって油圧源10
7からサーボシリンダ104の左室104aと右室10
4bに圧油を送り、押しのけ容積可変機構102または
サーボピストン103の位置を制御する。上記制御偏差
Zが制御装置110により設定された制御の不感帯Δよ
り小さくなると、制御装置110から電磁弁106a,
106bの両方に閉の信号を送り、次の操作指令信号来
るまでその位置に保持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には次のような問題がある。上記のような電気−
油圧サーボ機構はオン・オフ電磁弁106a,106b
を用いてオン・オフ制御を行っていることから安価で故
障がし難く、かつ応答性の良い制御系を構成することが
できる。しかし、制御系の応答性を良い場合には、制御
装置110で設定される上記不感帯Δが小さいと、電磁
弁の動作遅れにより制御が不感帯Δに納まり難く、ハン
チングが発生しやすいという問題がある。そのハンチン
グを押さえるために制御の不感帯Δを大きく設定するか
制御系の応答性を落とさなければならず、この場合は制
御精度が低下する。
【0006】本発明の目的は、可変容量型油圧ポンプの
吐出流量の制御に際して、安価で故障のしにくいオン・
オフ電磁弁を用いて、オン・オフ制御が持ち得る高応答
性の利点を生かしつつ制御精度が高くかつ安定した制御
が行えるポンプ制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、目標押しのけ容積に応じて可変容量型油
圧ポンプの押しのけ容積可変機構を作動させ、前記油圧
ポンプの吐出流量を制御するポンプ制御装置において、
単一のオン・オフ電磁弁を含み、このオン・オフ電磁弁
の作動に応じて圧油の圧力を制御する油圧調整手段と、
前記油圧調整手段で制御された圧力を持つ圧油が供給さ
れ、その圧力に対応した位置に前記押しのけ容積可変機
構を作動させ前記油圧ポンプの押しのけ容積を制御する
調整アクチュエータと、前記油圧ポンプの押しのけ容積
を検出する検出手段と、前記目標押しのけ容積と、前記
目標押しのけ容積と前記検出された押しのけ容積との偏
差とを組み合わせて前記オン・オフ電磁弁の駆動信号を
生成し、前記目標押しのけ容積の大きさに応じて前記油
圧調整手段で生成される圧油の圧力が変化し、かつ前記
偏差の大きさに応じて前記油圧調整手段で生成される圧
油の圧力の変化割合が変化するように前記オン・オフ電
磁弁を作動させる制御手段とを備えるものである。
【0008】上記ポンプ制御装置において、好ましく
は、前記調整アクチュエータはリターンスプリング付き
差動シリンダである。
【0009】また、好ましくは、前記制御手段は前記オ
ン・オフ電磁弁に出力されるパルス信号のデューティを
変えることで前記電磁弁のオン・オフ時間を制御するも
のである。より具体的には、前記制御手段は、前記目標
押しのけ容積に応じた第1のデューティを設定する手段
と、前記目標押しのけ容積と前記検出された実際の押し
のけ容積との偏差に応じた第2のデューティを設定する
手段と、前記第2のデューティを用いて前記第1のデュ
ーティを補正する手段と、前記修正したデューティを持
つパルス信号を生成し、そのパルス信号を前記オン・オ
フ電磁弁の駆動部に出力する手段とを有している。
【0010】また、好ましくは、前記油圧調整手段は、
一定圧力の圧油を生成する油圧源と、低圧源と、前記油
圧源と前記低圧源との間に配置された絞りとを更に有
し、前記オン・オフ電磁弁は前記絞りと前記低圧源との
間に配置され、その絞りとオン・オフ電磁弁との間に位
置する圧油が前記調整アクチュエータに供給される。
【0011】
【作用】以上のように構成した本発明において、油圧ポ
ンプの目標押しのけ容積が変化したとき、オン・オフ電
磁弁は、制御手段により、調整アクチュエータに供給さ
れる圧油の圧力が目標押しのけ容積の大きさに応じて変
化するよう制御され、調整アクチュエータはその圧力に
対応した位置に押しのけ容積可変機構を作動させる。こ
