JPH077201U - 可変移相器 - Google Patents
可変移相器Info
- Publication number
- JPH077201U JPH077201U JP3298493U JP3298493U JPH077201U JP H077201 U JPH077201 U JP H077201U JP 3298493 U JP3298493 U JP 3298493U JP 3298493 U JP3298493 U JP 3298493U JP H077201 U JPH077201 U JP H077201U
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductor
- line
- dielectric
- phase shifter
- dielectrics
- Prior art date
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- Pending
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- Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 入出力間線路のインピーダンス、および、物
理的長さを変化させずに、位相を変化することができる
可変移相器を提供する。 【構成】 内導体2および外導体3を有するトリプレー
ト線路において、誘電体10の変位方向に隣接し、誘電
体10とともに駆動棒5によって連動される補正用導体
20とから構成される。 【効果】 移相器内線路の物理的長さを変えずに、位相
を変化することができ、さらに、当該線路のインピーダ
ンスが変化しないため、入出力側に整合部を設ける必要
がなく、移相器構造をコンパクトにすることができる。
理的長さを変化させずに、位相を変化することができる
可変移相器を提供する。 【構成】 内導体2および外導体3を有するトリプレー
ト線路において、誘電体10の変位方向に隣接し、誘電
体10とともに駆動棒5によって連動される補正用導体
20とから構成される。 【効果】 移相器内線路の物理的長さを変えずに、位相
を変化することができ、さらに、当該線路のインピーダ
ンスが変化しないため、入出力側に整合部を設ける必要
がなく、移相器構造をコンパクトにすることができる。
Description
【0001】
本考案は、マイクロ波帯および準マイクロ波帯電波の計測用移相器、または、 通信機やレーダー等に用いられる移相器に関する。
【0002】
従来使用されている誘電体挿入型の可変移相器を、図4(a)の一部截断断面 図に例示する。従来型移相器は、2つの入出力接栓1a、1bと、それらを接続 するトリプレート線路を構成する内導体2と、その上下に位置する2枚の外導体 3とを有し、さらに、その内導体と外導体との一対の間隙に挿入される一対の誘 電体と、それらを線路に直角方向に移動させ、内導体2に対する誘電体4の相対 的位置を変更させる駆動棒5とから構成される。
【0003】 図4(b)は、図4(a)におけるA−A線断面図で、内導体2と該導体3と の間隙に、誘電体4が移動される状態を示している。駆動棒5を変位すると、内 導体2と外導体3との間隙を誘電体4が占める割合が変化するため、接栓1aお よび1b間の実効的誘電率が変化する。このように線路の実効的誘電率が変ると 、一方の接栓から入力され、他方から出力されるマイクロ波の通る電気的線路長 が変化し、その結果出力信号の位相が変化する。
【0004】
しかし、トリプレート線路の内外導体間において、誘電体位置を変化させると 、位相が変化すると共に、インピーダンスも変化し、電圧定在波(VSWR)が 悪くなる。例えば、誘電体をその内外導体間に挿入した時の線路の実効誘電率を 、εrとすると、誘電体が挿入されない時に比べ、線路のインピーダンスは、 1/√εr下がるため、不整合が生じる。これを改善するには、従来、入出力側 にテーパーまたはステップ等の整合部を設けていたが、そのため移相器が大型化 し、取扱いが難しくなる。
【0005】 本考案の目的は、線路のインピーダンス、および、物理的長さを変化させずに 、位相を変化することができる可変移相器を提供することにある。
【0006】
上記目的は、中心導体とそれを間に挾む2枚の導体基板とを有し、入力および 出力接栓間を接続するトリプレート型線路と、当該線路の中心導体と2枚の導体 基板との間隙に装荷される一対の板状誘電体と、当該誘電体の当該線路に対する 相対的位置を変えるため当該誘電体と接続され、それを変位する駆動手段と、当 該誘電体の駆動方向に隣接して当該駆動手段に接続され、当該誘電体とともに間 隙内を駆動される板状補正用導体とを有し、当該誘電体を中心導体近傍に装荷し た場合としない場合では、入力および出力接栓間のインピーダンスが変化せず、 位相だけが変化する可変移相器によって達成することができる。
【0007】
本考案を適用した可変移相器は、トリプレート線路の中心導体と、それを間に はさむ2枚の導体基板との間において、中心導体近傍に占める誘電体の割合を変 化させることによって、当該線路の実効誘電率を変化させる。
【0008】 誘電体が、当該線路において占める割合が最大の場合の実効誘電率をεeffと すると、当該線路を伝わる信号の伝搬速度vは、 v=c/√(εeff・μ) で表される。ここで、cは真空中の光速度3x1011mm/sec、μは比誘磁 率である。ここで、μはほとんど変化しないため、信号の伝搬速度vは、εeff の1/2乗に反比例する。また、この時、線路の物理的長さをLとすると、その 電気的長さLeは、 Le=√(εeff・μ)・L で表される。つまり、信号の伝搬速度vが遅くなった分だけ、電気的長さが長く なる。
