JPH0770266A - プロピレンのブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

プロピレンのブロック共重合体の製造方法

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JPH0770266A
JPH0770266A JP21987093A JP21987093A JPH0770266A JP H0770266 A JPH0770266 A JP H0770266A JP 21987093 A JP21987093 A JP 21987093A JP 21987093 A JP21987093 A JP 21987093A JP H0770266 A JPH0770266 A JP H0770266A
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acid
propylene
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group
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JP21987093A
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English (en)
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Masatoshi Okura
正寿 大倉
Satoshi Ueki
聰 植木
Seizaburo Kanazawa
清三郎 金沢
Masashi Nakajima
雅司 中島
Takeshi Ishihara
毅 石原
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は耐衝撃性と剛性のバランスに優れた
プロピレンのブロック共重合体を製造する方法を提供す
ることを目的とする。 【構成】 下記1)〜4)により得られる重合触媒成分
を用いて、プロピレンの重合工程a)及びプロピレンと
エチレンの共重合工程b)を行うプロピレンのブロック
共重合体の製造方法。 1)マグネシウム,チタン,ハロゲン及び電子供与性化
合物を必須とする固体触媒成分を、 2)有機アルミニウム化合物及び 3)ラクトン骨格構造を有する置換基を含むアルコキシ
シランの存在下、 4)オレフィンと接触させることからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプロピレンブロック共重
合体の製造方法に関し、詳しくは、耐衝撃性と剛性のバ
ランスに優れたプロピレンのブロック共重合体を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】さまざまな種類の高立体規則性触媒を用
いて製造される高結晶性ポリプロピレンは、剛性や耐熱
性に優れていることから、近年需要が急増している。し
かしながら、これらの性質も、使用目的によっては未だ
不十分であり、剛性を改良する方法が種々提案されてい
るが、それらの多くはポリプロピレンに核剤等を添加す
るなどの後処理を施す方法である。従って、プロセス面
のコスト高である上、添加剤によっては成形品の外観を
損うものもある。添加剤による処理なしで、重合方法に
より剛性を改良する方法も提案されているが、いずれも
剛性は不十分である。
【0003】さらに、ポリプロピレンは本来、衝撃強度
が低いという欠点を有するため、エチレンなど他のオレ
フィンと共重合することによって耐衝撃性を改良する方
法が広く行われている。この方法により耐衝撃性は向上
するが、それに伴って剛性が低下する。そこでプロピレ
ンの他のオレフィンの重合比を変えながら段階的に重合
する方法、すなわち多段重合を行うことにより、共重合
体の剛性と耐衝撃性の物性バランスを改良する方法が種
々提案されている。しかし、これらの方法によっても、
十分にすぐれた物性バランスは得られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、より効果的
に、耐衝撃性と剛性のバランスに優れたプロピレンのブ
ロック共重合体を製造する方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、特定の触媒成分を用いて重合することに
より、本発明の目的を達成し得ることを見出し、本発明
を完成した。
【0006】発明の要旨 すなわち、本発明の要旨は、(A)マグネシウム,チタ
ン,ハロゲン及び電子供与性化合物を必須成分とする固
体触媒成分を、(B)有機アルミニウム化合物及び
(C)一般式
【化2】 〔但し、R1 はラクトン骨格構造を有する置換基、R2
は炭素数1〜10個の炭化水素基、R4 O−、R5 3
i−若しくはR6 3 SiO−、R3 はメチル基若しくは
エチル基、xは1若しくは2、yは0若しくは1、zは
2若しくは3、x+y+z=4を示し、R4 は炭素数3
〜10個の炭化水素基、R5 及びR6 は炭素数1〜10
個の炭化水素基である。〕で表わされる有機珪素化合物
の存在下、(D)オレフィンと接触させてなる重合触媒
成分の存在下、(1)プロピレンを重合して高結晶性ポ
リプロピレンを製造する工程(a)及び(2)プロピレ
ンとエチレンを共重合する工程(b)からなるプロピレ
ンのブロック共重合体の製造方法にある。
【0007】固体触媒成分 本発明で用いられる触媒成分(以下本発明の触媒成分と
いう)の一成分である固体触媒成分(以下、成分Aとい
う)は、マグネシウム,チタン,ハロゲン及び電子供与
性化合物を必須成分とするが、このような成分は通常マ
グネシウム化合物,チタン化合物及び電子供与性化合
物、更に前記各化合物がハロゲンを有しない化合物の場
合は、ハロゲン含有化合物を、それぞれ接触することに
より調製される。
【0008】(1)マグネシウム化合物 マグネシウム化合物は、一般式MgR7 8 で表わされ
る。式において、R7及びR8 は同一か異なる炭化水素
基、OR9 基(R9 は炭化水素基)、ハロゲン原子を示
す。より詳細には、R7 及びR8 の炭化水素基として
は、炭素数1〜20個のアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルアルキル基が、OR9基として
は、R9 が炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アルアルキル基が、ハロゲン原子
としては塩素、臭素、ヨウ素、弗素等が挙げられる。
【0009】それら化合物の具体例を下記に示すが、化
学式において、Me:メチル、Et:エチル、Pr :プ
ロピル、Bu:ブチル、He:ヘキシル、Oct:オク
チル、Ph:フェニル、cyHe:シクロヘキシルをそ
れぞれ示す。MgMe2 ,MgEt2 , Mgi−P
2 , MgBu2 ,MgHe2 ,MgOct2 ,MgE
tBu,MgPh2 ,MgcyHe2 ,Mg(OMe)
2 ,Mg(OEt)2 ,Mg(OBu)2 ,Mg(OH
e)2 ,Mg(OOct)2 ,Mg(OPh)2 ,Mg
(OcyHe)2 , EtMgCl,BuMgCl,He
MgCl,i−BuMgCl,t−BuMgCl,Ph
MgCl,PhCH2 MgCl,EtMgBr,BuM
gBr,PhMgBr,BuMgI,EtOMgCl,
