JPH0766480A - 光通信用光源 - Google Patents

光通信用光源

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JPH0766480A
JPH0766480A JP5207421A JP20742193A JPH0766480A JP H0766480 A JPH0766480 A JP H0766480A JP 5207421 A JP5207421 A JP 5207421A JP 20742193 A JP20742193 A JP 20742193A JP H0766480 A JPH0766480 A JP H0766480A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に波長が変化させられ、かつ光源のスペ
クトル幅(コヒーレンシー)を容易に変化させられる光
通信用光源を提供する。 【構成】 光増幅器と、光増幅器から出力された自然放
出光の一部を選択的にろ波する波長可変フィルタ2から
構成されている。光増幅器は、励起状態において、自然
放出光を放出する。この自然放出光のスペクトル幅は、
レーザ等の光源に比較して、かなり大きなスペクトル広
がりを生じている。そこで、この自然放出光の一部を、
光帯域フィルタで選択的にろ波して、光通信用光源を得
る。この光は、レーザ発振現像によって生じていないた
め、反射戻り光雑音に対して強く、コヒーレンシーが制
御できるため、ビート雑音に対してもほぼ抑圧すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】光ネットワーク内等において、光
通信用の光源として用いられる。
【0002】
【従来の技術】光通信は、半導体レーザを直接注入電流
変調して強度変調信号を得、これを光ファイバで伝送
し、受信側で光電変換して受信する方式で実用化されて
いる。最近では、半導体レーザから出力された光を外部
に設けられた変調器でオンオフする方式も検討されてい
る。光通信の1つの大きな特徴は、10Gb/sといっ
た大容量のデータを長距離にわたって伝送することがで
きることにある。例えばエレクトロニクスレターズ25
巻11号p702−703、(1989年)に記載され
ている。(Fujita et.al.“10Gb/
s,100km optical fibre tra
nsmission experimentusing
high−speed MQW DFB−LD an
d back−illuminated GaInAs
APD”,ElectronicsLetters,
Vol.25,No.11,1989,pp.702−
703) 現在、光通信に用いられる波長は、1.3μ
m、1.5μmの2波長帯である。これは、伝送路であ
る光ファイバが1.3μm帯に零分散波長を有し、1.
5μm帯最低損失波長帯を有するためである。前述のよ
うに、光ファイバ通信においては、10Gb/sという
ような超広帯域の伝送が実現可能であるが、1.3μm
帯から1.5μm帯までの波長帯は、10THz以上の
帯域に相当し、光自体の有する帯域を十分使いきってい
ない。
【0003】光の帯域を十分に使う光通信としては、電
気通信技術周波数多重技術に相当する波長多重技術があ
る。波長多重通信には、波長の異なる光源と、異なる波
長の光を分離する光フィルタの技術が不可欠である。後
者の光フィルタに関しては、干渉膜光フィルタなどの技
術で波長多重された光信号から任意の波長信号のみを取
り出す技術が考えられる。一方前者の波長の異なる光源
は、波長可変光源を用いて実現するこが望ましい。現在
までに、半導体レーザを用いた波長可変光源等が報告さ
れているが、波長可変幅が限られていたり、波長を安定
化させた動作が困難等の問題があった。例えばエレクト
ロニクスレターズ29巻9号p793−794(199
3年)に記載されている。(M.−C.Amann e
t al.“Widely tunable dist
ributed forwardcoupled(DF
C)laser”,Electronics Lett
ers,Vol.29,No.9,1993,pp.7
93−794)また、半導体レーザは価格的に考えて高
価であり、特に特殊な技術を用いる可変波長光源はさら
に高価となる問題があった。
【0004】また、半導体レーザから出力される光は、
コヒーレンシーが高く、このため干渉効果によって生じ
る雑音を発生することが知られている。例えば、半導体
レーザから出力された光が外部の反射点から戻って半導
体レーザから入力されると戻り光誘起雑音を生じること
が知られている。また、半導体レーザから出力された光
が、光ファイバケーブルを通過する際、両端にコネクタ
が接続されていると、そのコネクタの性能によっては、
コネクターが反射鏡の代わりに動作してビート雑音が生
じることが知られている。例えば、アイイーイーイージ
ャーナルオブライトウェーブテクノロジ7巻6号p88
8−895(1989年)に記載されている。(J.
