JPH077656B2 - 反射電子線回折による試料表面凹凸観測装置 - Google Patents
反射電子線回折による試料表面凹凸観測装置Info
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- JPH077656B2 JPH077656B2 JP1037142A JP3714289A JPH077656B2 JP H077656 B2 JPH077656 B2 JP H077656B2 JP 1037142 A JP1037142 A JP 1037142A JP 3714289 A JP3714289 A JP 3714289A JP H077656 B2 JPH077656 B2 JP H077656B2
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Landscapes
- Length-Measuring Devices Using Wave Or Particle Radiation (AREA)
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は反射電子線回折を利用して試料面の原子的スケ
ールでの凹凸構造を観測する装置に関する。
ールでの凹凸構造を観測する装置に関する。
(従来の技術) 半導体素子の高性能化にともない、表面の平坦度を原子
レベルで制御することが必要となってきた。例えば基板
上に異る物質をヘテロエピタキシャル生長させる場合、
具体的には等方性Si上に有極性のGaAs等を堆積する場合
等には、極性制御のために、基板表面に適当な間隔で単
原子ステップが並ぶことが望まれ、また、超高速素子を
製作する場合には、表面の凹凸が電子の移動度を低下さ
せる原因となるため、基板表面が原子層レベルで、でき
るだけ平坦であることが望まれる。
レベルで制御することが必要となってきた。例えば基板
上に異る物質をヘテロエピタキシャル生長させる場合、
具体的には等方性Si上に有極性のGaAs等を堆積する場合
等には、極性制御のために、基板表面に適当な間隔で単
原子ステップが並ぶことが望まれ、また、超高速素子を
製作する場合には、表面の凹凸が電子の移動度を低下さ
せる原因となるため、基板表面が原子層レベルで、でき
るだけ平坦であることが望まれる。
現在では、10kV乃至30kV程度に加速された電子線を用い
た反射高速電子線回折(RHEED)の回折強度の変化をモ
ニターしながら分子線エピタキシャル成長(MBE)成長
を行うことにより、基板上に成長する薄膜の厚さを原子
層レベルで制御することが可能となっている。しかし、
従来のRHEEDでは表面全体の平均的な情報しか得られな
いため、デバイスを造る微小領域において1原子層以下
の成長に対応する表面の原子レベルでの平坦度の制御は
できていない。
た反射高速電子線回折(RHEED)の回折強度の変化をモ
ニターしながら分子線エピタキシャル成長(MBE)成長
を行うことにより、基板上に成長する薄膜の厚さを原子
層レベルで制御することが可能となっている。しかし、
従来のRHEEDでは表面全体の平均的な情報しか得られな
いため、デバイスを造る微小領域において1原子層以下
の成長に対応する表面の原子レベルでの平坦度の制御は
できていない。
このような中で、表面の平坦度を観察する方法が研究さ
れ、透過電子顕微鏡を超高真空化し電子ビームが表面す
れすれに入射するように試料をセットして結像させる反
射電子顕微鏡法(REM法)や、RHEEDの電子ビームを微小
化して回折スポット強度により走査像を得るマイクロプ
ローブ反射高速電子線回折法(μ−RHEED法)を用い、
一つの回折スポットの強度変化を映像化することによ
り、試料表面の単原子層ステップの観察が可能であるこ
とが示された。しかしながら、この方法では原子層ステ
ップの映像のコントラストが低く、また観察領域を特定
する手段を持っていないため試料面全体の原子ステップ
の分布状態の概念を得ることはできるが、ステップ観
察、平坦度観察のできる装置は未開発である。
れ、透過電子顕微鏡を超高真空化し電子ビームが表面す
れすれに入射するように試料をセットして結像させる反
射電子顕微鏡法(REM法)や、RHEEDの電子ビームを微小
化して回折スポット強度により走査像を得るマイクロプ
ローブ反射高速電子線回折法(μ−RHEED法)を用い、
