JPH0774270B2 - N−メチル−2−ピロリドンの回収方法 - Google Patents

N−メチル−2−ピロリドンの回収方法

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JPH0774270B2
JPH0774270B2 JP3145767A JP14576791A JPH0774270B2 JP H0774270 B2 JPH0774270 B2 JP H0774270B2 JP 3145767 A JP3145767 A JP 3145767A JP 14576791 A JP14576791 A JP 14576791A JP H0774270 B2 JPH0774270 B2 JP H0774270B2
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pyrrolidone
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洋 杉山
龍夫 篠崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はN−メチル−2−ピロリ
ドンの回収方法に関し、詳しくはポリシアノアリールエ
ーテルの製造に使用される重合溶媒であるN−メチル−
2−ピロリドン(以下、NMPと記す)の回収方法に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ポリシアノアリールエーテルは電子機器,電気機器,機
械部品等の素材として広く利用されている。その製造方
法としては、ジハロゲノベンゾニトリル及び二価フェノ
ールとアルカリ金属塩あるいは二価フェノールのアルカ
リ金属塩を、重合反応する方法(特開昭62−2232
26号公報)、さらに上記の重合反応後にジフルオロベ
ンゾニトリルを反応させる方法(特開昭63−1894
35号公報)などが提案されている。
【0003】これらの方法では、重合溶媒としてNMP
が極めて好適に使用されているが、その製造過程、特に
分離,洗浄工程において、NMPが水に混合した水溶液
が多量に生成する。これをそのまま廃棄することは保安
環境上問題があり、またコスト高を招くものであった。
このNMPを効率良く回収することができれば、経済性
が向上し、また廃棄物の取扱上、可燃性,引火性,臭気
等の保安環境を改善することができる。
【0004】すなわち、重合反応により生成するポリマ
ー反応からは、NaClなどの塩と、反応しきれずに残
ったオリゴマーなどの有機物が発生し、ポリマーの純度
を上げるために、多量の水,有機溶媒で洗浄される。経
済的観点から、溶媒は全量回収されるのが好ましいが、
洗浄液には1〜数10%の固形物が含まれている。この
中で、オリゴマーなどの有機物は付着性が高く、容易に
溶媒を回収することができず、付着性の出ない含液率ま
での溶媒回収は経済的ではなかった。
【0005】そのため、従来からこの種の有機物を含む
NMP含有液からNMPを回収する方法がいくつか提案
されてされているが、特開昭61−53324号公報や
同62−253624号公報に記載されている方法は、
バッチ式であり、効率的ではなかった。また、米国特許
第4965370号明細書では、薄膜蒸発器を用いて連
続化を試みているが、固形分を10%以下の含液率にし
て取り出すことには無理があり、回収率も低かった。さ
らに、特開平2−111402号公報には、連続的な処
理が可能であるとの記載があるが、当該オリゴマーは付
着性が強く、薄膜蒸発器においては含液率20%以下で
固化してしまい、排出に問題があった。
【0006】そこで、本発明者らはポリシアノアリール
エーテルの製造工程において、重合溶媒であるNMPを
効率良く、かつ塩,オリゴマー等の廃棄物を粉体状で排
出でき、さらに回収プロセスを連続化できる方法を開発
すべく鋭意研究を重ねた。
【0007】
【課題を解決するための手段】 その結果、ポリシアノ
アリールエーテルの製造工程で生成するNMP及び生成
塩含有水溶液を、まず蒸発晶析缶(以下、蒸発缶とい
う)に導入してある程度溶媒を分離し、次いで溶媒を蒸
溜操作して水とNMPとを分離することにより、分解,
変質が少なく、回収されたNMPはそのまま再度使用で
きることを見出した。さらに、蒸発缶で分離した固形分
を特定の乾燥機に導入して溶媒と固形分とを分離するこ
とにより、固形分の粉末化を行えることを見出した。本
発明はかかる知見に基いて完成したものである。
【0008】すなわち本発明は、ジハロゲノベンゾニト
リル及び二価フェノールとアルカリ金属塩あるいは二価
フェノールのアルカリ金属塩を、重合溶媒としてN−メ
チル−2−ピロリドンを用いて反応させ、ポリシアノア
リールエーテルを製造する際に、得られる反応混合物
