JPH076612B2 - バーナ - Google Patents

バーナ

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JPH076612B2
JPH076612B2 JP63273531A JP27353188A JPH076612B2 JP H076612 B2 JPH076612 B2 JP H076612B2 JP 63273531 A JP63273531 A JP 63273531A JP 27353188 A JP27353188 A JP 27353188A JP H076612 B2 JPH076612 B2 JP H076612B2
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龍夫 藤田
充慶 中本
左千男 長光
▲けん▼也 岡本
健吉 橋戸
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は業務用、または家庭用として使用されるバーナ
に関するものである。
従来の技術 従来、燃焼熱を熱源として利用する工業用、および家庭
用ストーブやファンヒータ等のバーナとして第7図に示
すものがあった。第7図において、まず、点火時には気
化筒1に埋めこまれたシーズヒータ2が加熱される。そ
の後、燃料噴出ノズル3から灯油等の燃料4が気化筒1
内に送られ、気化し、同時に送られてきた一次空気5と
混合した後、スロート6を通り、均一な予混合気7とな
る。そして予混合気7は均圧板8を通過し、炎孔9より
噴出した後、点火され、火炎10を形成する。一次空気比
(一次空気の空気過剰率)が、1以上の時は二次空気を
必要としないが、一次空気比が、1未満の時は周囲から
二次空気を供給し完全燃焼させるようになっていた。す
なわち、このようなバーナは、部分予混合、または完全
予混合で燃焼させ、火炎10から受ける熱を炎孔9を構成
する金網から放熱することにより加熱用熱源として利用
されてきた。
また、別の従来例を第8図に示す。第7図の場合と同様
に気化筒11内で燃料12が気化され、空気13と混合した
後、予混合気14となって金網で構成された炎孔15から燃
焼室16へ供給される。点火後、火炎17を形成するが、炎
孔15が互いに向かい合って設けられているため、火炎17
も向かい合って形成される。この際、炎孔15が金網であ
るため、火炎17は金網の表面に付着するようにして面燃
焼する形態をとっていた。
発明が解決しようとする課題 ところが、第7図に示すような従来のバーナは燃焼量を
大きくすると火炎が吹き飛びやすく、燃焼量の可変範囲
(以下、T.D.R.とする)が、狭いという課題があった。
また、燃焼量が小さい場合でも一次空気比が大きい時に
火炎は吹き飛びやすく、一次空気比が小さい時(1近
傍)には逆火が起こりやすいという難点もあった。これ
に対し、第8図に示すバーナは、火炎が向かい合って形
成されるため、火炎衝突部で流速が低下し、火炎は吹き
飛びにくくなっている。ただし、火炎は金網表面で面燃
焼しているため、浮き上がり後の安定性は低く、吹き飛
び抑制の効果は制限されていた。第8図のバーナも逆火
は起こりやすく、また、低燃焼量時に部分予混合燃焼さ
せる場合、燃焼室内の温度が低く、しかも、燃焼室内に
適量の二次空気を供給できないため、一酸化炭素(以
下、COとする)が発生しやすいという課題も残されてい
た。つまり、従来のバーナは、燃焼量、一次空気比の両
面からみると十分な燃焼範囲を確保しているとはいえな
かった。さらに、炎孔部に金網を用いているため、金網
が過熱され、劣化しやすくなっていた。本発明は炎孔部
の劣化を抑制し、高T.D.R.化を図るバーナを提供するも
のである。
課題を解決するための手段 本発明は上記課題を解決するために、複数の炎孔を有す
る一次燃焼室壁を一対、一定距離で対向させ、一次燃焼
室壁と側板と底板で一次燃焼室を形成し、対を成す炎孔
も同軸上で対向させ、一次燃焼室の外側である混合気上
流側に混合気分岐管を設け、炎孔が燃焼室と混合気分岐
管を連通する混合気供給路の出口に位置するようにし、
