JPH0773619B2

JPH0773619B2 - トーピース

Info

Publication number: JPH0773619B2
Application number: JP2295589A
Authority: JP
Inventors: ハインツ・ヴイツトマン; カール・シユトリツツル; アンドレアス・ヤーニシユ
Original assignee: ハーテーエムシュポルトーウントフライツァイトゲレーテアクチエンゲゼルシャフト
Priority date: 1989-11-03
Filing date: 1990-11-02
Publication date: 1995-08-09
Anticipated expiration: 2010-08-09
Also published as: EP0426050A3; US5149124A; JPH03168172A; ATA254289A; DE59008193D1; AT398042B; EP0426050B1; EP0426050A2; RU1829947C

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、トーピースであって、スキー板に固定可能な
ケーシングが設けられていて、該ケーシングにリリース
ばねが収納されており、前記ケーシングが、前記リリー
スばねによって負荷された抗張棒により貫通されてお
り、該抗張棒が、横方向部材を介して２つのアングルレ
バーの短い方のレバーアームに作用しており、前記両ア
ングルレバーが鉛直の旋回軸線を中心にして旋回可能で
あり、前記両アングルレバーの長い方のレバーアームが
スキー靴の靴底の前端部に接触している形式のものに関
する。

［従来の技術］このような形式のトーピースはオーストリア国特許第32
1170号明細書に既に記載されている。両靴底押えのアー
ムは、スライダの端部に設けられた、上方を向いた折曲
げ部に作用する（上記オーストリア国特許明細書の第２
図参照）。したがって、この折曲げ部が横方向部材とし
て働く。この公知のトーピースでは、両アングルレバー
が靴底をたんに側方でしか把持していない。上方から靴
底をしっかり保持するためには、付加的な靴底押えが設
けられている。この付加的な靴底押えばスキーヤの後方
ねじれ転倒時に、ケーシングに支承された軸を中心にし
て上方に旋回させることができる。付加的な靴底押えが
必要となることに基づき、この公知のトーピースの構造
は複雑となる。

複写等によって開示されていない企業内部の公知技術
（A1762/89参照）により既に提案されているトーピース
においては、両アングルレバーがケーシングの後端部に
配置された支承部材に支承されている。この支承部材は
リリースばねの影響を受けてケーシングに押圧される。
この公知の構成では、たしかにスキー靴のしっかりとし
た保持が両アングルレバーによってのみ行なわれ、しか
もスキーヤの転倒時には支承部材を長手方向平面内で上
方に旋回させ、さらに横方向平面内でも旋回させること
ができる。しかしこの公知のトーピースは、両アングル
レバーを靴底の厚さに自動的に適合させるための装置を
有している。このことは２つの斜面とリリースばねとに
よって生ぜしめられる。リリースばねのプレロードは、
たとえ制限された規模であっても靴底の厚さに関連して
いる。

［発明が解決しようとする課題］本発明の課題は公知の構成の欠点を取り除いて、比較的
単純な構造を有するトーピースを提供することである。

［課題を解決するための手段］この課題を解決するために本発明の構成では、冒頭で述
べた形式のトーピースにおいて、ケーシングの後端部
が、少なくとも抗張棒の下方に位置する範囲に、支承部
材のための、鉛直の長手方向中心平面に対して対称的に
配置された、鉛直方向に延びる接触面を有しており、前
記両アングルレバーの旋回軸線が、前記抗張棒のための
貫通開口を備えた前記支承部材に配置されており、前記
両アングルレバーが靴底押えとしても形成されており、
さらに前記貫通開口が、前記支承部材に前記抗張棒に対
する、有利には高さ方向における相対運動を許すように
形成されており、ケーシングの、前記抗張棒の上方に位
置する範囲に、後方と上方とに向かって開いた方形の切
欠きが形成されており、該切欠きに片腕式のレバーが支
承されており、該レバーの自由端部が前記支承部材と連
結されているようにした。

［発明の効果］本発明によれば、支承部材のための両接触面がトーピー
スの鉛直の長手方向中心平面に対して平行に延びている
ことに基づき、トーピースの滑走位置においてケーシン
グにおける支承部材の面接触が確保されている。さら
に、両アングルレバーが支承部材の旋回時でも一緒に旋
回させられるので、スキーヤの後方転倒時には、弾性率
範囲内でスキー靴のためのガイドが維持される。しかも
靴底押えとしても働くアングルレバーの正確な高さ調整
も可能になる。

