JPH0771942A - 光学的歯車自動選別方法およびその装置 - Google Patents

光学的歯車自動選別方法およびその装置

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JPH0771942A
JPH0771942A JP21994493A JP21994493A JPH0771942A JP H0771942 A JPH0771942 A JP H0771942A JP 21994493 A JP21994493 A JP 21994493A JP 21994493 A JP21994493 A JP 21994493A JP H0771942 A JPH0771942 A JP H0771942A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基準歯車を使用せず、被測定歯車の品質管理
上で要求される歯面精度を光学的に瞬時に検出して、歯
車の良否を自動的に選別する。 【構成】 マニピュレータ23により歯車搬入ライン22か
らロータリエンコーダを装備した測定軸19に被測定歯車
18を嵌着する。この被測定歯車18の歯面に対しレーザ光
を照射する。被測定歯車18の歯面で反射して集光された
レーザ光をホログラム光学素子7a,7bにより収束しやす
い光波面に変換する。ホログラム光学素子7a,7bを経て
収束された光を2次元光センサアレー11a ,11b により
2次元光強度分布として検出する。光センサアレー11a
,11b により得られた歯面の測定データは、コンピュ
ータ27のパターン解析器27a ,27b によりデータベース
に記憶されているパターンと比較し、許容しうる誤差か
破棄すべき誤差かを判定する。コンピュータ27は仕分装
置24に選別指令を出力し、被測定歯車を仕分ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現在の生産工程中で2
歯面噛合測定を応用して行なっている歯車選別方法に代
えて、光学的に非接触で歯面を高速で測定して自動選別
する光学的歯車自動選別方法およびその装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車に使用される歯車は、大量
生産にもかかわらず、極めて高い精度が要求される。加
工方法も近年着々と進歩し、従来のシェービング方法に
加えて、熱処理後、ハード・フィニッシュをする方法も
開発され、それにともなって、歯面粗さを改善するホー
ニングも採用されるようになってきた。
【0003】これらの歯車の歯面は、静粛運転を可能に
するため、極めて巧妙な修正が加えられている。この量
産品の歯車の品質管理には、短時間に高精度の測定をす
ることが求められる。
【0004】図10は従来の2歯面噛合法による選別の
原理を示し、この2歯面噛合法を応用した選別機が従来
の生産加工ライン上で使用されている。この従来の2歯
面噛合方式は、基準歯車(マスタギア)30を基準歯車駆
動装置31にセットし、被測定歯車32を台車上に回転自在
に軸支し、基準歯車30と被測定歯車32とを圧着ばね33に
より押付けて回転し、形状の不具合のため両歯車の中心
間距離が変動する機械的量を中心間距離検出器34により
測定し、そのデータに基づき被測定歯車32の良否を判別
して選別装置35で選別するようにしている。
【0005】図11に示されるように、この方法では被
測定歯車32の左右歯面が相手の基準歯車30と噛合うが、
形状誤差があれば両歯車の中心間距離が変動しながら回
転することを応用している。しかし、両歯車の噛合は実
際には図12に示されるように、両歯車間に適当なバッ
クラッシュjを維持して回転するものであるので、この
方式は実際の運動状況と異なる。
【0006】一方、特公平2−17044号公報には光
学的形状誤差検出法を歯車の歯面に適用する例が示唆さ
れている。すなわち、図13に示されるように、レーザ
光源1から照射されたレーザ光で被測定歯車32の歯面を
照射し、その正反射光より歯面情報を得るもので、基準
は特殊光学素子(ホログラム等)であって基準歯車を必
要とせず、被測定歯車単体で測定できる。この場合、デ
ータの処理・解析方法は、図14に示されるように歯面
に形状誤差があると、正反射光の進行方向が変り、その
結果、特殊光学素子7(ホログラム光学素子)より出る
光線の方向が変り、誤差に応じて、2次元光センサアレ
ー11の検出面での光強度分布パターンが変化する現象を
利用する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の加工ライン上で
稼動する歯車自動選別機においては、基準歯車30と被測
定歯車32を2歯面噛合させて、両歯車の中心間距離の変
動から良否を判定する方法は、互いの左右歯面がバック
ラッシュなしに同時に相手歯車と噛合うので正常な噛合
状態といえない。すなわち、実際には、両歯車の軸間は
ベアリングでしっかり固定されているので、この変動す
る噛合はアブノーマルな状態である。
【0008】また、この中心間距離の変動から得られる
誤差は、左右歯面の誤差の相対的な量になるので、左右
それぞれの面の解析ができない。すなわち、機械的な面
と面の接触なので、歯面上にある凹部は測定されず、デ
ータに現れない。
【0009】したがって、従来の検出項目は、噛合中心
距離の機械的変化から歯車の大きさおよび左右歯面の影
響による偏心量、打傷等を検出する点に止まり、高度な
歯面情報を解明して選別すること、さらにはその結果を
生産加工ラインにフィードバックして、適切なコントロ
ールをすることは不可能であった。
