JPH0768488B2 - 水性保護用組成物の製造方法 - Google Patents

水性保護用組成物の製造方法

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JPH0768488B2
JPH0768488B2 JP1095424A JP9542489A JPH0768488B2 JP H0768488 B2 JPH0768488 B2 JP H0768488B2 JP 1095424 A JP1095424 A JP 1095424A JP 9542489 A JP9542489 A JP 9542489A JP H0768488 B2 JPH0768488 B2 JP H0768488B2
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弘道 富張
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塗装面、メッキ面などの一次防錆に適する水性
保護用組成物の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
自動車、オートバイク、農業用耕運機等の車両は、通
常、需要家に渡るまでの間に、ほとんどの車両は屋外で
放置されるので、塗装面は埃や降下煤塵等による付着
物、雨水、大気中の腐食性ガスあるいは直射日光等によ
って、塗装面の汚染、変色、しみ、艶びけ、割れあるい
はさび等が発生して、商品価値が著しく低下する場合が
少なくない。
上記の問題の防止対策として、車両の塗装面をワックス
被膜で一時的に保護した後、そのつど除去するという方
法も採用されているが、長期間保管された場合、ワック
ス被膜の変質により被膜の除去性が低下するとともに、
石油系溶剤を加えたスチーム洗浄工程で、多量の含油水
を排出するため排水処理に大きな問題を抱えている。
これらの欠点を排除した保護用組成物として、特公昭55
−50517号公報に開示されている組成物がある。上記保
護用組成物は、α,β−モノエチレン性不飽和酸とアク
リル酸またはメタアクリル酸のエステルとを、界面活性
剤を使用しないアルコール中で共重合させる方法で合成
される。
ところで、一般に水性保護用組成物において、その組成
物中のアルコール含有量が5重量%を越えると、該組成
物は低い引火点を示すようになる。特公昭55−50517号
公報に開示された水性保護用組成物は、アルコール中で
ビニル系共重合体を合成しており、得られた水性保護用
組成物中のアルコール含有量は、10ないし30重量%にな
り、あるいはアルコール含有量が30重量%を越える場合
も生じ、実際に使用する際には火災、爆発等の危険、さ
らには、当該アルコールが大気中に放出されて大気を汚
染するという問題を抱えているのが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、ビニル系共重合体を必須成分とする水性保護
用組成物において、保護特性と長期保管後の除去性に優
れ、排水処理および火気に問題の無い水性保護用組成物
の製造方法を提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、アルコールを使用しないで、水性保護用
組成物を得る製造方法について鋭意研究した結果、水中
で界面活性剤を使用しないで、α,β−モノエチレン性
不飽和酸とアクリル酸またはメタクリル酸のエステルと
を共重合させる保護用組成物の製造方法を見い出し本発
明を完成させるに至った。
すなわち本発明の趣旨とするところは、α,β−モノエ
チレン性不飽和酸(a)と、アクリル酸またはメタアク
リル酸のエステル(b)とを、水溶液中で共重合させた
共重合体(c)を揮発性アルカリで中和し、水に分散、
溶解せしめた水溶液中で、界面活性剤を使用しないで
α,β−モノエチレン性水飽和酸(d)と、アクリル酸
またはメタアクリル酸のエステル(e)とを共重合させ
ること、及び(d)と(c)の共重合体を(c)とみな
して再び共重合操作で使用することを特徴とする水性保
護用組成物の製造方法に関するものである。
(α,β−モノエチレン性不飽和酸) 本発明において使用されるα,β−モノエチレン性不飽
和酸としては、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イ
