JPH0766046B2 - 入力波の到来方向測定装置 - Google Patents
入力波の到来方向測定装置Info
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- JPH0766046B2 JPH0766046B2 JP61076920A JP7692086A JPH0766046B2 JP H0766046 B2 JPH0766046 B2 JP H0766046B2 JP 61076920 A JP61076920 A JP 61076920A JP 7692086 A JP7692086 A JP 7692086A JP H0766046 B2 JPH0766046 B2 JP H0766046B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電波望遠鏡、レーダー、ソナー等に適用して好
適な入力波の到来方向測定装置に関する。
適な入力波の到来方向測定装置に関する。
本発明は、入力波を受信すべく直線的に等間隔に配列さ
れたN個(但し、Nは複数)受波素子と、そのN個の受
波素子よりのN個の入力信号が各別に供給されるN個の
90度移相器と、N個の入力信号としての実数信号及びN
個の90度移相器からの各出力信号としての虚数信号が各
別に供給されて、N個の受波素子に夫々対応したN個の
デジタル複素信号が出力される2N個のA/D変換器と、そ
の2N個のA/D変換器より出力されたN個のデジタル複素
信号の内のあるデジタル複素信号を基準デジタル複素信
号としたときの、その基準デジタル複素信号に対する残
りの(N−1)個のデジタル複素信号の振幅補正必要量
及び位相補正必要量を夫々Rk、Φk(但し、k=1、
2、3、…………、N−1)としたとき、残りの(N−
1)個のデジタル複素信号に複素乗算補正値 Rk・exp(iΦk) を乗算する(N−1)個の複素乗算回路と、2N個のA/D
変換器の内の2個のA/D変換器よりの基準デジタル複素
信号及び(N−1)個の複素乗算回路よりの(N−1)
個のデジタル複素乗算出力が供給されるN次の高速フー
リエ変換回路と、そのN次の高速フーリエ変換回路より
のN方向の複素出力がそれぞれ供給されるN個の自乗積
分回路とを有し、そのN個の自乗積分回路よりのN方向
の出力に基づいて入力波の到来方向測定信号を得るよう
にしたことにより、構成簡単、価格低廉にして、複数の
入力信号の各々の各アナログ回路部による位相及び振幅
の偏差を容易且つ高精度に補正して揃えることができる
ようにしたものである。
れたN個(但し、Nは複数)受波素子と、そのN個の受
波素子よりのN個の入力信号が各別に供給されるN個の
90度移相器と、N個の入力信号としての実数信号及びN
個の90度移相器からの各出力信号としての虚数信号が各
別に供給されて、N個の受波素子に夫々対応したN個の
デジタル複素信号が出力される2N個のA/D変換器と、そ
の2N個のA/D変換器より出力されたN個のデジタル複素
信号の内のあるデジタル複素信号を基準デジタル複素信
号としたときの、その基準デジタル複素信号に対する残
りの(N−1)個のデジタル複素信号の振幅補正必要量
及び位相補正必要量を夫々Rk、Φk(但し、k=1、
2、3、…………、N−1)としたとき、残りの(N−
1)個のデジタル複素信号に複素乗算補正値 Rk・exp(iΦk) を乗算する(N−1)個の複素乗算回路と、2N個のA/D
変換器の内の2個のA/D変換器よりの基準デジタル複素
信号及び(N−1)個の複素乗算回路よりの(N−1)
個のデジタル複素乗算出力が供給されるN次の高速フー
リエ変換回路と、そのN次の高速フーリエ変換回路より
のN方向の複素出力がそれぞれ供給されるN個の自乗積
分回路とを有し、そのN個の自乗積分回路よりのN方向
の出力に基づいて入力波の到来方向測定信号を得るよう
にしたことにより、構成簡単、価格低廉にして、複数の
入力信号の各々の各アナログ回路部による位相及び振幅
の偏差を容易且つ高精度に補正して揃えることができる
ようにしたものである。
以下に、第3図を参照して、従来の広視野電波望遠鏡に
ついて説明する。(1)〜(4)は、直線的に等間隔に
