JPH0775703B2 - 水中の有機溶剤除去方法 - Google Patents

水中の有機溶剤除去方法

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JPH0775703B2
JPH0775703B2 JP3198670A JP19867091A JPH0775703B2 JP H0775703 B2 JPH0775703 B2 JP H0775703B2 JP 3198670 A JP3198670 A JP 3198670A JP 19867091 A JP19867091 A JP 19867091A JP H0775703 B2 JPH0775703 B2 JP H0775703B2
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富作 山岸
隆広 高橋
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義幸 穂積
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水中の有機溶剤を効率よ
く除去できる水中の有機溶剤除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業界で使用されている有機塩素系溶剤
等の有機溶剤の量及び種類は数限りなく多い。特に発ガ
ン性物質と言われているトリハロメタン類を始めとする
様々な有機溶剤は産業排水中に混じって排出され河川や
地下水を汚染する。この汚染を防ぐべく、現在は活性炭
によるこれら有機溶剤の吸着除去法または排水を曝気し
て揮発性有機塩素溶剤を大気中に放散する方法が採用さ
れている。しかし活性炭吸着による方法では有機塩素系
溶剤等を吸着できる量は少なく、せいぜい活性炭量の1
0〜20%が限度である。また、曝気法は排水中の揮発
性汚染物質を単に大気中に放散し、大気拡散させるだけ
であり、根本的には環境汚染を解決したことにはならな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上の問題点を解決す
べく、特定の架橋重合体からなる吸油材(以下吸油性樹
脂と言う)が日本触媒化学工業株式会社から提案されて
いる(特願平2−15994号)。この吸油性樹脂によ
ると従来の活性炭よりも多量の油性溶剤を吸収除去する
ことができる。しかし、この吸油性樹脂は有機溶剤を高
濃度で含有する被処理液には有効であるが低濃度の被処
理液を0.01ppm 以下まで高度処理するには実用上不
満足な点があった。さらに、この吸油性樹脂は比重が軽
くしかも粒子が微細で且吸油後に膨潤するため、カラム
等に充填して排水等の被処理水を通過させる際水に浮い
てしまい、被処理液に均一に接触させることができず、
また濾過等により吸油性樹脂と被処理水を分離すること
が困難であり、目詰まり等で処理効率が低下するなど運
転管理面においても問題があった。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
である。すなわち本発明の目的は、吸着剤に対して有機
塩素系溶剤等を含む排水等の被処理水を均一に接触させ
ることができ、水中の有機溶剤を効率的に吸着、除去で
きる水中の有機溶剤除去方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは所定の吸油
性樹脂の粒状物を、有機溶剤を吸着する吸着能を有する
粒状無機粉体と混合してカラムに充填し、この充填カラ
ムに被処理水を通過させた場合、水中の有機溶剤を極め
て効果的に除去できることを見いだし本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、炭素数10〜16の1
価の脂肪族アルコールの(メタ)アクリレートを主成分
としてなる分子中に1個の重合性不飽和基を有する単量
体(A)90〜99.999重量%、および分子中に少
なくとも2個の重合性不飽和基を有する架橋性単量体
(B)0.001〜10重量%(ただし、単量体
(A)、(B)の合計は100重量%である。)からな
る単量体成分を重合して得られる架橋重合体(I)によ
って形成され、有機溶剤を吸収する吸収能を有する粒状
物と、有機溶剤を吸着する吸着能を有する粒状無機粉体
とを混合してなる吸着剤を排水等の被処理水中の有機溶
剤の除去用カラムに充填し、この充填カラムに被処理水
を通過させることを特徴としている。
【0006】
【作用】本発明で用いられる分子中に1個の重合性不飽
和基を有する単量体(A)の主成分を構成する(メタ)
アクリレートは、一般式
【0007】
【化1】 (ただし、式中R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素