タコン酸、アクリル酸あるいはメタクリル酸などが挙げ
られる。
なお、α,β−モノエチレン性不飽和酸の(a)及び
(d)は、同種であっても異種であってもよい。
(エステル) また、本発明において使用されるアクリル酸またはメタ
クリル酸のエステルとしては、1ないし18個の炭素原子
をもつ飽和脂肪族1価アルコールのエステルが適当であ
り、特に1ないし4個の炭素原子をもつ飽和脂肪族1価
アルコールのエステルが好ましい。
なお、アクリル酸またはメタクリル酸のエステルである
(b)及び(e)は、同種であっても異種であってもよ
い。
(配合割合) 前記の不飽和酸の使用量と前記のアクリル酸またはメタ
クリル酸のエステルの使用量と配合割合は、単量体の全
量を100重量%として、前者を7ないし20重量%とし、
後者を80ないし93重量%とする範囲が適当である。
なお、α,β−モノエチレン性不飽和酸とアクリル酸ま
たはメタクリル酸のエステルの配合割合、すなわち、
(a)と(b)の配合割合及び(d)と(e)の配合割
合は、同一であっても、異なっていてもよい。
(中 和) 揮発性アルカリとしては、アンモニア、モルホリンなど
を使用することができる。これに対して、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、または揮発速度の遅いトリエタ
ノールアミンなどで中和すると、形成される保護被膜の
耐水性が著しく低下するので適当でない。
揮発性アルカリの添加量は、(c)の酸成分の中和当量
に相当する量であることが必要である。揮発性アルカリ
の添加量が中和当量より少ないと、(c)の水に対する
溶解性が低下する。
また反対に、共重合体(c)の酸成分の中和当量より多
い揮発性アルカリを使用すると、α、β−モノエチレン
性不飽和酸が水に溶解して、共重合反応が不均一となっ
てしまい、好ましくない。
(共重合操作) 本発明の製造方法において、α,β−モノエチレン性不
飽和酸(d)とアクリル酸またはメタクリル酸のエステ
ル(e)は、共重合体(c)のアルカリ塩の水溶液を入
れた反応容器中にその全量を仕込んだ後、反応を開始す
ることができる。あるいは前記の両モノマーを反応容器
中に滴下しながら反応を行う方法もあり、後者の方法が
適当である。
共重合操作は、乳化重合で使用されている公知慣用の重
合開始剤、たとえば過酸化水素、過硫酸塩等の無機過酸
化物を用いて行うのがよい。
また、この共重合をさせる場合に、界面活性剤を使用す
ると、得られる水性保護用組成物被膜の耐水性が悪くな
るので、界面活性剤は添加しない。
共重合操作における反応温度、反応時間なども乳化重合
の公知慣用の技術を利用すれば良い。すなわち、反応温
度は60ないし80℃で行い、反応時間はα,β−モノエチ
レン性不飽和酸(d)とアクリル酸またはメタクリル酸
のエステル(e)の仕込みが終った後、さらに2ないし
3時間を要して反応を終了する。
(重合体(c)) α,β−モノエチレン性不飽和酸(d)とアクリル酸ま
たはメタクリル酸のエステル(e)を共重合させる際に
必要な共重合体(c)の使用量は、(c)+(d)+
(e)に対する(c)の割合が2重量%以上であること
が必要である。(c)+(d)+(e)に対する(c)
の割合が2重量%未満では、(d)と(e)を共重合さ
せて生成した共重合物の水溶液への(c)の分散が悪
く、粗大粒子が生成して共重合操作に支障をきたす。
(c)+(d)+(e)に対する(c)の割合の上限は
特にないが、多すぎる場合は、生産効率が劣り不経済で
ある。(c)+(d)+(e)に対する(c)の割合は
2ないし10重量%で行えば充分であり、生産効率も特に
問題ない。
本発明で使用する共重合体(c)は、これを揮発性アル
カリで中和した水溶液中で、α,β−モノエチレン性不
飽和酸(d)とアクリル酸またはメタクリル酸のエステ
ル(e)とを共重合させ、得られた共重合体を再び
(c)とみなして本発明の製造方法に使用することがで
きる。
すなわち、共重合対(c)をアルカリで中和した水溶液
中で(d)と(e)とを共重合させて、共重合体の水分
散液が得られるが、その一部を本発明の製造方法による
水性保護用組成物とし、残部については、その中に含ま
れる共重合体を再び(c)とみなして、本発明の製造方
法に使用することができる。
別種の共重合体(c) また、本発明で使用する共重合体(c)は、以下の方法
