JPH0774954B2 - 楽音制御装置および電子楽器 - Google Patents

楽音制御装置および電子楽器

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JPH0774954B2
JPH0774954B2 JP1184249A JP18424989A JPH0774954B2 JP H0774954 B2 JPH0774954 B2 JP H0774954B2 JP 1184249 A JP1184249 A JP 1184249A JP 18424989 A JP18424989 A JP 18424989A JP H0774954 B2 JPH0774954 B2 JP H0774954B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、弓等の可動演奏部材を用いて演奏を行う擦弦
楽器をシミュレートするのに適した楽音制御装置および
電子楽器に関する。
[従来の技術] 弓を用いて演奏を行う自然楽器の運弓楽器としてはヴァ
イオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスなどが知ら
れている。またそれぞれのミニチュアサイズもある。以
下、主としてヴァイオリンを例として説明をする。
従来電気ヴァイオリンとしては、自然楽器のヴァイオリ
ンの胴を省き、自然楽器の弓を用い、自然楽器の弦を張
り、弓で弦を擦弦し、弦の振動をピックアップで拾っ
て、電気信号として処理し音を出力するものがあった。
この電気ヴァイオリンは、演奏法としては自然楽器と同
様の操作を行い実際に擦弦を行い、弦の振動による音を
まず発生させる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者は、実際に弦を振動させることを必要とせずに
運弓楽器の楽音を発生することができる楽音制御装置お
よび電子楽器を提案する。
自然楽器の運弓擦弦楽器の楽音は弓の速度、弓の圧力等
によってその表現を様々に変化させる。
弦の振動を伴わない電子楽器においても、運弓楽器の音
楽性豊かな楽音をシミュレートするにはこれらのパラメ
ータによって、楽音が制御されることが望まれる。
しかし、ヴァイオリン演奏の初心者には、弓体が弦に与
える圧力を精密に制御することは困難である。特に、把
持部と擦弦位置とが離れる先弓の演奏においては圧力が
不安定になりやすい。
本発明の目的は、弦相当部を備えた本体と演奏者が手に
持って弦相当部と対向移動させて演奏するための可動演
奏部材を有する楽音制御装置および電子楽器であって、
可動演奏部材が弦相当部に与えるべき圧力をより簡便な
手法で入力でき、この入力に応じて楽音が変化する楽音
制御装置および電子楽器を提供することである。
本発明の他の目的は、高度の演奏技術を有する演奏者の
演奏にも十分応えることのできる楽音制御装置および電
子楽器を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、可動演奏部材の把持部に与
える握り圧力に選択的に応じて、楽音が変化する楽音制
御装置および電子楽器を提供することである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を解決するために、本発明の請求項1記載の楽
音制御装置は、 弦相当部を備えた本体と、 演奏者が前記本体の弦相当部と対向移動させて演奏する
ための可動演奏部材と、 前記弦相当部と前記可動演奏部材との相対運動を検知し
て相対運動態様検出信号を発生するための相対運動検出
手段と、 前記可動演奏部材の把持部に設けられ、この把持部を握
る圧力に対応した圧力信号を発生する握り圧力センサ
と、 前記相対運動態様検出信号と前記圧力信号に基づいて発
生される楽音の楽音要素を制御する楽音制御手段と を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載の電子楽器は、 弦相当部を備えた本体と、 演奏者が前記本体の弦相当部と対向移動させて演奏する
ための可動演奏部材と、 前記弦相当部と前記可動演奏部材との相対運動を検知し
て相対運動態様検出信号を発生するための相対運動検出
手段と、 前記可動演奏部材の把持部に設けられ、この把持部を握
る圧力に対応した圧力信号を発生する握り圧力センサ
と、 楽音信号を発生する楽音発生手段と、 前記相対運動態様検出信号と前記圧力信号に基づき、前
記楽音発生手段で発生される楽音信号を制御する制御手
段と を備えたことを特徴とする。
[作用] 運弓楽器の楽音は弦の振動によって発生するが、弦の振
動を決定する特徴的な要素はピッチを指定する弦の長さ
と共に、弦を擦る弓の相対的運動である。
運弓楽器の弦に対する弓の移動速度と圧力は運弓楽器の
楽音を決定する特徴的な要素である。
しかし、ヴァイオリン演奏の初心者には弓等の可動演奏
部材が弦相当部に与える圧力を精密に制御することは難
しい。より制御の簡単な可動演奏部材の把持部に握り圧
力センサを設け、握り圧力を弓圧等の楽音形成のパラメ
ータとすることにより、運弓楽器の楽音の制御が容易と
なった。
[実施例] 第1図(A)、(B)に電子運弓楽器の基本構成を示
す。第1図(A)は全体の概略構成を示す。入力部1に
おいて、演奏者が種々の操作をすることにより演奏パラ
メータが入力できる。代表的には、弓等の可動演奏部材
を楽器本体と有機的に結合させ、相対的に運動させるこ
とによって演奏を行う。種々の演奏パラメータの代表例
として、例えば弓の移動方向、先弓、元弓等の弦と弓の
接する位置、弓の速さ、弓の弦に対する圧力、指板の上
で指定するピッチ(音高)、音色が示されている。これ
らの他に、さらに弓の当っている弦の位置、弓の角度等
のパラメータを設けてもよい。これらの演奏パラメータ
に基づいて、楽音信号形成回路2が楽音信号を形成す
る。この楽音信号はデジタル信号であるが、D/Aコンバ
ータ3でアナログ信号に変換され、増幅器4を介してス
ピーカ5から楽音として発音される。
第1図(B)は、第1図(A)に示す楽音信号形成回路
2の主要部の基本構成例を示す。
これは、運弓擦弦楽器をモデル化した非線形楽音合成回
路であるが、弦と弓の間の摩擦特性を近似した非線形関
数部NL11と、弦の特性を近似した遅延部Delay13、18と
フィルタ部12、14、19とから構成されている。弦の特性
を近似された遅延部及びフィルタ部は、擦弦点より駒側
と糸巻側に分かれているため、双方にそれぞれの部分を