にN−メチル−2−ピロリドン、又はN−メチル−2−
ピロリドンと水の混合物を添加して析出したポリシアノ
アリールエーテルを分離回収した後に得られるN−メチ
ル−2−ピロリドン及び生成塩含有水溶液、上記で
分離回収したポリシアノアリールエーテルを水洗して得
られるN−メチル−2−ピロリドン及び生成塩含有水溶
液、上記及び/またはのN−メチル−2−ピロリ
ドン及び生成塩含有水溶液を水洗してポリシアノアリー
ルエーテルオリゴマーを分離回収した後に得られるN−
メチル−2−ピロリドン及び生成塩含有水溶液、及び
上記で分離回収したポリシアノアリールエーテルオリ
ゴマーを水洗して得られるN−メチル−2−ピロリドン
及び生成塩含有水溶液から選ばれた少なくとも1種類の
N−メチル−2−ピロリドン及び生成塩含有水溶液を、
蒸発缶に連続的に導入しながら加熱し、N−メチル−2
−ピロリドン及び水を蒸発させ、次いで蒸留塔に連続的
に導入してN−メチル−2−ピロリドンと水とを分離す
ることを特徴とするN−メチル−2−ピロリドンの回収
方法を提供するものである。
【0009】まず、本発明の回収方法の対象となる原液
は、ジハロゲノベンゾニトリル及び二価フェノールとア
ルカリ金属塩あるいは二価フェノールのアルカリ金属塩
を原料として用い、重合溶媒としてNMPを用いた重合
液あるいは洗浄液である。
【0010】ここで、ジハロゲノベンゾニトリルとして
は、2,6−ジクロロベンゾニトリル;2,4−ジクロ
ロベンゾニトリル;2,6−ジフルオロベンゾニトリ
ル;2,4−ジフルオロベンゾニトリル;2−クロロ−
6−フルオロベンゾニトリル;2−フルオロ−6−クロ
ロベンゾニトリル等が挙げられ、特に2,6−ジクロロ
ベンゾニトリル;2,6−ジフルオロベンゾニトリルが
好ましい。
【0011】また、二価フェノールとしては、1,2−
ジヒドロキシベンゼン;1,3−ジヒドロキシベンゼ
ン;1,4−ジヒドロキシベンゼン;2−メチル−1,
4−ジヒドロキシベンゼン;2,6−ジメチル−1,4
−ジヒドロキシベンゼン;2−メトキシ−1,4−ジヒ
ドロキシベンゼン等のジヒドロキシベンゼン類、4,
4’−ジヒドロキシビフェニル;3,5’−ジヒドロキ
シビフェニル;3,5−ジヒドロキシビフェニル;3−
メチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル;2,2’
−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル等のジ
ヒドロキシビフェニル類、1,2−ジヒドロキシナフタ
レン;1,3−ジヒドロキシナフタレン;1,4−ジヒ
ドロキシナフタレン;1,5−ジヒドロキシナフタレ
ン;1,6−ジヒドロキシナフタレン;1,7−ジヒド
ロキシナフタレン;1,8−ジヒドロキシナフタレン;
2,3−ジヒドロキシナフタレン;2,6−ジヒドロキ
シナフタレン;2,7−ジヒドロキシナフタレン;4,
8−ジメチル−2,6−ジヒドロキシナフタレン等のジ
ヒドロキシナフタレン類、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルエーテルなどのジヒドロキシジフェニルエーテル
類等を挙げることができる。特に好ましいジヒドロキシ
アリール化合物は、1,3及び1,4−ジヒドロキシベ
ンゼン(レゾルシノール,ハイドロキノン)である。
【0012】さらにアルカリ金属塩としては、アルカリ
金属の炭酸塩,炭酸水素塩等が挙げられる。具体的に
は、炭酸リチウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭
酸セシウム,炭酸水素リチウム,炭酸水素ナトリウム,
炭酸水素カリウム,炭酸水素セシウムなどが挙げられ
る。この二価フェノールとアルカリ金属塩は、反応系中
で二価フェノールのアルカリ金属塩を形成して、重合反
応を進行させるものである。したがって、反応原料とし
て上記の二価フェノールとアルカリ金属塩に代えて、こ
れらに対応する二価フェノールのアルカリ金属塩を使用
してもよい。
【0013】 このような原料の使用量は特に制限なく
適宜選定すればよいが、通常二価フェノールに対してジ
ハロゲノベンゾニトリル0.95〜1.03(モル比)、好
ましくは0.98〜1.01であり、アルカリ金属塩の場合
は1.0〜3.0(モル比)、好ましくは1.0〜2.0、アル
カリ金属水素塩の場合は2.0〜6.0(モル比)、好まし
くは2.0〜4.0である。また、二価フェノールのアルカ
リ金属塩を用いる場合は、通常、二価フェノールのアル
カリ金属塩に対してジハロゲノベンゾニトリルをほぼ当
モル用いる。
【0014】本発明では、このような原料にNMPを重
合溶媒として使用する。その使用量は、特に制限はない
が、溶媒中に生成物ポリマーの重合濃度が0.5〜2.5モ
