JPH0766811A - Atmセル化装置およびatmデセル化装置 - Google Patents

Atmセル化装置およびatmデセル化装置

Info

Publication number
JPH0766811A
JPH0766811A JP21048493A JP21048493A JPH0766811A JP H0766811 A JPH0766811 A JP H0766811A JP 21048493 A JP21048493 A JP 21048493A JP 21048493 A JP21048493 A JP 21048493A JP H0766811 A JPH0766811 A JP H0766811A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
atm
processing
unit
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21048493A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Saito
健 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP21048493A priority Critical patent/JPH0766811A/ja
Publication of JPH0766811A publication Critical patent/JPH0766811A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ATMセル化機構における各レイヤ処理装置
やバッファ量などのハードウェアを削減したATMセル
化装置を提供すること。 【構成】 本発明に係るATMセル化装置は、外部から
入力されたデータを加工して、ATMアダプテーション
レイヤ・コンバージェンスサブレイヤ・プロトコル・デ
ータ・ユニットを生成する少なくとも一つの第1のデー
タ生成手段と、前記第1のデータ生成手段から受け取っ
たデータを一時的に蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段
からデータを受け取り、これにATMアダプテーション
レイヤ・セグメンテーションアンドリアセンブリサブレ
イヤ・ヘッダおよびATMセルヘッダを付与してATM
セルを生成するATMセル生成手段とを備えたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ATM通信網における
通信システム、特にATMセル化装置およびATMデセ
ル化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像通信、高速データ通信などの
多様な通信の要求が高まり、効率的で柔軟性に富む通信
サービスを提供するために通信網の統合化(B−ISD
N)が望まれている。その実現方法としてATM交換が
有望視されている。このATM交換では、情報をその属
性に関わらず、セルと呼ばれる固定長パケットにおさ
め、このセルを交換の単位として用いることにより、通
信サービスを実現しようというものである。
【0003】このATM交換を用いた通信方式(以下、
ATM通信と言う)では、伝達される情報は、その性
質、属性に関わらず単一の伝送路上に多重される。即ち
音声、画像に代表されるリアルタイム通信データや、デ
ータ通信に代表される蓄積型データ、あるいは狭帯域デ
ータと広帯域データ、コネクションオリエンテッドデー
タとコネクションレスデータなどが単一の伝送路上にラ
ベル多重される形で通信が行なわれる。
【0004】このATM通信と並行して、近年マルチメ
ディア技術が脚光を浴びている。これは文字どうり、音
声、映像あるいはコンピュータデータなど多彩なメディ
アを統合する技術であり、マルチメディアパーソナルコ
ンピュータなど既にいくつかの試作品、商品が試作、販
売され始めている。
【0005】このマルチメディア技術を利用して得られ
るマルチメディア情報を通信網を介して交換するのがい
わゆるマルチメディア通信技術である。これは物理的に
離れた端末、データベースや複数箇所の端末同士を通信
網を介して接続し、マルチメディア情報の交換、共有、
加工などを行ないつつこの情報を利用するものであり、
例えばテレビ会議システム、画像を含んだデータベース
システム、グループウェアなどはこの典型的な例であ
る。
【0006】このマルチメディア通信を実現するために
は、種々のメディアの情報を蓄積、送受信、加工、利用
する端末において、送信側端末ではメディア情報を通信
網のインタフェースに合わせて加工して網に送出すると
ともに、受信側では網のインタフェースに合わせて受信
した情報から必要なメディア情報を抽出してこの情報を
利用する手段にわたす機能が必要である。
【0007】このマルチメディア通信を実現する従来の
手法としては主に2つの方法が知られている。
【0008】一つの方法は、送信側が種々のメディアの
データを送出するのに際し、それぞれのメディアに対し
て最適な通信網をそれぞれ選択してやり、メディアごと
に別個に通信を行なう手法である。例えば、図22に見
られるように、音声、映像、データの伝達が必要な端末
915,916同士の通信において、音声、映像に関し
てはリアルタイムの通信が可能な回線交換網917を、
必ずしもリアルタイム性を求められないデータに関して
はパケット交換網918を介して通信を行なうといった
ような場合が考えられる。なお、現在のISDN(狭帯
域ISDN)もこの方法を使っているものと考えられ
る。即ち、Bチャネルのリアルタイム通信には既存の回
線交換網を、B/Nチャネルのデータ通信には既存のパ
ケット交換網を使用している形態である。
【0009】しかしながら、このような通信形態は複数
の通信網を利用することに伴う制御および管理の複雑化
を招くこととなる。
【0010】他の方法は、リアルタイムのメディアに要
する帯域とデータ通信を行なうメディアに要する帯域と
をあらかじめ固定予約しておき、各々のメディアはこの
与えられた帯域を利用して通信を行なう方式である。こ
の方式では例えば図23のように、あるタイムスロット
のうち、一定量をリアルタイムメディア通信用のタイム
スロットに、他の一定量をデータメディア通信用のタイ
ムスロットに、というようにあらかじめ帯域を割り当て
ておき、送信側および受信側のノードでこの割当を認識
する。そして、各々のメディアはこの与えられたタイム
スロット内で情報のやり取りを行なう方式である。この
ような例としては、FDDI−2や、シンクロナスイー
サ等が知られている。なお、この方式において、各メデ
ィアの情報量の増減に対応して各メディア用のタイムス
ロット上の境界線を移動させ、より柔軟に対応する応用
が考えられる。
【0011】しかしながらこの形態の通信方式が適用で
きるのは、例えば全てのノードが平等、同等にネットワ
ークにアクセスするリングネットワーク(全てのノード
についてタイムスロット位置が共通)やノード数の少な
い網など限られている。これは、複数のノード間でのタ
イムスロットの位置情報を特にデータ通信(パケット通
信)において共有することがむずかしく、制御がきわめ
て複雑になることが原因である。
【0012】このように既存の通信網においてはマルチ
メディア通信を充分にサポートするには難があり、その
実現は限定的なものに留まっていたが、多彩なメディア
を柔軟に包含することのできるATM通信網の出現は、
このマルチメディア通信を実現するための網技術として
最有力視されている。
【0013】このATM通信網を利用してマルチメディ
ア通信を実現するためには、送信側では音声、映像ある
いはデータなどの各々のメディアの情報をATMセルに
乗せ込んでやり、これらのセルを1本の伝送路にラベル
多重(セル多重)して送出し、受信側ではこれらのセル
多重されたセル流を各メディアごとの情報に分離し、再
生、処理する機能が必要である。
【0014】ATMセル化装置に関して説明すると、送
信側において種々のメディアの情報をATMセルに乗せ
込み、これらを外部に送出する方法としては、以下のよ
うなものが考えられる。
【0015】まず、図24にあるように複数のメディア
の情報源901から得られる情報を各々のメディアに対
して設けられたAAL処理部902およびセル化部90
3によってATMセル化する。このうち、AAL処理部
902では情報源901からおくられてきた情報に、セ
グメンテーションなどのいわゆるAALレイヤの処理を
行ない、セル化部903ではAAL処理部902から出
力されてくる情報にVPI/VCIなどを含むATMセ
ルヘッダなどを付与し、UNI(ユーザ・網インタフェ
ース)セルとした上でこれをセル多重化部904に送出
する。このセル多重化部904において、各々のセル化
部903によって生成されたATMセルを多重化する。
この多重化部904は論理的に加入者交換機(または構
内交換機)、加入者多重化装置(または構内多重化装
置)に存在させても良い。この多重化部は網終端装置に
相当する。このような方式でATMセル化を行なう装置
として、電子情報通信学会の研究会資料SSE−90−
103や、SSE−90−30などにその例がみられ
る。
【0016】これと同様のシステムを図25にあるよう
な構成で実現することも考えられる。即ち、複数のメデ
ィアの情報源911およびレイヤ2処理部912に一つ
のセル化部913が対応している。これは、図25のよ
うにメディア源911、レイヤ2処理部912とセル化
部913の間に多重化部914があることに対応してい
る。このような例は、例えば電子情報通信学会の研究会
資料SSE−90−133等にみられる。ただし、AT
Mセル化する情報のタイプは同一である。
【0017】このように、従来のATMセル化装置では
種々のメディア情報源からの情報をATMセル化する際
に、それぞれのメディアのセルをAAL処理部、セル化
部を通してATMセル化し、UNIセルまたはATMセ
ルフォーマットとした上で網終端装置であるATM多重
化装置において多重化する方式や、メディアごとにレイ
ヤ2処理までを行ない、この時点で多重化を行い、単一
のセル化部において情報のATMセル化を行うことによ
り、種々のメディアの情報をATMセル化する方法があ
った。
【0018】しかしながら、これらのようなATMセル
化方法では以下に述べるような問題点が存在する。
【0019】1)メディア源として同一のメディア、あ
るいは性質の類似しているメディアが複数個存在する場
合、例えば画像情報源が複数存在する場合などにおい
て、その各々にセル化機構を設けるとハードウェア的に
冗長になる。
【0020】2)セル化機能の処理は、メディアが異な
っていたとしても類似した処理も多くあり、セル化機能
が完全にメディアごとに用意されているのは経済的でな
い。特に、最近ITU−TS(旧CCITT)では、A
ALの処理として新しくAALタイプ5(SEAL;S
imple and Ffficient AAL)が
提案・勧告化されようとしている。これは、従来のコネ
クションオリエンテッドデータ通信をサポートするAA
Lタイプ3に代わり登場したもので、その名の通り、A
AL3においてサポートされていた機能のうち、トラン
スポートレイヤ処理などと重複する処理などを省略して
その機能を大幅にシンプル化したものであり、1セルあ
たりのデータ格納可能領域が少なくとも4オクテット増
えるなど、より効率的かつ高速なデータ転送が行えるよ
うに工夫されている。このAALタイプ5の導入によ
り、大部分のデータ通信はAALタイプ5にてサポート
し、リアルタイム系のAALタイプ1(CBRリアルタ
イム通信)と合わせてATM端末のAAL機構を構成す
ることが考えられる。しかしながら、これらのAAL機
構を別個に構成してATMセルを生成して、これを多重
するというこれまでのAAL機構にて考えられてきた構
成をそのままAALタイプ5にも適用した構成では、A
ALタイプ3を用いる場合と比べ、簡略化をはかること
ができるとはいえ、経済的とはいえない。
【0021】3)複数のメディアの情報源は多様な情報
出力速度を持つと考えられ、ATMセル化を行うのに際
し、必要とされるバッファ量は各メディアごと、あるい
は通信ごとに変化があるものと考えられる。しかしなが
ら、事前にそのバッファ量の値を予測するのは困難であ
る。例えば、バースト的なデータを送信する場合や、同
一のATMセル化機構の入力ポートに対して、ある通信
機会ごとに異なるレートを有する符号化装置などがメデ
ィア情報源として接続する場合(符号化ボードを取り替
えることなどに相当)などが考えられる。このような場
合は、考え得る必要最大量のバッファをその入力ポート
各々に用意しておく必要があり、ハードウェア量、コス
トの増大を招くことになる。
【0022】一方、ATMデセル化装置に関して説明す
ると、受信側において受信したATMセル流を種々のメ
ディアごとなどに振り分け、各々の受信情報処理装置、
例えば復号化器等に送出するいわゆるATMデセル化機
構としては、以下のようなものが考えられている。
【0023】まず、図50にあるように、受信したAT
Mセル流を並列して設けられたフィルタ装置5201に
てセル流のフィルタリングを行い、必要なセルのみを抽
出し、以降の各処理装置、例えばAAL処理装置や、上
位レイヤ処理装置、復号化器などに渡していく方式が知
られている。上記フィルタ装置5201をメディアご
と、AALのタイプごと、上位プロトコルごと等に用意
しておくことにより、各々の、ATMセル化を行うもの
である。このような方式でATMデセル化を行う装置と
して、電子情報通信学会の研究会資料SSE90−3
0、SSE90−103、SSE90−120等にその
例がみられる。なお、フィルタ装置5201は、受信し
たATMセルのATMセルヘッダを参照し、該当するヘ
ッダ値、例えばVPI(仮想パスID)値、VCI(仮
想コネクションID)値、PT(ペイロードタイプ)値
などを有したセルのみを通過させる装置である。
【0024】また、参照特開平3−249842にある
ように、受信側装置がデータ通信端末であり、受信する
情報が格納されているAALのタイプがAALタイプ3
/4である場合は、受信したATMセル流をVPI/V
CI/PT値ごと、あるいはMID値ごとにセル長単位
のバッファに格納していき、このバッファをリンクして
いくことによりVPI/VCI/PT/MIDごとのメ
ッセージを分別し、その上で上位レイヤ(ATMレイ
ヤ、AALレイヤ、LAPD等のレイヤ2以上のレイ
ヤ)処理装置にデータをバッファを通して転送していく
方式が提案されている。図51に示すように、このセル
長単位のバッファは、実体は単一の大容量バッファを単
位長ごとに区切った形で構成されており、前記のように
この単位長のバッファをリンクしてリスト構造としてい
くことにより多くの受信側処理装置ごとの情報に分け、
これを各々の受信側処理装置に振り分ける構成とするこ
とができ、この受信側処理装置のスループットと、この
受信側処理装置に到着するATMセル流の到着速度との
間のミスマッチの吸収およびATMセル流の到着揺らぎ
の吸収を行うことのできる構成となっている。
【0025】さらに、上記の方法と類似した方法で、受
信側装置がデータ通信端末である場合、受信したATM
セル流をVPI/VCI/PT/MID値ごとに設けら
れたPDUサイズ(プロトコルデータユニットサイズ、
具体的にはSAR−PDUのサイズとして考えられる最
長サイズを指す)のバッファに次々と格納していき、1
PDUの受信完了を契機に上位レイヤ処理装置に渡して
いく図52のような方法も、電子情報通信学会研究会資
料SSE91−107などにおいて提案されている。図
52に、その方法を示す。実際のバッファはVPI/V
CI/PT/MIDごとに設けられているのではなく、
単一のバッファを論理的に分割して構成する形をとって
いる。
【0026】このように、従来のATMデセル化装置で
は受信したATMセル流をVPI/VCI/PT/AA
Lタイプ/MIDごとにあらかじめ振り分け、その後に
ATMレイヤ処理、ALLレイヤ処理、レイヤ2以上の
処理と割り当てていく方法(以下、方法1と呼ぶ)や、
デセル化を行うメディアがデータ系のみである場合は、
バッファ装置としては全体で単一の大容量バッファを使
用し、VPI/VCI/PT/MIDごとにセル長、あ
るいはSAR−PDUごとの最長サイズ長のバッファを
割り当てて、セル長バッファの場合はこれをリンクして
リスト構造とすることによりPDU組み立てを契機に上
位レイヤに渡していく方法(以下、方法2と呼ぶ)があ
った。
【0027】しかしながら、これらのようなATMデセ
ル化方法では以下に述べるような問題点が存在する。
【0028】まず、方法1における問題点としては、以
下のものがある。
【0029】i)受信側処理装置として、同一のあるい
は性質の類似しているメディアが複数個存在する場合、
例えば画像情報源が複数存在する場合などにおいて、そ
の各々にATMデセル化機構があるとハードウェア的に
冗長である。
【0030】ii)方法1の構成を採用したATMデセル
化装置では、各々の受信側処理装置、例えば複号化器
や、プロトコルプロセッサなどが揺らぎ吸収および速度
整合のためのバッファを必ず持つことになるが、必要と
されるバッファ量はその受信側処理装置が処理する情報
の属性、性質により多様である。これは、バースト的な
通信を行いたい場合や、ある通信機会ごとに異なるレー
トを有する符号化装置などが受信側処理装置として使用
されるような場合(符号化ボードを取り替えることなど
に相当)、考え得る必要最大量のバッファをその出力ポ
ート各々にあらかじめ用意しておく必要があり、ハード
ウェア量、コスト増大を招くことになる。
【0031】以上のような問題点、特に問題点iiを方法
2の構成は解決する。即ち、すべての受信側処理実体間
で、揺らぎ吸収、バースト吸収のためのバッファとして
単一の大容量バッファを共有しているため、たとえ各出
力ポート間でバーストが発生しても大容量バッファ内の
出力ポートごとの論理バッファの増減の形で該バースト
を吸収することができ、受信側処理実体のスループッ
ト、属性、バースト性に対して弾力性を持つ構成とする
ことができる。また、トータルとしての受信バッファ量
の削減をもはかることが可能である。
【0032】しかしながら、この方法2においても、以
下述べるような問題点が考えられる。 iii )適用可能
なAALのタイプがデータ系(AALタイプ3/4)に
限定されている。これは、そのアーキテクチャがリアル
タイム系(音声、画像など)の情報処理に適用可能なも
のになっていないことと、これまでのデータ系のALL
(AALタイプ3/4)とリアルタイム系のAAL(A
ALタイプ1、AALタイプ2)がそのセル構成をはじ
め相違点が非常に多いことが原因と考えられる。
【0033】iv)上記iii と関連して、デセル化機構の
処理は、メディアが異なっていたとしても類似した処理
も多くあり、デセル化機構が完全にメディアごとに用意
されているのは経済的でない。特に、前述したように、
AALの処理として新しくAALタイプ5なるタイプが
提案・勧告化されようとしており、このAALタイプ5
の導入により、大部分のデータ通信はAALタイプ5に
てサポートし、リアルタイム系のAALタイプ1(CB
Rリアルタイム通信)と合わせてATM端末のAAL機
構を構成することが考えられる。しかしながら、これら
のAAL機構を別個に構成してその各々においてATM
セルを受信、再生するというこれまでのAAL機構にて
考えられてきた構成をそのままAALタイプ5にも適用
した構成では、AALタイプ3を用いる場合と比べ、簡
略化をはかることはできるとはいえ、経済的とはいえな
い。
【0034】v)バッファ量が最適とはいえない。図5
1の例では、ATMセルをそのままバッファに格納して
おり、実際のATMレイヤ処理は単一バッファのさらに
先のATMレイヤ処理部にて行っている。ATMレイヤ
処理は、全ての受信側情報処理実体において同一である
ことを考えると、ハードウェア的に冗長であると考えら
れる。また、図52の構成においては、PDUサイズの
バッファを用いているが、コンピュータの分散処理環境
におけるRPC(リモートプロシージャコール)などの
短いパケットによる通信が相当の割合となることを考え
ると、単位バッファ量が大きいことは問題と考えられ
る。
【0035】vi)レイヤ間の切り分けが最適でない。す
なわち、バッファ前後に於けるレイヤの切り分けがあい
まいであり、あるレイヤの変更、バージョンフアップな
どに柔軟に対処することができない。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のA
TMセル化装置では、メディア源として同一あるいは性
質の類似しているメディアが複数個存在する場合、各々
のメディア源ごとにセル化機構を設けており、ハードウ
ェア的に冗長であった。
【0037】また、セル化機能の処理は、メディアが異
なっていたとしても類似した処理も多くあり、セル化機
能が完全にメディアごとに用意されているのは経済的で
ない。
【0038】さらに、複数のメディアの情報源は多様な
情報出力速度を持つことが多く、ATMセル化を行うの
に際し必要とされるバッファ量は各メディアごとあるい
は通信ごとに変化があるものと考えられるが、事前にそ
のバッファ量の値を予測するのは困難であり考え得る必
要最大量のバッファをその入力ポート各々に用意してお
く必要があることからハードウェア量、コストの増大を
招くことになる。
【0039】また、あるレイヤの変更、バージョンフア
ップなどに柔軟に対処することができないという問題点
があった。
【0040】本発明は、これらのことを鑑みなされたも
のであり、第1の目的は、ATMセル化機構における各
レイヤ処理装置やバッファ量などのハードウェアを削減
したATMセル化装置を提供し、また、種々のメディア
の情報に対してATMセル化機構を柔軟に構成すること
ができるATMセル化装置を提供することにある。
【0041】一方、上記のように前述の方法1を採用し
た従来のATMデセル化装置では、受信側処理装置とし
て、同一のあるいは性質の類似しているメディアが複数
個存在する場合、各々のメディア源ごとにATMデセル
化機構を設けており、ハードウェア的に冗長であった。
また、この場合、各々の受信側処理装置に設けるバッフ
ァの容量はその受信側処理装置が処理する情報の属性、
性質により多様であるので、考え得る必要最大量のバッ
ファをその出力ポート各々にあらかじめ用意しておく必
要があり、ハードウェア量、コスト増大を招くことにな
る。
【0042】また、前述の方法2を採用した従来の従来
のATMデセル化装置にあっても、適用可能なAALの
タイプがデータ系(AALタイプ3/4)に限定される
点、デセル化機構の処理は、メディアが異なっていたと
しても類似した処理も多くあり、デセル化機構が完全に
メディアごとに用意されているのは経済的でない点、バ
ッファ量が最適とはいえない点、レイヤ間の切り分けが
最適ではなく、バッファ前後に於けるレイヤの切り分け
があいまいであり、あるレイヤの変更、バージョンフア
ップなどに柔軟に対処することができない点が、問題と
して指摘される。
【0043】本発明は、これらのことを鑑みなされたも
のであり、第2の目的は、ATMデセル化機構における
各レイヤ処理装置やバッファ量などのハードウェアを削
減したATMデセル化装置を提供し、また、種々のメデ
ィアの情報に対してATMセデル化機構を柔軟に構成す
ることができるATMデセル化装置を提供することにあ
る。
【0044】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、以下のような手段を講じた。
【0045】本発明に係る(第1の)ATMセル化装置
は、外部から入力されたデータを加工して、各種通信サ
ービスとATMとの間の整合をとるATMアダプテーシ
ョンレイヤの上位処理を行うATMアダプテーションレ
イヤ・コンバージェンスサブレイヤのプロトコル・デー
タ・ユニットを生成する少なくとも一つの第1のデータ
生成手段と、前記第1のデータ生成手段から受け取った
データを一時的に蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段か
らデータを受け取り、これにATMアダプテーションレ
イヤ・セグメンテーションアンドリアセンブリサブレイ
ヤ・ヘッダおよびATMセルヘッダを付与してATMセ
ルを生成するATMセル生成手段とを備えたことを特徴
とする。
【0046】また、本発明に係る(第2の)ATMセル
化装置は、外部から入力されたデータを加工して、各種
通信サービスとATMとの間の整合をとるATMアダプ
テーションレイヤの上位処理を行うATMアダプテーシ
ョンレイヤ・コンバージェンスサブレイヤのプロトコル
・データ・ユニットを生成する少なくとも一つの第1の
データ生成手段と、前記データト生成手段からデータを
受け取り、ATMセルへの分割およびATMセルからの
組立を行うATMアダプテーションレイヤ・セグメンテ
ーションアンドリアセンブリサブレイヤのプロトコル・
データ・ユニットを生成する少なくとも一つの第2のデ
ータ生成手段と、前記第2のデータ生成手段から受け取
ったデータを一時的に蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手
段からデータを受け取り、これにATMセルヘッダを付
与してATMセルを生成するATMセル生成手段とを備
えたことを特徴とする。
【0047】上記の本発明に係る(第1および第2の)
ATMセル化装置において、前記蓄積手段は、入力した
データを一時的に蓄積し且つ当該データを入力した順序
で出力する論理FIFO(先入れ先だしバッファ)を、
その前段にあるデータ入力源となる前記データ生成手段
ごとに有している。よって、前記蓄積手段には、つごう
前記データ生成手段と同数の論理FIFOが構成されて
いることとなり、そのそれぞれに対応した前記データ生
成手段からデータが入力されることとなっていても良
い。
【0048】また、前記ATMセル生成手段は、セル周
期のシーケンサにて駆動され、この周期ごとに前記論理
FIFOに格納された情報量を計測し、この値が、次に
前記論理FIFOからデータを取り出して生成するセル
に格納する情報量以上の場合は、この条件を満たす論理
FIFOのうちから一つを選択し、その論理FIFOか
らデータを取り出してATMセルを生成し、これを外部
に送出し、また、これらの前記値が前記情報量以下であ
る場合は、前記蓄積手段からデータを取り出さず、その
他のセルを外部に送出するように構成しても良い。
【0049】さらに、前記第1のデータ生成手段に入力
される情報は、それぞれAALのどのタイプでATMセ
ル化を行うかを予め決めておき、前記ATMセル生成手
段または前記第2のデータ生成手段にはこれに従って入
力源となる前記第1のデータ生成手段ごとにAALのタ
イプを選択してATMセル化を行っても良い。
【0050】また、本発明の(第3の)ATMセル化装
置は、外部からの制御信号に応答して、ATMアダプテ
ーションレイヤ・タイプ5のコンバージェンスサブレイ
ヤ処理の内のサービスに依存せずに共通的な処理を提供
するコモンパート・コンバージェンスサブレイヤ処理を
外部から入力されたデータに対して施すこと、および前
記処理を施さずに前記データを透過させることのいずれ
かを実行する第1のデータ生成手段と、外部からの制御
信号に応答して、ATMアダプテーションレイヤ・タイ
プ1のATMセルへの分割を行うセグメンテーション処
理を除くATMセルへの分割とATMセルからの組立て
とを行うセグメンテーションアンドリアセンブリサブレ
イヤ処理およびATMアダプテーションレイヤのセグメ
ンテーション処理、ならびに前記ATMアダプテーショ
ンレイヤのセグメンテーション処理のいずれかを、前記
第1のデータ生成手段から受け取ったデータに施す第2
のデータ生成手段と、 前記第2のデータ生成手段から
受け取ったデータにATMセルヘッダを付与してATM
セルを生成するATMセル生成手段とを備えたことを特
徴とする。
【0051】一方、前記ATMデセル化装置に関する課
題を解決し目的を達成するために、以下のような手段を
講じた。
【0052】本発明に係る(第1の)ATMデセル化装
置は、物理レイヤ処理およびATMレイヤ処理を実行す
るATM処理手段と、外部からの制御信号に応答して、
ATMアダプテーションレイヤ・タイプ1のATMセル
からの組立てを行うリアセンブリ処理を除くATMセル
への分割とATMセルからの組立てとを行うセグメンテ
ーションアンドリアセンブリサブレイヤ処理およびAT
Mアダプテーションレイヤのリアセンブリ処理、ならび
に前記ATMアダプテーションレイヤのリアセンブリ処
理のいずれかを、前記ATM処理手段から受け取ったデ
ータに施す少なくとも1つの第1の処理手段と、外部か
らの制御信号に応答して、ATMアダプテーションレイ
ヤ・タイプ5のコンバージェンスサブレイヤ処理の内の
サービスに依存せずに共通的な処理を提供するコモンパ
ート・コンバージェンスサブレイヤ処理を前記第1の処
理手段から受け取ったデータに対して施すこと、および
前記処理を施さずに前記データを透過させることのいず
れかを実行する少なくとも1つの第2の処理手段とを備
えたことを特徴とする。
【0053】また、本発明に係る(第2の)ATMデセ
ル化装置は、外部から入力されたデータに対し、物理レ
イヤ処理およびATMレイヤ処理を施すATM処理手段
と、前記ATM処理手段から受け取ったデータを一時的
に蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段からデータを受け
取り、ATMセルへの分割およびATMセルからの組立
を行うセグメンテーションアンドリアセンブリサブレイ
ヤ処理を実行する少なくとも1つの第1の処理手段と、
前記第1の処理手段からデータを受け取り、サービスに
依存せずに共通的な処理を提供するコンバージェンスサ
ブレイヤ処理を実行する少なくとも1つの第2の処理手
段とを備えたことを特徴とする。
【0054】また、本発明の(第3の)ATMデセル化
装置は、外部から入力されたデータに対し、物理レイヤ
処理およびATMレイヤ処理を施すATM処理手段と、
前記ATM処理手段からデータを受け取り、ATMセル
への分割およびATMセルからの組立てを行うセグメン
テーションアンドリアセンブリサブレイヤ処理を実行す
る第1の処理手段と、前記第1の処理手段から受け取っ
たデータを一時的に蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段
からデータを受け取り、サービスに依存せずに共通的な
処理を提供するコンバージェンスサブレイヤ処理を実行
する少なくとも1つの第2の処理手段とを備えたことを
特徴とする。
【0055】また、本発明の(第4の)ATMデセル化
装置は、外部から入力されたセルから所定のデータを抽
出し、且つ前記セルの抜けを検知し、このセルの抜けに
関する情報を生成するバッファ入力手段と、前記バッフ
ァ入力手段から受け取ったデータを一時的に蓄積する蓄
積手段と、前記蓄積手段からデータを取り出すととも
に、前記情報がセルの抜けの発生を示す場合には予め前
記セルの抜けを補償するための所定の処理を実行するバ
ッファ出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0056】
【作用】上記各手段を講じた結果、次のような各作用が
生じる。
【0057】本発明の(第1の)ATMセル化装置で
は、各々の前記第1のデータ生成手段は、外部(上位レ
イヤ)から入力されたデータ(AAL−SDU、ATM
アダプテーションレイヤ・サービス・データ・ユニッ
ト)を加工し、CS−PDU(ATMアダプテーション
レイヤ・コンバージェンスサプレイヤ・プロトコル・デ
ータ・ユニット)を生成し、これを前記蓄積手段に送出
する。前記蓄積手段は、N入力1出力(Nは前記第1の
データ生成手段の数)のバッファ機能を有し、各々の前
記第1のデータ生成手段から受け取ったデータ(CS−
PDU)を一時的に蓄積し、これを前記ATMセル生成
手段に送出する。前記ATMセル生成手段は、前記蓄積
手段から受け取ったデータにAAL・SARヘッダ、A
TMセルヘッダを付与してATMセルを生成し、これを
外部に送出する。
【0058】このように、本発明の(第1の)ATMセ
ル化装置においては、少なくとも一つの第1のデータ生
成手段、一つの蓄積手段、一つのATMセル生成手段を
備えたことにより、各情報源ごとに入力されてきたAA
L−SDUに対して、ATMアダプテーションレイヤ処
理・ATMセル化処理を行い、その後これを多重して外
部に送出するATMセル化装置、およびレイヤ2処理を
行い、その後これを多重してATMセル化処理を行うA
TMセル化装置のいずれと比較しても、ATMアダプテ
