JPH0768328B2 - 硬化性エポキシ樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents
硬化性エポキシ樹脂組成物及びその製造方法Info
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- JPH0768328B2 JPH0768328B2 JP15070290A JP15070290A JPH0768328B2 JP H0768328 B2 JPH0768328 B2 JP H0768328B2 JP 15070290 A JP15070290 A JP 15070290A JP 15070290 A JP15070290 A JP 15070290A JP H0768328 B2 JPH0768328 B2 JP H0768328B2
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Description
【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、硬化性エポキシ樹脂に関し、特に耐衝撃性に
優れた硬化物となる硬化性エポキシ樹脂組成物及びその
製造方法に関する。
優れた硬化物となる硬化性エポキシ樹脂組成物及びその
製造方法に関する。
《従来の技術》 エポキシ樹脂組成物は、誘電特性、体積抵抗率、絶縁破
壊強度等の電気特性のみならず、曲げ強度、圧縮強度、
衝撃強度等の機械特性、耐熱性、接着性等に優れている
ことから、接着剤や各種の複合材料はもとより、各種の
電気・電子部品の絶縁材料として賞用されている。
壊強度等の電気特性のみならず、曲げ強度、圧縮強度、
衝撃強度等の機械特性、耐熱性、接着性等に優れている
ことから、接着剤や各種の複合材料はもとより、各種の
電気・電子部品の絶縁材料として賞用されている。
しかしながら最近、電子部品の薄層化や小型化、半導体
集積度の増大による半導体チップの大型化が進行する中
で、パッケージ材料のクラック、シリコンチップのクラ
ック、パッシベーションクラック、配線移動、エポキシ
樹脂自身のクラックや電気・電子部品とエポキシ樹脂と
の間にすき間が生じ、そのすき間から水分が侵入するた
めに生じる故障等の問題が大きくなってきている。
集積度の増大による半導体チップの大型化が進行する中
で、パッケージ材料のクラック、シリコンチップのクラ
ック、パッシベーションクラック、配線移動、エポキシ
樹脂自身のクラックや電気・電子部品とエポキシ樹脂と
の間にすき間が生じ、そのすき間から水分が侵入するた
めに生じる故障等の問題が大きくなってきている。
このような欠点を改良する方法として、従来、(1)エ
ポキシ樹脂中に、可撓性を付与するような樹脂を添加す
る方法(例えば特開昭54−81360号、特開昭57−56954
号)(2)熱膨張係数の小さいシリカやアルミナ等の無
機質充填材を多量に配合する方法、(3)硬化可能なエ
ポキシ樹脂に、硬化可能なシリコーンゴムとカーボンフ
ァンクショナルシランを添加して混合し、同時に硬化さ
せることによりエポキシ樹脂硬化物の耐クラック性を改
良する(特開昭55−3412号)等の方法が採用されてい
る。
ポキシ樹脂中に、可撓性を付与するような樹脂を添加す
る方法(例えば特開昭54−81360号、特開昭57−56954
号)(2)熱膨張係数の小さいシリカやアルミナ等の無
機質充填材を多量に配合する方法、(3)硬化可能なエ
ポキシ樹脂に、硬化可能なシリコーンゴムとカーボンフ
ァンクショナルシランを添加して混合し、同時に硬化さ
せることによりエポキシ樹脂硬化物の耐クラック性を改
良する(特開昭55−3412号)等の方法が採用されてい
る。
しかしながら、第1番目の方法は、エポキシ樹脂自身の
クラック発生防止方法として有効ではあるが、エポキシ
樹脂本来の優れた特性である、熱時硬度やガラス転移点
温度の低下をもたらし、エポキシ樹脂の高温特性を損な
うという欠点があった。一方、第2番目の方法は、所望
の熱膨張係数に近い硬化物が得られるものの、エポキシ
樹脂組成物の流動性が著しく低下するために、注型やト
ランスファー成形、ポッティング、粉末塗装、滴下等の
作業が実質的に不可能となる上、エポキシ樹脂のヤング
率が増大するため熱膨張係数の低下による内部応力の低
下をあまり期待することができないという欠点があっ
た。
クラック発生防止方法として有効ではあるが、エポキシ
樹脂本来の優れた特性である、熱時硬度やガラス転移点