ル/リットルとなるようにすることが好ましい。
【0015】この重合反応は、通常160〜300℃、
好ましくは190〜210℃の温度範囲にて、1〜10
時間、好ましくは2〜5時間行えばよい。さらにこの反
応は、常圧下で行ってもよく、また若干の加圧下で行っ
てもよい。特に、アルゴンガス,窒素ガスなどの不活性
ガス雰囲気下で反応を行うことがより効果的である。
【0016】なお、上記重合反応に際して、必要に応じ
て分子量調節剤を添加することができる。使用しうる分
子量調節剤としては、例えばモノハロゲノベンゾニトリ
ル,モノフェノール等が挙げられる。また、その使用量
は、目的とする重合体の分子量との関係から適宜決定す
ればよい。
【0017】また、上記反応において、昇温した後に生
成水と共沸する溶剤による脱水あるいは不活性ガスによ
る脱水を行っても良い。共沸する溶剤としてはトルエ
ン,クロロベンゼン,アニソールなどが挙げられる。
【0018】さらに、反応の停止に末端停止剤を添加し
てもよい。末端停止剤としては、フェノール,クミルフ
ェノール,メトキシフェノール,シアノフェノール等の
1価フェノール;メチルクロライド,クロロベンゾニト
リル,フルオロベンゾニトリル,クロロベンゾフェノ
ン,フルオロベンゾフェノンなどの1価ハロゲン化物;
2,4−ジクロロベンゾニトリル,2,6−ジクロロベ
ンゾニトリル,2,4−ジフルオロベンゾニトリル,
2,6−ジフルオロベンゾニトリル等のポリハロゲン化
ベンゾニトリル等が挙げられる。
【0019】上記重合のさらに具体的な条件は、特開昭
62−223226号公報,同63−189435号公
報,同63−370733号公報等の記載されていると
おりである。
【0020】この反応終了後、反応生成物であるポリシ
アノアリールエーテルはNMP中に溶解した状態で存在
している。この反応生成物に、さらに必要によりNMP
を添加して希釈する。これは、重合溶液の粘度を低下さ
せるためであり、添加するNMPの量は通常重合溶媒に
対して3倍量以下である。さらに、この希釈した溶液
に、NMPあるいはNMPと水の混合液を添加する。こ
れにより、生成物であるポリシアノアリールエーテルが
粒子として析出してくる。このような粒子化溶媒は、N
MP/水の重量比が100/0〜30/70のものが好
ましく、使用量は重合溶媒に対して0.5〜3倍量であ
る。このようにして析出したポリシアノアリールエーテ
ルと溶液を濾過あるいは遠心分離などにより分離する。
この濾液はNMPを多量に含有し、さらに生成塩を含有
する水溶液である。ここで、生成塩とは反応により生成
するアルカリ金属のハロゲン化物である。このNMP及
び生成塩含有水溶液は上記水溶液である。
【0021】上記のようにして、分離されたポリシアノ
アリールエーテルをNMPと水の混合溶液で、さらに水
で洗浄する。この洗浄溶媒としてはNMP/水の重量比
が100/0〜30/70の割合の混合溶液が好適であ
る。また使用量は重合溶媒に対して0.5〜5倍量程度で
ある。さらに水で洗浄するが、この水洗は塩酸等の無機
酸あるいはシュウ酸等の有機酸を用いた中和処理をもあ
わせて行っても良い。
【0022】この洗浄により、ポリシアノアリールエー
テルオリゴマーが分離される。このように、NMPと水
の混合溶液での洗浄及び水での洗浄により得られる洗浄
液はNMPと生成塩を含有する水溶液であり、上記の水
溶液を構成する。
【0023】さらに前記の如く得られた水溶液及び/
または水溶液は、NMPの含有量65重量%未満、水
の含有量35重量%以上、ポリシアノアリールエーテル
オリゴマーの含有量0.05〜1重量%、生成塩0.1〜5
重量%程度である。この溶液に水を添加し、濾過または
遠心分離によりポリシアノアリールエーテルオリゴマー
を分離してもよい。ポリシアノアリールエーテルオリゴ
マーはNMP濃度が65重量%以下になると析出しはじ
め、40重量%以下になると沈澱する。この洗浄液はN
MPと生成塩を含有する水溶液であり、上記の水溶液
である。この操作により、ポリシアノアリールエーテル
オリゴマーの含有量はほぼ0%とすることができる。こ
の水溶液は再度オリゴマーの回収用に使用し得る。
【0024】このようにして分離されたオリゴマーをさ
らに上記と同様にして水洗してもよい。ここで得られる
NMPと生成塩を含有する水溶液は、前記の水溶液と
なる。
【0025】さらに本発明の回収方法の対象となる原液
としては、得られた反応混合物に剪断力を与えながら
蒸留あるいは蒸発操作を行って得られたNMP含有液
(5−1)、反応混合物に剪断力を与えながら冷却し、
次いで蒸留あるいは蒸発操作を行って得られたNMP含
有液(5−2)、得られた反応混合物に、ポリシアノア
リールエーテルの粒子化溶媒を添加してポリシアノアリ
ールエーテルを粒子化し、または反応混合物にNMPを