BuOMgCl,HeOMgCl,PhOMgCl,E
tOMgBr,BuOMgBr,EtOMgI,MgC
2 ,MgBr2 ,MgI2
【0010】上記マグネシウム化合物は、成分Aを調製
する際に、金属マグネシウム又はその他のマグネシウム
化合物から調製することも可能である。その一例とし
て、金属マグネシウム、ハロゲン化炭化水素及び一般式
n M(OR) m-n のアルコキシ基含有化合物〔式にお
いて、Xは水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20
個の炭化水素基、Mは硼素、炭素、アルミニウム、珪素
又は燐原子、Rは炭素数1〜20個の炭化水素基、mは
Mの原子価、m>n≧0を示す。〕を接触させる方法が
挙げられる。該アルコキシ基含有化合物の一般式のX及
びRの炭化水素基としては、メチル(Me)、エチル
(Et) 、プロピル、(Pr)、i−プロピル(i−P
r) 、ブチル(Bu) 、i−ブチル(i−Bu) 、ヘキ
シル(He)、オクチル(Oct)等のアルキル基、シ
クロヘキシル(cyHe) 、メチルシクロヘキシル等の
シクロアルキル基、アリル、プロペニル、ブテニル等の
アルケニル基、フェニル(Ph) 、トリル、キシリル基
のアリール基、フェネチル、3−フェニルプロピル等の
アルアルキル等が挙げられる。これらの中でも、特に炭
素数1〜10個のアルキル基が望ましい。以下、アルコ
キシ基含有化合物の具体例を挙げる。
【0011】Mが炭素の場合の化合物 式 C(OR)4 に含まれるC(OMe)4 ,C(OE
t)4 , C(OPr) 4 , C(OBu)4 , C(Oi−
Bu)4 ,C(OHe)4 , C(OOct)4:式 X
C(OR)3 に含まれるHC(OMe)3 , HC(OE
t)3 ,HC(OPr)3 , HC(OBu)3 ,HC
(OHe)3 , HC(OPh)3 ;MeC(OM
e)3 , MeC(OEt)3 ,EtC(OMe)3 ,E
tC(OEt)3,cyHeC(OEt)3 , PhC
(OMe)3 ,PhC(OEt)3 ,CH2ClC(O
Et)3 ,MeCHBrC(OEt)3 , MeCHCl
C(OEt) 3 ;ClC(OMe)3 ,ClC(OE
t)3 ,ClC(Oi−Bu)3 ,BrC(OE
t)3 ;式 X2 C(OR)2 に含まれるMeCH(O
Me)2 , MeCH(OEt)2 , CH2 (OM
e)2 , CH2 (OEt)2 ,CH2 ClCH(OE
t)2 ,CHCl2 CH(OEt)2 ,CCl3 CH
(OEt)2 ,CH 2 BrCH(OEt)2 ,PhCH
(OEt)2
【0012】Mが珪素の場合の化合物 式 Si(OR)4 に含まれるSi(OMe)4 ,Si
(OEt)4 ,Si(OBu)4 ,Si(Oi−Bu)
4 ,Si(OHe)4 ,Si(OOct)4 ,Si(O
Ph)4 :式 XSi(OR)3 に含まれるHSi(O
Et)3 ,HSi(OBu)3 ,HSi(OHe)3
HSi(OPh)3 ;MeSi(OMe)3 ,MeSi
(OEt)3 ,MeSi(OBu)3 ,EtSi(OE
t)3 ,PhSi(OEt)3 ,EtSi(OP
h)3 ;ClSi(OMe)3 ,ClSi(OE
t)3 ,ClSi(OBu)3 ,ClSi(OP
h)3 ,BrSi(OEt)3 ;式 X2 Si(OR)
2 に含まれるMe2 Si(OMe)2 ,Me2Si(O
Et)2 ,Et2 Si(OEt)2 ;MeClSi(O
Et)2 ;CHCl2 SiH(OEt)2 ;CCl3
iH(OEt)2 ;MeBuSi(OEt)2 :X3
iORに含まれるMe3 SiOMe,Me3 SiOE
t,Me3SiOBu,Me3 SiOPh,Et3 Si
OEt,Ph3 SiOEt。
【0013】Mが硼素の場合の化合物 式 B(OR)3 に含まれるB(OEt)3 ,B(OB
u)3 , B(OHe) 3 ,B(OPh)3
【0014】Mがアルミニウムの場合の化合物 式 Al(OR)3 に含まれるAl(OMe)3 ,Al
(OEt)3 ,Al(OPr)3 ,Al(Oi−Pr)
3 ,Al(OBu)3 ,Al(Ot−Bu)3,Al
(OHe)3 ,Al(OPh)3
【0015】Mが燐の場合の化合物 式 P(OR)3 に含まれるP(OMe)3 , P(OE
t)3 , P(OBu) 3 ,P(OHe)3 ,P(OP
h)3
【0016】更に、前記マグネシウム化合物は、周期表
第II族又は第 IIIa族金属(M′)の有機化合物との錯
体も使用することができる。該錯体は一般式 MgR7
8・n0 (M′R10 m0) で表わされる。該金属として
は、アルミニウム、亜鉛、カルシウム等であり、R10
炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基、アルアルキル基である。又、m0 は金属M′
の原子価を、n0 は0.1〜10の数を示す。M′R10
m0で表わされる化合物の具体例としては、AlMe3 ,
AlEt3 ,Ali−Bu3 ,AlPh3 ,ZnM
2 ,ZnEt2 ,ZnBu2 ,ZnPh2 ,CaEt
2 ,CaPh2 等が挙げられる。
【0017】(2)チタン化合物 チタン化合物は、二価、三価及び四価のチタンの化合物
であり、それらを例示すると、四塩化チタン、四臭化チ
タン、トリクロルエトキシチタン、トリクロルブトキシ
チタン、ジクロルジエトキシチタン、ジクロルジブトキ
シチタン、ジクロルジフェノキシチタン、クロルトリエ
トキシチタン、クロルトリブトキシチタン、テトラブト
キシチタン、三塩化チタン等を挙げることができる。こ
れらの中でも、四塩化チタン、トリクロルエトキシチタ
ン、ジクロルジブトキシチタン、ジクロルジフェノキシ
チタン等の四価のチタンハロゲン化物が望ましく、特に
四塩化チタンが望ましい。
【0018】(3)電子供与性化合物 電子供与性化合物としては、カルボン酸類、カルボン酸
無水物、カルボン酸エステル類、カルボン酸ハロゲン化
物、アルコール類、エーテル類、ケトン類、アミン類、
アミド類、ニトリル類、アルデヒド類、アルコレート
類、有機基と炭素もしくは酸素を介して結合した燐、ヒ
素およびアンチモン化合物、ホスホアミド類、チオエー
テル類、チオエステル類、炭酸エステル等が挙げられ
る。これのうちカルボン酸類、カルボン酸無水物、カル
ボン酸エステル類、カルボン酸ハロゲン化物、アルコー
ル類、エーテル類が好ましく用いられる。
【0019】カルボン酸の具体例としては、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン
酸、ピバリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸等の脂肪族モノカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマ
ル酸等の脂肪族ジカルボン酸、酒石酸等の脂肪族オキシ
カルボン酸、シクロヘキサンモノカルボン酸、シクロヘ
キセンモノカルボン酸、シス−1,2−シクロヘキサン
ジカルボン酸、シス−4−メチルシクロヘキセン−1,
2−ジカルボン酸等の脂環式カルボン酸、安息香酸、ト
ルイル酸、アニス酸、p−第三級ブチル安息香酸、ナフ
トエ酸、ケイ皮酸等の芳香族モノカルボン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタル酸、トリメ