ーションレイヤの下位サブレイヤ(SARサブレイヤ)
とATMレイヤ、物理レイヤ処理を共用している分、ハ
ードウェア量を削減することが可能となる。
【0059】また、本発明の(第2の)ATMセル化装
置では、前記第1のデータ生成手段は、外部(上位レイ
ヤ)から入力されたデータ(AAL−SDU、ATMア
ダプテーションレイヤ・サービス・データ・ユニット)
を加工し、CS−PDU(ATMアダプテーションレイ
ヤ・コンパージェンスサブレイヤ・プロトコル・データ
・ユニット)を生成し、これを前記第2のデータ生成手
段に送出する。前記第1のデータ生成手段ごとに、その
後段に設けられた前記第2のデータ生成手段は、前記第
1のデータ生成手段から受け取ったデータ(CS−PD
U)を加工し、SAR−PDU(ATMアダプテーショ
ンレイヤ・セグメンテーション・アンド・リアッセンブ
リ・サブレイヤ・プロトコル・データ・ユニット)を生
成し、これを前記蓄積手段に送出する。
【0060】前記蓄積手段は、N入力1出力のバッファ
機能を有し、各々の前記第2のデータ生成手段から受け
取ったデータ(SAR−PDU)を一時的に蓄積し、こ
れを前記ATMセル生成手段に送出する。前記ATMセ
ル生成手段は、前記蓄積手段から受け取ったデータにA
AL・SARヘッダ、ATMセルヘッダを付与してAT
Mセルを生成し、これを外部に送出する。
【0061】このように、本発明の(第2の)ATMセ
ル化装置においては、少なくとも一つの第1のデータ生
成手段、少なくとも一つの第2のデータ生成手段、一つ
の蓄積手段、一つのATMセル生成手段を備えたことに
より、各情報源ごとに入力されてきたAAL−SDUに
対して、ATMレイヤ、物理レイヤ処理を共用している
分、ハードウェア量の削減がはかれる。
【0062】また、これと共に、第1のデータ生成手段
とATMセル生成手段の間に、各入力源ごとにバッファ
を用意するのではなく、共通のバッファすなわち前記蓄
積手段を用意することにより、各々の入力源から入力さ
れる情報のバースト性に対して弾力性を持つこととな
る。即ち、各入力源からのバースト流をこの前記蓄積手
段により束ねることにより、全体的にトラヒックの平滑
化が図れることとなり、大幅なバッファ量の削減が実現
できる。
【0063】また、例えば音声と画像、バーストデータ
などというように、多様な速度を有する入力情報源に対
し、それぞれ個別にバッファを用意した場合、入力源と
して考えられるものの中で、最大限に必要なバッファ量
をあらかじめ準備しておく必要がある。これは、このバ
ッファ量で規定される以上の情報出力速度を有する情報
源を接続した場合、情報のバッファあふれを生じてしま
い、ATMセル化を行えなくなるからである。これに対
し、全入力源に対して共通のバッファを用意することに
より、情報源の速度のひろがりの点に関しても弾力性を
持つことができる。すなわち、全入力ポートごとに大容
量のバッファを用意することなく、共通バッファ部の総
バッファ量にて各情報源の出力速度の和が規定されるこ
とになり、この点でもバッファ量の削減をはかることが
できる。
【0064】また、本発明の(第1および第2の)AT
Mセル化装置において、前記蓄積手段がその内部に、前
記第1のデータ生成手段あるいは前記第2のデータ生成
手段ごとに前記論理FIFOを構成し、さらに前記AT
Mセル生成手段がセル周期ごとに前記論理FIFOに格
納された情報量を計測し、前記論理FIFO内にセルを
生成するに十分な量の情報が格納されている場合はこの
条件を満たす論理FIFOのうちから一つを選択してこ
こから情報を取り出し、ATMセル化を行い、この条件
を満たす論理FIFOがない場合はその他のセルを送出
することにより、この時点で各入力源から入力されたセ
ル化が可能な情報の多重化、およびセル化が行われ、さ
らに共通バッファから取り出されてATMセル化された
ATMセル流は、各入力情報源についてATM多重され
ていることとなり、統計多重効果が期待できる。
【0065】また、本発明の(第1の)ATMセル化装
置において、前記第1のデータ生成手段に入力される情
報ごとにAALタイプを登録しておき、前記ATMセル
生成手段がこれに従ってATMセル化を行うことによ
り、いろいろな属性を有した情報源からの情報のセル化
を単一のATMセル生成手段により行うことができる。
【0066】また、本発明の(第3の)ATMセル化装
置は、第1のデータ生成手段、第2のデータ生成手段お
よびATMセル生成手段を備える。前記第1のデータ生
成手段に対して、AALタイプ5のCSレイヤ処理の内
のCPCS(コモンパートCS)レイヤ処理(第1の処
理という)を実行させることと、前記第1の処理を実行
させず、入力されたデータを透過させることのいずれか
を、外部からの指定により切り替える。前記第1のデー
タ生成手段は、外部(上位レイヤ)から入力されたデー
タに対して上記のように指定された処理を施して、送出
する。前記第2のデータ生成手段に対して、AALのセ
グメンテーション処理(第2の処理という)およびAA
Lタイプ1の上記第2の処理以外のSARレイヤ処理
(第3の処理という)の双方の処理を実行させること
と、前記第2の処理のみを実行させることのいずれか
を、外部からの指定により切り替える。前記第2のデー
タ生成手段は、前記第1のデータ生成手段から入力され
たデータに対して上記のように指定された処理を施し
て、送出する。前記ATMセル生成手段は、前記第2の
データ生成手段から入力されたデータにATMセルヘッ
ダを付与してATMセルを生成し、これを外部に送出す
る。
【0067】このように、本発明の(第3の)ATMセ
ル化装置においては、前記第1のデータ生成手段がAA
Lタイプ5のCSレイヤ処理の内、少なくとも前記第1
の処理を実行する機能を有しており、外部からの指定に
よりこの処理を実行させることも、入力データを透過さ
せることも可能であること、また、前記第2のデータ生
成手段が、少なくとも前記第2の処理および前記第3の
処理を実行する機能を有しており、外部からの指定によ
り双方の処理を実行させることもセグメンテーション処
理のみ実行させることも可能であることから、以下の要
領でATMセル化を行うことができる。
【0068】上位レイヤから入力されてきたデータをA
ALタイプ1にてATMセル化を行う場合は、前記第1
のデータ生成手段を透過させ、前記第1のデータ生成手
段にてAALタイプ1のSARレイヤ処理を行い、その
後ATMセル生成手段にてATMセルを生成するという
形でATMセル化を行い、AALタイプ5にてATMセ
ル化を行う場合は、前記第1のデータ生成手段にてデー
タのCSレイヤ処理を行ってCS−PDUを生成し、そ
の後前記第2のデータ生成手段にてこれらCS−PDU
のセグメンテーションのみを行って前記ATMセル生成
手段にこれを渡し、前記ATMセル生成手段にて最終的
なATMセルを生成するという形でATMセル化を行う
ことができ、同一の機構において簡単な切り替えを行う
のみで入力データのATMセル化をAALタイプ1、タ
イプ5双方において行うことができる。
【0069】AALタイプ1と、AALタイプ5は、そ
の構造において、AALタイプ5においてCPCSヘッ
ダ、トレイラ処理を行うこと、およびAALタイプ1に
おいてSARヘッダ処理を行うことにその相違点を見い
だすことができるが、本発明のような構造とすることに
より両AAL処理を単一の機構にて行うことができる。
このような構成とすることで、AALタイプ1にてAA
L処理を行うリアルタイム系情報源と、AALタイプ5
にてAAL処理を行うデータ系情報源を入力源として情
報送信を行うATMセル化装置を構成する場合、その入
力源の属性(リアルタイム系であるか、データ系である
か)、性質(速度など)、組み合わせを自由に選択、あ
るいは組替えが行えることとなり、ATMセル化機構の
統合化、効率化、柔軟化をはかることが可能になる。
【0070】一方、本発明の(第1の)ATMデセル化
装置は、ATM処理手段、第1の処理手段および第2の
処理手段を備える。前記ATM処理手段は、外部から入
力されたデータに対し、物理レイヤ処理およびATMレ
イヤ処理を実行する。第1の処理手段に対して、AAL
(ATMアダプテーションレイヤ)のリアセンブリ処理
(第4の処理という)と、AALタイプ1の前記第4の
処理以外の処理(第5の処理という)の双方を実行させ
ることと、前記第4の処理のみ実行させることのいずれ
かを、外部からの指定により切り替える。前記第1の処
理手段は、前記ATM処理手段から入力されたデータに
対して上記のように指定された処理を施して、送出す
る。前記第2の処理手段に対して、AALタイプ5のC
Sレイヤ処理のうちのCPCS(コモンパートCS)レ
イヤ処理(第6の処理)を実行させることと、前記第6
の処理を実行させず、入力されたデータを透過させるこ
とのいずれかを、外部からの指定により切り替える。前
記第2の処理手段は、前記第1の処理手段から入力され
たデータに対して上記のように指定された処理を施し
て、送出する。
【0071】このように、本発明の(第1の)ATMデ
セル化装置においては、前記第1の処理手段がAALの
リアセンブリ処理と、AALタイプ1の(リアセンブリ
以外の)その他の処理を実行する機能を有しており、外
部からの指定により双方の処理を実行させることもリア
センブリ処理のみ実行させることも可能であること、ま
た、前記第2の処理手段がAALタイプ5のCSレイヤ
処理のうち、少なくともCPCSレイヤ処理を実行する
機能を有しており、外部からの指定によりこの処理を実
行させることも、入力データを透過させることも可能で
あることから、以下の要領でATMデセル化を行うこと
ができる。
【0072】まず、AALタイプ1にてATMデセル化
を行う場合は、前記ATM処理手段から入力されてきた
データを前記第1の処理手段にてAALタイプ1のSA
Rレイヤ処理を行い、その後前記第2の処理手段を透過
させるという形でこれを行うことができる。また、AA
Lタイプ5にてATMデセル化を行う場合は、ATM処
理手段から入力されてきたデータを前記第1の処理手段
にてCS−PDUのリアセンブリのみを行って前記第2
の処理手段にこれを渡し、前記第2の処理手段ではデー
タのCSレイヤ処理を行ってAAL−SDUを生成する
という形でこれを行うことができる。つまり、同一の機
構において簡単な切り替えを行うのみで、入力データの
ATMデセル化をAALタイプ1、AALタイプ5の双
方において行うことができる。
【0073】AALタイプ1と、AALタイプ5は、そ
の構造において、AALタイプ5においてCSヘッダ、
トレイラ処理を行うこと、およびAALタイプ1におい
てSARヘッダ処理を行うことにその相違点を見出だす
ことができるが、本発明のような構造とすることにより
両AAL処理を単一の機構にて行うことができる。この
ような構成とすることで、AALタイプ1にてAAL処
理を行うリアルタイム系情報処理機構と、AALタイプ
5にてAAL処理を行うデータ系情報処理機構を出力先
として情報処理を行うATMデセル化装置を構成する場
合、その扱う情報の属性(リアルタイム系であるか、デ
ータ系であるか)、性質(速度など)、組み合わせを自
由に選択、あるいは組替えが行えることとなり、ATM
デセル化機構の統合化、効率化、柔軟化をはかることが
可能になる。
【0074】また、本発明の(第2の)ATMデセル化
装置では、前記ATM処理手段は、外部から入力された
データに対し、物理レイヤ処理およびATMレイヤ処理
を行い、これを前記蓄積手段に送出する。前記蓄積手段
は、1入力N(Nは前記第1の処理手段の数)出力のバ
ッファ機能を有し、前記ATM処理手段から受け取った
データを一時的に蓄積し、これを前記第1の処理手段に
送出する。前記第1の処理手段は、前記蓄積手段から受
け取ったデータを加工し、CS−PDU(ATMアダプ
テーションレイヤ・コンバージェンス・サブレイヤ・プ
ロトコル・データ・ユニット)を生成し、それぞれこれ
を後段の前記第2の処理手段に送出する。前記第1の処
理手段ごとにその後段に設けられた前記第2の処理手段
は、前記第1の処理手段から受け取ったデータ(CS−
PDU)を加工し、CS−SDU(ATMアダプテーシ
ョンレイヤ・コンバージェンス・サブレイヤ・サービス
・データ・ユニット)を生成し、これを外部に送出す
る。
【0075】このように、本発明の(第2の)ATMデ
セル化装置においては、一つのATM処理手段、一つの
蓄積手段、少なくとも一つの第1の処理手段、少なくと
も一つの第2の処理手段を備えたことにより、各受信情
報処理機構間で、前記ATM処理手段においてATMセ
ルの物理レイヤ処理およびATMレイヤ処理の共用をは
かることができ、ハードウェア量の削減をはかることが
できる。
【0076】また、本発明の(第3の)ATMデセル化
装置では、前記ATM処理手段から入力されたデータに
対し、物理レイヤ処理およびATMレイヤ処理を行い、
これを前記第1の処理手段に送出する。前記第1の処理
手段は、前記ATM処理手段から受け取ったデータに対
し、SARレイヤの処理を行い、これを前記蓄積手段に
送出する。前記蓄積手段は、1入力N(Nは前記第2の
処理手段の数)出力のバッファ機能を有し、前記第1の
処理手段から受け取ったデータを一時的に蓄積し、これ
を前記第2の処理手段に送出する。前記第2の処理手段
は、前記蓄積手段から受け取ったデータを加工し、CS
−SDUを生成し、これを外部に送出する。
【0077】このように、本発明の(第3の)ATMデ
セル化装置においては、一つのATM処理手段、一つの
第1の処理手段、一つの蓄積手段、少なくとも一つの第
2の処理手段を設けたことにより、各受信情報処理機構
間で、前記ATM処理手段においてATMセルの物理レ
イヤ処理およびATMレイヤ処理、前記第1の処理手段
においてAAL・SARレイヤ処理の共用をはかること
ができ、ハードウェア量の削減をはかることができる。
【0078】また、上述の本発明の(第2および第3)
のATMデセル化装置において、前記蓄積手段を用いる
ことにより、以下に述べるような効果を得ることができ
る。
【0079】まず、前記蓄積手段を揺らぎ吸収用バッフ
ァとして用いることにより、ATM通信に特有のATM
セルの到着揺らぎの吸収をこのモジュールを用いて行う
ことが可能である。
【0080】また、前記蓄積手段の各出力ポートにはこ
のATMデセル化装置を搭載しているATM端末装置が
扱う各々のメディア、属性、性質に応じた受信情報処理
機構が(複数個)接続されることになるが、従来は、こ
れらの受信情報処理機構のそれぞれに、その最大スルー
プット、または(受信情報処理機構の組み合わせによ
る)バッファに溜まり得るデータ量の最大量に応じた容
量のバッファ手段を設けていたため、必要以上に大きな
容量のバッファを必要とし、かつ受信情報処理機構の変
更に柔軟に対応することができなかった。これに対し、
このように前記蓄積手段を各出力ポート間で共通で用い
ることにより、これら受信情報処理機構のスループット
のばらつきが平滑化され、弾力性に富んだ構成にするこ
とができるとともに、大幅なハードウェア量の削減をは
かることが可能となる。
【0081】また、従来の各出力ポートごとに設けられ
ていたバッファ手段は、該ポートへの情報(セル)の到
着のバースト性を吸収するようとに用いられており、こ
の観点からも各ポートごとに設けられていたバッファ手
段は想定される最大バーストに対応したバッファ容量を
準備しておく必要があった。これに対し、各出力ポート
間で前記蓄積手段を用いることにより、一部の出力ポー
トへのバーストを吸収して平滑化することができること
から、バースト吸収の観点からも弾力性を持つ構成とい
える。
【0082】また、これら本発明の(第2および第3
の)ATMデセル化装置の構成は、明確にレイヤ間の切
り分けがなされており、各レイヤ処理の変更や改良(た
とえばハード処理からソフト処理への変更、あるいはそ
の逆、プロトコルの変更など)に柔軟に対処することが
可能である。
【0083】さらに、これら本発明の(第2および第3
の)ATMデセル化装置の構成ではメディアを問わない
構成となっており、リアルタイム系、データ系を問わず
自由な構成、組み合わせのATMデセル化装置を構成す
ることができる。
【0084】また、本発明の(第4の)ATMデセル化
装置は、バッファ入力手段と、蓄積手段と、バッファ出
力手段を少なくとも構成要素としている。前記バッファ
入力手段は、外部から入力されてきたデータを一時的に
格納しておく。前記バッファ出力手段は必要に応じてバ
ッファからデータを取り出す。ここで、前記バッファ入
力手段は、外部から入力されてきたセルの抜けを検知す
る手段を内部に有し、該検知手段によって得られたセル
の抜けに関する情報を前記バッファ出力手段に通知す
る。
【0085】このように、本発明の(第4の)ATMデ
セル化装置においては、前記バッファ入力手段が前記バ
ッファ出力手段に対してセルの抜けに関する情報を送出
しており、前記バッファ出力手段はセルの抜けがあると
判断される場合は前記蓄積手段からデータを取り出すこ
とをせず、前記バッファ出力手段内部にて抜けたセル数
分のデータの補償を適当な形で行い、適当な補償を行っ
た後に前記蓄積手段からデータを取り出すことにより前
記バッファ出力手段の後段にて必要なデータを抜けデー
タ無しの状態で提供することができる。
【0086】
【実施例】以下に、図面を参照しながら本発明について
説明する。
【0087】まず、本発明に係るATMセル化装置につ
いて説明する。
【0088】図1に、本発明の第1の実施例に係るAT
Mセル化装置の概略構成を示す。このATMセル化装置
は、入力情報源として音声、画像などのリアルタイムデ
ータ源と、計算機ファイルデータなどのデータ情報源
(バースト情報源)を持ち、これらの属性の異なる多様
なメディアを多重化、ATMセル化して、外部に送出す
るものである。ここで、音声、画像のリアルタイムデー
タ源はAALタイプ1にて、バーストデータはAALタ
イプ5にてそれぞれATMセル化されるものとする。
【0089】図1に示すように、本実施例のATMセル
化装置は、音声情報源101、画像情報源102、デー
タ情報源103、104、CS−PDU生成部111〜
114、共通バッファ部121、ATMセル生成部13
1を備える。
【0090】音声情報源101は、音声をPCM符号化
したものを例えば64kbpsのレートで定常的に送出
するモジュールであり、符号化された情報はCS−PD
U生成部111に渡される。
【0091】CS−PDU生成部111は、音声情報源
101から入力された情報をそのまま透過的に共通バッ
ファ121に格納する。これは、本装置において音声を
ATMセル化する場合、AALタイプ1を用いて行うた
め、コンバージェンスサブレイヤ(CSレイヤ)の機能
がヌルであることによるものである。
【0092】画像情報源102は、画像情報を例えば5
Mbps、あるいは10Mbps、40Mbpsの定符
号化速度で送出するモジュールであり、符号化された情
報はCS−PDU生成部112に渡される。この符号化
は画像符号化の標準であるMPEG、またはJPEG、
H.261等により行われるものであり、定ビットレー
トで符号化情報が出力される。
【0093】CS−PDU生成部112は、画像情報源
102から入力された情報をそのまま共通バッファ12
1に格納する。これも、CS−PDU生成部111と同
様に、本装置において画像をATMセル化する場合、A
ALタイプ1を用いて行うため、CSレイヤの機能がヌ
ルであることによるものである。
【0094】データ情報源103は、バイナリデータの
ファイル転送などに代表されるバーストデータの情報源
となるモジュールである。このデータ情報源103から
のデータの生成・送出はバースト的であり、生成された
データはCS−PDU生成部113に渡される。このデ
ータ情報源103におけるデータの生成は、OSIプロ
トコルスタックのレイヤ5以上の処理はソフトウェアに
よって、レイヤ4からレイヤ3の処理はXTPプロトコ
ルによってハードウェア論理により、レイヤ2処理はヌ
ルにて行われる。ここに、データ情報源103と、CS
−PDU生成部113との間のデータの受け渡しは、デ
ータストリームの形でも良いし、データをメモリに格納
した上でのポインタ渡しの形でも良い。本実施例では、
データストリームの形でデータが送られてくる場合を考
える。
【0095】CS−PDU生成部113は、バーストデ
ータのATMセル化をAALタイプ5にて行うことに伴
い、データ情報源103から受け取った情報に対し、C
Sレイヤの情報を生成し、これを該情報に付加してCS
−PDUを作成し、この上で共通バッファ部121に格
納する。また、CS−PDU生成部113は、データ情
報源、あるいはさらに上位のレイヤから、現在処理中の
情報が、どのトランスポートレイヤサービスアクセスポ
イント(以下、レイヤ4SAPと略記する)同士、ある
いはアプリケーションプログラム同士の通信であるのか
に関する番号情報(以下、メッセージ番号と言う)を通
知され、これを共通バッファ部121、あるいはATM
セル生成部131に通知する機能をも有する。
【0096】データ情報源104およびCS−PDU生
成部114の機能は、データ情報源103およびCS−
PDU生成部113と、それぞれ同様であるが、OSI
プロトコルスタックのレイヤ3処理以上は全てソフトウ
ェア処理によって行われ、内部構成はデータ情報源10
3とは異なるものとなっている。
【0097】共通バッファ部121は、N入力1出力
(Nは1以上の正の整数、例えばN=8)のメモリであ
り、前段に接続されたCS−PDU生成部から入力され
てきた有意情報(CS−PDU)を全入力ポートについ
て共通に使用するメモリ(共通メモリ)に一時的に格納
する。出力側では、ATMセル生成部131でのATM
セル生成タイミングに合わせて情報を該メモリから取り
出し、ATMセル生成部131に渡す。
【0098】ATMセル生成部131は、共通バッファ
部121から情報を受け取り、これにAAL・SARレ
イヤヘッダ、ATMレイヤヘッダを付与してATMセル
を生成し、外部に送出する。
【0099】図2は、CS−PDU生成部111〜11
4の内部構成とその周辺回路の一例を示す図である。C
S−PDU生成部の構成を示す部分を図中400とす
る。この図では、データ情報源としてCPU430、メ
モリ431、XTPハードウェア432が実装されてい
る場合を例として示してある。
【0100】図2のように、CS−PDU生成部400
は、カウンタ401、PAD挿入回路402、AL挿入
回路403、Length挿入回路404、CRC演算
回路405、メッセージ番号レジスタ406を備える。
【0101】カウンタ401は、外部あるいは上位レイ
ヤからもらう情報(CS−SDU、ATMアダプテーシ
ョンレイヤ・サービス・データ・ユニット)の先頭、デ
ータ信号線上のデータの有無・無意に関する情報などを
解析し、該データの長さを測定すると共に、該データの
終了をPAD挿入回路402、AL挿入回路403に通
知して、PAD情報、後述するAL情報の挿入を促し、
Length挿入回路404に外部から受信した有意情
報の長さを通知して、この値の挿入を促し、CRC演算
回路405にCRC演算の開始、終了と、CRC値の挿
入を促し、また、CS−PDUの最後尾を示す後尾信号
を生成し、次段に通知する。
【0102】PAD挿入回路402は、カウンタ401
からの有意情報の終了の通知を受け、CS−PDUのオ
クテット長が48オクテットの倍数となるように、値
“0”を適当な値だけ上記有意情報の後に挿入する。こ
のような目的で挿入される領域はPADと呼ばれ、AA
Lタイプ5にて定義されている。挿入されるPADの長
さは0ないし47オクテットとなる。
【0103】AL挿入回路403は、PADの挿入に続
く2オクテットの間、値“0”を挿入する。
【0104】Length挿入回路404は、外部ある
いは上位レイヤから受信したCS−SDUの長さをカウ
ンタ401から通知され、この値をAL領域に続いて挿
入する。
【0105】CRC演算回路405は、これまでに受
信、生成したCS−SDU、PAD、AL、Lengt
hについて、CRCをあらかじめ決められた多項式に従
って演算し、これをLengthに続いて挿入し、CS
−PDUを完成させる。
【0106】メッセージ番号レジスタ406は、現在処
理中のパケットがどのメッセージ番号に属するかを示す
番号であるメッセージ番号を格納するレジスタである。
この値は外部、例えばCPUや、XTP処理部などによ
り設定される。
【0107】メッセージ番号とは、処理中の該データ
が、どのレイヤ4SAP、あるいはアプリケーションプ
ログラムによる通信であるのかをATMセル化装置にて
一意に認識するための番号であり、この番号を基に該メ
ッセージが属するコネクション、ATMヘッダ値、AA
Lのタイプ、属性などが認識される。
【0108】図3に、AALタイプ5のパケット(CS
−PDU)のパケットフォーマットを示す。図3におい
て、CSトレイラとあるのは、実際はCPCS(コモン
パートCS)トレイラである。
【0109】図2のような構成のCS−PDU生成部
は、外部から入力されたCS−SDUをパイプライン的
にCS−PDU化するものとなっている。
【0110】このようなCS−PDU生成部において
は、AALタイプ5のCS−PDU生成の機構を提供す
るものであるが、入力されるデータがリアルタイムデー
タである場合も考えられる。この場合は、AALタイプ
1にてAAL処理を行う必要があると考えられるが、こ
の場合は、本モジュールを入力データは透過的に通過す
ることとなる。
【0111】次に、図4にCS−PDU生成部111〜
114までの内部構成とその周辺回路の別の一例を示
す。CS−PDU生成部の構成を示す部分を図中410
とする。この図では、データ情報源としてCPU43
0、メモリ431が実装され、システムバスを通してC
S−SDUが得られる場合を例として示してある。この
場合、CPUは、メモリ上にCS−SDUを配置し、こ
のアドレス、長さ、メッセージ番号等をCS−PDU生
成部410に通知した上で制御をCS−PDU生成部4
10に渡し(すなわちシステムバス制御権を明け渡
し)、CS−PDU生成部410はシステムバスを通し
てメモリ内に格納されたCS−SDUに対してCS−P
DU生成の処理を行う。図4に示すように、CS−PD
U生成部410は、トリガレジスタ411、ポインタレ
ジスタ412、長さレジスタ413、メッセージ番号レ
ジスタ414、カウンタ415、比較器416、PAD
挿入回路417、AL挿入回路418、Length挿
入回路419、CRC演算回路420、パラレル・シリ
アル変換回路421を備える。
【0112】トリガレジスタ411は、外部、例えばC
PU等からCS−PDUの生成開始を促すためのトリガ
を受信する回路である。通常、このトリガレジスタ41
1には、後述するポインタレジスタ、長さレジスタ、メ
ッセージ番号レジスタ等への値の格納の終了後にトリガ
が与えられる。このトリガを受け取ると、CS−PDU
生成部410はシステムバスへのアクセス権を獲得した
ことになり、メモリにアクセスしてCS−SDUを取り
に行くことができる。なお、外部の回路、例えばCPU
は、現在このモジュールがCS−PDUの生成中である
か否かをこのレジスタを通して知ることができるように
なっていても良い。
【0113】ポインタレジスタ412には、メモリ上に
格納されたCS−SDUが、該メモリ上のどの番地にあ
るかを示す情報が、外部、例えばCPU等から格納され
る。CS−PDU生成部410はこのレジスタの値によ
って、生成すべきCS−PDUの基となるCS−SDU
がメモリ上のどこに格納されているのかを知る。
【0114】長さレジスタ413には、メモリ上に格納
されたCS−SDUの長さが、外部、例えばCPU等か
ら格納される。CS−PDU生成部410はこのレジス
タの値によってCS−SDUの長さを知る。
【0115】メッセージ番号レジスタ414は、現在処
理中のデータのメッセージ番号を格納するレジスタであ
り、メッセージ番号レジスタ406と同様の機能を持つ
ものである。
【0116】カウンタ415は、トリガレジスタ411
からの指令を受け、CS−SDU読みだしのためのメモ
リの番地の下位ビットを作成すると共に、読み出し中の
CS−SDUの長さを計測して比較器416に通知し、
PAD挿入回路417に対してCS−PDUの長さが4
8オクテットの整数倍となるように働きかけ、また、同
期信号(たとえばCS−PDUの先頭や後尾を示す信
号)や外部(共通バッファ部121)に送出中の信号が
CS−PDUであるか否かを示す有意・無意信号等を生
成し、外部に送出する。
【0117】比較器416は、カウンタ415の値と長
さレジスタ413に格納された値とを比較し、メモリか
ら読みだした情報の量が長さレジスタ413にあらかじ
め格納されていたCS−SDU長の値と等しくなったこ
とを検出し、メモリ上に格納されたCS−PDUの取り
出しが終了したことを確認し、さらにPAD挿入回路4
17にPADの挿入を促す。
【0118】PAD挿入回路417は、比較器416か
らの通知を受け、生成するCS−PDUの長さのオクテ
ット長が48の整数倍になるようにPADを挿入し、さ
らに挿入の終了をAL挿入回路418、Length挿
入回路419、CRC演算回路420に通知して、それ
ぞれの値の挿入を決められたタイミングで促す。
【0119】AL挿入回路418は、PAD挿入回路4
17からの通知を受け、ALフィールドの挿入を行う。
【0120】Length挿入回路419は、PAD挿
入回路417からの通知を受け、Lengthフィール
ドの挿入を行う。ここで、Lengthの値は長さレジ
スタ413から得るが、この長さの値はデータバスのバ
ス幅を1ワードとしたワード長で書かれている場合があ
るので、このような場合はこれをオクテット数に置き換
える処理も行う。
【0121】なお、Length挿入回路419は、A
ALタイプ5のCPCSヘッダ(コモンパートCSヘッ
ダ)にBAサイズ(バッファロケーションサイズ)が必
要な場合は、CS−PDUの先頭に挿入する。挿入のタ
イミングは、カウンタ415から通知される。
【0122】CRC演算回路420は、これまでに受
信、生成したCS−SDU、PAD、AL、Lengt
hについて、CRCをあらかじめ決められた多項式に従
って演算し、これをLengthフィールドに続いて挿
入し、CS−PDUを完成させる。
【0123】パラレル・シリアル変換回路421は、デ
ータバスから入力されるデータ信号をCS−PDU生成
部410の内部でのデータ幅に変換する回路である。本
装置では、データバスのバス幅がCS−PDU生成部内
部のデータバス幅よりも大きいため、パラレル・シリア
ル変換となる。
【0124】このような構成のCS−PDU生成部は、
外部から入力されてくるCS−SDUをメッセージモー
ド的に処理し、CS−PDU化するものとなっている。
【0125】このCS−PDU生成部410において
も、CS−PDU生成部400と同様に、AALタイプ
5のCS−PDU生成の機構を提供するものであるが、
入力されるデータがリアルタイムデータである場合も考
えられる。この場合も、AALタイプ1にてAAL処理
を行う必要があると考えられるが、やはり本モジュール
を入力データは透過的に通過することとなる。
【0126】図5は、図1に示す共通バッファ部121
の内部構成の一例を示す図である。このように共通バッ
ファ部121は、入力ポート部201、共通メモリ20
2、出力ポート部203、空ペイロードスロットアドレ
スキュー(以下、場合によって空PSキューまたは空キ
ューと略記する)204、格納終了ペイロードスロット
アドレスキュー(以下、場合によって格納終了PSキュ
ーとも略記する)205からなる。
【0127】共通バッファ部121は、例えば8つの入
力ポートと1つの出力ポートを持ち、各々の入力ポート
はそれぞれCS−PDU生成部と結合してCS−PDU
を受け取り、出力ポートはATMセル生成部131と結
合する。
【0128】入力ポート部201は、空PSスキュー2
04から空ペイロードスロット(共通メモリ202内
の、1セルペイロード分のデータを格納する区切られた
領域)の先頭番地を捕捉し、これを基にCS−PDU生
成部111などから受信したデータ(具体的にはCS−
PDU)、メッセージ番号などを共通メモリ202に格
納する機能を有する。
【0129】図6に、入力ポート部201の内部構成図
を示す。このように入力ポート部は入力ポート制御部6
11、空ペイロードスロット捕捉レジスタ(以下、場合
によって空PS捕捉レジスタと略記する)612、カウ
ンタ613、シリアル・パラレル変換部614、同期判
断部615を備える。
【0130】入力ポート制御部611は、初期状態にお
いてCS−PDU生成部から有意情報(CS−PDU)
が入力されてきた場合、空PSキュー204から空ペイ
ロードスロットを捕捉してこれを空PS捕捉レジスタ6