のため、押しのけ容積可変機構の位置すなわち油圧ポン
プの押しのけ容積は目標押しのけ容積と同じになるよう
に制御される。
【0012】また、上記のように押しのけ容積が制御さ
れる間、オン・オフ電磁弁は、制御手段により、調整ア
クチュエータに供給される圧油の圧力の変化割合が目標
押しのけ容積と検出された押しのけ容積との偏差の大き
さに応じて変化するよう制御される。この目標押しのけ
容積と検出された押しのけ容積との偏差は、目標押しの
け容積が変わった直後が最も大きく、検出された押しの
け容積が目標押しのけ容積に近づくにつれて偏差は小さ
くなって行き、検出された押しのけ容積が目標押しのけ
容積に一致すると偏差は0となる。一方、調整アクチュ
エータに供給される圧油の圧力の変化割合は押しのけ容
積可変機構の駆動速度に対応する。したがって、目標押
しのけ容積が変わった直後は圧油の圧力の変化割合が大
きく、押しのけ容積可変機構は高速で駆動される。油圧
ポンプの押しのけ容積が目標押しのけ容積に近づくにつ
れて圧油の圧力の変化割合は小さくなり、押しのけ容積
可変機構の駆動速度も次第に小さくなる。
【0013】このように押しのけ容積可変機構の駆動速
度が制御されることから、制御の不感帯を小さく設定し
ても電磁弁の遅れ時間による押しのけ容積の変化量は不
感帯幅の範囲内に治まり、ハンチングは生じず、制御系
の応答性を落とさずに安定で高精度の制御が行える。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図6に基づい
て説明する。図1において、1aは可変容量型油圧ポン
プであり、斜板などにより構成される押しのけ容積可変
機構1bを有している。本実施例のポンプ制御装置は目
標押しのけ容積に応じて押しのけ容積可変機構1bを作
動することにより押しのけ容積を調整し、油圧ポンプ1
aの吐出流量を制御するものであり、全体的に符号50
で示されている。ポンプ制御装置50は、押しのけ容積
可変機構1bの操作部である調整アクチュエータ2と、
油圧源3と、調整アクチュエータ2に油圧源3の圧油を
調整して供給する油圧調整部4と、押しのけ容積可変機
構1bの傾転角度(押しのけ容積)を検出する検出部で
ある傾転角度センサ5と、傾転角度の目標値(目標押し
のけ容積)θ0と傾転角度センサ5で検出された傾転角
度(実際の押しのけ容積)θとを入力し油圧調整部4に
電気的な駆動信号を出力する制御ユニット6とを有して
いる。
【0015】調整アクチュエータ2はリターンスプリン
グ付き差動シリンダであり、スプリング2cと差動ピス
トン2dとを収納したサーボシリンダ2eからなり、サ
ーボシリンダ2eは差動ピストン2dにより圧力室2a
と無圧室2bに区分され、無圧室2bは常にタンク51
と連通しタンク圧(低圧)となっており、圧力室2aに
は油圧調整部4からの圧油が供給される。スプリング2
cは無圧室2bに配置されている。この構成により、圧
力室2aに圧油が供給されると作動ピストン2dはその
圧油の圧力とスプリング2cのばね力とがバランスした
位置まで変位し、これに伴って押しのけ容積可変機構1
bはその圧油の圧力に対応した位置(傾転角度)に駆動
され、油圧ポンプ1aの押しのけ容積が制御される。
【0016】油圧源3はパイロットポンプ3aとリリー
フ弁3bとを有し、リリーフ弁3bで設定された一定圧
力の圧油を生成する。油圧調整部4は、絞り4aと高速
電磁弁4bとを有し、絞り4aは油圧源3と低圧源であ
るタンク51との間配置され、電磁弁4bは絞り4aと
タンク51との間に配置されている。また、絞り4aと
電磁弁4bとの間から管路4cが分岐し、調整アクチュ
エータ2の圧力室2aに接続されている。電磁弁4bは
制御ユニット6から出力される電気信号(駆動信号)に
より駆動される常時開のオン・オフ弁であり、電磁弁4
bが図示のオフ位置(開位置)にあるときは絞り4aと
電磁弁4bとの間はタンク51に連通し、その部分の調
整圧力Pcはタンク圧とほぼ等しくなり、電磁弁4bが
