JPH076746U - プレパラート作製用細胞分離器 - Google Patents

プレパラート作製用細胞分離器

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JPH076746U
JPH076746U JP3528493U JP3528493U JPH076746U JP H076746 U JPH076746 U JP H076746U JP 3528493 U JP3528493 U JP 3528493U JP 3528493 U JP3528493 U JP 3528493U JP H076746 U JPH076746 U JP H076746U
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cells
cell separator
preparation
piston
cylinder
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Application number
JP3528493U
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English (en)
Inventor
勇之助 武藤
Original Assignee
武藤化学薬品株式会社
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 手動で容易にプレパラートを作成することが
できるプレパラート作成用細胞分離器を提供する。 【構成】 シリンダ13とピストン15とからなる注射
器の先端部分に多孔膜17を形成する。検出の対象とな
る細胞を含む懸濁液にこれを浸し、ピストン15で吸引
を行った場合には、多孔膜17の孔径により細胞を分離
することができる。検出の対象により、多孔膜17の表
面に残った細胞、あるいは多孔膜17を通過した細胞を
取り出し、プレパラートを作成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はプレパラート作製用細胞分離器、特にプレパラート作製の対象となる 細胞を含む懸濁液から当該細胞を手動で濾別してプレパラートを作製するための プレパラート作製用細胞分離器に関する。
【0002】
【従来の技術】
人体の組織(細胞)の一部を取り出してプレパラートを作成し、それを顕微鏡 で観察することにより病巣の有無やその種類を調べる方法が一般的に行われてい る。この検査方法においては、取り出した組織(細胞)をヘラ若しくは綿棒でス ライドグラス上に塗抹して染色し、これにカバーグラスを被せてプレパラートを 作成するのが一般的であった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、ヘラ等でスライドグラス上に細胞を塗抹した場合には、ヘラ等 に付着した細胞の20%程度しか塗抹できないという問題があった。即ち、ヘラ 等で掻き取られた細胞の内の80%は捨てられてしまっていたのである。また、 ヘラ等で細胞を掻き取る方法では、掻き取られた細胞どうしが重なってしまい、 顕微鏡での観察が困難になる現象(重積)を生じることが多いという問題もあっ た。
【0004】 このように、ヘラ等で細胞を掻き取る従来の方法では、掻き取られた細胞の多 くが検査対象外となってしまっていたため、検査精度が悪くなっており、それが 癌などの重大な病巣の発見を見逃すことにつながることもあった。
【0005】 本考案は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、プレパラート作製の 対象となる細胞を含む懸濁液から当該細胞を手動で濾別して、容易にプレパラー トを作製することができるプレパラート作製用細胞分離器を提供することを目的 とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題を解決するために本考案に係るプレパラート作製用細胞分離 器においては、シリンダと、このシリンダの内側を移動するピストンと、このシ リンダの開口を蓋する多孔膜と、を有し、前記多孔膜によりプレパラート作製用 の試料を濾別することを特徴とする。
【0007】 また、本考案に係るプレパラート作製用細胞分離器においては、前記ピストン の内側に逆止弁を備えていることを特徴とする。
【0008】 更に、本考案に係るプレパラート作製用細胞分離器においては、前記ピストン を吸引方向に付勢する弾性部材を備えていることを特徴とする。
【0009】
【作用】
以上のような構成を有する本考案のプレパラート作製用細胞分離器においては 、シリンダ内に懸濁液が吸引される際に、多孔膜で篩分けられることにより、懸 濁液中の細胞が濾別される。なお、この濾別は、多孔膜の孔径よりも大きな細胞 が当該多孔膜上に残されることにより分別される場合も、多孔膜の孔径よりも小 さな細胞が当該多孔膜を通過することによりそれよりも大きな細胞と分別される 場合も含まれる。
【0010】 ここで、プレパラートを作製するためには、多孔膜上に残留した細胞をスライ ドグラス上に載せてもよく、多孔膜を通過し吸い上げられた細胞をスライドグラ ス上に載せてもよい。
【0011】
【実施例】
図1は、本考案に係るプレパラート作成用細胞分離器の構成を示す図である。 なお、この図1においては、内部を判り易くするために、一部を破断してある。 この実施例に係る細胞分離器11は、シリンダ13と、このシリンダ13に挿 入されるピストン15と、シリンダ13の端部を蓋する多孔膜17とから構成さ れている。このような細胞分離器11においては、ピストン15を引くことによ り、多孔膜17を介してシリンダ13内に液体が吸引される。実施例において、 シリンダ13には、吸引する液体の量が判り易いように、目盛りが付されている 。実施例において、多孔膜17はセラミックフィルタで構成されており、15〜 20μmの細孔を有している。
【0012】 次に、図2に基づいて実施例に係る細胞分離器11の使用方法を説明する。
