JPH077709Y2

JPH077709Y2 - コンバインの排ワラ結束部構造

Info

Publication number: JPH077709Y2
Application number: JP1987115163U
Authority: JP
Inventors: 如一田中
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1987-07-28
Filing date: 1987-07-28
Publication date: 1995-03-01
Anticipated expiration: 2002-07-28
Also published as: JPS6420148U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、排ワラ搬送装置によって機体後方へ搬送され
る排ワラの、稈身方向の位置変動に追従して排ワラ株端
をたたき揃える株端揃え板を、排ワラの稈身方向に駆動
移動させるように構成したコンバインの排ワラ結束部構
造に係り、詳しくは脱穀装置からの排ワラを機体後方へ
横倒れ姿勢で搬送する排ワラ搬送装置を、搬送後方ほど
脱穀フィードチェーンから遠ざかるように傾斜状態で設
けるとともに、脱穀排ワラを横架姿勢で結束する装置を
機体横方向にほぼ平行に配設し、前記結束装置の搬送上
手側において、前記排ワラ搬送装置からの排ワラの株端
を検出すべく排ワラの長手方向に往復移動可能にセンサ
を設けるとともに、このセンサと株端との排ワラ長手方
向での相対位置を一定に維持させるべく株端検出結果に
基づいてセンサを往復駆動させる制御機構を設け、前記
センサの往復移動と同調して排ワラの長手方向に往復移
動し、排ワラの株端をたたき揃える株端揃え板を設けて
あるコンバインの排ワラ結束部構造に関する。

〔従来の技術〕

刈取穀稈長の違いによって、脱穀装置から機体後方へ送
りだされる排ワラの株端位置が変化するので前記株端揃
え板を株端位置の変化に対応させて移動させる必要があ
り、そのための手段として例えば第３図に示す結束構造
が提案されている（実願昭61-40142号参照）。

図中（４）は脱穀排ワラを横架姿勢で結束する装置であ
り、該結束装置（４）は機体横方向にほぼ平行に配設さ
れている。そして、前記結束装置（４）の搬送上手側に
おいて、排ワラ搬送装置からの排ワラの株端を検出すべ
く排ワラの長手方向、つまり稈身方向に往復移動可能な
センサ（５）と、前記センサ（５）の往復移動と同調し
て排ワラの長手方向に往復移動し、排ワラの株端をたた
き揃える株端揃え板（７）とが設けられている。

前記センサ（５）には左右一対の検出アーム（25），
（25）が設けられ、両検出アーム（25），（25）間に排
ワラの株端が位置するように、センサ（５）を排ワラ稈
身方向へ移動させるモータ（26）及びネジ軸（27）から
成る駆動機構が設けられ、またセンサ（５）の検出結果
に基づいて前記モータ（26）を正逆方向へ回転駆動させ
る制御機構が設けられている。そして、このセンサ
（５）の往復移動と同調して前記株端揃え板（７）が排
ワラ稈身方向へ往復移動し、排ワラ株端をたたき揃える
ようになっているのである。

前記株端揃え板（７）への駆動機構について説明する
と、機体側部に配設された入力ギヤ（28）にリンク機構
（29）を介して（P₁）を固定点とする平行四連結リンク
機構（30）が連結され、該平行四連結リンク機構（３）
の移動点（P₂）に株端揃え板（７）の基端部が固設され
ており、前記入力ギヤ（28）の回転によりリンク機構
（29）及び平行四連結リンク機構（30）を介して株端揃
え板（７）が往復駆動するようになっているのである。
そして、前記のようにセンサ（５）の移動に追従して横
方向へ移動する際には、前記固定点（P₁）を枢支部分と
して平行四連結リンク機構（30）の移動点（P₂）が稈身
方向へ移動することにより、株端揃え板（７）の株端た
たき位置が変更できるようになっているのである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、前記平行四連結リンク機構（30）は固定点
（P₁）を支点として揺動するものであるから、株端揃え
板（７）を排ワラの稈身方向へ移動させる際には、該株
端揃え板（７）の揺動支点（P₂）が機体前後報告へも移
動し、その結果排ワラ長によって、株端揃え板（７）の
たたき位置が排ワラ稈身方向のみならず、搬送方向へも
移動する不都合がある。

つまり、脱穀後の排ワラは一般に排ワラ搬送装置（第２
図中番号（２）で示される）によって斜め後方へ搬送さ
れ、排ワラ搬送装置から放出されたのちも慣性で斜め後
方に移動するので、前記センサ（５）による検出位置よ
りも、株端揃え板（７）はセンサ（５）の搬送方向後方
側で、且つ稈身後方穂先側に配置されているのである
が、センサ（５）と株端揃え板（７）との相対距離が排
ワラ長にとて上記のように変化するので、排ワラ長によ
ってセンサ（５）で排ワラ株端を検出した時点から株端
揃え板（７）でたたく位置までの時間、すなわち排ワラ
の稈身方向の移動距離が変わることになるのである。

その結果、排ワラ長によって株端の適切な位置を株端揃
え板（７）でたたき揃えることのできない場合が生じ、
また株端揃え板（７）の枢支部分に排ワラが当たった
り、詰まりを生じることがあった。