複数の炎孔を一次燃焼室出口方向に多数、配置し、混合
気分岐管と混合気供給路の周囲を二次空気が流れるよう
な二次空気供給室とするように、二次空気カバーを設け
る。二次空気供給室に対し二次空気分岐壁を介して二次
空気分岐室を設置し、二次空気分岐壁は複数の二次空気
分岐孔を設けた構成にている。
作用 本発明は、上記構成により、一次燃焼室内に対向火炎が
形成され、火炎衝突部で流速が小さくなり、火炎の安定
性向上を図れるため、燃焼量や一次空気比が大きくなっ
ても、火炎は吹き飛びにくくなる。また、混合気分岐管
と混合気供給路の周囲を二次空気が流れるようにしてい
るため、逆火も起こりにくく、高T.D.R.化を図りやすく
なっている。さらに、複数の二次空気分岐孔から、適量
の二次空気を流入させることにより、一次燃焼室壁の局
部過熱を抑制し、炎孔部の長寿命化を実現することがで
きる。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明にかかるバーナーの第一実施例を示す斜
視図であり、第2図は第1図のA−A断面図、第3図は
第1図のB−B断面図、第4図は、第1図のC−C断面
図である。バーナの主要部については、一次燃焼室壁18
と底板19と側板20で一次燃焼室21を形成しており、一次
燃焼室壁18は二枚が相対向するようにして設けられてい
る。また、一次燃焼室壁18には複数の炎孔22を設けてお
り、向かい合った炎孔22は同軸上で相対向させている。
燃焼室21の外側に、混合気分岐管23を設け、炎孔22が一
次燃焼室21と混合気分岐管23を連通する混合気供給路24
の下流側出口に位置するようにし、複数の炎孔22を一次
燃焼室出口25方向(上下方向)に多数、配置している。
また、混合気分岐管23と混合気供給路24の周囲を二次空
気26が流れるような二次空気供給室27とするように二次
空気カバー28を設けている。さらに、二次空気供給室27
に対し、二次空気分岐壁29を介して、二次空気分岐室30
を設置し、二次空気分岐壁29には、複数の二次空気分岐
孔31を設け、二次空気供給室27と二次空気分岐室30を連
通させている。二次空気分岐孔31の形状は円形である必
要はなく任意でよい。一次燃焼室21の一次燃焼室出口25
側(上側)には、二次燃焼室壁32から成る二次燃焼室33
を設置する。二次燃焼室壁32には、複数の二次空気噴出
孔34を設け、二次燃焼室33には、二次空気スリット35を
設けている。ま、一次燃焼室21を形成する側板20の横側
には混合室36を設け、底板19の下側には気化室37、気化
筒38を設けており、気化筒38にはシーズヒータ39を埋め
こんでいる。気化筒38には一次空気通路40を連通させて
おり、内部には燃料噴出ノズル41がある。上記は液体燃
料を使用した場合の構成であるが、気体燃料を使用する
場合には気化筒38は不要となり、混合室36より下流側で
は液体燃料を使用した場合と同じ構成で使用できる。
次に、本発明の上記実施例の動作について説明を行な
う。
まず、シーズヒータ39に通電し気化筒38を加熱した後、
燃料噴出ノズル41から、燃料42を噴出する。燃料42が気
化筒38に衝突し、気化し、同時に送られてきた一次空気
43と混合し、予混合気44となり、混合室36に流入する。
その後、混合気分岐管23に移り、複数の混合気供給路24
を通過し、同軸上に相対向した炎孔22から、一次燃焼室
21に供給され、点火後、対向火炎45を形成する。一方、
二次空気26は二次空気通路46から流入し、二次空気分岐
室30を通り、二次空気分岐壁29に設けられた二次空気分
岐孔31を通過し、二次空気供給室27に入る。その後、二
次空気スリット35と二次空気噴出孔34から、二次燃焼室
33に供給され、安定した二次火炎47を形成し、一次空気
比が、1未満の時にも、燃焼ガスは完全燃焼した後、排
出される。燃焼量が大きい場合、二次火炎47が伸長しよ
うとするが、二次空気噴出孔34から、供給される二次空
気26により、短炎化が図られている。
このようにして形成され対向火炎45は、一次燃焼室21の
火炎衝突部では流速が小さくなり、よどみ領域を形成す