数10〜16の脂肪族炭化水素基である。)で示され
る、炭素数10〜16の1価の脂肪族アルコールの(メ
タ)アクリレートであり、この(メタ)アクリレート中
の脂肪族炭化水素基の炭素数は10〜16の範囲でなけ
ればならない。この炭素数が10より小さいかまたは1
6よりおおきな(メタ)アクリレートでは、水中の有機
溶剤の除去効果の不十分な架橋重合体しか得られない。
【0008】炭素数10〜16の1価脂肪族アルコール
の(メタ)アクリレートとしては、例えばデシル(メ
タ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、テ
トラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メ
タ)アクリレートなどをあげることができ、これらの1
種または、2種以上を用いることができる。このような
炭素数10〜16の1価脂肪族アルコールの(メタ)ア
クリレートの単量体(A)中における使用量は、該(メ
タ)アクリレートが単量体(A)の主成分すなわち50
重量%以上となる割合である。該(メタ)アクリレート
の単量体(A)中の使用割合が50%未満では、得られ
る架橋重合体の水中の有機溶剤の除去効果が損なわれる
ため好ましくない。したがって、本発明では、単量体
(A)中に前記一般式で表される(メタ)アクリレート
が50重量%以上含有される必要があるが、単量体
(A)中に50重量%以下の割合で該(メタ)アクリレ
ート以外の分子中に1個の重合性不飽和基を有する単量
体が含有されてもよい。
【0009】このような単量体(A)として該(メタ)
アクリレートと共に混合使用することのできる単量体と
しては例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチ
ル(メタ)アクリレートなどの炭素数9以下の1価の脂
肪族アルコールの(メタ)アクリレート類;オクタデシ
ル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレー
トなどの炭素数17以上の1価の脂肪族アルコールの
(メタ)アクリレート類;シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、メンチル(メタ)アクリレートなどの脂環族
アルコールの(メタ)アクリレート類;フェニル(メ
タ)アクリレート、オクチルフェニル(メタ)アクリレ
ートなどのフェノール類の(メタ)アクリレート類;ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレートなどのアミノアルキル
(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートなどのポリオキシエチレン
鎖を有する(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル
アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリルアミドなどの(メ
タ)アクリルアミド類;エチレン、プロピレン、ブテン
などのオレフィン類;スチレン、α−メチルスチレン、
t−ブチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ラウリ
ン酸ビニル、ステアリン酸ビニルなどの脂肪酸ビニル化
合物;塩化ビニル、(メタ)アクリロニトリル、(メ
タ)アクリル酸などをあげることができ、これらの1種
または2種以上を用いることができる。
【0010】本発明で用いられる架橋性単量体(B)
は、分子中に少なくとも2個の重合性不飽和基を有し架
橋剤として作用するものである。このような架橋性単量
体(B)としては、例えばエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、、ジエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、N,N′−プロピレン
ビスアクリルアミド、ジアクリルアミドジメチルエーテ
ル、N,N′−メチレンビスアクリルアミド、グリセロ
ールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリセロー
ルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテト
ラ(メタ)アクリレート、多価アルコール(例えばグリ
セリン、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタンあるいはテトラメチロール
メタン)のアルキレンオキシド付加物と(メタ)アクリ
ル酸とのエステル化によって得られる多官能(メタ)ア