リト酸、ヘミメリト酸、トリメシン酸、ピロメリト酸、
メリト酸等の芳香族多価カルボン酸等が挙げられる。カ
ルボン酸無水物としては、上記のカルボン酸類の酸無水
物が使用し得る。
【0020】カルボン酸エステルとしては、上記のカル
ボン酸類のモノ又は多価エステルを使用することがで
き、その具体例として、ギ酸ブチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、イソ酪酸イソブチル、ピバリン酸プロピル、ピ
バリン酸イソブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチ
ル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジイソブチル、コハク
酸ジエチル、コハク酸ジブチル、コハク酸ジイソブチ
ル、グルタル酸ジエチル、グルタル酸ジブチル、グルタ
ル酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン
酸ジブチル、セバシン酸ジイソブチル、マレイン酸ジエ
チル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジイソブチル、
フマル酸モノメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジイ
ソブチル、酒石酸ジエチル、酒石酸ジブチル、酒石酸ジ
イソブチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香
酸メチル、安息香酸エチル、p−トルイル酸メチル、p
−第三級ブチル安息香酸エチル、p−アニス酸エチル、
α−ナフトエ酸エチル、α−ナフトエ酸イソブチル、ケ
イ皮酸エチル、フタル酸モノメチル、フタル酸モノブチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル
酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ2−エ
チルヘキシル、フタル酸ジアリル、フタル酸ジフェニ
ル、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジイソブチ
ル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジブチル、ナ
フタル酸ジエチル、ナフタル酸ジブチル、トリメリト酸
トリエチル、トリメリト酸トリブチル、ピロメリト酸テ
トラメチル、ピロメリト酸テトラエチル、ピロメリト酸
テトラブチル等が挙げられる。
【0021】カルボン酸ハロゲン化物としては、上記の
カルボン酸類の酸ハロゲン化物を使用することができ、
その具体例として、酢酸クロリド、酢酸ブロミド、酢酸
アイオダイド、プロピオン酸クロリド、酪酸クロリド、
酪酸ブロミド、酪酸アイオダイド、ピバリン酸クロリ
ド、ピバリン酸ブロミド、アクリル酸クロリド、アクリ
ル酸ブロミド、アクリル酸アイオダイド、メタクリル酸
クロリド、メタクリル酸ブロミド、メタクリル酸アイオ
ダイド、クロトン酸クロリド、マロン酸クロリド、マロ
ン酸ブロミド、コハク酸クロリド、コハク酸ブロミド、
グルタル酸クロリド、グルタル酸ブロミド、アジピン酸
クロリド、アジピン酸ブロミド、セバシン酸クロリド、
セバシン酸ブロミド、マレイン酸クロリド、マレイン酸
ブロミド、フマル酸クロリド、フマル酸ブロミド、酒石
酸クロリド、酒石酸ブロミド、シクロヘキサンカルボン
酸クロリド、シクロヘキサンカルボン酸ブロミド、1−
シクロヘキセンカルボン酸クロリド、シス−4−メチル
シクロヘキセンカルボン酸クロリド、シス−4−メチル
シクロヘキセンカルボン酸ブロミド、塩化ベンゾイル、
臭化ベンゾイル、p−トルイル酸クロリド、p−トルイ
ル酸ブロミド、p−アニス酸クロリド、p−アニス酸ブ
ロミド、α−ナフトエ酸クロリド、ケイ皮酸クロリド、
ケイ皮酸ブロミド、フタル酸ジクロリド、フタル酸ジブ
ロミド、イソフタル酸ジクロリド、イソフタル酸ジブロ
ミド、テレフタル酸ジクロリド、ナフタル酸ジクロリド
が挙げられる。又、アジピン酸モノメチルクロリド、マ
レイン酸モノエチルクロリド、マレイン酸モノメチルク
ロリド、フタル酸ブチルクロリドのようなジカルボン酸
のモノアルキルハロゲン化物も使用し得る。
【0022】アルコール類は、一般式 R11OHで表わ
される。式においてR11は炭素数1〜12個のアルキ
ル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルアル
キルである。その具体例としては、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、
イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタ
ノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノー
ル、ベンジルアルコール、アリルアルコール、フェノー
ル、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、イ
ソプロピルフェノール、p−ターシャリーブチルフェノ
ール、n−オクチルフェノール等である。エーテル類
は、一般式R12OR13で表わされる。式においてR12
13は炭素数1〜12個のアルキル、アルケニル、シク
ロアルキル、アリール、アルアルキルであり、R12とR
13は同じでも異ってもよい。その具体例としては、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエー
テル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、
ジ−2−エチルヘキシルエーテル、ジアリルエーテル、
エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ジフェ
ニルエーテル、アニソール、エチルフェニルエーテル等
である。
【0023】成分Aの調製法としては、マグネシウム
化合物(成分1)、チタン化合物(成分2)及び電子供
与性化合物(成分3)をその順序に接触させる。成分
1と成分3を接触させた後、成分2を接触させる。成
分1,成分2及び成分3を同時に接触させる等の方法が
採用し得る。又、成分2を用いて接触させる前にハロゲ
ン含有化合物と接触させることもできる。
【0024】ハロゲン含有化合物としては、ハロゲン化
炭化水素、ハロゲン含有アルコール、水素−珪素結合を
有するハロゲン化珪素化合物、周期表第 IIIa族、IVa
族、Va族元素のハロゲン化物(以下、金属ハライドと
いう。)等が挙げられる。
【0025】ハロゲン化炭化水素としては、炭素数1〜
12個の飽和又は不飽和の脂肪族、脂環式及び芳香族炭
化水素のモノ及びポリハロゲン置換体である。それら化
合物の具体的な例は、脂肪族化合物では、メチルクロラ
イド、メチルブロマイド、メチルアイオダイド、メチレ
ンクロライド、メチレンブロマイド、メチレンアイオダ
イド、クロロホルム、ブロモホルム、ヨードホルム、四
塩化炭素、四臭化炭素、四沃化炭素、エチルクロライ
ド、エチルブロマイド、エチルアイオダイド、1,2−
ジクロルエタン、1,2−ジブロムエタン、1,2−ジ
ヨードエタン、メチルクロロホルム、メチルブロモホル