一つの回折スポットの強度変化を映像化することによ
り、試料表面の単原子層ステップの観察が可能であるこ
とが示された。しかしながら、この方法では原子層ステ
ップの映像のコントラストが低く、また観察領域を特定
する手段を持っていないため試料面全体の原子ステップ
の分布状態の概念を得ることはできるが、ステップ観
察、平坦度観察のできる装置は未開発である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上述したような従来の問題を解決し、試料表
面に入射する電子線の回折を検出する反射高速電子線回
折法により、試料表面の微小領域の原子レベルでの平坦
度の観察を可能にしようとするものである。
面に入射する電子線の回折を検出する反射高速電子線回
折法により、試料表面の微小領域の原子レベルでの平坦
度の観察を可能にしようとするものである。
(課題を解決しようとするための手段) 試料面に収束する電子線で試料表面上の指定領域を走査
し、回折パターンにおいて、試料面に存在する原子層ス
テップ部分で強度が互いに反対方向に変化する2点を一
対として、一乃至複数の測定点で回折電子線の強度を同
時に検出し、更に上記複数の回折電子線強度間に上記し
た対をなす測定点毎に強度差を求める演算処理を施すこ
とにより、試料面の凹凸を原子層レベルで検出するよう
にした。
し、回折パターンにおいて、試料面に存在する原子層ス
テップ部分で強度が互いに反対方向に変化する2点を一
対として、一乃至複数の測定点で回折電子線の強度を同
時に検出し、更に上記複数の回折電子線強度間に上記し
た対をなす測定点毎に強度差を求める演算処理を施すこ
とにより、試料面の凹凸を原子層レベルで検出するよう
にした。
(作用) 本発明においては電子線回折パターン上で、電子線が試
料面上の原子層ステップのない平坦な所を照射している
ときと、原子層ステップ部分を照射しているときとで回
折強度が一方は強まり、他方は弱まるような複数対の点
を選びその複数の回折電子線強度を同時に検出し、それ
らの結果に上述した測定点の対毎に引算演算処理を施す
ことにより、原子層ステップを検出しているので単一回
折斑点の強度変化のみで原子層ステップを検出している
のに比し、表面の平坦性をはるかにコントラスト良く観
測することができる。
料面上の原子層ステップのない平坦な所を照射している
ときと、原子層ステップ部分を照射しているときとで回
折強度が一方は強まり、他方は弱まるような複数対の点
を選びその複数の回折電子線強度を同時に検出し、それ
らの結果に上述した測定点の対毎に引算演算処理を施す
ことにより、原子層ステップを検出しているので単一回
折斑点の強度変化のみで原子層ステップを検出している
のに比し、表面の平坦性をはるかにコントラスト良く観
測することができる。
(実施例) 本発明による反射高速電子線回折装置を以下に述べる。
第1図に本発明による反射高速電子線回折装置を示す。
本実施例では、反射高速電子線回折に関わる部分のみ例
示するが、例えば、分子線エピタキシ(MBE)装置とゲ
ートバルブを介して接続しても良いし、或は分子線エピ
タキシー装置内に電子線源と検出に関わる設備類を組み
込んでも良い。更に、分析装置として、オージェ電子分
光装置,光電子分光装置,X線マイクロアナライザ装置等
の非破壊的に表面の成分分析可能な装置と複合化しても
良い。1は反射電子線回折用電子銃(RHEED銃)であ
る。ミクロンオーダの微小域観察のため、この電子銃で
形成される電子線4の径は、0.1μm以下まで絞り込め
ることが望ましく、また電子線はなるべく平行に近くビ
ームの開き角も略1×10-3ラジアン以下であることが望
ましい。加速電圧は、10〜50kVで望ましくは、略20kVで
ある。この場合電子線の波長は、略0.07Åであり、試料
3へ入射角θは、1°〜5°であるので電子線は、表面
から高々数原子層程度しか侵入しない。6は反射電子線
回折斑点観測用蛍光板(検出面)である。RHEED銃1か
ら出射した電子線4による回折電子線5により、一般に
回折パターンが蛍光板6上に形成される回折斑点からの
信号は、光ファイバー7,8,9により検出され、光電子増
倍器10,11,12より増幅され、演算回路13において演算さ
れる。演算回路においては、各回折斑点の強度に任意定
数による演算処理と、乗算処理の施された各回折斑点強