これまで、トーピースの両アングルレバーを靴底の厚さ
に適合させることは、２つの別個の調整ねじによって行
なわれていた（オーストリア国特許第270440号明細書参
照）。

既に提案された別の公知の構成では、Ｕ字形のヨークの
ウェブに設けられたねじ山付孔にねじ込まれた調整ねじ
を用いて、靴底に対するフォーク状の靴底押えの高さ位
置が調節される（フランス国特許出願公開第2586580号
明細書参照）。前記ヨークの脚部はトーピースの滑走位
置ではばねケーシングの外面に固持されるが、しかしス
キーヤの転倒時には後方に解離される。ただしこの公知
のトーピースは本発明によるトーピースとは基本的に異
なる形式のものに属している。

請求項３に記載の構成により、鉛直の長手方向中心平面
における支承部材のガイドと、ねじの調節時における支
承部材の連行とが保証される。

請求項４に記載の構成はケーシングにおける前記レバー
の信頼性の良い支持を可能にする。請求項５に記載の構
成もこの方向を目的としている。

請求項６に記載の構成により、スキー靴に隣接した抗張
棒端部の安定した支承が得られる。

請求項７に記載の構成により、支承部材のための旋回軸
が前記レバーによって形成され、それと同時に摩耗のな
い旋回が生ぜしめられる。

［実施例］以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。

図面には、トーピース全体が符号１で示されている。こ
のトーピースはケーシング２を有していて、このケーシ
ング２はスキー板３の上面3aにねじ3b（一点鎖線でのみ
示す）によって固定されている。ケーシング２には、コ
イルばねとして形成されたリリースばね４が収納されて
いる。このリリースばね４のプレロードは公知の形式で
ねじ山付スリーブ５によって調節することができる。リ
リースばね４はばね受け６と支承スリーブ７との間に配
置されており、この支承スリーブ７はケーシング２に設
けられた鉛直の横方向壁2aに支承されている。リリース
ばね４は軸方向で抗張棒８によって貫通される。この抗
張棒８の一方の端部8aには、ねじ山付スリーブ５が螺合
されており、抗張棒８の他方の端部8bは横方向部材９
に、たとえばリベット留めにより固定されている。

鉛直の横方向壁2aの裏側ではケーシング２に、少なくと
もこのケーシング２の前記抗張棒８の下方に位置する範
囲において、トーピース１の鉛直な長手方向中心平面に
対して対照的に配置されかつ鉛直方向に延びている２つ
の接触面2b₁,2b₂が設けられている。両接触面2b₁,2b₂に
は、トーピース１の滑走位置において支承部材10が対応
面10a₁,10a₂で接触している。この支承部材10は後方か
ら見てフレーム状に形成されており、つまり抗張棒８の
ために貫通開口10bを備えており、しかも側面図で見る
とほぼＣ字形の形状を有している（第４図参照）。Ｃ字
形体の上側の脚部は横方向に一貫して延びるプレート10
cによって形成されるが、下側の脚部はトーピース１の
鉛直の長手方向中心平面に対して対称的に配置された２
つの舌片10d₁,10d₂から成っている。プレート10cと各舌
片10d₁;10d₂との間には、軸線11a;11bが配置されてお
り、この軸線11a;11bには、各１つのアングルレバー12;
13が支承されている。各アングルレバー12,13の長い方
のレバーアーム12a,13aはほぼＵ字形の横断面を有して
おり、この場合、両脚部には軸線14,15,16,17が配置さ
れている。これらの軸線にはそれぞれローラ18,19,20,2
1が支承されている。この場合に長い方のレバーアーム1
2a,13aの上側の脚部は靴底押えとしてスキー靴の靴底の
上面にも支持されている。両アングルレバー12,13の短
い方のレバーアーム12b,13bは抗張棒８に固定された横
方向部材９に公知の形式で支持されている。

ケーシング２の横方向壁2aはその下端部に、後方に向け
られた水平な突起2dを有しており、この突起2dは平面図
で見て方形に形成されていて、トーピース１の滑走位置
において支承部材10に設けられた切欠き10eに係合す
る。