ム、メチルヨードホルム、1,1,2−トリクロルエチ
レン、1,1,2−トリブロモエチレン、1,1,2,
2−テトラクロルエチレン、ペンタクロルエタン、ヘキ
サクロルエタン、ヘキサブロモエタン、n−プロピルク
ロライド、1,2−ジクロルプロパン、ヘキサクロロプ
ロピレン、オクタクロロプロパン、デカブロモブタン、
塩素化パラフィンが、脂環式化合物ではクロロシクロプ
ロパン、テトラクロルシクロペンタン、ヘキサクロロシ
クロペンタジエン、ヘキサクロルシクロヘキサンが、芳
香族化合物ではクロルベンゼン、ブロモベンゼン、o−
ジクロルベンゼン、p−ジクロルベンゼン、ヘキサクロ
ロベンゼン、ヘキサブロモベンゼン、ベンゾトリクロラ
イド、p−クロロベンゾトリクロライド等が挙げられ
る。これらの化合物は、一種のみならず二種以上用いて
もよい。
【0026】ハロゲン含有アルコールとしては、一分子
中に一個又は二個以上の水酸基を有するモノ又は多価ア
ルコール中の、水酸基以外の任意の一個又は二個以上の
水素原子がハロゲン原子で置換された化合物を意味す
る。ハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素、弗素
原子が挙げられるが、塩素原子が望ましい。
【0027】それら化合物を例示すると、2−クロルエ
タノール、1−クロル−2−プロパノール、3−クロル
−1−プロパノール、1−クロル−2−メチル−2−プ
ロパノール、4−クロル−1−ブタノール、5−クロル
−1−ペンタノール、6−クロル−1−ヘキサノール、
3−クロル−1,2−プロパンジオール、2−クロルシ
クロヘキサノール、4−クロルベンズヒドロール、
(m,o,p)−クロルベンジルアルコール、4−クロ
ルカテコール、4−クロル−(m,o)−クレゾール、
6−クロル−(m,o)−クレゾール、4−クロル−
3,5−ジメチルフェノール、クロルハイドロキノン、
2−ベンジル−4−クロルフェノール、4−クロル−1
−ナフトール、(m,o,p)−クロルフェノール、p
−クロル−α−メチルベンジルアルコール、2−クロル
−4−フェニルフェノール、6−クロルチモール、4−
クロルレゾルシン、2−ブロムエタノール、3−ブロム
−1−プロパノール、1−ブロム−2−プロパノール、
1−ブロム−2−ブタノール、2−ブロム−p−クレゾ
ール、1−ブロム−2−ナフトール、6−ブロム−2−
ナフトール、(m,o,p)−ブロムフェノール、4−
ブロムレゾルシン、(m,o,p)−フロロフェノー
ル、p−イオドフェノール:2,2−ジクロルエタノー
ル、2,3−ジクロル−1−プロパノール、1,3−ジ
クロル−2−プロパノール、3−クロル−1−(α−ク
ロルメチル)−1−プロパノール、2,3−ジブロム−
1−プロパノール、1,3−ジブロム−2−プロパノー
ル、2,4−ジブロムフェノール、2,4−ジブロム−
1−ナフトール:2,2,2−トリクロルエタノール、
1,1,1−トリクロル−2−プロパノール、β,β,
β−トリクロル−tert−ブタノール、2,3,4−
トリクロルフェノール、2,4,5−トリクロルフェノ
ール、2,4,6−トリクロルフェノール、2,4,6
−トリブロムフェノール、2,3,5−トリブロム−2
−ヒドロキシトルエン、2,3,5−トリブロム−4−
ヒドロキシトルエン、2,2,2−トリフルオロエタノ
ール、α,α,α−トリフルオロ−m−クレゾール、
2,4,6−トリイオドフェノール:2,3,4,6−
テトラクロルフェノール、テトラクロルハイドロキノ
ン、テトラクロルビスフェノールA、テトラブロムビス
フェノールA、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−
プロパノール、2,3,5,6−テトラフルオロフェノ
ール、テトラフルオロレゾルシン等が挙げられる。
【0028】水素−珪素結合を有するハロゲン化珪素化
合物としては、HSiCl3 ,H2SiCl2 ,H3
iCl,HCH3 SiCl2 , HC2 5 SiCl2
H(t−C4 9 )SiCl2 ,HC6 5 SiCl
2 , H(CH3 ) 2 SiCl,H(i−C3 7 2
iCl,H2 2 5 SiCl,H2 (n−C4 9
SiCl、H2 (C6 4 CH3 )SiCl、HSiC
l(C6 5 2 等が挙げられる。
【0029】金属ハライドとしては、B,Al,Ga,
In,Tl,Si,Ge,Sn,Pb,As,Sb,B
iの塩化物、弗化物、臭化物、ヨウ化物が挙げられ、特
にBCl3 ,BBr3 , BI3 ,AlCl3 ,AlBr
3 , GaCl3 ,GaBr3, InCl3 ,TlC
3 ,SiCl4 ,SnCl4 ,SbCl5 ,SbF5
等が好適である。
【0030】成分1,成分2及び成分3、更に必要に応
じて接触させることのできるハロゲン含有化合物との接
触は、不活性媒体の存在下、又は不存在下、混合攪拌す
るか、機械的に共粉砕することによりなされる。接触は
40〜150℃の加熱下で行うことができる。
【0031】不活性媒体としては、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等の飽和脂肪族炭化水素、シクロペンタ
ン、シクロヘキサン等の飽和脂環式炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が使用し得
る。
【0032】本発明における成分Aの望ましい調製法
は、特開昭63−264607号、同58−19850
3号、同62−146904号公報等に開示されている
方法である。より詳細には、 (イ) 金属マグネシウム、(ロ)ハロゲン化炭化水
素、(ハ) 一般式Xn M(OR)m-n の化合物(前記の
アルコキシ基含有化合物と同じ)を接触させることによ
り得られるマグネシウム含有固体を(ニ) ハロゲン含有
アルコールと接触させ、次いで(ホ)電子供与性化合物
及び(ヘ) チタン化合物と接触させる方法(特開昭63
−264607号公報)、 (イ)マグネシウムジアルコキシドと(ロ) 水素−
珪素結合を有するハロゲン化珪素化合物を接触させた
後、(ハ)ハロゲン化チタン化合物を接触させ、次いで
(ニ)電子供与性化合物と接触させ(必要に応じて更に
ハロゲン化チタン化合物と接触させる)る方法(特開昭
62−146904号公報)、 (イ) マグネシウムジアルコキシドと(ロ)水素−
珪素結合を有するハロゲン化珪素化合物を接触させた
後、(ハ)電子供与性化合物と接触させ、次いで(ニ)
チタン化合物と接触させる方法(特開昭58−1985
03号公報)である。 これらの内でも特にの方法が最も望ましい。上記のよ
うにして成分Aは調製されるが、成分Aは必要に応じて
前記の不活性媒体で洗浄してもよく、更に乾燥してもよ
い。
【0033】又、成分Aは、更に有機アルミニウム化合
物の存在下、オレフィンと接触させて成分A中に生成す
るオレフィンポリマーを含有させてもよい。有機アルミ
ニウム化合物としては、後記の有機アルミニウム化合物
の中から選ばれる。
【0034】オレフィンとしては、エチレンの他プロピ
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン等のα−オレフィンが使用し得る。オレフィンと
の接触は、前記の不活性媒体の存在下行うのが望まし
い。接触は、通常100℃以下、望ましくは−10〜+
50℃の温度で行われる。成分A中に含有させるオレフ
ィンポリマーの量は、成分A1g当り通常0.1〜10