【0010】さらに、従来は歯車生産加工ライン上から
数十個に1個程度サンプリングした歯車についてのみ、
歯形、歯すじを1個につき4〜50分を費して歯形・歯
すじ等の個別誤差を測定し管理しているが、大量に生産
される高性能の例えば自動車向けの減速機等に使用され
る歯車を管理するには不十分である。
【0011】一方、特公平2−17044号公報にて示
唆された光学的形状誤差検出法は、従来の問題点を一挙
に解決し得る可能性を秘めたものであるが、そのままで
は歯車の自動選別には使うことができない。
【0012】そこで、歯車の大きさ(ホブ等による切込
量の多少)、打傷の有無および偏心量が簡単な装置で検
出できること、他に短時間に全部の歯車をチェックする
適当な方法が見当らないことのため、従来の2歯面噛合
方法が数多く利用されているのが現状である。
【0013】本発明は、基準歯車を使用せず、被測定歯
車の品質管理上で要求される歯面精度を光学的に瞬時に
検出して、歯車の良否を自動的に選別できる光学的歯車
自動選別方法およびその装置を提供することを目的とす
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上述の目的に鑑みて、本発明の出願人が既に提案済みの
特公平2−17044号公報に示された光学的形状誤差
検出法を歯車の自動選別に適用したものであり、予め、
レーザ光学系によってとらえられるはずの被測定歯車の
歯面の誤差パターンをシミュレーション解析してデータ
ベースに記憶しておき、レーザ光学系による測定時は、
このパターンを検索し比較することによって被測定歯車
の良否を判定する構成の光学的歯車自動選別方法であ
る。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
学的歯車自動選別方法において、2系統のレーザ光学系
により被測定歯車の左右歯面を個別にかつ同時に測定す
る選別方法である。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1記載の光
学的歯車自動選別方法において、測定データのパターン
解析プログラムと、選別基準を決定するプログラムとを
別々に作成し、被測定歯車の選別に必要な選別項目の組
合せおよび選別基準値を選択して、被測定歯車を選別す
る選別方法である。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項3記載の光
学的歯車自動選別方法において、レーザー光学系の光セ
ンサアレーが感知する輝度パターンのピークが位置する
部位と、その輝度と、測定データから計算される累積ピ
ッチおよび偏心量とを、コンピュータ内のプログラムに
より設定された選別基準と比較して、被測定歯車の合否
を判定する選別方法である。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項1記載の光
学的歯車自動選別方法において、被測定歯車の歯面性能
に関する測定データを歯車生産加工ラインにフィードバ
ックする選別方法である。
【0019】請求項6記載の発明は、回転角度検出手段
21を装備した測定軸19と、この測定軸19に嵌着された被
測定歯車18の歯面に対しレーザ光を照射するレーザ光源
1a,1bと、被測定歯車18の歯面で反射して集光されたレ
ーザ光を収束しやすい光波面に変換する特殊光学素子7
a,7bと、この特殊光学素子7a,7bを経て収束された光
を2次元光強度分布として検出する光センサアレー11a
,11b と、この光センサアレー11a ,11b により得ら
れた歯面の測定データをパターン解析器27a ,27bによ
りそのデータベースに記憶されているパターンと比較し
て許容しうる誤差か破棄すべき誤差かを判定するコンピ
ュータ27とを具備した構成の光学的歯車自動選別装置で
ある。
【0020】請求項7記載の発明は、レーザ光により歯
面データを測定する測定装置25と、測定装置25から取出
された被測定歯車18を測定結果に基づき所定の位置に仕
分ける仕分装置24と、生産加工ラインから歯車搬入ライ
ン22上に供給された新たな被測定歯車18を測定装置25
へ、さらには仕分装置24へと移載する歯車移載装置23
と、コンピュータ27を中心とする制御系とにより構成し
た光学的歯車自動選別装置である。そして、歯車移載装
置23は、歯車搬入ライン22上から取上げた新たな被測定
歯車18a を測定軸19に装着する一方のグリップ23a と、
測定軸19にて測定終了した被測定歯車18を取外して仕分
装置24上に置換える他方のグリップ23b とを有する。ま
た、測定装置25は、被測定歯車18を嵌着した状態で回転
されるとともに回転角度検出用のエンコーダ21を装備し
た測定軸19と、この測定軸19に嵌着された被測定歯車18
の歯面にレーザ光を深い入射角で斜入射する物体光29a
,29bの光学系、ホログラム撮影のために使用される参
照光28a ,28b の光学系、被測定歯車18の歯面で反射さ
れた物体光を収束しやすい光波面に変換するホログラム
光学素子7a,7bおよびこのホログラム光学素子7a,7bに
よるプラス1次回折光を2次元光強度分布として検出す
る光センサアレー11a ,11b からなる、被測定歯車18の
2歯面に対応する2系統のレーザ光学系と、このレーザ
光学系を被測定歯車18のねじれ角に対応して回転する回
転機構14と、レーザ光学系を被測定歯車18のピッチ円半
径に対応して被測定歯車18に対し進退する移動機構17と
を有する。さらに、制御系は、被測定歯車18の回転に従
って連続的に1回転の左右歯面のデータを取込み、全歯
面のデータをパターン解析器27a ,27b によりデータベ