持っている。第1図(B)の例では、非線形部分は非線
形関数11とローパスフィルタ12から構成されている。そ
して、遅延回路13とローパスフィルタ14が、駒側の弦の
特性を近似するもので、遅延回路18とローパスフィルタ
19が糸巻側の弦の特性を近似するものである。もちろん
これらの特性を変更することにより、回路13、14を糸巻
側と見て、回路18、19を駒側と見ることも可能である。
非線形関数11は、前述の通り弦と弓の間の摩擦特性を近
似するもので、たとえば、第1図(C)のような関数で
ある。摩擦特性は、弓の圧力等によって決まる。最大静
止摩擦力が大きくその性質を決定付けるため、この非線
形関数も、弓の圧力によってその大きさ、形等が制御さ
れる関数になっている。
第1図(B)の実際の動作としては、運弓擦弦楽器の弦
の特性を近似する非線形回路11の出力は弦の糸巻き側部
分と、駒側部分とに対応して、図中その左右に示す2つ
の回路に入力される。左側に示す弦の糸巻き側部分に対
応する回路は遅延回路18とローパスフィルタ19を含み、
弦を伝わる振動が指板上の運指位置で反射して擦弦部に
戻る動作に対応して、その出力を非線形回路11に帰還す
る。また、右側に示す弦の駒側部分も、遅延回路13とロ
ーパスフィルタ14を含み、弦の振動が駒で反射して擦弦
部に戻る動作に対応して、その出力を非線形回路11に帰
還する。非線形回路11の入出力間には他のローパスフィ
ルタ12が接続され、利得を制御する帰還がかけられてい
る。
楽音のピッチは指板上の運指位置に対応して、遅延回路
13、18の遅延時間を調整することによって決定される。
また、弓の速度および圧力は楽音形成のパラメータとし
て楽音信号形成回路に入力される。例えば、弓速によっ
て音色(倍音構成)を変化させたり、圧力によって音
量、音色を変化させたりできる。
このようにして、第1図(B)の回路は、運弓楽器の弦
の振動による楽音をシミュレートする。第1図(B)の
回路の出力は、さらにフィルタ回路等(図示せず)を通
って、第1図(A)のD/Aコンバータ3に供給される。
第2図(A)〜(C)は、本発明の実施例による電子楽
器の外観を示す。第2図(A)は楽器本体の側面を示
し、第2図(B)は楽器本体の正面を示す。
楽器本体は自然楽器のヴァイオリンとほぼ同等の形状と
してあるが、実際に弦を振動させたり共鳴させる必要が
ないので種々の簡略化を行ってもよい。棹部24が上方に
延び、糸巻き部22および渦巻き部21に連続する。棹部24
の表側には指板23が設けられている。指で指板を押さえ
ることにより音高を定めるピッチ信号が発生する。自然
楽器のヴァイオリンと同様に、弦の両端を支持する位置
に、上駒29と駒30が形成され、駒30の近くに弓で演奏す
べき擦弦部31が形成される。駒30より下方にはテールピ
ース32が設けられている。自然楽器の場合共鳴体となる
胴部25が表板26、側板27、裏板28で形成される。胴部25
には、さらに自然楽器同様、コーナ39とF字孔35が設け
られている。また、顎に当てるべき部分には顎あて34が
設けられている。弦および共鳴体に相当する部分は任意
に変更、省略化してもよい。
このように、運弓楽器本体は自然楽器の運弓楽器本体と
ほぼ同一の形態を有するように構成されるが、実際に弦
を張ってはおらず、擦弦部31には弦相当の摩擦部材が設
けられている。この弦相当部31の近傍には受光部または
発光部または反射部等よりなる相当運動検出手段37が設
けられ、弓の相対的運動を検出する。
第2図(C)は弓体を示す。弓体40は先弓の部分44、元
弓の部分46および把持部42等を有する。自然楽器の場合
に毛を張るべき部分には実際には毛が張られておらず、
プラスチック等の部材で形状が構成されている。
第3図(A)、(B)は棹部の構造を示す。第3図
(A)は縦断面図であり、第3図(B)は横断面図であ
る。
自然楽器のヴァイオリンにおいては、棹部表側の指板上
に4本の弦が張られているが、本実施例による電子楽器
においては、弦に対応したピッチ指定手段50が設けられ
ている。すなわち、第3図(A)及び(B)に示される
ように指板23の部分には埋設された抵抗線材51とその上
の導電線材53との組が4組設けられている。導電線材53
を押圧すると、導電線材53が第4図(A)のように変形
し、抵抗線材51と接触する。
棹部24の裏側には固定接点部材55と可動接点部材57から
なるヴィブラートスイッチ59が設けられている。
第3図(B)は棹部24の構造を横断面で示す。指板23上
には4組のピッチ指定手段50a、50b、50c、50dが平行に
設けられており、それぞれが抵抗線材51a,51b,51c,51d
と導電線材53a,53b,53c,53dとを有し、さらに導電線材5
3a,53b,53c,53dを覆って絶縁材54a,54b,54c,54dが設け
られている。棹24の下側に設けられているヴィブラート
スイッチ59は幅の広い且つ長手方向に長いスイッチとし
て構成され、どの弦のどこを指操作した時にも親指でヴ
ィブラートスイッチ59を操作出来るように設計されてい
る。なお、ピッチ指定手段50およびヴィブラートスイッ
チ59において、抵抗線材51と導電線材53の間、および可
動接点部材57と固定接点部材55の間は基本的に中空とな
っている。開放時の支持のために、絶縁スペーサ部材を
1部に挾んでいる。
第4図(A)、(B)、(C)にピッチ指定手段50をよ
り詳細に示す。第4図(A)において指板23上で演奏者
が指を操作し、弦に相当する導電線材53を押圧すると、
導電線材53がその下の抵抗部材51に接触し接触した点の
電位信号等が取り出される。
信号取り出し回路は、例えば第4図(B)または第4図
(C)のように構成できる。第4図(B)においては、
抵抗線材51が所定電位と接地電位の間に接続されてお
り、位置に依存した電位分布を形成している。導電線材
53が抵抗線材51に接触すると、接触点の電位がバッファ
回路61、アナログ/デジタル(A/D)変換回路62を介し
て取出され、ピッチ信号を発生する。
第4図(C)は他の形態を示す。抵抗線材51と導電線材
53とは直列に接続され抵抗値検出回路64に接続されてい
る。導電線材53を押圧して押圧部が抵抗線材51に接触す
ると、接触点より下方の抵抗線材51の部分が短絡され、
接触点よりも上の部分の抵抗線材51によって抵抗値が決
定される。抵抗値検出回路64には接触点に対応して減少
した抵抗値が入力される。この際、線材51、53を複数箇
所で短絡させると64に近い側の位置を読み取る。また、
この抵抗値に基づいてピッチ信号を発生する。