0gである。
【0035】成分Aとオレフィンの接触は、有機アルミ
ニウム化合物と共に電子供与性化合物を存在させてもよ
い。電子供与性化合物は、成分Aを調製する際に用いら
れる化合物およびSi−O−C結合もしくはSi−N−
C結合を有する有機珪素化合物などの中から選択され
る。オレフィンと接触した成分Aは必要に応じて前記の
不活性媒体で洗浄することができ、又更に乾燥すること
ができる。
【0036】有機アルミニウム化合物 有機アルミニウム化合物(以下成分Bという。)は、一
般式 R14 n1AlX3- n1(但し、R14はアルキル基又は
アリール基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基又は水素
原子を示し、n1 は1≦n1 ≦3の範囲の任意の数であ
る。)で示されるものであり、例えばトリアルキルアル
ミニウム、ジアルキルアルミニウムモノハライド、モノ
アルキルアルミニウムジハライド、アルキルアルミニウ
ムセスキハライド、ジアルキルアルミニウムモノアルコ
キシド及びジアルキルアルミニウムモノハイドライドな
どの炭素数1ないし18個、好ましくは炭素数2ないし
6個のアルキルアルミニウム化合物又はその混合物若し
くは錯化合物が特に好ましい。具体的には、トリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリブ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
ヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウ
ム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニ
ウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジエチ
ルアルミニウムアイオダイド、ジイソブチルアルミニウ
ムクロリドなどのジアルキルアルミニウムモノハライ
ド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウ
ムジクロリド、メチルアルミニウムジブロミド、エチル
アルミニウムジブロミド、エチルアルミニウムジアイオ
ダイド、イソブチルアルミニウムジクロリドなどのモノ
アルキルアルミニウムジハライド、エチルアルミニウム
セスキクロリドなどのアルキルアルミニウムセスキハラ
イド、ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアル
ミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムフェノキシ
ド、ジプロピルアルミニウムエトキシド、ジイソブチル
アルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムフ
ェノキシドなどのジアルキルアルミニウムモノアルコキ
シド、ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルア
ルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミニウムハイ
ドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなど
のジアルキルアルミニウムハイドライドが挙げられる。
これらの中でも、トリアルキルアルミニウムが、特にト
リエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが
望ましい。
【0037】有機珪素化合物 本発明で用いられる触媒成分の一成分である有機珪素化
合物(以下、成分Cという。)は、前記一般式で表わさ
れる。該式において、R1 はラクトン骨格構造を有する
一価の置換基であり、式−Cn12n1-2m1-1 (CO・
O)l で表わされる。上記式において、n1 は2〜2
0、望ましくは3〜7の数、m1 は0〜10、望ましく
は0〜5の数、lは1〜5、望ましくは1〜2の数であ
る。但し、2m 1 <n1 であり、m1 +lは3〜25、
望ましくは4〜7である。
【0038】以下、置換基R1 の具体例を示す。なお、
下記において、Meはメチル基を示す。
【化3】
【0039】
【化4】
【0040】
【化5】
【0041】成分Cの前記一般式におけるR2 の炭化水
素基及びR4 O−、R5 3 Si−、R6 3 SiO−にお
けるR4 ,R5 ,R6 の炭化水素基としては、アルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニ
ル基、シクロアルカジエニル基、アリール基、アルアル
キル基等が挙げられる。
【0042】アルキル基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、アミル、i−アミル、t−アミル、ヘ
キシル、オクチル、2−エチルヘキシル、デシル基等
が、アルケニル基としては、ビニル、アリル、プロペニ
ル、イソプロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、
1−ヘキセニル、1−オクテニル、1−デケニル、1−
メチル−1−ペンチニル、1−メチル−1−ヘプテニル
等が、シクロアルキル基としては、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル基
等が、シクロアルケニル基としては、シクロペンテニ
ル、シクロヘキセニル、メチルシクロヘキセニル基等
が、シクロアルカジエニル基としては、シクロペンタジ
エニル、メチルシクロペンタジエニル、インデニル基等
が、アリール基としては、フェニル、トリル、キシリル
基等が、アルアルキル基としては、ベンジル、フェネチ
ル、3−フェニルプロピル基等が挙げられる。
【0043】以下、成分Cを例示する。下記において、
〔RC〕,〔RD〕等の符号は、成分Cの一般式におけ
る前記の符号に対応し、Meはメチル、Etはエチル、
Prはプロピル、Buはブチル基をそれぞれ示す。〔R
C〕Si(Os−Bu)(OMe)2 , 〔RC〕Si
(OEt)3 ,〔RD〕Si(Oi−Pr)(OMe)
2 ,〔RD〕Si(OMe)3 ,〔RF〕Si(OM
e)3 ,〔RF〕Si(OSiMe)(OMe)2
〔RJ〕Si(Oi−Pr)(OMe)2 ,〔RJ〕S
i(OEt)3 ,〔RK〕Si(OMe) 3
【0044】予備重合 固体成分(成分A)の予備重合は、有機アルミニウム化
合物(成分B)及び前記一般式で示される有機珪素化合
物(成分C)の存在下、オレフィン(成分D)と接触さ
せることによりなされる。
【0045】また、必要に応じて電子供与性化合物(以
下、成分Eという。)も成分B,成分Cとともに、成分
Aの予備重合時に加えてもよい。電子供与性化合物とし
ては、有機珪素化合物からなる電子供与性化合物や、窒
素、イオウ、酸素、リン等のヘテロ原子を含む電子供与
性化合物も使用可能である。
【0046】有機珪素化合物としては、Si−O−C結
合又はSi−N−C結合を有する有機珪素化合物が挙げ
られるが、望ましくはSi−O−C結合を有する化合物
である。このような化合物としては、一般式 R15 n2
i(OR164-n2〔但し、R15は炭化水素基又はハロゲ
ン原子、R16は炭化水素基、0≦n2 ≦3を示す。〕で