ースの予め知られているパターンと比較し、許容しうる
誤差か破棄すべき誤差かを選別判定し、その選別信号に
より前記仕分装置24を駆動するとともにデータを生産加
工ラインにフィードバックするものである。
【0021】
【作用】請求項1記載の発明は、レーザ光学系によって
とらえられるはずの被測定歯車の歯面の誤差パターンを
予めシミュレーション解析してデータベースに記憶して
おき、このデータベースをもとにレーザ光学系による測
定で得られた歯面の誤差パターンを検索し、比較するこ
とによって良否を判定する。
【0022】請求項2記載の発明は、被測定歯車の左右
歯面を二つのレーザ光学系により個別にかつ同時に測定
する。
【0023】請求項3記載の発明は、測定データのパタ
ーン解析プログラムと、選別基準を決定するプログラム
とを別々に作成し、被測定歯車に必要な選別項目および
選別基準値を選択して、被測定歯車を選別する。
【0024】請求項4記載の発明は、光センサアレーが
感知する輝度パターンのピークが位置する部位と、その
輝度と、測定データから計算される累積ピッチおよび偏
心量とを、コンピュータ内のプログラムにより設定され
た選別基準と比較して、被測定歯車の合否を判定する。
【0025】請求項5記載の発明は、測定データが歯面
の性能に関する情報なので、生産加工システムのホスト
・コンピュータにおくって、生産加工ラインの制御のデ
ータとする。
【0026】請求項6記載の発明は、被測定歯車18が測
定軸19にセットされると、歯面をレーザ光で照射する。
歯面での反射光は、特殊光学素子7a,7bにより収束しや
すい光波面に変換され、特殊光学素子7a,7bを経て収束
された光は、光センサアレー11a ,11b によって検知さ
れる。この光は、基準歯面の場合は1点に収束される
が、歯面の誤差にしたがって広がる。その広がりの状態
を2次元光強度分布として検出し、予め知られている誤
差傾向と比較し、許容しうる誤差か、破棄すべき誤差
か、コンピュータ27によって判定する。
【0027】請求項7に記載された発明の作用を説明す
ると、歯車搬入ライン22から歯車移載装置23によって被
測定歯車18が測定装置25に取込まれ測定軸19に設置され
ると、回転機構により予め歯車データに基づいてねじれ
角が調整・設定されているレーザ光学系が、移動機構に
よりピッチ円半径に応じた位置まで前進して、歯面をレ
ーザ光29a ,29b で照射する。レーザ光は左右歯面に同
時に斜入射するように2系統をもっており、この左右歯
面でそれぞれ反射された正反射光は、集光レンズ6a,6b
を経てホログラム光学素子7a,7bに至り、ここで収束し
やすい光波面に変換される。
【0028】このホログラム光学素子7a,7bは、実際に
基準歯車(マスタギア)を製作し、その物体光による像
と参照光とを干渉させてホログラム撮影して作成する
か、または歯車の仕様に基づき、コンピュータによって
別な装置で描かれた回折格子、いわゆる計算ホログラム
等が使用される。
【0029】ホログラム光学素子7a,7bによるプラス1
次回折光は、結像レンズ9a,9bによって絞られ、ピンホ
ール10a ,10b を通過して左右の光センサアレー11a ,
11b(CCDカメラまたは集積アレーのような光センサ
ー)によってとらえられる。このプラス1次回折光は、
特公平2−17044号公報にあるように結像レンズ9
a,9bによって1点に収束されるが、誤差にしたがって
広がる。
【0030】その広がりの状態を、2次元光強度分布と
して予め知られている誤差傾向と比較し、許容しうる誤
差か破棄すべき誤差かをコンピュータ27によって判定さ
せる。この測定は左右歯面について同時に行なわれ、被
測定歯車18の1回転で連続的に全歯の左右歯面のデータ
がコンピュータ27に取込まれ、全体の歯面精度がチェッ
クされる。左右歯面のデータから計算によって歯厚、偏
心量および累積ピッチに相当する誤差量も判定される。
【0031】また、歯面上の打傷、バリ等もチェックさ
れる。但し、歯の面としてのデータなので、従来の線ま
たは点として測定される個別誤差量(すなわち歯形誤
差、歯すじ誤差、ピッチ誤差等)とは異なるが、より実
情にあった精度がチェックされる。結果は、生産加工ラ
インにフィードバックされ、工具の調整、加工条件の変
更等、従来の選別機では不可能であった生産加工ライン
のシステムと有機的なプログラムによってデータ交換を
行なう。
【0032】これを詳述すると、先ず光学系では、一つ
または二つのレーザ光源1a,1b(左右歯面のために2系
統の光学系が必要であり、レーザ光源が一つの場合は、
ハーフミラー等によって2系統に分けて使用する)が用
意される。このレーザ光源1a,1bから発射されたレーザ
光は、ハーフミラー3a,3b(あるいは偏光ビーム・スプ
リッタ)によって、物体光29a ,29b と参照光28a ,28
b とに分けられる。通常は物体光29a ,29b のみを使用
し、参照光28a ,28b はホログラム光学素子7a,7bにホ
ログラム撮影を行なう際に使用される。
【0033】物体光29a ,29b はプリズム(ミラーでも
よい)5a,5bを経て、歯面に深い(大きな)入射角で斜
入射される。特公平2−17044号公報に示されてい
るように、粗い歯面から干渉に必要な正反射光を得るに
は、このように深い入射角が必要であると同時に、被測
定歯車18の歯面は谷のようになっているので、歯面を照
射するためにも、斜めからレーザ光を入れるのが好都合
である。
【0034】歯面からの物体光29a ,29b の正反射光
は、集光レンズ6a,6bを経てホログラム光学素子7a,7b