12に格納して、CS−PDUの共通メモリ202への
格納に備えると共に、所定の量のデータを該ペイロード
スロットに格納終了した場合は、該ペイロードスロット
の先頭番地、即ち空PS捕捉レジスタ612の値を格納
終了PSキュー205に格納する。また、カウンタ61
3からペイロードスロットへのデータ格納タイミングを
受け取り、受信データの共通メモリ202への格納を行
うと共に、このタイミングを同期判断部615に通知す
る機能も有する。
【0131】空PS捕捉レジスタ612は、入力ポート
制御部611が空PSキュー204から捕捉したペイロ
ードスロットの先頭アドレスを格納しておき、該入力ポ
ート部201が共通メモリ202にデータを格納する番
地のベースアドレスとする機能を有する。
【0132】カウンタ613は、空PS捕捉レジスタ6
12をベースアドレスとして、ペイロードスロットごと
に共通メモリ202の書き込み番地を決めるための共通
メモリ202への書き込み番地の下位番地を計算して与
えると共に、該ペイロードスロットに規定の量のデータ
が格納された場合これを入力ポート制御部611に通知
し、次のペイロードスロットに移ることを促す。
【0133】シリアル・パラレル変換部614は、CS
−PDU生成部から入力されてきたデータの内、有意で
あるものを選択し、これを後述する理由によりパラレル
展開して、共通メモリ202の書き込みインタフェース
に合わせる。
【0134】なお、図4にあるパラレル・シリアル変換
回路421と本パラレル・シリアル変換回路614を直
列に設置することは、場合によって機能が冗長となるこ
ともあるため、本機能をはぶく場合もあり得る。
【0135】同期判断部615は、CS−PDU生成部
から入力されるCS−PDU先頭信号と、入力ポート制
御部611から通知される入力ポート部201の共通メ
モリ202へのデータ格納タイミングを比較し、両タイ
ミング間の同期がとれているか否かを判断し、同期がと
れていない場合はこれを外部に通知するとともに、現在
処理中のCS−PDUについては同期がはずれているこ
ととなることから、CS−PDUトレイラのCRCフィ
ールドを反転させるなどして、受信側で該CS−PDU
を無効とする処理を行い、さらに再同期の確立をはか
り、およびCS−PDU生成部から送られてくる後尾信
号に対し、該後尾信号にて示されるCS−PDUの最後
尾を含むことになるペイロードスロットにこの旨を通
知、格納する。
【0136】共通メモリ202は、複数(ここでは、8
つとする)の入力ポート部201から入力されるデータ
を入力ポートの別なく一括して格納するバッファであ
る。メモリ内は、ATMセルのペイロード長、具体的に
は48オクテットごとに区切られている。以下、このひ
と区切りのことをペイロードスロットと呼ぶ。このペイ
ロードスロットの各先頭番地が、空PSキュー204ま
たは格納終了PSキュー205等に格納されることにな
る。なお、このメモリは大容量メモリである。
【0137】この共通メモリ202には、図7にあるよ
うにペイロードに入る情報を格納する領域のほかに、メ
ッセージ番号を格納する領域、後尾指示領域も設けられ
ている。これらの領域は、各々のペイロードスロットと
1対1に対応している。メッセージ番号格納領域は、各
入力ポート201から格納される情報がどのメッセージ
番号に属するものなのかを示すために入力ポート部20
1が共通メモリ202に与える該番号を保存しておくた
めの領域である。出力ポート部203およびATMセル
生成部131は、このメッセージ番号を基に生成するA
TMセルのヘッダ値を決定する。後尾指示領域は、該ペ
イロードスロットに格納されているデータが、CS−P
DUの最後尾を含むデータであることを示す場合にセッ
トされる(例えば“1”が立つ)領域であり、後尾であ
るか否かの通知は各入力ポート201からの後尾信号を
通して送られる。
【0138】出力ポート部203は、ATMセル生成部
131から情報の取り出し依頼トリガを受け取ると、共
通メモリ202内に送出可能なデータが存在する場合は
これを取り出してATMセル生成部131に送出し、送
出可能なデータが存在しない場合はこの旨をATMセル
生成部131に通知する。
【0139】図8に、出力ポート部203の内部構成図
を示す。このように出力ポート部203は、取り出し制
御部631、格納終了ペイロードスロット捕捉レジスタ
(格納終了PS捕捉レジスタ)632、カウンタ633
を備える。
【0140】取り出し制御部631は、ATMセル生成
部131から情報の取り出し依頼のトリガを受信する
と、格納終了PSキュー205を調べにいく。後述する
ように格納終了スロットキュー205には、共通メモリ
202において、ペイロード情報を格納し終わったペイ
ロードスロットの先頭番地が格納される。よって、共通
メモリ202内に既に全ての情報の格納が終了したペイ
ロードスロットがあるか否かを該スロットの先頭アドレ
スがこのキューに格納されているか否かで判断できる。
先頭アドレスが格納されている場合は、ATMセル化す
ることができる情報が共通メモリ202内に存在すると
解釈し、このキューの先頭に格納されているアドレスを
取り出し、これを格納終了PS捕捉レジスタ632に格
納する。もしキュー内にアドレスが格納されていない場
合は、その時点でATMセル化することができる情報が
共通メモリ202内には存在しないものと解釈し、その
旨を有意・無意信号線を通してATMセル生成部131
に通知する。
【0141】格納終了ペイロードスロット捕捉レジスタ
632は、格納終了PSキュー205より取り出された
共通メモリ202のペイロードスロットの先頭番地を格
納しておくためのレジスタである。出力ポート部203
は該取り出し手順中ではこのレジスタ632に格納され
た先頭番地にて指定されるペイロードスロットに格納さ
れているデータを取り出すこととなる。実際には、出力
ポート部203は、このバッファ632と、カウンタ6
33の値の和を共通メモリ202の読みだしアドレスと
して参照するため、このレジスタに格納された値は共通
メモリ202の読みだし番地のベースアドレスとなるこ
ととなる。
【0142】カウンタ633は、出力ポート部203が
ATMセル生成部131からのデータ取り出し依頼トリ
ガを受信し、かつ格納終了PSキュー205にデータの
格納が終了したペイロードスロットの先頭番地が格納さ
れている場合にとり出し制御部631から起動をかけら
れ、格納終了PS捕捉レジスタ632によって指定され
る共通メモリ202の該ペイロードスロットからデータ
の読みだしを完了するまで、その示す値は該ペイロード
スロットからのデータ取り出しに伴いインクリメントさ
れる。この共通メモリ202からの1ペイロードスロッ
ト中のデータの読みだしは、ATMセル生成部131の
セル生成周期と同期して行われ、この1周期の内に1ペ
イロードスロットから読み出す形で行われる。前述した
ように、格納終了PS捕捉レジスタ632の値とカウン
タ633の値の和が共通メモリ202の読みだし番地と
なる。
【0143】このようにして生成された共通メモリ20
2の読みだしアドレスにより、各ペイロードスロット中
のデータが読み出され、ATMセル生成部131に順次
送られる。ここで、共通メモリ202の各ペイロードス
ロット対応に格納されていたメッセージ番号およびCS
−PDUの最後尾に関する情報もこれと平行してATM
セル生成部131に送られる。
【0144】以上、図5の共通バッファ部121の内部
構成に従ってその詳細な構成について述べてきたが、こ
の共通バッファ部121は図9のような構成も可能であ
る。以下、図9のような構成に従って場合の、共通バッ
ファ部121の別の構成の詳細について述べる。
【0145】図9は、共通バッファ部121の内部構成
の他の例を示す図である。この例ででは、共通バッファ
部121は、入力ポート部201、共通メモリ202、
出力ポート部206、空ペイロードスロットアドレスキ
ュー(空PSキューとも呼ぶ)204、格納終了ペイロ
ードスロットアドレスストア(格納終了PSストアとも
呼ぶ)207を備える。この中で、図5の共通バッファ
部121と異なる主な点は、後述するように出力ポート
部206と、格納終了PSストア207にある。
【0146】入力ポート部201、共通メモリ202お
よび空PSキュー204は、図5にある同モジュールと
同様の構成、動作であるので、ここでの説明は省略す
る。
【0147】図10に、出力ポート部206の内部構成
図を示す。
【0148】出力ポート部206は、前述した出力ポー
ト部203と同様に、ATMセル生成部131から情報
の取りだし依頼トリガを受け取ると、共通メモリ202
内に送出可能なデータが存在する場合はこれを取り出し
てATMセル生成部131に送出し、送出可能なデータ
が存在しない場合はこの旨をATMセル生成部131に
通知する。この内部構成において、選択制御部664を
有している部分が出力ポート部203と異なる点であ
る。
【0149】このように出力ポート部206は、取りだ
し制御部661、格納終了ペイロードスロット捕捉レジ
スタ(以下、場合によっては格納終了PS捕捉レジスタ
と略記する)662、カウンタ663、選択制御部66
4を備える。
【0150】取り出し制御部661は、ATMセル生成
部131から情報の取り出し依頼のトリガを受信する
と、選択制御部664に働きかけて格納終了PSストア
207にATMセル化すべき情報の格納を終了したペイ
ロードスロットの有無を調べに行かせる。
【0151】選択制御部664は、取り出し制御部66
1からの、格納終了PSストア207への調査の依頼を
受け取ると、同ストア207に情報格納の終了したペイ
ロードスロットの有無を調べに行く。ここで、情報格納
の終了したペイロードスロットが存在する場合は、この
中から適当なペイロードスロットを選択して、この先頭
アドレスを取り出し、取り出し制御部661を経由して
格納終了PS捕捉レジスタ662にこの値を格納する。
なお、後述するように、実際はポートごと、あるいはメ
ッセージ番号ごとに準備されている格納終了PSキュー
671、格納終了フラグ672から1つを選択すること
になる。ここで、選択制御部664は、格納が終了した
ペイロードスロットがいくつかある場合は、この中から
後述するような選択方法によって適当なものを選択して
先頭アドレスを取り出す。
【0152】格納終了ペイロードスロット捕捉レジスタ
662およびカウンタ663については、図8の出力ポ
ート部203における格納終了ペイロードスロット捕捉
レジスタ632、カウンタ633と同様の機能を有する
ものであり、共通メモリ202の読みだしアドレスを合
わせて生成する。そして、このアドレスを基に各ペイロ
ードスロット対応に格納されていたデータ、メッセージ
番号が読み出され、ATMセル生成部131に送られ
る。
【0153】格納終了ペイロードスロットアドレススト
ア207は、その内部に入力ポートごと、CS−PDU
生成部ごと、あるいはメッセージ番号ごとのアドレスキ
ューを有しており、出力ポート部206からアドレス取
り出し依頼があった場合は、選択制御部664が選択し
たキューから、その先頭に格納されている共通メモリ2
02中のペイロードスロットの先頭アドレスが取り出さ
れて、出力ポート部206に渡される。
【0154】図11は、格納終了ペイロードスロットア
ドレスストア207の内部構成図である。このように、
格納終了PSストア207は、複数の格納終了ペイロー
ドスロットアドレスキュー(以下、場合によっては格納
終了PSキューあるいはアドレスキューと略記する)6
71と、格納終了フラグ672を備える。この複数のア
ドレスキュー671と格納終了フラグ672とは、それ
ぞれ1対1に対応しており、その各々がポートごと、C
S−PDU生成部、あるいはメッセージ番号ごとに対応
している。即ち、あるポート、CS−PDU生成部、あ
るいはメッセージ番号に属するデータが格納されたペイ
ロードスロットの先頭アドレスは、そのペイロードスロ
ット内部への格納が全て終了すると、そのポート、CS
−PDU生成部、あるいはメッセージ番号ごとに割り振
られたアドレスキュー671に格納される。
【0155】このアドレスキュー671は、夫々先入れ
先出しキューで、物理的、あるいは論理的に複数個が格
納終了PSストア207内に構成されている。格納終了
フラグ672は、それぞれに対応するアドレスキュー6
71内に、ペイロードスロットの先頭アドレスが格納さ
れている場合に立つフラグであり、該先頭アドレスが一
つも格納されていないときは立たない。出力ポート部2
06内の選択制御部664は、これらのフラグ672を
参照してアドレスキュー671内にアドレスが格納され
ているか判断する。
【0156】なお、上記格納終了PSストア207中に
おける、ポート、CS−PDU生成部、あるいはメッセ
ージ番号ごとの複数のアドレスキュー671をも単一の
メモリ上に展開し、アドレスキュー671の長さのバー
スト性に柔軟に対応することも可能である。この場合
は、例えば、各キューごとに先頭番地、最後尾番地を示
すポインタをポート、CS−PDU生成部、あるいはメ
ッセージ番号ごとに用意し、先頭のペイロードスロット
に続く2番目以降のペイロードスロットのアドレスは、
リストでつないでいく構造をとる形で構成できる。
【0157】以上のような機構を通して生成された共通
メモリ202の読みだしアドレスにより、各ペイロード
スロット中のデータが読み出され、ATMセル生成部1
31に順次送られる。
【0158】なお、共通バッファ部121の入力ポート
の内、CS−PDU生成部が接続されていないポート、
またはCS−PDU生成部がCS−PDUを生成、ある
いは送出していないポートについては、該入力ポート部
の動作はマスクされて、共通メモリ202への書き込み
アクセスは行われない。
【0159】図12は、図1に示すATMセル生成部1
31の内部構成の一例を示す図である。このようにAT
Mセル生成部131は、シーケンサ回路301、トリガ
生成回路部302、メッセージ番号解析部303、SA
RH(ATMアダプテーションレイヤセグメンテーショ
ンアンドリアセンブリサブレイヤヘッダ)付与部30
4、ATMH(ATMセルヘッダ)付与部305、有意
・無意解析部306、無効セル生成部307、セレクタ
308、制御部309を備える。
【0160】シーケンサ301は、ATMセル生成部1
31がセルを生成し、外部に送出する周期でシーケンシ
ャル操作を行うハードウェアシーケンサであり、トリガ
生成回路部302などのATMセル生成部131のほか
の構成要素の動作を制御している。前記周期は、具体的
にはこのシーケンサ301が53バイトのATMセルを
8ビットパラレルの内部回路にて処理を行うため、53
クロック周期である。
【0161】トリガ生成回路部302は、シーケンサ3
01からのタイミングに従い、共通バッファ部121の
出力ポート部203、または206に対してデータ送出
を促すデータ送出依頼トリガを生成して、これを共通バ
ッファ部121に送出する。共通バッファ部121から
のデータの取り出しを必要としない場合などはトリガの
生成を行わない。
【0162】メッセージ番号解析部303は、前記取り
出し依頼トリガに従って共通バッファ部121から送出
されたデータおよびメッセージ番号のうち、メッセージ
番号を抽出してこれを解析し、該送出データがどのAA
LタイプにてATMセル化が行われているのか、どのS
ARH(SARヘッダ)を付与すればよいのか、どのA
TMセルヘッダを付与すればよいのか等を解析し、これ
をSARH付与部304、ATMH付与部305に通知
する機能を有する。
【0163】SARH付与部304、ATMH付与部3
05は、それぞれメッセージ番号解析部303からの通
知により、ヘッダを付与するかしないか、また、どの様
なヘッダを付与するのかの判断を行うこととなる。メッ
セージ番号解析部303は、メッセージ番号からこの番
号に対応するデータのAALタイプ、付与すべきSAR
H、ATMHを記してある図13のようなテーブルをそ
の内部に有している。このテーブルの各アドレスがメッ
セージ番号に対応している。この中でAALタイプの欄
には、本装置がAALタイプ1かAALタイプ5にてA
TMセル化を行うため、この2つの値のどちらかが記入
される。このテーブルで、AALのタイプがタイプ1で
ある場合は、SARH付与の依頼と、付与すべきSAR
HをSARH付与部304に通知すると共に、該メッセ
ージ番号に対応する次のセルのSARHを用意すべく、
SARHのSN(シーケンス番号)をインクリメント
し、そのCRC、パリティ演算を行い、再び上記テーブ
ルに保管する。AALのタイプがタイプ5である場合に
は、SARHの付与は不要であるため、この旨をSAR
H付与部304に通知する。なお、このモジュールは、
有意・無意解析部306から、送られてきているメッセ
ージ番号が無意味であると知らされている場合は、共通
バッファ部121から送られてきているデータのATM
セル化は行われないわけであるから、以上のようなテー
ブル参照は行わなくても良い。
【0164】SARH付与部304では、メッセージ番
号解析部303から送られてくる指示に従い、共通バッ
ファ部121から送られてくるデータと、メッセージ番
号解析部303から送られてくるSARHをシーケンサ
301からのタイミングに同期してマージさせ、ATM
セルペイロードを完成させる。ここで、共通バッファ部
121から送られてくるデータは、トリガ生成回路部3
02が生成するトリガ信号に同期して送られてくるた
め、結果的にシーケンサ301に同期して送られてくる
が、共通バッファ部121からATMセル生成部131
に送られてくる際、図14にあるようにATMセルヘッ
ダの入るべき領域は空の状態で送られてくる。なお、取
り出し依頼トリガとデータの送出の間は、一定の間隔が
空いていても良い。
【0165】よって、SARH付与部は、AALのタイ
プがタイプ5である場合は、このデータをそのままスル
ーしてATMH付与部305に送出し、タイプ1である
場合は、AALタイプ1のSARHをペイロード領域の
1オクテット目に挿入した上で、続くデータを1クロッ
クづつ遅延させてATMH付与部に送出する。むろん、
AALタイプ1である場合は、共通バッファ部121内
の各々のペイロードスロットには、47オクテット分し
かデータの格納は行われないので、ATMセルペイロー
ドに丁度納まる分量のデータが送られてくることとな
る。
【0166】このようにして、SARH付与部304で
は、簡単な機構によりAALタイプ1、AALタイプ5
の双方への対処を可能にしている。
【0167】図15に、SARH付与部304とATM
H付与部305との間のデータ信号線上のデータの様子
を示す。ATMH付与部306は、シーケンサ301か
ら送られてくるタイミングに同期して、メッセージ番号
解析部303から送られてくるATMヘッダをデータ信
号にマージして、ATMセルのフォーマットを完成さ
せ、セレクタ308に送出する。また、ペイロードタイ
プ(PT)フィールドの上位ユーザ間表示のビットにつ
いて、共通バッファ部121から送られてくる後尾信号
の指示に従って、該セルのペイロードに格納されるデー
タがAALのタイプ5にて処理されるCS−PDUの最
後尾である場合には値“1”を立て、そうでないときは
“0”を立てる機能も有している。なお、AALタイプ
1の時は、この後尾信号は使われなくて良い。ここで、
ATMセルヘッダのHEC(ヘッダ誤り制御)フィール
ドおよびGFC(Generic Flow Control)の値の計算、
付与はこのATMH付与部305あるいはそれ以降で行
うこととしても良い。
【0168】有意・無意解析部306は、共通バッファ
部121から送られてくる有意・無意信号を解析する。
この有意・無意信号は平行して送られてくるデータ信号
上を流れている信号が有意であるか無意であるかを示す
信号線である。この信号線が無意を示すのは、トリガ生
成回路部302から共通バッファ部121に対してデー
タ送出のトリガがかからない場合と、同トリガがかかっ
たにも関わらず、共通バッファ部121内にATMセル
化して送出するべき(準備の完了している)情報が存在
しない場合である。たとえば、Hレベルの場合は有意、
Lレベルの場合は無意などと意味付けをしておく。この
解析結果は、セレクタ308と、メッセージ番号解析部
303に送られ、共通バッファ部121から送られてき
ているデータ、およびメッセージ番号の有意・無意をこ
れらのモジュールに通知する。
【0169】無効セル生成部307は、シーケンサ30
1に同期して、無効セル(空セル)を生成するモジュー
ルであり、その生成位相は、ATMH付与部305から
送出されるATMH流の位相と一致するようになってい
る。このモジュールは、ATMセル生成部131が外部
に空セルを送出する場合に、この空セルを生成するため
のものである。
【0170】セレクタ308は、ATMH付与部305
から送られてくるATMセル、無効セル生成部307か
ら送られてくる空セル、および制御部309から送られ
てくる制御用セル(シグナリングセル、OAMセル)の
内、適当なものを選択して外部に送出させる機能を有す
るモジュールである。この選択は、有意・無意解析部3
06、および制御部309により行われる。即ち、共通
バッファ部121から送られてくるデータが有意である
場合は、ATMH付与部305により完全にATMセル
化が完了した形でセルが送出されており、これを選択し
て外部に送出する。一方、共通バッファ部121から送
られてきているデータが無意である場合は、ここから送
られてきているデータを外部に送出するのはまったく無
意味であるため、無効セル生成部307にて生成してい
る無効セルを外部に送出する。制御部309が外部に送
出すべきセルを有している場合は、トリガ生成回路部3
02にデータ送出トリガの送出を行わないように要請す
ると共に、制御部309が直接該セルを生成して、これ
をセレクタ308を通して外部に送出する。
【0171】制御部309は、ATMセル生成部131
の各構成要素を制御する機能を有すると共に、シグナリ
ングやOAMなどについての責任を持つ。
【0172】なお、図面上では省略したが、セレクタ3
08の出力以降にATM出力インタフェースとして、パ
ラレル・シリアル変換回路、電気・光変換回路などを有
していても良い。また、ATMH付与部305に該計算
機能がない場合は、セレクタ308以降にHEC、GF
Cの各計算回路が接続されていても良い。
【0173】なお、共通バッファ部121と、ATMセ
ル生成部131の間の有意・無意信号線は、メッセージ
番号の内のある番号、例えば0番を「無意の信号を伝送
中」等と意味付けを行ってやれば、省略することも可能
である。
【0174】また、CS−PDU生成部113、114
と共通バッファ部121間の後尾信号に関しては、共通
バッファ部においてCS−PDU生成部から送られてく
るCS−PDU先頭信号を観測し、その1タイミング前
に送られてくるデータをCS−PDUの最後尾であると
判断することによって、省略することも可能である。
【0175】次に、このような構成のもとに、本実施例
の装置においてATMセル化を行った場合の流れを概説
する。
【0176】本装置において、呼設定が行われる以前
は、本装置からは無効セル生成部307において生成さ
れている空セルが外部伝送路に向けて送出されている。
【0177】また、呼設定が行われる場合、制御部30
9を通してシグナリングのやり取りが行われる。即ち、
制御部309においてシグナリングセルが生成され、
網、および相手側端末とシグナリングのやり取りを行
う。このシグナリングセルの挿入は制御部309がセレ
クタ308を制御することにより行われる。
【0178】なお、このシグナリングセルの生成、やり
取りにおいては、このシグナリングに関してのみ、他と
異なるAALタイプ(例えば、AALタイプ3)が使用
される可能性があること、および、シグナリングに関し
ては定形的なセルのやり取りが行われると考えられるこ
と、即ちシグナリングの際に用いるセルのフォーマット
はあらかじめ決まっており、このフォーマット中の細か
な変数を変更するのみでシグナリングを完結させること
ができると考えられることなどから、シグナリングセル
生成機能をCPU等によるソフトウェア論理ではなく、
ROM等のハードウェア・ファームウェア論理によりあ
らかじめ格納しておき、変数の部分(例えば、VCI
値)のみをその都度変数として変更して使用するような
構成としても良い。
【0179】このシグナリングのやり取りは、例えばユ
ーザ側の端末および必要であればグラフィックユーザイ
ンタフェースを通して行われれる。図16にあるよう
に、ディスプレイ320上に表示されたメディアのうち
通信したいメディアをマウス323(またはペン型入力
デバイスやタッチパネル)で指定し、あらかじめ登録さ
れた可能相手先の番号をプッシュボタン326(または
キーボード)から入力するのみで通信の開始が可能なよ
うになっている。ユーザは、呼設定時のトラヒック属性
の指定や、相手先との通信の細かなプロトコルの指定な
どを行う必要はなく、標準的な通信方法(例えばMPE
Gを用いたテレビ電話など)はあらかじめ登録をされて
おり、通信方法と相手先の番号(あるいは名前、住所、
ホスト名、ユーザ名、メイルアドレスなど)を入力すれ
ば通信を開始できるようになっている。なお、ユーザが
これらの登録をカスタマイズすることも可能である。
【0180】このシグナリングのやり取りの際に、制御
部309およびシステム全体の制御部(例えば図2およ
び図4のCPU)は、どの情報源を用いる通信か、その
使用プロトコルは何か、ATMセル化のAALタイプは
タイプ1か、あるいはタイプ5か、これに対応するメッ
セージ番号、付与すべきATMセルヘッダの、諸々の値
(VPI・VCI等)等をきめ、メッセージ番号解析部
303内のテーブルの設定など、装置各所の初期設定を
行う。なお、メッセージ番号の決定は、ハードウェア化
の簡単化のために、AALのタイプごとにある範囲の番
号を専用に割り当ててメッセージ番号を用いる様にして
も良い。また、メッセージ番号はVPI/VCI値と1
対1に対応するものとしても良い。その際、メッセージ
番号は、ATMセル生成部131にて共用しているた
め、各入力ポート間で重なりが起こらないように割り振
る必要がある。
【0181】上記でも述べたように、情報のATMセル
化はAALのタイプ1、もしくはタイプ5を用いて行わ
れる(ただし、シグナリング、OAMはこの限りではな
い)。即ち、音声、画像などリアルタイムデータの通信
ではAALタイプ1を、バーストデータの通信(データ
通信)ではAALタイプ5を用いて行われる。これは、
AAL機構の単純化と、ATMセル化の高速化をねらっ
て、AAL機構の統合化をはかったものである。即ち、
このような方針で情報のATMセル化を行うことによ
り、リアルタイム情報とバーストデータのATMセル化
を本装置ではほぼ同一の機構で行うことができ、大幅な
ハードウェア規模の削減と柔軟性の確保をはかることが
可能となる。
【0182】なお、AALのタイプとしてタイプ3を用
いる場合は、SARレイヤの処理が重く、本実施例のよ
うな構成でATMセル化を行うのは不可能ではないが、
SARレイヤの処理を行う部分の複雑化を招くことにな
り、コスト高になる。ただしこの場合も、ハードウェア
規模の削減は可能である。また、メッセージ番号はMI
D(メッセージID)と1対1に対応することとしても
よく、メッセージ番号解析部303内のテーブルにてM
ID値も参照されることとなる。
【0183】また、これらのシグナリングのやり取り
は、その他の通信がすでに行われている最中においても
行うことができる。例えば、音声通信中に画像通信を加
えることやリアルタイム通信中にデータの転送を行うこ
となどができる。即ち、コネクションの追加、削除およ
び属性の変更などを動的に行うことができる。
【0184】以下の例では、図1において、全ての情報
源が稼働している状態、即ち64kbpsの音声と10
Mbpsの画像(ともにCBR)がリアルタイム通信と
して(AALタイプ1にて)稼働しており、また、デー
タ情報源103、104はAALタイプ5にて稼働して
おり、バーストデータを不定期に送出しているような状
態であると仮定して説明を行う。
【0185】音声情報源101および画像情報源102
につながるCS−PDU生成部は、図2にあるCS−P
DU生成部400である。この場合、メッセージ番号レ
ジスタ406には呼設定時に定められた値、またはデフ
ォルト値として定められた値が常駐し、さらにPAD挿
入回路402、AL挿入回路403、Length挿入
回路404、CRC演算回路405は、AALタイプ1
にてATMセル化が行われるため、動作を行わず、外部
から入力されてきたデータ(即ち音声、画像符号化信
号)はこのCS−PDU生成部400をスルーで通り抜
ける。ただし、音声、画像のクロックからATM伝送路
側のクロックに乗り換える必要があることから、CS−
PDU生成部400においてクロックの乗換を行う。こ
のため、有効・無効信号については送出の際は無効を、
有効信号(音声、画像信号)出力の際は有効をそれぞれ
示すこととなる。
【0186】ここで、クロック乗換に伴い、音声や画像
の伝送周波数の方がATM伝送路側の周波数よりも小さ
いため、CS−PDU生成部400の出力においては、
音声、画像データの送出だけでなく、ATM伝送路側の
クロックに乗換を行う場合のクロック差による無意味デ
ータの挿入・送出も行われる。この無意味データをダミ
ーパターンという。このクロック乗換を行うため、CS
−PDU生成部400内には、これにクロック乗換機能
を加えるためデュアルポートメモリが内部に実装される
(図2において図示せず)。先頭信号については、音声
情報源101、画像情報源102と、共通バッファ部1
21との同期をとるために一定周期にて同期信号が入力
されてくる構成でもよい。
【0187】図1のデータ情報源として、上位レイヤか
らレイヤ3までの処理をハードウェアで行い、バースト
データ通信を行う場合は図2のようにCS−PDU生成
部400が用いられる。ここでは、上記ハードウェアと
してXTP432を適用され、XTPハードウェアから
データがパイプライン的にデータの先頭信号および有効
・無効信号、例えば平行して流れてくるデータが有効デ
ータのときのHレベルとなる信号などがCS−PDU生
成部400に入力されるような場合について述べる。
【0188】XTP432は、CS−PDU生成部40
0に対してパイプライン的にデータを送出する。具体的
には図17のように先頭信号、データ信号、有効・無効
信号が平行してCS−PDU生成部400に対して入力
される。先頭信号は、XTPから入力されるレイヤ3パ
ケットの先頭を示す信号である。有効・無効信号が有効
を示している間、例えばHレベルの間、がXTPから送
出されるレイヤ3パケットであると解釈されるものとす
る。ここで、XTPへの上位レイヤからのデータの入力
は、CPUがメモリ上に送出データの格納を終了し、シ
ステムバスの制御権をXTPに明け渡すことにより行わ
れる。XTPがメモリに格納されたデータをダイレクト
にフェッチし、レイヤ4およびレイヤ3処理をハードウ
ェア的に行う。XTP432はATM伝送路側のクロッ
クにより駆動されることから、上位レイヤ側クロックと
ATM伝送路側クロックとのクロック乗換はこのシステ
ムバスの制御権切り替えにより行われることとなり、ク
ロック乗換点はXTP432の部分となる。
【0189】なお、ここで、XTP432はCPU43
0のシステムバスの使用状況を観測し、使用していない
場合にシステムバスを通してメモリ431にアクセスす
るいわゆるサイクルスチールを行っても良い。
【0190】なお、XTPは、プロトコル処理専用に割
り当てられた(汎用)プロセッサであっても良い。
【0191】CS−PDU生成部400のメッセージ番
号レジスタ406は、XTPを通してのデータ送出時に
例えばCPUやXTPなどによりシステムバスを通して
設定される。この値が共通バッファ部121、ATMセ
ル生成部131に対するCS−PDUに関する情報とし
て使われることとなる。
【0192】これらXTPから先頭信号、有効・無効信
号、データを受信したCS−PDU生成部400は、先
頭信号を受信すると、カウンタ401が起動し、これが
シーケンサの役割を果たし、適当なタイミングでPAD
挿入回路402、AL挿入回路403、Length挿
入回路404、CSC演算回路405を駆動して、AA
Lタイプ5のCS−PDUの生成を行う。また、共通バ
ッファ部121に向かう有意・無意信号は、CS−PD
Uを送出している間は有意を示すものとしては(例えば
Hレベルとするものとしては)、タイミングの修正をは
かった上で送出される。また、XTP432から送られ
てくる先頭信号はそのまま共通バッファ部121に送出
され、共通バッファ部121に送出されるCS−PDU
の先頭信号として使用される。また、CS−PDUの最