表される化合物が挙げられる。上記一般式におけるR15
の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルアルキル基、アルケニル基、アル
カジエニル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジニ
ル基等が挙げられる。R15のハロゲン原子としては、塩
素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。又、R16の炭化水素
基としてはアルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アルケニル基等が挙げられる。更に、n 2 個のR15
の炭化水素基と(4−n2 )個のOR16のR16の炭化水
素基は同じでも異なってもよい。
【0047】その具体例としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テ
トライソブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テ
トラ(p−メチルフェノキシ)シラン、テトラベンジル
オキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルト
リフェノキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチ
ルトリイソブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラ
ン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシ
ラン、ブチルトリブトキシシラン、ブチルトリフェノキ
シシラン、イソブチルトリイソブトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ジメ
チルジイソプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラ
ン、ジメチルジヘキシルオキシシラン、ジメチルジフェ
ノキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ
イソブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ
ブチルジイソプロポキシシラン、ジブチルジブトキシシ
ラン、ジブチルジフェノキシシラン、ジイソブチルジエ
トキシシラン、ジイソブチルジイソブトキシシラン、ジ
フェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、ジフェニルジブトキシシラン、ジベンジルジエトキ
シシラン、ジビニルジフェノキシシラン、ジアリルジプ
ロポキシシラン、ジフェニルジアリルオキシシラン、メ
チルフェニルジメトキシシラン、クロロフェニルジエト
キシシラン等が挙げられる。
【0048】ヘテロ原子を含む電子供与性化合物の具体
例としては、窒素原子を含む化合物として、2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、2,6−ジメチルピ
ペリジン、2,6−ジエチルピペリジン、2,6−ジイ
ソプロピルピペリジン、2,6−ジイソブチル−4−メ
チルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピ
ペリジン、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン、
2,5−ジメチルピロリジン、2,5−ジエチルピロリ
ジン、2,5−ジイソプロピルピロリジン、1,2,
2,5,5−ペンタメチルピロリジン、2,2,5−ト
リメチルピロリジン、2−メチルピリジン、3−メチル
ピリジン、4−メチルピリジン、2,6−ジイソプロピ
ルピリジン、2,6−ジイソブチルピリジン、1,2,
4−トリメチルピペリジン、2,5−ジメチルピペリジ
ン、ニコチン酸メチル、ニコチン酸エチル、ニコチン酸
アミド、安息香酸アミド、2−メチルピロール、2,5
−ジメチルピロール、イミダゾール、トルイル酸アミ
ド、ベンゾニトリル、アセトニトリル、アニリン、パラ
トルイジン、オルトトルイジン、メタトルイジン、トリ
エチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、テト
ラメチレンジアミン、トリブチルアミン等が、イオウ原
子を含む化合物として、チオフェノール、チオフェン、
2−チオフェンカルボン酸エチル、3−チオフェンカル
ボン酸エチル、2−メチルチオフェン、メチルメルカプ
タン、エチルメルカプタン、イソプロピルメルカプタ
ン、ブチルメルカプタン、ジエチルチオエーテル、ジフ
ェニルチオエーテル、ベンゼンスルフォン酸メチル、メ
チルサルファイト、エチルサルファイト等が、酸素原子
を含む化合物として、テトラヒドロフラン、2−メチル
テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、
2−エチルテトラヒドロフラン、2,2,5,5−テト
ラエチルテトラヒドロフラン、2,2,5,5−テトラ
メチルテトラヒドロフラン、2,2,6,6−テトラエ
チルテトラヒドロピラン、2,2,6,6−テトラメチ
ルテトラヒドロピラン、ジオキサン、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミ
ルエーテル、ジフェニルエーテル、アニソール、アセト
フェノン、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルア
セトン、o−トリル−t−ブチルケトン、メチル−2,
6−ジt−ブチルフェニルケトン、2−フラル酸エチ
ル、2−フラル酸イソアミル、2−フラル酸メチル、2
−フラル酸プロピル等が、リン原子を含む化合物とし
て、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、
トリフェニルホスファイト、トリベンジルホスファイ
ト、ジエチルホスフェート、ジフェニルホスフェート等
が挙げられる。
【0049】これら電子供与性化合物は、二種以上用い
てもよい。又、これら電子供与性化合物は、有機金属化
合物を触媒成分と組合せて用いる際に用いてもよく、予
め有機金属化合物と接触させた上で用いてもよい。
【0050】オレフィンとしては、エチレンの他、プロ
ピレン,1−ブテン,1−ヘキセン,4−メチル−1−
ペンテン等のα−オレフィンが使用し得る。予備重合
は、前記の不活性媒体の存在下で行うのが望ましい。予
備重合は、通常100℃以下の温度、望ましくは−30
℃〜+30℃、更に望ましくは−20℃〜+15℃の温
度で行われる。重合方式としては、バッチ式、連続式の
いずれでもよく、又二段以上の多段で行ってもよい。多
段で行う場合、重合条件をそれぞれ変え得ることは当然
である。
【0051】成分Bは、予備重合系での濃度が10〜5
00ミリモル/リットル、望ましくは30〜200ミリ
モル/リットルになるように用いられ、又成分A中のチ
タン1グラム原子当り、1〜50,000モル、望まし
くは2〜50モルとなるように用いられる。
【0052】成分Cは、予備重合系での濃度が5〜10
00ミリモル/リットル、望ましくは10〜200ミリ