に導かれる。ここで物体光29a ,29b は回折され、その
プラス1次回折光は撮像方向に曲る。ホログラム光学素
子7a,7bによってプラス1次回折光の回折角度がきまる
ので、回折方向に結像レンズ(撮像レンズ)9a,9bとそ
の焦点にピンホール10a ,10b 、その後に光センサアレ
ー11a ,11b を配置する。光センサアレー11a ,11b か
らのデータはパターン解析器27a ,27b に導かれる。
【0035】歯面の像が理論像と一致していれば、結像
レンズ9a,9bによってプラス1次回折光は光センサアレ
ー11a ,11b 上の一点に収斂する。歯面に歯形誤差、或
いは90度方向の異なる歯すじ誤差があれば、その誤差
に従って正反射光の方向が変り、かつ1点に収斂しない
ので、検出面上での光強度の分布は、いろいろなパター
ンを示す。このパターンおよび輝度によって、歯面の性
質を知ることができる。このためには予め、正反射光に
よる正しい設計歯面の干渉パターンを測定して分類解析
し、データベースを製作しておかなければならない。
【0036】光センサアレー11a ,11b で検出されるパ
ターンは、3×3、または5×5のように選択できる
が、精密かつ複雑になれば、1個の被測定歯車18の選別
に要する時間は、より長くなる。
【0037】被測定歯車18が取付けられた測定軸19に
は、回転角度を検出するエンコーダ21が取付けられてお
り、その信号によって被測定歯車18の回転にしたがっ
て、連続的にサンプリングされる光センサアレー11a ,
11b からのデータは1歯ずつ区切られ、パターン解析器
27a ,27b に取込まれてそのデータベースのパターンと
比較される。輝度のピークのある部位とその輝度によっ
て選別基準を設定する。
【0038】エンコーダ21による歯分割信号と、データ
のピーク点のずれΔeは、割出し誤差すなわち累積ピッ
チ誤差としてとらえられる。1回転終了後の各歯のデー
タの集積から、その被測定歯車18の回転特性である、左
右歯面の累積ピッチ、偏心量等が求められ、選別のデー
タに付加えられる。歯面上に生じた打傷、加工残りのバ
リも検出され、それらとの総合データより、良否の判定
が下される。打傷等の後で手直しできるものは、別に仕
分けられる。
【0039】これらの情報は、生産加工ラインのシステ
ムと連係を取り、工具の調整、交換時期、加工状態の
適、不敵等、適切なフィードバックを行なう。
【0040】全体の装置としては、光学系を保持する測
定台15は、被測定歯車18に向って前進または被測定歯車
18から後退できるよう、測定台移動サーボモータ17によ
って駆動され、被測定歯車18を測定軸19に装着する際は
後退しており、装着終了で前進して歯面照射位置で停止
する。
【0041】一方、歯車移載装置23は、一方のグリップ
23a で歯車搬入ライン22上から新たな被測定歯車18a を
取上げ、同時に他方のグリップ23b で測定終了した被測
定歯車18を取外し、移動して一方のグリップ23a で新た
な被測定歯車18a を測定軸19に装着するとともに、他方
のグリップ23b で測定終了した被測定歯車18を仕分装置
24上に置く。仕分装置24は、コンピュータ27からの選別
信号に従って被測定歯車18を所定の位置に仕分ける。
【0042】
【実施例】以下、本発明を図1乃至図9に示す実施例を
参照して詳細に説明する。
【0043】図1および図2は本発明に係るシステム構
成を示し、測定装置25を中心として右側に歯車搬入ライ
ン22が配置され、上側に歯車移載装置としてのマニピュ
レータ23が配置され、左側に仕分装置24が配置され、さ
らに搬出装置26が配置されている。
【0044】マニピュレータ23は、歯車搬入ライン22上
から取上げた新たな被測定歯車18aを測定軸19に装着す
る一方のグリップ23a と、測定軸19にて測定終了した被
測定歯車18を取外して仕分装置24上に置換える他方のグ
リップ23b とを移動部23c に取付け、両グリップ23a ,
23b を水平移動自在かつ垂直移動自在としたものであ
る。
【0045】仕分装置24は、図2に示されるように被測
定歯車18を受取る傾斜受台が、歯車搬入ライン22および
マニピュレータ23の方向と直交する方向へ移動自在に設
けられ、その移動量により複数の歯車収納部(OK、N
G1 〜NG5 )を選択するものである。
【0046】測定装置25の詳細は後で説明するが、この
測定装置25で測定されたデータは、ラインL1,L2を経て
コンピュータ27のパターン解析器27a ,27b に転送され
る。このパターン解析器27a ,27b を経た信号は、イン
ターフェース27c を経て加工ラインへフィードバックさ
れるとともに、NC駆動装置27d よりラインL3を経てマ
ニピュレータ23へワーク取付および取外指令として出力
され、ラインL4を経て仕分装置24へ選別指令として出力
され、ラインL5を経て測定装置25へ装置駆動指令として
出力される。
【0047】図3および図4は本発明に係る測定装置25
を示し、レーザ光源1a,1b、ミラー2、ハーフミラー3
a,3b、ミラー4a,4b、プリズム5a,5b、集光レンズ6
a,6b、特殊光学素子(ホログラム光学素子)7a,7b、
プリズム8a,8b、結像レンズ9a,9b、ピンホール10a ,
10b および光センサアレー11a ,11b から構成される光
学装置が、光学装置台(光学定盤)12に設けられてい
る。
【0048】光学装置台12は回転機構により回転され
る。この回転機構は、レーザ光学系を被測定歯車18のね
じれ角θに対応して回転するもので、光学装置台12を円
筒形のねじれ角設定用回転胴体13に取付け、この回転胴
