JPH0775028B2 - バーコードによる基板のマーク方法、その方法によってマークされた基板及び識別情報を有する基板 - Google Patents

バーコードによる基板のマーク方法、その方法によってマークされた基板及び識別情報を有する基板

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JPH0775028B2
JPH0775028B2 JP3155910A JP15591091A JPH0775028B2 JP H0775028 B2 JPH0775028 B2 JP H0775028B2 JP 3155910 A JP3155910 A JP 3155910A JP 15591091 A JP15591091 A JP 15591091A JP H0775028 B2 JPH0775028 B2 JP H0775028B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的に、英数字デー
タを表示するのに有用なバーコード構成に関する。更に
詳細には本発明は、バーが均一な単一幅寸法及び特定の
周期性を示すと共に、可読性を高めるためにタイミング
マークのサブシーケンスを含むようにコード化され、且
つ両方向の読取り能力を提供するためにコンパクト・エ
ンドマークを含むバーコードに関する。本発明は、超大
規模集積(VLSI)回路製造プロセスで生産されるよ
うな電子回路チップの製造において使用される半導体ウ
ェハの製造及び処理の際に使用可能な高密度バーコード
・システムとして、特に有用である。しかしながら、本
発明のバーコードはまた、一般のプロセスオートメーシ
ョン応用において、コンパクトコード及び/又はロバス
トコードが切望される全ての所で使用可能である。
【0002】
【従来の技術】記号データ、特に英数字記号を表示する
ためのバーコード・フォントは、光学式文字認識(OC
R)システムに依存しない機械可読性のメカニズムを提
供するので、非常に望ましい。一般にOCRシステム
は、バーコード・システムよりもエラーを発生し易い。
しかしながら、バーコード・システムもあるエラー条件
には敏感である。この1つの例は、バーコードを不透明
フィルムで部分的に被覆すること、又は、広幅バーと狭
幅バーとの区別をより困難にするコントラスト比を減少
することである。例として、もしバーコード読取り装置
の走査速度が全く一定ではない場合、バー間の長いスペ
ース・ギャップが読取りエラーを発生する可能性が高く
なる。バー間に多数のブランク・スペースを有するバー
コードは、特にこの種のエラーを起こし易い。例えばあ
るバーコードでは、読取りエラーを発生させるために、
3%の速度変動で十分である。従って、走査速度変動に
対する感度を大幅に減少するようなバーコード・システ
ムを構成できることが望ましいことが理解される。
【0003】多くのバーコードは、複数の異なる(調整
された)幅を有するバーを使用する。しかしながら、多
種幅バーコード・フォントには、不利な点がある。特
に、例えばインチ当たりの文字数で示されるその密度
は、単一幅バーのみで表示するフォントで得られる密度
ほど高くない。更に、多種バー幅を使用するバーコード
・システムでは、回路は各バー幅を識別する必要があ
る。または、少なくともバー間の幅比を識別する必要が
ある。調整されたバー幅はまた、イメージ形成のために
パルスレーザを用いてスクライビングを実行する際、書
込みに関する問題を引き起こす。広幅バー、すなわちレ
ーザスポット幅よりも広い幅を有するバーでは、バーイ
メージの品質が低下し、遙かに長い書込み時間が必要と
される。この理由からレーザ照射濃度が増大するので、
調整バー幅コードではウェハが損傷を受ける危険性が大
きい。更に、半導体ウェハにドットマトリックス方式で
書き込むためにパルスレーザが使用されると、トレンチ
が形成される傾向があり、伝えられた信号を読み出すた
めに使用されるレーザを誤作動させる。従って調整バー
幅システムは、半導体ウェハ・シリアル番号の識別にお
いて生じるような書込み品質問題、バーイメージ劣化又
は低コントラストが存在するときに、可読性に関する問
題を引起す傾向にある。
【0004】単一幅バーコードが使用される場合、それ
らは、別のタイミングマークと同時に使用することが必
要である。従って、単一幅バーコードは、2倍のスペー
スと二重読取り装置を必要とする。このようなコードの