後尾を示す後尾信号も生成され、これも共通バッファ部
121に通知される。
【0193】これに対して、図1のデータ情報源とし
て、上位レイヤからレイヤ3までの処理がソフトウェア
によって行われ、CS−SDUがメモリのポインタ渡し
によってCS−PDU生成部に渡される場合について説
明する。この場合、CS−PDU生成部は図4のように
構成され、前述のようにメモリ上にCS−SDUを生成
したCPUが、CS−PDU生成部410にCS−SD
Uのアドレス、長さ、メッセージ番号などを通知し、さ
らにトリガレジスタ411をセットすることにより、シ
ステムバス制御権をCS−PDU生成部410に明け渡
す。システムバス制御権を得たCS−PDU生成部41
0は、カウンタ415の制御によりメモリから順次デー
タを取り出してAALタイプ5のCS−PDUを生成
し、メッセージ番号、先頭信号、後尾信号、有意・無意
信号と共にCS−PDUをデータ信号に乗せて共通バッ
ファ部121に向けて送出する。
【0194】ここでも、CS−PDU生成部410はA
TM伝送路側のクロックにて駆動される。よって、シス
テムバスの制御権を得てからのメモリからのデータ取り
出し、CS−PDU生成の過程において上位レイヤ側の
クロックからATM伝送路側のクロックへの乗換が行わ
れることとなる。
【0195】なお、ここで、CS−PDU生成部410
はCPU430のシステムバスの使用状況を観測し、使
用していない場合にシステムバスを通してメモリ431
にアクセスするいわゆるサイクルスチールを行っても良
い。
【0196】次に、共通バッファ部121内でのデータ
の流れを説明する。上記のような処理を受けた後に、そ
れぞれのデータは共通バッファ部121に入力される
が、各入力ポートから入力されたCS−PDUは、入力
ポート部201においてパラレル展開される。これは、
複数の入力ポート部201が単一の共通メモリ202に
対して書き込みアクセスをするため、全入力ポートから
共通メモリ202への書き込みデータが存在し、これら
がぶつかった際にも書き込み落としが発生しないよう
に、入力されたデータのパラレル度数を入力ポート数倍
以上、具体的には8倍以上に入力ポート部201にてパ
ラレル展開する。共通メモリ202への書き込みは、各
入力ポート部201ごとに時間的にずらして、各入力ポ
ートからの共通メモリへの書き込みが時間的に重ならな
いように行われる。この様子を図18に示す。
【0197】なお、共通メモリ202がデュアル・ポー
ト・メモリで構成されていない場合、書込みと読出しを
交互に行う必要から、パラレル度数はさらに2倍とする
必要がある。
【0198】共通メモリ202は、図7のように、その
内部がATMセルのペイロード長、具体的には48オク
テットごとにペイロードスロットと呼ばれる領域に区切
られており、その各々の先頭番地の内の内部が空のも
の、または出力ポート部203により読みだし済みのも
のが空PSキュー204に格納される。空PSキュー2
04は、先入れ先出しのアドレスキューであり、初期設
定時には共通メモリ202の全ペイロードスロットの先
頭番地が格納されることになる。
【0199】この共通メモリ202へのデータの書き込
みは、入力ポート部201が各々、空PSキュー204
から空スロットの先頭番地を獲得し、以降、該スロット
にこの先頭番地で示される番地から順次CS−PDUを
格納していく。格納するデータのAALのタイプがタイ
プ5ならば48オクテット、タイプ1ならば47オクテ
ットをそれぞれペイロードスロットに格納する。各ペイ
ロードスロットへの最後のデータ格納が終了するのにと
もない、後尾信号にて検出した結果、それがCS−PD
Uの最後のデータである場合は、該ペイロードスロット
に格納されているデータがCS−PDUの最後のデータ
である旨を共通メモリ202に格納する。通常この動作
は、AALタイプ5のみにて行われるが、AALタイプ
1の8kHzフレーム伝送のように、後段(SARレイ
ヤ処理を行う部分)との同期をとる必要がある場合に
も、共通メモリの後尾指示領域を使用できる。ペイロー
ドスロットへのデータの格納が終了した時点で該スロッ
トの先頭番地を格納終了PSキュー205、または格納
終了PSストア207に渡す。この格納終了PSキュー
205も先入れ先出しのアドレスキューであり、また、
格納終了PSストア207も、内部が物理的、あるいは
論理的に複数のキューに分かれているとはいえ、全体的
にはキューを構成しているといえる。ここで、この格納
終了PSキュー205、あるいは格納終了PSストア2
07へのスロット先頭番地のキューイングも、各入力ポ
ート部201間で重ならないように、各入力ポートがこ
の格納終了PSキュー205、または格納終了PSスト
ア207に先頭番地を書き込める時間が決まっており、
その各々は時間的にずれたものである。なお、初期設定
時における格納終了PSキュー205、あるいは格納終
了PSストア内にはスロットの先頭アドレスは一つも格
納されていない。
【0200】出力ポート部203、あるいは206は、
ATMセル生成部131から情報の取り出し依頼トリガ
を受け取ると、格納終了PSキュー205、あるいは格
納終了PSストア207を調べる。このキュー205、
あるいはストア207内に先頭アドレスが格納されてい
る場合、すなわち共通メモリ202内に有意データの格
納を終了したペイロードスロットが存在する場合には、
以下のような動作を行う。
【0201】まず、格納終了PSキュー205の場合に
はそのキューの先頭のアドレスを捕捉し、該アドレスが
示すペイロードスロットのデータを共通メモリ202か
ら取り出し、これをATMセル生成部131に送出す
る。格納終了PSキュー205に格納された先頭アドレ
スがない場合は、共通メモリ202内に送出すべき情報
無しと判断し、その旨を有意・無意信号線を通じてAT
Mセル生成部131に通知する。
【0202】これに対し、格納終了PSストア207の
場合には、ポート、CS−PDU生成部、あるいはメッ
セージ番号ごとに格納終了PSキュー671と、格納終
了フラグ672が用意されている。各格納終了フラグ6
72は、対応する格納終了PSキュー671に共通メモ
リ202のペイロードスロットの先頭アドレスが一つで
も格納されている場合にセットされるものである。出力
ポート部206が取り出し依頼トリガを受け取ると、出
力ポート部206の選択制御部664は格納終了PSス
トア207に設けられた格納終了フラグ672を参照し
にいく。この格納終了フラグ672のうち、ひとつでも
セットされているものがある場合は、この中から一つを
選択して対応する格納終了PSキュー671の先頭に格
納されている共通メモリ202のペイロードスロットの
先頭アドレスを捕捉し、該アドレスが示すペイロードス
ロットのデータを取り出し、これをATMセル生成部1
31に送出する。格納終了フラグ672が一つも立って
いない場合、格納終了PSストア207内に一切のペイ
ロードスロットの先頭アドレスがないものと解釈し、送
出すべき情報無しということで、その旨をATMセル生
成部131に通知する。
【0203】ここで、前記格納終了フラグ672が複数
個立っている場合、選択制御部664はこの中の一つを
選択して先頭アドレスを取り出す必要がある。それゆ
え、選択制御部664は、このようにATMセル化を行
うべき複数の情報の中から該周期においてATMセル化
を行う情報を一つを選択する機能を有する必要がある。
この選択方法の例を以下に列挙する。 方法i)送出すべき情報がもっとも蓄積されたバッファ
(またはキュー)を選択して、ここからデータを取り出
し、ATMセル化を行う。例えば格納終了PSキュー6
71に格納されている先頭アドレス数がもっとも多いも
のを選択する。 方法ii)送出すべき情報を蓄積するバッファについて、
最も大きな移動平均を有した情報入力速度を有したバッ
ファを選択して、ここからデータを取り出しATMセル
化を行う。 方法iii )送出すべき情報を蓄積するバッファの内、リ
アルタイム情報(音声、画像など)を蓄積するバッファ
を優先してデータを取り出し、ATMセル化を行う。例
えば、格納終了PSキュー671において、リアルタイ
ム情報を格納しているポート、CS−PDU生成部、あ
るいはメッセージ番号に対応するキューを優先的に選択
する。 方法iv)事前に送出すべき情報を蓄積するバッファ間で
の優先順位を決めておき、以降この優先順位に従って情
報を取り出す。例えば、格納終了PSキュー671ごと
に優先順位を決めておく。 方法v)送出すべき情報を蓄積するバッファを一定の順
序に従って順番に選択していく。もし、該バッファ内に
送出すべき情報がない(または足りない)場合は、該バ
ッファは飛ばして、次のバッファを調べるような手順で
もよい。例えば、格納終了PSキュー671を端から順
に選択していくものである。また、先頭アドレスの入っ
ていないキュー(格納終了フラグ672の立っていない
キュー)については飛ばすようにしても良い。 方法vi)送出すべき情報の属性や性質の組み合わせに従
って、情報を蓄積するバッファからの取り出し順序を決
めておき、これに従ってバッファから情報を取り出して
いく。例えば、送信情報の組み合わせごとに、格納終了
PSキュー671の選択順序を定めたテーブルを別に用
意し、これに従ってキューを選択していく。なお、取り
出し順序は、あらかじめ決めておいても良いし、その都
度算出しても良い。また、その算出結果を保存してお
き、次回に同様の組み合わせが生じた場合は再びこれを
用いるという学習機能を組み合わせても良い。
【0204】以上のような方法のほかに、上記の方法を
ハイブリッドに複数個用いた方法を用いることも可能で
ある。例えば、通常は上記方法vのように順番に情報を
取り出し、あるバッファの内容量が一定値を越えた場合
は上記方法iのように該バッファを優先的に選択する方
法などである。
【0205】また、「特定のポート、CS−PDU生成
部、あるいはメッセージ番号のキューについては、一定
時間(秒)につき1回しか選択しない」などのルールを
設け、格納終了フラグ672が立っている場合でもこれ
を選択しないなどのルールを適用することも考えられ
る。
【0206】また、上記の方法に、網に対してのセル流
送出時に送信端末が守るべきトライック特性(UPC;
Usage Parameter Control )を各バッファが遵守すべ
く、例えばスライディングウインドウなどのアルゴリズ
ムを用いて、送出すべき情報を蓄積するバッファからの
情報取り出しを行う方法を加えるものあるいはこれを単
独で行うものも考えられる。
【0207】また、あるCS−PDUに属するセルをひ
とたび選択したならば、該CS−PDUの送出を完了す
るまでそのCS−PDUが格納されているキューを選択
し続けるといった方法も考えられる。例えば、後尾指示
領域に信号がセットされているのを観測するまでは同一
のメッセージ番号を選択し続ける方法が考えられる。
【0208】また、キューのいくつかをまとめてグルー
プ化し、キューの選択制御を初めはグループ単位にて行
い、続けてそのグループ内にて改めて選択制御を行うと
いった階層的制御を行う方法も考えられる。
【0209】また、このキュー、または共通メモリ20
2がオーバーフローを起こしたとき、あるいは起こしそ
うな時は、CS−PDU生成部や入力情報源に向かって
データの入力を抑制するようにフロー制御をかける構成
も考えられる。
【0210】なお、以上のようなメディア多重、ATM
セル化の方法については、本実施例のようなCS−PD
U生成部(あるいはSAR−PDU生成部)に共通バッ
ファ部、ATMセル生成部が接続されているような形態
に限らず、一般の形態、すなわち複数の情報源、メディ
ア源を単一、あるいは複数の通信伝送路上に多重する場
合、例えば各メディアごとに個別のバッファ部を有して
いる場合や、図24、図25のような場合、あるいは複
数の情報源が各々ATMセル化を行い、これを単一、あ
るいは複数のATM伝送路上に多重する場合などにも適
用することが可能である。
【0211】ATMセル生成部131に入力されるデー
タは図14のようなタイミングで共通バッファ部121
から送られてくる。ATMセル生成部131は、このデ
ータにATMセルヘッダおよびSARヘッダを挿入して
ATMセル化を行い、外部に送出する。その際、共通バ
ッファ部121からデータと平行に送られてくるメッセ
ージ番号を参照し、送られているデータがどのコネクシ
ョンに属するものなのか、AALのタイプはいくつなの
かなどの情報を解析した上でSARH、ATMHの選
択、挿入を行い、ATMセル化を行うこととなる。
【0212】なお、共通バッファ部121に送出すべき
情報が存在しない場合は、有意・無意信号線を通じてこ
れが通知され、ATMセル生成部131は外部に無効セ
ル生成部307にて生成している無効セルを送出する。
【0213】以上述べてきた例では、情報源(例えば音
声、画像源)のクロックから、ATM伝送路側のクロッ
クへの乗換をCS−PDU生成部400内のデュアルポ
ートメモリにて行っていたが、このクロック乗換機能を
共通バッファ部121の入力ポート部に割り当て、任意
の速度の入力情報源を共通バッファ部121に直接接続
することもできる。
【0214】図19に、この場合の共通バッファ部12
1内の入力ポート部211を示す。
【0215】このように、クロック乗換機能を有する場
合の入力ポート部211は、入力ポート制御部711、
空PS捕捉レジスタ712、カウンタ713、シリアル
・パラレル変換部714、同期判断部715、データ整
列確認回路716、ラッチ回路717を備えてなる。
【0216】入力ポート部711は、前述した入力ポー
ト部201とほぼ同様のものであるが、シリアル・パラ
レル変換回路714にデータが整列し終わったことをデ
ータ整列確認回路716から通知を受け、該データをラ
ッチ回路717にて一度バッファリングし、その上で共
通メモリ202に書き込む機能が加わることになる。
【0217】空PS捕捉レジスタ712、カウンタ71
3、同期判断部715については、空PS捕捉レジスタ
612、カウンタ613、同期判断部615と同様の構
成である。
【0218】シリアル・パラレル変換部714は、外部
から入力されてくるデータのうち、有意であるものを選
択し、これをパラレル展開する機能は同変換部614と
同じであるが、この部分で外部の情報源側のクロックと
ATM伝送路側のクロック乗換も行う。即ち、このシリ
アル・パラレル変換回路714には、データが情報源側
のクロックに従って入力されてくる。ここで、データ整
列確認回路716は、シリアル・パラレル変換回路71
4内にデータが溜っていく状態を常時観測しており、デ
ータがシリアル・パラレル変換回路714の展開パラレ
ル度数分だけ情報源側から入力されてきたということを
確認した場合、これを入力ポート制御部711に通知す
る。このデータ整列確認回路716の確認動作はATM
伝送路側のクロックに従って行われる。前述のように入
力ポート制御部711は、このパラレル度数分だけ揃っ
たデータをラッチ回路717にラッチする。このラッチ
に関してはATM伝送路側のクロック速度で行われるた
め、この時点でクロックの乗換が行われたことになる。
このようなクロック乗換は、ATM伝送路側のクロック
が、情報源側のクロックよりも早いと考えられるので、
パラレル度数を工夫することにより、ATM伝送路側の
クロックによりシリアル・パラレル変換回路714のパ
ラレル度数の計測が可能になることを利用したものであ
る。なお、ATM伝送路側のクロックは、情報源側のク
ロックに比較して、少なくとも53/48倍以上の早さ
である。これは、フルATM流内の全セル内のペイロー
ド一杯に情報源からの情報が格納されている場合に相当
する。実際は、ヘッダ処理などによるオーバヘッドのた
め、通常、ATM伝送路側のクロックは情報源側のクロ
ックよりもさらに早い。
【0219】このような構成とすることにより、任意の
速度で入力された情報のATM伝送路側クロックへの乗
換が可能となる。ただし、この速度は、(ATM伝送路
速度)×48/53よりも小さくする必要がある。
【0220】入力ポート部211に上記のような構成を
採用した場合、この入力ポート部211を構成要素とす
る共通バッファ部121は入力速度フリーとなり、AA
Lタイプ1にて音声、画像などの符号化情報のATMセ
ル化を行う場合、CS−PDU生成部などの接続をも行
わず、符号化ボード等の共通バッファ部121への直接
接続も可能となり、ATMセル化装置の構成の更なる柔
軟化をはかることができる。なお、入力ポート部211
を共通バッファ部が構成要素としている場合は、CS−
PDU生成部は、内部にクロック乗換のためのデュアル
ポートメモリを必ずしも有している必要はない。
【0221】また、これまでの例では共通バッファ部1
21の共通メモリ202内にメッセージ番号の格納を行
ってきたが、メッセージ番号の格納を共通メモリ202
内ではなく、格納終了PSキュー205、671にペイ
ロードスロットの先頭番地とし並行して格納することも
可能である。
【0222】また、同様に後尾指示信号の格納を共通メ
モリ202内ではなく、格納終了PSキュー205、6
71にペイロードスロットの先頭番地と並行して格納す
ることも可能である。
【0223】これらの場合は、共通メモリ202内に
は、純粋にCS−PDUのみが格納されることになり、
出力ポート部203、206は、メッセージ番号、後尾
指示信号を取り出すために格納終了PSキュー205、
671にアクセスすることになる。
【0224】以上のATMセル化装置では、音声情報
源、画像情報源、データ情報源、CS−PDU生成部の
動的な組み合わせの変更、活線挿抜が可能なものとなっ
ている。
【0225】ここで、各情報源、CS−PDU生成部な
どは、活線挿抜が可能であることや、組み合わせが自由
であることから、その組み合わせ、属性等を、CPUな
どのATMセル化装置を制御するモジュールに通知する
場合がある。これは、例えばボードが挿入されたときな
どに行われる。この場合は、オペレータが直接これを入
力する方法の他に、レベル線や、専用のパケットにて該
制御モジュールに通知する方法が考えられる。なお、こ
の組み合わせは、ボードを挿入して行われる場合や、コ
ネクタを介して行われる場合などが考えられるが、この
インタフェースはあらかじめ標準化されたもの、例えば
RS−232C等であっても良い。
【0226】このような、各情報源の自由な変更、組み
合わせが可能であるのは、本装置のAAL機構がAAL
のタイプによらず統合されていること、および内部のバ
ッファを共通化していることに基づくものである。上記
の情報源、CS−PDU生成部等の組み合わせは、共通
バッファ部のバッファ量の総量のみで左右される。すな
わち、共通バッファ部を用いない場合は、情報源の組み
合わせ以前に、各入力ポートごとのバッファ量でその入
力ポートに接続される情報源が制限される。またCS−
PDU処理、SAR−PDU処理を行うモジュールの属
性が情報源の属性を制限する。
【0227】なお、パソコン等の各種端末の機能の急激
な進歩、あるいはCPUの処理能力の急激な進展によ
り、音声や画像などのリアルタイム情報の処理をも、C
PU430にて行うような構成の場合について説明す
る。
【0228】この場合、データ情報源103、あるいは
データ情報源104がそのまま音声・画像などのリアル
タイム情報の情報源ともなり、システムバス上にデータ
情報の他にリアルタイム情報も流れるような構成とな
る。この場合は、音声、あるいは画像などに割り当てら
れたメッセージ番号をCS−PDU生成部が認識した場
合は、該情報を透過させて共通バッファ部121に格納
し、データに割り当てられたメッセージ番号をCS−P
DU生成部が認識した場合は、CSレイヤ処理を行った
のちに共通バッファ部121に格納するような形とすれ
ば良い。
【0229】以上は、複数の情報源およびCS−PDU
を生成するCS−PDU生成部と、これらを入力源とし
て、各々の入力ポートから入力されたCS−PDUを単
一のメモリにて格納し、SARレイヤ処理、ATMレイ
ヤ処理、物理レイヤ処理を施し、ATMセル化を行う単
一の共通バッファ部、ATMセル生成部により構成され
るATMセル化装置であった。
【0230】以上、本発明の第1の実施例に係るATM
セル化装置について説明してきたが、続けて、本発明の
第2の実施例に係るATMセル化装置について説明す
る。なお、本実施例に係るATMセル化装置の構成およ
び動作は、上記第1の実施例と同様の部分が多いので、
ここでは、第2の実施例が第1の実施例と異なる点を主
として説明する。
【0231】図20に、本発明の第2の実施例に係るA
TMセル化装置の構成を示す。本実施例に係るATMセ
ル化装置も、前述した第1の実施例と同様に、リアルタ
イム情報源、バースト情報源双方を持ち、これら属性の
異なるメディアを多重化、ATMセル化して外部に送出
するものである。
【0232】図20のように、このATMセル化装置
は、音声情報源501、画像情報源502、データ情報
源503、504、CS−PDU生成部511〜51
4、SAR−PDU生成部521〜534、共通バッフ
ァ部531、ATMセル生成部541を備える。第1の
実施例のATMセル化装置と本実施例のATMセル化装
置との違いは、第1の実施例ではSARレイヤの処理を
ATMセル生成部131によって行っていたのを、第2
の実施例ではSAR−PDU生成部521〜534によ
って行う点である。
【0233】音声情報源501、画像情報源502、デ
ータ情報源503、504については、前記音声情報源
101、前記画像情報源102、前記データ情報源10
3、104と同様の構成である。なお、ここでの詳細な
説明は省略する。
【0234】また、CS−PDU生成部511〜514
は、前記CS−PDU生成部111〜114とほぼ同様
の機能を有するが、生成したCS−PDUを共通バッフ
ァ部ではなく、SAR−PDU生成部521〜524に
格納する点と、クロック乗換のためのデュアルポートR
AMを実装していない点が異なる。なお、ここでの詳細
な説明は省略する。
【0235】SAR−PDU生成部521〜524は、
CS−PDU生成部511〜514から上位レイヤの情
報(CS−PDU)を受け取り、これにSARレイヤの
情報を付加してSAR−PDUを作成し、共通バッファ
部531に格納する機能を有する。SAR−PDU生成
部521〜524は、いずれのAALタイプの処理も行
うが、あらかじめ呼設定の段階で、AALのタイプ1で
処理させるのかあるいはタイプ5で処理させるのかを指
定しておく。
【0236】図21にSAR−PDU生成部521〜5
24の内部構成の一例を示す。このようにSAR−PD
U生成部は、SARバッファ部801、SARH演算部
802、SARH挿入部803、SAR制御部804を
備える。
【0237】SARバッファ部801は、上位レイヤか
ら送られてくる情報の内、必要なものを抽出し、さらに
情報源側のクロックとATM伝送路側との間のクロック
の乗換を行うモジュールであり、内部にデュアルポート
RAMを有している。このデュアルポートRAMには、
外部から入力される有意・無意信号を参照して、有意情
報のみが格納され、この有意情報がATM伝送路側のク
ロックにより読み出されることにより、クロック乗換が
行われる。
【0238】SARH演算部802は、本モジュールが
AALのタイプ1で動作する際の、SARヘッダ(SA
RH)を演算するモジュールであり、演算した結果(S
ARH)はSARH挿入部803に渡される。シーケン
ス番号のインクリメントなどのSARHの演算のタイミ
ングは、SAR制御部804により指示される。
【0239】SARH挿入部803は、SARG演算部
802より渡されたSARHをSAR制御部804によ
り指定されたタイミングでデータ信号に挿入してSAR
−PDUを生成し、外部に送出する。
【0240】SAR制御部804は、SAR−PDU生
成部の各構成部分を制御する機能を有し、SARバッフ
ァ部801からのデータのATM伝送路側クロックでの
読みだし、SARH演算部802へのSARH演算の指
示、SARバッファ部801からのデータ読みだしと同
期したSARH挿入部803へのSARH挿入指示、お
よびSAR−PDU作成、共通バッファ部531に送出
する有意・無意信号、SAR−PDU先頭信号の生成、
メッセージ番号、後尾信号の受信、及び共通バッファ部
531への送信等を行う。
【0241】SAR−PDU生成部は、AALタイプ1
処理を行う場合は、SAR制御部804により各モジュ
ールが制御され、SARHが挿入されてSAR−PDU
が生成され、共通バッファ部531に送出される。AA
Lタイプ5処理を行う場合は、CS−PDUの分割動作
以外には実質的にSARレイヤの作業はないため、SA
R制御部804と、SARバッファ部801によるクロ
ック乗換動作以外の機能はマスクされる。
【0242】なお、このSAR−PDU生成部には、複
数の(メッセージ番号の異なる)CS−PDUが同時に
入力され、その各々についてSAR−PDUを生成する
べく、複数個のSARヘッダを用意し、この中から適当
なものを選択してSAR−PDUを生成できるような構
成になっていても良い。
【0243】共通バッファ部531は、前記共通バッフ
ァ部121とほぼ同一の構成であるが、SAR−PDU
の生成がSAR−PDU生成部により行われるため、そ
の各々の入力ポートにSAR−PDU生成部が接続され
る点と、共通メモリ202内のひとつのペイロードスロ
ットに格納されるデータがAALのタイプに関わらず4
8オクテットとなる点が異なる。
【0244】ATMセル生成部541は、前記ATMセ
ル生成部131とほぼ同様の構成であるが、SARレイ
ヤ処理をSAR−PDU生成部が行わうため、制御部3
09がSARレイヤに関する処理を行わない点、メッセ
ージ番号解析部303のテーブル内にSARHに関する
情報が格納されない点、およびSARH付与部304が
ないという点が異なる。
【0245】以上のような構成を有するこの第2の実施
例に係るATMセル化装置においても、SARレイヤ処
理をSAR−PDU生成部にて行う点を除いて、第1の
実施例におけるATMセル化装置とほぼ同様の流れでリ
アルタイム、バースト両情報のATMセル化が行われ
る。
【0246】また、この第2の実施例におけるATMセ
ル化装置においても、音声情報源、画像情報源、CS−
PDU生成部、SAR−PDU生成部のそれぞれの動的
な組み合わせの変更、活線挿抜が可能なものとなってい
る。
【0247】以上、本発明の第1および第2の実施例に
係るATMセル化装置について詳細に説明してきたが、
第1の実施例においてはSARレイヤ処理、ATMレイ
ヤ処理、物理レイヤ処理を共用して行っているため、ハ
ードウェア量の削減と制御の単純化をはかることがで
き、第2の実施例においてはATMレイヤ処理、物理レ
イヤ処理を共用して行っているため、ハードウェア量の
削減と制御の単純化をはかることができる。
【0248】また、第1の実施例においてはCS−PD
U生成部とATMセル生成部の間に、第2の実施例にお
いてはSAR−PDU生成部とATMセル生成部の間に
各入力源ごとに個別のバッファを用意するのではなく、
共通のバッファを用意している。 ここで、通常、情報
のATMセル化を行う際には、情報源からのデータへの
ヘッダ付与など、セル化の際のオーバヘッドのための待
ち合わせ、あるいは他の情報源からのデータ送出の際の
待ち合わせのためのバッファリング機構が必須となる。
従来、このバッファリング機構を個々の情報源ごとに準
備する場合、その情報源の出し得る最高速度、または他
の情報源との組み合わせから算出される最悪時の最長待
ち合わせ時間に対応したバッファ量をそれぞれの情報源
ごとに準備しておく必要があった。また、この場合、情
報源の変更を行う必要ができたとき、例えば音声の符号
化レートをあげる際など、旧情報源に接続されていたバ
ッファ(の容量)の変更をも強いるものとなっていた。
【0249】これに対し、該バッファの構成を共通バッ
ファ構成とし、共通バッファ部内を各入力情報源ごとに
(あるいはCS−PDU生成部、メッセージ番号ごとな
ど)に対応した論理FIFOとして構成することによ
り、各々の入力情報源から入力される情報のバースト性
および情報入力速度のひろがりの双方を吸収する機構を
柔軟かつ弾力性に富んだ形で提供することが可能とな
り、結果として大幅な総バッファ量の削減が可能とな
る。
【0250】また、本装置のAAL機構をAALタイプ
1(リアルタイム通信)とAALタイプ5(データ通
信)に統合し、これらのAAL処理を同一の機構を用い
て行えることから、その情報入力源の属性、性質、その
組み合わせを制約無しに自由に選択し、あるいは組み替
えを行うことができ、ATMセル化機構の統合化、効率
化、柔軟化をはかることが可能となる。
【0251】また、上記共通バッファ部が、その内部に
CS−PDU生成部、あるいはSAR−PDU生成部、
あるいはメッセージ番号ごとに論理的なFIFOを構成
し、更に上記ATMセル生成部がセル周期ごとに上記論
理的なFIFOに格納された情報量を計測し、該FIF
Oにセルを生成するに十分な量の情報が格納されている
場合にはこの条件を満たす論理FIFOのうちから一つ
を選択してここから情報を取り出し、ATMセル化を行
い、この条件を満たすFIFOがない場合には無効セル
を送出することにより、各情報源から入力されてきた情
報の多重化、及びATM多重の形で行われることとな
り、統計多重効果をも期待できることになる。
【0252】また、上記CS−PDU生成部に入力され
る情報ごとに呼設定時にAALタイプを設定し、ATM
セル生成部がこのタイプに従ってATMセル化を行うこ
とにより、いろいろな属性を有した情報源からの情報の
ATMセル化を単一のATMセル生成部により行うこと
ができる。
【0253】本実施例においては、CS−PDU生成部
とSAR−PDU生成部が分離した形態での例を示した
が、CSレイヤの処理と、SARレイヤの処理を単一の
モジュールにて行い、該モジュールがAALタイプ1と
AALタイプ5の処理を切り替えて行うような構成のA
TMセル化装置も本発明に含まれるものである。
【0254】また、リアルタイム情報のATMセル化を
本実施例ではAALタイプ1にて行っているが、これを
AALタイプ2も選択できるように本装置を構成するこ
とも可能である。すなわち、AALタイプ2は、AAL
タイプ1とAALタイプ5とを組み合わせたような形で
構成される可能性が高いので、本装置をAALタイプ2
にも拡張することが容易にできるわけである。
【0255】また、本実施例ではATMセル化を行い、
ATMセル流を送出するATM伝送路(ATM側出力)
は一つであるものとして説明してきたが、ATMセル生
成部を複数個持ち、ATM側出力を複数個持つような同
様の構成のATMセル化装置も本発明に含まれるもので
ある。これは、例えば1端末が送出する情報量が大きい
とか、フォールトトレラントのため予備系の出力として
複数個のインタフェース点を持つ場合などに考えられる
構成である。この場合、ATM側出力は、ITU−TS
にて標準化が行われているTB点、SB点であっても良
いし、その他のインタフェース、例えばATMフォーラ
ム・インターフェースや、構内網にて使用可能な独自イ
ンタフェースなどであってもよい。また、それらを組み
合わせたものでも良い。
【0256】以上、本発明に係るのATMセル化装置つ
いて説明してきたが、次に、本発明に係るATMデセル
化装置の各実施例ついて説明する。
【0257】図26に、本発明の第3の実施例に係るA
TMデセル化装置の構成を示す。このATMデセル化装
置は、受信情報処理装置として音声、画像の各リアルタ
イムデータの再生装置と、計算機ファイルデータなどの
データ受信装置(バースト情報受信装置)を持ち、これ
らの属性のことなる多様なメディアの情報を格納したA
TMセルの受信、並びにATMデセル化を行い、情報の
再生を行うものである。ここで、音声、画像の各リアル
タイムデータはAALタイプ1にて、バーストデータは
AALタイプ5にてそれぞれATMセル化されて送信さ
れてくるものとする。
【0258】図26に示すように、本実施例のATMデ
セル化装置は、ATM処理部1101、共通バッファ部
1111、SAR処理部1121〜1124、CS処理
部1131〜1134、音制再生部1141、画像再生
部1142、データ再生部1143、1144を備え
る。
【0259】ATM処理部1101は、外部から入力さ
れたATMセル流に対して、物理レイヤ処理およびAT
Mレイヤ処理を行う。具体的には、入力データのセル同
期、デスクランブル、セルヘッダ値(VPI/VCI/
PT/CLP値)を参照した上での共通バッファ部11
11へのデータの格納を行う。後述するように、共通バ
ッファ部1111のデータの格納は、共通バッファ部1
111の内部が論理的に複数のFIFO(先入れ先出し
バッファ)を構成しており、上記のヘッダ値を参照した
上で該ヘッダ値を有したセルがどのメッセージ番号(後