体13を測定台15に回転自在に取付け、ねじれ角設定サー
ボモータ14により減速機構を介しx−x´軸のまわりに
回転する。
【0049】測定台15は移動機構により被測定歯車18に
対し進退移動される。この移動機構は、レーザ光学系を
被測定歯車18のピッチ円半径に対応して被測定歯車18に
対し進退するもので、測定台15を固定台16の上面に移動
自在に設け、測定台移動サーボモータ17によりスクリュ
ー17a を回転し、このスクリュー17a と螺合する部分15
a を介し測定台15を移動する。
【0050】測定台15の前進方向には被測定歯車18の測
定軸19が配置され、この測定軸19の下部にはウォームギ
ヤによる測定軸駆動機構20と、回転角度検出手段として
のロータリエンコーダ21とが設けられている。
【0051】図5はコンピュータ(EWS)27を中心と
する制御関係を示し、一方のレーザ光源1aおよび光セン
サアレー11a に接続されたパターン解析器27a と、他方
のレーザ光源1bおよび光センサアレー11b に接続された
パターン解析器27b と、インターフェース27c と、NC
駆動装置27d と、モニタ(CRT)27e と、記憶装置27
f と、プリンタ27g とにより構成されている。
【0052】以上のような基本構成において、さらに各
部の機能を詳細に説明する。
【0053】光学装置を載せた光学装置台12は回転でき
る円筒形の回転胴体13に載っており、図4に示される被
測定歯車18のねじれ角θに対応して、ねじれ角設定サー
ボモータ14により光学装置台12を時計方向または反時計
方向にx−x´軸のまわりに回転する。回転胴体13はさ
らに前進・後退できる測定台15に載っており、測定台移
動サーボモータ17によって固定台16の上を被測定歯車18
の半径方向に移動して、図3に示される軸心から決めら
れた距離dに歯面照射位置を設定する。
【0054】図3に示されるように回転胴体13の内部に
は、左右歯面を照射する2台のレーザ光源1a,1bがある
が、これはもとより、一つのレーザ光をハーフミラーで
1/2ずつ左右用に分割しても差支えない。ここでは左
右別々の場合を示す。
【0055】レーザ光源1a,1bは、ミラー2、ハーフミ
ラー3a,3bのビームスプリッタによってそれぞれ物体光
29a ,29b 、参照光28a ,28b に分割される。参照光28
a ,28b はホログラムの撮影時に使用され、選別の場合
は物体光29a ,29b のみを使用する。
【0056】図4に示されるように物体光29a ,29b
は、プリズム5a,5bによって被測定歯車18の歯面18R ,
18L に深い入射角で斜めより導かれる。歯面に斜入射し
た物体光29a ,29b は、反射され集光レンズ6a,6bによ
って特殊光学素子7a,7bに至る。特殊光学素子7a,7b
は、基準歯車をもとに予めホログラム撮影されたホログ
ラム光学素子か、計算ホログラム光学素子が取付けられ
ている。
【0057】一方、参照光28a ,28b は、ホログラムの
撮影時にミラー4a,4bおよびプリズム8a,8bによって同
じく特殊光学素子(ホログラム光学素子)7a,7bを照射
できるようになっている。
【0058】ここで、測定時の物体光29a ,29b は特殊
光学素子7a,7bによって回折し、そのプラス1次回折光
は結像レンズ9a,9bによってピンホール10a ,10b に集
光され、このピンホールを通過してCCDカメラまたは
集積アレーのような光センサアレー11a ,11b に至る。
【0059】図1に示されるように、被測定歯車18は、
マニピュレータ23によって測定軸19に取付け、取外しさ
れる。同軸上にロータリエンコーダ21が取付けてあり、
光センサアレー11a ,11b より取込んだデータと歯数に
従った分割信号とを比較できるようになっている。
【0060】この光センサアレー11a ,11b よりサンプ
リングされたデータは、まずパターン解析器27a ,27b
に送られる。このパターンは歯面の形状誤差によって分
布状況が決まっているので、予め解析されてパターン解
析器27a ,27b 内に記憶されているデータベースと比較
され分類されて、測定データとしてコンピュータ(EW
S)27に送られる。コンピュータ27は、双方の総合デー
タから、予め設定されている条件にしたがって良否を判
定する。
【0061】例えば、左右歯面のうち、駆動に参画する
歯面のみで判定するとか、歯形誤差を重視し、歯すじ誤
差は許容値を大きくとる等、歯車の使用目的、精度、等
級等によって選別項目の組合せおよび選別基準値が決め
られる。パターン解析器27a,27b は、単にデータベー
スによる解析のみを受持ち、良否判定の種々の条件の組
合せはコンピュータ27のプログラムを利用する。
【0062】歯車を高速で回転させる場合、データ処理
時間との兼合があり、パターンを単純化したり、高速の
コンピュータを使用する等によって、選別機のサイクル
タイムがきまるが、被測定歯車を1回転して全歯面の測
定に要する時間は約10秒程度である。
【0063】図1に示されるマニピュレータ23は、一方
のグリップ23a と他方のグリップ23b とによる二つ取り
で、歯車搬入ライン22上から新しい被測定歯車18a を取
上げると同時に、測定軸19から測定終了した被測定歯車
18を取上げ、さらに、両グリップ23a ,23b の設けられ
た移動部23c を移動して、新しい被測定歯車18a を測定
軸19に取付けると同時に、測定終了の被測定歯車18を仕
分装置24に移載する一連の動きを行なう。
【0064】図2に示される仕分装置24は、被測定歯車
18を受取る受台が歯車搬入ライン22およびマニピュレー