典型的な例は、米国郵政公社によってコード化された封
筒に見られる。二重読取り装置はより高価であり、且つ
使用されるコードはウェハ上のより多くの空間を占有す
る。この空間は、人間が読取り可能なコード・バージョ
ンへ遙かに有利に充当されるものである。
【0005】本発明は一般に、プロセス・オートメーシ
ョン、製造、マーケッティング、ソーティング及び識別
機能へ広範囲の応用性を有するバーコード読取りシステ
ムに関するが、特に、半導体ウェハの識別へ適用可能で
ある。特に、超大規模集積回路デバイス、すなわちシリ
コン等の材料から成る処理ウェハから生産されるチップ
の製造では、有効に書込み可能であると共に、異常に苛
酷な環境での急迫した処理下では頑強なコードを使用す
ることが必要である。このようなコードは、頑強である
と共に、英数字文字の全範囲(AからZ及び0から9)
を表示する必要性を満足することが要求される。このセ
ットは、総計36文字を構成する。しかしながら、文
字”O”は、しばしば要求されるセットから削除され、
残存した総計35文字が、表示及び/又は識別されるの
に通常必要とされる。更に、半導体デバイスの製造にお
いて存在するサイズの束縛のために、使用されるコード
が高密度を示すことが望ましい。従って、別のタイミン
グマークのセットを必要とするコードは、それらのタイ
ミングマークが必要とするスペースのために望ましくな
い。
【0006】更に、半導体チップ処理に適するコードは
一般に、処理の間にウェハに書き込むのが容易であり、
且つ同様にウェハ又はチップ処理の間に読取りが容易で
なければならない。更に、使用されるバーコード・フォ
ントは処理条件、すなわちしばしば苛酷な化学薬品及び
高温環境にさらされることに耐久可能であるようなもの
でなければならない。また更に、パルスレーザによって
書込み可能なコードを使用することが望ましい。このよ
うな頑強且つ高信頼性のコードは、自動化ウェハ・ハン
ドリング、処理、及びプロセス・パラメータの識別を促
進するために、ウェハ製造プロセスにとって望まれるも
のである。更にもう1つ望ましいのは、逆方向のコード
読取りによって正確な記号の解釈が影響されないことを
保証するあるメカニズムで、両方向に走査可能なバーコ
ードを有することである。更に、このようなプロセスの
ために開発されるコードは、バーコードが現在使用され
ている他の領域においても広範な応用性を有することが
理解される。
【0007】
【発明の概要】本発明の好ましい実施例によると、基板
をバーコードでマークする方法は、選択的に隔てられた
間隔で均一幅マークのシーケンスを提供する工程を含
む。各マークは実質的に同一幅を所有し、マーク間には
ブランク間隔が存在する。ブランク間隔の幅は、単一ブ
ランク・スペースの幅を示す第2の幅の整数倍に実質的
に等しい。更に詳細には、本発明は、逆方向に解釈がさ
れると無効なコード記号が生じるという表示をコードの
逆方向走査が提供するという意味で、方向性のあるコー
ドを識別するために簡潔なエンドマークを使用する。そ
れにもかかわらず、本発明の方法は単一幅バーを使用す
る。
【0008】更に本発明によると、マークのシーケンス
は、隣接するサブシーケンスのマークから固定距離だけ
隔てられたサブシーケンスを含むようなものである。こ
れは、タイミング復帰及び/又はタイミング補償のため
の手段を提供する。本発明の特定の実施例によると、各
文字又は記号は、12のマーク及び/又はスペースのシ
ーケンスによって表示される。これによって、35又は
36までの異なる記号の表示が可能になり、英数字表示
にとって十分である。更に、本発明は好ましくは、多数
の異なる記号を表示するようにマークが隔てられて、隣
接する異なる記号のバー間の最大距離が最小に成されて
いるバーコードを使用する。出願人の発明の好ましい実
施例において、この最小距離は5個のバー幅である。本
発明のこの後者の特徴は、バーを持たない広幅ギャップ
が生成される記号のシーケンスの発生を少なくする。加
えて、本発明は、上記の方法に従ってマークされた基板
にも係わり、このような識別マークをその上に有する基
板をも含む。
【0009】従って、本発明の目的は、高密度(例えば
センチメートル当たりの文字数で示される)の両方向性
バーコード・システムを提供することである。
【0010】本発明のもう1つの目的は、単一方向性の
バーコードを、適切な方向の表示を提供することによっ
てどちらの方向にも読取り又は走査可能になるように拡
張することである。