述)に属しているかを判断し、このメッセージ番号に対
応した論理FIFOにデータを格納することによって行
われる。ここで、ATMセルヘッダは、このATM処理
部1101内で削除され、共通バッファ部1111には
ATMセルのペイロード(セル情報部)のみが格納され
る。
【0260】共通バッファ部1111は、1入力N出力
(Nは1以上の整数、例えばN=8)のメモリであり、
ATM処理部1101から出力されたデータ(ATMセ
ルペイロード)を一時的に格納し、後段に接続された1
または複数のSAR処理部にそれぞれに対応するデータ
を渡すものである。この共通バッファ部1111は、後
段の複数のSAR処理部間で共通に使用される。以下、
共通バッファ部の入力を入力ポート、出力を出力ポート
と呼ぶ。
【0261】SAR処理部1121〜1124は、共通
バッファ部1111からデータを受け取り、これらのデ
ータに対しATMアダプテーションレイヤ・セグメンテ
ーション・アンド・リアセンブリ・サブレイヤ処理(以
下、SAR処理と呼ぶ)を施し、AAL・CSプロトコ
ル・データ・ユニット(以下、CS−PDUと呼ぶ)を
生成して、CS処理部1131〜1134にそれぞれ渡
す機能(具体的にはリアセンブリの機能)およびAAL
タイプ1のリアセンブリ以外の機能の全部または一部を
有する。後述するように、これらSAR処理部1131
〜1134の内部構成は全て同一のものとなっている。
ここで、SAR処理部1121,1122においては、
生成するCS−PDUが実際には連続情報(音声情報、
画像情報)であるので、CS−PDUがパケット形式の
データとして本モジュールで再生されるわけではない
が、説明を簡略化するためにこのように呼ぶものとす
る。
【0262】CS処理部1131は、SAR処理部11
21から入力された情報をそのまま透過的に音声再生部
1141に渡す。これは、本装置において音声のATM
セル化、デセル化をAALタイプ1を用いて行うため、
本処理部における機能が透過的となることに基づくもの
である。ただし、このCS処理部1131の内部構造は
他のCS処理部1132,1133と同一のものであ
る。
【0263】音声再生部1141は、CS処理部113
1から受け取ったPCM符号化された符号(例えば64
kbps音声符号)を複号化し、音声信号として再生す
る。
【0264】CS処理部1132は、SAR処理部12
12から入力された情報をそのまま透過的に音声再生部
1142に渡す。これは、本装置において画像のATM
セル化、デセル化をAALタイプ1を用いて行うため、
本処理部における機能が透過的となることに基づくもの
である。このCS処理部1132の内部構造も他のCS
処理部1131,1133と同様である。
【0265】画像再生部1142は、CS処理部113
2から受け取った画像符号化信号を複号化し、画像信号
として再生する。ここで、画像情報の符号化は、たとえ
ば5Mbps,あるいは10Nbps,40Mbpsな
どの定速度符号化でなされており、画像符号化の標準で
あるMPEG,JPEG,H.261などにより行われ
るものとする。
【0266】CS処理部1133,1134は、SAR
処理部1123,1241からそれぞれ受け取ったデー
タ(CS−PDU)に対し、CSレイヤ処理を行い、C
S−SDU(AAL−SDU)を生成し、これをデータ
再生部1143,1144に渡す。ここで、後述するよ
うにデータ再生部1143,1144の構成が互いに異
なるため、CS処理部1133と同1134とは、機能
は上述のように同一であるが、その内部構成は互いに異
なるものとなっている。
【0267】データ再生部1143は、バイナリデータ
のファイル転送などに代表されるバーストデータを受け
取り、これを処理・再生するものであり、OSIプロト
コルスタックのレイヤ2以上の処理を行う。データ再生
部1143においては、受信データの再生は、OSIプ
ロトコルスタックのレイヤ2,3,4の処理(実際には
レイヤ2がヌルであるためレイヤ3,4の処理)はXT
Pプロトコルによるハードウェア処理にて、レイヤ5以
上の処理は汎用プロセッサによるソフトウェア処理にて
行われる。CS処理部1133と、データ再生部114
3間のデータの受け渡しはデータストリームの形でも、
データをメモリに格納した上でのポインタ渡しの形でも
良いが、本実施例ではデータストリームの形でデータ受
け渡しが行われる場合を考える。
【0268】データ再生部1144は、データ再生部1
145と同様にバーストデータの処理・再生を行うもの
であるが、OSIプロトコルスタックのレイヤ2以上は
全てソフトウェア処理で行われ、内部構成はデータ再生
部1143とは異なるものとなっている。
【0269】図27は、ATM処理部1101の内部構
成を示した図である。このATM処理部1101は、伝
送路インタフェース部1011、セル同期・デスクラン
ブル部1012、ヘッダ・ペイロード分離部1013、
VCI/メッセージ番号変換部1014、制御部101
5を備える。
【0270】伝送路インタフェース部1011は、外部
から入力されてくる信号を、内部回路の処理形態である
フルATMセル流に変換する回路である。具体的には、
外部から入力されてくる信号が光信号である場合には、
光・電気変換を施し、電気信号とする。また、入力信号
がSDHフレーム形態である場合は、SDHフレームの
検出などを行った後、SDHペイロードに格納されてい
るデータを取り出し、セル同期・デスクランブル部10
12に渡す。なお、このデータがフルATMセル流とな
る。
【0271】セル同期・デスクランブル部1012は、
伝送路インタフェース部1011から入力されてきたフ
ルATMセル流から、ATMセル同期をとり、セルの先
頭位置を次段以降のモジュールに通知するとともに、検
出したセル位相をもとにセルペイロード部についてデー
タのデスクランブルを行う機能を有する。この機能はI
TU−TS勧告I.432に準拠したものとなっていて
も良いし、独自インタフェースとしても良い。
【0272】ヘッダ・ペイロード分離部1013は、入
力されてきたセルデータの内、ATMセルヘッダについ
てはVCI/メッセージ番号変換部1014に渡し、該
到着セルの属するメッセージ番号等を検索させるととも
に、セルペイロードについては、これを共通バッファ部
1111に格納すべくペイロード先頭信号とともに共通
バッファ部1111に送出する。
【0273】VCI/メッセージ番号変換部1014
は、ヘッダ・ペイロード分離部1013から渡されるA
TMセルヘッダを解析し、このセルの属するメッセージ
番号等を検索して、この情報も次段以降に通知する。ま
た、PTフィールドの上位ユーザ間表示ビットが立って
いる場合、すなわちHレベルとなっている場合は、これ
も後尾信号として次段以降に通知する。これはAALタ
イプ5において、PTフィールドの上位ユーザ間表示ビ
ットが、CS−PDUの最後尾を含むセルに付与されて
いるため、これを後段の回路に通知する必要があるため
のものである。
【0274】ここで、メッセージ番号とは、現在処理中
の情報がどのトランスポートレイヤサヘビスアクセスポ
イント(レイヤ4SAPと呼ぶ)同士、あるいはアプリ
ケーションプログラム同士の通信であるのかに関する番
号情報である。より具体的には、処理中の該データが、
どのレイヤ4SAP、あるいはアプリケーションプログ
ラムによる通信であるのかをATMデセル化装置にて一
意に認識するための番号であり、この番号を基に該セル
(メッセージ)が属するコネクション、ATMヘッダ
値、AALのタイプ、属性、レイヤ4SAP、アプリケ
ーョンなどが対応付けされる。このメッセージ番号の付
与の仕方については後述する。
【0275】このメッセージ番号を受診したセルのヘッ
ダ値から検索するために、VCI/メッセージ番号変換
部1014内には、VCI/メッセージ番号変換テーブ
ルがある。図28に、このVCI/メッセージ番号変換
テーブルの構成を示す。このようにVCI/メッセージ
番号変換テーブルでは、入力されたATMセルヘッダか
らポート番号メッセージ番号が検索される。なお、この
ポート番号は、共通バッファ部1111の出力ポート番
号に相当する。
【0276】ここで、理想的には入力されるVPI/V
CI/PT/CLP値から一意にメッセージ番号・ポー
ト番号値が得られるように、VPI/VCI/PT/C
LP値をアドレスとしたメモリ空間をVCI/メッセー
ジ番号変換テーブル(以下テーブルという)を構築し、
表引きを簡単にするのが理想であるが、現実にはVPI
/VCI/PT/CLPはUNIの場合総計28ビット
もあり、テーブルとして2の28乗のアドレス空間をあ
らかじめ準備しておくことは現実的でない。そもそも、
このアドレス空間の中で実際に、同時に使用されるヘッ
ダ値は2の28乗に比べれば極めて小さな値であり、ア
ドレス空間の無駄となるわけである。
【0277】そこで、本実施例では、このATMセルヘ
ッダ値(VPI/VCI/PT/CLP値)に対してハ
ッシングを行い、テーブルの検索アドレスへの写像を行
っている。具体的には、ヘッダ値をあるハッシュ関数を
通すことにより、より小さなアドレス空間にマッピング
を行う。このハッシュ関数を通した後のアドレス空間の
大きさが、本実施例におけるATMデセル化装置の収容
メッセージ番号数の大きさとなる。なお、このATMセ
ルヘッダ値と、メッセージ番号との対応を求めるに当た
って、ハッシュ関数を用いる方法のほかに連想写像を用
いる方法や、B木を用いる方法、あるいはシグナリング
時に割り当てるATMセルヘッダ値を制限し、最初から
テーブルに納まる範囲のセルヘッダ値しか与えない方法
を使用しても良い。ここに、連想写像を用いる方法とし
ては、例えば、メッセージ番号の分だけのエントリーを
持った表を用い、このエントリーにヘッダ値をいれてお
き、入力ATMセルヘッダ値と全エントリーの値をハー
ドウェア的に同時に比較し、一致したエントリーの番号
をメッセージ番号、またはメッセージ番号の一部として
用いる方法、あるいはこの方法を数段重ねて使用する方
法などが考えられる。
【0278】これらの方法はシグナリング時において受
信方向、即ち網から本実施例のATMデセル化装置の方
向のATMセルヘッダ値(VCI値など)を決定する主
体が網側である場合、即ち受信側端末、あるいは本AT
Mデセル化装置側にヘッダ値の決定権がない場合に、特
に有効な手法である。
【0279】ATMセルヘッダ値を決定する権限が受信
側装置(ATMデセル化装置)側にある場合は、上記の
ような方法を用いなくても、例えば使用するVPI/V
CIの値は何番から何番までと言うようにあらかじめ決
めておき、シグナリング手順時に該番号を使用してセル
を送信するように網側に通知することにより、自分(A
TMデセル化装置)に都合の良いATMセルヘッダ値を
設定することができる。この場合は、図28にあるハー
ドウェア比較器、またはハッシュ関数回路の規模は前述
の例と比べ極めて小さいものとすることができる。例え
ば、VPI/VCI値のうち、あらかじめ決まった桁の
み見れば良いと設定する方法、あらかじめ決まった桁の
番号をVCI/メッセージ番号変換テーブルのアドレス
とする方法、どのメッセージ番号/メディア/属性/ポ
ート番号/AALタイプ/MIDの通信で使用するAT
Mセルヘッダ値はこの値とあらかじめ決めておき、固定
的に該テーブルを用意しておく方法、あるいはヘッダ値
のある決まった桁をメッセージ番号とする方法などが考
えられる。
【0280】なお、このテーブルになんら値が設定され
ていないとき、例えば値0がポート番号/メッセージ番
号値として設定されているときなどには、該入力セルは
本ATMデセル化装置で処理するセルではなく無意セル
であると判断して、有意・無意信号にこの判断を反映す
る。例えば、無意セルの時は有意・無意番号をLレベル
とし、有意セルの時はHレベルとすれば良い。また、こ
のテーブル中に有意であるか無意であるかを判断するビ
ットを設けても良い。なお、該メッセージ番号に該当し
ないセル、すなわち該テーブルに登録されていないセル
が入力された場合などの異常通知を行う手段を内部に有
していても良い。
【0281】制御部1015は、ATM処理部1101
の各モジュールの制御を行う。
【0282】次に、図29に共通バッファ部1111の
内部構成の一例の図を示す。このように共通バッファ部
1111は、入力ポート部2201、共通メモリ220
2、複数の出力ポート2203、空ペイロードスロット
アドレスキュー(以下、場合によって空PSキューと略
記する)2204を備える。なお、本実施例では、出力
ポート部2203は8個とする。
【0283】入力ポート部2201は、ATM処理部か
ら受け取ったデータ(後述するペイロードデータ)に対
し、並行して送られてくる有意・無意信号、ポート番
号、メッセージ番号等を参照し、該ペイロードスロット
に格納するとともに、該メッセージ番号や後尾信号を該
当する出力ポートの出力ポート部2203に通知する。
【0284】図30に、入力ポート部2201の内部構
成図を示す。このように入力ポート部2201は、入力
ポート制御部2011、カウンタ2012、空ペイロー
ドスロット捕捉レジスタ(以下、場合によって空PS捕
捉レジスタと略記する)2013、ポート番号指定回路
2014、データラッチ2015を備える。
【0285】入力ポート制御部2011は、入力ポート
部2201を制御するものであり、特に、データラッチ
2015を通して有意・無意情報を受信し、入力ポート
部2201に入力されてきているペイロードデータを共
通メモリ2202に格納するか否かを判断する。そし
て、有意であれば格納し、無意であれば格納しない。格
納すると判断した場合は、空PSキュー2204から空
PSアドレスを一つフェッチし、これを空PS捕捉レジ
スタ2013に格納するとともに、共通メモリ2202
の書き込みアドレスの下位ビットを形成するカウンタ2
012をインクリメントすることにより共通メモリ22
02への書き込みアドレスを作成して、入力されてきた
ペイロードデータをこれに同期させて書き込ませ、書き
込みが終了したペイロードスロットに関しては、このペ
イロードスロットのアドレスを、該データが送出される
出力ポートにメッセージ番号、後尾信号とともに通知す
る。なお、この出力ポート番号もATM処理部1101
から通知される。
【0286】カウンタ2012は、前述のように共通メ
モリ2202ヘ書き込みアドレスの下位ビットとなる。
この値は、セルペイロードデータの入力位相と同期し
て、該ペイロードデータの格納が終了するまでインクリ
メントされる。
【0287】空ペイロードスロット捕捉レジスタ(空P
S捕捉レジスタ)2013は、前述のように、入力ポー
ト制御部2011が空PSキュー2204から捕捉した
共通メモリ2202のペイロードスロットアドレスを格
納しておき、該入力ポート部2201が共通メモリ22
02にデータを格納する番地のベースアドレスとする機
能を有する。
【0288】この空PS捕捉レジスタ2013の値と、
カウンタ2012の値の和の値が共通メモリ2202の
書き込みアドレスとなる。
【0289】ポート番号指定回路2014は、ATM処
理部1101から受信したポート番号を解析して、該ポ
ート番号を有する出力ポート部2203に対して、メッ
セージ番号、後尾信号、ペイロードスロットアドレスを
通知すべく、ポートセレクト信号とともに送出される。
該出力ポート部2203は、この送られてきたペイロー
ドスロットアドレスなどの信号により、自ポート宛に送
られてきたペイロードデータを認識することになる。こ
のあて先、伝達内容は、ペイロードデータの周期(すな
わちセル周期)に同期して変わることとなる。ここに、
ポートセレクト信号は、対象出力ポートを指定するため
のイネーブル信号であって、出力ポート数の線が出てお
り、対象とする出力ポートにつながる線のみがHレベル
となる。データラッチ2015は、ペイロードデータ、
有意・無意信号等を受信し、適当なタイミングにてこれ
らの信号を入力ポート制御部2011,共通メモリ22
02等に伝達する機能を有する。なお、後述するように
共通メモリ2202へのペイロードデータの書き込み
は、パラレル度数を増やした上で、具体的には本実施例
では出力ポート数が8であるので、入力データの8倍ま
たは16倍のパラレル度数で行われるので、このデータ
ラッチ2015内にて適当なシリアル・パラレル変換が
行われる。
【0290】共通メモリ2202は、複数(ここでは、
8つ)の出力ポート部2203に対して出力されるデー
タを出力ポートの別無く一括して格納するバッファであ
る。メモリ内は、ATMセルのペイロード長、具体的に
は48オクテットごとに区切られている。以下、このひ
と区切りのことをペイロードスロットと呼ぶ。このペイ
ロードスロットの各先頭番地が、空PSキュー220
4、または各出力ポート部2203内のFIFO203
2(図32参照)等に格納されることになる。この共通
メモリ2202は大容量メモリである。この共通メモリ
2202の内部構成を図31に示す。ただし、このメモ
リへの入出力のパラレル度数は、前述の通り本ATMデ
セル化装置の入力データのパラレル度数(8ビットパラ
レル)の8倍、すなわち64ビットパラレル、あるいは
16倍の128ビットパラレルにて行われる。これは、
後述のように、各出力ポートに対して公平にデータ送出
を行うための工夫である。
【0291】出力ポート部2203は、入力ポート部2
201から受け取ったペイロードスロットアドレス、メ
ッセージ番号、後尾信号などをその内部にキューにため
込み、この順にしたがって共通メモリ2202内に格納
された該出力ポート向けのデータを順次取り出して、こ
れを対応するSAR処理部1121〜1124に渡す。
出力ポート部2203は、共通バッファ部1111内に
おいて複数個配置されるが、その内部構成は同様のもの
である。
【0292】図32は、出力ポート部2203の内部構
成図である。このように出力ポート部2203は、イネ
ーブル付きバッファ2031、FIFO2032、取り
出し制御部2033、格納終了ペイロードスロット捕捉
レジスタ2034、カウンタ2035から構成される。
【0293】イネーブル付きバッファ2031は、入力
ポート部2201から送られてくるペイロードスロット
アドレス、メッセージ番号、後尾信号が自出力ポート部
への信号である場合にこれを取り込むためにバッファを
イネーブルして、該信号群をFIFO2202に格納さ
せる。
【0294】入力ポート部2201から、複数の出力ポ
ート部2203へ送られる前記信号群は(ポートセレク
ト信号をのぞいて)バス上にのせられて各出力ポート部
2203に放送される。ポートセレクト信号線のみは入
力ポート部2201と、出力ポート部2203間で1対
1で結ばれており、この信号線を使って入力ポート部2
201は、現在バスに乗せている信号群がどの出力ポー
ト部2203行きであのかを示す。これらの信号群は、
VCI/メッセージ番号変換テーブルにて無意セルでな
いと判断されない限り、セル周期にていずれかの出力ポ
ート部2203に送られてくる。
【0295】FIFO2032は、イネーブル付きバッ
ファ2031から送られてきたペイロードスロットアド
レス、メッセージ番号、後尾信号をそれぞれ並列に格納
する先入れ先だしバッファである。FIFO2032か
らの格納データの取り出しは、取り出し制御部2033
により行われる。
【0296】取り出し制御部2033は、上位レイヤ
(AALレイヤ以上)の指示に従って共通メモリ220
2からデータを取り出し、これを上位レイヤに渡すべ
く、必要に応じてFIFO2032から格納終了ペイロ
ードスロットアドレスを取り出してこれを格納終了ペイ
ロードスロット捕捉レジスタ(以下、場合によって格納
終了PS捕捉レジスタと略記する)2034に格納し、
カウンタ2035の制御と合わせて共通メモリ2202
の読みだしアドレスを生成し、データの取り出し、およ
び該データを上位レイヤ(SAR処理部1121〜11
24)に渡す。また、FIFO2032内になんらペイ
ロードスロットアドレスなどが格納されていない場合、
上位レイヤに向かって送出するべき情報が共通メモリ2
202内に格納されていない旨を通知する。また、該ペ
イロードスロットのデータをすべて読みだした場合、該
ペイロードスロットアドレスを空PSキュー2204に
格納し、次の使用に備えさせる機能も有する。また、上
位レイヤにてセル抜けが検出された場合など、共通メモ
リ2202内のデータを一時的にためておき、後に再び
取り出すというような場合は、該動作を行うべくFIF
O2032の状態をデータを取り出す前の状態に保持し
ておき、さらにカウンタ2035の動作を行わないこと
により共通メモリ2202からのデータ読みだしを行わ
ないとともに、次の読みだしタイミングの際に再び同じ
情報を読み出せるようにしておく機能も有する。
【0297】格納終了ペイロードスロット捕捉レジスタ
2034は、FIFO2032より取り出された共通メ
モリ2202のペイロードスロットの先頭番地を格納し
ておくためのレジスタである。出力ポート部2203で
は、該取り出し手順中においては、このレジスタ203
4に格納された先頭番地にて指定されるペイロードスロ
ットに格納されているデータを取り出すこことなる。実
際には、前述のように出力ポート部2203は、このバ
ッファ2034とカウンタ2035の値の和を共通メモ
リ2202の読みだしアドレスとして参照するため、こ
のレジスタ2034に格納された値は共通メモリ220
2の読みだし番地のベーアドレスとなる。また、データ
取り出しが終了したペイロードスロットアドレスは、取
り出し制御部2033により空PSキュー2203に転
送され、次の使用に備えられる。
【0298】カウンタ2035は、取り出し制御部20
33が対応するSAR処理部1121〜1124からの
読みだし許可信号を受信し、かつFIFO2032内で
データの格納が終了したペイロードスロットの先頭番地
が格納されている場合に、取り出し制御部2033から
軌道をかけられ、格納終了PS捕捉レジスタ2034に
て指定される共通メモリ2202の該ペイロードスロッ
トからのデータ読みだしを完了するまでその示す値は該
ペイロードスロットからのデータ取り出しに伴いインク
リメントされる。
【0299】この格納終了PS捕捉レジスタ2034の
値とカウンタ2035の値の和が共通メモリ2202の
読みだしアドレスとなり、データがここから取り出さ
れ、FIFO2032からのメッセージ番号、後尾信
号、取り出し制御部2033からの有意・無意信号とと
もにSAR処理部1121〜1124に送出される。
【0300】この共通メモリ2202からのデータ読み
だしの周期および読みだしクロック速度については種々
の場合が考えられる。まず、データ読みだし周期につい
ては、入力ポート2201の共通メモリ2202へのデ
ータ格納周期すなわちセル周期と同一の周期で行うこと
も可能である。その代わりに、この周期とは関係なく上
位レイヤからの読みだし許可信号を受信し、かつFIF
O2032内に格納終了PSアドレスが格納されている
場合には無条件に、あるいはさらにいくつかの付加条件
を設けて共通メモリ2202内のデータを取り出す手順
を用いることも可能である。前者は制御の単純さが、後
者はスループットの向上がそれぞれ期待できる。ただ
し、後者の場合は、どこがペイロードデータの先頭であ
るかを示す先頭信号をSAR処理部側に送出する必要が
ある場合もある。また、読みだしクロックについては、
入力ポート側のクロック速度(すなわちフルATMセル
速度)にて行うことも、上位レイヤのクロック速度にて
行うことも可能である。ただし、上位レイヤのクロック
速度は必ず入力ポート側のクロック速度よりも遅いの
で、この速い側のクロックである入力ポート側のクロッ
クにて取り出し制御部2033を制御することにより、
このような機構を構築することは可能である。また、後
者の場合は、上位レイヤへのクロック乗換をこの部分に
て行うこととなる。ただし、制御の単純化を図るため、
出力ポート部内にデュアルポートメモリを設け、共通メ
モリ2202からのデータ読みだしは入力ポート側のク
ロックで行い、これを該デュアルポートメモリに格納
し、ここから上位レイヤクロックにて読み出す形でも良
い。この型式では各出力ポート部間の共通メモリ220
2への読みだしアクセス権の制御が容易になる。
【0301】次に、図33にSAR処理部1121〜1
124の内部構成図を示す。このSAR処理部は、SA
RH演算部1211、SARH解析部1212、ダミー
パターン生成部1213、セレクタ1214、ラッチ1
215を備える。
【0302】SARH演算部1211は、該SAR処理
部がAALタイプ1の処理モードにて動作をしている場
合に、共通バッファ部1111から送られてくるデータ
のうち、SARヘッダを取り込んで、このCRC演算、
パリティ演算を行う。この結果を実際に送られてきたS
ARヘッダと比較し、現在のモード(誤り訂正モード/
誤り検出モードの状態遷移)を決定するとともに、適当
な誤り訂正を行ってその結果をSARH解析部1212
に送出する。SARHの誤りの訂正ができない場合は、
その旨をSARH解析部1212に通知させて、これを
有意・無意信号に反映させる。すなわち、無意とさせる
SARH解析部1212は、SARH演算部1211か
ら誤り訂正後のSARH(シーケンス番号)を受取り、
セルの到着順序の観察、解析を行う。この解析の結果か
ら、セル抜けやセル混入することなく、正常にセルが受
信されているときは、セレクタ1214を制御して入力
データをそのまま対応するCS処理部に送出し、一方、
セル混入が認められたときは該セルを廃棄すべく、CS
処理部に向かう有意・無意信号を無意(例えばLレベ
ル)としてこれを通知する。セル抜けと判断されたとき
は、該抜けセルの補償を行うべくセレクタ1214を制
御してダミーパターンをCS処理部側に送出するととも
に、共通バッファ部1111内に格納されているデータ
については後に改めて使用すべく、読みだし許可信号を
不許可(例えばLレベル)としてこれを共通バッファ部
1111側に通知する。
【0303】ダミーパターン生成部1213は、SAR
H解析部1212によってセル抜けが検出された際に、
これを補償するために挿入されるダミーパターンを生成
するためのものである。ここからは一定パターンの情報
が送出されても良いし、ここはダミーパターンであると
上位レイヤが認識できるようなパターンを送出しても良
い。また、情報抜けを適切に補償するパターン、例えば
前セルと同一のパターン、あるいは無音を示すパターン
などがあればそれを送出しても良い。
【0304】セレクタ1214は、SARH解析部12
12からの指示に従い、共通バッファ部1111から送
られてくるデータと、ダミーパターン生成部1213か
ら送られてくるダミーパターンとを適当に選択して、こ
れを対応するCS処理部側に送出する。
【0305】ラッチ1215は、共通バッファ部111
1から受信した有意・無意信号、メッセージ番号、後尾
信号を適切なタイミング(データの送出タイミング)に
併せて対応するCS処理部側に送出させる。
【0306】なお、このラッチ1215がAALタイプ
5にて動作を行う場合には、SARH演算部1211、
SARH解析部1212の各機能はマスクされ、データ
はそのまま、ダミーパターンは選択されずに、対応する
CS処理部に送られることになる。この場合、リアセン
ブリの機能のみを有することとなる。
【0307】どちらのAALタイプにて処理を行うかの
設定は外部から行うことができる。また、SARH誤り
に関する情報、混入セル数、抜けセル数などを保持し、
外部、例えば上位レイヤに通知する手段をSAR処理部
内に設けても良い。
【0308】なお、共通バッファ部1111にて上位レ
イヤ側クロックへのクロック乗換を行わない場合、デュ
アルポートメモリを装備し、クロック乗換を行っても良
い。
【0309】図34は、CS処理部1133とその上位
のデータ再生部1143の内部構成の一例の図である。
前述のようにCS処理部1113の上位のデータ再生部
1143が、レイヤ2からレイヤ4までの処理を担当す
るXTPハードウェア1330、レイヤ5より上のレイ
ヤ処理およびアプリケーションプログラムを担当するC
PU1331、ならびにメモリ1332により構成され
ている例である。この図33において、CS処理部11
33は、CSヘッダ/トレイラ解析部1311、バッフ
ァA(1312)、バッファB(1313)、セレクタ
1314、メッセージ番号レジスタ1315を備える。
【0310】CSヘッダ/トレイラ解析部1311は、
該CS処理部がAALタイプ5の処理モードにて動作を
している場合に、対応するSAR処理部から入力されて
くるデータのうち、CSヘッダ・トレイラを抽出し、こ
れを解析して必要な処理を施す。具体的には、AALタ
イプ5・CPCSヘッダ・トレイラであるPAD,A
L,Length,CRCの各領域を参照し、上位レイ
ヤが必要とする実情報(即ちCS−SDU)を抽出し
て、これを上位レイヤに渡すべくバッファA(131
2)、バッファB(1313)、およびセレクタ131
4を制御する。情報の抜けがあった場合、あるいは訂正
不可能なビット誤りがあった場合などはこれを上位レイ
ヤに通知すべくXTPハードウェアに向かう有効・無効
信号線を無効(例えばLレベル)にセットする。
【0311】バッファA(1312)、バッファB(1
313)は、それぞれ内部にCS−PDUを構築するた
めに用いられる。対応するSAR処理部から受信したデ
ータは、CSヘッダ・トレイラを分離した上でバッファ
A(1312)、またはバッファB(1313)に格納
される。この格納は、CS−PDUごとにバッファA
(1312)、バッファB(1313)で交互に行われ
る。即ち、一つのバッファで一つのCS−PDUが交互
に構築される。一方のバッファに対してデータの入力が
行われている間に、他方のバッファからセレクタ131
4を介してXTPハードウェアに対してデータ(CS−
PDU)の送出が行われる。CS処理部においては、受
信しているデータがきちんとCS−SDUを構築してい
るかどうかを最終的に判断して正常なCS−SDUのみ
を上位レイヤに送出するといったことを行う場合、一度
その内部に受信したCS−PDUをすべて格納し、Le
ngth調査、あるいはCRC演算(誤り検出演算)を
行う必要がある。CS処理部中にこのデータを溜めるた
めのバッファが一つしかない場合は、この蓄積を行って
いる間は該調査が終了していないために、上位レイヤに
対してはデータの送出ができない。ただし、上位レイヤ
に対して該バッファ内にためられたデータを送出してい
る間にこのバッファ内に入力データをため込んでいくこ
とは制御が複雑にはなるが可能である。
【0312】これに対し、本実施例のATMデセル化装
置におけるCS処理部では、このようにデュアルバッフ
ァ構成となっていることにより、片方のバッファにて入
力動作、もう片方のバッファにて出力動作を交互に行う
ことができ、CSレイヤ処理(CPCSレイヤ処理)を
停止することなく連続的に行うことができ、スループッ
トの向上をはかることが可能である。
【0313】なお、この構成は、本実施例のCS処理部
にあるCS−PDUが、他のCS−PDUとのATM多
重を受けずに、順序立ててくる場合にのみ適用が可能で
ある。例えば、自装置および/または通信相手の上位レ
イヤのポート数、アプリケーション数、プロセス数、ス
レッド数が1つの場合、あるいは前段までのモジュール
でCS−PDUごとの配列がなされ、CS−PDU単位
にまとめて転送されてくるといった場合などに相当す
る。
【0314】後者の前段のモジュールからCS−PDU
単位にデータがまとめて転送されてくる形態を実現する
には、例えば以下のような方法がある。
【0315】共通バッファ部1111内の出力ポート部
2203において、各出力ポート宛のPSアドレスなど
の入力ポート部2203からのデータを、単一のFIF
O2032にて一括して扱うのではなく、メッセージ番
号ごとにFIFOを物理的あるいは論理的に形成する。
このメッセージ番号ごとのFIFOは、あらかじめメッ
セージ番号ごとに割り当てておいても良い。
【0316】また、どのFIFOがとのメッセージ番号
というような対応付けはせず、あらかじめいくつかのF
IFOを用意しておき、まず、CS−PDUの先頭を格
納したセルを受信する都度にFIFOを新たに割り当て
る。これは、該メッセージ番号に相当するFIFOが存
在しないことによって該出力ポート部がCS−PDUの
先頭が到着したと認識し、該メッセージ番号用にFIF
Oを割り当てることに相当する。さらに、該FIFOに
後尾信号が通知された場合は、CS−PDUの最後尾が
到着したことを示すフラグをFIFO対応にもうけて、
これを立てることにより、取り出し制御部2033にC
S−PDU全ての到着を通知し、また、該FIFOにお
いて認識されるCS−PDUの取り出しが完了するとま
たこのFIFOを解放する形でCS−PDUをまとめて