添加して冷却することによりポリシアノアリールエーテ
ルを粒子化し、次いで蒸留あるいは蒸発操作を行って得
られたNMP含有液(5−3)、得られた反応混合物
に、ポリシアノアリールエーテルが粒子化しない程度の
NMPを添加して希釈し、次いでポリシアノアリールエ
ーテルの粒子化溶媒を添加してポリシアノアリールエー
テルを粒子化した後、蒸留あるいは蒸発操作を行って得
られたNMP含有液(5−4)、得られた反応混合物を
冷却してポリシアノアリールエーテルを析出させた後、
そのまま、または粒子化溶媒もしくはNMPを添加して
粉砕し、次いで蒸留あるいは蒸発操作を行って得られた
NMP含有液(5−5)、あるいは反応混合物の冷却
を、剪断条件下で行い、ポリシアノアリールエーテルを
析出させた後、そのまま、または粒子化溶媒あるいはN
MPを添加して粉砕し、次いで蒸留あるいは蒸発操作を
行って得られたNMP含有液(5−6)、上記で分
離回収したポリシアノアリールエーテルをNMPで洗浄
して得られるオリゴマー含有NMP含有液、あるいは
上記で分離回収したポリシアノアリールエーテルオリ
ゴマーを水洗して得られるNMP含有液、なども含める
ことができる。
【0026】なお、上記において反応混合物(スラリ
ー)に剪断力を与える装置(粒子化装置)としては、槽
内に通常のアンカー翼,後退翼,パドル,リーク翼,シ
グマ型等の攪拌翼を備えた槽型攪拌槽,一軸又は多軸の
ニーダ又は押出機,震動式,パドルドライヤー等を使用
することができる。この粒子化装置は、例えば反応容器
に攪拌翼を設けて反応容器と一体のものとしてもよく、
反応容器とは別の粒子化槽もしくは粒子化機器を設けて
もよい。
【0027】このときのスラリー温度は室温〜沸点(雰
囲気圧力に従う)、圧力は留去媒体として各種不活性ガ
ス,共沸溶媒,もしくは自圧を利用した常圧、または減
圧下で行うことができる。また溶媒留去(蒸留操作)時
間は、NMPの留去速度を1分間あたり、反応に使用し
た量の0.007〜0.7倍を留去するように調整し、反応
に使用したNMPの0.3〜0.97倍を留去するように調
整することが好ましい。
【0028】また上記(5−2)に記したように、得ら
れた反応混合物に剪断力を与えながら冷却し、次いでN
MPを留去することにより、ケーキ容積を減少させるこ
とが可能である。このときの冷却温度は重合反応温度よ
り低い温度、例えば室温〜195℃程度が好ましく、溶
媒の留去時間全体もしくはその一部に連続してまたは適
当な間隔で行うことができるが、通常は、0(上記(5
−1)に相当)〜480分間行えばよい。
【0029】 上記(5−3)においては、重合溶媒と
相溶性を有するが、生成重合体を溶解しない溶媒(粒子
化溶媒)を添加する。このような溶媒を添加すると、生
成重合体は溶解せず粒子状に細分化される。また、上記
(5−4)に示したように、重合溶液に希釈剤を添加し
て冷却した後、粒子化溶媒を添加してもよい。
【0030】希釈剤としては、重合溶媒と同様な中性極
性溶媒を使用することができる。希釈剤の添加量は、生
成ポリマー1g当たり1cc以上、または重合溶媒の3倍
以内(容量比)程度を目安とすればよく、これを一度に
全量あるいは30分以内の時間をかけて徐々に添加すれ
ばよい。また希釈する際の反応系の温度は150℃〜重
合温度とし、希釈後の系の温度は50〜190℃とする
ことが 好ましい。
【0031】一方、粒子化溶媒としては、メタノール,
エタノール,プロパノール,イソプロパノール,アセト
ン,メチルエチルケトン,水,またはこれらの混合物、
あるいは重合溶媒とこれらの混合物等があげられ、重合
体中に残留しないように、沸点の低いものが好ましい。
また、粒子化溶媒の添加量は、各種条件により異なり、
一義的に定めることはできないが、通常は重合体溶液に
対して0.2倍以上、好ましくは0.5〜5.0倍の量とす
る。この添加量が少なすぎると、一部の重合体は粒子化
するが、他は塊状になり、収率が低くなるおそれがあ
る。
【0032】粒子化溶媒を添加する際には、重合体溶液
の温度は適宜範囲に設定すればよいが、一般には、重合
体溶液と粒子化溶媒の混合物の沸点以下、好ましくは1
00〜180℃とする。あまり低温では、該溶媒の添加
前に重合体が固化してしまい、またあまり高温にする
と、粒子化溶媒の揮散量が多くなり、好ましくない。
【0033】上記の粒子化溶媒は、重合体溶液に一度に
全量を添加してもよいが、通常は1〜60分、好ましく
は3〜20分程度かけて添加する。あまり急速に添加す
ると、一部の重合体が粒子化せず、塊となる場合があ
り、他方、あまり長時間をかけて添加すると、生産性が
低下する。
【0034】また上記粒子化溶媒として、重合溶媒との
混合溶媒、たとえばNMPと水との混合溶媒を使用する
ことができる。このNMPと水との混合溶媒におけるN
MPと水との混合割合は、特に制限はないが、通常はN