【0011】本発明の更にもう1つの目的は、半導体製
造プロセスでウェハ及び/又はチップを識別するために
使用するのに特に適する高密度バーコードを提供するこ
とである。
【0012】更に本発明の目的は、頑強且つ信頼性のあ
る、単一幅で、自己クロッキングするバーコードを発明
することである。
【0013】また本発明の目的は、苛酷な環境で使用可
能であると共に、半導体製造で一般に使用される材料及
び特にシリコン等の材料に容易に書込み可能であるバー
コードを提供することである。
【0014】本発明のもう1つの目的は、単一幅バーを
表示し、更に自己クロッキングするバーコード・システ
ムを提供することである。
【0015】本発明の更に他の目的は、異なる記号のシ
ーケンス内の隣接するバー間の最大距離全ての中から最
小距離値を示すバーコードを提供することである。
【0016】更に本発明の目的は、36の英数字記号
(AからZ及び0から9)のような、35又は36まで
の異なる記号を表示できるバーコード・システムを提供
することである。
【0017】最後に、しかしながらこれに限定するもの
ではないが、本発明の目的は、識別を行うために普遍的
な応用性を有する、読取り及び書込みが容易なバーコー
ドを提供することである。
【0018】本発明と考えられる主題は、本明細書の冒
頭部分に詳細に指摘されると共に、明確に請求されてい
る。しかしながら、本発明は、図面と関連して以下の記
載を参照することによって、更なる目的及びその利点と
ともに、構成及び実施方法に関して最もよく理解するこ
とができるであろう。
【0019】
【実施例】図1は本発明の好ましい実施例を説明する。
特に、図1は数字0から9及びアルファベット文字Aか
らZ(文字”O”を除く)を表示することのできる存在
/不在単一幅バーコードを説明する。従ってこのコード
は、35の別個の記号を表示可能であることがわかる。
各バーコード記号の底部に記された平坦化U型チャネル
マークは、単にバーコード記号の各セットが占める固定
距離を指摘するために便宜上示されているものである。
特に注意すべき点は、各コード記号文字は、同一の水平
方向距離を有すると共に、複数の単一幅鉛直バーと相応
じて大きさの定められたこれらのバーの間のスペースと
から成ることである。更に、英数字文字シーケンスに結
合されると、各コードの第1バーが、タイミング情報を
提供することのできるバーシーケンスの一部を形成する
ことがわかる。図1に示され、ここにBC412と表示
されたバーコードの他の特徴は、他の単一幅バーコード
と比較して以下に詳細に論議される。
【0020】特に、今、上述のコードBC412を含む
種々の単一幅バーコードを例示している図2及び図3に
ついて考察する。図2及び図3は、コード内のバーの存
在を文字”I”の形式で表示している。スペース、すな
わちバーの不在は、ハイフン”−”によって表示されて
いる。特に気付くことは、図2に示されたコードBC4
12は常に”I−”シーケンスで開始することである。
この場合、これら2つのコード記号は、バーコード記号
のどんな連鎖においても反復される2つのサブシーケン
ス要素を構成する。コードBC412では、このコード
が固定長を有するように、コード要素の総数が12であ
ることがわかる。更に、バーが存在又は不在であるこれ
ら12スロット(要素)の中には、英数字文字につき合
計4つのバーが常に存在する。この事実は、タイミング
制御の確立又は再確立において再度有用である。相応し
て、各記号は、文字記号あたり計8つのスペース(バー
の不在)を含む。従って、コードBC412は35文字
を表示可能であることがわかる。これは、多くの英数字
応用例において十分である。コードBC412にとって
最も重要なのは、コード記号のどの連鎖シーケンスにお
いても、バーの間のスペースの最大数が5であることで
ある。これは、隣接バー間のブランク・スペースのラン
が長くないことを意味する。これは、このようなバーコ
ードの可読性及び信頼性を大きく改良する。またバー間
のスペースは、最小でも1つである。従って、第1要素
及び最後の要素は、それぞれバー及びスペースである。
特に、読取り装置の速度変動に対する感度を制御するた
めに、バー間のスペースの最大数が最小であるバーコー
ドが好ましいことがわかる。なぜならば、読取り装置が
バー/スペース・シーケンスを読み取るとき、装置はバ
ーの存在を検出し、バー間のスペース数を走査速度及び
時間から引き出すからである。もし走査速度が全く一定