ケーシング２の上面は、トーピース１の長手方向に延び
る方形の切欠き2eを有している。この切欠き2eは支承部
材10の方向と上方とに向かって開いている。この切欠き
2eには、レバー22が支承されており、このレバー22は球
状の支承ピン22aで球面状の切欠き2fに係合している。
この切欠き2fは前記切欠き2eを制限する横方向壁2cに配
置されている。また、球状の支承ピン22aの代わりにレ
バー22の前端部に、横方向に延びる円筒状のビードを設
けることも可能である。その場合、このビードは半円形
横断面を有する溝に係合する。この溝は前記方形の切欠
き2eを制限する横方向壁2cに形成される。レバー22の自
由端部は切欠き22bを有しており、この切欠き22bには、
支承部材10に設けられた円筒状の突起10fが遊びをもっ
て係合している。切欠き22bの輪郭は突起10fに合わせら
れている。

前記切欠き2eは、ケーシング２に固定された横方向に延
びるウェブ23によって跨がれる。ウェブ23には、ネジ山
付孔23aが設けられており、このねじ山付孔23aには調整
ねじ24がねじ込まれている。調整ねじ24の下端部は、回
転可能ではあるが、スナップリング25によって軸方向の
移動を防止されてレバー22に支承されている。

トーピース１を靴底の厚さに合わせようとする場合、ま
ず所望の間隔が調節されるまで、調節ねじ24が手で回動
させられる。この間隔は第１図においてd minで、第５
図においてd maxで示されている。

滑走位置において、個々の構成部材は第１図〜第３図に
示した位置をとる。

滑走中にスキーヤの後方転倒が行なわれると、支承部材
10が上方に旋回させされる。この場合、レバー22の旋回
縁部22cは旋回軸を形成する（第６図参照）。このため
には、旋回縁部22cが丸く面取りされている。それと同
時に抗張棒８を介してリリースばね４が若干押し縮めら
れる。さらに、支承部材10の切欠き10eがケーシング２
の突起2dから持ち上げられる。これにより、抗張棒８に
対する支承部材10の旋回が可能になる。支承部材10の突
起10fとレバー22の自由端部に設けられた切欠き22bとの
間の遊びに基づき、鉛直の長手方向中心平面における支
承部材10の旋回時に、支承部材10の突起10fがひっかか
るか、またはこの突起10fによってレバー22が傷つけら
れるような危険は生じない。

スキーヤの後方転倒がねじれ転倒と組み合わされている
と、鉛直の長手方向中心平面内での支承部材10の旋回に
対して付加的に、さらに横方向平面における旋回も起こ
る（第７図参照）。このような旋回時には、レバー22の
切欠き22bに係合している支承部材10の突起10fが支承部
材10のための旋回軸を形成する。このことは、抗張棒８
のために支承部材10に設けられた貫通開口10bが十分な
寸法を有していて、したがってこのような旋回を許すこ
とに基づき可能となる。この場合に支承部材10は外方旋
回する方のアングルレバー、たとえばアングルレバー13
の側に若干持ち上げられ、このことはスキー靴の解放を
容易にする。

本発明は図示した前記実施例に限定されるものではな
い。それどころか、本発明の枠から逸脱することなく種
々の変化形が可能である。簡単にされた実施例におい
て、支承部材が横方向平面において付加的に旋回させら
れることなくアングルレバーだけを旋回させたい場合に
は、前記ピンが四角形の横断面を有していてもよい。さ
らに、調整ねじを支持するレバーに、支承部材の切欠き
に遊びをもって係合するような突起を備えさせることも
考えられる。考えられる別の変化形においては、調整ね
じの代わりにレバーにねじ山付ピンが不動に固定されて
いて、このねじ山付ピンが、手動により回動可能なナッ
ト、たとえばちょうナットを支持しており、この場合、
ウェブとレバーとの間にコイル圧縮ばねが配置されてい
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであって、第１図は薄
い靴底の場合の、滑走位置に位置するトーピースの鉛直
の長手方向中心断面図、第２図は第１図に示したトーピ
ースの平面図、第３図は第１図の矢印IIIの方向で見た
図、第４図は支承部材の斜視図、第５図は厚い靴底の場
合の、滑走位置に位置するトーピースの鉛直の長手方向
中心断面図、第６図はスキーヤの後方転倒時におけるト
ーピースの鉛直の長手方向中心断面図、第７図はねじれ
転倒と組み合わされた後方転倒時におけるトーピースを
第６図の矢印VIIの方向で見た図である。１……トーピース、２……ケーシング、2a……横方向
壁、2b₁,2b₂……接触面、2c……横方向壁、2d……突
起、2e……切欠き、2f……切欠き、３……スキー板、3a
……上面、3b……ねじ、４……リリースばね、５……ね
じ山付スリーブ、６……ばね受け、７……支承スリー
ブ、８……抗張棒、8a,8b……端部、９……横方向部
材、10……支承部材、10a₁,10a₂……対応面、10b……貫
通開口、10c……プレート、10d₁,10d₂……舌片、10e…
…切欠き、10f……突起、11a,11b……軸線、12,13……
アングルレバー、12a,13a,12b,13b……レバーアーム、1
4,15,16,17……軸線、18,19,20,21……ローラ、22……
レバー、22a……支承ピン、22b……切欠き、22c……旋
回縁部、23……ウェブ、23a……ねじ山付孔、24……調
整ねじ、25……スナップリング