MP/水=95/5〜30/70(容量比)、好ましく
は90/10〜50/50(容量比)である。また、こ
のNMPと水とからなる粒子化溶媒の使用量は、前記重
合溶媒の0.5〜5倍(容量比)程度を目安とすればよ
い。このようにして生成ポリマーを粒子化した後、上記
と同様の条件で溶媒を留去すればよい。
【0035】次に上記(5−5)に記したように、反応
終了後そのまま冷却し、ポリマーを析出させてから粉砕
を行うこともできる。このときの冷却条件としては、1
〜480分かけて室温〜130℃にすることが好まし
く、冷却時に剪断力を与えることで、より好ましい状態
の析出状態を得ることができる。また、粉砕は、温度を
室温〜溶媒の沸点として、通常の機械的粉砕手段により
行うことができる。この粉砕時に重合溶媒又は上記粒子
化溶媒を、生成ポリマー1g当たり1cc以上添加するこ
とにより、ポリマーの粉砕を容易に行うことができる。
粉砕後の溶媒の留去は上記と同様にして行えばよい。
【0036】このようにして重合体粒子を得た後、これ
を濾過し、常法にしたがって洗浄、乾燥等の必要な後処
理を行うが、洗浄溶媒としては、重合溶媒または粒子化
溶媒を用いることができる。洗浄溶媒の使用量は、通
常、重合溶媒の0(洗浄せず)〜10倍が適当であり、
重合溶媒との混合溶媒を用いる場合の割合は、重合溶媒
/粒子化溶媒=100/0〜0/100とすればよい。
また洗浄溶液温度は室温〜沸点、洗浄時間は1〜60分
とし、洗浄回数は0(洗浄せず)〜10回が適当であ
る。この洗浄によりポリマーケーキ中の残留オリゴマー
等が効果的に除去される(上記)。
【0037】本発明のNMPの回収方法では、回収原液
として、以上に述べた水溶液,水溶液,水溶液,
水溶液,NMP含有液,NMP含有液及びNMP
含有液の中から選ばれた少なくとも1種類を、集めて
あるいは別々に回収工程に送り、NMPの回収及び廃棄
物の粉体化を行う。
【0038】本発明の回収方法の全工程の概略は、図1
に示したとおりである。この処理工程は、基本的に次の
3つの工程からなる。以下、各工程順に説明する。ま
ず、上述の原液は、蒸発缶1に導入される。この蒸発缶
1は、原液中の固形分を大粒子化させながら固液分離す
るものであり、処理量などに応じて、各種形式のものを
用いることができる。例えば、蒸発蒸気のバブリングに
よる自然対流、あるいはプロペラや噴流などにより強制
対流を行い塩粒子の凝集,晶析を促すもので、汎用的に
用いられる形式としては、自然循環式浸管型,自然循環
式水平管型,自然循環式垂直短管型,バスケット型,カ
ランドリヤ型,垂直長管上昇膜型,プロペラカランドリ
ヤ型,水平管下降膜型,垂直長管下降膜型,強制循環式
水平管型,強制循環式垂直管型,コイル型,攪拌膜型,
遠心式,フラッシュ蒸発式,などを用いることができ、
特に装置各部への付着量が少なく、強制的に対流を起こ
させる形式であるプロペラカランドリヤ型やプロペラコ
イル型を用いることが好ましい。
【0039】この蒸発缶1における操作温度は、60〜
204℃、好ましくは80〜150℃の範囲が適当であ
り、圧力は、50〜760mmHg、好ましくは50〜
200mmHgである。すなわち、NMPの沸点は常圧
で204℃であり、これより高温あるいは高圧では、多
くの熱量を加えなければならず、運転コストが多大とな
り、さらに高温ではNMPの変質が促進されてしまう。
また、低温では蒸発操作時間が長くなり、低圧にするた
めには大容量の真空ポンプが必要になるなどの不都合が
ある。
【0040】上述の蒸発缶1で蒸発分離したNMP及び
水は蒸留塔2に導入され、蒸留操作により塔頂からは水
が得られ、塔底あるいはサイドカットによりNMPが得
られる。この蒸留塔の操作条件は、NMPと水とを分離
できるものであれば良く適宜選定すればよい。得られた
NMPは、水の含有量が0.05重量%以下であり、生成
塩やオリゴマーはほとんど含有しておらず、また分解,
変質がほとんどない。従って、再び前述の重合反応の溶
媒として、このまま使用できるものである。
【0041】一方、前記蒸発缶1で分離した固形分は、
剪断力,解砕力を有する攪拌手段を備えた乾燥機3に導
入され、含液率が約20%以下になるまで乾燥処理され
る。このとき蒸発分離した液分は、蒸発缶1に導入する
前の原液に戻され、再度処理される。また、含液率が約
20%以下に低下した固形分は、粉体となって系外に排
出される。
【0042】この乾燥機3に導入される固形分は、乾燥
基準含液率が25〜300%,好ましくは50〜300
%の範囲で、スラリー状で流動性を保った状態であるこ
とが望ましく、含液率が25%未満では蒸発缶1から乾
燥機3への移送が困難になり、含液率が高いと乾燥機の
負担が増すため好ましくない。また、温度及び圧力は、
前記蒸発缶1と同じ理由から、温度を100〜220