ではないなら、バー間の長いスペース・ギャップは、読
取りエラーをより発生し易い。この例として、図3に示
されるBBC31コードは、バー間に最大17スペース
を有する。このようなコードは、単に3%の速度変動で
読取りエラーを起こしやすい。しかしながら反対に、B
C412コードは、バー間に最大でも5スペースしか有
しないので、8%の速度変動においてでさえ、読取り可
能である。これはBC412コードにとって大きな利点
である。
【0021】本発明に従うもう1つのバーコードは、図
2にBC313とラベル化されたコードによって説明さ
れている。コードBC412に関して上記に示した理由
と同一の理由から、コードBC313もまたコード構造
に固有のタイミング印を有していることがわかる。従っ
て、BC412及びBC313のようなコードは、タイ
ミングマークの別のセットの存在を必要としない。しか
し、コードBC313は、コードBC412よりも記号
あたり1つ多い要素を所有する。それでもなお、36の
異なる記号の英数字文字セットを完全に表示することが
可能である。コードBC313は、文字あたり総計3つ
のバーと文字当たり総計10のスペースとを含む。更
に、バーの間のスペースの最大数は8であり、これはコ
ードBC412の対応する最大距離よりも大きい。しか
しながら、コードBC412及びBC313はいずれ
も、タイミング復帰サブシーケンスを組み込んだ単一幅
バーコードを表示する。更に、コードBC412及びB
C313はそれぞれ固有且つ識別可能な構造を十分に所
有するので、表示された文字当たりの要素数が12より
大きいコードへ容易に拡張されることができる。
【0022】図3はまた、いくつかの他の単一幅バーコ
ード、すなわちコードBC411、コードBBC31及
びコードBC311を説明している。これらは全て単一
幅バーコードの例示であるが、所望される自己クロッキ
ング性を所有していないことがわかる。更に、コードB
BC31は特に、表示できる異なる記号の範囲が欠落し
ている、すなわち、前述のコードBC412の35また
は前述のコードBC313の36に対して31である。
図2及び図3に示された種々のコードの特徴を以下の表
Iに記す。 表I BC411 BC412 BBC31 BC311 BC313 要素数 11 12 10 11 13 バー数/文字 4 4 1〜5 3 3 スペース数/文字 7 8 5〜9 8 10 バー間の最大スペース数 7 5 17 7 8 タイミングバー No Yes No No Yes 文字数 35 35 31 36 36
【0023】特に注意すべき点は、表Iの固定数バーを
有する4つのコードの中で、コードBC412がバー間
のスペースの最大数が最も少ない数、すなわ5スペース
であることである。これは、上記のように最も強く望ま
れる特徴である。また、BBC31のようなコードは、
表示される記号文字当たり固定数のバー又はスペースを
有するという望ましい特性さえも所有しないことがわか
る。
【0024】図1に示されるBC412バーコードの1
つの実行において、半導体ウェハの識別子は7つの文字
から成り、その1つは検査合計文字である。7文字識別
子は、BC412コード定義に従って、適切なバーコー
ドシーケンスへコード化される。更に、コード化シーケ
ンスの末端にはバーが追加される。この得られたバーコ
ードの読取りでは、バー/スペース・シーケンスの第1
番目から始まって、12番目毎の要素がバーであり、文
字の始まりとして認識される。ウェハの基準ノッチは、
コード化バー/スペース・シーケンスの方向を正確に判
断するために用いられる。しかしながら、基準ノッチが
無い場合、このコード化シーケンスは、実は逆方向から
読み取られ、適正なウェハ識別子であると認識されるか
もしれないが、これは誤りである。すなわち、図1に示
されるように、BC412コードは、単一方向バーコー
ドである。
【0025】しかしながら、BC412コードのこの点
は、コード化文字シーケンスのための末端パターンとし
て、バーだけの代わりにスペース及びバーを追加するこ
とによって簡単に変えることができる。この場合、シー
ケンスが逆方向に読み取られると(矢印20によって示
される方向)、13番目に出合う要素はスペースであ
る。すなわち、おそらく第1番目を除く全ての文字は、
要求されるバーの代わりにスペースで始まるので、不条
理な文字である。これは、図4に例示されている。文
字”1DIRECT”のバーコード・バージョンがそこ