出力する方法も考えられる。
【0317】いずれの方法にしろ、各FIFOにてCS
−PDUごとの振り分けを行い、また、全CS−PDU
の到着を、例えば各FIFO対応に設けられたフラグを
通して取り出し制御部2033が認識し、順に該FIF
Oからデータを取り出していくことにより、CS−PD
Uをまとめて先のモジュールへ送出する形となってい
る。この場合、同一のメッセージ番号のCS−PDUに
関しては、順序の逆転の発生を回避するために、FIF
O内でのCS−PDUの完成順に先のモジュールへ送出
するのが好ましい。
【0318】なお、フラグが立っているFIFOが複数
個存在する場合、この内のどれかを選択することとなる
が、この場合はフラグが立った順に選択する方法、メッ
セージ番号ごとに優先順位を設ける方法、一番データが
たまっているメッセージ番号のFIFOを選択する方法
など種々のものが考えられる。なお、この構成において
も、ペイロードスロットデータの発順を入れ換えている
だけなので、レイヤ間の切り分けは保たれている。
【0319】なお、このCS処理部にCS−PDUがA
TM多重の形で混在して転送されてくる場合には、デュ
アルバッファを複数個設けるか、単一のバッファを複数
個設けるか、あるいはその混合の形にするなどして、C
S処理部内の並列バッファを拡張してバッファを複数個
設け、このバッファをメッセージ番号ごとに使用するこ
とによって対応することも可能である。この場合、CS
ヘッダ/トレイラ解析部1311はCSヘッダ/トレイ
ラの多重処理を行うこととなり、この並列バッファ数が
実質的にCS−PDUの多重数を規定する。そのため
に、メッセージ番号ごとに現在のCS−PDUの状態を
示すテーブルを持っていてもよい。なお、この場合はX
TPハードウェアが複数個存在する形の構成とすること
も可能である。
【0320】セレクタ1314は、CSヘッダ/トレイ
ラ解析部1311からの指示に従い、バッファA131
2/バッファB1313の適当な側のデータを上位レイ
ヤ(XTPハードウェア)に送出するとともに、その先
頭番号の作成、また、CSヘッダ/トレイラ解析部13
11からの指示によりそのデータが有効データであるか
無効データであるかの判断信号(有効・無効信号)を生
成、送出する。また、必要であれば、CSヘッダ/トレ
イラ解析部1311からCS−SDU(またはCS−P
DU)の長さに関する情報を受信し、これを上位レイヤ
に通知する機能を有していても良い。
【0321】メッセージ番号レジスタ1315は、現在
処理中のパケットが属するメッセージ番号を格納するレ
ジスタである。この値は上位レイヤに参照される。上位
レイヤとしては、例えば、図34ではCPU1331あ
るいはXTP1330ハードウェアなどでも良い。ま
た、このレジスタ1106についてもバッファA131
2/バッファB1313に格納されているパケットの
内、現在上位レイヤに向かってデータを送出している側
のパケットについてのメッセージ番号を外部に向かって
みせるために、デュアル構成にしても良い。例えば、レ
ジスタを2つ設けてこれらを外部にみせても良いし、セ
レクタで選択した上で必要な側の該メッセージ番号のみ
を見せる構成でも良い。また、バッファが複数個ある場
合は、その個数に応じたメッセージ番号値を内部に持
ち、その中から適当な値を外部に呈示する構成になって
も良い。
【0322】以上、図34の例ではCS処理部内では、
CS−SDUの再生を行い、再生ができないCS−SD
Uについてはその内部にて該SDUを廃棄してしまう構
成のCS処理部の実施例を示した。
【0323】これに対し、図35には、CS処理部内で
は、CS−SDUの再生可/不可の判断を行い、再生不
可時の該SDUの廃棄は上位レイヤにゆだねるような構
成のCS処理部の実施例を示す。この例では、入力され
たデータはそれがCS−SDUを正常に構成している
か、その如何に関わらずパイプライン的に上位レイヤに
送出され、そのCSヘッダ/トレイラの解析の結果CS
−SDUの構成ができていない場合はその旨これと並行
に通知され、該CS−SDUの廃棄は上位レイヤにゆだ
ねられる。
【0324】図35のように、本例におけるCS処理部
はCSヘッダ/トレイラの解析部1316、先頭信号生
成部1317、メッセージ番号レジスタ1318、バッ
ファ1319を備える。
【0325】CSヘッダ/トレイラ解析部1316は、
該CS処理部がAALタイプ5の処理モードにて動作を
している場合に、対応するSAR処理部から入力されて
くるデータのうち、CSヘッダ・トレイラを抽出し、こ
れを解析して必要な処理を施するが、前述したCS処理
部1311と違いは、該解析の結果、該CS−SDUが
再生できないと判断された場合は、この旨を廃棄信号を
用いて上位レイヤに通知する点にある。この信号を受信
した上位レイヤは、現在までに受信したCS−SDUが
無意であることをこの信号線を通して知り、廃棄するな
どの適切な処置を施す。
【0326】先頭信号生成部1317は、対応するSA
R処理部から有意・無意信号、後尾信号を受信し、これ
らから適切なタイミング(該CS処理部がXTPハード
ウェアに向かってCS−SDUを送出するタイミング)
に合わせて、先頭信号、後尾信号、有効・無効信号を上
位レイヤ(XTPハードウェア)に送出する。この中
で、有効・無効信号に関しては、CS処理部からXTP
ハードウェアに対して有効情報を送出している際に常に
Hレベルとなっている信号線であり、先頭信号、および
後尾信号にてその最前部と最後部とがXTPハードウェ
アには認識される。なお、前記廃棄信号は、並行して上
位レイヤ側に通知される有効・無効信号とは独立に制御
される。これは、CS−SDUのパケットが可変長であ
り、有効・無効信号を無効側に変更することに、該パケ
ットが無意パケットであることを意味的に含ませること
ができないことに基づく。
【0327】メッセージ番号レジスタ1318は、図3
4におけるメッセージ番号レジスタ1315と同様の機
能を有する。ただし、デュアル構成である必要はない。
【0328】バッファ1319は、対応するSAR処理
部から入力されるデータ信号をCSヘッダ/トレイラ解
析部1316が解析する際、CPCSトレイラのPAD
領域がどこからどこまでであるか、即ちSAR処理部か
ら入力されているデータの内、どこまでがCS−SDU
であるのかをLength、CRC両フィールドを受
信、解析するまで分かることができないことから設けら
れているものである。即ち、CS処理部内に48オクテ
ット(あるいは+α)のバッファ領域を設け、CSヘッ
ダ/トレイラ解析部1316にてCSトレイラの解析が
終了するまでここでディレイを設け、CS−SDUがど
こまでであるかを解析した後にこれを有効・無効信号、
後尾信号に反映しつつXTPハードウェアに、PAD領
域を削除した上でCS−SDUを送出するために設けら
れたものである。
【0329】図35のような構成でCS処理部を構成し
た場合は、対応するSAR処理部から入力されてきたデ
ータがパイプライン的にXTPハードウェア側に(バッ
ファ1319におけるディレイはあるが)送出されるた
め、再生に失敗したCS−SDUに関しては、これまで
に上位レイヤに送出下CS−SDUは、無効であるとい
う旨の信号が通知される形でその再生失敗の情報の伝達
が行われ、上位レイヤ側で該CS−SDUの廃棄は行わ
れる。
【0330】なお、図35の構成を採用したCS処理部
の場合も、CS−PDUが順序立ててくる場合に適用が
可能である。このCS処理部にCS−PDUがATM多
重の形で混在して転送されてくる場合は、メッセージ番
号を並行してXTPに流すことによりその組立を上位レ
イヤにゆだねる構成が考えられる。しかし、この場合は
CSレイヤの処理(CS−SDUの再生)機能がXTP
にも分散されることになる。
【0331】なお、図34あるいは図35のような構成
のCS処理部についても、共通バッファ部1111にて
上位レイヤ側クロックへのクロック乗換を行わない場
合、本モジュール内にてデュアルポートメモリを装備
し、クロック乗換を行っても良い。このデュアルポート
メモリとして、バッファ1312、1313、またはバ
ッファ1319を用いても良い。
【0332】なお、本モジュールがAALタイプ1にて
動作を行う場合には、CSヘッダ/トレイラ解析部13
11または1316の各機能はマスクされ、データはそ
のまま対応する上位レイヤに送られることとなる。この
場合、本モジュールは入力されてきたデータを透過的に
上位レイヤ側へ送出する。
【0333】ただし、上位レイヤに対してCBR信号と
してデータ流を送出する必要がある場合、即ち再生部側
のクロックにてデータを送出する必要がある場合は、無
意信号、または混入セルが存在する際などのデータの抜
けを補償し、よどみないCBR流として送出するため、
前記デュアルポートメモリを使用し、クロック乗換を行
った上でデータを送出しても良い。ただし、上位レイヤ
におくられるデータは、対応するSAR処理部から送ら
れてくるデータのうちの有意情報のみである。この判断
は有意・無意信号線を通して行う。
【0334】どちらのAALタイプで処理を行うかの設
定は外部から行うことができる。
【0335】次に、図36に、CS処理部1134とそ
の上位のデータ再生部1144の内部構成の一例を示
す。前述のようにCS処理部1134は、その上位レイ
ヤのデータ再生部1144がCPU、メモリにより構成
されており、レイヤ2以上の処理がソフトウェア処理に
て行われる場合の例である。
【0336】この実施例においては、CS−SDUはシ
ステムバスにつながるメモリ上に構築され、構築後上位
レイヤ(例えばCPU)にその旨が通知されることによ
り上位レイヤ側にCS−SDUが渡される構成となって
いる。
【0337】この図中で、CS処理部の構成を示す部分
を1134としている。このようにCS処理部1134
は、CSヘッダ/トレイラ解析部1341、シリアル・
パラレル変換回路1342、メッセージ番号レジスタ1
343から構成される。
【0338】CSヘッダ/トレイラ解析部1341は、
該CS処理部がAALタイプ5の処理モードにて動作を
している場合に、対応するSAR処理部から入力されて
くるデータのうち、CSヘッダ・トレイラを抽出し、こ
れを解析して必要な処理を施し、正常にCS−SDUの
構築がシステムバスにつながるメモリ上にできた場合、
これを同じくシステムバスにつながるCPUに必要な情
報とともに通知し、CPUにレイヤ2以上の処理を促
す。具体的には、AALタイプ5・CPCSヘッダ、ト
レイラを参照し、シリアル・パラレル変換回路1342
によりシステムバス上のメモリに格納されたCS−SD
Uが正常であるか否かの解析を行う。正常であると判断
された場合は、上位レイヤ(本実施例ではシステムバス
上のCPU)に割り込みなどで通知し、CS−SDUの
完成を上位レイヤに知らせるとともに、上記メモリに格
納したCS−SDUの先頭番地、長さ、その他の必要な
情報を上位レイヤに通知する。
【0339】この通知は、システムバスを通して参照す
ることのできるレジスタに格納する形で行っても良い。
また、CS−PDUがATM多重されて送られてくる場
合は、メモリ上に並列にCS−SDUを組み上げてい
き、CS−SDUの正常再生が確認されたものから順に
CPUに通知する形式でも良い。この場合、メモリをデ
ュアルポートメモリとするとスループットの向上をはか
ることができる。また、メモリを有効に利用するため、
各CS−SDUの形成をリンクドリスト方式にて行って
も良い。なお、リンクドリスト方式は、各セルペイロー
ドデータのリンクドリストの形でCS−SDUを形成す
るものである。
【0340】また、正常な再生が行えなかった場合は、
この旨を上位レイヤに通知するとともに、エラー情報
(例えば再生できなかった原因、再生できなかったCS
−SDU数など)を上位レイヤに通知する手段を有して
いても良い。なお、CS−PDUの終わりは対応するS
AR処理部から送られてくる後尾信号により確認し、こ
れを契機にシリアル・パラレル変換回路1342を制御
してデータの格納を終了する。
【0341】シリアル/パラレル変換回路1342は、
対応するSAR処理部から送られてきたデータをシステ
ムバスを通してメモリに格納する。また、対応するSA
R処理部から送られてくるデータのパラレル度数(例え
ば8ビットパラレル)と、システムバスのデータバスの
パラレル度数(例えば32ビットパラレル)が異なるた
め、これを吸収する。なお、メモリ内に格納するデータ
は、SAR処理部から送られてくる有意データのみであ
るが、この判断は有意・無意信号を用いて行われる。
【0342】メッセージ番号レジスタ1343は、現在
処理中のバケットが属するメッセージ番号を格納するレ
ジスタである。この値は上位レイヤ(図ではCPU)に
参照される。
【0343】なお、本モジュールがAALタイプ1にて
動作を行う場合には、CSヘッダ/トレイラ解析部13
41の各機能はマスクされ、データはそのまま対応する
上位レイヤに送られることとなる。この場合、本モジュ
ールは入力されてきたデータを透過的に上位レイヤ側へ
送出する。なお、この場合は上位レイヤに対して有意・
無意信号線を用意し、有意情報の位置を知らせる機構
(図示せず)か、上位レイヤにCBRデータとしてよど
みないデータ流として送出する必要がある場合は、内部
に有意情報のみを格納し、これを上位レイヤに送出する
ためのメモリ、例えばデュアルポートメモリを実装する
必要がある。
【0344】どちらのAALタイプ処理を行うかの設定
は外部から行うことができる。
【0345】また、ここまで図36の構成のCS処理部
においては、上位レイヤへのデータの転送(この場合は
システムバスにつながるメモリへのデータの格納)の際
に用いるクロックを特に規定していなかったが、ATM
伝送路側のクロックで行っても、上位レイヤ側のクロッ
クで行っても良い。また、これを上位レイヤ側のクロッ
クで行う場合、共通バッファ部1111、または対応す
るSAR処理部にて上位レイヤ側のクロックへのクロッ
ク乗換が行われない場合は、本モジュール内にてデュア
ルポートメモリを装備し、クロック乗換を行っても良
い。
【0346】なお、ここまでの機構においては共通バッ
ファ部から取り出したデータについてこれらをパイプラ
イン的に、あるいはモジュール内外のバッファに格納し
つつCSヘッダ/トレイラの解析を行い、正常・異常を
判断していた。これに対し、CSヘッダ/トレイラ解析
中は共通バッファ部内のデータをキャンセルせず(即
ち、空PSキューに該データの入ったPS先頭アドレス
を解析終了まで格納せず)解析が終了し、正常と判断さ
れた場合は再度該共通バッファ部にアクセスしてCS−
PDUを取り出し直し、取り出した順に空PSキューに
格納していき、異常と判断された場合は該データの格納
されたPS先頭アドレスを空PSキューに渡すことによ
りデータのキャンセル(廃棄)を行う方式を用いること
も可能である。このような方式を適用した場合、一度共
通バッファ部から読みだしたデータを再度アクセスする
ためにスループットが若干低下するものの、CS処理部
側にメモリを用意する必要のないことからメモリ量の削
減を図ることが可能になる利点がある。
【0347】このような構成のもとに、本実施例の装置
においてATMデセル化を行った場合の流れを概説す
る。
【0348】本装置において、呼設定が行われる以前
は、本装置には(OAMセルを除いて)なんら有効セル
は入力されてこず、よってVCI/メッセージ番号変換
テーブルにはOAMセルおよびシグナリングセルの値し
か設定されていない。
【0349】呼設定においては、本装置が呼の設定を働
きかける場合(例えばビデオ配信サービスを起動する場
合)と、相手側端末から呼の設定を働きかけられる場合
がある。
【0350】まず、本装置が呼の設定を働きかける場合
について述べる。ここでは、呼設定を行う主体(信号処
理を行う主体)はデータ再生部1143内に存在すると
仮定する。また、シグナリング手順がAALタイプ5を
用いて行われると仮定する。
【0351】本装置が呼の設定を働きかける場合、呼設
定を行う主体は、シグナリング情報をATMセル化装置
(図示せず)を通してATMセル化し、ATM伝送路/
外部伝送路を通して網、受信側端末へ向けて送出する。
この時点で、実際に該通信が始まった場合に使用するA
TMセルヘッダ値(VCI値など)はまだわからない場
合(例えばATMセルヘッダ値を決める主体が網側にあ
るときなど)があるが、このシグナリングセルを送出し
てから呼が成立するまでの時間を利用して、該装置内で
用いるメッセージ番号値などあらかじめ設定しておける
値の各所への設定、初期化などを行ってもよい。
【0352】また、本装置が呼の設定を働きかけられる
場合は、あらかじめVCI/メッセージ番号変換部10
14にシグナリングセルのATMセルヘッダ値が登録し
てあるため、シグナリングセルが本ATMデセル化装置
に到着すると、自動的に信号処理を行う主体に向けて該
セルが送出される設定になっている。このため、シグナ
リング情報は信号処理を行う主体に送られることにな
る。
【0353】網側から送られてくるシグナリングセル
は、信号処理を行う主体(本実施例ではデータ再生部1
143)にデセル化された上で送られてくる。ここで、
使用されるATMセルヘッダ値が決まると、信号処理を
行う主体はVCI/メッセージ番号変換部1014に使
用されるATMセルヘッダ値を通知する。この通知は、
信号処理を行う主体と本変換部1014間に設けられた
特別の信号線を用いて行われていても良いし、特別なバ
ケットを用いて行われても良いし、VCI/メッセージ
番号変換部1014がシステムバスからの書き込み、読
み込みが可能な構成となっており、このシステムバスを
通して値の設定が行えるようになっていても良いし、あ
らかじめ値が設定されている、または設定されると決ま
っている値があってもよい。
【0354】なお、このシグナリングセルの生成、やり
取りにおいては、このシグナリングに関してのみ、他と
異なるAALタイプ、たとえばAALタイプ3が使用さ
れる可能性があること、シグナリングに関しては定形的
なセルのやり取りが行われると考えられること、即ちシ
グナリングの際に用いるセルのフォーマットはあらかじ
め決まっており、このフォーマット中の細かな変数を変
更するのみでシグナリングを完結させることができると
考えられることなどから、シグナリングセル生成機能を
CPU等によるソフトウエア論理ではなく、ROM等の
ハードウエア・ファームウエア論理によりあらかじめ格
納しておき、変数の部分(例えばVCI値、UPI値)
のみをその都度変数として変更して使用するような使い
方で行っても良い。なお、この場合、変数が異なるごと
にCRCの値は事なるものになると考えられるが、これ
に対しては、予めCRCの演算結果をハード/ファーム
として有していても良いし、CRCを演算する回路を別
に有していても良い。
【0355】このシグナリングのやり取りの際に、信号
処理を行う主体は、どの再生部を用いる通信か、その使
用プロトコルは何か、ポート番号、ATMデセル化のA
ALタイプはタイプ1か、あるいはタイプ5か、これに
対応するメッセージ番号、対応すべきATMセルヘッダ
の諸々の値(VPI・VCI等)等の決定、あるいは設
定を行い、VCI/メッセージ番号変換部1014や対
応する再生部など装置各所の初期設定を行う。なお、メ
ッセージ番号の決定は、ハードウエア化の簡単化のため
に、AALのタイプごと/メディアごと/ポート番号ご
と等にある範囲内でメッセージ番号を用いる様にしても
良い。例えば、何番から何番はAALタイプ1等という
ようにすることが考えられる。また、メッセージ番号は
VPI/VCI値と1対1に対応するものとしても良
い。その際、メッセージ番号は、ATM処理部1101
にて共用しているため、各出力ポート間で重なりが起こ
らないように割り振る必要がある。このヘッダ値とメッ
セージ番号の値とに一定の関係を設けても良い。例え
ば、ヘッダ値にあらかじめ決められたマスクをかけると
メッセージ番号値になるように両値を決めるなどが考え
られる。
【0356】上記でも述べたように、情報のATMデセ
ル化はAALのタイプ1、もしくはタイプ5を用いて行
われる。ただし、シグナリング、OAMはこの限りでは
ない。
【0357】即ち、リアルタイムデータの通信(音声、
画像など)はAALタイプ1を用いて、バーストデータ
の通信(データ通信)はAALタイプ5を用いて行われ
る。これは、AAL機構の単純化と、ATMデセル化の
高速化をねらって、AAL機構の統合化をはかったもの
である。即ち、このような方針で情報のATMデセル化
を行うことにより、リアルタイム情報とバーストデータ
のATMデセル化を本装置ではほぼ同一の機構で行うこ
とができ、大幅なハードウエア規模の削減と柔軟性の確
保をはかることが可能となる。
【0358】なお、AALのタイプとしてタイプ3ある
いはタイプ4を用いる場合は、SARレイヤの処理が重
く、本実施例のような構成でATMデセル化を行うのは
不可能ではないが、SARレイヤの処理を行う部分の複
雑化を招くことになり、コスト高になる。ただしこの場
合も、ハードウエア規模の削減は可能である。また、メ
ッセージ番号はMID(メッセージID)と1対1に対
応することとしてもよく、VCI/メッセージ番号変換
部1014内のテーブルにてMID値も参照されること
となる。
【0359】なお、これらのシグナリングのやり取り
は、その他の通信がすでに行われている最中においても
行うことができる。例えば、音声通信中に画像通信を加
える、リアルタイム通信中にデータの転送を行うなどが
考えられる。即ち、コネクションの追加、削除および属
性の変更などを動的に行うことができる。
【0360】以下の例では、図26において、すべての
再生部が稼働している状態、即ち例えば64kbpsの
音声と例えば10Mbpsの画像(ともにCBR)がリ
アルタイム通信として(AALタイプ1にて)稼働して
おり、また、データ再生部1143、1144は、バー
ストデータを不定期に受信しているような状態(AAL
タイプ5にて稼働)であると仮定して説明を行う。ここ
に、OAMセルについてもデータ再生部にて受信してい
るものとする。
【0361】なお、ATM処理部1101内にシグナリ
ング機能、あるいはOAM機能の一部が存在していても
良い。
【0362】音声セル、画像セル、バーストデータセ
ル、OAMセルなどがそれぞれATM多重され、あるい
はこれらがSDHフレームに乗せられた形でATM処理
部1101に入力される。ATM処理部1101にて、
フルATMセル流に変換された後、各入力セルについて
ATMセルヘッダが抽出され、これがVCI/メッセー
ジ番号変換部1014にて該セルが属するメッセージ番
号/ポート番号が取り出され、以降該セル(のペイロー
ドデータ)とメッセージ番号は対となって処理をされる
こととなる。ここで、前述のようにメッセージ番号は本
実施例におけるATMデセル化装置内において該セルが
どのAALタイプ、属性、出力ポート、メディア等に属
するのかを一意に認識するための本装置において対応づ
けられた番号である。
【0363】取り出されたメッセージ番号/ポート番号
は、ペイロードデータ、ペイロード先頭信号、有意・無
意信号、後尾信号と共に共通バッファ部1111に転送
される。図37にATM処理部1101と共通バッファ
部1111間のデータの流れを示す。このように各信号
はATMセル周期にてお互いに周期して転送される。な
お、ペイロード先頭信号は、ペイロードの先頭位置にて
Hレベルとなり、共通バッファ部1111にペイロード
先頭位置を知らせるための信号である。なお、共通バッ
ファ部1111は、ペイロード長が48オクテッドであ
ることを認識しており、ペイロードデータ48オクテッ
トを共通メモリ2202に格納する。
【0364】次に共通バッファ部1111内のデータの
流れを説明する。初期設定時には、空PSキュー220
4には全PSアドレスが格納されており、入力ポート部
2201により取り出されるのを待っている状態となっ
ている。共通バッファ部1111では、ATM処理部1
101から入力される有意・無意信号にて並行して入力
されるペイロードデータが有意である場合には、入力ポ
ート部2201が、空PSキュー2204から空ペイロ
ードスロットアドレスを一つ取り出し、共通メモリ22
02内の該アドレスを先頭番号とするペイロードスロッ
トにペイロードデータを格納していく。この際、後述す
る理由によって、共通メモリ2202へのデータ格納は
データをパラレル展開した後に行われる。これと並行し
て、あるいは格納終了後、ポート番号で示される出力ポ
ート2203に対してメッセージ番号、後尾信号、ペイ
ロードスロットアドレスを転送する。
【0365】出力ポート部2203では、自ポート宛の
メッセージ番号、後尾信号、ペイロードスロットアドレ
スを受信すると、これをFIFO2032に格納し、以
降この格納順に従って共通メモリ2202からのデータ
を取り出すこととなる。この取り出し動作は、ペイロー
ド同期という意味において、各出力ポート2203間で
同期して行われても良いし、非同期で行われても良い。
ここに、最大取り出し速度は各出力ポート部2203間
で同一である。なお、自ポート宛であるとの認識はポー
トセレクト信号ではなく、ポート番号が入力ポート部2
201から放送され、自ポート宛であると認識した場合
に取り込むという形でも良い。
【0366】なお、出力ポートからみて後段のモジュー
ル(各再生部など)が接続されていない場合、または稼
働していない場合には、対応する出力ポート部にはなん
ら情報は渡されることはない。本実施例では出力ポート
は8つであるので4つの出力ポート部2203になんら
情報が渡されないこととなる。
【0367】共通メモリ2202からの各出力ポート部
2203のデータ取り出しは、各出力ポート部2203
が共通メモリ2202を共有しており、これら各出力ポ
ート2203が読みだしデータが存在する。これらがぶ
つかった際にも読み出しが可能であるように、データの
パラレル度数が出力ポート倍以上、具体的には8倍以
上、書き込みと読みだしが同時に行えない場合は16倍
以上にされており、これを時分割に、すなわち、各出力
ポートからの共通メモリからの読みだしが時間的に重な
らないように行う。入力ポートからのデータの入力は、
各出力ポートからのデータの取り出しが一巡する周期に
1回行われる。この場合、各出力ポートについて入力ポ
ートと同様のスループットが得られる。各出力ポートに
ついて入力ポートと同様のスループットが必ずしも必要
ない場合も考えられる。即ち、出力ポートの最大速度<
入力ポートの最大速度の場合である。この場合は、書き
込み周期を短くすれば良い。なお、出力ポートの速度は
必ずしも各ポート同一である必要はない。
【0368】なお、共通メモリ2202としてマルチポ
ートメモリ、例えば1入力8で力のデータ書き込み、デ
ータ読みだしを非同期に行えるメモリを用いれば、各出
力ポートの同時読みだしが可能になるため、パラレル展
開をした上でのデータ格納は不要になり、スループット
の向上が期待できる。
【0369】なお、出力ポート部2203のデータ取り
出しは、上位レイヤからの読みだし許可信号により読み
だし許可がされている場合にのみ可能である。共通メモ
リ2202からデータを取り出した出力ポート部220
3は、有意・無意信号、メッセージ番号、後尾信号と共
にこれを上位レイヤ側(SAR処理部、CS処理部等)
に渡す。
【0370】次に、出力ポート部2203からデータを
受け取ったSAR処理部、CS処理部、各再生部におけ
るデータの流れをそれぞれ説明する。
【0371】まず、音声再生部1141につながる出力
ポートのデータの流れを概説する。SAR処理部112
1、CS処理部1131は、それぞれAALタイプ1に
て動作を行うモードにあらかじめ設定されている。この
設定はATMデセル化を制御する主体が行うが、該設定
はシステムバスやレベル線を通して行われても良いし、
内部セルなどに該設定情報を格納した上で通知されても
良い。また、この判断をメッセージ番号ごとに行う形で
も良い。例えば、メッセージ番号のある桁が何番ならA
ALタイプ1などが考えられる。
【0372】SAR処理部1121では、共通バッファ
部1111から受け取ったデータのうち、先頭の1オク
テットをSARヘッダと解釈し、SARH演算部121
1、SARH解析部1212にてこれを解析し、セル抜
け、セル混入の有無などを検査する。その結果、セル混
入が検出された場合は、該一連のデータは廃棄する。ま
た、セル抜けが検出された場合は、抜けセル数分だけダ
ミーパターンを挿入してCS処理部1131に転送する
と共に、ダミーパターン転送中は、共通バッファ部11
11の対応する出力ポート部2203からデータが送ら
れてこないように読みだし許可信号を不許可にセットし
ておく。このとき、出力ポート部2203では、FIF
O、格納終了PS捕捉レジスタ内の値などは固定化(凍
結)され、ダミーパターン出力後の次のセル周期にて該
ペイロードスロット内のデータを、該固定化された値を
そのまま使って取り出せるようになっている。メッセー
ジ番号、有意・無意信号は、そのままCS処理部113
1にも転送される。
【0373】なお、揺らぎ吸収のため、一定量のデータ
が共通メモリ2202内に格納されてから、または最初
の音声セル受信後、一定時間経過の後共通メモリ220
2からのデータ取り出しは開始される。この場合、デー
タ取り出し開始まで読みだし許可信号は不許可とされて
いる。このデータ量/経過時間を外部から設定できるよ
うになっていても良い。
【0374】なお、本実施例では、AALタイプ1の場
合、後尾信号は意味を持たない。
【0375】次に、図38に、共通バッファ部1102
とSAR処理部1121間のデータの流れを示す。この
ように、SARヘッダは、SARペイロード(47オク
テット)の伝送に先立ち、6クロック前からSAR処理
部1121へ送られる。この6クロックの間にSAR処
理部1121は、SARヘッダの演算、解析を終了し、
それに引き続くデータを取り出すか(正常なSARHが
受信されている場合)、否かの判断を行うことになる。
この判断結果は読みだし許可信号に反映される。
【0376】なお、SAR処理部1121は、同112
2、1123、1124と同一の構成のものである。
【0377】CS処理部1131内は、AALタイプ1
の場合はデータは透過して音声再生部1141に渡され
る。この際、有意・無意信号により有効データのみ検
出、転送される。図39にSAR処理部1121とCS
処理部1131の間のデータの流れを示す。
【0378】なお、CS処理部1131は、同113
2、1133と同一の構成のものである。
【0379】音声再生部1141は、CS処理部113
1から受け取ったデータをもとに、これをPCM音声と
解釈し、これを復号化して音声を再生する。
【0380】次に、画像生成部1142につながる出力
ポートのデータの流れを概説する。本ポートのデータの
流れに関しては、画像再生部において再生するのがMP
EG等の画像符号化方式にて符号化されたデータである
ことをのぞいて音声再生部1141につながる出力ポー
トのデータの流れとほぼ同様である。これは、画像情報
の伝送にAALタイプ1が用いられていることによる。
【0381】次に、データ再生部1143につながる出
力ポートのデータの流れを概説する。SAR処理部11
23、CS処理部1133は、それぞれAALタイプ5
にて動作を行うモードにあらかじめ設定されている。あ
るいはメッセージ番号にてその都度判断する。
【0382】SAR処理部1123では、入力されたデ
ータ、有意・無意信号、メッセージ番号、後尾信号はす
べて透過的にCS処理部1133に転送される。これ
は、AALタイプ5においては、AAL・SARレイヤ
の機能はCS−PDUのリアセンブリのみであり、これ
は共通メモリ2202内の該当するペイロードスロット
からのデータを順に取り出すことにより達せられるた
め、それ以外のSAR処理部の機能(SARヘッダの演
算、解析)がヌルであることによるものである。共通バ
ッファ部1102とSAR処理部1123間のデータの
流れは、AALタイプ5にSARHが存在しないため、
ペイロードの1オクテット目のデータが特別扱いを受け
ず、48オクテットのデータが一気にSAR処理部にお
くられる以外は図38と同様である。また、SAR処理
部1123とCS処理部1133間のデータの流れは図
39にある通りである。
【0383】このようにしてCS処理部1133に送ら
れたデータは、ここでCSヘッダ/トレイラの解析が行
われた後、レイヤ2以上の上位レイヤ(本実施例ではX
TP)にCS−SDUが送られる。
【0384】具体的には、図34の構成のCS処理部1
133では、送られたCS−PDUについてCSヘッダ
/トレイラがCSヘッダ/トレイラ解析部1311に転
送され、ここでの解析の結果、正常なCS−PDUが転
送されてきたと判断された場合にのみ該CS−PDUか