℃,好ましくは130〜200℃、圧力を50〜760
mmHg,好ましくは80〜200mmHgの範囲に設
定すべきである。
【0043】さらにこの乾燥機3を加熱するためのジャ
ケット温度は、固形分中のオリゴマーが壁面に付着して
固化することを抑制するために、150℃以上、好まし
くは160℃にすべきである。
【0044】また、剪断力,解砕力を有する攪拌手段と
は、高粘度原料の局部加熱が起きないように、原料を強
制的に攪拌して伝熱壁面近くの原料を常に更新させ、ま
た固着が生じたときに、該固着物を粉砕,粉化させる能
力を有するもので、例えば汎用的に用いられている形式
として、円筒及び溝型攪拌乾燥機,涅和乾燥機,攪拌膜
型乾燥機,回転ミルあるいは振動ミル型乾燥機などを用
いることができるが、特に、攪拌翼が遊星運動すること
により壁面近くの材料の掻き取り性がよく、原料全体を
均等に混合して解砕力が強いプラネタリーミキサーを用
いることが好ましい。
【0045】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によりさら
に詳しく説明する。 実施例1 (1) 重合反応 攪拌装置,アルゴンガス吹き込み管,熱電対,分留器を
装備した重合反応器に、レゾルシノール6.61kg,
2,6−ジクロロベンゾニトリル10.31kg,炭酸ナ
トリウム7.00kg,N−メチル−2−ピロリドン(N
MP)60リットルを入れ、アルゴンガスを吹き込みな
がら温度195℃に昇温後トルエンとの共沸により生成
水を1時間脱水し、その後、200℃で1時間反応させ
た。次いで、これに2,6−ジフロロベンゾニトリル0.
10kgをNMP0.8リットルに溶解した溶液を添加し
て、200℃で2時間重合させた。さらに、NMP0.8
リットルに2,6−ジフロロベンゾニトリルを0.08k
gを溶解させた溶液を添加し、200℃で30分間反応
させて末端停止処理を行った。反応終了後、温度200
℃で重合溶液に室温のNMP56リットルを5分間で添
加して希釈した。この際の内温は170℃であった。次
いで、粒子化溶媒としてNMP/水(64リットル/1
6リットル)の混合溶媒を10分間で添加し、ポリシア
ノアリールエーテルのスラリーを得た。この時のスラリ
ー温度は130℃であった。得られたスラリーを濾過し
た。この濾液を水溶液1とする。得られたケーキをNM
P/水(172リットル/44リットル) 混合溶液で1
回洗浄し、オリゴマーを除去した。この濾液を水溶液2
とする。その後、水180リットル/シュウ酸二水和物
1kgの水溶液で1回、水180リットルで11回、2
0分間加熱洗浄を行い、次いで、乾燥機中で一晩乾燥
し、ポリマーを回収した。水洗1回目,2回目,3回目
の洗浄液をそれぞれ水溶液3,4及び5とした。各水溶
液の組成を第1表に示す。
【0046】
【表1】
【0047】(2) 重合液, 洗浄液の混合 ポリマーを回収除去したNMP含有液、即ち水溶液1及
び2(NMP266kg,水36kg,オリゴマー1.6
kg,生成塩3.8kg)にポリマー水洗液、即ち水溶液
3,4及び5(NMP49kg,水492kg,生成塩3.5
kg)を添加し、NMP含有水溶液Aとした。この水溶液
AはNMP315kg,水528kg,オリゴマー1.6kg,
生成塩7.3kgを含んでいた。
【0048】 (3) 固形分の分離 この水溶液Aを、125kg/時の流量で蒸発缶に供給
し、連続的に蒸発晶析させた。その際に蒸発した蒸気を
Bとした。8時間ごとに缶底部より、固形分を含むスラ
リーを間欠的に抜き出した。このスラリーをCとした。
このスリラー中の析出塩の粒径を第2表に示す。スラリ
ーの乾燥基準の含液率は300重量%であった。
【0049】(4) 蒸留 (3) の蒸発蒸気Bを蒸留塔に供給して連続蒸留した。蒸
留塔は内径300mm,理論段19段/供給段12段,
サイドカット18段,還流比0.3,塔頂圧力100Tor
r,塔底温度140℃であった。この蒸留により、塔頂
から得られた水の純度は99.995%以上、サイドカッ
トから回収されたNMPの純度は99.98%,水分0.0
1%、重質分0.01%であった。
【0050】(5) スラリーからのNMPの回収 (3) のスラリーCを遊星運動攪拌型乾燥機に供給し、液
分を蒸発させてNMPを回収した。乾燥圧力は最低で5
0Torr,最高で150Torrの間で変化し、乾燥温度は1
25℃から145℃であった。蒸発により得られた蒸気
を凝縮させ、これを回収液Dとした。この液は飛沫同伴
によるオリゴマーを含んでいるため、NMP含有水溶液
Aに戻した。乾燥は蒸発蒸気が出なくなるまで約6時間
続けた。そして常圧に戻し、系外へ排出した。こうして
得られた固形物をEとした。この固形物中の乾燥基準の
含液率と乾燥機への付着量を第3表に示す。また、ジャ
ケット温度と粉化の関係を第4表に示す。