に示されている。特に、このバーコード・パターンが矢
印20の方向に走査されると、矢印30で示されるよう
に第1のバーの後12番目毎のスロットはバーでなくス
ペースを含むことがわかる。従って、スペース及びバー
を含むエンドマークは、BC412コードを以下の点で
両方向に読取り可能にすることができる。特に、コード
が逆に読み取られたバー/スペース・シーケンスパター
ンから決定することができる。この例で、コード記号を
表示するビットパターンを、適切な(反転された)シー
ケンスで信号が発生されるように、反転させることは簡
単である。この方法で、エンドマークを有するBC41
2コードは両方向に容易に走査可能であることがわか
る。
【0026】しかしながら、上記のエンドマークを有す
るBC412コードは、両方向に走査可能であるにもか
かわらず、なお走査動作の間に生じる他の状況が存在す
るので、BC412コードを更に修正することが望まし
い。特に、走査動作の際にバーコードが斜方向に走査さ
れ、走査動作がバーコードの中央で開始することがあ
る。この場合、バーコード要素の第1セグメントは完全
に読み損なわれる。更に、バーコードが斜方向に走査さ
れることによって、バーコード要素の第1セグメントは
認識されるが走査角度がバーと直角をなす方向とは全く
異なるため、バーコードのエンドセグメントが全く読み
取られないこともあり得る。斜方向走査以外の他の状況
によっても、不完全データ収集が生じる。このような状
況では、バーコードのエンドマークだけを特に識別する
だけでなく、スタート・インディケータをも識別できる
ことが望ましい。従って、スタート及びストップ・マー
ク又はインディケータを有するバーコードは、斜方向走
査に関する問題を免れることができる、又は少なくと
も、走査されたバーコード要素数が不完全であるという
表示を提供することができる。従って、スタート及びス
トップ・バーコード表示を(それを補償する状況で、)
提供するようにBC412コードを更に修正することが
望ましいことが明らかになった。従って、スタート及び
ストップ・バーコード・インディケータの主な利点は、
斜方向走査及び記号ドロップアウト問題にもかかわら
ず、可変数の記号がバーコードによって容易に表示され
ることである。
【0027】更に上記に指摘されたように、両方向性を
所有するバーコードを有することもまたしばしば望まし
い。しかしながら、特別なスタート及びストップ・バー
コード要素はコードの長さ又はサイズを増大させる。半
導体デバイスのマーキングを含む応用例において、必要
以上に多くのバーコード要素を使用することは、デバイ
スの真の領域が識別印によって消費される量を削減する
必要性から、一般に望ましくないことがわかる。従っ
て、スタート及びストップ印に含まれる要素数は小さい
が、両方向性及び可変長を(望まれるところで)充分に
提供することができるという相いれない目標を満足でき
ることが望まれる。
【0028】従って、スタート及びストップ記号として
利用可能である13の異なるバリエーションを記載する
ためのオプション・チャート又は選択スペースレイアウ
トとして以下に表IIが提供されている。図2及び図3で
示されたと同様に、文字”I”はバーを表示し、ハイフ
ン”−”はスペースを表示する。表IIは、スタート記号
及び対応するストップ記号のための13の異なるバリエ
ーションを提供する。表IIはまた、これら13のスター
ト及びストップ記号セットのどれが図1及び図2に示さ
れたBC412コードのための両方向性及び可変長コー
ディングを提供するかを示す。また表IIには、スタート
文字とストップ文字との各セットを含むことによって要
求される追加のバーコード要素数が示されている。これ
らは元のバーコードには存在しない追加のバーコード要
素であるので、BC412コーディング方式に導入され
ると、スペース利用点でオーバーヘッドが生じる。この
オーバーヘッドは表IIの最右欄にパーセンテージで示さ
れている。特に、示されたパーセンテージは、図4に示
されたような7記号のBC412メッセージ・セットに
対するバーコード要素数の増大に基づく。しかしなが
ら、パーセンテージ計算において、図4に示された最後
の2つのバーコード要素は、実は、表IIに示されたパー
センテージを計算するのに使用されたオーバーヘッド部
分として考慮した。
【0029】バーコードの特徴として両方向性及び可変
長を有することがしばしば望まれると共に、最小量のオ