モル/リットルになるように用いられる。
【0053】予備重合により成分A中にオレフィンポリ
マーが取り込まれるが、そのポリマー量を成分A1g当
り0.1〜200g、特に0.5〜50gとするのが望
ましい。
【0054】必要に応じて用いられる電子供与性化合物
は、予備重合系での濃度が1〜100ミリモル/リット
ル、望ましくは5〜50ミリモル/リットルになるよう
に用いられる。
【0055】上記のようにして調製された触媒成分は、
前記の不活性媒体で希釈或いは洗浄することができる
が、触媒成分の保存劣化を防止する観点からは、特に洗
浄するのが望ましい。洗浄後、必要に応じて乾燥しても
よい。又、触媒成分を保存する場合は、出来る丈低温で
保存するのが望ましく、−50℃〜+30℃、特に−2
0℃〜+5℃の温度範囲が推奨される。
【0056】α−オレフィンの重合 上記のようにして得られた触媒成分は、有機金属化合
物、更には必要に応じて電子供与性化合物と組み合せて
炭素数3〜10個のα−オレフィンの単独重合又は他の
モノオレフィン若しくは炭素数3〜10個のジオレフィ
ンとの共重合の触媒として有用であるが、特に炭素数3
ないし6個のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−
ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン等の
単独重合又は上記のα−オレフィン相互及び/又はエチ
レンとのランダム及びブロック共重合の触媒として極め
て優れた性能を示す。
【0057】用い得る有機金属化合物は、周期表第I族
ないし第III 族金属の有機化合物である。該化合物とし
ては、リチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛及び
アルミニウムの有機化合物が使用し得る。これらの中で
も特に、有機アルミニウム化合物が好適である。用い得
る有機アルミニウム化合物としては、前記固体触媒成分
(成分A)の予備重合の際に用いられる化合物の中から
適宜選ばれるが、トリアルキルアルミニウム、特にトリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが望
ましい。又、これらトリアルキルアルミニウムは、その
他の有機アルミニウム化合物、例えば、工業的に入手し
易いジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウ
ムジクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ジ
エチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウム
ハイドライド又はこれらの混合物若しくは錯化合物等と
併用することができる。
【0058】又、酸素原子や窒素原子を介して2個以上
のアルミニウムが結合した有機アルミニウム化合物も使
用可能である。そのような化合物としては、例えば(C
2 5 2 AlOAl(C2 5 2 ,(C4 9 2
AlOAl(C4 9 2
【化6】 等を例示できる。
【0059】アルミニウム金属以外の金属の有機化合物
としては、ジエチルマグネシウム、エチルマグネシウム
クロリド、ジエチル亜鉛等の他LiAl(C
2 5 4 ,LiAl(C7 154 等の化合物が挙げ
られる。
【0060】前記の触媒成分及び有機金属化合物と必要
に応じて組み合せることができる電子供与性化合物とし
ては、前記成分Aの予備重合の際に用いられることがあ
る電子供与性化合物の中から適宜選ばれる。これら電子
供与性化合物は、二種以上用いてもよい。又、これら電
子供与性化合物は、有機金属化合物を触媒成分と組合せ
て用いる際に用いてもよく、予め有機金属化合物と接触
させた上で用いてもよい。
【0061】前記の触媒成分に対する有機金属化合物の
使用量は、該触媒中のチタン1グラム原子当り、通常1
〜2,000グラムモル、特に20〜500グラムモル
が望ましい。
【0062】又、有機金属化合物と電子供与性化合物の
比率は、電子供与性化合物1モルに対して有機金属化合
物がアルミニウムとして0.1〜40、好ましくは1〜
25グラム原子の範囲で選ばれる。
【0063】プロピレン−エチレンブロック共重合体の
製造法 プロピレン−エチレンブロック共重合体の製造法の製造
方法は、プロピレンを重合して高結晶性ポリプロピレン
とする工程(工程a)と、プロピレンとエチレンを共重
合する工程(工程b)とからなる。
【0064】(1)工程a 工程aは、前記重合触媒の存在下、プロピレンを重合す
ることからなる。重合反応は、気相、液相のいずれでも
よく、液相で重合させる場合は、ノルマルブタン、イソ
ブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の不活性炭化水素中及び液状モノマー
中で行うことができる。重合温度は、通常−80℃〜+
150℃、好ましくは40〜120℃の範囲である。重
合圧力は、例えば1〜60気圧でよい。又得られる重合
体の分子量の調節は、水素若しくは他の公知の分子量調
節剤を存在せしめることにより行われる。工程aでは、
そこで得られるポリプロピレンが該ブロック共重合体の
50〜98重量%、特に70重量%〜95重量%となる
ようにするのが望ましい。
【0065】(2)工程b プロピレンとエチレンの共重合は、前記の重合触媒の存
在下で行われる。共重合は、そこで得られる共重合体中
のエチレン含有量が30〜95重量%、望ましくは40
〜80重量%となるように、プロピレンとエチレンを接
触して反応することによりなされる。共重合反応は、工
程aで行われる重合条件の範囲の中から適宜選択するす
ることができ、又水素等の分子量調節剤の使用も工程a
の場合と同じである。工程bで得られる共重合体の量
は、通常該ブロック共重合体の50〜2重量%である
が、望ましくは30〜5重量%である。
【0066】本発明の方法は、工程aと工程bとからな
るが、工程aと工程bは、その順序に、又は逆に行う直
列方式の他、工程aと工程bを並列に行い、それぞれで
得られるポリマーを合体する方法が採用することができ
るが、これらの中でも、特に工程aと工程bをその順序
に行う方法が、装置上有利であり望ましい。
【0067】
【実施例】本発明を実施例及び比較例により具体的に説
明する。なお、例におけるパーセント(%)は特に断ら
ない限り重量による。ポリマーの物性測定は、該ポリマ
ー粉末に、BHT(2,6−ジターシャリーブチル−4
−メチルフェノール)を0.18重量%、DSTDP
(ジステアリルチオジプロピオネート)を0.08重量
%、IRGANOX1010〔テトラキス−{メチレン
−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシヒ
ドロ−シンナメート)メタン}〕を0.04重量%、カ
ルシウムステアレートを0.06重量%それぞれ添加
し、溶融混練によりペレットとした後、射出成形により
試験片を作成して行った。曲げ弾性率:JIS K 7
203−1982に:デュポン衝撃強度:JIS K
7211−1976にそれぞれ準拠。又、ポリマーのM
FRはASTM D−1238に従って測定した。
【0068】実施例1 成分Aの調製 還流冷却器をつけた1リットルの反応容器に、窒素ガス
雰囲気下で、チップ状の金属マグネシウム(純度99.