【0051】 比較例1 前記(3) で蒸発缶の代わりに、単なるフラッシュドラム
で加熱した以外は、実施例1と同様に行った。結果を第
2表に示す。
【0052】比較例2 前記(5) で遊星運動攪拌型乾燥機の代わりに、壁とのク
リアランスを同等にした一軸アンカー翼を用いた以外は
実施例1と同様に行った。結果を第3表及び第4表に示
す。
【0053】比較例3 前記(5) で遊星運動攪拌型乾燥機の代わりに、振動型乾
燥機を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を第
3表及び第4表に示す。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】実施例2 実施例1と同様の重合反応を行い、粒子化溶媒を添加す
る代わりに、反応混合物に剪断力を与えながら冷却し、
次いで溶媒を留去してポリシアノアリールエーテル粉末
を得た以外は実施例1と同様に行った。留去液,洗浄液
の組成を第5表に示す。
【0058】
【表5】
【0059】実施例3 攪拌装置,アルゴンガス吹き込み管,熱電対,Dean-Sta
rkトラップを装備したセパラブルフラスコに、レゾルシ
ノール22.02kg,2,6─ジクロロベンゾニトリル
34.35kg,炭酸ナトリウム23.32kg,実施例1
で回収した水含有量0.01%のNMP200ミリリット
ルを入れ、アルゴンガスを吹き込みながら温度195℃
に昇温後、トルエンとの共沸により生成水を1時間脱水
し、その後、200℃で1時間反応させた。次いで、こ
れに2,6─ジフロロベンゾニトリル0.35gをNMP
2ミリリットルに溶解した溶液を添加して、200℃で
重合させた。反応途中、2時間後,3時間後,4時間
後,5時間後に重合溶液を少量サンプリングして還元粘
度を測定した。還元粘度は採取した溶液を水洗,乾燥
後、p−クロロフェノール溶媒中、濃度0.2g/dl,
60℃にて測定した。結果を第6表に示す。
【0060】比較例4 溶媒として第6表に示す市販品のNMPを使用した以外
は実施例3と同様の操作を行った。結果を第6表に示
す。
【0061】実施例4 溶媒として実施例1と同様の操作で、重合と回収を45
回繰り返したNMPを用いた以外は、実施例3と同様の
操作を行った。結果を第6表に示す。
【0062】
【表6】
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の回収方法
によれば、不純物の極めて少ないNMPを効率よく連続
的に回収することができる。このNMPは、精製等の処
理を行うことなく、再度重合溶媒として使用することが
でき、循環して使用することにより、ポリシアノアリー
ルエーテルを経済的に製造できるとともに、廃棄物の低
減を図ることができる。また廃棄物を粉化できるので、
その取扱い性が向上し、保安環境を向上させることがで
きる。したがって、本発明は、各種部品の素材に好適な
ポリシアノアリールエーテルを製造効率も向上でき、有
効な利用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理工程の概略図である。
【符号の説明】
1:蒸発缶 2:蒸留塔 3:乾燥機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−255833(JP,A) 特開 平2−302435(JP,A) 特開 平4−31433(JP,A) 特開 平3−281531(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジハロゲノベンゾニトリル及び二価フェ
    ノールとアルカリ金属塩あるいは二価フェノールのアル
    カリ金属塩を、重合溶媒としてN−メチル−2−ピロリ
    ドンを用いて反応させ、ポリシアノアリールエーテルを
    製造する際に、得られる反応混合物にN−メチル−2
    −ピロリドン、又はN−メチル−2−ピロリドンと水の
    混合物を添加して析出したポリシアノアリールエーテル
    を分離回収した後に得られるN−メチル−2−ピロリド
    ン及び生成塩含有水溶液、上記で分離回収したポリ
    シアノアリールエーテルを水洗して得られるN−メチル
    −2−ピロリドン及び生成塩含有水溶液、上記及び
    /またはのN−メチル−2−ピロリドン及び生成塩含
    有水溶液を水洗してポリシアノアリールエーテルオリゴ
    マーを分離回収した後に得られるN−メチル−2−ピロ
    リドン及び生成塩含有水溶液、及び上記で分離回収
    したポリシアノアリールエーテルオリゴマーを水洗して
    得られるN−メチル−2−ピロリドン及び生成塩含有水
    溶液、から選ばれた少なくとも1種類のN−メチル−2