により得られた共重合体を用いることもできる。
すなわち、乳化重合、あるいは溶液重合により、α,β
−モノエチレン性不飽和酸とアクリル酸またはメタクリ
ル散のエステルを共重合させて、得られた共重合体
(f)を揮発性アルカリで中和、さらに場合によっては
水を加えた水溶液中で、α,β−モノエチレン性不飽和
酸(g)とアクリル酸またはメタクリル酸のエステル
(h)を共重合させて得られた共重合体を(c)として
本発明の製造方法に使用することができる。なお、この
場合は、乳化重合に用いた界面活性剤およびソーブフリ
ー乳化重合で用いた水溶性モノマーによる被膜の耐水性
への悪影響、溶液重合で用いた溶媒による火気の危険性
を除くため、(f)+(g)+(h)に対する(f)の
割合を2ないし10重量%にとどめておくことが望まし
い。
(ガラス転移点) 本発明の保護用組成物によって塗装面を保護するには、
被膜のガラス転移点が0ないし50℃のものが適当であっ
て、特にそれが10ないし30℃のものが好ましい。被膜の
ガラス転移点が0℃未満であると、被膜が柔らかにな
り、土砂が多く付着することとなるし、また夏季の炎天
下では車両の外板温度は80ないし100℃にも達するの
で、被膜切れが起こる。一方、被膜のガラス転移点が50
℃を越えうる場合には、常温で塗布すると均一な被膜が
得られないし、保護組成物を乳化して塗布しても白粉化
して被膜が形成できない。さらに被膜が形成しても、被
膜の除去が甚だ困難となる。
〔実 施 例〕
次に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本
発明は下記の実施例によってなんらの制限をも受けるも
のではない。実施例および比較例において部および%
は、特記しない限り重量基準である。
実施例1 操作1−1 温度計、撹拌機、滴下漏斗、窒素ガス導入口および還流
冷却器を備えた反応器に、水100部、界面活性剤とし
て、サンデットEN(三洋化成(株)製、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)10
部、および重合開始剤として、過硫酸アンモニウム0.5
部を仕込み、窒素気流中で75ないし80℃に昇温した後、
別にビニル系モノマーとして、アクリル酸15部とメチル
アクリレート42.5部、ブチルアクリレート42.5部および
重合度調整剤としてドデシルメルカブタン2部を混合し
ておき、この混合物を3時間を要して滴下した。滴下終
了後も同温度でさらに2時間保って共重合反応を完了さ
せた。
操作1−2 次いで、得られた共重合体溶液を室温まで冷却した後、
アンモニアで中和し、水を加えて共重合体の10%水溶液
とした。かくして得られた共重合体の10%水溶液75部、
水75部および過硫酸アンモニウム0.5部を別の反応器に
仕込み、窒素気流中で75ないし80℃まで昇温した後、ア
クリル酸15部、メチルアクリレート42.5部、ブチルアク
リレート42.5部およびドデシルメルカブタン2部の混合
物を3時間を要して滴下した。滴下終了後も同温度で2
時間保って共重合反応を終了させた。
操作1−3 次いで、得られた共重合体溶液を室温まで冷却した後、
アンモニアで中和し、水を加えて共重合体の10%水溶液
とした。かくして得られた共重合体の10%水溶液75部、
水75部および過硫酸アンモニウム0.5部を別の反応器に
仕込み、窒素気流中で75ないし80%まで昇温した後、ア
クリル酸15部、メチルアクリレート42.5部、ブチルアク
リレート42.5部およびドデシルメルカブタン2部の混合
物を3時間を要して滴下した。滴下終了後も同温度で2
時間保って共重合反応を終了し、室温まで冷却し、本発
明の製造方法による水性保護用組成物を得た。
ここに得られた保護用組成物をアンモニアで中和し、水
を加えて不揮発分20%とした後、鋼板にエアスプレー
し、乾燥させて膜厚が10ないし20μmの保護被膜を形成
させた。
得られた保護被膜は、ガラス転移点(示差熱分析で測
定)が28℃で、均一で透明な被膜が得られた。この被膜
の諸性能を調べた結果、耐熱性(100℃で24時間保
持)、促進耐候性(サンシャインウェザーメータで300
時間暴露)、耐候性(屋外に1年間暴露)、および耐水
性(40℃の蒸留水中に24時間浸漬)において、試験後の
被膜に変化は認められず、極めて良好であった。また、
上記試験後に保護被膜を形成させた試験片を、約60℃に