指板上の弦相当部を指で押さえた位置からピッチ信号を
形成する回路形式を2つ例示したが、このほかの回路形
式を取ることも可能である。
第5図(A)、(B),(C)にブィブラートスイッチ
59の構成例を示す。第5図(A)において、棹部24の下
面を指で押圧すると、スイッチの可動接点を構成する可
動接点部材57が固定接点を構成する固定接点部材55と接
触する。この接触を検出してブィブラート信号を発生す
ることにより、発生する楽音にヴィブラートを相乗す
る。
第5図(B)、(C)は固定接点部材55,可動接点部材5
7の接触を検出する2つの回路形態を示す。第5図
(B)に示すように、固定接点部材55,可動接点部材57
を導電体で形成してもよい。可動接点部材57を押圧して
固定接点部材55に接触させると、オン/オフスイッチの
可動接点が固定接点に接触して回路が閉じる形となりオ
ン/オフ検出回路66がスイッチ59のオン/オフを検出す
る。オンの検出に基づいてヴィブラート信号を発生す
る。
第5図(C)はオン/オフに加えて指で押圧している棹
の位置の信号も発生する回路である。固定接点部材は抵
抗部材55aで形成され、両端間に所定の電圧を印加され
る。可動接点部材は導電部材57aで構成され、抵抗部材5
5aに押圧されることにより、接触点の電位を取り出す。
取り出された接触点の電位はバッファ回路67、A/D変換
器68を介して取出され、出力信号を発生する。出力信号
はヴィブラートのオン/オフに関する信号と親指でヴィ
ブラートスイッチのどの部分を押圧しているかを表す信
号を含む。
ブィブラート奏法習得者には、ヴィブラートスイッチは
かえって邪魔になることもあるので、このヴィブラート
スイッチは解除可能なものとする。この場合、演奏者は
指板上で実際に指の位置を揺り動かすことによりヴィブ
ラートをかけることができる。
第6図(A)は、運弓による演奏を概略的に示す。駒30
の近傍の擦弦部31に弓体40を当てて運弓することによっ
て演奏を行う。擦弦部31には4つの弦に対応する弦相当
部材71,72,73,74が設けられており、弓体40をこの弦相
当部材のうちのいずれかに当てて移動させ、演奏を行
う。ここで発生楽音を決定するパラメータは弓体40の移
動速度、移動方向、接触位置等を含む。これらの情報を
得るため弓体40ないしは擦弦部31の弦相当部材71、72、
73、74付近に信号発生手段及び信号検出手段を設け、弓
体40の移動を検出する。
弓体40の楽器本体に対する相対的運動を検出する方法は
種々ある。
その1は、楽器本体と弓体とに電気的に結合する部材を
設て、共振回路等を形成し、弓体と楽器本体間の相互イ
ンダクタンスやキャパシタンスを利用する。弓体と楽器
本体との結合の程度に応じた信号が取出せるので、相対
的運動を検出できる。但し、1対の部材間の結合では検
出できる範囲が狭かったり、検出精度が不足したりする
ことがある。
検出方法のその2は、移動させる弓体に複数の素子を設
け、楽器本体上の素子と選択的に結合させる方法であ
る。
第6図(B)、(C)、(D)にその例を示す。
第6図(B)においては、弓体40に複数の発光素子80−
iを備え、楽器本体上に受光素子78を設け、どの発光素
子からの光を受光素子78が受けているのかを検知し、弓
体のどの部分が当っているかを判定するものである。ま
た単位時間内にいくつの光パルスが入射するかを測定す
れば、弓体40の移動速度が判定できる。
第6図(C)においては、逆に弓体40に複数の受光素子
78−iを備えた場合を示す。第6図(C)において動作
は前述の第6図(B)と逆となるだけなので、ここでは
省略する。
なお、これらの信号の授受は、光信号のみでなく超音波
等によって行うこともできる。
第6図(D)は、発光素子80、受光素子78とも楽器本体
上に設け、弓体40上に複数の反射パターン65−iを設け
た例を示す。反射パターン65−iは一定の周期で形成さ
れ、かつ白黒パターンの比が位置と共に変化している。
反射パターンが表面から突出しているように図示してあ
るが、実際上は平面上に白黒パターンを印刷等により形
成してもよい。受光素子78、発光素子80は紙面垂直方向
に並んで配置されている。
楽器本体上の発光素子80から光を弓体40上の反射パター
ン65−iに照射し、反射光を受光素子78で検出する。単
位時間内の受光信号のパルス数を検出すれば弓速が測定
でき、受光信号のハイレベル期間とローレベル期間の比
を検出すれば、弓体40の当接位置を測定できる。白黒パ
ターンでバーコードを構成し、位置情報を表わしてもよ
い。また、この逆に弓に発・受光素子、本体に反射パタ
ーンを設けてもよいことはもちろんである。
第7図(A)〜(D)に第6図(B)、(C)の場合の
弓体の構造例を示す。
第7図(A)は弓体40の外観を擦弦面ないし滑り面から
見た外観である。弓体40の下面に当る擦弦面には滑り板
76が設けられている。滑り板76は自然楽器の毛に相当
し、適当な滑り心地の、たとえばプラスチック等によっ
て形成される。
第7図(B)は滑り板76のみを取り出した斜視図であ
る。複数の光電素子78−iないし80−iを露出するため
の複数の窓69−iが形成されている。この滑り板の厚さ
は、単一の光電素子78に複数の光電素子80が対応しない
ように、すなわち、対面した78、80のみが対応するよう
適当な厚みを持つことが望ましい。
第7図(C)は弓体40の縦方向縦断面を示す。支持部材
75上にプリント基板70が設けられプリント基板70上には
複数の発光ダイオード80−iが配置されている。この複
数の発光ダイオード80−iに対応して導光部材79のレン
ズ部分が対面している。導光部材79の上面には複数の窪
み77−iが設けられており、滑り板76の位置案内溝とな
っている。すなわち各々の発光ダイオード80−iから発
した光は導光部材79のレンズ部分を通り、滑り板76の窓
69−iから別々の光束となって発射する。
滑り板76は第7図(D)に示すように両側部を膨らませ
た形状76′としてもよい。接触面積の減少により摩擦力
が減少して、滑りがよくなる。
なお、複数の発光ダイオードを弓体49に敷き詰めた例を
説明したが、複数の発光ダイオードの代りに、第6図
(C)に示すように、複数の受光素子(例えばホトダイ
オードやホトトランジスタ)を敷き詰めてもよい。ま
た、各窓69−iに対応して発光素子と受光素子の対を複
数弓体に備え、擦弦部で光を反射させるようにすること
もできる。また、磁石とコイルを用いて光の代りに磁場
を利用したりすることもできる。また、光による信号の