L.Gimlett et al.,“Effects
of phase−to−intensity no
ise conversion by multipl
e reflections on gigabit−
per−seconf DFB laser transmission sy
stems”,IEEE,Journal of Li
ghtwave Technology,Vol.7,
No.6,1989,pp.888−895)これらの
現象は、レーザ光のようなコヒーレンシーの高い光源を
用いた場合に顕著であることが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上述べてきたよう
に、光の帯域を有効に使う光波長多重通信においては、
光源の波長を容易にかつ自在に制御でき、かつ安価な光
源が必要である。本発明は、複雑な構成を持つ半導体レ
ーザを用いることなく、容易に安価な波長可変光源を提
供する。
【0006】また、現状の光通信においては、光源とし
て半導体レーザを用いている。半導体レーザから出力さ
れた光はコヒーレンシーが高いために、戻り光誘起雑
音、ビート雑音等の影響を顕著に受ける。本発明におい
ては、容易に光源のコヒーレンシーを制御でき、反射戻
り光の影響やビート雑音の影響を受けにくい光通信用光
源を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
光増幅器と該光増幅器から出力された自然放出光の一部
の波長信号のみ透過させる光フィルタからなる光通信用
光源である。
【0008】本発明の第2の発明は、第1の発明におい
て、光フィルタとして、波長可変フィルタと該光波長可
変フィルタの透過波長を制御する制御装置を有し、該光
波長可変フィルタの透過波長の光のみ出力することを特
徴とした光通信用光源である。
【0009】
【作用】本発明の第1の発明は、光増幅器から出力され
る自然放出光を光フィルタで1部のスペクトル成分だけ
取り出すことで、光フィルタの透過帯域の光のみを送信
信号として取り出すことを目的としている。このことに
より、光フィルタの透過帯域を予め設定しておくことに
より、信号光波長の安定化が図れ、かつ光フィルタの帯
域幅の設定により、適当なコヒーレンシーを有する送信
用光源を安価にかつ安定に得ることができる。また、レ
ーザ発振を行っていないため、反射戻り光の影響を受け
ず、またコヒーレンシーを低下させることで、ビート雑
音の影響を抑圧することができる。
【0010】本発明の第2の発明では、第1の発明の光
フィルタを、波長可変フィルタとすることにより、この
波長可変フィルタの透過帯域を変化させることで、送信
用光源の出力波長を任意に設定できる光源を得られると
ともに、この波長可変フィルタの制御装置を用いて出力
波長の安定化、あるいは出力波長制御ができる送信用光
源を安価にかつ安定に得ることができる。また、この第
2の発明で得られた光源においても、レーザ発振を行っ
ていないため、反射戻り光の影響を受けず、またコヒー
レンシーを低下させることで、ビート雑音の影響を抑圧
することができる。
【0011】
【実施例】本発明の第1の発明の実施例を図1に示す。
【0012】本実施例においては、光増幅器として半導
体レーザ増幅器1を、光フィルタとしてファイブリーペ
ロエタロン光フィルタ2を用いている。
【0013】次に本実施例の動作について説明する。半
導体レーザ増幅器1は、1.3μm帯に増幅帯域を有す
る光増幅器である。この半導体レーザ増幅器は、1.3
μm半導体レーザの両端面を無反射コートあるいは窓構
造とし、注入電流を増大させて光増幅器の増幅率を増大
させてもレーザ発振が生じないようにしてある。
【0014】図2に半導体レーザ増幅器1からつ出力さ
れた自然放出光のスペクトルを示す。
【0015】自然放出光スペクル幅として、約60n
m、中心波長として1.31μmが得られた。この自然
放出光を、透過中心波長1.31μm、透過帯域幅0.
3nmのファブリーペロエタロンフィルタでろ波して信
号光を得た。この結果、図3に示すような中心波長1.
