JPH0769629A - 分散性に優れた酸化亜鉛粉末 - Google Patents
分散性に優れた酸化亜鉛粉末Info
- Publication number
- JPH0769629A JPH0769629A JP5216398A JP21639893A JPH0769629A JP H0769629 A JPH0769629 A JP H0769629A JP 5216398 A JP5216398 A JP 5216398A JP 21639893 A JP21639893 A JP 21639893A JP H0769629 A JPH0769629 A JP H0769629A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- zinc oxide
- oxide powder
- dispersibility
- excellent dispersibility
- alcohols
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 優れた分散性を有し、かつ導電性、並びに紫
外線及び赤外線遮断効果に優れた酸化亜鉛粉末を提供す
る。 【構成】 酸化亜鉛粉末が、Ａｌ、Ｓｉ、Ｔｉ、Ｖ、Ｃ
ｒ、Ｍｎ、Ｆｅ、Ｃｏ、Ｇａ、Ｇｅ、Ｚｒ、Ｉｎ、Ｓｎ
およびＨｆの金属のうちの１種または２種以上を０．１
〜２５原子％含有し、残りが実質的に酸化亜鉛からなる
組成、並びに１μｍ以下の平均粒径を有し、かつアルコ
ール類による改質表面を有する。
外線及び赤外線遮断効果に優れた酸化亜鉛粉末を提供す
る。 【構成】 酸化亜鉛粉末が、Ａｌ、Ｓｉ、Ｔｉ、Ｖ、Ｃ
ｒ、Ｍｎ、Ｆｅ、Ｃｏ、Ｇａ、Ｇｅ、Ｚｒ、Ｉｎ、Ｓｎ
およびＨｆの金属のうちの１種または２種以上を０．１
〜２５原子％含有し、残りが実質的に酸化亜鉛からなる
組成、並びに１μｍ以下の平均粒径を有し、かつアルコ
ール類による改質表面を有する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、分散性に優れた酸化亜
鉛粉末に関する。
鉛粉末に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、例えば、特公昭５５−１９８９６
号、特公昭６２−３５９７０号、特開平３−２３２２０
号に記載されるようにＡｌ、Ｇａ、Ｇｅ、ＩｎおよびＳ
ｎの金属のうちの１種または２種以上を０．１〜２５原
子％含有し、残りが実質的に酸化亜鉛からなる組成、並
びに１μｍ以下の平均粒径を有する酸化亜鉛粉末が知ら
れている。
号、特公昭６２−３５９７０号、特開平３−２３２２０
号に記載されるようにＡｌ、Ｇａ、Ｇｅ、ＩｎおよびＳ
ｎの金属のうちの１種または２種以上を０．１〜２５原
子％含有し、残りが実質的に酸化亜鉛からなる組成、並
びに１μｍ以下の平均粒径を有する酸化亜鉛粉末が知ら
れている。
【０００３】また、これらの酸化亜鉛粉末が、導電性顔
料として静電記録紙、通電感熱記録紙、放電記録紙等の
導電層の形成や、さらに透明導電膜の形成に使われてい
ることも知られている。
料として静電記録紙、通電感熱記録紙、放電記録紙等の
導電層の形成や、さらに透明導電膜の形成に使われてい
ることも知られている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の上記導電
層や導電膜の薄膜化に対する要求は高まる傾向にある
が、上記従来の酸化亜鉛粉末を顔料として用い、より一
層の薄膜化を行なった場合、分散性が悪いために、均質
な特性を持った導電層や導電膜の形成は困難であるのが
現状である。
層や導電膜の薄膜化に対する要求は高まる傾向にある
が、上記従来の酸化亜鉛粉末を顔料として用い、より一
層の薄膜化を行なった場合、分散性が悪いために、均質
な特性を持った導電層や導電膜の形成は困難であるのが
現状である。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
に鑑み、分散性に優れた酸化亜鉛粉末を開発すべく研究