温度の低下をもたらし、エポキシ樹脂の高温特性を損な
うという欠点があった。一方、第2番目の方法は、所望
の熱膨張係数に近い硬化物が得られるものの、エポキシ
樹脂組成物の流動性が著しく低下するために、注型やト
ランスファー成形、ポッティング、粉末塗装、滴下等の
作業が実質的に不可能となる上、エポキシ樹脂のヤング
率が増大するため熱膨張係数の低下による内部応力の低
下をあまり期待することができないという欠点があっ
た。
又、第3番目の方法は、硬化可能なシリコーンゴムを硬
化可能なエポキシ樹脂中に分散させた状態で硬化させる
ので硬化反応が完全には進行せず未反応物が残存するた
め、金型成形時に金型汚れを起こしたり、硬化物への印
字性が低下したり、或いは、重ね塗りをすることができ
ないという欠点があった。このような欠点は、熱硬化性
樹脂組成物のゲル化を抑制した状態で、撹拌下に熱硬化
性シリコーン樹脂組成物を分散粒子状としてゲル化し、
その後に前記熱硬化性樹脂組成物を硬化することにより
大巾に改善することができる(特開昭56−14556号)。
この方法は熱硬化性樹脂中に、シリコーン樹脂を微分散
することができる点で優れているものの、所詮、熱硬化
性樹脂とシリコーン樹脂の相溶性が悪いことから、後者
が徐々に浮上するので、硬化物全体としての均一性には
自ずから限界があるという欠点があった。このような欠
点は、エポキシ樹脂と硬化剤並びに、あらかじめ硬化さ
せた線状オルガノポリシロキサンブロックを10重量%以
上含むポリマー硬化物からなる熱硬化性エポキシ樹脂組
成物(特開昭58−219218号)についても同様に存在す
る。更に、この場合には、分散せしめる粒子状分散物
は、硬化物を粒子状に粉砕することによって得なければ
ならず煩雑であるのみならず、その粒径分布を狭くする
ことも困難であるのでその意味においても、上記組成物
からなる熱硬化性エポキシ樹脂の硬化物の均質性が必ず
しも十分ではないということ、及びエポキシ樹脂とのな
じみ性を良くするためには、線状オルガノポリシロキサ
ンブロックの重合度や含有量を制限しなければならない
という点からも、エポキシ樹脂組成物の改質には自ずか
ら限度が生ずるという欠点があった。
化可能なエポキシ樹脂中に分散させた状態で硬化させる
ので硬化反応が完全には進行せず未反応物が残存するた
め、金型成形時に金型汚れを起こしたり、硬化物への印
字性が低下したり、或いは、重ね塗りをすることができ
ないという欠点があった。このような欠点は、熱硬化性
樹脂組成物のゲル化を抑制した状態で、撹拌下に熱硬化
性シリコーン樹脂組成物を分散粒子状としてゲル化し、
その後に前記熱硬化性樹脂組成物を硬化することにより
大巾に改善することができる(特開昭56−14556号)。
この方法は熱硬化性樹脂中に、シリコーン樹脂を微分散
することができる点で優れているものの、所詮、熱硬化
性樹脂とシリコーン樹脂の相溶性が悪いことから、後者
が徐々に浮上するので、硬化物全体としての均一性には
自ずから限界があるという欠点があった。このような欠
点は、エポキシ樹脂と硬化剤並びに、あらかじめ硬化さ
せた線状オルガノポリシロキサンブロックを10重量%以
上含むポリマー硬化物からなる熱硬化性エポキシ樹脂組
成物(特開昭58−219218号)についても同様に存在す
る。更に、この場合には、分散せしめる粒子状分散物
は、硬化物を粒子状に粉砕することによって得なければ
ならず煩雑であるのみならず、その粒径分布を狭くする
ことも困難であるのでその意味においても、上記組成物
からなる熱硬化性エポキシ樹脂の硬化物の均質性が必ず
しも十分ではないということ、及びエポキシ樹脂とのな
じみ性を良くするためには、線状オルガノポリシロキサ
ンブロックの重合度や含有量を制限しなければならない
という点からも、エポキシ樹脂組成物の改質には自ずか
ら限度が生ずるという欠点があった。
《発明が解決しようとする課題》 そこで、本発明者等は、かかる従来の欠点を解決すべく
鋭意検討した結果、硬化性エポキシ樹脂にポリエーテル
変性オルガノポリシロキサン、及びアミノ変性オルガノ
ポリシロキサンとエポキシ変性オルガノポリシロキサン
との反応生成物を添加せしめた場合には、均質で耐衝撃
性及び耐湿性に優れたエポキシ樹脂組成物を得ることが
できることを見出し本発明に到達した。
鋭意検討した結果、硬化性エポキシ樹脂にポリエーテル
変性オルガノポリシロキサン、及びアミノ変性オルガノ
ポリシロキサンとエポキシ変性オルガノポリシロキサン