ることにより、火炎の安定化を図っている。従って、燃
焼量や一次空気比が大きくなっても、従来のバーナに比
して、火炎は吹き飛びを起こしにくくなっている。特
に、第7図に示した従来のバーナが金網表面で面燃焼し
ていたのに対し、本発明のバーナにおいては曲率の大き
な分散火炎であり、対向火炎としての吹き飛び抑制効果
が、一層、大きくなる。一方、燃焼量や一次空気比が小
さく(1近傍)なると、火炎は炎孔22の中に入り逆火し
ようとする。ところが、一次燃焼室壁18や混合気供給路
24が、二次空気26により冷却されるため、火炎は逆火す
ることなく、炎孔22近くで安定燃焼することができる。
故に、バーナとして、T.D.R.を広くすることが可能とな
る。一次空気比が大きくなると、対向火炎45が炎孔22か
ら離れるようになる。この際、炎孔22近傍から、一部、
COが発生するが、上下方向に炎孔22を多数、配置してい
るため、発生したCOは、燃焼ガス下流側(燃焼室21の上
方向)の対向火炎45により、酸化処理される。そのた
め、対向火炎45が炎孔22から離れても、バーナとして、
排ガス特性が悪化することはない。また、従来のバーナ
のように炎孔9部に金網を用いておらず、一次燃焼室壁
18も二次空気26を流すことにより、冷却を図っているた
め、過熱による劣化も起こりにくくなっている。しかし
ながら、一次燃焼室21内には、温度分布があるため、高
燃焼量時に、一次燃焼室壁18が局部過熱を起こしやすか
った。そこで、本実施例では、二次空気分岐壁29に複数
の二次空気分岐孔31を設け、一次燃焼室壁18の温度が均
一になるようにしており、一次燃焼室壁18の長寿命化を
図っている。この際、二次空気分岐孔31の面積を複数種
とすることにより、一層、一次燃焼室壁18の温度を均一
化しやすくなる。対向火炎45を一次燃焼室出口25方向
(上下方向)に多数、設けているため、一次燃焼室21内
でも上側の方が温度が高く、対向火炎45が炎孔22に近づ
きやすくなっており、炎孔22近傍の一次燃焼室壁18の温
度も上昇しやすくなっている。従って、本実施例のバー
ナのように、一次燃焼室出口25に近い方の二次空気分岐
孔31の面積を、一次燃焼室出口25から遠い方の二次空気
分岐孔31の面積より大きくすることにより、一次燃焼室
出口25に近い一次燃焼室壁18の外部に、多量の二次空気
26を送りこめるため、一次燃焼室壁18の温度上昇を抑制
することができる。
第5図に本発明の第2実施例の断面図(第1図のC−C
断面図に相当するもの)を示す。
本実施例では、一次燃焼室壁18に近い方の二次空気分岐
孔31の面積を、一次燃焼室壁18から遠い方の二次空気分
岐孔31の面積より大きくしているが、これにより、一次
燃焼室壁18近傍に多量の二次空気26を流入させて、高燃
焼量時でも、一次燃焼室壁18を過熱させることなく、劣
化を防ぐことができる。
さらに、第6図に本発明の第3実施例の断面図(第1図
のA−A断面図に相当するもの)を示す。二次空気分岐
孔31から二次空気供給室27に流入する二次空気26を一次
燃焼室壁18に沿って略水平方向に一定距離の間、分流さ
せるような二次空気分流板48を設けていることに特徴が
ある。これによって、一次燃焼室壁18近傍を流れる二次
空気26の流速を高め、熱伝達率を増大させ、一次燃焼室
壁18の熱を効果的に二次空気26に移動させられるため、
一次燃焼室壁18の温度を均一に低減でき長寿命化を促進
することができる。特に、二次空気分流板48は、一次燃
焼室壁18が過熱されやすい場所に、局所的に設置するこ
とにより、効果をあげられる点が二次空気分岐孔31とは
異なる。また、二次空気分流板48を混合気分岐管23や混
合気供給路24に密着させ、一次燃焼室壁18の外側に両端
開口の筒状の空間を形成することにより、一次燃焼室壁
18近傍を流れる二次空気26の流速を、一層高め、一次燃
焼室壁18の温度を大幅に低減することも可能となる。
発明の効果 以上、説明したように、本発明のバーナによれば、ま
ず、対向火炎を形成し、炎孔上流側を冷却させる構成と
することにより、火炎の吹き飛びや逆火を抑え、T.D.R.