【0009】 一方、駆動手段を作動させ、装荷された一対の誘電体が引き抜かれる。その代 わりに一対の板状補正用導体が、中心導体近傍に挿入されると、その補正用導体 が2枚の導体基板の代わりとなる。この時の線路の電気的長さLe0は、中心導 体と補正用導体間に存在する媒質は空気であるため、 Le0=L となる。したがって、誘電体挿入時と補正用導体挿入時との線路の電気的長さの 差は、L(√(εeff・μ)−1)となり、位相の差は2πL(√(εeff・μ) −1)/λとなる。ここで、λは、信号の自由空間における波長(単位mm)で ある。
【0010】 したがって、誘電体をその変位範囲内で動かすことによって、上記の位相差の 範囲内で出力信号の位相を、自由に変化させることができる。
【0011】 さらに、インピーダンスZは、図3に示される大きさのトリプレート線路では 、中心導体と導体基板との間隙を満たす媒質の誘電率をεとすると、 Z = C1/{√ε([(w/b)/(1-t/b)]+C2/(C3・ε))} と表される。ここで、C1、C2、C3は定数である。また、誘電体を引き抜き 、補正用導体が中心導体近傍に存在する場合には、中心導体と補正用導体との間 隙には、空気が存在するため、εは近似的に1となり、補正用導体同士の距離を bhとすると、この時のインピーダンスZhは近似的に、 Zh = C1/{[(w/bh)/(1-t/bh)]+C2/C3} したがって、補正用導体間の距離bhを適正に選ぶことで、ZとZhを等しく することができるため、線路のインピーダンスを変化させることなく、出力信号 の位相を変えることができる。
【0012】
本考案を適用した一実施例を図1(a)および(b)によって説明する。 図1(a)は、本考案による可変移相器を上方から見た一部截断面図、(b) は、(a)図におけるA−A線断面図である。
【0013】 図1(b)において、板状の内導体2と、それを間にはさむ2枚の板状外導体 3とが、本実施例におけるトリプレート線路の構成に含まれる。さらに、本実施 例は、その内導体2と外導体3との間隙に挿入する誘電体としての2枚の板状強 誘電体10と、それらに隣接して接続される2枚の板状補正用導体20と、それ ら強誘電体10と補正用導体20とを連動して、変位させる駆動機構50とを有 する。
【0014】 駆動機構50は、図1(b)の矢印が示す方向に変位することができる駆動棒 5と、その駆動棒5に接続された取付け板40と、取付け板40の上下端に、互 いに向かい合う合うように接続され、それらの内表面に強誘電体10および補正 用誘電体20を保持する一対の支持板30とから構成される。
【0015】 ここで、強誘電体10の構成材料としては、高誘電体セラミックが使用できる 。内導体2、外導体3、および、補正用導体20の構成材料としては、例えば、 アルミ等を使用し、支持板30には、誘電体を構成材料として使用する。また、 取付け板40には、例えば、アルミ板を使用する。
【0016】 本実施例の動作を、図1(a)によって説明する。 ここで、接栓1aにその位相を変化させたい信号を入力する。この信号は、内 導体2および外導体3を通り、接栓1bから出力される。この時、駆動棒5を変 位させることによって、内導体2近傍での空間で強誘電体10の占める割合が変 化すると、入出力接栓1a、1b間における実効的誘電率が変化する。その結果 、入出力接栓1a、1b間の信号速度が変化し、つまり、電気長が変化するため 、出力信号の位相が変化する。
【0017】 本実施例の構造では、駆動棒5を、本紙面に面して左側へ変位させたとき、内 導体2近傍の空間で強誘電体10の占める割合が大きくなるため、内導体2およ び外導体3が構成する線路の電気的長さが長くなる。
【0018】 さらに、本実施例では、強誘電体10に隣接して、それと連動して変位する補 正用導体20を有している。そのため、駆動棒5により、内導体2近傍の空間に おいて強誘電体10の占める割合が、最大から最小に変化した場合でも、入出力 接栓1a、1b間のインピーダンスが変化しない。
【0019】 本実施例では、内導体の形状を板状としたが、これに限られるものではなく、 任意の形状、例えば、蛇行形状とすることにより、線路の物理的長さを長くする こともできる。また、変化の度合いは、使用される強誘電体10の誘電率が大き いほど、大きくなる。
【0020】 本考案を適用した他の一実施例を、図2によって説明する。図2(a)は、本 実施例を上方から見た図、(b)は、それを側面方向から見た側面図である。
【0021】 本実施例は、入出力接栓1a、1bと、外箱を兼用する外導体3とを含む上記 実施例の可変移相器と同じ内部構造(図示せず)と、内部に取付けられている強 誘電体10および補正用導体20を連動する駆動棒5と、駆動棒5の変位距離( ストローク)を、回転運動により調整する変位距離調整部80とを有する。
【0022】 本実施例は、上記実施例と同様に、入出力接栓1a、1bの一方から信号を入 力し、他方から信号を出力する。出力信号の位相は、上記と同様に、内外導体間 に挿入される強誘電体が、内導体近傍空間において占める割合に比例して変化す る。