との反応生成物を添加せしめた場合には、均質で耐衝撃
性及び耐湿性に優れたエポキシ樹脂組成物を得ることが
できることを見出し本発明に到達した。
従って、本発明の目的は、耐衝撃性、耐湿性を改善した
均質な硬化性エポキシ樹脂組成物を提供することにあ
る。
均質な硬化性エポキシ樹脂組成物を提供することにあ
る。
《課題を解決するための手段》 本発明の上記の目的は、硬化性エポキシ樹脂、ポリエー
テル変性オルガノポリシロキサン、及びアミノ変性オル
ガノポリシロキサンとエポキシ変性オルガノポリシロキ
サンとの反応物を主剤とする硬化性エポキシ樹脂組成物
によって達成された。
テル変性オルガノポリシロキサン、及びアミノ変性オル
ガノポリシロキサンとエポキシ変性オルガノポリシロキ
サンとの反応物を主剤とする硬化性エポキシ樹脂組成物
によって達成された。
本発明において使用する第1成分としての硬化性エポキ
シ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエ
ポキシ樹脂と各種硬化剤とからなる硬化可能なエポキシ
樹脂であって、このエポキシ樹脂は後述するような各種
の硬化剤によって硬化させることが可能な限り、分子構
造、分子量等に特に制限はなく、従来から知られている
種々のエポキシ樹脂の中から適宜選択して使用すること
ができる。このようなものとして、例えば、ビスフェノ
ールAのジグリシジルエーテルや、その多量体であるエ
ピビスタイプのエポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、テトラヒドロキ
シフエニルエタン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、ポリオレフィン型エポキシ樹脂、脂
環型エポキシ樹脂およびそれらのハロゲン化物等を挙げ
ることができる。
シ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエ
ポキシ樹脂と各種硬化剤とからなる硬化可能なエポキシ
樹脂であって、このエポキシ樹脂は後述するような各種
の硬化剤によって硬化させることが可能な限り、分子構
造、分子量等に特に制限はなく、従来から知られている
種々のエポキシ樹脂の中から適宜選択して使用すること
ができる。このようなものとして、例えば、ビスフェノ
ールAのジグリシジルエーテルや、その多量体であるエ
ピビスタイプのエポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、テトラヒドロキ
シフエニルエタン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、ポリオレフィン型エポキシ樹脂、脂
環型エポキシ樹脂およびそれらのハロゲン化物等を挙げ
ることができる。
なお、上記した第1成分の使用にあたって、モノエポキ
シ化合物を適宜併用することは差し支えなく、このモノ
エポキシ化合物としてはスチレンオキシド、シクロヘキ
センオキシド、プロピレンオキシド、メチルグリシジル
エーテル、エチルグリシジルエーテル、フェニルグリシ
ジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、オクチレン
オキシド、ドデセンオキシドなどが例示される。この第
1成分はその使用にあたっては必ずしも1種類のみに限
定されるものではなく、2種もしくはそれ以上を混合し
て使用してもよい。
シ化合物を適宜併用することは差し支えなく、このモノ
エポキシ化合物としてはスチレンオキシド、シクロヘキ
センオキシド、プロピレンオキシド、メチルグリシジル
エーテル、エチルグリシジルエーテル、フェニルグリシ
ジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、オクチレン
オキシド、ドデセンオキシドなどが例示される。この第
1成分はその使用にあたっては必ずしも1種類のみに限
定されるものではなく、2種もしくはそれ以上を混合し
て使用してもよい。
エポキシ樹脂の硬化剤としては、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノジフェニルスルホン、メタフェニレンジ
アミン等に代表されるアミン系硬化剤、無水フタル酸、
無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸等の酸無水物系硬化剤、あるいはフェノールノボラ