本考案は上記の実情に着目してなされたものであって、
排ワラ長の変化にかかわらず、常に適切な株端位置でた
たき揃えることできるコンバインの排ワラ結束部構造を
提供する。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係るコンバインの排ワラ結束部構造は、上記目
的を達成するために、脱穀装置からの排ワラを機体後方
へ横倒れ姿勢で搬送する排ワラ搬送装置を、搬送後方ほ
ど脱穀フィードチェーンから遠ざかるように傾斜状態で
設けるとともに、脱穀排ワラを横架姿勢で結束する結束
装置を機体横方向にほぼ平行に配設し、前記結束装置の
搬送上手側において、前記排ワラ搬送装置からの排ワラ
の株端を検出すべく排ワラの長手方向に往復移動可能に
センサを設けるとともに、このセンサと株端との排ワラ
長手方向での相対位置を一定に維持させるべく株端検出
結果に基づいてセンサを往復駆動させる制御機構を設
け、前記センサの往復移動と同調して排ワラの長手方向
に往復移動し、排ワラの株端をたたき揃える株端揃え板
を設けてあるコンバインの排ワラ結束部構造において、
機体に横架支承した駆動軸に長手方向へ移動自在に動力
伝動部材を外嵌するとともに、該動力伝動部材に前記株
端揃え板をリンク機構を介して連動連結し、前記動力伝
動部材に相対回転自在に支持させた支持部材に前記セン
サの支持フレームに連結してあることを特徴構成とす
る。

かかる特徴構成によるその作用及び効果は次の通りであ
る。

〔作用〕

すなわち、脱穀装置から送られてきた排ワラの株端位置
の移動に追従するように前記センサが移動し、またセン
サの移動に同調して株端揃え板も移動するが、この株端
揃え板は機体に横架支承した駆動軸に移動自在に外嵌さ
れた動力伝動部材にリンク機構を介して連動連結されて
いるから、株端揃え板及びセンサは動力伝動部材及びリ
ンク機構と共に駆動軸に対してはその軸心方向に平行に
移動することになり、センサと株端揃え板との相対距離
は、排ワラ長の変化によって変わることはない。

〔考案の効果〕

その結果、排ワラ長の変化によって株端揃え板が稈身方
向へ移動させたとしても、株端揃え板のたたき位置は機
体前後方向へ移動することがないので、常に適切な位置
で株端をたたき揃えることができるようになった。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第２図はコンバインの排ワラ結束部を示している。

脱穀装置（１）の後部には横倒れ姿勢で送られてくる排
ワラを斜め後方に向けて送り出す排ワラ搬送装置（２）
が、搬送後方ほど脱穀フィードチェーン（３）から遠ざ
かるように傾斜姿勢で設けられている。この搬送装置
（２）の後方には脱穀排ワラを横架姿勢で結束する結束
装置（４）が設けられ、該結束装置（４）の下側に円板
型カッター（13）が配置され、円板型カッター（13）の
上方に配置された切り換えカバー（14）を横軸芯（P₄）
周りに揺動切り換え操作することにより、排ワラを円盤
型カッター（13）に送り込み裁断する状態と、排ワラを
結束装置（４）に送り込み結束処理する状態とに切り変
え可能に構成されている。

前記結束装置（４）の搬送上手側において、前記排ワラ
搬送装置（２）からの排ワラの株端を検出すべく排ワラ
の長手方向に往復移動可能なセンサ（５）が設けられ、
このセンサ（５）と株端との排ワラ長手方向での相対位
置を一定に維持させるべく株端検出結果に基づいてセン
サ（５）を往復駆動させる制御機構（６）が設けられて
おり、次に、この制御機構（６）について詳細に説明す
る。

第１図に示すように、六角軸で形成された駆動軸（８）
が機体横方向に横架支承され、駆動軸（８）には動力伝
動部材としての円板状の偏心カム（９）が一体回動可能
な状態で、且つ駆動軸（８）の長手方向へ移動自在に外
嵌されている。偏心カム（９）のボス部（9a）外周には
ベアリング（23）を介して筒状の支持部材（11）が相対
回転自在に外嵌され、支持部材（11）にセンサ（５）の
支持フレーム（12）の基部が固設されている。支持フレ
ーム（12）の先端部は機体横方向に横架されたスライド
フレーム（24）にスライド自在に支持され、支持フレー
ム（12）は駆動軸（８）に対して直交する状態で平行移
動するようになっている。支持フレーム（12）先端には
一対の検出アーム（25），（25）を備えたセンサ（５）
が設けられ、両検出アーム（25），（25）間に排ワラの
株端が位置するように支持フレーム（12）を排ワラの稈
身方向へ移動させる駆動機構と、該センサ（５）からの
株端検出結果に基づいて前記駆動機構を制御する機構
（６）が設けられている。