31μm、スペクトル幅0.3nmの信号光、−10d
Bmを得ることができた。
【0016】さらにこの信号光を、半導体の電界吸収型
変調器を用いて強度変調し伝送したところ、通常のレー
ザ光源を用いた時と同様の良好な受信特性を得ることが
できた。また、この光源に反射戻り光を故意に戻して
も、受信特性に劣化が生じなかった。また、両端がコネ
クタとなっている光ファイバを用いた場合にも、レーザ
を用いた際に生じたビート雑音を生じることはなかっ
た。
【0017】次に本発明の第2の発明の実施例を図4に
示す。
【0018】本実施例では、光増幅器としては、エルビ
ュームドープ光ファイバ増幅器101を、波長可変光フ
ィルタとしては、干渉膜光フィルタの入射角を変化させ
ることで透過波長を変化させる干渉膜型波長可変光フィ
ルタ102を用いた。
【0019】次に本実施例の動作に関して説明する。エ
ルビュームドープ光ファイバ増幅器101は、エルビュ
ームとアルミニウムをコドープした希土類エルビウムド
ープ光ファイバ201と、エルビューム光ファイバ20
1を励起する1.48μm帯励起レーザ光源202と、
励起光源202とエルビューム光ファイバからの自然放
出光を分離する光波長合分波器203から構成されてい
る。
【0020】励起レーザ光源202の出力光によって、
反転分布状態に設定されたエルビュームファイバ201
は、図5に示すように、1.55μm波長として、約3
0nmの波長範囲に自然放出を出力する。この自然放出
光は、光波長合分波器203を通過し、出力ポート20
5に出力される。出力205から得られた自然放出光ス
ペクトルを図5に示す。この出力205を干渉膜型波長
可変光フィルタ102でろ波する。この干渉型波長可変
光フィルタ102は、透過帯域幅1nm、透過波長可変
範囲はエルビュームドープ光ファイバ201から出力さ
れた自然放出光スペクトル範囲を包含する1.53μm
から1.58μmの50nmとなっている。またこの干
渉膜光フィルタの帯域は、制御装置210によって安定
化されている。本実施例における制御方法としては、干
渉型波長可変光フィルタ102の透過出力光レベルを光
カップラー220を用いて一部分岐し、その出力を検出
して安定化する方法を用いている。
【0021】この結果、エルビューム光ファイバ201
から出力された自然放出光のスペクトル範囲1.53μ
mから1.57μmの波長帯において、スペクトル幅1
nmの光出力−10dBmを得ることができた。
【0022】さらに、この光源出力をLiNbO3 の外
部変調器を用いて強度変調し、光通信を行った結果、半
導体レーザ光源を用いた場合と同様の良好な伝送特性を
得ることができた。また、本実施例で得られた光源にお
いても、光源に反射戻り光を故意に戻しても、受信特性
に劣化が生じなかった。また、両端がコネクタとなって
いる光ファイバを用いた場合にも、レーザを用いた際に
生じたビート雑音を生じることはなかった。
【0023】本発明には上記実施例以外にもさまざまな
変形例が存在する。
【0024】第1の発明の実施例においては、用いる半
導体レーザ増幅器の増幅波長帯域は、1.3μm帯に限
ることなく、1.5μm、0.8μmでもその他の波長
帯でも良い。また、光増幅器としては、希土類ドープ光
ファイバ増幅器、ラマン光増幅器、ブリュアン光増幅器
でも光増幅器として自然放出光出力が得られる。光増幅
器であれば良い。LED光源は、自然放出光光源として
考えられるので、このLEDを光増幅器として用いるこ
とも可能である。また、用いる光フィルタも、ファブリ
ペロ型光フィルタ限ることなく、干渉膜型フィルタ、マ
ハツェンダー型光フィルタ等の光フィルタを用いること
もできる。
【0025】第2の発明の実施例においても、用いる光
増幅器は、エルビューム光ファイバ増幅器に限ることな
く、半導体レーザ増幅器、ラマン光増幅器、ブリュアン
光増幅器でも自然放出光が得られる光増幅器であれば良
い。LED光源を光増幅器として用いることもできる。
波長可変光フィルタとしても、干渉膜型波長可変光フィ
ルタに限るとなく、ファブリーペロエンタロン光フィル
タ、マハツェンダー光フィルタ、AO(Acoust
Optic)光フィルタ等、透過する波長帯を変化させ
ることのできる光フィルタであれば良い。また、波長の
制御方法も、透過出力を検出して制御する制御方法に限
らず、光フィルタ自体の特性を外部信号で安定化する、
例えば光フィルタの物理的構造を安定化する等により制
御することもできる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の発明によ
り、安価で安定な光通信用光源を容易に得るとができ
る。
【0027】また、本発明の第2の発明により、安価で
安定な可変波長通信用光源を容易に得ることができる。
【0028】本発明によれば、高いコヒーレンスの光源
において生じ易い、反射戻り光雑音やビート雑音を抑圧
し、SNの良い光源が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施例を説明するための図。
【図2】半導体レーザ増幅器から出力された自然放出光
のスペクル図。
【図3】第1の発明の実施例によって得られた光通信用
光源の出力スペクトル図。
【図4】第2の発明の実施例を説明するための図。
【図5】エルビューム光ファイバ増幅器から出力された
自然放出光スペクトル図。
【符号の説明】
1 半導体レーザ増幅器 2 ファブリーペロエタロン光フィルタ 101 エルビュームドープ光ファイバ増幅器 102 干渉膜型波長可変光フィルタ 201 エルビュームとアルミニウムをコドープしたエ
ルビュームドープ光ファイバ 202 1.48μm帯励起レーザ光源 203 光波長合分器 205 出力 210 制御装置 220 光カップラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/28 10/26 10/14 10/04 10/06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光増幅器と該光増幅器から出力された自
    然放出光の一部の波長信号のみ透過させる光フィルタか
    らなる光通信用光源。
  2. 【請求項2】 光フィルタは、波長可変フィルタと該光
    波長可変フィルタの透過波長を制御する制御装置とを有
    し、該光波長可変フィルタの透過波長の光のみ出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の光通信用光源。
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