ック、クレゾールノボラック等の1分子中に2個以上の
水酸基を有するフェノールノボラック硬化剤等を挙げる
ことができる。これらの硬化剤は単独で使用しても、2
種以上を同時に使用しても良いが、何れにしても、エポ
キシ樹脂を硬化させるに十分な量を使用する。
タン、ジアミノジフェニルスルホン、メタフェニレンジ
アミン等に代表されるアミン系硬化剤、無水フタル酸、
無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸等の酸無水物系硬化剤、あるいはフェノールノボラ
ック、クレゾールノボラック等の1分子中に2個以上の
水酸基を有するフェノールノボラック硬化剤等を挙げる
ことができる。これらの硬化剤は単独で使用しても、2
種以上を同時に使用しても良いが、何れにしても、エポ
キシ樹脂を硬化させるに十分な量を使用する。
本発明においては更に、上記した硬化剤とエポキシ樹脂
との反応を促進させる目的で各種硬化促進剤、例えばイ
ミダゾールあるいはその誘導体、三級アミン系誘導体、
ホスフィン系誘導体、シクロアミジン誘導体等を併用す
ることができる。
との反応を促進させる目的で各種硬化促進剤、例えばイ
ミダゾールあるいはその誘導体、三級アミン系誘導体、
ホスフィン系誘導体、シクロアミジン誘導体等を併用す
ることができる。
本発明で使用するポリエーテル変性オルガノポリシロキ
サン、アミノ変性オルガノポリシロキサン及びエポキシ
変性オルガノポリシロキサンは、公知のものの中から適
宜選択することができるが特に下記一般式で示されるも
のが好ましい。一般式、 〔式中、R1はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル
基、フェニル基等のアリール基、シクロヘキシル基等の
シクロアルキル基或いはこれらの基の炭素原子に結合し
た水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等
で置換した基から選択される同種若しくは異種の非置換
又は置換1価炭化水素基、a及びbは正の数(但し0<
a+b<4)である。
サン、アミノ変性オルガノポリシロキサン及びエポキシ
変性オルガノポリシロキサンは、公知のものの中から適
宜選択することができるが特に下記一般式で示されるも
のが好ましい。一般式、 〔式中、R1はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル
基、フェニル基等のアリール基、シクロヘキシル基等の
シクロアルキル基或いはこれらの基の炭素原子に結合し
た水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等
で置換した基から選択される同種若しくは異種の非置換
又は置換1価炭化水素基、a及びbは正の数(但し0<
a+b<4)である。
R4は、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサンの場合
には CH2 kOC2H4OLC3H6OmR2 で示され、R2は水素原子、低級アルキル基、アシル基か
ら選択される原子又は基、kは1〜10の整数、l及びm
はそれぞれ0又は正の整数且つl+m≠0で示される数
であり、アミノ変性オルガノポリシロキサンの場合に
は、R4は CH2 pNHCH2CH2 qNH2 (但し、pは3又は4、qは0又は1)で示される。
又、エポキシ変性オルガノポリシロキサンの場合には、
R4はCH2 nQで示され、 Qは (但しnは1〜6の整数)である〕 で示される単位をそれぞれ1分子中に少くとも1個含む
オルガノポリシロキサンを使用することが好ましい。
尚、アミノ変性及びエポキシ変性オルガノポリシロキサ
ンは、直鎖状ポリシロキサンの両末端にアミノ基或いは
エポキシ基が結合しているものが好ましく、特にアミノ
変性オルガノポリシロキサン及びエポキシ変性オルガノ
ポリシロキサンが夫々、α,ω−官能基含有のオルガノ
ポリシロキサンである場合が好ましい。その具体例とし
ては、例えば、α,ω−ビスアミノプロピル−ジメチル
ポリシロキサンとα,ω−ビスグリシドキシプロピルジ
メチルポリシロキサンを使用する場合が挙げられる。
には CH2 kOC2H4OLC3H6OmR2 で示され、R2は水素原子、低級アルキル基、アシル基か
ら選択される原子又は基、kは1〜10の整数、l及びm
はそれぞれ0又は正の整数且つl+m≠0で示される数
であり、アミノ変性オルガノポリシロキサンの場合に