加温した0.3%水酸化カリウム水溶液中で3分間浸漬し
た後、水洗したところ、保護被膜は3分間以内の時間で
完全に除去されることも確認された。
実施例2 操作2−1 実施例1の操作1−2で得られた共重合体水溶液を室温
まで冷却した後、アンモニアで中和し、水を加えて共重
合体の10%水溶液とした。かくして得られた共重合体の
10%水溶液75部、水75部および過硫酸アンモニウム1部
を別の反応器に仕込み、窒素気流中で75ないし80℃まで
昇温した後、メタクリル酸10部、メチルアクリレート40
部、エチルアクリレート50部およびドデシルメルカブタ
ン2部の混合物を3時間を要して滴下した。滴下終了後
も同温度でさらに2時間保って共重合反応を終了させ
た。
操作2−2 次いで、得られた共重合体溶液を室温まで冷却した後、
アンモニアで中和し、水を加えて共重合体の10%水溶液
とした。かくして得られた共重合体の10%水溶液75部、
水75部および過硫酸アンモニウム0.5部を別の反応器に
仕込み、窒素気流中で75ないし80℃まで昇温した後、メ
タクリル酸15部、メチルアクリレート35部、エチルアク
リレート50部およびドデシルメルカブタン2部の混合物
を3時間を要して滴下した。滴下終了後も同温度でさら
に2時間保って共重合反応を終了し、室温まで冷却し、
本発明の製造方法による水性保護用組成物を得た。
次いで、当該保護用組成物の保護被膜を、実施例1と同
様な操作手順で形成させたところ、被膜のガラス転移点
は31℃で、均一で透明な被膜が得られた。その保護被膜
の諸性能は実施例1と同様であった。
実施例3 操作3−1 実施例1と同様の反応器中に、水150部、反応性の界面
活性剤として、エレミノールJS−2(三洋化成(株)
製、アルキルアリルコハク酸ナトリウム)1.5部および
重合開始剤として過硫酸カリウム0.5部を仕込み、窒素
気流中で80ないし85℃に昇温した後、ビニル系モノマー
として、メタクリル酸10部、メチルアクリレート20部、
エチルアクリレート70部、およびドデシルメルカブタン
1部の混合物を5時間を要して滴下した。滴下終了後も
同温度でさらに2時間保ってソーブフリー乳化重合によ
る共重合反応を終了した。
操作3−2 次いで、得られた共重合体水溶液を室温まで冷却した
後、モルホリンで中和し、水を加えて共重合体の10%水
溶液とした。かくして得られた共重合体の10%水溶液50
%、水100部および過硫酸カリウム0.5部を別の反応器に
仕込み、窒素気流中で80ないし85℃まで昇温した後、メ
タクリル酸10部、メチルアクリレート20部、エチルアク
リレート70部およびドデシルメルカブタン1部の混合物
を5時間を要して滴下した。滴下終了後も同温度でさら
に保って共重合反応を終了した。
操作3−3 次いで、得られた共重合体溶液を室温まで冷却した後、
モルホリンで中和し、水を加えて共重合体の10%水溶液
とした。かくして得られた共重合体の10%水溶液50部、
水100部および過硫酸カリウム0.5部を別の反応器に仕込
み、窒素気流中で80ないし85℃ま昇温した後、メタクリ
ル酸10部、メチルアクリレート20部、エチルアクリレー
ト70部およびドデシルメルカブタン1部の混合物を5時
間要して滴下した。滴下終了後も同温度でさらに2時間
保って共重合反応を終了した。
操作3−4 次いで、得られた共重合体溶液を室温まで冷却した後、
モルホリンで中和し、水を加えて共重合体の10%水溶液
とした。かくして得られた共重合体の10%水溶液50部、
水100部および過硫酸カリウム0.5部を別の反応器に仕込
み、窒素気流中で80ないし85℃まで昇温した後、メタク
リル酸15部、メチルアクリレート20部、エチルアクリレ
ート70部およびドデシルメルカブタン1部の混合物を5
時間を要して滴下した。滴下終了後も同温度でさらに2
時間保って共重合反応を終了し、室温まで冷却し、本発
明の製造方法による水性保護用組成物を得た。
次いで、当該保護用組成物をモルホリンで中和し、水を
加えて不揮発分20%とした後、保護被膜を実施例1と同
様の操作手順で形成させたところ、被膜のガラス転移点
は10℃まで、均一で透明な被膜が得られた。その保護被
膜の諸性能は実施例1と同様であった。
実施例4 操作4−1 実施例3の操作3−3で得られた共重合体溶液を室温ま
で冷却した後、モルホリンで中和し、水を加えて共重合