ら再生されたCS−SDUがXTPハードウエアに送ら
れる。ここで、CSトレイラの位置はSAR処理部11
23から送られてくる後尾信号にて認識する。
【0385】この図34の構成では、正常なCS−PD
Uが続けて入力されてきた場合にも、正常なCS−SD
Uと続けてXTPハードウエアに送出できるように内部
はデュアルバッファ構造になっている。XTRハードウ
エアにCS−SDUを伝送する際は、図40にあるよう
なデータの流れにて送出を行う。すなわち、XTPハー
ドウエアは、先頭信号にて示された位置をCS−SDU
の先頭とみなし、有効・無効信号の立ち下がり位置をC
S−SDUの終端であると認識する。ここで、上位レイ
ヤ(CPU、またはXTPハードウエア)は、該SDU
がどのアプリケーション/プロセス/スレッド/ポート
の通信に属するものであるかを認識するためにはメッセ
ージ番号レジスタ1315に格納されたメッセージ番号
を用いることは前述の通りである。
【0386】また、図35の構成のCS処理部1133
では、送られたCS−PDUについてのCSヘッダ/ト
レイラがCSヘッダ/トレイラ解析部1316に転送さ
れ、解析されるのは図34の構成のCS処理部と同様で
あるが、本構成ではこの解析結果がでるのを待たず、パ
イプライン式に入力された正常である場合にCS−SD
Uと認識される位置のデータをXTRハードウエア側に
送出してしまう。CSヘッダ/トレイラ解析部1316
にて異常が検出された場合は、XTPハードウエアに対
して現在転送中のCS−SDUに関しては異常が検出さ
れたために廃棄せよという旨の通知が廃棄信号を通して
送られる。正常と判断された場合は、そのままXTPハ
ードウエアは該CS−SDUの処理を継続する。
【0387】図41に、このデータの流れを示す。線号
信号はCS−SDUの先頭位置を、有効・無効信号は、
CS処理部1133から送られているデータが有意であ
る場合にHレベルとなる信号、後尾信号は、CS−SD
Uの最後尾を含むデータの集合がCS処理部から送出さ
れる際にHレベルとなる信号線である。本例では、デー
タの転送がパイプライン的に行われるため、CS処理部
1133からXTPハードウエアへのデータの転送は、
SAR処理部1123からCS処理部1133へのデー
タの流れと同一の周期にて行われることに注意が必要で
ある。なお、図34の場合と同様に、メッセージ番号の
上位レイヤへの通知はメッセージ番号レジスタ1318
を通して行われる。
【0388】次に、データ再生部1144につながる出
力ポートのデータの流れを概説する。SAR処理部11
24、CS処理部1134は、それぞれAALタイプ5
にて動作を行うモードにあらかじめ設定されている。あ
るいはメッセージ番号にてその都度判断される。
【0389】SAR処理部1124では、同1123と
同様に、入力されたデータ、有意・無意信号、メッセー
ジ番号、後尾信号はすべて透過的にCS処理部1134
に転送される。理由、およびデータの流れは同1123
と同様である。
【0390】このようにしてCS処理部1134に送ら
れたデータは、ここでCSヘッダ/トレイラの解析が行
われた後、レイヤ2以上の上位レイヤ(本実施例ではC
PU)にCS−SDUが送られる。
【0391】具体的には、図36の構成のCS処理部1
133において、送られたCS−PDUについてCSヘ
ッダ/トレイラがCSヘッダ/トレイラ解析部1341
に転送され、ここで該ヘッダ/トレイラが解析されると
共に、シリアル/パラレル変換回路1342にて、CS
処理部1134への入力データ信号のパラレル度数から
データバスへのパラレル度数への変換の上、メモリにデ
ータ(CS−SDU)が構成されていく。該ヘッダ/ト
レイラの解析の結果、正常なCS−PDUが転送されて
きたと判断された場合には、CSヘッダ/トレイラ解析
部1341から、CPUに向かって割り込み信号が発せ
られ、CPUにCS−SDUの構築が通知される。転送
されてきたCS−PDUに異常が認められた場合は、そ
れまでメモリ上に構築されてきたCS−SDUは無効化
され、CPUへのCS−SDU構築割り込み信号は発せ
られない。ただし、CS−SDU構築失敗を通知する割
り込み信号をCPU等に発したり、メモリ上にCS−S
DU構築状態に関する情報を格納し、上位レイヤ(CP
U等)が参照できるようになっていても良い。この参照
はシステムバスを通じて行えるようになっていても良
い。CPUに割り込み通知をした後、CPUはバス制御
権をCS処理部1134から奪い、上位レイヤ(レイヤ
2以上)の処理を行う構成になっていても良い。このよ
うな構成の場合、メモリへのデータ(CS−SDU)の
格納までをATM側のクロックで行い、レイヤ2以上の
処理をバス制御権を奪ったCPUが行う形で上位レイヤ
へのクロック乗換を行うことができる。ここで、上位レ
イヤ(CPU)は、該SDUがどのアプリケーション/
プロセス/スレッド/ポートの通信に属するものである
かを認識するためにはメッセージ番号レジスタ1343
に格納されたメッセージ番号を用いることは前述の通り
である。
【0392】なお、ここで、CS処理部1133はCP
U1331のシステムバスの使用状況を観測し、使用し
ていない場合にシステムバスを通してメモリ1332に
アクセスするいわゆるサイクルスチールを行っても良
い。
【0393】以上のATMデセル化装置では、音声再生
部、画像再生部、データ再生部、CS処理部、SAR処
理部の動的な組み合わせの変更、活線挿抜が可能なもの
となっている。
【0394】ここで、各再生部、CS処理部、SAR処
理部などは、活線挿抜が可能であることや、組み合わせ
が自由であることなら、その組み合わせ、属性等を、C
PUなどのATMデセル化装置を制御するモジュールに
通知する場合(例えばボードが挿入された場合など)が
ある。この場合は、オペレータが直接これを入力する方
法の他に、レベル線や、専用のパケットにて該制御モジ
ュールに通知する方法が考えられる。なお、この組み合
わせは、ボートを挿入して行われる場合や、コネクタを
介して行われる場合などが考えられるが、このインタフ
ェースはあらかじめ標準化されたものであってもよい
(たとえばRS−232C等)。
【0395】このような、各再生部の自由な変更、組み
合わせが可能であるのは本装置のAAL機構がAALの
タイプによらず統合されていること、および内部のバッ
ファを共通化していることによるものである。上記の再
生部、CS処理部等の組み合わせは、共通バッファ部の
バッファ量の総量のみで左右される(共通バッファ部を
用いない場合は、再生部の組み合わせ以前に、各出力ポ
ートごとのバッファ量でその出力ポートに接続される再
生部が制限される。またCS−PDU処理、SAR−P
DU処理を行うモジュールの属性が情報源の属性を制限
する。)。
【0396】以上は、物理レイヤ処理、ATMレイヤ処
理を行うATM処理部、共通バッファ部と、その各々の
出力ポートに接続されるSAR処理部、CS処理部、各
再生部により構成されるATMデセル化装置であった。
【0397】以上、本発明の第3の実施例に係るATM
デセル化装置について説明してきたが、続けて、本発明
の第4の実施例に係るATMデセル化装置について説明
する。なお、本実施例に係るATMセル化装置の構成お
よび動作は、上記第3の実施例と同様の部分が多いの
で、ここでは、第4の実施例が第3の実施例と異なる点
を主として説明する。
【0398】次に、図42に、本発明の第4の実施例に
係るATMデセル化装置の構成を示す。このATMデセ
ル化装置も、第3の実施例と同様に音声、画像などのリ
アルタイム情報再生部およびバースト情報再生部を持
ち、これらの属性の異なるメディアをATMデセル化
し、情報の再生を行うものである。
【0399】このATMデセル化装置は、ATM処理部
1401、SAR処理部1411、共通バッファ部14
21、CS処理部1431、1432、1433、14
34、音声再生部1441、画像再生部1442、デー
タ再生部1443、1444を備える。各部の名称と、
各部の動作は第3の実施例のATMデセル化装置とほぼ
同様である。第3の実施例のATMデセル化装置と第4
の実施例の主な違いは、第3の実施例においてはSAR
レイヤ処理をSAR処理部1121、1122、112
3、1124で行っていたのを、第4の実施例において
は単一のSAR処理部1411で行っている点である。
【0400】ATM処理部1401については、ペイロ
ードデータ等を共通バッファ部ではなく、SAR処理部
1411に転送する点をのぞいて第3の実施例における
ATM処理部1101の機能と同様であるので、詳細な
説明は省略する。
【0401】次に図43にSAR処理部1411の内部
構成を示す。このようにSAR処理部1411は、SA
RH演算部4111、SARH解析部4112、シーケ
ンス番号テーブル4113、ラッチ4114を備える。
【0402】SARH演算4111は、第3の実施例に
おける同1211と同様に該SAR処理部がAALタイ
プ1の処理モードにて動作をしている場合に、ATM処
理部1401から送られてくるデータのうち、SARヘ
ッダを取り込んで、このCRC演算、パリティ演算を行
う。この結果を実際に送られてきたSARヘッダと比較
し、現在のモード(誤り訂正モード/誤り検出モードの
状態遷移)を決定するとともに、適当な誤り訂正を行っ
てその結果をSARH解析部4112に送出する。誤り
訂正できない場合は、その旨をSARH解析部4112
に通知して、これを有意・無意信号に反映させる。
【0403】SARH解析部4112は、第3の実施例
における同1212と同様に、SARH演算部4111
から誤り訂正後のSARH(シーケンス番号)を受取
り、セルの到着順序の観測、解析を行う。ただし、その
際に、データと並行して転送されてくる該セルのメッセ
ージ番号をキーとして、該コネクションにおけるシーケ
ンス番号の遷移の様子を記録してあるシーケンス番号テ
ーブル4113に記録してあるシーケンス番号の期待値
をフェッチし、その値と実際の値とを比較して一連の処
理を行う。その解析結果から正常にセルが(セル抜け、
セル混入なく)受信されているときは、有意・無意信号
線を有無(たとえばHレベル)として有効情報の格納を
共通バッファ部1421に通知するとともに、抜けセル
数通知信号を抜けセル数0として、これも共通バッファ
部1421に通知する。セル混入が認められたときは該
セルを廃棄すべく、共通バッファ部1421に向かう有
意・無意信号を無意(たとえばLレベル)としてこれを
通知する。セル抜けと判断されたときは、抜けセル信号
線に対して抜けセル数を適当に設定して共通バッファ部
1421に通知する。この場合、抜けセルに対する補償
(具体的にはダミーデータの挿入)は共通バッファ部1
421にて行うことになる。
【0404】なお、このシーケンス番号テーブル411
3と、VCI/メッセージ番号変換部1014内のVC
I/メッセージ番号変換テーブルとは一体化することも
可能である。ただしこの場合は、ATM処理部とSAR
処理部とで必ずしもレイヤ切り分けができているとはい
えなくなる。
【0405】ラッチ4114は、ATM処理部1401
から受信した後尾信号、メッセージ番号、ポート番号を
適切なタイミング(データ、抜けセル数などの送出タシ
ミング)に合せて共通バッファ部1421に送出させ
る。
【0406】なお、本モジュールがAALタイプ5にて
動作を行う場合には、SARH演算部4111、SAR
H解析部4112の各機能はマスクされ、データはその
まま共通バッファ部1421に送られることとなる。な
お、抜けセル数は常に0、有意・無意信号線はATM処
理部1401から入力された有意・無意信号線と同じで
ある。この場合、本モジュールはリアセンブリの機能の
みを有する。
【0407】また、本例においてもSARH誤り状態、
混入セル数、抜けセル数などを保持し、外部(例えば上
位レイヤ)に通知する手段をSAR処理部1411内に
設けても良い。
【0408】次に、図44に共通バッファ部1421の
内部構成の一例の図を示す。このように共通バッファ分
1421は、入力ポート部1501、共通メモリ150
2、出力ポート部1503(複数個、本例では8個)、
空ペイロードスロットアドレスキュー(以下、場合によ
って移行空PSキューと略記する)1504からなる。
第3の実施例における共通バッファ部1111との主な
違いは、入力ポート部1501が、出力ポート部150
3に対してメッセージ番号、後尾信号、ペイロードスロ
ットアドレスの他に抜けセル数を通知している点と、出
力ポート部がこの抜けセル数に従って抜けセルの補償を
行っている点である。
【0409】入力ポート部1501は、入力データ群を
SAR処理部411から受け取る点、入力データはペイ
ロードデータのみであり、入力されたデータがAALタ
イプ1のデータであれば47オクテット、AALタイプ
5のデータであれば48オクテット(ペイロードの長さ
は有意・無意信号にて判断できる)をそれぞれ共通メモ
リ1502に格納する点、ポート番号指定回路5041
がポートセレクト信号、メッセージ番号、後尾信号、ペ
イロードスロットアドレスの他に抜けセル数を出力ポー
ト部1503に対して送出する点を除いて、第3の実施
例の入力ポート部2201と同様である。図45に、入
力ポート部1501の内部構成の一例の図を示す。
【0410】共通メモリ1502および空ペイロードス
ロットアドレスキュー2204と同様の機能を有する。
【0411】出力ポート部1503は、第3の実施例に
おける出力ポート部2203と同様に入力ポート部15
01から受け取ったペイロードスロットアドレス、メッ
セージ番号、後尾信号、抜けセル数(2203との差
分)などをその内部のキューにため込み、この順序に従
って共通メモリ1502内に格納された該出力ポート向
けのデータを順次取り出して、これを対応するCS処理
分1431〜1434に渡す機能を主に有するが、抜け
セルの補償の機能をも有する点が主な同2203との相
違点である。
【0412】図46に、出力ポート部1503の内部構
成を示す。このように出力ポート部1503は、イネー
ブル付きバッファ5031、FIFO5032、取り出
し制御分5033、格納終了ペイロードスロット捕捉レ
ジスタ5034、カウンタテ5035、セレクタ503
6,ダミーデータ発生部5037から構成される。
【0413】イネーブル付きバッファ5031について
は抜けセル数をも、FIFO5032に格納する点が同
2031との相違点である。
【0414】FIFO5032に関しては、格納終了ペ
イロードスロットアドレス、メッセージ番号、後尾信号
に加えて抜けセル数を格納する点が同2032との相違
点である。
【0415】取り出し制御部5033は、同2033と
同様に、共通メモリ1502からデータを取り出し、こ
れを上位レイヤ(CSレイヤ以上)に渡すべく、必要に
応じてFIFO5032から格納終了ペイロードスロッ
トアドレスを取り出してこれを格納終了ペイロードスロ
ット捕捉レジスタ(以下、場合によって格納終了PS捕
捉レジスタと略記する)5034に格納し、カウンタ5
035の制御と合わせて共通メモリ1502の読みだし
アドレスを生成し、データの取り出しおよび該データを
上位レイヤ(CS処理部1431〜1434)に渡す機
能を有する。また、FIFO5032内が空である場合
などに、上位レイヤに向かって送出する情報が共通メモ
リ1502内に格納されていない旨を通知する機能をも
有する。この通知は有意・無意信号を使って行われる。
また、同2203との差分として、FIFO5032に
格納された抜けセル数を解析し、抜けセルありと判断さ
れる場合は、該抜けセル数分のデータを補償すべく、共
通メモリ1502内のデータはそのまま残して取り出さ
ず、格納終了PS捕捉レジスタ5034の値は保持した
ままにし、そのかわりにセレクタ5036を制御して、
ダミーデータ発生部5037にて発生しているダミーデ
ータを対応するCS処理部1503に抜けセル分(のデ
ータ)だけ送出することにより補間を行う。
【0416】前述のように、セレクタ5036は共通メ
モリ1502から送られてくるデータとダミーデータ発
生部5037にて発生しているダミーデータとを取り出
し制御部5036からの指示に従って選択し、対応する
CS処理部に送出する機能を、ダミーデータ発生部50
37は、セル抜けが検出された場合に該セルに格納され
ていたデータの代わりに挿入されるダミーデータを常
に、または必要に応じて発生する機能を有する。もちろ
ん、本発生部5037にて発生するダミーデータは、ダ
ミーパターン生成部1213と同様にいろいろなパター
ンを送出できるようになっていても良い。
【0417】CS処理部1431〜1434に関して
は、データの送出元が共通バッファ部1421であるの
を除いて、その機能、構成は同1131〜1134と同
様である。ただし、この第4の実施例におけるATMデ
セル化装置においても、第3の実施例と同様に、共通メ
モリからデータを取り出しつつ、CS−PDUの検査を
行い、正常であると判断されてから再度該共通メモリか
ら同一のデータを取り出していく構成も可能である。
【0418】音声再生部1441は、同1141と、画
像再生部1442は同1142と、データ再生部144
3は同1143と、データ再生部1444は同1144
と同様の構成を有する。
【0419】本実施例におけるATMデセル化装置にお
いては、フルATMセル流を処理するクロックと、音
声、画像、データを直接処理するクロックとの乗換は、
共通バッファ部の出力ポート部1503において共通メ
モリ1502からデータを取り出す際、または取り出し
た直後に行っても良いし、CS処理部1431〜144
4内、またはその後に、例えばバス制御権を明け渡すこ
とにより行っても良い。この場合、モジュール内部にデ
ュアルポートメモリを有する構成となっていても良い。
また、共通メモリ1502がマルチポートメモリとなっ
ていても良いし、CS処理部内のバッファがデュアルポ
ートメモリとなっていても良い。
【0420】このような構成のもとに、この第4の実施
例のATMデセル化装置においてATMデセル化を行っ
た場合の流れを概説する。
【0421】呼設定手順、OAM手順などは第3の実施
例の場合と同様であるとする。
【0422】また、以下の例では、第3の実施例と同様
に図42において、すべての再生部が稼動している状
態、即ち例えば64kbpsの音声と例えば10Mbp
sの画像(ともにCBR)がリアルタイム通信として
(AALタイプ1にて)稼動しており、また、データ再
生部1443,1444はバーストデータを不定期に受
信しているような状態(AALタイプ5にて)であると
仮定して説明を行う。
【0423】入力データは、第3の実施例と同様にまず
ATM処理部1401に入力される。ATM処理部14
01の接続先がSAR処理部1411である点を除いて
は、ATM処理部1401でのデータの流れは第3の実
施例と同様である。詳細は省略する。
【0424】SAR処理部1411に入力されたペイロ
ードデータは、並行して入力されるメッセージ番号に従
って該データのAALタイプが判断され、AALタイプ
1での処理はシーケンス番号テーブル4113への参照
により、正しいデータ伝送が網において行われてきたか
の判断がされ、正常と判断された場合は抜けセル数=
0、メッセージは有効として、セル抜け、あるいはセル
混入が認められたときは該情報を抜けセル数、有意・無
意各信号線に反映させたうえで、共通バッファ部142
1にデータ、後尾信号、ポート番号、メッセージ番号、
抜けセル数、有意・無意信号が転送される(図47参
照)。
【0425】次に共通バッファ部1421では、抜けセ
ル数を入力ポート部1501が該当する出力ポート部1
503に伝送する点、出力ポート部1503が、抜けセ
ル数に応じて共通メモリ1502からのデータ取りだし
を一時中断し、代わりに出力ポート部1503内にて生
成しているダミーデータを外部(対応するCS処理部)
に送出する点、上記レイヤから読みだし許可信号がこな
い点を除いて第3の実施例の共通バッファ部1111と
同様である(図48参照)。
【0426】以上の第4の実施例におけるATMデセル
化装置においては、音声再生部、画像再生部、データ再
生部、CS処理部の動的な組み合わせの変更、活線挿抜
が可能なものになっている。
【0427】ここで、各再生部、CS処理部などは、活
線挿抜が可能であることや、組み合わせが自由であるこ
とから、その組み合わせ、属性等を、CPUなどのAT
Mデセル化装置を制御するモジュールに通知する場合が
あるが、この点については第3の実施例と同様にその通
知などを行う。
【0428】以上は、ATM処理部、SAR処理部、共
通バッファ部と、その各々の出力ポートに接続されるC
S処理部、各再生部により構成されるATMデセル化装
置であった。
【0429】なお、図50に見られるような受信したA
TMセル流を並列してフィルタリング(ATMセルヘッ
ダ、または上位レイヤのヘッダ/トレイラを含んでも良
い)し、必要なセルのみを取り込み、後のSAR処理、
CS処理、各再生処理を行う方式において、AALを統
合する形でSAR処理、CS処理を実現することも可能
である。この場合、例えば各フィルタリング装置ごとに
揺らぎ吸収、待ち合わせのためのバッファを準備する必
要はあるが、該バッファの前後に、前記出力ポート部2
203の選択機能を省いた入力ポート部2201と、出
力ポート部2203を設け、さらに図33のSAR処理
部、CS処理部1133,1134とほぼ同様の機能の
同部を入力ポート部、バッファ、出力ポート部、SAR
処理部、CS処理部、再生部の順に配列する。あるい
は、前記出力ポート部の選択機能を省いた入力ポート部
1501、出力ポート部1503を設け、SAR処理
部、入力ポート部、バッファ、出力ポート部、CS処理
部、再生部の順に配列することによってATMデセル化
装置を構成することができる。この場合、各バッファの
容量を任意に選択できる機構を設けても良い。
【0430】また、図49にあるように、ATM処理
部、SAR処理部、CS処理部を共用し、共通バッファ
を介して各再生部に転送する構成も構築可能である。
【0431】また、本実施例ではハードウェア論理によ
る上位レイヤ処理実体としてXTPハードウェアを用い
たが、その他の高速プロトコル(例えばTP++、NE
TBLT、VMTP)を用いても良い。
【0432】なお、これらの構成のATMデセル化装置
にて、上位レイヤ(例えばXTPハードウェア、CPU
等)の処理能力がオーバーしたなどの原因で、CS処理
部、SAR処理部、共通バッファ部に対してバックプレ
ッシャーの形でデータ送出制御を要請できる形としても
良い。この場合、例えば第3の実施例のATMデセル化
装置において、共通バッファ部1111の出力ポート部
2203が受信する読みだし許可信号の発信源が対応す
るSAR処理部(SARレイヤ)のみでなく、更に上位
のレイヤからも発信可能とすることにより該機能を実装
することができる。その場合、有意・無意各信号等を通
して各レイヤ処理機能を一時停止させる必要がある。ま
た、第4の実施例においては、第3の実施例のように読
みだし許可信号を、共通バッファ部1421に対して、
新たに実装することにより、該機能を実現できる。
【0433】また、これまでの構成では、共通バッファ
部1111/1421において後尾信号、メッセージ番
号は出力ポート部2203/1503内のFIFOに格
納されていたが、これらの値はデータと並行して共通メ
モリ2202/1502り格納されても良い。
【0434】また、共通バッファ部1111/1421
の出力ポートの一つをシグナリング・OAM処理、およ
び管理等専用に割り振っても良い。
【0435】以上、本発明の第3および第4の実施例に
係るATMデセル化装置について詳細に説明してきた
が、第3の実施例においてはATMレイヤ処理、物理レ
イヤ処理を共用しているため、ハードウェア量の削減と
制御の単純化をはかることができ、第4の実施例におい
てはSARレイヤ処理、ATMレイヤ処理、物理レイヤ
処理を共用しているため、ハードウェア量の削減と制御
の単純化をはかることができる。
【0436】また、第3の実施例においてはATM処理
部とSAR処理部、第4の実施例においてはSAR処理
部とCS処理部の間に各出力ポートごとに個別のバッフ
ァを用意するのではなく、共通のバッファを用意してい
る。
【0437】ここに、通常、情報のATMデセル化を行
う際には、揺らぎ吸収のためのデータの待ち合わせであ
るとか、セル廃棄時などのデータの待ち合わせ、あるい
はバーストの吸収のためのバッファリング機構が必須と
なる。従来、このバッファリング機構を個々の出力ポー
トごとに準備する場合、その出力ポートの最大スループ
ット、最大バースト、あるいは(受信情報処理機構との
組み合わせによる)バッファにたまり得るデータ量の最
大量に応じた容量のバッファを設けることとなり、必要
以上に大きな容量のバッファを必要とし、かつ受信情報
のメディアや属性の変更に柔軟に対応することができな
かった。例えば、画像の符号加速度を増加させる、揺ら
ぎ吸収時間を可変とすることなどができなかったこれに
対し、このように共通バッファ部を各出力ポート間で共
通に用いることによりこれら受信情報処理機構のスルー
プット、バーストのばらつはが平滑化され、弾力性にと
んだ構成とすることができる。最大スループットや、最
大バースト、揺らぎ吸収時間などの値の設定の際の制約
条件は、共通バッファ部の総バッファ量に依存すること
となり、柔軟性の向上が期待できる。また、結果として
各出力ポート間でバッファを共用しているため、ハード
ウェア量(バッファ量)の削減を期待することができ
る。
【0438】各実施例のATMデセル化装置の構成は、
明確にレイヤ間の切り分けがなされており、各レイヤ処
理の変更や改良(たとえばハード処理からソフト処理へ
の変更、あるいはその逆)に柔軟に対処することが可能
である。
【0439】また、各実施例のATMデセル化装置にお
いては、SAR処理部がAALのリアセンブリの機能
と、AALタイプ1の(リアセンブリ以外の)その他の
機能を有しており、外部からの指定により双方の機能に
て動作をさせることもリアセンブリの機能のみで動作さ
せることも可能であること、また、CS処理部がAAL
タイプ5のCSレイヤの機能の内、少なくともCPCS
レイヤの機能を有しており、外部からの指定によりこの
機能にて動作させることも、入力データを透過させるこ
とも可能であることから、以下の要領でATMデセル化
を行うことができる。即ち、AALタイプ1にてATM
デセル化を行う場合は、ATM処理部から入力されてき
たデータをSAR処理部にてAALタイプ1の処理を行
い、その後CS処理部を透過させるという形でこれを行
うことができる。
【0440】また、AALタイプ5にてATMデセル化
を行う場合は、ATM処理部から入力されてきたデータ
をSAR処理部にてCS−PDUのリアセンブリのみを
行ってCS処理部にこれを渡し、CS処理部ではデータ
のCSレイヤ処理を行ってAAL−SDUを生成すると
いう形でこれを行うことができる。つまり、同一の機構
において簡単な切り替えを行うのみで入力データのAT
Mデセル化をAALタイプ1、AALタイプ5の双方に
おいて行うことができる。
【0441】このような構成とすることで、AALタイ
プ1にてAAL処理を行うリアルタイム系情報処理機構
と、AALタイプ5にてAAL処理を行うデータ系情報
処理機構を出力先として情報処理を行うATMデセル化
装置を構成する場合、これらの機構を統合することがで
き、その扱う情報の属性(リアルタイム系であるか、デ
ータ系であるか)、性質(速度など)、組み合わせを自
由に選択、あるいは組替えが行えることとなる。これは
各処理部がAALのタイプを問わなくなり、任意の構成
・組み合わせにてメディアを問わずシステムを組めるこ
とによるものである。よって、ATMデセル化機構の統
合化、効率化、柔軟化をはかることが可能になる。
【0442】なお、ここまでの各実施例においては、C
S処理部とSAR処理部が分離した形態での例を示した
が、CSレイヤの処理とSARレイヤの処理を単一のモ
ジュールにて行い、該モジュールがAALタイプ1とA
ALタイプ5の処理を切り替えて行うような構成のAT
Mデセル化装置も本発明に含まれるものである。
【0443】また、各実施例を見てもわかるように、S
AR処理部、CS処理部に各該当レイヤの全機能を含む
必要は必ずしもなく、適当に機能配分を変える形でいろ
いろの構成が、本発明の有効性を失わない形で可能であ
る(例えば明確なレイヤ間切り分けは行われてないが、
AALタイプ1とAALタイプ5の切り替えが容易に可
能な構成のATMデセル化装置)、このようなATMデ
セル化装置も本発明に含まれるものである。
【0444】なお、本文中でも述べたが、バーストデー
タ通信用のAALとして、AALタイプ5ではなく、A
ALタイプ3/4を用いるものとし(あるいはAALタ
イプ3/4と、AALタイプ5を選択できるものと
し)、行われる通信の属性に従ってAALタイプ1とA
ALタイプ3/4(あるいはAALタイプ1とAALタ
イプ5とAALタイプ3/4)の切り替えが容易に可能
な構成のATMデセル化装置も本発明に含まれるもので
ある。なお、この場合はAALタイプ1とAALタイプ
5とを切り替える構成のATMデセル化装置と比較し
て、先に説明したような統合することによる利点は継承
するが、AALタイプ3/4のAALレイヤでの処理が
重い分、構成は若干複雑なものとなる。
【0445】また、リアルタイム情報のATMデセル化
を本実施例ではAALタイプ1にて行っているが、これ
をAALタイプ2も選択できる形にて本装置を構成する
ことも可能である(AALタイプ2は、AALタイプ1
とAALタイプ5とを組み合わせたような形で構成され
る可能性が高い。よって、本装置をAALタイプ2にも
拡張することは容易に可能である)。
【0446】また、ユーザ独自のAALレイヤ機能を定
義できるAALタイプXをも選択できる形にして本装置
を構成することも可能である。
【0447】また、LAN内など独自のプロトコルを選
択できる場合など、バーストデータに限らず音声・画像
などのリアルタイム系の通信もAALタイプ5に含め
(長さ表示やCRC演算などを省略することも可)、あ
るいは反対に両(バースト、リアルタイム)属性の通信
をAALタイプ1(あるいはAALタイプX)に含め、
統合環境にてAALサービスを提供するような構成も、
本発明に含まれるものである。
【0448】なお、パソコン等の各種端末、あるいはC
PUの処理能力の急激な進展により、音声や画像などの
リアルタイム情報の処理をも、CPU1331にて行う
ような構成が増えていくと考えられる。この場合につい
て以下に説明する。
【0449】この場合、データ再生部1143、あるい
はデータ再生部1144がそのまま音声・画像などのリ
アルタイム情報の再生部ともなり、システムバス上にデ
ータ情報の他にリアルタイム情報も流れるな構成とな
る。この場合は、音声、あるいは画像などに割り当てた
メッセージ番号をCS処理部が認識した場合は、該情報
を透過させてシステムバスなりXTP/プロトコル処理
プロセッサ等に該情報を転送し、データに割り当てられ
たメッセージ番号をCS−PDU処理部が認識した場合
は、CSレイヤ処理を行ったのちにシステムバス、ある
いはXTP/プロトコル処理プロセッサに転送するよう
な形とすれば良い。
【0450】また、これまでの説明では、各出力ポート
は同一のスループットを持った構成であったが、互いに
異なるスループットを各/一部の各出力ポートが有して
いる構成でも良い。
【0451】また、各実施例では、AALタイプ1にお
けるストラクチャ情報転送や、クロック再生(タイミン
グ情報転送)については言及していないが、これらの機
能を省いて実装することも、これらの機能をも含めて実
装することも共に可能である。特に、ストラクチャ情報
転送においては、各モジュール間に接続されている(A
ALタイプ1の時は本来利用されない)後尾信号を用い
て(流用して)フレーム位置を指示することが可能であ
る。
【0452】また、各実施例ではAALタイプ1におけ
るユーザ間情報転送について言及していないが、AAL
タイプ5と同様にAALレイヤ以上へのプリミティブと
して提供することも可能である。その際は、AALタイ
プ5と同様に後尾信号を用いてこれを行っても良い。
【0453】また、上位レイヤのアーキテクチャとし
て、データ再生部A、Bのシステムバスが同一のもので
あっても良いし、マルチシステムバス構成になっていて
も良い。また、CPUが各レイヤごとに用意されている
ような直列型のマルチCPU構成、またはシステムバス
にCPUが複数個関わっているような並列型のマルチC
PU構成になっていても良い。また、同一のAAL処理
部(SAR処理部、CS処理部)から複数の上位レイヤ
処理装置に分岐して処理を行う形成、または反対にAA
Lまでの処理をタイプ別の処理にて行い、上位レイヤの
処理を単一の装置(たとえばCPU)などで行う構成で