を行なった結果、従来のＡｌ、Ｇａ、Ｇｅ、Ｉｎおよび
Ｓｎを含有した酸化亜鉛粉末にアルコール類による浸漬
処理を施すと、前記酸化亜鉛粉末の表面が改質され、こ
の改質表面によって分散性が著しく向上するようになる
と共に、導電性に加えて、優れた紫外線および赤外線遮
断効果を発揮するようになり、さらにＳｉ、Ｔｉ、Ｖ、
Ｃｒ、Ｍｎ、Ｆｅ、Ｃｏ、ＺｒおよびＨｆの１種または
２種を含有した酸化亜鉛粉末に同じくアルコール類によ
る表面改質処理を施したものを顔料として用いて窓ガラ
スおよび光学材料などの保護膜を形成した場合には、優
れた紫外線および赤外線遮断効果を発揮するという研究
結果を得たのである。
に鑑み、分散性に優れた酸化亜鉛粉末を開発すべく研究
を行なった結果、従来のＡｌ、Ｇａ、Ｇｅ、Ｉｎおよび
Ｓｎを含有した酸化亜鉛粉末にアルコール類による浸漬
処理を施すと、前記酸化亜鉛粉末の表面が改質され、こ
の改質表面によって分散性が著しく向上するようになる
と共に、導電性に加えて、優れた紫外線および赤外線遮
断効果を発揮するようになり、さらにＳｉ、Ｔｉ、Ｖ、
Ｃｒ、Ｍｎ、Ｆｅ、Ｃｏ、ＺｒおよびＨｆの１種または
２種を含有した酸化亜鉛粉末に同じくアルコール類によ
る表面改質処理を施したものを顔料として用いて窓ガラ
スおよび光学材料などの保護膜を形成した場合には、優
れた紫外線および赤外線遮断効果を発揮するという研究
結果を得たのである。
【０００６】本発明は、上記研究結果に基づいてなされ
たものであって、Ａｌ、Ｓｉ、Ｔｉ、Ｖ、Ｃｒ、Ｍｎ、
Ｆｅ、Ｃｏ、Ｇａ、Ｇｅ、Ｚｒ、Ｉｎ、ＳｎおよびＨｆ
の金属のうちの１種または２種以上を０．１〜２５原子
％含有し、残りが実質的に酸化亜鉛からなる組成、並び
に１μｍ以下の平均粒径を有し、かつアルコール類によ
る改質表面を有する分散性に優れた酸化亜鉛粉末に特徴
を有するものである。
たものであって、Ａｌ、Ｓｉ、Ｔｉ、Ｖ、Ｃｒ、Ｍｎ、
Ｆｅ、Ｃｏ、Ｇａ、Ｇｅ、Ｚｒ、Ｉｎ、ＳｎおよびＨｆ
の金属のうちの１種または２種以上を０．１〜２５原子
％含有し、残りが実質的に酸化亜鉛からなる組成、並び
に１μｍ以下の平均粒径を有し、かつアルコール類によ
る改質表面を有する分散性に優れた酸化亜鉛粉末に特徴
を有するものである。
【０００７】本発明の酸化亜鉛粉末において、金属の含
有量を０．１〜２５原子％と定めたのは、その含有量が
０．１原子％未満では、所望の優れた導電性、さらに紫
外線および赤外線遮断効果を確保することができず、一
方、その含有量が２５％を越えてもより一層の向上効果
が現れないという理由によるものである。
有量を０．１〜２５原子％と定めたのは、その含有量が
０．１原子％未満では、所望の優れた導電性、さらに紫
外線および赤外線遮断効果を確保することができず、一
方、その含有量が２５％を越えてもより一層の向上効果
が現れないという理由によるものである。
【０００８】また、本発明酸化亜鉛粉末の平均粒径を１
μｍ以下としたのは、その平均粒径が１μｍを越えると
形成される導電層や導電膜、さらに保護膜の透明性や色
調が損なわれるようになるからである。
μｍ以下としたのは、その平均粒径が１μｍを越えると
形成される導電層や導電膜、さらに保護膜の透明性や色
調が損なわれるようになるからである。
【０００９】なお、本発明の酸化亜鉛粉末におけるアル
コール類による改質表面は、上記の酸化亜鉛粉末をアル
コール類、望ましくはメタノール、エタノール、プロパ
ノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ま
たはブトキシエタノール、あるいはこれらアルコール類
を含有する溶液に浸漬し、所定時間保持後取り出して自
然乾燥するか、さらに必要に応じて真空中、もしくは不
活性雰囲気中で温度５００℃以下、好ましくは５０〜３
００℃で加熱乾燥することにより形成することができ
る。
コール類による改質表面は、上記の酸化亜鉛粉末をアル
コール類、望ましくはメタノール、エタノール、プロパ
ノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ま