オン位置(閉位置)にあるときは絞り4aと電磁弁4b
との間の調整圧力Pcは油圧源3の設定圧力(定圧)と
ほぼ等しい圧力となる。制御ユニット6から出力される
駆動信号は制御されたデューティΔU(後述)を持つパ
ルス信号であり、電磁弁6bはそのデューティΔUに応
じてオン・オフ時間が制御され、このオン・オフ時間の
制御により絞り4aと電磁弁4bの間の調整圧力Pcは
上記のタンク圧に等しい圧力から油圧源3の設定圧力に
等しい圧力との間で変化する。
【0017】図2に駆動信号のデューティΔUと絞り4
aと電磁弁4bの間の調整圧力Pcとの関係を示す。こ
の図から分かるように、調整圧力Pcは駆動信号のデュ
ーティΔUの増大に応じて上昇するよう制御される。
【0018】このように制御される調整圧力Pcを持つ
圧油は管路4cを介して調整アクチュエータ2の圧力室
2aに供給される。調整アクチュエータ2は上記のよう
に調整圧力Pcに対応した位置に押しのけ容積可変機構
1bを作動させ、油圧ポンプ1aの押しのけ容積を制御
する。図3に調整圧力Pcと調整アクチュエータ2によ
り制御される押しのけ容積可変機構1bの傾転角度θと
の関係を示す。この図から分かるように、傾転角度θは
調整圧力Pcの調整範囲Pco〜Psにおいて最小角度
θminから最大角度θmaxまで調整圧力Pcの上昇
に応じて増大するよう制御される。
【0019】調整アクチュエータ2と油圧源3と油圧調
整部4は目標押しのけ容積に応じて押しのけ容積可変機
構1bを作動させ、油圧ポンプ1aの吐出流量を制御す
る電気−油圧サーボ機構を構成し、油圧源3と油圧調整
部4は、電気信号により駆動される単一のオン・オフ電
磁弁4bを含み、このオン・オフ電磁弁の作動に応じて
圧油の圧力を制御する油圧調整手段を構成する。
【0020】制御ユニット6の制御機能を図4に示す。
制御ユニット6は電磁弁4bに出力されるパルス信号の
デューティを変えることで電磁弁4bのオン・オフ時間
を制御するものであり、傾転角度の目標値θ0 を基準入
力U0 に変換する設定部6aと、基準入力U0 を用い傾
転角度の目標値θ0 に応じた、基準信号となる第1のデ
ューティΔU1 を設定するフィードフォワード制御部6
bと、基準入力U0 を用いかつ傾転角度センサ5で検出
された傾転角度θを入力し、傾転角度の目標値θ0 と検
出された傾転角度θとの偏差に応じた、補正信号となる
第2のデューティΔU2 を設定するフィードバック制御
部6cと、第2のデューティΔU2 を用いて第1のデュ
ーティΔU1 を補正し、その補正した出力デューティΔ
Uを持つパルス信号を生成し電磁弁4bの駆動部に出力
する演算出力部6dとを有している。
【0021】図5に上記制御系の伝達関数を表す簡略的
なブロック線図を示す。図5において、設定部6aにお
ける目標値θ0 と基準入力U0 との関係をK0 とする。
また、圧力調整部4における電磁弁4bの駆動信号のデ
ューティΔUと調節圧力Pcとの関係を関数Kp (s) で
表す。更に、差動ピストン2dのピストン側の面積を
A、スプリング2cの弾性係数をKc 、調整アクチュエ
ータの出力変位Yと押しのけ容積可変機構1bの傾転角
度θとの変換係数をKy 、傾転角度センサ5である検出
部のフィードバック係数をKf とする。フィードバック
係数Kf は設定部6aの係数K0 と同じ値に設定し、例
えば共に同じ1である。フィードフォワード制御部6b
の制御関数はFU1(s) で表し、フィードバックされた信
号Uf と目標値θ0 に応じる基準入力U0 との差に従っ
て出力するフィードバック制御部6cのゲイン関数はF
U2(s) で表す。ここで、調整アクチュエータ2の出力変
位Yと入力調節圧力Pcとの伝達関数をG(s) とする
と、制御系の各関数が下記の条件、 K0 ×FU1(s) ×Kp (s) ×G(s) ×Ky =1 満足できるように設定すれば、制御量である傾転角度θ
を目標値θ0 の変化に速やかに応じて遅れも偏差もなく
応答させられる。