配列された4個(一般的には複数個であるが、ここでは
説明を容易にするために例えば4個とする)の受信アン
テナ(ホーンアンテナ)で、これにより天体からの電波
を受波する。この場合、受波信号が狭帯域であれば、瞬
時毎の各アンテナ(1)〜(4)の受波電圧は電波到来
方向によって空間周波数の異なる正弦波状の分布と成
る。従って、各アンテナ(1)〜(4)の受波電圧をフ
ーリエ変換することによって、同時に多方向から到来す
る電波の到来方向及び強度を測定することができる。
ついて説明する。(1)〜(4)は、直線的に等間隔に
配列された4個(一般的には複数個であるが、ここでは
説明を容易にするために例えば4個とする)の受信アン
テナ(ホーンアンテナ)で、これにより天体からの電波
を受波する。この場合、受波信号が狭帯域であれば、瞬
時毎の各アンテナ(1)〜(4)の受波電圧は電波到来
方向によって空間周波数の異なる正弦波状の分布と成
る。従って、各アンテナ(1)〜(4)の受波電圧をフ
ーリエ変換することによって、同時に多方向から到来す
る電波の到来方向及び強度を測定することができる。
しかして、アンテナ(1)〜(4)よりのSHF帯(10GHz
帯)の0〜3チャンネルの受波信号を、夫々第1の混合
回路(5)〜(8)に供給して、0〜3チャンネルの1G
Hz帯の中間周波信号に周波数変換する。尚、ここでチャ
ンネルは受波素子としてのアンテナ(1)〜(4)に対
応した番号を表わしている。(9A)は、これら混合回路
(5)〜(8)に局部発振信号を供給する第1局部発振
器である。各混合回路(5)〜(8)よりの0〜3チャ
ンネルの各周波数変換された信号は、その各信号の90度
移相器(10)〜(13)によって90度移相されたものと共
に、夫々が第2の混合回路(14),(15);(16),
(17);(18),(19);(20),(21)に供給され
て、夫々0〜3チャンネルの20MHz帯域の直交2相ベー
スバンド信号、即ち夫々混合回路(14),(16),(1
8),(20)よりの実数信号及び混合回路(15),(1
7),(19),(21)よりの虚数信号から成る0〜3チ
ャンネルの複素信号に変換される。(9B)は、これら混
合回路(14)〜(21)に局部発振信号を供給する第2局
部発振器である。かかる2段の周波数変換は、受波信号
の周波数を下げて、デジタル変換を容易ならしめるため
に行ったものである。
帯)の0〜3チャンネルの受波信号を、夫々第1の混合
回路(5)〜(8)に供給して、0〜3チャンネルの1G
Hz帯の中間周波信号に周波数変換する。尚、ここでチャ
ンネルは受波素子としてのアンテナ(1)〜(4)に対
応した番号を表わしている。(9A)は、これら混合回路
(5)〜(8)に局部発振信号を供給する第1局部発振
器である。各混合回路(5)〜(8)よりの0〜3チャ
ンネルの各周波数変換された信号は、その各信号の90度
移相器(10)〜(13)によって90度移相されたものと共
に、夫々が第2の混合回路(14),(15);(16),
(17);(18),(19);(20),(21)に供給され
て、夫々0〜3チャンネルの20MHz帯域の直交2相ベー
スバンド信号、即ち夫々混合回路(14),(16),(1
8),(20)よりの実数信号及び混合回路(15),(1
7),(19),(21)よりの虚数信号から成る0〜3チ
ャンネルの複素信号に変換される。(9B)は、これら混
合回路(14)〜(21)に局部発振信号を供給する第2局
部発振器である。かかる2段の周波数変換は、受波信号
の周波数を下げて、デジタル変換を容易ならしめるため
に行ったものである。
混合回路(14)〜(21)よりの各信号は、A/D変換器(2
2)〜(29)に供給してデジタル信号(デジタル化の際
のサンプリング周波数は、電波望遠鏡の場合可及的に高
くして、広帯域処理することが望ましい)に変換した
後、高速フーリエ変換回路(30)に供給する。尚、上述
のようにアンテナ(1)〜(4)からの受波信号を周波
数変換した後でも位相勾配情報が残るため、空間的フー
リエ変換により電波到来方向の分解が可能である。この
場合、アンテナの個数が4なので、フーリエ変換回路