体の10%水溶液とした。かくして得られた共重合体の10
%水溶液75部、水75部および過硫酸カリウム0.5部を別
の反応器に仕込み、窒素気流中で80ないし85℃まで昇温
した後、アクリル酸10部、エチルアクリレート70部、メ
チルアクリレート20部およびドデシルメルカブタン1部
の混合物を5時間を要して滴下した。滴下終了後も同温
度でさらに2時間保って共重合反応を終了した。
操作4−2 次いで、得られた共重合体溶液を室温まで冷却した後、
モルホリンで中和し、水を加えて共重合体の10%水溶液
とした。かくして得られた共重合体75部、水75部および
過硫酸カリウム0.5部を別の反応器に仕込み、窒素気流
中で80ないし85℃まで昇温した後、メタクリル酸10部、
ブチルアクリレート50部、メチルアクリレート40部およ
びドデシルメルカブタン1部の混合物を5時間を要して
滴下した。滴下終了後も同温度でさらに2時間保って共
重合反応を終了し、室温まで冷却し、本発明の製造方法
による水性保護用組成物を得た。
次いで、当該保護用組成物の保護被膜を、実施例3と同
様の操作手順で形成させたところ、被膜のガラス転移点
は30℃で、均一で透明な被膜が得られた。その保護被膜
の諸性能は実施例1と同様であった。
実施例5 操作5−1 実施例1と同様の反応器中に、溶媒としてのイソプロピ
ルアルコール300部を仕込み、窒素気流中で82ないし86
℃に昇温した後、ビニル系モノマーとして、アクリル酸
10部、メチルアクリレート45部およびブチルアクリレー
ト45部を混合しておき、この混合物と過酸化ベンゾイル
1部とを、別々の滴下漏斗から5時間を要して滴下し
た。滴下終了跡も同温度でさらに5時間保って溶液重合
による共重合反応を終了した。
操作5−2 次いで、得られた共重合体溶液を室温まで冷却した後、
アンモニアで中和し、水を加えて共重合体の10%水溶液
とした。かくして得られた共重合体の10%水溶液35部、
水115部および過硫酸アンモニウム0.5部を別々の反応器
に仕込み、窒素気流中で80ないし85℃まで昇温した後、
アクリル酸10部、メチルアクリレート45部、ブチルアク
リレート45部およびドデシルメルカブタン3部の混合物
を5時間を要して滴下した。滴下終了後も同温度でさら
に2時間保って共重合反応を終了した。
操作5−3 次いで、得られた共重合体溶液を室温まで冷却した後、
アンモニアで中和し、水を加えて共重合体の10%水溶液
とした。かくして得らえた共重合体の10%水溶液35部、
水115部および過硫酸アンモニウム0.5部を別々の反応器
に仕込み窒素気流中で80ないし85℃まで昇温した後、ア
クリル酸10部、メチルアクリレート45部、ブチルアクリ
レート45部およびドデシルメルカブタン3部の混合物を
5時間を要して滴下した。滴下終了後も同温度でさらに
2時間保って共重合反応を終了した。
操作5−4 次いで、得られた共重合体溶液を室温まで冷却した後、
アンモニアで中和し、水を加えて共重合体の10%水溶液
とした。かくして得られた共重合体の10%水溶液35部、
水115部、および過硫酸アンモニウム0.5部を別々の反応
器に仕込み、窒素気流中で80ないし85℃まで昇温した
後、アクリル酸10部、メチルアクリレート45部、ブチル
アクリレート45部およびドデシルメルカブタン3部の混
合物を5時間を要して滴下した。滴下終了後も同温度で
さらに2時間保って共重合反応を終了した。
操作5−5 次いで、得られた共重合体溶液を室温まで冷却した後、
アンモニアで中和し、水を加えて共重合体の10%水溶液
とした。かくして得らえた共重合体の10%水溶液35部、
水115部および過硫酸アンモニウム0.5部を別々の反応器
に仕込み、窒素気流中で80ないし85℃まで昇温した後、
アクリル酸10部、メチルアクリレート45部、ブチルアク
リレート45部およびドデシルメルカブタン3部の混合物
を5時間を要して滴下した。滴下終了後も同温度でさら
に2時間保って共重合反応を終了し、室温まで冷却し、
本発明の製造方法による水性保護用組成物を得た。
次いで、当該保護用組成物の保護被膜を、実施例1と同
様の操作手順で形成させたところ、被膜のガラス転移点
は26℃で、均一で透明な被膜が得られた。その保護被膜
の諸性能は実施例1と同様であった。
また、当該保護用組成物中のイソプルピルアルコール含
有量は1%未満(ガスクロマトグラフィーによる)の無