    −ピロリドン及び生成塩含有水溶液を、蒸発晶析缶に連
    続的に導入しながら加熱し、N−メチル−2−ピロリド
    ン及び水を蒸発させ、次いで蒸留塔に連続的に導入して
    N−メチル−2−ピロリドンと水とを分離することを特
    徴とするN−メチル−2−ピロリドンの回収方法。
  2. 【請求項2】 前記蒸発晶析缶内で、晶析により缶底部
    に固形分を沈降させ、次いでこの固形分を、スラリー状
    で流動性を保ったまま、剪断力,解砕力を有する攪拌手
    段を備えた乾燥機に導入して加熱し、固形分の含液率が
    20%以下になるまで液分を蒸発させてN−メチル−2
    −ピロリドンを回収するとともに、前記固形分を粉体と
    してあるいは水を添加して水溶液として排出することを
    特徴とする請求項1記載のN−メチル−2−ピロリドン
    の回収方法。
  3. 【請求項3】 前記乾燥機のジャケット加熱媒体温度を
    150℃以上として壁面への固形分の付着固化を抑制す
    ることを特徴とする請求項2記載のN−メチル−2−ピ
    ロリドンの回収方法。
  4. 【請求項4】 ジハロゲノベンゾニトリル及び二価フェ
    ノールとアルカリ金属塩あるいは二価フェノールのアル
    カリ金属塩を、重合溶媒としてN−メチル−2−ピロリ
    ドンを用いて反応させ、ポリシアノアリールエーテルを
    製造する際に、得られた反応混合物に剪断力を与えな
    がら蒸留あるいは蒸発操作を行って得られたN−メチル
    −2−ピロリドン含有液、反応混合物に剪断力を与えな
    がら冷却し、次いで蒸留あるいは蒸発操作を行って得ら
    れたN−メチル−2−ピロリドン含有液、得られた反応
    混合物に、ポリシアノアリールエーテルの粒子化溶媒を
    添加してポリシアノアリールエーテルを粒子化し、また
    は反応混合物にN−メチル−2−ピロリドンを添加して
    冷却することによりポリシアノアリールエーテルを粒子
    化し、次いで蒸留あるいは蒸発操作を行って得られたN
    −メチル−2−ピロリドン含有液、得られた反応混合物
    に、ポリシアノアリールエーテルが粒子化しない程度の
    N−メチル−2−ピロリドンを添加して希釈し、次いで
    ポリシアノアリールエーテルの粒子化溶媒を添加してポ
    リシアノアリールエーテルを粒子化した後、蒸留あるい
    は蒸発操作を行って得られたN−メチル−2−ピロリド
    ン含有液、得られた反応混合物を冷却してポリシアノア
    リールエーテルを析出させた後、そのまま、または粒子
    化溶媒もしくはN−メチル−2−ピロリドンを添加して
    粉砕し、次いで蒸留あるいは蒸発操作を行って得られた
    N−メチル−2−ピロリドン含有液、あるいは反応混合
    物の冷却を、剪断条件下で行い、ポリシアノアリールエ
    ーテルを析出させた後、そのまま、または粒子化溶媒あ
    るいはN−メチル−2−ピロリドンを添加して粉砕し、
    次いで蒸留あるいは蒸発操作を行って得られたN−メチ
    ル−2−ピロリドン含有液、上記で分離回収したポ
    リシアノアリールエーテルをN−メチル−2−ピロリド
    ンで洗浄して得られるオリゴマー含有N−メチル−2−
    ピロリドン含有液、および上記で分離回収したポリ
    シアノアリールエーテルオリゴマーを水洗して得られる
    N−メチル−2−ピロリドン含有液、から選ばれた少な
    くとも1種類のN−メチル−2−ピロリドン含有液を、
    蒸発晶析缶に連続的に導入しながら加熱し、N−メチル
    −2−ピロリドン及び水を蒸発させ、次いで蒸留塔に連
    続的に導入してN−メチル−2−ピロリドンと水とを分
    離することを特徴とするN−メチル−2−ピロリドンの
    回収方法。
  5. 【請求項5】 前記蒸発晶析缶内で、晶析により缶底部
    に固形分を沈降させ、次いでこの固形分を、スラリー状
    で流動性を保ったまま、剪断力,解砕力を有する攪拌手
    段を備えた乾燥機に導入して加熱し、固形分の含液率が
    20%以下になるまで液分を蒸発させてN−メチル−2
    −ピロリドンを回収するとともに、前記固形分を粉体と
    してあるいは水を添加して水溶液として排出することを
    特徴とする請求項4記載のN−メチル−2−ピロリドン
    の回収方法。
  6. 【請求項6】 前記乾燥機のジャケット加熱媒体温度を
    150℃以上として壁面への固形分の付着固化を抑制す
    ることを特徴とする請求項5記載のN−メチル−2−ピ
    ロリドンの回収方法。
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