タ23の方向と直交する方向へ移動自在に設けられ、その
移動量により歯車搬入ライン22上の歯車の品質管理上の
仕様にしたがって、良否のみならず実際に組付けられる
相手歯車との相関を考慮して、組分け選別をすることが
可能である。これらの搬送関係の機器は、さまざまな形
式のものが、歯車の形状(穴付き、軸付き等)にしたが
って用意されている。
【0065】次に、データの処理・解析方法は、図14
にも示されているように、歯面に形状誤差があると正反
射光の進行方向が変り、その結果、特殊光学素子7(ホ
ログラム光学素子)より出る光線の方向が変り、誤差に
応じて、光センサアレー11の検出面での光強度分布パタ
ーンが変化する。
【0066】例えば、図6に示される被測定歯車18、特
殊光学素子7、結像レンズ9、ピンホール10および光セ
ンサアレー11から構成される光学系において、光センサ
アレー11がX−Y座標系の場合、図7(A)(B)
(C)および(D)に示すような歯面の形状誤差がある
場合には、それぞれ座標基準面の上で図7(a)(b)
(c)および(d)のような輝度出力になる。(A)
(a)は基準歯面の場合で、一点に収斂している。
(B)(b)は歯形誤差をもつ歯面の場合、(C)
(c)は歯すじ誤差をもつ歯面の場合、(D)(d)は
クラウニング歯面の場合を示す。
【0067】図7(a´)(b´)(c´)および(d
´)は図7(A)(B)(C)および(D)に対応する
それぞれ9分割された2次元光センサアレー11a ,11b
上の輝度状態を示す。これは25分割でも、あるいは歯
面の形状誤差の分布状況で5×3のようなピクセルも対
応可能である。この例では、ピクセル番号5が中心にな
っているが、解析にあたって、各部位のピクセルの輝度
が強いか弱いかによって、解析時OK、NGの選別の組
合せをすることができる。即ち、歯形誤差の許容値と歯
すじ誤差の許容値に差をあたえる或いは重みの掛けかた
を変えることが可能である。打傷、バリ等があれば、歯
車のエッジ付近に集中しているので、特定のパターンと
なり、救済可能の選別信号を出して選り分ける。
【0068】すなわち、CCDカメラ等の光センサアレ
ーは、通常0〜256段階(28 )の輝度に対する感度
をもっており、例えば左歯面のデータで、パターンの輝
度が120以上の場合は、ピークが部位5にあれば合格
(以下、OKとする)、ピークが部位2にあればOK、
ピークが部位3にあればOK、ピークが部位6にあれば
OK、ピークが部位1にあれば不合格(以下、NGとす
る)、ピークが部位4にあればNG、ピークが部位7に
あればNG、ピークが部位8にあればNG、ピークが部
位9にあればNGである。また、パターンの輝度が12
0未満であれば、ピークがどの部位にあってもNGであ
る。
【0069】以上は直接測定されるものであるが、デー
タから計算される項目として、累積ピッチが35以上の
場合はNGであり、また、偏心量が16以上の場合はN
Gである。
【0070】右歯面は、左歯面と対象になり、また、例
えば動力伝達面でないのでパターンの輝度は100以上
でOKとする。
【0071】上述は一つの例であるが、部位が二つにま
たがるような設定を行なうとか、3×3のパターンを5
×5にすることによって、より精密でより細かい選別基
準を設けることができる。これはコンピュータ27内のプ
ログラムにより変更、組合せ等が行なえる。ただコンピ
ュータ27の性能によって、歯車1個当りの選別時間が左
右される。
【0072】次に、ロータリエンコーダ21よりの1歯毎
の分割信号と輝度ピーク時の角度信号を合せて考える
と、図8(A)(B)に示されたように、中央部位5に
ついてデータをサンプリングすると、歯面のピッチ誤差
Δeが検出される。この誤差は、歯面の総合的な誤差な
ので、いわゆるJIS規格におけるピッチ誤差等とは異
なる。光センサアレー11a ,11b の両方のデータの全体
的なレベルから、歯車の大きさ、即ち加工時の条件、切
削量、研削量の過不足が、また図8(C)のように歯車
の偏心量が検出される。
【0073】これらの情報は、要すればコンピュータ27
より歯車生産加工ラインのホスト・コンピュータにフィ
ードバック情報として送られる。
【0074】図9に示されたパターンは、修正無しの歯
面を基準にして、本来のホログラフィック干渉を直接カ
メラでとらえた図であって、(A)は歯形誤差を示し、
(B)は歯形修正を示し、(C)は歯すじ誤差を示し、
(D)は歯すじクラウニングを示し、(E)は歯形誤差
とクラウニングを示す。
【0075】この図9のホログラフィック干渉例におい
て縞の間隔は、斜入射のためレーザ光の波長が、あたか
も長くなったような効果を生じて実効波長は3μm程度
になっており、縞のつまっている場所ほど誤差は大き
く、面の傾斜は激しい。これらのプラス1次回折光が今
回使用され、結像レンズ9a,9bで集光すると、縞が少な
いほど即ち精度の高いほど1点に集約する。基準ホログ
ラムが修正無しの歯面でなく、設計にもとずく修正歯形
であれば、縞は更に少なくなるので、プラス1次回折光
のピークは大きな値になり、選別しやすくなる。
【0076】次に、図1乃至図4を参照して測定の手順
を説明すると、歯車搬入ライン22上にあるマーカのバー
コードからコンピュータ27内の歯車仕様が呼び出され、
光学装置台12は歯車のねじれ角θだけ回転して停止す
る。特殊光学素子7a,7bは図3および図4に示された位
置にセットされる。マニピュレータ23が、歯車搬入ライ
ン22より被測定歯車18a を1個だけ取上げ、搬送して測
定軸19に取付け、その後原点に復帰する。測定台15が前
進し、図3のように歯面照射半径dで停止する。