度間の加減処理等をおこなう。
第1図に本発明による反射高速電子線回折装置を示す。
本実施例では、反射高速電子線回折に関わる部分のみ例
示するが、例えば、分子線エピタキシ(MBE)装置とゲ
ートバルブを介して接続しても良いし、或は分子線エピ
タキシー装置内に電子線源と検出に関わる設備類を組み
込んでも良い。更に、分析装置として、オージェ電子分
光装置,光電子分光装置,X線マイクロアナライザ装置等
の非破壊的に表面の成分分析可能な装置と複合化しても
良い。1は反射電子線回折用電子銃(RHEED銃)であ
る。ミクロンオーダの微小域観察のため、この電子銃で
形成される電子線4の径は、0.1μm以下まで絞り込め
ることが望ましく、また電子線はなるべく平行に近くビ
ームの開き角も略1×10-3ラジアン以下であることが望
ましい。加速電圧は、10〜50kVで望ましくは、略20kVで
ある。この場合電子線の波長は、略0.07Åであり、試料
3へ入射角θは、1°〜5°であるので電子線は、表面
から高々数原子層程度しか侵入しない。6は反射電子線
回折斑点観測用蛍光板(検出面)である。RHEED銃1か
ら出射した電子線4による回折電子線5により、一般に
回折パターンが蛍光板6上に形成される回折斑点からの
信号は、光ファイバー7,8,9により検出され、光電子増
倍器10,11,12より増幅され、演算回路13において演算さ
れる。演算回路においては、各回折斑点の強度に任意定
数による演算処理と、乗算処理の施された各回折斑点強
度間の加減処理等をおこなう。
演算処理の施された信号14はCRT15に輝度信号として入
力される。RHEED銃からの電子線の走査信号16に同期し
たCRT15には、試料表面上からの回折強度像(以下走査R
HEED像と呼ぶ)が表示される。
力される。RHEED銃からの電子線の走査信号16に同期し
たCRT15には、試料表面上からの回折強度像(以下走査R
HEED像と呼ぶ)が表示される。
本実施例では、回折電子線で蛍光板を発光させ、蛍光板
上の発光スポット強度を光ファイバーで拾って光電子増
倍管10,11,12に導いているが、回折電子線強度を検出で
きるならば方法は上記方法に限定されない。
上の発光スポット強度を光ファイバーで拾って光電子増
倍管10,11,12に導いているが、回折電子線強度を検出で
きるならば方法は上記方法に限定されない。
光ファイバーの本数は、本実施例では、3本であるが4
本以上であっても良い。また、光ファイバーは、真空外
に置かれ、機械的に移動させ、任意の位置の回折パター
ンの強度を測定することが出来る。光ファイバーの設置
される位置は回折斑点そのものである場合と意識的に回
折斑点の位置からずらす場合がある。3は試料である。
本実施例では、直径2インチの試料を観察できる。試料
移動機構30により、電子線の入射位置29を2インチウエ
ハの全面の任意の点に移動することができる。25は真空
排気設備である。本実施例では、イオンポンプとチタン
サブリメーションポンプから構成されるが、略1×10-8
Pa以下に排気でき、かつ、真空チャンバー28全体の振動
を略0.1μm以下に抑えることができるならば、上記構
成に限定しない。27は試料交換予備室で、真空チャンバ
ー28を大気に開施することなく試料を交換するものであ
る。
本以上であっても良い。また、光ファイバーは、真空外
に置かれ、機械的に移動させ、任意の位置の回折パター
ンの強度を測定することが出来る。光ファイバーの設置
される位置は回折斑点そのものである場合と意識的に回
折斑点の位置からずらす場合がある。3は試料である。
本実施例では、直径2インチの試料を観察できる。試料
移動機構30により、電子線の入射位置29を2インチウエ
ハの全面の任意の点に移動することができる。25は真空
排気設備である。本実施例では、イオンポンプとチタン
サブリメーションポンプから構成されるが、略1×10-8
Pa以下に排気でき、かつ、真空チャンバー28全体の振動
を略0.1μm以下に抑えることができるならば、上記構
成に限定しない。27は試料交換予備室で、真空チャンバ
ー28を大気に開施することなく試料を交換するものであ
る。
本実施例による原子層ステップの観察例について以下に
述べる。
述べる。
試料3を装填した後、観察窓24から試料位置を定める。
一般に原子層ステップ観測を行う試料3の表面は、光学
顕微鏡等の観察では、何も観測できないので試料表面に