を広くすることが可能となる。また、複数の二次空気分
岐孔から、適量の二次空気を流入させることにより、一
次燃焼室壁の局部過熱を抑制し、炎孔部の長寿命化を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一実施例を示すバーナの斜視図、第
2図は第1図のA−A断面図、第3図は第1図のB−B
断面図、第4図は第1図のC−C断面図、第5図は本発
明の第2実施例を示すバーナの断面図、第6図は本発明
の第3実施例を示すバーナの断面図、第7図、第8図は
従来のバーナの断面図である。 18……一次燃焼室壁、24……炎孔、23……混合気分岐
管、24……混合気供給路、27……二次空気供給室、28…
…二次空気カバー、29……二次空気分岐壁、30……二次
空気分岐室、31……二次空気分岐孔、48……二次空気分
流板
フロントページの続き (72)発明者 岡本 ▲けん▼也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 橋戸 健吉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−263406(JP,A) 特開 平2−61405(JP,A) 特開 平1−222105(JP,A) 特開 平1−184312(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の炎孔を有する一次燃焼室壁を一対、
    一定距離で対向させ、前記一次燃焼室壁と側板と底板で
    一次燃焼室を形成し、対を成す前記炎孔も同軸上で対向
    させ、前記一次燃焼室の混合気上流側に混合気分岐管を
    設け、前記炎孔が前記一次燃焼室と前記混合気分岐管を
    連通する混合供給路の下流側出口に位置するようにし、
    前記複数の炎孔を一次燃焼室出口方向に多数、配置し、
    前記混合気分岐管と前記混合気供給路の周囲を二次空気
    が流れるような二次空気供給室とするように二次空気カ
    バーを設け、前記二次空気供給室の上流側に二次空気分
    岐壁を隔て二次空気分岐室を設置し、前記二次空気分岐
    壁に複数の二次空気分岐孔を備えたことを特徴とするバ
    ーナ。
  2. 【請求項2】二次空気分岐孔の面積を複数種類としたこ
    とを特徴とする請求項1記載のバーナ。
  3. 【請求項3】一次燃焼室出口に近い方の二次空気分岐孔
    の面積を、一次燃焼室出口から遠い方の二次空気分岐孔
    の面積より大きくしたことを特徴とする請求項1記載の
    バーナ。
  4. 【請求項4】一次燃焼室壁の近い方の二次空気分岐孔の
    面積を、一次燃焼室壁から遠い方の二次空気分岐孔の面
    積より大きくしたことを特徴とする請求項1記載のバー
    ナ。
  5. 【請求項5】二次空気分岐孔から二次空気供給室に流入
    する二次空気を一次燃焼室壁に沿って略水平方向に一定
    距離の間、分流させるような二次空気分流板を設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載のバーナ。
  6. 【請求項6】二次空気分流板を混合気分岐管、または、
    混合気供給路に密着させ、一次燃焼室壁の外側に両端開
    口の筒状の空間を形成したことを特徴とする請求項5記
    載のバーナ。
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