【0022】次に、本実施例のポンプ制御装置の動作を
説明する。図4及び図5に示す制御系おいて、ある時点
における傾転角度の目標値をθ01とし、制御量である押
しのけ容積可変機構1bの傾転角度θがこの目標値θ01
に応じてこれと同じ値θ1 で安定しているとする。ここ
で、このときの制御系のパラメータには全て添字1を付
して表わす。すなわち、基準入力はU01、第1のデュー
ティはΔU11、第2のデューティはΔU21、出力デュー
ティはΔU1 、調整圧力はPc1 、調整アクチュエータ
2の操作量である出力変位はY1 となる。
【0023】この状態で新しい目標値θ02を与えると、
設定部6aでは係数K0 をかけて基準入力U02=K0 ×
θ02になる。この時のパラメータには全て添字2を付し
て表す。フィードフォワード制御6bでは、基準入力U
02に応じて基準入力U02に制御関数FU1(s) をかけて基
準信号としての第1のデューティΔU11=FU1(s) ×U
02が計算される。一方、傾転角度θは常に傾転角度セン
サ5で検出されフィードバックされる。ここで、設定部
6aの係数K0 をフィードバック係数Kf と同じ値に設
定しておくと、傾転角度θはθ1 からθ2 になるまで新
しい目標値θ02との間に差が生じ、フィードバック制御
部6cでは基準入力U02とフィードバック値Uf =Kf
×θとの偏差が算出され、かつその偏差にゲイン関数F
U2(s)をかけて補正信号としての第2のデューティΔU
22=FU2(s) ×(U02−Uf )が得られる。演算出力部
6dでは、上記基準信号としての第1のデューティΔU
12にその補正信号としての第2のデューティΔU22を加
算し、油圧調整部4の電磁弁4bにデューティΔU2
ΔU12+ΔU22を持つパルス信号を駆動信号として与え
る。油圧調整部4では、図2を用いて説明したように、
調整圧力Pcが駆動信号のデューティΔU2 の増減に応
じて変化するよう制御され、調整アクチュエータ2は調
整圧力Pcに対応した位置に変位するよう制御され、押
しのけ容積可変機構1bの傾転角度θは、図3を用いて
説明したように、調整圧力Pcの増減に応じて変化する
よう制御される。
【0024】以上のように傾転角度θが制御される間、
基準入力U02とフィードバック値Uf との偏差U02−U
f は、目標値θ0 がθ02に変わった直後が最も大きく、
傾転角度θがθ02に近づくにつれて偏差U02−Uf は小
さくなって行き、傾転角度θがθ02に一致すると偏差U
02−Uf は0となる。補正信号である第2のデューティ
ΔU22もこの偏差U02−Uf と同様に変化する。したが
って、出力デューティΔU2 は目標値θ0 がθ02に変わ
った直後が最も大きく、傾転角度θがθ02に近づくにつ
れて基準信号である第1のデューティΔU12に近付いて
行き、傾転角度θがθ02に一致すると第1のデューティ
ΔU12と同じ値になる。このため、調整圧力Pcと調整
アクチュエータ2の出力変位Yと傾転角度θは基準信号
である第1のデューティΔU12に応じてそれぞれ新しい
値Pc2 、Y2 、θ2 へと制御されて行く。
【0025】また、このように傾転角度θがθ1 からθ
2 まで制御される間、出力デューティΔU2 は補正信号
である第2のデューティΔU22の加算分、基準信号であ
る第1のデューティΔU12よりも大きな値となってお
り、かつその加算分は傾転角度θがθ2 に近づくにつれ
て小さくなって行く。したがって、目標値θ0 がθ01
変わった直後の偏差U02−Uf が大きいときは調整圧力
Pcの変化割合が大きく、これに伴って調整アクチュエ
ータ2の出力変位Yの変化割合及び押しのけ容積可変機
構1bの傾転角度の変化割合が大きくなる。すなわち、
押しのけ容積可変機構1bは高速で駆動される。一方、
傾転角度θがθ02に近づくにつれて調整圧力Pcの変化
割合は小さくなり、これに伴って調整アクチュエータ2
の出力変位Yの変化割合及び押しのけ容積可変機構1b
の傾転角度の変化割合も小さくなる。すなわち、押しの