は、R4は CH2 pNHCH2CH2 qNH2 (但し、pは3又は4、qは0又は1)で示される。
又、エポキシ変性オルガノポリシロキサンの場合には、
R4はCH2 nQで示され、 Qは (但しnは1〜6の整数)である〕 で示される単位をそれぞれ1分子中に少くとも1個含む
オルガノポリシロキサンを使用することが好ましい。
尚、アミノ変性及びエポキシ変性オルガノポリシロキサ
ンは、直鎖状ポリシロキサンの両末端にアミノ基或いは
エポキシ基が結合しているものが好ましく、特にアミノ
変性オルガノポリシロキサン及びエポキシ変性オルガノ
ポリシロキサンが夫々、α,ω−官能基含有のオルガノ
ポリシロキサンである場合が好ましい。その具体例とし
ては、例えば、α,ω−ビスアミノプロピル−ジメチル
ポリシロキサンとα,ω−ビスグリシドキシプロピルジ
メチルポリシロキサンを使用する場合が挙げられる。
更に、両者の配合比率はアミノ基/エポキシ基=100/1
〜1/100(モル比)であり、好ましくは2/1〜1/2のモル
比である。
〜1/100(モル比)であり、好ましくは2/1〜1/2のモル
比である。
これらの添加剤はそれぞれ単独で使用することも、分子
量の異なる2種以上を混合して使用することもできる。
又、これらのジオルガノポリシロキサンの粘度は特に制
限されるのもではないが、好ましくは10cst〜10万cstで
ある。
量の異なる2種以上を混合して使用することもできる。
又、これらのジオルガノポリシロキサンの粘度は特に制
限されるのもではないが、好ましくは10cst〜10万cstで
ある。
両末端にアミノ基とグリシジル基を有するポリシロキサ
ンを混合し、反応させたシリコーンゴム状物質と硬化性
エポキシ樹脂の相溶性は元来極めて悪いが、本発明にお
いてはポリエーテル変性オルガノポリシロキサンを存在
せしめるために、両者は均一分散状態を維持する。これ
は、ポリエーテル部分がエポキシ樹脂と強い親和性を有
する一方、ジメチルポリシロキサン部分がシリコーン状
物質のポリシロキサン部分と相溶するからと考えられ
る。上記ポリエーテル変性オルガノポリシロキサンの使
用量は、その相溶化剤の種類によって適宜調節すること
ができるが、エポキシ樹脂に対して0.1重量%〜10重量
%添加することが好ましい。0.1重量%より少ない場合
には、相溶化剤としての効果が不足し、10重量%より多
い場合には硬化後に相溶化剤がにじめ出たり、硬化物の
物性が低下するので好ましくない。特に好ましい添加量
は、0.5重量%〜5重量%である。
ンを混合し、反応させたシリコーンゴム状物質と硬化性
エポキシ樹脂の相溶性は元来極めて悪いが、本発明にお
いてはポリエーテル変性オルガノポリシロキサンを存在
せしめるために、両者は均一分散状態を維持する。これ
は、ポリエーテル部分がエポキシ樹脂と強い親和性を有
する一方、ジメチルポリシロキサン部分がシリコーン状
物質のポリシロキサン部分と相溶するからと考えられ
る。上記ポリエーテル変性オルガノポリシロキサンの使
用量は、その相溶化剤の種類によって適宜調節すること
ができるが、エポキシ樹脂に対して0.1重量%〜10重量
%添加することが好ましい。0.1重量%より少ない場合
には、相溶化剤としての効果が不足し、10重量%より多
い場合には硬化後に相溶化剤がにじめ出たり、硬化物の
物性が低下するので好ましくない。特に好ましい添加量
は、0.5重量%〜5重量%である。
一方、アミノ基或いはグリシジル基を有する両末端反応
性シリコーンオイルの使用量は、その重合度によってエ
ポキシ樹脂の改質に違いがあるものの、エポキシ樹脂10
0重量部に対して1重量部〜50重量部であり、好ましく
は5重量部〜30重量部である。又シロキサンの重合度は
衝撃破壊エネルギーの値から40〜100のものが優れた値
を示す。
性シリコーンオイルの使用量は、その重合度によってエ
ポキシ樹脂の改質に違いがあるものの、エポキシ樹脂10
0重量部に対して1重量部〜50重量部であり、好ましく
は5重量部〜30重量部である。又シロキサンの重合度は
衝撃破壊エネルギーの値から40〜100のものが優れた値
を示す。
硬化性エポキシ樹脂中に含まれた両末端アミノ変性オル
ガノポリシロキサンと両末端エポキシ変性オルガノポリ
シロキサンの反応により得られたシリコーンゴム状物質
は、相溶化剤として用いたポリエーテル変性シリコーン
オイルにより、エポキシ樹脂との親和性を高めて、半導
体封止材料として耐衝撃性を著しく改善することができ
る。