授受の代りに、前述したように、容量やインダクタンス
の変化を利用する近接スイッチを用いるものや、超音波
を媒体とすることも考えられる。その他、弓体40の移動
を検出できるどんな他の方法を用いることもできる。
第8図(A)、(B)は、楽器本体の駒付近の擦弦部31
の構造例を示す。第8図(A)は駒付近の擦弦部31の斜
視図である。弦相当部材71,72,73,74が駒30直上部に設
けられおり、弦相当部材72と73の間に受光部材78−iが
形成されている。
第8図(B)は受光部の構造を示す断面図である。弦相
当部材72と73の間に受光素子78が埋め込まれた構造を有
する。受光素子78の上方に赤外線フィルタ47が設けら
れ、一定波長の赤外線のみを透過させる。アクリル樹脂
等の導光部材48が赤外線フィルタ47を通過した一定波長
の赤外線を更に下方に伝達する。導光部材48の出射面よ
り出射した赤外線を受光する位置に受光素子78が配置さ
れている。この様な受光構造が複数個第8図(A)に示
すように弦相当部材72、73に沿って並べられている。4
弦に対して1組の受光素子が設けられているが、たとえ
ば両端の弦71または74を弓体40が擦る場合でも弓体40か
らの光は中央の受光素子で検出できる。もちろん各弦に
対応させて4組の受光素子を設けてもよい。
弓速信号と弓位置信号を検出するには、受光素子は1個
でも良い。その場合、確実に光を検出するには、弦相当
部材に沿って細長い形にするのが好ましい。第8図
(A)に示すように、複数個並べると、弓が弦のどの部
分を擦っているかも検出することができる。高度の技術
を有する者の演奏に応答して弦位置によって、音色等を
制御することもできる。また、技術の習得度の低い演奏
者が弓の向きを但しく保持出来ずに演奏しても、いずれ
かの受光素子で弓体40から発する光を検出し、楽音を発
生させることもできる。また、弓体40の方向を検出する
ことによって、演奏者に演奏の評価を与えることもでき
る。
第9図(A)、(B)、(C)は弓速検出回路を示す。
第9図(A)において、弓速検出回路85は、第6図
(B)に示したような、複数の発光素子80−iを有する
弓体40からの光を、第8図(A),(B)に示すような
受光素子78−iで受光することによって形成した受光信
号81を入力端子に受ける。一方、高速発振器82からの発
生する高速パルスをカウンタ83が計数し、その計数をラ
ッチ84に送る。受光信号81はフリップフロップ86,87に
送られる。フリップフロップ87の出力は微分回路88を介
してフリップフロップ86の出力とアンドを取って、カウ
ンタ83のR入力へ供給される。従って、各受光信号パル
スでカウンタ83はリセットされ、新たなカウントを始め
る。また、フリップフロップ87の出力はラッチ84にも供
給される。そこでラッチ84から受光信号パルス間のカウ
ントパルス数が出力される。カウントパルス数は弓がゆ
っくり動くほど多くなる。ラッチ84の出力は逆変換回路
89に送られ、そこから弓速信号が出力される。
第9図(B)は、第9図(A)に示す回路の動作を説明
するための波形図である。弓体が一定の速度で移動して
いる場合を考える。受光素子からは一定間隔のパルス状
受光信号81が供給される。この受光信号81の隣接パルス
間に、カウンタ83は高速発振器82からの高速パルスをカ
ウントし、計数値を増加させる。次の受光信号パルスが
入力すると、カウンタ83はリセットされ、カウンタ出力
はその最大値がラッチ84に保存される。弓体40の移動速
度が速ければ受光信号パルス間の間隔が短くなり、ラッ
チされるカウンタ出力は小さくなる。弓体の移動速度が
遅くなれば、受光信号パルス間の間隔が長くなり、ラッ
チされるカウンタ出力は大きくなる。このように、弓体
40の移動速度とラッチされるカウンタ出力は逆比例の関
係にある。
第9図(C)はこのような変換を行う逆変換回路の入出
力特性示す。逆変換回路89によってラッチされたカウン
タ出力から弓体の移動速度を得て、弓速信号として供給
する。
第10図は弓速検出回路の他の例を示す。複数の発光素子
を備えた弓体からの光を本体上の受光素子で検出した受
光信号81が積分回路91に供給される。積分回路91は入力
信号を積分しパルス数に応じた出力を形成する。すなわ
ち、弓体40が速く移動すれば、それに伴って多くのパル
スが入力し、積分回路91の出力は速く増加する。積分回
路91の出力は微分回路92に供給される。微分回路92は積
分回路91の出力を微分することによって、入力パルス数
の増加の割合に応じた弓速信号を供給する。すなわち、
弓体が速く移動すれば、入力する単位時間当たりパルス
数は増加し、積分回路の出力は速く増加し、微分回路92
からの出力は大きくなる。逆に弓体がゆっくり移動すれ
ば、積分回路91の増加は緩かになり、微分回路92の出力
は小さくなる。
第11図(A)、(B)、(C)は時分割を用いた弓速検
出回路の例を示す。
第11図(A)は弓体40から発する光を概念的に示す。弓
体40の毛に相当する擦弦面には例えば64個のLEDが1次
元に埋め込み配列されている。これらの複数のLEDは時
分割で励起される。例えば3.2MHzのパルス信号で64個の
LEDを次々と発光させ、65番目にまた最初のLEDに戻って
再び64個のLEDを次々と発光させる。
図中、矩形パルスで示すのが、LEDからの発光である。
時間と共に順次発光LEDは右方へ移動する。このように
して、連続パルスを64づつに分割して、64個のLEDを1
個ずつ発光させ、時分割で動作させる。従って、LEDは
1度には1個しか発光せず、どのLEDの発光を検出して
いるかが判れば、弓のどの部分からの光かが検出でき
る。発光器パルス列と受光器の位置検出との間で同期を
取ることで、弓のどの部分の光を検出できたかが判る。
このような光パルスを測定する回路の1例を第11図
(B),(C)に示す。第11図(B)において、例えば
640Hzよりも高い周波数、例えば1MHzまたは3.2MHzのク
ロック信号CK1がカウンタ95に供給され、パルス数をカ
ウントする。パルスのカウント数はデコーダ96でデコー
ドされてモジュラ64の信号を作り、64個のLED80−0〜8
0−63を順次発光させる。これらLEDから発光された光を
タイムリーに受ける複数の受光素子78−1,78−2…から
の受光信号は、オア回路93で加算される。前記受光素子
を複数個設けた理由は、弓体40の接近移動検出をある程
度の幅を持って可能にするためである。オア回路93から
の受光信号とデコーダ出力のパルス信号とが各発光素子
に対応するアンド回路97−iで乗算される。すなわち、