【0077】測定プログラムがスタートし、歯車は測定
軸駆動機構20によって滑らかに回転する。歯面からの反
射光は断続的に光センサアレー11a ,11b に入る。ロー
タリエンコーダ21から、歯数に従って分割パルスが出
て、測定データのピーク点との差が測定・記録される。
【0078】歯車が1回転して左右全歯面のデータがサ
ンプリングされると、コンピュータ27に記憶され、演算
されて、基準精度と比較され、良否が判定される。この
結果は、仕分装置24に送られる。
【0079】測定終了信号によって、再びマニピュレー
タ23は、新しい被測定歯車18a と測定終了した被測定歯
車18を同時に持上げ、搬送して新歯車18a を測定軸19に
セットすると同時に、測定済の歯車18を仕分装置24に置
く。このとき、コンピュータ27から選別信号を受取って
いる仕分装置24は、NG、OKのしかるべきストック枠
上に被測定歯車18を置くよう、移動してマニピュレータ
23を待つ。以上のようなサイクルで自動的にライン上の
歯車を取込んで選別していく。終了のマーカーのバーコ
ードがライン上に現れれば、選別は終了する。
【0080】以上は全自動方式の例であるが、歯車搬入
ライン22がない場合は、マニピュレータ23が歯車を取上
げる位置に手動で歯車を置き、自動的にローディングし
て測定し、マニピュレータが選別位置に置かれた測定終
了の歯車を、モニタの指す選別結果にしたがって、項目
別に仕分けするような半自動方式も本発明の光学的歯車
自動選別方法に含まれる。
【0081】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、歯車の歯
面情報を光学的にとらえて、予めシミュレーション解析
してデータベースに記憶された歯面誤差パターンをもと
に、被測定歯車の良否を従来の機械式選別方式よりも的
確かつ迅速に判定して選別でき、大量に生産される高性
能の歯車の品質管理に効果大である。しかも、全歯の歯
面精度についての連続測定を基準歯車を用いることなく
被測定歯車単体で測定できるから、誤差パターンよりい
わゆる歯形誤差、歯すじ誤差等の歯車の個別誤差量を把
握できるとともに、測定データから演算される累積ピッ
チ、偏心量等の精度情報、さらには打傷、バリ等の歯面
情報も全て把握して選別できる効果がある。
【0082】請求項2記載の発明によれば、被測定歯車
の左右歯面を二つのレーザ光学系により同時に測定する
から、測定および選別を短時間で能率良く行なうことが
できる。
【0083】請求項3記載の発明によれば、測定データ
のパターン解析プログラムと、選別基準決定プログラム
とを別にしたから、パターン解析されたデータの中から
必要な選別項目および基準値を自在に選択して選別基準
の多様性に対応できる。
【0084】請求項4記載の発明によれば、光センサア
レーが感知する輝度パターンのピークが位置する部位
と、その輝度と、測定データから計算される累積ピッチ
および偏心量とから、比較簡単に合否判断を行なうこと
ができる。
【0085】請求項5記載の発明によれば、被測定歯車
の歯面性能に関する測定結果を歯車生産加工ラインにフ
ィードバックするから、歯車選別のために得られた情報
を歯車生産加工ラインにおける生産工程の適正化、合理
化、省力化にも役立てることができる。
【0086】請求項6記載の発明によれば、回転角度検
出手段によるサンプリング測定との相関が明確なので、
従来のような形状測定の線図は出ないものの、歯車の性
能に関する情報が的確に把握でき、信頼性の高い品質管
理を行なえる。
【0087】請求項7記載の発明によれば、請求項1乃
至請求項5に記載された歯車自動選別方法を実施する上
で必要な装置を提供できる。また、測定装置の光学系お
よび機械系の構成をコンパクトにまとめることができ
る。さらに、回転機構および移動機構により被測定歯車
のねじれ角およびピッチ円半径の変更に容易に対応でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的歯車自動選別方法に係るシステ
ム構成の正面図である。
【図2】同上選別方法に係るシステム構成の平面図であ
る。
【図3】同上選別方法に使用される測定装置の正面図で
ある。
【図4】同上測定装置における光学装置台の正面図であ
る。
【図5】同上選別方法に係る制御系のブロック図であ
る。
【図6】同上選別方法に係るレーザ光学系の座標系を示
す説明図である。
【図7】同上選別方法に係る歯面の形状誤差と輝度状態
との関係を示す図であり、(A)は基準歯面、(B)は
歯形誤差をもつ歯面、(C)は歯すじ誤差をもつ歯面、
(D)はクラウニング歯面を示し、(a)(b)(c)
および(d)は(A)(B)(C)および(D)に対応
する座標基準面上の輝度出力を示し、(a´)(b´)
(c´)および(d´)は(A)(B)(C)および
(D)に対応する2次元光センサアレー上の輝度状態を
示す。
【図8】(A)は同上選別方法に係る右歯面の輝度変化
を示すデータサンプリング例、(B)は左歯面の輝度変
化を示すデータサンプリング例、(C)は偏心量を示す
データサンプリング例である。
【図9】ホログラフィック干渉をカメラでとらえた図で
あって、(A)は歯形誤差を示し、(B)は歯形修正を
示し、(C)は歯すじ誤差を示し、(D)は歯すじクラ
ウニングを示し、(E)は歯形誤差とクラウニングを示
す。
【図10】従来の歯車選別法(2歯面噛合法)に使用さ
れる測定装置の正面図である。
【図11】従来の基準歯車と被測定歯車との2歯面噛合
状態を示す説明図である。
【図12】従来の2歯面噛合法におけるバックラッシュ
を示す説明図である。
【図13】公知例に示された光学的形状誤差検出法を示