意図的に形成されたマーカを用いて観察領域の特定をお
こなことが望ましい。第2図を用いて、回折パターンと
回折斑点の例を示す。番号は図1と同一のものを同一番
号で示す。RHEED銃1からの入射電子線4は、試料3の
表面に入射角θで入射する。入射角θは略1°〜3°で
ある。入射電子線4は試料表面の結晶方位、及び表面の
原子層レベルでの平坦性に依存した回折電子線5を生ず
る。試料表面の平坦性が数十Å以下である時、通常第2
図に示されるような回折パターン32を生ずる。従来のRH
EED装置では、サジタル面31と検出面6の直交する線上3
5の0次ラウエリングの交点の回折斑点(回折パターン3
2上のA点に相当する)の強度変化を用いて入射電子線
4を試料表面上を走査させて走査RHEED像をCRT15表示し
ていた。第3図でSは試料面上で一原子層だけ高くなっ
た部分で、このSの周囲が原子層ステップである。回折
斑点の強度は、試料表面上の原子層ステップ33,34の部
分で変化するので、走査RHEED像にコントラストが生ず
る。
一般に原子層ステップ観測を行う試料3の表面は、光学
顕微鏡等の観察では、何も観測できないので試料表面に
意図的に形成されたマーカを用いて観察領域の特定をお
こなことが望ましい。第2図を用いて、回折パターンと
回折斑点の例を示す。番号は図1と同一のものを同一番
号で示す。RHEED銃1からの入射電子線4は、試料3の
表面に入射角θで入射する。入射角θは略1°〜3°で
ある。入射電子線4は試料表面の結晶方位、及び表面の
原子層レベルでの平坦性に依存した回折電子線5を生ず
る。試料表面の平坦性が数十Å以下である時、通常第2
図に示されるような回折パターン32を生ずる。従来のRH
EED装置では、サジタル面31と検出面6の直交する線上3
5の0次ラウエリングの交点の回折斑点(回折パターン3
2上のA点に相当する)の強度変化を用いて入射電子線
4を試料表面上を走査させて走査RHEED像をCRT15表示し
ていた。第3図でSは試料面上で一原子層だけ高くなっ
た部分で、このSの周囲が原子層ステップである。回折
斑点の強度は、試料表面上の原子層ステップ33,34の部
分で変化するので、走査RHEED像にコントラストが生ず
る。
しかし、唯一の回折斑点の強度変化では、原子層ステッ
プ33,34の部分での強度変化が小さく、コントラストの
強い原子ステップ像を得ることができない。例えば、第
3図dの様に非常にコントラストの悪い走査RHEED像し
か観測することができない。
プ33,34の部分での強度変化が小さく、コントラストの
強い原子ステップ像を得ることができない。例えば、第
3図dの様に非常にコントラストの悪い走査RHEED像し
か観測することができない。
しかし、本発明による装置では、3本のファイバーを用
いることにより回折パターン上の複数個所の強度変化を
同時に測定し、かつ、それら相互の演算処理を施すこと
で、第3図dと同じ試料部分の原子層ステップを第3図
eのように明瞭に検出表示することが可能である。
いることにより回折パターン上の複数個所の強度変化を
同時に測定し、かつ、それら相互の演算処理を施すこと
で、第3図dと同じ試料部分の原子層ステップを第3図
eのように明瞭に検出表示することが可能である。
例えば、回折斑点は、試料表面の原子層レベルの凹凸を
反映して、第2図Bに示す様に電子線照射点が平坦部で
はスポット状になり原子層ステップ部分では明瞭なスポ
ットでなく、縦長のストリーク状になることがある。こ
れは原子層ステップの向きにより、ステップが入射電子
線と直交する場合に顕著である。そこで本実施例では回
折線強度が原子層ステップにおいて逆相的変化を示す一
対の測定点として、第2図Bに示すように電子線照射点
が平坦部であるときの回折スポットの中心α点それより
少しずれたβ点にとって夫々の強度変化を検出し、 1÷{(α点の強度)−(β点の強度)} の演算を行い走査RHEED像として観測した。その結果第
3図aに示される様に原子層ステップ部分のみに強いコ
ントラストをもつ走査RHEED像を観測できた。
反映して、第2図Bに示す様に電子線照射点が平坦部で
はスポット状になり原子層ステップ部分では明瞭なスポ
ットでなく、縦長のストリーク状になることがある。こ
れは原子層ステップの向きにより、ステップが入射電子
線と直交する場合に顕著である。そこで本実施例では回