たはブトキシエタノール、あるいはこれらアルコール類
を含有する溶液に浸漬し、所定時間保持後取り出して自
然乾燥するか、さらに必要に応じて真空中、もしくは不
活性雰囲気中で温度５００℃以下、好ましくは５０〜３
００℃で加熱乾燥することにより形成することができ
る。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の酸化亜鉛粉末を実施例により
説明する。表１に示される金属含有量および平均粒径を
有する酸化亜鉛粉末Ａ〜Ｔを用意し、これらの粉末に表
２に示される条件で改質表面処理を行なうことにより本
発明酸化亜鉛粉末１〜２０を得た。
説明する。表１に示される金属含有量および平均粒径を
有する酸化亜鉛粉末Ａ〜Ｔを用意し、これらの粉末に表
２に示される条件で改質表面処理を行なうことにより本
発明酸化亜鉛粉末１〜２０を得た。
【００１１】次いで、この結果得られた本発明酸化亜鉛
粉末１〜２０および表１に示される酸化亜鉛粉末Ａ〜Ｔ
（以下、比較酸化亜鉛粉末１〜２０という）を顔料とし
て用い、それぞれ５ｇペイントシェーカー（ガラスビー
ズ２０ｇ）を用いてキシレン１０ｇに６０分間振盪し分
散させ、次に、この分散液に乾燥塗膜の粉末固形分が７
０重量％となるようにアクリル樹脂（固形分４０％）を
５．３６ｇ加え、さらに３０分間振盪し、ガラスビーズ
を除去した後、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）
フィルム基板にバーコーターを用いて２μｍ厚に塗布
し、１００℃で乾燥して塗膜を形成することにより試験
片を作成した。
粉末１〜２０および表１に示される酸化亜鉛粉末Ａ〜Ｔ
（以下、比較酸化亜鉛粉末１〜２０という）を顔料とし
て用い、それぞれ５ｇペイントシェーカー（ガラスビー
ズ２０ｇ）を用いてキシレン１０ｇに６０分間振盪し分
散させ、次に、この分散液に乾燥塗膜の粉末固形分が７
０重量％となるようにアクリル樹脂（固形分４０％）を
５．３６ｇ加え、さらに３０分間振盪し、ガラスビーズ
を除去した後、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）
フィルム基板にバーコーターを用いて２μｍ厚に塗布
し、１００℃で乾燥して塗膜を形成することにより試験
片を作成した。
【００１２】まず、分散性を評価する目的で、上記試験
片の波長５５０ｎｍにおける光透過率を測定し、この測
定値を基板に用いたＰＥＴフィルムの光透過率８９％に
対する相対比として示した。また、導電性を評価する目
的で、得られた上記試験片の表面抵抗値を測定した。
片の波長５５０ｎｍにおける光透過率を測定し、この測
定値を基板に用いたＰＥＴフィルムの光透過率８９％に
対する相対比として示した。また、導電性を評価する目
的で、得られた上記試験片の表面抵抗値を測定した。
【００１３】さらに、紫外線及び赤外線遮断効果を評価
する目的で、上記試験片の分光透過率を測定した。この
測定結果に基づいて透過率と波長との関係を示す分光透
過率曲線を作成し、この曲線において透過率５％を示す
最小波長をもって紫外線カット波長とし、同じく透過率
５％を示す最大波長をもって赤外線カット波長とした。
する目的で、上記試験片の分光透過率を測定した。この
測定結果に基づいて透過率と波長との関係を示す分光透
過率曲線を作成し、この曲線において透過率５％を示す
最小波長をもって紫外線カット波長とし、同じく透過率
５％を示す最大波長をもって赤外線カット波長とした。
【００１４】これらの結果をまとめて表３に示す。
【００１５】
【表１】
【００１６】
【表２】
【００１７】
【表３】
【００１８】
【発明の効果】表３に示される結果から本発明酸化亜鉛
粉末１〜２０は、いずれも改質表面処理のない比較酸化
亜鉛粉末１〜２０に比して優れた分散性をもつことが明
らかであり、さらに比較酸化亜鉛粉末１〜２０との比較
から改質表面処理によって、優れた導電性、並びに紫外
線及び赤外線遮断効果が何ら損なわれないことも明白で
ある。
粉末１〜２０は、いずれも改質表面処理のない比較酸化