第1のLEDを発光させたときに、いずれかの受光素子か
ら受光信号を得られればアンド回路97−1は出力をフリ
ップフロップ列98の1番目のフリップフロップに供給
し、1番目のLEDの発光が検出されたことを登録する。
同様に、n番目のLEDの発光が受光素子で検出されれ
ば、フリップフロップ列98のn番目のフリップフロップ
がセットされる。
LED80−iが発光しているタイミングでいずれかの受光
器78−iが受光するとFF98−iがセットされる。次のタ
イミングではLED80−(i+1)が発光し、受光される
と次のFF98−(i+i)がセットされる。すると、2つ
のFFの出力が各々“1"、“1"となる。それを2ビット以
上検出回路が検出して各FFにリセットをかける。そこ
で、FF98−iとFF98−(i+1)はリセットされるが、
LED80−(i+1)の発光が引続き受光されていればFF9
8−(i+1)は再びセットされる。
さらに、非発音時のリセット対策として0.02〜0.3sec以
上次の位置信号が来なければ各FFにリセットをかけてい
る。すなわち、全FFの出力のオアを微分回路で微分し、
リトリガラブル モノステーブル マルチバイブレータ
RMMと立ち上がり微分器を介して各FFのリセット入力に
出力を供給している。FFのQ出力後RMMのセット時間経
過時にリセットがかけられる。
なお、FFのQ出力がオール“0"からどれかが“1"になっ
たタイミングで64→6変換器99の右のラッチ回路にラッ
チがかかる。リセット信号が入力されてからセットされ
るまでの間、弓がボウイングされているにも拘らず、1
時的に非検出状態が起こるので、この影響を避けるため
のものである。
このようにして、擦弦部31(第2図(A)参照)に弓体
40のどの部分が当接しているかが光パルス検出と同時に
測定できる。第11図(A)のように、64個のLEDを並べ
た場合には、フリップフロップ列98には64個のフリップ
フロップが並ぶことになる。弓体40のいずれの部分が擦
弦部31に接しているかによって対応するフリップフロッ
プから出力信号が供給される。この64ビットの並列信号
は変換回路99で6ビット信号に変換され並列6ビット信
号101として後段に供給される。またカウンタ出力100も
同様に後段に供給される。
第11図(C)は第11図(B)の後段に接続される回路を
示す。弓体40の当接箇所を示す6ビット並列信号101は
ディレイ手段102に印加されると共に、比較器103、ラッ
チ106−1,106−2にも印加され、またそのまま位置情報
としても出力される。ディレイ手段102はカウンタ出力1
00を受けて1パルス分の遅延をかける。このディレイ手
段102の遅延出力101aと元の位置信号101が比較回路103
で比較される。もし1パルス前の信号101aの方が弓の先
端部に当る小さい番号に相当するなら、弓は上方に向か
って移動している。逆に、1パルス前の信号101aが元弓
に近い大きい番号のLEDに相当し、後のパルスが先弓に
近い小さい番号のLEDに相当するなら、弓は下方に移動
している。このようにして、弓の移動方向を識別し上方
向信号UPまたは下方向信号DNを出力する。これらの方向
信号を受けて、フリップフロップ104は上方に移動して
いる時に“1",下方に移動している時に“0"の方向信号1
05を出力する。
なお、利用回路によって、キーオンKON信号が必要な場
合は比較回路103の出力UPとDNとのオアをとって、この
出力をKON信号としてもよい。
一方、例えば3.2MHzの高周波信号CK1は分周器114で分周
され、例えば10Hz程度の低い周波数の信号CK2を作る。
信号CK2をラッチ106−1に供給する。CK2の相補信号CK2
-も発生される。このCKとCK2-から1パルスディレイを
かけた信号をディレイ手段115で形成し、ラッチ106−2
に供給する。従って、ラッチ106−1,106−2を介して弓
の位置信号101を受け取る識別回路107はその時の上方と
所定時間前の情報とを入力する。従って、2つの入力A,
Bの差をとれば所定時間の間に弓体40がどれだけ移動し
たかを知ることができる。この弓体40の移動量を必要で
あれば16段階に識別し、16出力線のいずれかに出力を供
給する。また、移動量を64K段階16ビットで表現しても
よい。この16出力線を受けた変換回路108は、16ビット
信号を2進法の4ビット並列信号に変換し、弓速信号10
9として出力する。弓速信号109は、また変換テーブル11
0に供給され、テーブルを参照することによって音色信
号111を作成する。変換テーブル110には他の入力があっ
ても良い。このようにして、第11図(B),(C)に示
す回路から弓の移動方向、弓位置、弓速、音色等の信号
が得られる。
第12図は音色信号の他の例を示す。第11図(C)では、
弓速信号109に基づいて音色信号を発生したが、第12図
の回路ではこれに更に位置情報を加味して音色信号を発
生させる。すなわち弓の位置信号101を受け、例えば、
中弓で高く、先弓および元弓で低い値をとるように変換
テーブル116で位置情報を変換し、この信号と、第11図
(C)に示す様な弓速信号に基づいて形成した1次音色
信号111とを演算回路117に入力し、演算回路117で加
算、乗算等の演算を行い2次音色信号118を形成する。
ヴァイオリン等の運弓楽器の楽音は、弓の圧力によって
も変化する。自然楽器に近い音楽性豊かな楽音を発生さ
せるためには弓圧情報を利用することが好ましい。弓圧
を検出するには、基本的には第2図(A)に示す擦弦部
31において弓の当る応力を検出するのが好ましい。
第13図(A),(B)は弓圧検出装置の一例を示す。第
13図(A)において、擦弦部31の弦相当部材71、72、7
3、74はその根元付近に半導体歪みセンサ121、122、12
3、124を埋め込んである。弓体40の毛相当部分である滑
り板76が弦相当部分71、72、73、74のいずれかを摩擦す
ると、弦相当部分71、72、73、74が変形し、その変形を
半導体歪みセンサ121、122,123,124が検出する。
第13図(B)において、半導体歪みセンサ121〜124が検
出した出力は、A/D変換器126によってデジタル信号に変
換され弓圧信号を形成する。
ここに述べた半導体歪みセンサは、例えばピエゾ抵抗を
利用した半導体ピエゾ素子でもよく、特開昭62−116229
号に開示されているような導電性粉をシリコーンゴム等
の絶縁体中に分散させたものでもよく、また実公昭57−
47820号に開示されているようなチャンネル部に圧力感