ーバーヘッドを示すバーコード方式を使用することが同
様に望まれる。従って、表IIに示されたオプション7
は、望まれる特徴を提供できると同時に最小量のオーバ
ーヘッド(すなわち、スペース又はチップの真の領域)
を使用するとリストされた第1のコードであることがわ
かる。従って、オプション7は、本発明に従って構成さ
れたバーコードに両方向性及び可変長を提供するために
好ましい選択の1つである。従って、スタート記号”I-
I------ ”は、両方向性及び可変長の特徴を提供する方
式の一部としてBC412コードと連結して有効に使用
されるであろう。更に、ストップ又はエンドマークとし
て、上記のように、バーコード要素シーケンス”-
I”(”スペース・バー”として読取り可能)が好まし
くは使用される。 表II オーバ オプション スタート ストップ 要素数 両方向性 可変長 ヘッド 1 I 1 No No 1.2% 2 -I 2 Yes No 2.4% 3 I-- I-I 6 Yes No 7.1% 4 I------ I 8 Yes No 9.5% 5 I------ -I 9 No Yes 10.7% 6 I------ I-I 10 Yes No 11.9% 7 I-I------ -I 11 Yes Yes 13.1% 8 I--I-----I-- -I 14 Yes Yes 16.7% 9 I-I-I-I-I-I-I- -I 16 Yes Yes 19.0% 10 I------- -I 10 Yes Yes 11.9% 11 I-------- -I 11 Yes Yes 13.1% 12 I-I------- -I 12 Yes Yes 14.2% 13 I--I------ -I 12 Yes Yes 14.3%
【0030】もう1つ注意することは、示された最小オ
ーバーヘッドに関して、オプション10のバーコード
は、ただ11.9%のオーバーヘッドしか有さないが、
両方向性及び可変長の両特徴をも提供する。しかしなが
ら、行内に7つの連続スペースを有するので、このコー
ドは走査速度変動に対する感度がいくらか高い。従っ
て、両方向性、可変長、及び走査速度変動に対する感度
の欠如の全ての基準を同時に最適化することが如何に困
難であるかがわかる。
【0031】好ましいバリエーション選択をより完全に
理解するために、2つのサブケースを有する2つのケー
スについて考察する。第1の例では、両方向性及び固定
長が好ましい選択であると仮定する(ケース1)。もし
スタート文字(バーコード要素のセット)が存在せ
ず、”-I”がエンドマークであるならば、オプション2
は、要求されるスペースが少ないので好ましい。第2の
例では、両方向性及び可変長が望ましい特徴であると仮
定する(ケース2)。そしてもし、スペース要求が重要
であるならば(サブケース1)、オプション10が好ま
しい。一方もし走査速度依存性を減少するのが目的なら
ば(サブケース2)、スタート文字( 又はマーク )とし
て”I-I------ ”及びエンド文字として”I-I ”を使用
するのが好ましい。この文字選択が表IIには特に示され
ていないことに気付く。これは、BC412コードの設
計目的から全く逸脱することなく、スタート及びストッ
プ文字の範囲を互いに独立方式で選択するためのメカニ
ズムを提供するという点を表IIが説明している。
【0032】図4はまた、本発明のコードの単一幅の様
子を全体に渡って表示するのに有用である。この図はま
た、BC412コードに存在する12の”スロット”を
説明するのにも有用である。また、この図は、エンドマ
ークの簡単さをも示す。(図4で使用されているハッチ
マークは、図の領域を黒塗りする代わりのものであっ
て、断面を表示するためのものではない。)
【0033】本発明のシステムは特に、処理の間の識別
のための半導体材料のマーキングへ適用可能である。単
一幅文字フォントの適用は、より高いコード密度、より
簡単な書込み方法及びより容易な読取り方法を提供す
る。なぜなら、読取りシステムは、単にバーの存在又は
不在のみを認識するだけであり、バーの幅又はバー間の
幅比を識別する必要がないからである。シリコンウェハ
に適用される場合、バー幅は典型的に、約0.10ミリ
メートルと0.05ミリメートルとの間である。という
のは、予研磨マーク及び後研磨マーク書込み方法が、セ
ンチメートル当たり12から6文字のコード密度をそれ
ぞれ有するからである。より高い密度は、狭幅バーで書
き込むことによって可能であり、高分解能読取り装置に