クリレートや、ジビニルベンゼン等をあげることがで
き、これらの1種または2種以上を用いることができ
る。
【0011】架橋重合体(I)を製造する際に用いられ
る単量体成分中の単量体(A)および(B)の比率は、
単量体(A)および(B)の合計量に対して、単量体
(A)が90〜99.999重量%の範囲、単量体
(B)が0.001〜10重量%の範囲である。単量体
(A)が99.999重量%を越えたり、架橋性単量体
(B)が0.001重量%未満では、得られる架橋重合
体の有機溶剤に対する可溶性が増大したり、架橋重合体
の有機溶剤吸収後の保形性が低下しカラムに充填し排水
を通液した際目詰まりを起こしたりするため好ましくな
い。また、架橋性単量体(B)が10重量%を越える多
量では、得られる架橋重合体の架橋密度が高くなりすぎ
て有機溶剤の吸収能が損なわれるため、やはり好ましく
ない。
【0012】本発明で用いられる架橋重合体(I)の形
状は好ましくは平均粒径100〜1000μmの範囲の
粒状物である。粒子径が100μm未満ではカラムに充
填した際通液時の圧損がつきすぎたり、架橋重合体
(I)の粒子がカラムより漏洩したりするため好ましく
ない。また粒子径が1000μmより大きいと架橋重合
体(I)の表面積が著しく低下し水中の有機溶剤の吸収
効率が低下するため好ましくない。
【0013】架橋重合体(I)を製造するには、重合開
始剤を用いて前記単量体成分を共重合させればよい。共
重合は公知の方法により行うことができるが、重合中の
反応熱除去が容易で、しかも架橋重合体の粒状物が容易
に得られることから、懸濁重合により行うのが望まし
い。
【0014】懸濁重合は、公知の方法により行うことが
できる。たとえば、高HLB値を有する乳化剤や、ゼラ
チン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセロル
ースなどの保護コロイド剤を使用し、単量体成分を水中
に懸濁させ、油溶性重合開始剤の存在下に重合すればよ
い。重合開始剤としては、例えばベンゾイルパーオキシ
ド、ラウロイルパーオキシド、クメンハイドロパーオキ
シドなどの有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物
などを用いることができ、また、重合時の温度は0〜1
50℃の範囲が好ましい。
【0015】懸濁重合によれば、架橋重合体(I)は粒
状物の水性懸濁液として得られるが、粒子径は重合の際
の攪拌動力、使用する乳化剤や保護コロイド剤の種類、
使用量を制御することにより平均粒子径100〜100
0μmの範囲内に調整できる。
【0016】本発明では上記のようにして得られた、有
機溶剤を吸収する吸収能を有する架橋重合体(I)に
有機溶剤を吸着する吸着能を有する粒状無機粉体(以
下、単に粒状無機粉体と称することがある)を混合した
吸着剤を使用する。粒状無機粉体は粒状活性炭が好まし
いが、必ずしも粒状活性炭に限らず、粒状アンスラサイ
ト、濾過砂、粒状活性白土その他の粒状物を単独もしく
は併用して用いることができる。これら粒状無機粉体の
粒子径は特に限られず、カラムに充填した際、カラム内
に配設される網を通過しない大きさ、例えば粒状活性炭
の場合には1mm〜数mmのものが好適である。
【0017】架橋重合体(I)と粒状無機粉体の配合比
率も特に限定されない。粒状活性炭、粒状アンスラサイ
ト、粒状活性白土はそれ自体吸着性を有し、架橋重合体
(I)と混合して調整した吸着剤をカラムに充填し、被
処理水を通過させると、架橋重合体(I)は多量の有機
溶剤の吸収除去能を有するとともに、一方粒状無機粉体
は有機溶剤が微量であってもその吸着除去能を有するた
め、この架橋重合体(I)と粒状無機粉体との両者の有
機溶剤除去能の相乗効果によって、被処理水中に含有さ
れていた多量の有機溶剤のほとんど全量を除去しうるよ
うになった。 また、架橋重合体(I)はこれら粒状無機
粉体に吸着される場合には、カラム中で浮き上がったり
分離してしまうことがなく、粒状無機粉体表面に付着し
た状態で保持される。この場合には、被処理水と吸着剤
との接触が均一になされ、有機溶剤の除去が特に好適に
なされる。
【0018】架橋重合体(I)と粒状無機粉体の配合比
率は上記のように特に限定されないが、上記のように粒
状無機粉体によって架橋重合体(I)を吸着保持できる
だけの十分な量の粒状無機粉体を使用するのが好まし
い。例えば粒状無機粉体が粒状活性炭の場合、架橋重合
体(I)に対して約20%以上の粒状活性炭を用いれば
十分に架橋重合体(I)の吸着保持ができる。なおコス
ト的にみれば、粒状活性炭の方がコスト安なので、粒状
活性炭の配合比率を多くした方が有利である。このコス
ト的面および吸着能を損なわない点からすれば、粒状活