【0013】 まず、容器21内に分散液23を入れ、ここにスパチュラー25で掻き取った 組織細胞を入れる(図2a)。次に、溶液全体をスターラーで攪拌し、固まった 細胞を相互に分離し、分散液23中に分散させる。分散液23には50%のアル コール及び分散剤(抗凝集剤)が添加されており、攪拌が行われると、凝集して いる細胞がバラバラに分離し、分散液23中に分散する。こうして、プレパラー ト作成の対象(検査の対象)となる細胞を含む懸濁液ができあがる(図2b)。 なお、分散液23に溶かされるアルコールは、メタノール、エタノール、あるい はイソプロパノールなどを用いることができる。一方、単剥剤としてはキレート 剤が用いられ、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)あるいはそれらの 塩を用いることができる。この中でも特に、EDTAの二ナトリウム塩が好まし いが、この他にも、クミジン、ヘパリン、ストレプトキナーゼなどを用いてもよ い。また、この分散液23中には、細胞を保護するために緩衝剤が添加されてお り、濃度は等張液に調整されている。
【0014】 次に、プレパラート作成の対象となる細胞を含む懸濁液に細胞分離器11が入 れられ、ピストン15が引き上げられる(図2c)。ピストン15が引き上げら れると、シリンダ13内に分散液23が吸入されるが、この時に多孔膜17が存 在するため、この多孔膜17の表面に細胞が付着する。そして、この細胞が付着 した状態で、細胞分離器11がスライドグラス27にスタンプされ、これにより スライドグラス27上に単剥された細胞が載る(図2d)。そして、このスライ ドクラス27はアルコールに浸され、アルコール固定が行われる(図2e)。こ のようにして調整されたプレパラートは、細胞の1つ1つが分離しているため、 細胞どうしが重積しておらず、顕微鏡により観察し易い状態になっている。また 、分散液23の中では細胞どうしが均等に分散しているため、ヘラでスライドグ ラス上に細胞を塗抹した場合よりも正確な検査が行える。
【0015】 ここで、多孔膜17の細孔径は、本実施例においては15〜20μmであるが 、これは、本実施例に係る細胞分離器11を白血球の分離用に使用するからであ る。即ち、白血球の直径はほぼ12〜14μmであり、多孔膜17の細孔径がこ れよりも大きいこのような細胞分離器11を用いることにより、白血球だけをシ リンダ13内に取り出すことが可能となる。例えば、子宮癌の検診を行いたい場 合には、子宮内壁から取り出した試料を分散液23中に分散させ、これを本実施 例に係る細胞分離器11で吸引する。このようにした場合には、偏平上皮細胞は 多孔膜17を通過することができずその表面に残留する一方で、白血球は多孔膜 17を通過してシリンダ13内に入る。白血球のみの検査を行いたい場合には、 図2fに示されるように、シリンダ13とピストン15を外し、試験管29内に 内容物をあけることにより、白血球のみを含んだ溶液を採取することができる。 そして、この溶液を検査することにより白血球の異常を検出することが可能とな る。しかしながら、多孔膜17の細孔径は、分離したい細胞の種類に応じて自由 に調整することができる。例えば、赤血球の直径はほぼ7μm程度であるため、 細胞分離器11を赤血球の分離用に使用する場合には、多孔膜17の細孔径は8 〜10μm程度に設定される。
【0016】 図3は、本発明の第2実施例に係る細胞分離器31の構成を示す図である。
【0017】 この第2実施例に係る細胞分離器31において特徴的なことは、シリンダ13 の末端とピストン15の取手の間にスプリング33が設けられ、同時に、シリン ダ13内に逆止弁35が設けられていることである。このような第2実施例に係 る細胞分離器31においては、ピストン15がスプリング33により吸引方向に 付勢されているため、ピストン15を抑える力がなくなると当該ピストン15は 自動的に吸引方向に移動する。従って、ピストン15を抑える指を離すことによ り容易に吸引を行うことができ、このために液体試料の吸引を片手で行うことが できるようになるので、操作が簡易になるという利点を有している。また、逆止 弁35を備えることで、シリンダ13内に貯留された液体の余計な落下を防止す ることができ、プレパラートを調整する際に好都合である。
【0018】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案に係るプレパラート作成用細胞分離器においては 、手動で簡易かつ適切に、観察し易いプレパラートを作成することができるよう になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の好適な第1実施例に係るプレパラート
作成用細胞分離器の構成を示す図である。
【図2】実施例に係る細胞分離器の使用方法を説明する
ための図である。
【図3】本考案の第2実施例に係るプレパラート作成用
細胞分離器の構成を示す図である。
【符号の説明】
11,31 細胞分離器 13 シリンダ 15 ピストン 23 分散液 33 スプリング 35 逆止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 1/10 B

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダと、このシリンダの内側を移動
    するピストンと、このシリンダの開口を蓋する多孔膜
    と、を有し、前記多孔膜によりプレパラート作製用の試
    料を濾別することを特徴とするプレパラート作製用細胞
    分離器。
  2. 【請求項2】 前記ピストンの内側に逆止弁を備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載のプレパラート作製用
    細胞分離器。
  3. 【請求項3】 前記ピストンを吸引方向に付勢する弾性
    部材を備えていることを特徴とする請求項1または2記
    載のプレパラート作製用細胞分離器。
JP3528493U 1993-06-29 1993-06-29 プレパラート作製用細胞分離器 Pending JPH076746U (ja)

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