つまり、第１図に示すように、前記機体側の側壁部に取
付けられたモータ（26）の出力軸（31）にユニバーサル
ジョイント（32）を介してネジ軸（27）が連結され、ネ
ジ軸（27）先端が前記支持フレーム（12）に固設された
ボス部（12a）に螺合しており、モータ（26）を駆動さ
せることにより、ボス部（12a）がネジ軸（27）に沿っ
て長手方向へ螺合移動することで、支持フレーム（12）
はその姿勢を維持しながら稈身方向へ平行に移動するよ
うになっている。そして、前記センサ（５）の左右一対
の検出アーム（25），（25）からの検出結果によって、
排ワラ株端に両検出アーム（25），（25）が位置するよ
うに前記モータ（27）を駆動操作する制御機構（６）が
設けられている。

前記センサ（５）の往復移動と同調して排ワラの長手方
向に往復移動し、排ワラの株端をたたき揃える株端揃え
板（７）が設けられており、次にこの株端揃え板（７）
の取付構造及び株端揃え板（７）への動力伝達機構につ
いて説明すると、第１図に示すように、前記偏心カム
（９）の外周にはブッシュ（15）を介して円筒状ハウジ
ング（16）が相対回転自在に外嵌され、該ハウジング
（16）の外周部にロッド（17）、クランクアーム（18）
及びロッド（19）から成るリンク機構（10）を介して前
記株端揃え板（７）が連動連結されている。そして、株
端揃え板（７）の基部は前記支持フレーム（12）先端に
固設された上下向きの連結ピン（33）に揺動自在に枢支
されている。従って、前記偏心カム（９）の回転駆動に
よりリンク機構（10）が駆動軸（８）に対して近接離間
すると、前記株端揃え板（７）が上下軸芯（P₃）周りで
揺動駆動するのである。前記ロッド（17）は筒部材（2
0）とこの筒部材（20）に端部がスライド自在に挿入さ
れる連結杆（21）とで構成され、両部材（20），（21）
間には圧縮付勢されたスプリング（22）が介装されてお
り、前記株端揃え板（７）部分に排ワラの詰まりを生じ
る過負荷がかかった場合でも、連結部分でロッド（17）
が伸縮することにより動力伝達機構が破損することがな
いものである。

次に、上記構成の作用について説明すると、稈身の長い
排ワラが搬送されて来た時には、排ワラの株端を前記セ
ンサ（５）で検出してセンサ（５）をその株端の位置に
合わせるようにモータ（26）を自動制御した状態で駆動
させる。同時に、前記支持部材（11）及び偏心カム
（９）を介して前記株端揃え板（７）が第１図中左側へ
移動することになる。次に、稈身の短い排ワラが搬送さ
れて来た時には、上記と同様にしえ排ワラの株端をセン
サ（５）で検出してセンサ（５）をその株端の位置に合
わせるようにモータ（26）を駆動させ、前記株端揃え板
（７）が第１図中右側へ平行に移動する。ここにおい
て、排ワラ長にかかわらず、前記センサ（５）の株端揃
え板（７）との相対的な距離は変わることがなく、従っ
て斜めに搬送されてくる排ワラに対して常に適切な株端
を株端揃え板（７）でたたき揃えることできるのであ
り、株端揃え板（７）の始端部に排ワラが当たったり、
そこで詰まりを生じることもないのである。また、上記
構成によれば、ベベルギヤなどの高価な部品を使用する
ことなく動力を伝達することができ、安価で且つ軽量な
排ワラ結束部構造を提供できる利点もある。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバインの排ワラ結束部構造の実
施例を示し、第１図は要部説明図、第２図は結束部の平
面図、第３図は従来例の結束部の平面図である。（１）……脱穀装置、（２）……排ワラ搬送装置、
（３）……脱穀フィードチェーン、（４）……結束装
置、（５）……センサ、（６）……制御機構、（７）…
…株端揃え板、（８）……駆動軸、（９）……動力伝動
部材、（10）……リンク機構、（11）……支持部材、
（12）……支持フレーム。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】脱穀装置（１）からの排ワラを機体後方へ
横倒れ状態で搬送する排ワラ搬送装置（２）を、搬送後
方ほど脱穀フィードチェーン（３）から遠ざかるように
傾斜状態で設けるとともに、脱穀排ワラを横架姿勢で結
束する結束装置（４）を機体横方向にほぼ平行に配設
し、前記結束装置（４）の搬送上手側において、前記排
ワラ搬送装置（２）からの排ワラの株端を検出すべく排
ワラの長手方向に往復移動可能にセンサ（５）を設ける
とともに、このセンサ（５）と株端との排ワラ長手方向
での相対位置を一定に維持させるべく株端検出結果に基
づいてセンサ（５）を往復駆動させる制御機構（６）を
設け、前記センサ（５）の往復移動と同調して排ワラの
長手方向に往復移動し、排ワラの株端をたたき揃える株
端揃え板（７）を設けてあるコンバインの排ワラ結束部
構造であって、機体に横架支承した駆動軸（８）に長手
方向へ移動自在に動力伝動部材（９）を外嵌するととも
に、該動力伝動部材（９）に前記株端揃え板（７）をリ
ンク機構（10）を介して連動連結し、前記動力伝動部材
（９）に相対回転自在に支持させた支持部材（11）に前
記センサ（５）の支持フレーム（12）を連結してあるコ
ンバインの排ワラ結束部構造。