性炭の配合量を70%程度まで多めに配合するとよい。
有機溶剤混入排水等の被処理水の場合微生物の繁殖によ
って目詰まりする可能性があるので、被処理水をあらか
じめ紫外線照射、次亜塩素酸塩類を添加するなどして殺
菌しておくのがよい。
【0019】図1は処理装置10の実施例を示す。12
はタンクで被処理水が流入される。14は第一塔目のカ
ラムで配管16によりタンク12中の被処理水がポンプ
17により送りこまれる。18は第二塔目のカラムで配
管19によってカラム14に接続され、カラム14から
の被処理水が送りこまれる。20はタンク12の水量検
知器、21は流量計、22は圧力指示計、23は圧力コ
ントローラー、24はフィルター、25は積算流量計で
ある。26は操作盤である。カラム14、18中には前
記の架橋重合体(I)と粒状無機粉体の混合物からなる
吸着剤が充填される。
【0020】タンク12内には水量検知器20により常
に一定量の被処理水が流入されるよう制御される。タン
ク12内の被処理水は配管16を通じてポンプ17によ
りカラム14内に送りこまれ、ここで被処理水中の有機
溶剤が吸着剤により吸着除去される。カラム14内の被
処理水は配管19を通じてさらにカラム18内に送りこ
まれ、カラム18にてさらに残留有機溶剤が吸着除去さ
れ、積算流量計25を経て外部に排出される。フィルタ
ー24では被処理水中のごみ等を除去する。カラム14
を通過した被処理水をバルブを通じて取り出し、その有
機溶剤濃度を検出してカラム14中の吸着剤の活性度を
監視するようにし、必要に応じて該吸着剤の賦活あるい
は取り替えを行う。第二塔目のカラム18は必ずしも設
置しなくともよいが、安全のため設けるのがよい。流量
計21はカラム14への被処理水の単位時間当たりの流
量を管理するためのもので、カラム14での処理量に見
合う量の被処理水をカラム14に送りこむようにするの
である。被処理水の殺菌はタンク12中に次亜塩素酸カ
リウムの錠剤を投入して行うか、あるいは紫外線照射を
行うようにするとよい。
【0021】
【実施例】次に本発明について実施例をあげてさらに説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、例中特にことわりのない限り、部は重量部を表すも
のとする。
【0022】(1)架橋重合体(I)の製法例 参考例1・・架橋重合体(1) 温度計、攪拌機、ガス導入管および還流冷却器を備えた
500mlフラスコに、ゼラチン3部を水300部に溶
解して仕込み、攪拌下フラスコ内を窒素置換し、窒素気
流下に40℃に加熱した。その後、単量体(A)として
ドデシルアクリレート99.835部、架橋性単量体
(B)として1,4−ブタンジオールジアクリレート
0.165部および重合開始剤としてアゾビスジメチル
バレロニトリル0.5部からなる溶液をフラスコ内に一
度に加え、攪拌回転数300rpmの条件で激しく攪拌
した。次いで、フラスコ内温度を60℃に昇温し、同温
度で2時間維持して重合反応を行い、その後さらにフラ
スコ内温度を80℃に昇温し2時間維持して重合を完了
させた。重合完了後、ゼラチンを水洗により除去し架橋
重合体(1)の水分散液を得た。この架橋重合体(1)
の平均粒径は400μmであり、得られた水分散液中の
架橋重合体(1)の含有量は60重量%であった。
【0023】参考例2・・架橋重合体(2) 参考例1において、単量体(A)としてドデシルアクリ
レートの代わりにヘキサデシルアクリレート99.91
2部、架橋性単量体(B)として1,4−ブタンジオー
ルジアクリレートの代わりにジビニルベンゼン0.08
8部、フラスコの攪拌回数を400rpmに変更した以
外は参考例1と同様の方法により架橋重合体(2)の水
分散液を得た。この架橋重合体の平均粒径は200μm
であり、得られた水分散液中の架橋重合体(2)の含有
量は60重量%であった。
【0024】参考例3・・架橋重合体(3) 参考例1において、単量体(A)としてドデシルアクリ
レートの代わりにデシルメタクリレート99.800
部、架橋性単量体(B)として1,4−ブタンジオール
ジアクリレートの代わりに1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート0.200部に変更した以外は参考例1と
同様の方法により架橋重合体(3)の水分散液を得た。
この架橋重合体(3)の平均粒径は400μmであり、
得られた水分散液中の架橋重合体(3)の含有量は60
重量%であった。
【0025】参考例4・・架橋重合体(4) 参考例1において、単量体(A)としてドデシルアクリ
レートの代わりにテトラデシルメタクリレート99.8
30部、架橋性単量体(B)として1,4−ブタンジオ
ールジアクリレートの代わりに1,6−ヘキサンジオー
ルジメタクリレート0.170部、フラスコの攪拌回数