よって読み取られる。本発明の1つの実施例では、4ミ
ル(0.1ミリメートル)幅を有するバーが使用されて
いる。このようなバーが、隣接バー間の最小幅を6ミル
(0.15ミリメートル)として、中心から中心の間隔
10ミル(0.25ミリメートル)で配置される。この
寸法では、バー幅は4ミル(0.1ミリメートル)であ
り、スペース幅は6ミル(0.15ミリメートル)であ
る。
【0034】マークは、好ましくは、ドット・マトリッ
クス・モードで動作する交換型Nd:YAGレーザによ
って半導体基板へ書き込まれる。ドットがオーバーラッ
プせずに高品質バーがシリコンウェハ上に製造される。
エッチング並びに化学的及び機械的研磨作用によって、
マークは更に連続線へと変形される。
【0035】上述のように、本発明のバーコード印は、
VLSI処理方法の苛酷な環境に耐えられることが強く
望まれている。仮のプロセス・オーバレイは、バーコー
ドの一部を妨害し、及び/又はコントラスト比を減少さ
せるので、バーコード読取り状況を困難にする。図5A
及び図5Bは、シリコン半導体材料に書き込まれた本シ
ステムのコードが、酸性及びアルカリ性化学薬品へさら
されても残存できることを明らかに示している。
【0036】次に、ウェハ等の基板に配置されたこのよ
うなマークを読取ることのできるシステムについて考察
する。特に注意すべきは、光源及び反射センサ10が
光、好ましくはレーザ光の光源をウェハ18の基板上へ
方向付け可能であることが、図6Aから判ることであ
る。ウェハ18から反射された光は、機能ブロック10
のセンサによって受光され、図6Bに示されるような電
気信号を発生する。この信号は増幅器12によって増幅
され、ピーク検出器14及び比較器16へ送信される。
比較器16は、望ましい二進出力を発生し、BC412
又はBC313等のバーコードの形式で、ウェハ18上
に見られる文字の連結ストリングを表示する。
【0037】上記から、本発明のバーコード・システム
がここに述べられた目的を完全に満足できるものである
ことは、認識されるべきである。特に本発明は、固有の
自己クロッキング特性を示す、単一幅、且つ両方向性の
バーコードを提供することが判る。更に、このコード
は、全範囲の英数字文字セットを備えていることが判
る。更に、この好ましいコードは、バー間に生じるスペ
ースの最大数に対して最小値を示すこともわかる。更に
気付くことは、ここに詳細に記載されたコードは先導コ
ードバーから生じる固有のタイミング・サブシーケンス
を示すが、コード中央又はトレーリング・シーケンスの
いずれかでタイミングマークのサブシーケンスが生じる
コードも生成可能であることである。これらの配列はい
ずれも、本発明の精神からはずれることなく可能であ
る。更に、本発明は半導体ウェハ及び/又はチップの処
理を参照してここに詳細に記載されたが、ここに開示さ
れたシステムは、バーコードを一般に使用するどんなシ
ステムへも広く適用可能であることに注意すべきであ
る。更に詳細には、特許請求の範囲も含め本明細書中で
使用された用語”基板”は、半導体材料に限定されるも
のではない。基板は、背面粘着性ラベル等の紙、木、金
属、プラスチック、複合体、もしくはマークされるか又
はマーキング印をその表面部分に受け入れることの出来
る他の材料であってもよい。マーキングは、インクによ
って、もしくは材料の表面特性又は他の物理的特性を変
えることによって提供される。電気的及び/又は磁気特
性も含むが、これに限定するものではない。従って、”
マーク”という用語は、可視的マークに限定されるもの
と解釈されてはならない。
【0038】本発明は、そのある好ましい実施例に従っ
てここに詳細に記載されたが、当業者によってそこに多
くの修正及び変化がもたらされるであろう。従って、こ
のような修正及び変化が本発明の真の精神と範囲に包含
されるように、特許請求の範囲によって意図されてい
る。
【発明の効果】本発明の単一幅バーコードは、上記の様
に構成されるので、両方向可読性を有すると共に、高密
度とすることが可能である。従って、半導体製造プロセ
スにおけるウェハ又はチップの識別に使用するのに特に
有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましいバーコード・システムを説明
する。
【図2】本発明に従う、組込みタイミングマークを有す
る2つの単一幅バーコードの説明図である。
【図3】組込みタイミングマークを持たない3つの単一