す説明図である。
【図14】公知例に示された光学的形状誤差検出法を示
す原理図である。
【符号の説明】
1a,1b レーザ光源 2 ミラー 3a,3b ハーフミラー 4a,4b ミラー 5a,5b プリズム 6a,6b 集光レンズ 7a,7b 特殊光学素子(ホログラム光学素子) 8a,8b プリズム 9a,9b 結像レンズ 10a ,10b ピンホール 11a ,11b 光センサアレー 12 光学装置台 13 ねじれ角設定用回転胴体 14 回転機構(ねじれ角設定サーボモータ) 15 測定台 16 固定台 17 移動機構(測定台移動サーボモータ) 18,18a 被測定歯車 19 測定軸 20 測定軸駆動機構 21 回転角度検出手段(ロータリエンコーダ) 22 歯車搬入ライン 23 歯車移載装置(マニピュレータ) 23a ,23b グリップ 24 仕分装置 25 測定装置 26 搬出装置 27 コンピュータ(EWS) 27a ,27b パターン解析器 27c インターフェース 27d NC駆動装置 27e モニタ(CRT) 27f 記憶装置 27g プリンタ 28a ,28b 参照光 29a ,29b 物体光
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】これらの情報は、生産加工ラインのシステ
ムと連係を取り、工具の調整、交換時期、加工状態の
適、不等、適切なフィードバックを行なう。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め、レーザ光学系によって測定できる
    はずの被測定歯車の歯面の誤差パターンをシミュレーシ
    ョン解析してデータベースに記憶しておき、レーザ光学
    系による測定時は、このパターンを検索し比較すること
    によって被測定歯車の良否を判定することを特徴とする
    光学的歯車自動選別方法。
  2. 【請求項2】 2系統のレーザ光学系によって被測定歯
    車の左右歯面を個別にかつ同時に測定することを特徴と
    する請求項1記載の光学的歯車自動選別方法。
  3. 【請求項3】 測定データのパターン解析プログラム
    と、選別基準を決定するプログラムとを別々に作成し、
    被測定歯車の選別に必要な選別項目の組合せおよび選別
    基準値を選択して、被測定歯車を選別することを特徴と
    する請求項1記載の光学的歯車自動選別方法。
  4. 【請求項4】 レーザ光学系の光センサアレーが感知す
    る輝度パターンのピークが位置する部位と、その輝度
    と、測定データから計算される累積ピッチおよび偏心量
    とを、コンピュータ内のプログラムにより設定された選
    別基準と比較して、被測定歯車の合否を判定することを
    特徴とする請求項3記載の光学的歯車自動選別方法。
  5. 【請求項5】 被測定歯車の歯面性能に関する測定デー
    タを歯車生産加工ラインにフィードバックすることを特
    徴とする請求項1記載の光学的歯車自動選別方法。
  6. 【請求項6】 回転角度検出手段を装備した測定軸と、 この測定軸に嵌着された被測定歯車の歯面に対しレーザ
    光を照射するレーザ光源と、 被測定歯車の歯面で反射して集光されたレーザ光を収束
    しやすい光波面に変換する特殊光学素子と、 この特殊光学素子を経て収束された光を2次元光強度分
    布として検出する光センサアレーと、 この光センサアレーにより得られた歯面の測定データを
    パターン解析器によりデータベースに記憶されているパ
    ターンと比較して許容しうる誤差か破棄すべき誤差かを
    判定するコンピュータとを具備したことを特徴とする光
    学的歯車自動選別装置。
  7. 【請求項7】 被測定歯車を嵌着した状態で回転される
    とともに回転角度検出用のエンコーダを装備した測定軸
    と、この測定軸に嵌着された被測定歯車の歯面にレーザ
    光を深い入射角で斜入射する物体光の光学系、ホログラ
    ム撮影のために使用される参照光の光学系、被測定歯車
    の歯面で反射された物体光を収束しやすい光波面に変換
    するホログラム光学素子およびこのホログラム光学素子
    によるプラス1次回折光を2次元光強度分布として検出
    する光センサアレーからなる、被測定歯車の2歯面に対
    応する2系統のレーザ光学系と、このレーザ光学系を被
    測定歯車のねじれ角に対応して回転する回転機構と、レ
    ーザ光学系を被測定歯車のピッチ円半径に対応して被測
    定歯車に対し進退する移動機構とを有する測定装置と、 測定装置から取出された被測定歯車を測定結果に基づき
    所定の位置に仕分ける仕分装置と、 生産加工ラインから歯車搬入ライン上に供給された新た
    な被測定歯車を取上げて測定軸に装着する一方のグリッ
    プと、測定軸にて測定終了した被測定歯車を取外して仕
    分装置上に置換える他方のグリップとを有する歯車移載
    装置と、 被測定歯車の回転に従って連続的に1回転の左右歯面の
    データを取込み、全歯面のデータをパターン解析器によ
    りデータベースの予め知られているパターンと比較し、
    許容しうる誤差か破棄すべき誤差かを選別判定し、その
    選別信号により前記仕分装置を駆動するとともにデータ
    を生産加工ラインにフィードバックするコンピュータを
    中心とする制御系とを具備したことを特徴とする光学的
    歯車自動選別装置。
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