も良い。例えば、本実施例においては、音声、画像再生
処理を専用装置において行っているような構成の例を記
述したが、前述のように音声、画像処理がシステムにつ
ながるCPU、メモリにより成されるような構成であっ
ても良い。また、図34、図35および図36の構成で
は、システムバスにメモリを接続している形態であった
が、これらメモリ(の一部)をCS処理部内部に含むよ
うな構成になっても良い。
【0454】また、各実施例においては上位レイヤのア
ーキテクチャとしては、レイヤ3・4処理ハードウエア
としてXTPを、ソフト処理用としてCPUを用いた
が、その他のハードウエア・ソフトウエアを実装するこ
ともむろん可能である。例えば、上位レイヤとして、L
LC、SNAP、NLPIDなどを識別して複数のプロ
トコルを実装し、マルチプロトコル対応とすることも可
能である。
【0455】また、上記と関連して、各実施例では網と
のインターフェース点(例えばSB点、TB点、または
独自インターフェース)を1つしか持っていないが、イ
ンターフェース点を複数個持つ、同様の構成のATMデ
セル化装置も容易に類推可能である。これらのインター
フェース点が共通の上位レイヤ処理実態を有すること
で、本デセル化装置を(マルチプロトコル)ブリッジ/
(マルチプロトコル)ルーター/(マルチプロトコル)
ゲートウエイとして構成することも可能である。
【0456】
【発明の効果】本発明によれば下記のような作用効果が
期待できる。
【0457】第1の発明のATMセル化装置において
は、少なくとも一つのCS−PDU生成部、一つの共通
バッファ部、および一つのATMセル生成部を少なくと
も構成要素としていることにより、各情報源ごとに入力
されてきたAAL−SDUに対して、(1)ATMアダ
プテーションレイヤ処理・ATMセル化処理を行い、そ
の後これを多重して外部に送出するように構成したAT
Mセル化装置、および(2)レイヤ2処理を行い、その
後これを多重してATMセル化処理を行う構成したAT
Mセル化装置のいずれと比較しても、ATMアダプテー
ションレイヤ(の下位サブレイヤ)とATMレイヤ、物
理レイヤ処理を共用している分、ハードウェア量の削減
がはかれる。
【0458】また、第2の発明のATMセル化装置にお
いては、少なくとも一つのCS−PDU生成部、SAR
−PDU生成部、一つの共通バッファ部、一つのATM
セル生成部を少なくとも構成要素としていることによ
り、各情報源ごとに入力されてきたAAL−SDUに対
して、ATMレイヤ、物理レイヤ処理を共用している
分、ハードウェア量の削減がはかれる。
【0459】またこれと共に、CS−PDU生成部とA
TMセル生成部の間に、各入力源ごとにバッファを用意
するのではなく、共通のバッファを用意することによ
り、各々の入力源から入力される情報のバースト性に対
して弾力性を持つこととなる。即ち、各入力源からのバ
ースト流をこの共通バッファ部により束ねることによ
り、全体的にトラヒックの平滑化が図れることとなり、
大幅なバッファ量の削減が実現できる。
【0460】また、例えば音声と画像、バーストデータ
などというように、多様な速度を有する入力情報源に対
し、それぞれ個別にバッファを用意した場合、入力源と
して考えられるものの中で、最大限に必要なバッファ量
をあらかじめ準備しておく必要がある。これは、このバ
ッファ量で規定される以上の情報出力速度を有する情報
源を接続した場合、情報のバッファあふれを生じてしま
い、ATMセル化を行えなくなるからである。これに対
し、全入力源に対して共通のバッファを用意することに
より、情報源の速度のひろがりの点に関しても弾力性を
持つことができる。すなわち、全入力ポートごとに大容
量のバッファを用意することなく、共通バッファ部の総
バッファ量にて各情報源の出力速度の和が規定されるこ
とになり、この点でもバッファ量の削減をはかることが
できる。
【0461】第3の発明のATMセル化装置において
は、CS−PDU生成部がAALタイプ5のCSレイヤ
処理の内、CPCSレイヤ処理を実行する機能を有して
おり、外部からの指定によりこの処理機能にて動作させ
ることも、入力データを透過させることも可能であるこ
と、また、SAR−PDU生成部が、AALのセグメン
テーションの機能と、AALタイプ1の(セグメンテー
ション以外の)他の処理機能を有しており、外部からの
指定により双方の処理を実行させることもセグメンテー
ション処理のみ実行させることも可能であることから、
上位レイヤから入力されてきたデータをAALタイプ1
にてATMセル化を行う場合は、CS−PDU生成部を
透過させ、SAR−PDU生成部にてAALタイプ1の
SARレイヤ処理を行い、その後ATMセル生成部にて
ATMセルを生成するという形でATMセル化を行い、
AALタイプ5にてATMセル化を行う場合は、CS−
PDU生成部にてデータのCSレイヤ処理を行ってCS
−PDUを生成し、その後SAR−PDU生成部にてこ
れらCS−PDUのセグメンテーションのみを行ってA
TMセル生成部にこれを渡し、ATMセル生成部にて最
終的なATMを生成するという形でATMセル化を行う
ことができ、同一の機構において簡単な切り替えを行う
のみで入力データのATMセル化をAALタイプ1、タ
イプ5双方において行うことができる。AALタイプl
と、AALタイプ5には、その構造において、AALタ
イプ5においてCSヘッダ、トレイラ処理を行うこと、
およびAALタイプ1においてSARヘッダ処理を行う
ことにその差分を見いだすことができるが、本発明のよ
うな構造とすることにより両AAL処理を単一の機構に
て行うことができる。このような構成とすることで、A
ALタイプ1にてAAL処理を行うリアルタイム系情報
源と、AALタイプ5にてAAL処理を行うデータ系情
報源を入力源として情報送信を行うARMセル化装置を
構成する場合、その入力源の属性(リアルタイム系であ
るか、データ系であるか)、性質(速度など)、組み合
わせを自由に選択、あるいは組み替えが行えることとな
り、ATMセル化機構の統合化、効率化、柔軟化をはか
ることが可能になる。
【0462】また、上記第1および第2の発明のATM
セル化装置において、前記共通バッファ部がその内部
に、CS−PDU生成部、あるいはSAR−PDU生成
部ごとに論理FIFOを構成し、さらに上記ATMセル
生成部がセル周期ごとに上記論理FIFOに格納された
情報量を計測し、該論理FIFO内にセルを生成するに
十分な量の情報が格納されている場合はこの条件を満た
す論理FIFOのうちから一つを選択してここから情報
を取り出し、ATMセル化を行い、この条件を満たす論
理FIFOがない場合はその他のセルを送出することに
より、この時点で各入力源から入力されたセル化が可能
な情報の多重化、およびセル化が行われ、更に共通バッ
ファから取り出されてATMセル化されたATMセル流
は、各入力情報源についてATM多重されていることと
なり、統計多重効果が期待できる。
【0463】また、第1および第2の発明のATMセル
化装置において、前記CS−PDU生成部に入力される
情報ごとにAALタイプを登録しておき、ATMセル生
成部がこれに従ってATMセル化を行うことにより、い
ろいろな属性を有した情報源からの情報のセル化を単一
のATMセル生成部により行うことができる。
【0464】一方、第4の発明のATMデセル化装置に
おいては、SAR処理部がAALのリアセンブリ処理
と、AALタイプ1の(リアセンブリ以外の)その他の
処理を実行する機能を有しており、外部からの指定によ
り双方の処理を実行させることもリアセンブリ処理のみ
実行させることも可能であること、また、CS処理部が
AALタイプ5のCSレイヤ処理の内、少なくともCP
CSレイヤ処理を実行する機能を有しており、外部から
の指定によりこの処理機能にて動作させることも、入力
データを透過させることも可能であることから、以下の
要領でATMデセル化を行うことができる。まず、AA
Lタイプ1にてATMデセル化を行う場合は、ATM処
理部から入力されてきたデータをSAR処理部にてAA
Lタイプ1のSARレイヤ処理を行い、その後CS処理
部を透過させるという形でこれを行うことができる。ま
た、AALタイプ5にてATMデセル化を行う場合は、
ATM処理部から入力されてきたデータをSAR処理部
にてCS−PDUのリアセンブリのみを行ってCS処理
部にこれを渡し、CS処理部ではデータのCSレイヤ処
理を行ってAAL−SDUを生成するという形でこれを
行うことができる。つまり、同一の機構において簡単な
切り替えを行うのみで入力データのATMデセル化をA
ALタイプ1、AALタイプ5の双方において行うこと
ができる。
【0465】AALタイプ1と、AALタイプ5は、そ
の構造において、AALタイプ5においてCSヘッダ、
トレイラ処理を行うこと、およびAALタイプ1におい
てSARヘッダ処理を行うことにその差分を見いだすこ
とができるが、本発明のような構造とすることにより両
AAL処理を単一の機構にて行うことができる。このよ
うな構成とすることで、AALタイプ1にてAAL処理
を行うリアルタイム系情報処理機構と、AALタイプ5
にてAAL処理を行うデータ系情報処理機構を出力先と
して情報処理を行うATMデセル化装置を構成する場
合、その扱う情報の属性(リアルタイム系であるか、デ
ータ系であるか)、性質(速度など)、組み合わせを自
由に選択、あるいは組替えが行えることとなり、ATM
デセル化機構の統合化、効率化、柔軟化をはかることが
可能になる。
【0466】また、第5の発明のATMデセル化装置に
おいては、一つのATM処理部、一つの共通バッファ
部、少なくとも一つのSAR処理部、少なくとも一つの
CS処理部を少なくとも構成要素としていることによ
り、各受信情報処理機構間でATMセルの物理レイヤ処
理、およびATMレイヤ処理の共用をはかることがで
き、ハードウエア量の削減をはかることができる。
【0467】また、第6の発明のATMデセル化装置に
おいては、一つのATM処理部、一つのSAR処理部、
一つの共通バッファ部、少なくとも一つのCS処理部を
少なくとも構成要素としていることにより、各受信情報
処理機構間でATMセルの物理レイヤ処理、およびAT
Mレイヤ処理、SAR処理部においてAAL・SARレ
イヤ処理の共用をはかることができ、ハードウエア量の
削減をはかることができる。
【0468】また、上記第5および第6の発明のATM
デセル化装置において、共通バッファ部を用いることに
より、以下に述べるような効果を得ることができる。
【0469】まず、共通バッファ部を揺らぎ吸収用バッ
ファとして用いることにより、ATM通信に特有のAT
Mセルの到着揺らぎの吸収をこのモジュールを用いて行
うことが可能である。
【0470】また、共通バッファ部の各出力ポートには
本ATMデセル化装置を登しているATM端末装置が扱
う各々のメディア、属性、性質に応じた受信情報処理機
構が(複数個)接続されることになるが、従来はこれら
の受信情報処理機構のそれぞれに、その最大スループッ
ト、または(受信情報処理機構の組み合わせによる)バ
ッファにたまりえるデータ量の最大量に応じた容量のバ
ッファ部を設けていたため、必要以上に大きな容量のバ
ッファを必要とし、かつ受信情報処理機構の変更に柔軟
に対応することができなかった。これに対し、このよう
に共通バッファ部を各出力ポート間で共通で用いること
により、これら受信情報処理機構のスループットのばら
つきが平滑化され、弾力性に富んだ構成とすることがで
きるとともに、大幅なハードウエア量の削減をはかるこ
とが可能となる。
【0471】また、従来の各出力ポートごとに設けられ
ていたバッファ部は、該ポートへの情報(セル)の到着
のバースト性を吸収する用途にも用いられていた。この
観点からも各ポートごとに設けられたバッファ部は想定
される最大バーストに対応したバッファ部を用いるのに
対し、共通バッファ部にて全ての出力ポートを共有する
ことにより、一部の出力ポートへのバーストを吸収して
平滑化することができることから、バースト吸収の観点
からも弾力性を持つ構成といえる。
【0472】また、これら第5および第6の発明のAT
Mデセル化装置の構成は、明確にレイヤ間の切り分けが
なされており、各レイヤ処理の変更や改良(たとえばハ
ード処理からソフト処理への変更、あるいはその逆、プ
ロトコルのへのうなど)に柔軟に対処することが可能で
ある。
【0473】また、これら第5および第6の発明のAT
Mデセル化装置の構成ではメディアを問わない構成とな
っており、リアルタイム系、データ系を問わず自由な構
成、組み合わせのATMデセル化装置を構成することが
できる。
【0474】また、第7の発明のATMデセル化装置に
おいては、バッファ入力手段がバッファ出力手段に対し
てセルの抜けに関する情報を送出しており、バッファ出
力手段はセルの抜けがあると判断される場合はバッファ
からデータを取り出すことをせず、バッファ出力内部に
て抜けたセル数分のデータの補償を適当な形で行い、適
当な補償を行った後にバッファからデータを取り出すこ
とによりバッファ出力手段の後段にて必要なデータを抜
けデータ無しの状態で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るATMセル化装置
を示す構成図
【図2】CS−PDU生成部の内部構成の一例とその周
辺回路を示す構成図
【図3】AALタイプ5のCS−PDUのフォーマット
を示す図
【図4】CS−PDU生成部の内部構成の他の例とその
周辺回路を示す構成図
【図5】共通バッファ部の内部構成の一例
【図6】入力ポート部201の内部構成を示す図
【図7】共通メモリ202を示す構成図
【図8】出力ポート部203の内部構成を示す図
【図9】共通バッファ部の内部構成の他の例
【図10】出力ポート部206の内部構成を示す図
【図11】格納終了ペイロードスロットアドレスストア
の内部構成を示す図
【図12】ATMセル生成部の内部構成を示す図
【図13】メッセージ番号解析部303内のテーブルの
構成例
【図14】共通バッファ部とATMセル生成部間のデー
タの流れを説明するための図
【図15】SARH付与部とATMH付与部間のデータ
【図16】ユーザインタフェースを説明するための図
【図17】XTPとCS−PDU生成部1100間のデ
ータの流れを説明するための図
【図18】共通メモリ202へのデータの書き込みを説
明するための図
【図19】クロック乗換機能を有する場合の入力ポート
部211の内部構成を示す図
【図20】本発明の第2の実施例に係るATMセル化装
置を示す構成図
【図21】SAR−PDU生成部の内部構成
【図22】従来のマルチメディア通信の実現手法の一例
を説明するための図
【図23】従来のマルチメディア通信の実現手法の他の
例を説明するための図
【図24】従来のマルチメディア情報のATMセル化手
法の一例を示す図
【図25】従来のマルチメディア情報のATMセル化手
法の他の例を示す図
【図26】本発明の第3の実施例に係るATMデセル化
装置を示す構成図
【図27】ATM処理部1101の内部構成を示す図
【図28】VCI・メッセージ番号変換テーブルを示す
【図29】共通バッファ部1111の内部構成を示す図
【図30】入力ポート部2201の内部構成を示す図
【図31】共通メモリの内部構成を示す図
【図32】出力ポート部2203の内部構成を示す図
【図33】SAR処理部の内部構成を示す図
【図34】CS処理部1133の構成の一例を示す図
【図35】CS処理部1133の構成の他の例を示す図
【図36】CS処理部1134の構成の一例を示す図
【図37】ATM処理部1101と共通バッファ部11
11間のデータの流れおよびATM処理部1401とS
AR処理部1411間のデータの流れを説明するための
【図38】AALタイプ1の時の共通バッファ部111
1とSAR処理部間のデータの流れを説明するための図
【図39】SAR処理部とCS処理部間のデータの流れ
を説明するための図
【図40】CS処理部の一例とXTP間のデータの流れ
を説明するための図
【図41】CS処理部の他の例とXTP間のデータの流
れを説明するための図
【図42】本発明の第4の実施例に係るATMデセル化
装置を示す構成図
【図43】SAR処理部1411の内部構成を示す図
【図44】共通バッファ部1421の内部構成を示す図
【図45】入力ポート部1501の内部構成を示す図
【図46】出力ポート部1503の内部構成を示す図
【図47】SAR処理部1411と共通バッファ部14
21間のデータの流れを説明するための図
【図48】共通バッファ部1421とCS処理部間のデ
ータの流れを説明するための図
【図49】ATMデセル化装置の構成の他の例を示す図
【図50】従来のATMデセル化装置の一例を示す図
【図51】従来のATMデセル化装置の他の例を示す構
成図
【図52】従来のATMデセル化装置のさらに他の例を
示す構成図
【符号の説明】
101…音声情報源、102…画像情報源、103…デ
ータ情報源、104…データ情報源B、111…CS−
PDU生成部A、112…CS−PDU生成部B、11
3…CS−PDU生成部C、114…CS−PDU生成
部D、121…共通バッファ部、131…ATMセル生
成部、400…CS−PDU生成部、401…カウン
タ、402…PAD挿入回路、403…AL挿入回路、
404…Length挿入回路、405…CRC演算回
路、406…メッセージ番号レジスタ、410…CS−
PSU生成部、44…トリガレジスタ、412…ポイン
タレジスタ、413…長さレジスタ、414…メッセー
ジ番号レジスタ、415…カウンタ、416…比較器、
417…PAD挿入回路、418…AL挿入回路、41
9…Length挿入回路、420…CSC演算回路、
201…入力ポート部、202…共通メモリ、203…
出力ポート部、204…空ペイロードスロットアドレス
キュー、205…格納終了ペイロードスロットアドレス
キュー、611…入力ポート制御部、612…空ペイロ
ードスロット捕捉レジスタ、613…カウンタ、614
…シリアル・パラレル変換部、615…同期判断部、6
31…取り出し制御部、632…格納終了ペイロードス
ロット捕捉レジスタ、633…カウンタ、66…出力ポ
ート部、67…格納数量ペイロードスロットアドレスス
トア、211…入力ポート部、661…取り出し制御
部、662…格納終了ペイロードスロット捕捉レジス
タ、663…カウンタ、664…選択制御部、671…
格納終了ペイロードスロットアドレスキュー、672…
格納終了フラグ、301…シーケンサ、302…トリガ
生成回路部、303…メッセージ番号解析部、304…
SARH付与部、305…ATMH付与部、306…有
意・無意解析部、307…無効セル生成部、308…セ
レクタ、309…制御部、711…入力ポート制御部、
712…空ペイロードスロット捕捉レジスタ、713…
カウンタ、714…シリアル・パラレル変換部、715
…同期判断部、716…データ整列確認回路、717…
ラッチ回路、501…音声情報源、502…画像情報
源、503…データ情報源A、504…データ情報源
B、511…CS−PDU生成部A、512…CS−P
DU生成部B、513…CS−PDU生成部C、514
…CS−PDU生成部D、521…SAR−PDU生成
部A、522…SAR−PDU生成部B、523…SA
R−PDU生成部C、524…SAR−PDU生成部
D、531…共通バッファ部、541…ATMセル生成
部、801…SARバッファ部、802…SARH演算
部、803…SARH挿入部、804…SAR制御部、
901…メディア情報源、902…AAL処理部、90
3…セル化部、904…セル多重化部、911…メディ
ア情報源、912…レイヤ2処理部、913…セル化
部、914…多重化機能、1101…ATM処理部、1
111…共通バッファ部、1121〜1124…SAR
処理部、1131〜1134…CS処理部、1141…
音声再生部、1142…画像再生部、1143…データ
再生部A、1144…他再生部B、1011…伝送路イ
ンターフェース部、1012…セル同期・デスクランブ
ル部、1013…ヘッダ・ペイロード分離部、1014
…VCI/メッセージ番号変換部、1015…制御部、
2201…入力ポート部、2202…共通メモリ、22
03…出力部、2204…空ペイロードスロットアドレ
スキュー、2011…入力ポート制御部、2012…カ
ウンタ、2013…空ペイロートスロット補捉レジス
タ、2014…ポート番号指定回路、2015…データ
ラッチ、2031…イネーブル付きバッファ、2032
…FIFO、2033…取り出し制御部、2034…格
納終了ペイロードスロット補捉レジスタ、2035…カ
ウンタ、1211…SARヘッダ演算部、1212…S
ARヘッダ解析部、1213…ダミーパターン制西部、
1214…セレクタ、1215…ラッチ、1311…C
Sヘッダ/トレイラ解析部、1312…バッファA、1
313…バッファB、1314…セレクタ、1315…
メッセージ番号れじすた、1316…CSヘッダ/トレ
イラ解析部、1317…先頭信号生成部、1318…メ
ッセージ番号レジスタ、1319…バッファ、1341
…CSヘッダ/トレイラ解析部、1342…シリアル/
パラレル変換回路、1343…メッセージ番号レジス
タ、1401…ATM処理部、1411…SAR処理
部、1421…共通バッファ部、1431〜1434…
CS処理部、1441…音声再生部、1442…画像再
生部、1443…データ再生部A、1444…データ再
生部B、4111…SARヘッダ演算部、4112…S
ARヘッダ解析部、4113…シーケンス番号テーブ
ル、4114…ラッチ、1501…入力ポート部、15
02…共通メモリ、1503…出力ポート部、1504
…空ペイロードスロットアドレスキュー、5011…入
力ポート制御部、5012…カウンタ、5013…空ペ
イロードスロット補捉レジスタ、5014…ポート番号
指定回路、5015…データラッチ、5031…イネー
ブル付きバッファ、5032…FIFO、5033…取
り出し制御部、5034…格納終了ペイロードスロット
補捉レジスタ、5035…カウンタ、5036…セレク
タ、5037…ダミーデータ発生部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部から入力されたデータを加工して、各
    種通信サービスとATMとの間の整合をとるATMアダ
    プテーションレイヤの上位処理を行うATMアダプテー
    ションレイヤ・コンバージェンスサブレイヤのプロトコ
    ル・データ・ユニットを生成する少なくとも一つの第1
    のデータ生成手段と、 前記第1のデータ生成手段から受け取ったデータを一時
    的に蓄積する蓄積手段と、 前記蓄積手段からデータを受け取り、これにATMアダ
    プテーションレイヤ・セグメンテーションアンドリアセ
    ンブリサブレイヤ・ヘッダおよびATMセルヘッダを付
    与してATMセルを生成するATMセル生成手段とを備
    えたことを特徴とするATMセル化装置。
  2. 【請求項2】外部から入力されたデータを加工して、各
    種通信サービスとATMとの間の整合をとるATMアダ
    プテーションレイヤの上位処理を行うATMアダプテー
    ションレイヤ・コンバージェンスサブレイヤのプロトコ
    ル・データ・ユニットを生成する少なくとも一つの第1
    のデータ生成手段と、 前記データ生成手段からデータを受け取り、ATMセル
    への分割およびATMセルからの組立を行うATMアダ
    プテーションレイヤ・セグメンテーションアンドリアセ
    ンブリサブレイヤのプロトコル・データ・ユニットを生
    成する少なくとも一つの第2のデータ生成手段と、 前記第2のデータ生成手段から受け取ったデータを一時
    的に蓄積する蓄積手段と、 前記蓄積手段からデータを受け取り、これにATMセル
    ヘッダを付与してATMセルを生成するATMセル生成
    手段とを備えたことを特徴とするATMセル化装置。
  3. 【請求項3】外部から入力されたデータに対し、物理レ
    イヤ処理およびATMレイヤ処理を施すATM処理手段
    と、 前記ATM処理手段から受け取ったデータを一時的に蓄
    積する蓄積手段と、 前記蓄積手段からデータを受け取り、ATMセルへの分
    割およびATMセルからの組立を行うセグメンテーショ
    ンアンドリアセンブリサブレイヤ処理を実行する少なく
    とも1つの第1の処理手段と、 前記第1の処理手段からデータを受け取り、サービスに
    依存せずに共通的な処理を提供するコンバージェンスサ
    ブレイヤ処理を実行する少なくとも1つの第2の処理手
    段とを備えたことを特徴とするATMデセル化装置。
  4. 【請求項4】外部から入力されたデータに対し、物理レ
    イヤ処理およびATMレイヤ処理を施すATM処理手段
    と、 前記ATM処理手段からデータを受け取り、ATMセル
    への分割およびATMセルからの組立を行うセグメンテ
    ーションアンドリアセンブリサブレイヤ処理を実行する
    第1の処理手段と、 前記第1の処理手段から受け取ったデータを一時的に蓄
    積する蓄積手段と、 前記蓄積手段からデータを受け取り、サービスに依存せ
    ずに共通的な処理を提供するコンバージェンスサブレイ
    ヤ処理を実行する少なくとも1つ第2の処理手段とを備
    えたことを特徴とするATMデセル化装置。
JP21048493A 1993-08-25 1993-08-25 Atmセル化装置およびatmデセル化装置 Pending JPH0766811A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21048493A JPH0766811A (ja) 1993-08-25 1993-08-25 Atmセル化装置およびatmデセル化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21048493A JPH0766811A (ja) 1993-08-25 1993-08-25 Atmセル化装置およびatmデセル化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0766811A true JPH0766811A (ja) 1995-03-10

Family

ID=16590115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21048493A Pending JPH0766811A (ja) 1993-08-25 1993-08-25 Atmセル化装置およびatmデセル化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0766811A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999034558A1 (fr) * 1997-12-25 1999-07-08 Kabushiki Kaisha Toshiba Repeteur mta et reseau le comprenant
JP2003032301A (ja) * 2001-07-12 2003-01-31 Nec Eng Ltd Clad装置及びセル分解方法
US6980553B2 (en) 1996-09-03 2005-12-27 Hitachi, Ltd. Router apparatus using ATM switch
US7590133B2 (en) 1998-02-24 2009-09-15 Canon Kabushiki Kaisha Data communication system, data communication method, and data communication apparatus
WO2013001578A1 (ja) * 2011-06-29 2013-01-03 株式会社日立製作所 入出力制御装置及び入出力制御装置のフレーム処理方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6980553B2 (en) 1996-09-03 2005-12-27 Hitachi, Ltd. Router apparatus using ATM switch
WO1999034558A1 (fr) * 1997-12-25 1999-07-08 Kabushiki Kaisha Toshiba Repeteur mta et reseau le comprenant
US6781994B1 (en) 1997-12-25 2004-08-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Distributing ATM cells to output ports based upon destination information using ATM switch core and IP forwarding
US7590133B2 (en) 1998-02-24 2009-09-15 Canon Kabushiki Kaisha Data communication system, data communication method, and data communication apparatus
JP2003032301A (ja) * 2001-07-12 2003-01-31 Nec Eng Ltd Clad装置及びセル分解方法
WO2013001578A1 (ja) * 2011-06-29 2013-01-03 株式会社日立製作所 入出力制御装置及び入出力制御装置のフレーム処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6122279A (en) Asynchronous transfer mode switch
US6961340B2 (en) AAL2 receiver for filtering signaling/management packets in an ATM system
US5999528A (en) Communications system for receiving and transmitting data cells
US6229822B1 (en) Communications system for receiving and transmitting data cells
JP3719936B2 (ja) Atm網のaal2処理装置及び方法
JP4602794B2 (ja) Atmデータをリアルタイムで再組立するシステム、方法、およびプログラム
JPH10150446A (ja) Atm交換システム
JPH10173673A (ja) セル組立多重化装置及び分離装置
US6256308B1 (en) Multi-service circuit for telecommunications
US6628657B1 (en) Method and system for transporting synchronous and asynchronous traffic on a bus of a telecommunications node
US6778529B1 (en) Synchronous switch and method for a telecommunications node
US6023465A (en) Communications system
US6931012B2 (en) ATM processor for switching in an ATM system
US7269175B2 (en) AAL2 transmitter for voice-packed and signaling management-packed interleaving on an ATM connection
JPH0766811A (ja) Atmセル化装置およびatmデセル化装置
JPH07221762A (ja) パケット処理方法および通信インターフェイス装置
US6915360B2 (en) Cell buffering system with priority cache in an ATM system
JPH1065713A (ja) Atmシステム用セル検出方法
KR0185860B1 (ko) 에이에이엘 타입 1에서의 고정비트율 데이터 처리장치 및 그처리방법
JPH07321819A (ja) セル多重化装置
JPH10322343A (ja) 通信装置
AU719539B2 (en) ATM switching system
KR0169906B1 (ko) Atm망에서 셀 분해기의 다중 프레임 판독방법
JPH08116326A (ja) 非同期転送モード通信方式におけるセル組立装置
JP2001326645A (ja) Atm伝送装置