亜鉛粉末１〜２０に比して優れた分散性をもつことが明
らかであり、さらに比較酸化亜鉛粉末１〜２０との比較
から改質表面処理によって、優れた導電性、並びに紫外
線及び赤外線遮断効果が何ら損なわれないことも明白で
ある。
【００１９】上述のように、本発明酸化亜鉛粉末は、優
れた分散性に加えて、優れた導電性を有しているので、
静電記録紙等の導電層の形成や透明導電膜の形成に顔料
として用いた場合にこれを薄膜化しても均質な特性の導
電層や導電膜が得られ、さらに優れた紫外線及び赤外線
遮断効果を有しているので窓ガラスおよび光学材料など
の保護膜の顔料として用いた場合にも優れた性能を発揮
するのである。
れた分散性に加えて、優れた導電性を有しているので、
静電記録紙等の導電層の形成や透明導電膜の形成に顔料
として用いた場合にこれを薄膜化しても均質な特性の導
電層や導電膜が得られ、さらに優れた紫外線及び赤外線
遮断効果を有しているので窓ガラスおよび光学材料など
の保護膜の顔料として用いた場合にも優れた性能を発揮
するのである。
Claims (3)
- 【請求項１】Ａｌ、Ｓｉ、Ｔｉ、Ｖ、Ｃｒ、Ｍｎ、Ｆ
ｅ、Ｃｏ、Ｇａ、Ｇｅ、Ｚｒ、Ｉｎ、ＳｎおよびＨｆの
金属のうちの１種または２種以上を０．１〜２５原子％
含有し、残りが実質的に酸化亜鉛からなる組成、並びに
１μｍ以下の平均粒径を有し、かつアルコール類による
改質表面を有することを特徴とする分散性に優れた酸化
亜鉛粉末。 - 【請求項２】上記アルコール類は、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、シクロヘキサノール、エチレング
リコール、またはブトキシエタノールからなることを特
徴とする上記請求項１記載の分散性の優れた酸化亜鉛粉
末。 - 【請求項３】導電性顔料、紫外線遮断用顔料、および赤
外線遮断用顔料として用いることを特徴とする上記請求
項１または２記載の分散性の優れた酸化亜鉛粉末。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5216398A JPH0769629A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 分散性に優れた酸化亜鉛粉末 |
| US08/298,709 US5672427A (en) | 1993-08-31 | 1994-08-30 | Zinc oxide powder having high dispersibility |
| KR1019940021913A KR950005923A (ko) | 1993-08-31 | 1994-08-31 | 분산성이 우수한 산화아연분말 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5216398A JPH0769629A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 分散性に優れた酸化亜鉛粉末 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0769629A true JPH0769629A (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=16687945
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5216398A Withdrawn JPH0769629A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 分散性に優れた酸化亜鉛粉末 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0769629A (ja) |
-
1993
- 1993-08-31 JP JP5216398A patent/JPH0769629A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001031 |