け容積可変機構1bの駆動速度は次第に小さくなる。
【0026】図6に上記のように制御される傾転角度の
変化と不感帯Δとの関係を従来技術と比較して示す。図
中、押しのけ容積可変機構1bの傾転角度の目標値をθ
R とし、本発明のポンプ制御装置により制御した場合の
傾転角度の変化を実線で示し、図7に示す従来技術によ
り制御した場合の傾転角度の変化を破線及び一点鎖線で
示す。本発明のポンプ制御装置による制御では制御の不
感帯ΔをΔθRNとし、破線で示す従来技術による制御で
は制御の不感帯ΔをΔθR とし、一点鎖線で示す従来技
術による制御では制御の不感帯ΔをΔθRHとした。ま
た、ΔθR >ΔθRH>ΔθRNの関係にある。τは電磁弁
の動作の遅れ時間であり、不感帯ΔθRは、従来技術に
よる制御において電磁弁の遅れ時間τによる傾転角度の
変化量に不感帯幅を一致させた場合のものである。
【0027】図6から分かるように、図7に示す従来技
術では押しのけ容積可変機構の駆動速度は制御されず、
制御系のゲイン(応答性)で決まる一定速度で変化する
ため、ハンチングを防止するため電磁弁の遅れ時間によ
る傾転角度の変化量を不感帯幅2Δの範囲内に納めよう
とすれば、破線で示すように不感帯Δは少なくともΔθ
R 必要であり、不感帯幅2ΔθR が大きくなり制御精度
は低下する。制御系の応答性を落とさずに不感帯幅2Δ
を2ΔθRHのように電磁弁の遅れ時間による傾転角度の
変化量より小さく設定すれば、一点鎖線で示すように制
御量の行き過ぎによりハンチングが生じる。これに対し
て、本発明では、上記のように押しのけ容積可変機構の
駆動速度が制御されるので、不感帯をΔθRNと小さく設
定しても電磁弁の遅れ時間による傾転角度の変化量は不
感帯幅2ΔθRNの範囲内に治まり、ハンチングは生じな
い。すなわち、制御系の応答性を落とさずに安定で高精
度の制御が行える。
【0028】以上のように本実施例によれば、可変容量
型油圧ポンプの吐出流量の制御に際して、安価で故障の
しにくいオン・オフ電磁弁を用いてオン・オフ制御の高
応答性の利点を生かしつつ制御制度が高くかつ安定した
制御を行うことができる。
【0029】なお、以上の実施例では、電磁弁4bを常
時開のオン・オフ弁としたが、常時閉のオン・オフ弁で
あってもよい。ただし、本実施例のように常時開のオン
・オフ弁にした場合は、万が一制御ユニット6などに故
障が生じて電磁弁が動かなくなったときポンプ吐出流量
を最小に保てるので、フェールセイフが得られる利点が
ある。
【0030】また、上記実施例では、演算出力部6dに
おいて第1のデューティΔU1の第2のデューティΔU
2による補正を加算によって行ったが、乗算等その他の
演算で行っても良い。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、可変容量型油圧ポンプ
の吐出流量の制御に際して、安価で故障のしにくいオン
・オフ電磁弁を用いてオン・オフ制御が持ち得る高応答
性の利点を生かしつつ制御制度が高くかつ安定した制御
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による可変容量型油圧ポンプ
のポンプ制御装置を示す概略図である。
【図2】電磁弁に与えられる駆動信号のデューティΔU
と調整圧力Pcとの関係を示す図である。
【図3】調整圧力Pcと調整アクチュエータにより制御
される押しのけ容積可変機構の傾転角度θとの関係を示
す図である。
【図4】図1に示すポンプ制御装置を制御ユニットの制
御機能と共に示すブロック線図である。
【図5】図1に示すポンプ制御装置の伝達関数を表す簡
略的なブロック線図である。
【図6】本発明のポンプ制御装置により制御される傾転
角度の変化と不感帯Δとの関係を従来技術と比較して示
す図である。