応部分を設けたFET形歪み検出集積回路等でもよい。
第14図(A)、(B)、(C)に圧力センサの装着の例
を示す。第14図(A)においては、弦相当部材が弓圧を
受けて回転し易くなるように支持部近傍に切り込み130
を設け、細くなった部分に歪みセンサ131を設けてい
る。
第14図(B)においては切り込み130a、130bを両端に設
け、それぞれの近傍の細くなった部分に歪みセンサ131
a,131bを設け、2つのセンサからの出力を加算した信号
を得るように構成している。
第14図(C)においては、弦の支持方法を変え、図中左
右両端で支持をしている。従って、弓体で弦相当部材を
擦ると、弦相当部材の中央部が図中左右に揺れるように
変形する。この変形の大きな部分に歪みセンサ131を設
けてある。
以上、いくつかの歪みセンサ装着例を示したが、これら
に限定されることなく、どのような形式であっても弓が
当ることによって働く力を検出できるような検出方法で
あれば良い。
また、圧力を検知するものではなく、圧力方向の変位を
検知するものでもよい。
以上のようにして、指板上の押圧位置によってピッチ情
報を得、弓の運動から弓速信号、弓位置信号、弓圧を得
ることにより、運弓楽器としての楽音形成の基本的パラ
メータが得られる。
また、棹部にヴィブラートスイッチを設けることによ
り、ヴァイオリン等の運弓楽器の特有な楽音形成を初心
者でも容易に実行することができる。このヴィブラート
スイッチは自然楽器の演奏方法とは異なるため、技術の
習熟した演奏者用には解除可能なものとしておくのが好
ましい。
また、ヴァイオリン演奏の初心者には弓体が弦に与える
圧力を精密に制御することが困難である。先弓の場合に
は、弦と弓を握る把持部との距離も大きくなる。弓圧に
対応して発生する楽音を制御すると、楽音性豊かな演奏
は難しくなる。ここで、電子楽器は、自然楽器にはない
種々の機能を電気的に備えることが可能である。例え
ば、初心者は弓の移動で弓速信号を形成し、把持部の弓
圧入力手段を握ることによって弓圧信号を形成すること
もできる。
第15図は弓体40の把持部に握り圧力センサ135を設けた
例である。握り圧力センサ135を演奏者が握ることによ
り圧力をセンサが検出し、弓圧として楽音形成に利用す
る。
弓圧を把持部の握り圧力センサから入力する例を説明し
たが、この握り圧力センサから他の情報を入力してもよ
い。たとえば、ヴィブラート効果を付加すること等に利
用することができる。このセンサは、ヴィブラートに限
らず、テヌートやスタッカートやピチカート等種々の機
能を発揮するように利用することもできる。
弓の握り圧力センサから圧力情報を入力するのも困難な
場合もあるであろう。このような場合、握り圧力センサ
もその動作を解除して一定の弓圧を設定して楽音を発生
させてもよい。例えば、弓圧効果やヴィブラート効果を
付加すること等に利用することができる。このセンサ
は、ヴィブラートに限らず、テヌートやスタッカートや
ピチカート等種々の機能を発揮するように利用すること
もできる。
第16図は弓体40の把持部に圧力センサや複数のスイッチ
を設け、弓圧入力手段や奏法切り替えスイッチとして利
用するものである。何種類かの弓圧切替スイッチを設
け、設定する弓圧を選択できるようにしてもよい。スイ
ッチの数は任意に設けることができる。擦弦部の圧力セ
ンサや把持部の握り圧力センサで弓圧を入力する時に
は、これらの弓圧選択センサは解除される。この時、こ
れらを他のスイッチとして利用してもよい。もちろんス
イッチ数を多くして、各スイッチは単独の機能としても
よい。奏法切り替えスイッチは、たとえばヴィブラー
ト、トレモロ、テヌート、スタッカート等種々の演奏補
助を行う。
第17図は奏法切り替えスイッチによる弓圧、弓速変換回
路の例を示す。奏法切り替えスイッチから入力した奏法
情報に基づいて変換器140内に用意された複数の変換モ
ードの1つが選択される。弓圧情報、弓速情報等が変換
器140に印加され、これらの情報に基づいて、選択され
た1つの変換モードによる所定の変換を行った弓圧情
報、弓速情報等が供給される。
ところで、電子鍵盤楽器は容易に転調できるように平均
律が広く採用されている。しかし、たとえば純正律と平
均律を選択したり、曲によっては、移調を行ったり、4
弦の内の1弦や2弦を異なる調性にしたい場合がある。
電子鍵盤楽器でこれを実現するためには種々の困難性が
あるが、本件ではこの種のことができるようになってい
る。
たとえば、物理的に弦を張る必要のない糸巻き部にチュ
ーニング用ボリュウムを各弦用に設ける。常にこのチュ
ーニングが作用すると、調弦に対する煩わしさを生じる
ことになる。そこでチューニング機能は解除可能とす
る。たとえばリセットスイッチを設けておき、リセット
で本来の5度間隔のチューニングに戻るようにする。た
だ、基本ピッチにも数セントの幅があるため,435Hzから
445Hz程度までの選択スイッチも用意しておくのが好ま
しい。他の楽器とのチューニングのためには4弦を同時
に平行移動させる機能を持たせることが好ましい。ま
た、前記の奏法に応ずるため、例えば第2図(A)、
(B)に示す糸巻22の部分に移調スイッチを設けてもよ
い。
第18図は移調スイッチを設けた移調回路を示す。この回
路の特徴は任意の調性又は音律を選択できるようになっ
ている点である。
第1弦用の2入力セレクタ146−1はセレクト信号端子
の信号が“0"か“1"かに従って複数ビットの入力SAか複
数ビットの入力SBかのいずれかを選択し、出力に供給す
る。入力SAは第1弦用の指板部148−1からの出力を受
ける。入力SBは乗算器150−1の出力を受ける。乗算器1
50−1は、第1弦用の指板部148−1からの出力と移調
もしくはピッチ調整器であるプリセットRAM149−1の出
力を受け、その積を出力する。
第2弦用、第3弦用、第4弦用の回路には、プリセット
RAM149−2、149−3、149−4と乗算器150−2、150−
3、150−4との間にもう1つの2入力セレクタ152−
1、152−2、152−3が設けられている。この2入力セ
レクタ152−1、152−2、152−3はプリセットRAM149
−1の出力かプリセットRAM149−2、149−3、149−4
の出力かのいずれかを選択して、乗算器150−2、150±
3、150−4に供給する。
これらのセレクタの選択はモード選択スイッチ145によ
って行われる。モード選択スイッチ145は3つの固定接
点A、B、Cを備えている。このうち、上部に示す接点
Aは浮游状態とされている。
