JPH077227Y2 - キャンピングカー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案はキャンピングカーに関するものである。

「従来の技術」 従来のキャンピングカーを製造するに当り、中小形ワン
ボックスカーが考えられるが、中小形ワンボックスカー
では高さ及び長さが不足するため居室、寝室、炊事場及
びバス、トイレを内装することは困難である。特に炊事
場及びバス、トイレを使用するための上下水槽及び電源
装置等を収容する機械室が必要であるため、大形ワンボ
ックスカーを利用しなければならないという問題があっ
た。

「考案が解決しようとする課題」 本案は普通自動車免許で乗用可能な中小形のキャブオー
バー運転室を備えたトラックを利用することによって比
較的広い居室、寝室と炊事場及びバス、トイレ及び充分
な機械室を内装したキャンピングカーを提供することを
目的とする。

「課題を解決するための手段」 上記の目的を達成するため本案は 車台の前部にキャブオーバー運転室を設け、該運転室の
後部に長方形の箱を設けてなる自動車において、箱の中
程から後部に居住室が形成され、箱の前部に該居住室と
上記運転室を接続する通路を設け、該通路の一側部に流
し及び調理台を設け、他側部にトイレを備えた浴室を設
けてなり、該通路前部と上記運転室後壁とを傾斜通路で
接続し、該傾斜通路の前方両側に該通路への入口空間を
設け、該空間の一側部に運転席を設け、他側部に助手席
を設け、かつ居住室には居間床と寝室床とが上下段に設
けられ、かつ居間床から上記通路への階段が設けられ、
該階段の直上に寝室床への出入口を設けてなり、上記通
路及び上記両側部の直下にガスボンベ及び上下水槽を備
えた機械室を配設してなるキャンピングカー によって構成する。

「作用」 従って運転室２内の運転席２′に座り、上記キャンピン
グカーを運転する。目的地では所定地に駐車させ、運転
室２の運転席２′と助手席２″との間の入口空間ｓから
傾斜通路５″、通路５及び１個の階段12を経て出入口23
から居間床10上に入り、或は出入口23から寝室床11に入
ることができる。又居間床10から１個の階段12を経て通
路５に昇る際、頭や身体が出入口23内に入るため腰をか
がめる必要がないし、該階段12から出入口23を経て寝室
床11上に昇ることができる。炊事者は通路５上において
流し６及び調理台７を使用して炊事を行い、バス、トイ
レは上記浴室９内において行うことができる。調理台７
のガスレンジ７′はガスボンベ13からのガスに点火して
用い、浴槽９′内の浴湯は上水槽14よりの水をガス湯沸
器17を経て給湯することができるし、流し６やトイレ８
の水洗水（下水）は下水槽15内に流下貯留させる。

「実施例」 車台１の前部にキャブオーバー運転室２を有する自動車
において、運転室２の後部に長方形の箱３を支持する。
自動車は長さ7.05m、幅2.16m、高さ3.64mで、箱３は長
さ4.69m、幅2.52m、高さ2.75mであり、乗車定員10人の
普通自動車である。箱３の中程から後部には居住室４が
形成され、居間床10を下段に寝室床11を上段に設けた２
階建てとなっている。箱３の前部には上記居住室４と上
記運転室２とを接続する通路５が設けられ、該通路５の
床板５′は該通路５の両側部に延長され、一側部に流し
６及び調理台７が設けられ、調理台７上にはガスレンジ
７′が設けられ、他側部にトイレ８を備えた浴室９が設
けられている。上記床板５′の直下にはガスボンベ13、
ポンプ18、上下水槽14、15、発電機19とその駆動用発動
機20を備えた機械室16が設けられ、その幅は箱３の幅
（2.52m）と一致している。流し６の上部前壁にはガス
湯沸器17が設けられ、上水槽14からポンプ18を経て流し
６及び浴槽９′に配管される。又発電機19による交流電
源からポンプ18、電灯21、換気扇22等に配線される。通
路５の前端には運転室２の後壁２″に接続する傾斜通路
５″が設けられ、運転室２の前傾による自動車エンジン
点検に際し後壁２″と離れるようになっている。上記傾
斜通路５″の前方両側に該通路５″への入口空間ｓを設
け、該空間ｓの一側部に運転席２′を設け、他側部に助
手席２″を設ける。又通路５の後端は居住室４に開口
し、１個の階段12によって居間床10に出入し、寝室床11
とは出入口23から出入することができる。尚図中24で示
すものは居室内に設けたテーブル、25はベンチシート、
26は窓、27はベッド、28は前輪、29は駆動後輪、30は居
間の出入用ドア、31、31′は後部ドア、32は浴室９のド
アである。

「考案の効果」 本案は上述のように構成したので、比較的小形の普通自
動車にバス、トイレ及び炊事場を内装し得るばかりでな
く居間及び寝室を比較的広く形成し得て快適な居住性を
備えたキャンピングカーが得られる便益がある。さら
に、居住室と運転席との間にトイレ、流し等を設けたの
で、運転席及び居住室の何れからも容易にトイレ、流し
等に行き易く、また通路前部と運転席後壁とを傾斜通路
で接続し、かつ傾斜通路の前方の運転室内には入口空間
を設け、その両側に運転席及び助手席を設けたので運転
席から居住室へ極めて容易に移行することができ、かつ
居住床からは１個の階段及び出入口によって道路へも寝
室床へも容易に移動し得て使い勝手の良い快適なキャン
ピングカーを実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案のキャンピングカーを示す側面図、第２図
は第１図Ａ−Ａ線による平面図、第３図は第１図Ｂ−Ｂ
線による平面図である。 １……車台、２……キャブオーバー運転室、２′……運
転席、２″……助手席、ｓ……入口空間、３……箱、４
……居住室、５……通路、５″……傾斜通路、６……流
し、７……調理台、８……トイレ、９……浴室、10……
居間床、11……寝室床、12……階段、13……ガスボン
ベ、14、15……上下水槽、16……機械室、23……出入
口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車台の前部にキャブオーバー運転室を設
   け、該運転室の後部に長方形の箱を設けてなる自動車に
   おいて、箱の中程から後部に居住室が形成され、箱の前
   部に該居住室と上記運転室を接続する通路を設け、該通
   路の一側部に流し及び調理台を設け、他側部にトイレを
   備えた浴室を設けてなり、該通路前部と上記運転室後壁
   とを傾斜通路で接続し、該傾斜通路の前方両側に該通路
   への入口空間を設け、該空間の一側部に運転席を設け、
   他側部に助手席を設け、かつ居住室には居間床と寝室床
   とが上下段に設けられ、かつ居間床から上記通路への階
   段が設けられ、該階段の直上に寝室床への出入口を設け
   てなり、上記通路及び上記両側部の直下にガスボンベ及
   び上下水槽を備えた機械室を配設してなるキャンピング
   カー。