視し得る量であり、引火点(ペンスキーマルチンス法)
は認められなかった。
比較例1 実施例1の操作1−1と同様に行って、乳化重合による
共重合反応を完了した後、室温まで冷却し、保護用組成
物を得た。次いで、当該保護用組成物の保護被膜を、実
施例1と同様の操作手順で形成させたところ、被膜のガ
ラス転移点は28℃で、均一で透明な被膜が得られた。し
かし、保護被膜の耐水性が著しく劣り、実用には堪え難
いものであった。
比較例2 実施例3の操作3−1と同様に行って、乳化重合による
共重合反応を完了した後、室温まで冷却し、保護用組成
物を得た。
次いで、当該保護用組成物の保護被膜を、実施例3と同
様の操作手順で形成させたところ、被膜のガラス転移点
は10℃で、均一で透明な被膜が得られた。しかし、保護
被膜の耐水性が著しく劣り、実用には堪え難いものであ
った。
比較例3 実施例5の操作5−1と同様に行って、溶液重合による
共重合反応を完了した後、室温まで冷却して、保護用組
成物を得た。次いで、当該保護用組成物の保護被膜を実
施例1と同様の操作手順で形成させたところ、被膜のガ
ラス転移点は26℃で、均一で透明な被膜が得られた。
ただし、当該保護用組成物は引火点が12℃であり、また
上記の保護被膜を形成させるために調製した不揮発分20
%の水溶液は、イソプロピルアルコールの含有量が30%
であり、引火点が15℃であった。一方、当該保護用組成
物に引火点を示さなくなるまで水を加えて希釈したとこ
ろ、不揮発分3.3%、イソプロピルアルコール5%を含
有する水溶液が得られた。この水溶液で保護被膜を形成
させたところ、乾燥被膜が非常に薄く、実用に堪え難い
ものであった。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法により得られる水性保護用組成物は、
特に自動車、車両、機械部品などの一次防錆用として優
れた保護特性を発揮し、長期安定に保護し得るととも
に、火気の問題がなく、また被膜の除去および排水処理
が容易であるので、作業の合理化が図れるし、さらに自
然環境を破壊しないなどの利点を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220/10 MMB C09D 133/08 PFX

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α,β−モノエチレン性不飽和酸(a)と
    アクリル酸またはメタクリル酸のエステル(b)とを水
    溶液中で共重合させた共重合体(c)を揮発性アルカリ
    で中和し、水に分散、溶解せしめた水溶液中で、界面活
    性剤を使用しないで、α,β−モノエチレン性不飽和酸
    (d)とアクリル酸またはメタクリル酸のエステル
    (e)とを共重合させること、及び(d)と(e)の共
    重合体を(c)とみなして、再び共重合操作で使用する
    ことを特徴とする水性保護用組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】(a)と(b)及び(d)と(e)の配合
    割合は、(a)及び(d)が7ないし20重量%、(b)
    及び(e)が80ないし93重量%である請求項1に記載の
    水性保護用組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】(b)及び(e)がC1ないしC18の飽和脂
    肪族1価アルコールのエステルである請求項1に記載の
    水性保護用組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】揮発性アルカリの使用量が、(c)の酸成
    分の中和当量である請求項1に記載の水性保護用組成物
    の製造方法。
  5. 【請求項5】(c)+(d)+(e)に対する(c)の
    割合が2重量%以上である請求項1に記載の水性保護用
    組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】水性保護用組成物によって形成される被膜
    のガラス転移温度が0ないし50℃である請求項1に記載
    の水性保護用組成物の製造方法。
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