を200rpmに変更した以外は参考例1と同様の方法
により架橋重合体(4)の水分散液を得た。この架橋重
合体(4)の平均粒径は700μmであり、得られた水
分散液中の架橋重合体(4)の含有量は60重量%であ
った。
【0026】参考例5・・架橋重合体(5) 参考例1において、単量体(A)としてドデシルアクリ
レートの代わりにヘキサデシルアクリレート59.87
8部、ブチルアクリレート39.918部、架橋性単量
体(B)として1,4−ブタンジオールジアクリレート
0.204部に変更した以外は参考例1と同様の方法に
より架橋重合体(5)の水分散液を得た。この架橋重合
体(5)の平均粒径は400μmであり、得られた水分
散液中の架橋重合体(5)の含有量は60重量%であっ
た。
【0027】参考例6・・比較架橋重合体(1) 参考例1において、単量体(A)としてドデシルアクリ
レートの量を85部、架橋性単量体(B)として1,4
−ブタンジオールジアクリレート15部に変更した以外
は参考例1と同様の方法により比較架橋重合体(1)の
水分散液を得た。この比較架橋重合体(1)の平均粒径
は400μmであり、得られた水分散液中の比較架橋重
合体(1)の含有量は60重量%であった。
【0028】参考例7・・比較架橋重合体(2) 参考例1において、架橋性単量体(B)としての1,4
−ブタンジオールジアクリレートを用いなかった以外は
参考例1と同様の方法により比較架橋重合体(2)の水
分散液を得た。この比較架橋重合体(2)の平均粒径は
400μmであり、得られた水分散液中の比較架橋重合
体(2)の含有量は60重量%であった。
【0029】上記架橋重合体(1)〜(5)および比較
架橋重合体(1)〜(2)のそれぞれに対して粒状活性
炭を1:2となるように配合し混合した吸着剤と、2:
1になるように配合し混合した吸着剤を作成した。 実施例1 めっき工場でトリクロルエタンが流出し、このトリクロ
ルエタンがシアン系の排水貯槽に流れ込んだ事故での排
水処理を行った。原水の性状は、 PH 11 CN 200ppm Cu 100ppm トリクロルエタン 約1000ppm であった。図1に示す処理装置のカラムに吸着剤を充填
し(総量20Kg)、上記原水を通液(約10m3 )し
たところ、原水のPHが高いこと、シアン、界面活性剤
等が含有した悪条件であったが、架橋重合体(1)〜
(5)を使用した吸着剤の場合には処理水中のトリクロ
ルエタン濃度は3ppm以下となった。架橋重合体は粒
状活性炭に保持された状態を維持し、分離が起こらず、
被処理水との接触が好適になされた。またカラムの目詰
まりも発生せず、ランニング性は良好であった。比較架
橋重合体(1)〜(2)を用いた吸着剤の場合には、ト
リクロルエタンの除去効率において劣り、またカラムの
目詰まりなども発生して作業性がよくなかった。なお、
吸着剤に粒状活性炭のみのものを使用した場合には、ト
リクロルエタンを3ppm以下にするには200Kgも
の粒状活性炭を要し、処理時間ならびにコスト的に問題
があった。
【0030】実施例2 トリクロルエタン洗浄機における排気ガスを活性炭吸着
塔で補集し、水蒸気にて回収、分離した際のドレン排水
の処理を行った。ドレン排水中のトリクロルエタン濃度
は約100ppmで、排水量700l/hを図1の装置
で処理したところ、架橋重合体(1)〜(5)を用いた
ものにあってはトリクロルエタン濃度を0.005pp
m以下にすることができた。比較架橋重合体(1)〜
(2)を用いたものでは実施例1と同様の問題が発生し
た。
【0031】実施例3 トリクロルエタン洗浄機内の凝縮水の処理を行った。凝
縮水中のトリクロルエタン濃度は約20ppmであった
が、架橋重合体(1)〜(5)を用いた吸着剤を使用し
た場合、0.005ppm以下にすることができた。比
較架橋重合体(1)〜(2)を用いたものでは実施例1
と同様の問題が発生した。
【0032】実施例4 トリクロルエタンによる光学ガラス部品洗浄後の水洗水
の処理を行った。水洗水中のトリクロルエタン濃度は2
0ppmであった。この水洗水を700l/hの通液量
(吸着剤量50l)で処理したところ、架橋重合体
(1)〜(5)を用いた吸着剤を使用した場合、0.0
05ppm以下にすることができた。比較架橋重合体
(1)〜(2)を用いたものでは実施例1と同様の問題
が発生した。
【0033】実施例5 工場埋め立て地の浸出廃液中の油分と有機塩素系溶剤の
除去処理を行った。廃液の性状は、 油分約10%(PCB27ppmを含む) トリクロルエチレン 0.5ppm テトラクロルエチレン 2ppm であった。この廃液を図1の装置で処理したところ、架
橋重合体(1)〜(5)を用いた吸着剤の場合、油分1
6ppm(PCB0.00ppm)、トリクロルエチレ
ン0.005ppm以下、テトラクロルエチレン 0.