幅バーコードの説明図である。
【図4】図1及び図2で示されたBC412バーコード
の拡大説明図であり、更に詳細には、エンドマークを含
むことを示しており、これによって単一方向性コードに
は通常見られない特徴を有するコードが提供される。
【図5】Aは、酸エッチングされた半導体基板上のバー
コード・マークの平面図である。Bは、アルカリエッチ
ングの利用を説明する点以外は、図5Aと同様の平面図
である。
【図6】Aは、本発明に従って生成されたコードを読取
り可能なシステムの説明図である。Bは、本発明に従っ
て、図6Aに示されたバーコード読取りシステムによっ
て発生した信号の説明図である。
【符号の説明】
10 光源及び反射センサ 12 増幅器 14 ピーク検出器 16 比較器 18 ウェハ 復代理人 弁理士 中島 淳弁理士 加藤 和
詳弁理士 飯田 啓之
フロントページの続き (72)発明者 チン−ロング チェン アメリカ合衆国12590、ニューヨーク州ワ ッピンガーズ フォールズ、パイ レイン 50 (72)発明者 ム−ユー シアオ アメリカ合衆国12603、ニューヨーク州パ キプシ、フェア ウェイ 7 (72)発明者 ジェイムズ マイケル マリガン アメリカ合衆国12570、ニューヨーク州パ クアグ、ボックス 33、アールアール 2 (56)参考文献 米国特許4025442(US,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板をバーコードでマークする方法であ
    って、選択的に隔てられた間隔で実質的に均一幅のマー
    クのシーケンスを提供する工程を含み、前記マークの間
    には整数個のブランク間隔が存在し、前記個々のブラン
    ク間隔は、前記均一幅マークの幅と実質的に同一の幅を
    有し、前記マークのシーケンスはまた、隣接する12マ
    ーク分の幅を有するマーク及びブランク間隔のサブシー
    ケンスを含み、前記サブシーケンスは、自己クロッキン
    グ情報を提供するように形成されると共に、ブランク間
    隔の次にマークを有するエンドマークをその末端に含
    む、バーコードによる基板のマーク方法。
  2. 【請求項2】 前記固定的に隔てられたサブシーケンス
    のマークの間で、前記マークが35までの異なる記号を
    表示するよう隔てられている請求項1記載のバーコード
    による基板のマーク方法。
  3. 【請求項3】 前記マークが複数の別個の記号を示すよ
    うに隔てられて、異なる記号を示すために隣接するバー
    の間の最大距離が最小になるようにされている請求項1
    記載のバーコードによる基板のマーク方法。
  4. 【請求項4】 前記最小距離が5バー幅である請求項3
    記載のバーコードによる基板のマーク方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のバーコードによる基板の
    マーク方法に従って、マークされた基板。
  6. 【請求項6】 選択的に隔てられた間隔で実質的に均一
    幅のマークのシーケンスを含む識別情報を有する基板で
    あって、前記マーク間に整数個のブランク間隔を有し、
    前記個々のブランク間隔は、前記均一幅マークの幅と実
    質的に同一の幅を有し、前記マークのシーケンスはま
    た、隣接する12マーク分の幅を有するマーク及びブラ
    ンク間隔のサブシーケンスを含み、前記サブシーケンス
    は、自己クロッキング情報を提供するように形成される
    と共に、ブランク間隔及びマークを有するエンドマーク
    をその末端に含む、識別情報を有する基板。
  7. 【請求項7】 前記固定的に隔てられたサブシーケンス
    のマークの間で、前記マークが35までの異なる記号を
    表示するよう隔てられている請求項6記載の識別情報を
    有する基板。
  8. 【請求項8】 前記固定的に隔てられたサブシーケンス
    のマークの間で、前記マークが複数の別個の記号を示す
    ように隔てられて、異なる記号を示すために隣接するバ
    ーの間の最大距離が最小になるようにされている請求項
    6記載の識別情報を有する基板。
  9. 【請求項9】 前記最小距離が5バー幅である請求項8
    記載の識別情報を有する基板。
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