折線強度が原子層ステップにおいて逆相的変化を示す一
対の測定点として、第2図Bに示すように電子線照射点
が平坦部であるときの回折スポットの中心α点それより
少しずれたβ点にとって夫々の強度変化を検出し、 1÷{(α点の強度)−(β点の強度)} の演算を行い走査RHEED像として観測した。その結果第
3図aに示される様に原子層ステップ部分のみに強いコ
ントラストをもつ走査RHEED像を観測できた。
また以下に説明する様に回折パターン上の同時測定個所
を3ケ所とし演算機能を用いて、試料表面の二次元的な
原子層ステップをコントラスト良く観測することができ
た。第3図aの観測例では、第2図中のサジタル面31と
検出面6の直交する線35上の2点間の演算により、原子
層ステップのコントラストを増大させた。
を3ケ所とし演算機能を用いて、試料表面の二次元的な
原子層ステップをコントラスト良く観測することができ
た。第3図aの観測例では、第2図中のサジタル面31と
検出面6の直交する線35上の2点間の演算により、原子
層ステップのコントラストを増大させた。
次に、サジタル面31と検出面6の直交する線35上の回折
斑点(例えば第2図のA点、これは第2図Bのαを用い
てもよい)と直交する線35と平行な線上の回折斑点(例
えばC点)とを前述した逆相的変化をする一対の測定点
として両方の強度間の差を求める強度演算をおこなう
と、第3図bに示すように先の第3図aの原子層ステッ
プと試料表面上で直交する原子層ステップのコントラス
トを増大させることができる。つまり上記α,β,Cの三
点での回折スポットの強度についてαとβとの測定値を
一対とし、αとCの測定値を他の一対として夫々の対毎
に差の演算を行うことにより、第3図cに示すように原
子層ステップの向きに関せず高コントラストで原子層ス
テップを検出表示させることができた。原子層ステップ
の観測は、上記実施例で用いた回折斑点でなくても、例
えば、第2図の0次ラウエリング上もしくは、1次のラ
ウエリング状の個所を用いても原子層ステップの観測は
可能である。その際に二点以上の個所の強度変化の差分
等の演算処理により、原子像ステップのコントラストを
増大させることができる。
斑点(例えば第2図のA点、これは第2図Bのαを用い
てもよい)と直交する線35と平行な線上の回折斑点(例
えばC点)とを前述した逆相的変化をする一対の測定点
として両方の強度間の差を求める強度演算をおこなう
と、第3図bに示すように先の第3図aの原子層ステッ
プと試料表面上で直交する原子層ステップのコントラス
トを増大させることができる。つまり上記α,β,Cの三
点での回折スポットの強度についてαとβとの測定値を
一対とし、αとCの測定値を他の一対として夫々の対毎
に差の演算を行うことにより、第3図cに示すように原
子層ステップの向きに関せず高コントラストで原子層ス
テップを検出表示させることができた。原子層ステップ
の観測は、上記実施例で用いた回折斑点でなくても、例
えば、第2図の0次ラウエリング上もしくは、1次のラ
ウエリング状の個所を用いても原子層ステップの観測は
可能である。その際に二点以上の個所の強度変化の差分
等の演算処理により、原子像ステップのコントラストを
増大させることができる。
(他の実施例) 第1図の実施例においては、試料3表面の原子層ステッ
プの二次元的分布しか測定できない。
プの二次元的分布しか測定できない。
半導体デバイス用薄膜形成前に、表面の原子層レベルで
の凹凸を制御する必要があるが、本発明による原子層ス
テップ走査RHEED像では、原子像ステップの分布を秒単
位で表示できるので、試料加熱時等における原子像ステ
ップのダイナミックな変化をその場で現時点観察するこ
とができる。
の凹凸を制御する必要があるが、本発明による原子層ス
テップ走査RHEED像では、原子像ステップの分布を秒単
位で表示できるので、試料加熱時等における原子像ステ
ップのダイナミックな変化をその場で現時点観察するこ
とができる。
第4図に、その現時点観察用の装置の時を示す。第1図
1と同一の部分は、同一番号で示した。45は試料3を保
持するホルダである。窒化ボロン上にTa製ヒータを配置
し、試料3を最高1000℃まで加熱することができる。43
は、試料3の表面のみを加熱するための光源である。光
源として、Xeランプ,Wランプ,He−Naレーザ,YAGレー
ザ、CO2レーザ等を用いる。