ガノポリシロキサンと両末端エポキシ変性オルガノポリ
シロキサンの反応により得られたシリコーンゴム状物質
は、相溶化剤として用いたポリエーテル変性シリコーン
オイルにより、エポキシ樹脂との親和性を高めて、半導
体封止材料として耐衝撃性を著しく改善することができ
る。
《発明の効果》 本発明の組成物を硬化せしめて得たエポキシ硬化物は従
来のものに比して耐衝撃性が改善されるので半導体封止
材料として特に有用である。
来のものに比して耐衝撃性が改善されるので半導体封止
材料として特に有用である。
《実施例》 以下本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明は
これによって限定されるものではない。
これによって限定されるものではない。
実施例 ポリエーテル変性シリコーンオイルKF615A(信越化学
(株)製)を相溶化剤とし、硬化性エポキシ樹脂として
エピコート828(油化シェル製)、その硬化剤として4,
4′−メチレンビスシクロヘキシルアミンを用い、両末
端アミノ変性オルガノポリシロキサンとしてX−22−16
1C(信越化学(株)製)、両末端エポキシ変性オルガノ
ポリシロキサンとして、X−22−163C(信越化学(株)
製)を用いて、次のようにしてブレンドを作製した。
(株)製)を相溶化剤とし、硬化性エポキシ樹脂として
エピコート828(油化シェル製)、その硬化剤として4,
4′−メチレンビスシクロヘキシルアミンを用い、両末
端アミノ変性オルガノポリシロキサンとしてX−22−16
1C(信越化学(株)製)、両末端エポキシ変性オルガノ
ポリシロキサンとして、X−22−163C(信越化学(株)
製)を用いて、次のようにしてブレンドを作製した。
硬化性エポキシ樹脂(エピコート828)99gに相溶化剤と
して前記KF615Aを1g(1重量%)を加え、十分撹拌した
後、X−22−161C 5gとX−22−163C 5gの混合物を加
え、100℃に加温してスターラーで3時間撹拌すると乳
白色の粘稠な液体が得られる。これを60℃に冷却してよ
く脱泡した後、硬化剤4,4′−メチレンビスシクロヘキ
シルアミンを2g加えて再び脱泡し、鋳型に流し込んで70
℃で2時間、更に100℃で1時間加熱し硬化させた。
して前記KF615Aを1g(1重量%)を加え、十分撹拌した
後、X−22−161C 5gとX−22−163C 5gの混合物を加
え、100℃に加温してスターラーで3時間撹拌すると乳
白色の粘稠な液体が得られる。これを60℃に冷却してよ
く脱泡した後、硬化剤4,4′−メチレンビスシクロヘキ
シルアミンを2g加えて再び脱泡し、鋳型に流し込んで70
℃で2時間、更に100℃で1時間加熱し硬化させた。
得られた硬化物から、JISK7110に準拠して12.7×12.7×
63.6mmの試験片を切り出し、その中央に深さ2.54mmのノ
ッチをつけ、アイゾット衝撃試験を行った結果、衝撃破
壊エネルギー値3.8kg・cmを示し、良好な耐衝撃性を示
した。比較として、アミノ変性とエポキシ変性からなる
シリコーンゴム状成分のない系では、1.7kg・cmであっ
た。尚、破壊面の電子顕微鏡写真(SEM)によると数ミ
クロンのシリコーンゴム粒子の分散が確認された。
63.6mmの試験片を切り出し、その中央に深さ2.54mmのノ
ッチをつけ、アイゾット衝撃試験を行った結果、衝撃破
壊エネルギー値3.8kg・cmを示し、良好な耐衝撃性を示
した。比較として、アミノ変性とエポキシ変性からなる
シリコーンゴム状成分のない系では、1.7kg・cmであっ
た。尚、破壊面の電子顕微鏡写真(SEM)によると数ミ
クロンのシリコーンゴム粒子の分散が確認された。
Claims (2)
- 【請求項1】硬化性エポキシ樹脂、ポリエーテル変性オ
ルガノポリシロキサン、及びアミノ変性オルガノポリシ
ロキサンとエポキシ変性オルガノポリシロキサンとの反
応物を主剤とする硬化性エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】アミノ変性オルガノポリシロキサンとエポ
キシ変性オルガノポリシロキサンとをあらかじめ混合し
反応せしめたゴム成分に、ポリエーテル変性オルガノポ
リシロキサン及び硬化性エポキシ樹脂を混合することを
特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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