【0023】 本実施例を使用する場合、予め変位距離調整部80の回転角と、入出力信号の 位相差との関係を計測し、その結果、得られた校正曲線から、所望の位相差を得 るための変位距離調整部80の回転角を決定する。ここで、変位距離調整部80 を操作するには、手動または回転角制御可能なサーボモータを用いることができ る。
【0024】
本考案によると、移相器内線路の物理的長さを変えずに、位相を変化すること ができ、さらに、当該線路のインピーダンスが変化しないため、入出力側に整合 部を設ける必要がなく、移相器構造をコンパクトにすることができる。
【0025】
【図1】本考案を適用した一実施例において、(a)は
上方から見た一部截断面図、(b)は(a)におけるA
−A線断面図。
上方から見た一部截断面図、(b)は(a)におけるA
−A線断面図。
【図2】本考案を適用した他の一実施例において、
(a)は上方から見た図、(b)は側面から見た図。
(a)は上方から見た図、(b)は側面から見た図。
【図3】トリプレート線路の構造を説明する図。
【図4】従来技術による移相器において、(a)は上方
から見た一部截断面図、(b)は(a)図におけるA−
A線断面図。
から見た一部截断面図、(b)は(a)図におけるA−
A線断面図。
1a、1b…接栓、 2…内導体、 3…外導体、 4
…誘電体、5…駆動棒、 10…強誘電体、 20…補
正用導体、 30…支持板、40…取付け板、 50…
駆動機構、 80…変位距離調整部。
…誘電体、5…駆動棒、 10…強誘電体、 20…補
正用導体、 30…支持板、40…取付け板、 50…
駆動機構、 80…変位距離調整部。
Claims (1)
- 【請求項1】中心導体とそれを間に挾む2枚の導体基板
とを有し、入力および出力接栓間を接続するトリプレー
ト型線路と、 当該線路の中心導体と2枚の導体基板との間隙に装荷さ
れる一対の板状誘電体と、 当該誘電体の当該線路に対する相対的位置を変えるため
当該誘電体と接続され、それを変位する駆動手段と、 当該誘電体の駆動方向に隣接して当該駆動手段に接続さ
れ、当該誘電体とともに間隙内を駆動される板状補正用
導体とを有することを特徴とする可変移送器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3298493U JPH077201U (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 可変移相器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3298493U JPH077201U (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 可変移相器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH077201U true JPH077201U (ja) | 1995-01-31 |
Family
ID=12374146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3298493U Pending JPH077201U (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 可変移相器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH077201U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015233205A (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-24 | 日立金属株式会社 | 移相回路及びアンテナ装置 |
JP2016021631A (ja) * | 2014-07-14 | 2016-02-04 | 日立金属株式会社 | 移相器及びこれを備えたアンテナ装置 |
JP2018532344A (ja) * | 2015-10-30 | 2018-11-01 | ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド | アンテナシステム |
-
1993
- 1993-06-18 JP JP3298493U patent/JPH077201U/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015233205A (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-24 | 日立金属株式会社 | 移相回路及びアンテナ装置 |
JP2016021631A (ja) * | 2014-07-14 | 2016-02-04 | 日立金属株式会社 | 移相器及びこれを備えたアンテナ装置 |
CN105322251A (zh) * | 2014-07-14 | 2016-02-10 | 日立金属株式会社 | 移相器及具备该移相器的天线装置 |
CN105322251B (zh) * | 2014-07-14 | 2019-04-19 | 日立金属株式会社 | 移相器及具备该移相器的天线装置 |
JP2018532344A (ja) * | 2015-10-30 | 2018-11-01 | ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド | アンテナシステム |
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