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者アンドレアス・ヤーニシユオーストリア国エイエンハウゼン・アーホルンガツセ 11 (56)参考文献特開昭57−107175（ＪＰ，Ａ) 特公昭57−61434（ＪＰ，Ｂ２) 特公昭59−15915（ＪＰ，Ｂ２)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】トーピースであって、スキー板に固定可能
なケーシングが設けられていて、該ケーシングにリリー
スばねが収納されており、前記ケーシングが、前記リリ
ースばねによって負荷された抗張棒により貫通されてお
り、該抗張棒が、横方向部材を介して２つのアングルレ
バーの短い方のレバーアームに作用しており、前記両ア
ングルレバーが鉛直の旋回軸線を中心にして旋回可能で
あり、前記両アングルレバーの長い方のレバーアームが
スキー靴の靴底の前端部に接触している形式のものにお
いて、ケーシング（２）の後端部が、少なくとも抗張棒
（８）の下方に位置する範囲に、支承部材（10）のため
の、鉛直の長手方向中心平面に対して対照的に配置され
た、鉛直方向に延びる接触面（2b₁,2b₂）を有してお
り、前記両アングルレバー（12,13）の旋回軸線（11a,1
1b）が、前記抗張棒（８）のための貫通開口（10b）を
備えた前記支承部材（10）に配置されており、前記両ア
ングルレバー（12,13）が靴底押えとしても形成されて
おり、さらに前記貫通開口（10b）が、前記支承部材（1
0）に前記抗張棒（８）に対する相対運動を許すように
形成されており、ケーシング（２）の、前記抗張棒
（８）の上方に位置する範囲に、後方と上方とに向かっ
て開いた方形の切欠き（2e）が形成されており、該切欠
き（2e）に片腕式のレバー（22）が支承されており、該
レバー（22）の自由端部が前記支承部材（10）と連結さ
れていることを特徴とするトーピース。
【請求項２】ケーシング（２）に設けられた前記切欠き
（2e）が、横方向に延びる水平のウェブ（23）によって
跨がれており、該ウェブ（23）に設けられた鉛直方向に
延びるねじ山付孔（23a）に調整ねじ（24）がねじ込ま
れており、該調整ねじ（24）の下端部が、前記レバー
（22）に回動可能ではあるがスナップリング（25）によ
って軸方向の移動を防止されて支承されている、請求項
１記載のトーピース。
【請求項３】前記支承部材（10）を前記レバー（22）と
連結するために、前記支承部材（10）が、スキー板先端
に向いた突起（10f）を有しており、該突起（10f）が、
前記レバー（22）に設けられた対応する切欠き（22b）
に遊びを持って係合しており、前記支承部材（10）が前
記レバー（22）に支持されている、請求項２記載のトー
ピース。
【請求項４】前記レバー（22）の前端部が球状の支承ピ
ン（22a）を有しており、該支承ピン（22a）が、前記方
形の切欠き（2e）を制限する横方向壁（2c）に形成され
た球面状の切欠き（2f）に係合している、請求項２記載
のトーピース。
【請求項５】前記レバーの前端部が、横方向に延びる円
筒状のビードを有しており、該ビードが、前記方形の切
欠きを制限する横方向壁に形成された半円形横断面を有
する溝に係合している、請求項２記載のトーピース。
【請求項６】前記抗張棒（８）の後端範囲が円筒状の区
分を備えており、該区分が支承スリーブ（７）に軸方向
で案内されており、該支承スリーブ（７）が、ケーシン
グ（２）に設けられた鉛直の横方向壁（2a）に固定され
ている、請求項１記載のトーピース。
【請求項７】前記レバー（22）における前記支承部材
（10）のための支持部が、丸く面取りされた旋回縁部
（22c）によって形成されている、請求項３記載のトー
ピース。