1と同一の部分は、同一番号で示した。45は試料3を保
持するホルダである。窒化ボロン上にTa製ヒータを配置
し、試料3を最高1000℃まで加熱することができる。43
は、試料3の表面のみを加熱するための光源である。光
源として、Xeランプ,Wランプ,He−Naレーザ,YAGレー
ザ、CO2レーザ等を用いる。
光ビームはウエハ全体を加熱する様に、ウエハ全体を走
査しても良い。41は、エッチングガスを導入するイオン
銃である。イオンとしては、不活性ガスAr,Xe,Krの他、
フッ素系ガス,塩素系ガスを導入することができる。第
3図に示す実施例の様に、試料加熱機能,エッチング機
能を備えたRHEED装置により、試料表面の原子層ステッ
プが加熱やエッチングにより変化する様子を観測するこ
とができた。第5図は加熱による原子層ステップの変化
の一例を示す。同図aは加熱前、bは加熱後で加熱によ
るステップの移動が観測できた。
査しても良い。41は、エッチングガスを導入するイオン
銃である。イオンとしては、不活性ガスAr,Xe,Krの他、
フッ素系ガス,塩素系ガスを導入することができる。第
3図に示す実施例の様に、試料加熱機能,エッチング機
能を備えたRHEED装置により、試料表面の原子層ステッ
プが加熱やエッチングにより変化する様子を観測するこ
とができた。第5図は加熱による原子層ステップの変化
の一例を示す。同図aは加熱前、bは加熱後で加熱によ
るステップの移動が観測できた。
(発明の効果) 本発明によれば試料面の原子層ステップの観測が電子線
による試料面走査中の単一の回折斑点の強度等の変化で
なく、回折パターン上の複数の点でステップ部分で強度
変化が相互反対になる点をとって演算によりステップの
検出を行っているので、原子層ステップがきわめて明瞭
に検出され表示される。
による試料面走査中の単一の回折斑点の強度等の変化で
なく、回折パターン上の複数の点でステップ部分で強度
変化が相互反対になる点をとって演算によりステップの
検出を行っているので、原子層ステップがきわめて明瞭
に検出され表示される。
第1図は本発明の一実施例装置の縦断側面図、第2図A
は上記装置による回折パターンの図、第2図Bは本発明
の作用説明図、第3図は本発明による表示パターン例、
第4図は本発明の他の実施例の縦断側面図、第5図は加
熱による原子層ステップの移動を示す実施例を示す図で
ある。 1…反射電子線回折様電子銃(RHEED)銃、3…試料、
4…RHEED銃からの電子線、5…反射電子線回折線、6
…反射電子線回折斑点観測用蛍光板(検出面)、7…光
ファイバー1、8…光ファイバー2、9…光ファイバー
3、10…光電子増倍管1,11…光電子増倍管2、12…光電
子増倍管3、13…演算回路、14…反射電子線回折斑点強
度から得られた電気信号、15…CRT1、16…RHEED銃から
の電子線を走査するための走査信号、17…SEM銃からの
電子線、18…入射電子線により試料表面から発声した二
次電子、19…二次電子検出器、20…二次電子信号、21…
CRT2、22…RHEED銃からの電子線を走査するための走査
信号、23…SEM銃からの電子線を走査すめための走査信
号、24…試料観察用窓、25…真空排気設備、26…ゲート
バルブ、27…試料装填予備室、28…真空チャンバー、29
…電子線入射点、30…試料移動機構、31…入射電子線の
サジタル面、32…回折パターン、33…サジタル面に直交
する原子層ステップ、34…サジタル面に平行な原子層ス
テップ。41…エッチングガスを導入するイオン銃、42…
イオンビーム、43…イオンビーム、43…試料表面加熱光
源、44…光ビーム、45…ヒータ付試料ホルダ。
は上記装置による回折パターンの図、第2図Bは本発明
の作用説明図、第3図は本発明による表示パターン例、
第4図は本発明の他の実施例の縦断側面図、第5図は加
熱による原子層ステップの移動を示す実施例を示す図で
ある。 1…反射電子線回折様電子銃(RHEED)銃、3…試料、
4…RHEED銃からの電子線、5…反射電子線回折線、6
…反射電子線回折斑点観測用蛍光板(検出面)、7…光
ファイバー1、8…光ファイバー2、9…光ファイバー
3、10…光電子増倍管1,11…光電子増倍管2、12…光電
子増倍管3、13…演算回路、14…反射電子線回折斑点強
度から得られた電気信号、15…CRT1、16…RHEED銃から
の電子線を走査するための走査信号、17…SEM銃からの