005ppm以下にすることができた。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、有機溶剤
を吸収する吸収能を有する重合体(I)の粒状物
、有機溶剤を吸着する吸着能を有する粒状無機粉体と
混合して吸着剤を調整し、この吸着剤をカラム中に充填
するようにしたので、架橋重合体(I)と粒状無機粉体
との両者が有する有機溶剤除去能の相乗効果によって、
カラムに通水した被処理水中に含有される多量の有機溶
剤のほとんど全量を除去することができる。 また、架橋
重合体(I)と粒状無機粉体とを混合した吸着剤を充填
したカラムを2塔設置することでより効果的に有機溶剤
の除去が行え、汚染水を排出させることがないので安全
である。さらに、流量計を設けて処理量を監視すること
によって、安全かつ効率のよい処理が行える。このよう
に、吸着剤を充填したカラムに処理水を通水して有機溶
剤を除去する際には、被処理水をあらかじめ殺菌するこ
とで微生物の繁殖を抑止でき、カラムの目詰まり等を防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】処理装置の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
10 処理装置 12 タンク 14 カラム 18 カラム 21 流量計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 隆清 神奈川県川崎市川崎区千鳥町14番1号 株 式会社日本触媒 川崎研究所内 (72)発明者 穂積 義幸 神奈川県川崎市川崎区千鳥町14番1号 株 式会社日本触媒 川崎研究所内 (56)参考文献 特開 昭54−71091(JP,A) 特開 昭55−145529(JP,A) 特開 昭54−69249(JP,A) 特開 平3−56187(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数10〜16の1価の脂肪族アルコ
    ールの(メタ)アクリレートを主成分としてなる分子中
    に1個の重合性不飽和基を有する単量体(A)90〜9
    9.999重量%、および分子中に少なくとも2個の重
    合性不飽和基を有する架橋性単量体(B)0.001〜
    10重量%(ただし、単量体(A)、(B)の合計は1
    00重量%である。)からなる単量体成分を重合して得
    られる架橋重合体(I)によって形成され、有機溶剤を
    吸収する吸収能を有する粒状物有機溶剤を吸着する吸着能を有する 粒状無機粉体とを混
    合してなる吸着剤を排水等の被処理水中の有機溶剤の除
    去用カラムに充填し、この充填カラムに被処理水を通過
    させることを特徴とする水中の有機溶剤除去方法。
  2. 【請求項2】 有機溶剤を吸着する吸着能を有する粒状
    無機粉体が粒状活性炭であることを特徴とする請求項1
    記載の水中の有機溶剤除去方法。
  3. 【請求項3】 単量体(A)が、炭素数10〜16の1
    価の脂肪族アルコールの(メタ)アクリレートを単量体
    (A)中に50重量%以上含有してなるものである請求
    項1または2記載の水中の有機溶剤除去方法。
  4. 【請求項4】 当該充填カラムを2搭直列に接続し第一
    搭目を通過した排水中の有機溶剤濃度を経時的に検査
    し、該濃度の上昇に応じて第一搭目のカラム中の吸着剤
    の賦活または取り替えを行いながら、汚染物の流出を第
    二搭目のカラムによりより安全に防ぐ請求項1、2また
    は3記載の水中の有機溶剤除去方法。
  5. 【請求項5】 当該充填カラムを通過させる排水量を直
    読できる流量計を設置し、排水処理量を管理しやすい装
    置とする請求項1、2、3または4記載の水中の有機溶
    剤除去方法。
  6. 【請求項6】 当該充填カラム内に微生物が繁殖し接触
    濾過が不可能になることを防止するための殺菌方法とし
    て紫外線照射、または次亜塩素酸塩類を添加し、微生物
    の繁殖による濾過目詰まりを防ぐ請求項1、2、3、4
    または5記載の水中の有機溶剤除去方法。
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