まず、モード選択スイッチ145を接点Aに設定すると、
各セレクタ146−1、146−2、…のセレクト信号端子は
“0"を受け、第4図(A)〜(C)に示したピッチ指定
手段148−nに対応する第1弦用の指板部148−1、第2
弦用の指板部148−2、…からの複数ビット出力SAをセ
レクトする。すなわち、第4図(A)に示したような抵
抗部材51の指で押さえられた位置で定まる抵抗値又は電
圧が出力される。この抵抗値又は電圧の出力パターンは
たとえば平均律に調律されている。
次に、モード選択スイッチ145を中段に示す接点Bに設
定すると、各セレクト146−1、146−2、…のセレクト
信号端子に信号“1"が入力され、複数ビットSBが選択さ
れる。セレクタ146−1の入力SBには、移調もしくはピ
ッチ調整器149−1でピッチを粗調整し、デジタルスイ
ッチ型のボリュウム22−1Vでピッチを微調整したピッチ
補正データと指板部148−1の出力とが乗算器150−1で
乗算された信号が印加される。
セレクタ152−1、152−2、152−3はセレクト信号端
子に“0"を受け、入力SC(すなわち、プリセットRAM149
−1の出力)を選択する。従って、乗算器150−2、150
−3、150−4は指板部148−2、148−3、148−4の出
力とプリセットRAM149−1の出力との積をセレクタ146
−2、146−3、146−6の入力SBに供給する。
モード選択スイッチ145を接点Cに設定すると、まず双
方向禁止ゲート147−1、147−2、…に禁止ゲート信号
が送られ、信号の輸送を禁止する。また、2入力セレク
タ152−1、152−2、152−3のセレクト信号端子に
“1"が供給され、入力SDが選択される。すなわち、各弦
用のプリセットRAM149−2、149−3、149−4の出力が
対応する乗算器150−2、150−3、150−4に入力され
る。
スイッチSW21、SW22、…のいずれか1つ以上をオンにす
ると、対応するセレクタ146−1、146−2、…のセレク
ト信号端子に“1"が入力され、入力SBが選択される。す
なわち、、指板部148−1、148−2、…の出力とその弦
についてのプリセットRAM149−1、149−2、…の出力
との積が選択される。このようにして、各弦独立にピッ
チを設定することができる。
このようにして、接点Aはたとえば平均律、接点Bはた
とえば全弦シフトのいわゆる移調、接点Cは各弦独立の
任意の調律とすることができる。なお、純正律、ピタゴ
ラス音律、ナイトハルト音律、第4、3、2、1弦の開
放弦のピッチを(G、D、A、E)、(A、D、A、
E)とするようなその他の調律等を設定することもでき
る。
このようにして、例えば糸巻部に設けた移調スイッチ、
移調ボリュウムを調整することにより、自然楽器同様の
音高変更や、ワンタッチによる移調を行うことができ
る。
運弓情報は、以上述べたものの他、弓の駒からの距離や
弓の跳ね具合等他の情報を含めてもよい。例えば、光信
号による運弓情報と、近接スイッチによる弓の運動情報
とを共に用いてもよい。
以上、運弓楽器としての外形に従った演奏を行う場合に
ついて説明したが、弓を用いて演奏を行う楽器の楽音の
他、他の楽器の楽音を発生させることもできる。例え
ば、スイッチによって演奏モードを変更し、弓で弦を叩
いたり、弓を駒部に対して相対的に運動させることによ
り、リズム楽器等としての楽音を発生させることもでき
る。例えば、ボンゴ、タムタム、ドラ、ゴング、ティン
パニー等の楽音を発生させてもよい。例えば、ドラやゴ
ング等は音の発生から音の消滅までのサステインが比較
的長いので、運弓情報を入力信号として用いると、色々
な表現が可能となる。例えば、弓速情報をタッチ情報と
音色情報として取り込んでもよい。また、タッチ情報は
弓把持部や弦相当部材の圧力センサに任せて、弓速情報
を音色情報として入力してもよい。
第19図に示すように、弓体40の先弓44、元弓46等の位置
情報は、太鼓の皮等の発音体の叩く位置、例えば、太鼓
の中央部から端への半径方向距離等に対応させ、音色パ
ラメータを制御するようにしてもよい。
第20図に示すような、波形メモリ方式の打楽器楽音発生
回路の場合は、アタック部のみの波形を選択切り替する
ようにしてもよい。
また、ハイハットシンバルのように移動方向がある場
合、弓の移動方向情報を、例えば波形メモリの選択に対
応させることもできる。例えば、上方向UPでハイハット
シンバルが上に上がる番地HHOを読み出し、弓の下方運
動DNでハイハットシンバルの下に下がる番地HHCを読み
出すというように、メモリエリアを切り替えて読み出す
こともできる。この場合、UP/DNビットでメモリの上位
ビットの選択を行えばよい。
ピッチ情報は各弦固定でもよいし、タムタム等いくつか
のピッチを有するリズム楽器の場合、ピッチを指板上の
指でセレクトするようにしてもよい。
このようなリズム楽器への応用においては、弓を弦相当
部に当接させたまま移動させることは必ずしも必要では
なく、弦相当部の近傍で弓体を相対的に運動させること
により何等かの入力信号を得ればよい。
以上、実施例に沿って説明したが、本発明はこれらに限
定されるものではない。例えば、種々の変更、修正、組
み合わせ等ができることは当業者に自明であろう。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、弓等の可動演奏部
材の把持部に握り圧力センサを設け、握り圧力で付加情
報を付与することを可能にしたため、初心者にも容易に
運弓楽器としての高度の演奏を可能にする。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)、(B)(C)は、本発明の実施例により
電子楽器の構成を示し、第1図(A)は全体の概略構成
を示すブロック図、第1図(B)は楽音信号形成回路の
基本構成を示すブロック図、第1図(C)は非線形関数
の例を示すグラフ、 第2図(A)、(B)、(C)は、本発明の実施例によ
る電子楽器の外観を示す図であり、第2図(A)は楽器
本体側面図、第2図(B)は楽器本体正面図、第2図
(C)は弓体側面図、 第3図(A)、(B)は、棹部を示す図であり、第3図
(A)は棹部縦断面図、第3図(B)は棹部横断面図、 第4図(A)、(B)、(C)は指板部のピッチ指定手
段を示す図であり、第4図(A)は指板部分断面図、第
4図(B)は回路構成その1の回路図、第4図(C)は
回路構成その2の回路図、 第5図(A)、(B)、(C)はヴィブラートスイッチ