電子線、18…入射電子線により試料表面から発声した二
次電子、19…二次電子検出器、20…二次電子信号、21…
CRT2、22…RHEED銃からの電子線を走査するための走査
信号、23…SEM銃からの電子線を走査すめための走査信
号、24…試料観察用窓、25…真空排気設備、26…ゲート
バルブ、27…試料装填予備室、28…真空チャンバー、29
…電子線入射点、30…試料移動機構、31…入射電子線の
サジタル面、32…回折パターン、33…サジタル面に直交
する原子層ステップ、34…サジタル面に平行な原子層ス
テップ。41…エッチングガスを導入するイオン銃、42…
イオンビーム、43…イオンビーム、43…試料表面加熱光
源、44…光ビーム、45…ヒータ付試料ホルダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大見 忠弘 宮城県仙台市米ケ袋2丁目1―17―301 (72)発明者 坪内 和夫 宮城県仙台市人来田2丁目30―38 (72)発明者 益 一哉 宮城県仙台市三神峯1丁目3―1―106 (56)参考文献 実開 昭56−167465(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】試料面上に収束する電子線により試料面を
走査する手段と、上記電子線の試料面からの回折電子線
により形成される回折パターン上で、回折電子線強度が
試料面の原子層ステップにおいて互いに逆相的変化を示
す2点を一対として一乃至複数対の点において、回折電
子線の強度を検出する手段と、上記検出手段の出力に対
して上記各対毎に検出強度の引算演算処理を施す手段と
を備え試料表面凹凸の観測を行うようにしたことを特徴
とする反射電子線回折による試料表面凹凸観測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1037142A JPH077656B2 (ja) | 1989-02-16 | 1989-02-16 | 反射電子線回折による試料表面凹凸観測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1037142A JPH077656B2 (ja) | 1989-02-16 | 1989-02-16 | 反射電子線回折による試料表面凹凸観測装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02216748A JPH02216748A (ja) | 1990-08-29 |
JPH077656B2 true JPH077656B2 (ja) | 1995-01-30 |
Family
ID=12489367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1037142A Expired - Lifetime JPH077656B2 (ja) | 1989-02-16 | 1989-02-16 | 反射電子線回折による試料表面凹凸観測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH077656B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2783141B2 (ja) * | 1993-12-27 | 1998-08-06 | 日本電気株式会社 | 電子線強度制御装置および電子線強度制御方法 |
JP6010707B2 (ja) * | 2013-05-15 | 2016-10-19 | 学校法人沖縄科学技術大学院大学学園 | 低速電子線回折検出モジュール及び走査型電子顕微鏡 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56167465U (ja) * | 1980-05-16 | 1981-12-11 |
-
1989
- 1989-02-16 JP JP1037142A patent/JPH077656B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02216748A (ja) | 1990-08-29 |
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