5%、平均粒径1.6mm)8.3g及びn−ヘキサン2
50mlを入れ、68℃で1時間攪拌後、金属マグネシウ
ムを取出し、65℃で減圧乾燥するという方法で予備活
性化した金属マグネシウムを得た。次に、この金属マグ
ネシウムに、n−ブチルエーテル140ml及びn−ブチ
ルマグネシウムクロリドのn−ブチルエーテル溶液
(1.75モル/l)を0.5ml加えた懸濁液を55℃
に保ち、更にn−ブチルエーテル50mlにn−ブチルク
ロライド38.5mlを溶解した溶液を50分間で滴下し
た。攪拌下70℃で4時間反応を行った後、反応液を2
5℃に保持した。次いで、この反応液にHC(OC2
5 3 55.7mlを1時間で滴下した。滴下終了後、
60℃で15分間反応を行い、反応生成固体をn−ヘキ
サン各300mlで6回洗浄し、室温で1時間減圧乾燥
し、マグネシウムを19.0%、塩素を28.9%を含
むマグネシウム含有固体31.6gを回収した。還流冷
却器、攪拌機及び滴下ロートを取付けた300mlの反応
容器に、窒素ガス雰囲気下マグネシウム含有固体6.3
g及びn−ヘプタン50mlを入れ懸濁液とし、室温で攪
拌しながら2,2,2−トリクロルエタノール20ml
(0.02ミリモル)とn−ヘプタン11mlの混合溶液
を滴下ロートから30分間で滴下し、更に80℃で1時
間攪拌した。得られた固体をろ過し、室温のn−ヘキサ
ン各100mlで4回洗浄し、更にトルエン各100mlで
2回洗浄して固体成分を得た。上記の固体成分にトルエ
ン40mlを加え、更に四塩化チタン/トルエンの体積比
が3/2になるように四塩化チタンを加えて90℃に昇
温した。攪拌下、フタル酸ジn−ブチル2mlとトルエン
5mlの混合溶液を5分間で滴下した後、120℃で2時
間攪拌した。得られた固体状物質を90℃でろ別し、ト
ルエン各100mlで2回、90℃で洗浄した。更に、新
たに四塩化チタン/トルエンの体積比が3/2になるよ
うに四塩化チタンを加え、120℃で2時間攪拌した。
得られた固体物質を110℃で濾別し、室温の各100
mlのn−ヘキサンにて7回洗浄して成分A5.5gを得
た。
【0069】予備重合 攪拌機を取付けた500mlの反応器に、窒素ガス雰囲気
下、上記で得られた成分A3.7g及びn−ヘプタン3
00mlを入れ、攪拌しながら−5℃に冷却した。次にト
リエチルアルミニウム(以下TEALと略称する。)の
n−ヘプタン溶液(2.0モル/リットル)及び2−メ
チル−3−オキサ−4−オキソシクロペンチルイソプロ
ポキシジメトキシシランを、反応系におけるTEAL及
び2−メチル−3−オキサ−4−オキソシクロペンチル
イソプロポキシジメトキシシランの濃度がそれぞれ60
ミリモル/リットル及び10ミリモル/リットルとなる
ように添加し、5分間攪拌した。次いで、系内を減圧し
た後、プロピレンガスを連続的に供給し、プロピレンを
3時間重合させた。重合終了後、気相のプロピレンを窒
素ガスでパージし、各100mlのn−ヘキサンで3回、
室温にて固相部を洗浄した。更に、固相部を室温で1時
間減圧乾燥して、触媒成分を調製した。触媒成分に含ま
れるマグネシウム量を測定した結果、予備重合量は成分
A1g当り2.0gであった。
【0070】実施例2〜4 実施例1の予備重合において、2−メチル−3−オキサ
−4−オキソシクロペンチルイソプロポキシジメトキシ
シランの代りに、表1に示すシラン化合物を、又TEA
L若しくはトリイソブチルアルミニウム(以下TIBA
Lと略称する。)をそれぞれ表1に示す濃度で用い、表
1に示す電子供与性化合物をそれぞれ表1に示す濃度で
用い、かつ予備重合条件を表1に示す通りにした以外
は、実施例1と同様にして成分Aの予備重合を行い、触
媒成分を調製した。
【0071】比較例1 実施例1において、予備重合を行わなかった以外は、実
施例1と同様にして触媒成分を調製した。
【0072】比較例2 実施例1の予備重合において、2−メチル−3−オキサ
−4−オキソシクロペンチルイソプロポキシジメトキシ
シランを用いず、かつ予備重合条件を表1に示す通りに
した以外は、実施例1と同様にして成分Aの予備重合を
行い、触媒成分を調製した。
【0073】比較例3 実施例1の予備重合において、2−メチル−3−オキサ
−4−オキソシクロペンチルイソプロポキシジメトキシ
シランを用いず、TIBAL、フェニルトリエトキシシ
ランを表1に示す濃度で用い、かつ予備重合条件を表1
に示す通りにした以外は、実施例1と同様にして成分A
の予備重合を行い、触媒成分を調製した。
【0074】
【表1】
【0075】窒素置換をして充分に乾燥された5リット
ルのオートクレーブに、上記で得られた重合触媒成分4
7.2mg、n−ヘプタン1リットル中に0.3モルのト
リエチルアルミニウムを含む溶液4ml、及びn−ヘプタ
ン1リットル中に0.08モルのジフェニルジメトキシ
シランを含む溶液3mlを混合し、5分間保持したものを
入れた。次いで水素を3.5リットル及び液体プロピレ
ン3リットルを圧入した後、オートクレーブ内部温度を
70℃に昇温し、第1段重合を行った。1時間後、未反
応プロピレンおよび水素をパージして、器内圧力を0.
2kg/cm2 ・Gとした。第1段目のポリマーを少量
採取した後、系内に水素を導入した。引き続いてプロピ
レンとエチレンのモル比が1.5の混合ガスを供給し
て、プロピレン−エチレン共重合を行った。器内圧力を
6kg/cm2 ・Gに保ち、75℃で2時間共重合を行
った。重合終了後、未反応ガスをパージし、ポリマーを
取り出し乾燥した。未反応ガス中には0.3モル%の水
素が含まれていた。得られたポリマーのMFRは5.4
0g/10分であった。分析の結果、共重合によって得
られたポリマーの生成量は25重量%であり、エチレン
含有量は52重量%であった。また、1段目終了後にサ
ンプリングしたポリマーのMFRは30.5g/10分
であった。最終ポリマーの物性を測定したところ、曲げ
弾性率は8.30×10 3 kg/cm2 、デュポン衝撃
強度は99.0kg・cmであった。
【0076】実施例2〜4及び比較例1〜3で得られた
重合触媒成分を用い、かつ表2に示すようなMFRにな
るように水素量を調節した以外は同様にしてプロピレン
の共重合を行った。得られた最終ポリマーの物性も表2
に示した。これより本発明のものが、曲げ弾性率とデュ
ポン衝撃強度のバランスに優れていることがわかる。
【0077】
【表2】
【0078】
【発明の効果】本発明の方法により、耐衝撃性と剛性の
バランスに優れたプロピレンのブロック共重合体を製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例及び比較例で得られた
共重合体の曲げ弾性率とデュポン衝撃強度の測定値をプ
ロットしたグラフ図である。
【図2】図2は、本発明の方法を示すフローチャート図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 雅司 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 石原 毅 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)マグネシウム,チタン,ハロゲン
    及び電子供与性化合物を必須成分とする固体触媒成分
    を、(B)有機アルミニウム化合物及び(C)一般式 【化1】 〔但し、R1 はラクトン骨格構造を有する置換基、R2
    は炭素数1〜10個の炭化水素基、R4 O−、R5 3
    i−若しくはR6 3 SiO−、R3 はメチル基若しくは
    エチル基、xは1若しくは2、yは0若しくは1、zは
    2若しくは3、x+y+z=4を示し、R4 は炭素数3
    〜10個の炭化水素基、R5 及びR6 は炭素数1〜10
    個の炭化水素基である。〕で表わされる有機珪素化合物
    の存在下、(D)オレフィンと接触させてなる重合触媒
    成分の存在下、(1)プロピレンを重合して高結晶性ポ
    リプロピレンを製造する工程(a)及び(2)プロピレ
    ンとエチレンを共重合する工程(b)からなるプロピレ
    ンのブロック共重合体の製造方法。
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