を示し、第5図(A)は棹部の断面構成図、第5図
(B)は回路構成その1の回路図、第5図(C)は回路
構成その2の回路図、 第6図(A)、(B)、(C)、(D)は運弓による演
奏を説明する図であり、第6図(A)は弓体と駒との概
略説明図、第6図(B)、(C)、(D)は楽器本体に
対する弓体の相対的運動検出の3つの形態例を示す概略
図、 第7図(A)、(B)、(C)、(D)は、弓体を説明
するための図であり、第7図(A)は擦弦面から見た弓
体の外観図、第7図(B)は滑り板の斜視図、第7図
(C)は弓体の横断面図、第7図(D)は滑り板の変更
例の横断面図、 第8図(A)、(B)は、擦弦部を示す図であり、第8
図(A)は擦弦部の外観図、第8図(B)は受光部の断
面図、 第9図(A)、(B)、(C)は弓速検出回路の例を示
す図であり、第9図(A)はブロック回路図、第9図
(B)は動作を説明するための波形図、第9図(C)は
変換回路の入力出力間の特性を示す特性図、 第10図は弓速検出回路の他の例を示すブロック回路図、 第11図(A)、(B)、(C)は弓速検出回路の他の例
を示す図であり、第11図(A)は時分割発光を説明する
ための弓体の概略図、第11図(B)は光パルス測定回路
の前段部分を示すブロック回路図、第11図(C)は光パ
ルス測定回路の後段部分を示すブロック回路図、 第12図は音色信号回路の他の例を示す回路図、 第13図(A)、(B)は弓圧検出装置を説明するための
図であり、第13図(A)は弦相当部材の断面図、第13図
(B)は弓圧信号回路のブロック回路図、 第14図(A)、(B)、(C)は圧力センサの装着を説
明するための図であり、3つの異なる装着方法を示す斜
視図、 第15図は握り圧力センサを説明するための弓体の概略
図、 第16図は奏法切り替えスイッチを説明するための弓体の
概略図、 第17図は奏法切り替えスイッチによる弓圧、弓速信号変
換回路を示す回路図、 第18図は移調回路の例を示すブロック回路図、 第19図は打楽器モードを説明するための概略図、 第20図は波形メモリ方式の打楽器を説明するための概念
図である。 図において、 1……入力部 2……楽音信号形成回路 3……D/A変換器 4……アンプ 5……スピーカ 11……非線形回路 12……ローパスフィルタ 13……遅延回路 14……ローパスフィルタ 18……遅延回路 19……ローパスフィルタ 20……楽器本体 21……渦巻き部 22……糸巻き部 23……指板 24……棹部 25……胴部 26……表板 27……側板 28……裏板 29……上駒 30……駒 31……擦弦部 32……テールピース 34……顎あて 35……f字孔 37……受光部(または発光部または反射部) 39……コーナ 40……弓体 42……把持部 44……弓先の部分 46……元弓の部分 47……赤外線フィルタ 48……導光部材 50……ピッチ指定手段 51……抵抗線材 51a〜51d 53……導電線材 53a〜53d 54……絶縁体 55……固定接点部材 55a……抵抗部材 57……可動接点部材 57a……導電部材 59……ヴィブラートスイッチ 61……バッファ回路 62……A/D変換回路 64……抵抗値検出回路 65……反射パターン 66……オン/オフ検出回路 67……バッファ回路 68……A/D変換器 69−i……窓 70……プリント基板 71,72,73,74……弦相当部 75……支持部材 76……滑り板 77……窪み 78……受光素子 79……導光部材 80……発光素子 81……受光信号 82……高速発振器 83……カウンタ 84……ラッチ 85……弓速検出回路 86、87……フリップフロップ 88……微分回路 89……逆変換回路(ROM) 91……積分回路 92……微分回路 95……カウンタ 96……デコーダ 97……アンド回路 98……フリップフロップ列 99……変換回路 100……カウンタ出力 101……6ビット信号(位置信号) 101a……遅延出力 102……ディレイ手段 103……比較器 104……RSフリップフロップ 105……方向信号 106……ラッチ 107……識別回路 108……変換回路 109……弓速信号 110……変換テーブル 111……音色信号 114……分周器 115……ディレイ手段 116……変換テーブル 117……演算回路 118……2次音色信号 121,122,123,124……歪みセンサ 126……A/D変換器 130……切り込み 131,131a,131b……歪みセンサ 135……握り圧力センサ 136……奏法切替スイッチ 140……変換器 145……選択スイッチ 146……移調回路 147−i……禁止ゲート 148……ピッチ情報 149……移調用オフセットデータテーブル 150……乗算器 151……ピッチ指定手段 152……変換器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弦相当部を備えた本体と、 演奏者が前記本体の弦相当部と対向移動させて演奏する
    ための可動演奏部材と、 前記弦相当部と前記可動演奏部材との相対運動を検知し
    て相対運動態様検出信号を発生するための相対運動検出
    手段と、 前記可動演奏部材の把持部に設けられ、この把持部を握
    る圧力に対応した圧力信号を発生する握り圧力センサ
    と、 前記相対運動態様検出信号と前記圧力信号に基づいて発
    生される楽音の楽音要素を制御する楽音制御手段と を備えたことを特徴とする楽音制御装置。
  2. 【請求項2】弦相当部を備えた本体と、 演奏者が前記本体の弦相当部と対向移動させて演奏する
    ための可動演奏部材と、 前記弦相当部と前記可動演奏部材との相対運動を検知し
    て相対運動態様検出信号を発生するための相対運動検出
    手段と、 前記可動演奏部材の把持部に設けられ、この把持部を握
    る圧力に対応した圧力信号を発生する握り圧力センサ
    と、 楽音信号を発生する楽音発生手段と、 前記相対運動態様検出信号と前記圧力信号に基づき、前
    記楽音発生手段で発生される楽音信号を制御する制御手
    段と を備えたことを特徴とする電子楽器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009143071A3 (en) * 2008-05-21 2010-02-25 Kesumo Llc Sensor bow for stringed instruments

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