【図7】従来技術のポンプ制御装置を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1a…可変容量型油圧ポンプ 1b…押しのけ容積可変機構 2…調整アクチュエータ 3…油圧源 4a…絞り 4b…高速電磁弁 5…傾転角度センサ 6…制御ユニット 6a…設定部 6b…フィードフォワード制御部 6c…フィードバック制御部 6d…演算出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本澤 幸裕 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 湯浅 一正 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 坂入 哲也 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 国分 晴雄 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標押しのけ容積に応じて可変容量型油
    圧ポンプの押しのけ容積可変機構を作動させ、前記油圧
    ポンプの吐出流量を制御するポンプ制御装置において、 単一のオン・オフ電磁弁を含み、このオン・オフ電磁弁
    の作動に応じて圧油の圧力を制御する油圧調整手段と、 前記油圧調整手段で制御された圧力を持つ圧油が供給さ
    れ、その圧力に対応した位置に前記押しのけ容積可変機
    構を作動させ前記油圧ポンプの押しのけ容積を制御する
    調整アクチュエータと、 前記油圧ポンプの押しのけ容積を検出する検出手段と、 前記目標押しのけ容積と、前記目標押しのけ容積と前記
    検出された押しのけ容積との偏差とを組み合わせて前記
    オン・オフ電磁弁の駆動信号を生成し、前記目標押しの
    け容積の大きさに応じて前記油圧調整手段で生成される
    圧油の圧力が変化し、かつ前記偏差の大きさに応じて前
    記油圧調整手段で生成される圧油の圧力の変化割合が変
    化するように前記オン・オフ電磁弁を作動させる制御手
    段とを備えることを特徴とするポンプ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポンプ制御装置におい
    て、前記調整アクチュエータはリターンスプリング付き
    差動シリンダであることを特徴とするポンプ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポンプ制御装置におい
    て、前記制御手段は前記オン・オフ電磁弁に出力される
    パルス信号のデューティを変えることで前記電磁弁のオ
    ン・オフ時間を制御することを特徴とするポンプ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のポンプ制御装置におい
    て、前記制御手段は、前記目標押しのけ容積に応じた第
    1のデューティを設定する手段と、前記目標押しのけ容
    積と前記検出された実際の押しのけ容積との偏差に応じ
    た第2のデューティを設定する手段と、前記第2のデュ
    ーティを用いて前記第1のデューティを補正する手段
    と、前記修正したデューティを持つパルス信号を生成
    し、そのパルス信号を前記オン・オフ電磁弁の駆動部に
    出力する手段とを有することを特徴とするポンプ制御装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のポンプ制御装置におい
    て、前記油圧調整手段は、一定圧力の圧油を生成する油
    圧源と、低圧源と、前記油圧源と前記低圧源との間に配
    置された絞りとを更に有し、前記オン・オフ電磁弁は前
    記絞りと前記低圧源との間に配置され、その絞りとオン
    ・オフ電磁弁との間に位置する圧油が前記調整アクチュ
    エータに供給されることを特徴とするポンプ制御装置。
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