(30)では、4次のフーリエ変換を行う。フーリエ変換
回路(30)からは4方向の出力(複素信号)が得られ
る。かかる高速フーリエ変換回路(30)については特願
昭60-5449号が参考に成る。
2)〜(29)に供給してデジタル信号(デジタル化の際
のサンプリング周波数は、電波望遠鏡の場合可及的に高
くして、広帯域処理することが望ましい)に変換した
後、高速フーリエ変換回路(30)に供給する。尚、上述
のようにアンテナ(1)〜(4)からの受波信号を周波
数変換した後でも位相勾配情報が残るため、空間的フー
リエ変換により電波到来方向の分解が可能である。この
場合、アンテナの個数が4なので、フーリエ変換回路
(30)では、4次のフーリエ変換を行う。フーリエ変換
回路(30)からは4方向の出力(複素信号)が得られ
る。かかる高速フーリエ変換回路(30)については特願
昭60-5449号が参考に成る。
高速フーリエ変換回路(30)からの4方向の複素出力
は、自乗積分回路(31)〜(34)に供給されて、電力が
求められ積分されて4つの方向の出力が出力端子(35)
〜(38)に出力される。これら出力端子(35)〜(38)
よりの各出力のレベルによって、到来入力波の4つの方
向の強弱が分かる。尚、到来入力波が微弱で、自乗積分
回路(31)〜(34)による積分だけでは、十分なS/Nが
得られない場合は、入力端子(35)〜(38)よりの各出
力をデータ処理用コンピュータに供給して、長時間積分
すれば、出力端子(35)〜(38)よりの各出力のS/Nを
一層高くすることができる。又、出力端子(35)〜(3
8)よりの各出力、又は、その各出力のデータ処理用コ
ンピュータによって積分された各出力をディスプレイ装
置に供給して、出力端子(35)〜(38)に対応する4つ
の表示部の輝度を、出力端子(35)〜(38)よりの各出
力のレベル、又は、その各出力のデータ処理用コンピュ
ータによって積分された各出力のレベルに応じて変化さ
せるようにすれば、到来入力波の4つの方向における強
弱を視覚的に認識することができる。かかる自乗積分回
路(31)〜(34)及びこの種の電波望遠鏡については、
特願昭60-165079号が参考に成る。
は、自乗積分回路(31)〜(34)に供給されて、電力が
求められ積分されて4つの方向の出力が出力端子(35)
〜(38)に出力される。これら出力端子(35)〜(38)
よりの各出力のレベルによって、到来入力波の4つの方
向の強弱が分かる。尚、到来入力波が微弱で、自乗積分
回路(31)〜(34)による積分だけでは、十分なS/Nが
得られない場合は、入力端子(35)〜(38)よりの各出
力をデータ処理用コンピュータに供給して、長時間積分
すれば、出力端子(35)〜(38)よりの各出力のS/Nを
一層高くすることができる。又、出力端子(35)〜(3
8)よりの各出力、又は、その各出力のデータ処理用コ
ンピュータによって積分された各出力をディスプレイ装
置に供給して、出力端子(35)〜(38)に対応する4つ
の表示部の輝度を、出力端子(35)〜(38)よりの各出
力のレベル、又は、その各出力のデータ処理用コンピュ
ータによって積分された各出力のレベルに応じて変化さ
せるようにすれば、到来入力波の4つの方向における強
弱を視覚的に認識することができる。かかる自乗積分回
路(31)〜(34)及びこの種の電波望遠鏡については、
特願昭60-165079号が参考に成る。
次に、第4図を参照して、この入力波の到来方向測定装
置の動作原理を説明する。第3図の受信アンテナ(1)
〜(4)と同様に、直線的に等間隔に配された、例え
ば、8個の受信アンテナA0、A1、A2、……………A7をこ
の順序に配列した場合を考える。電波を発生する天体
(星)からの電波の波面は、その天体の地球からの距離
が非常に大きいので、平面として考えることができる。
その電波の到来方向がアンテナA0〜A7の配列方向と直交
する方向(これを基準方向とする)のときは、全アンテ
ナA0〜A7に誘起する電圧(受波電圧)の瞬時値は互いに
等しくなる。電波の到来方向が基準方向から角度θだけ
ずれているときは、その到来方向の角度θに応じて、ア
ンテナA0〜A7に対する電波(cos波とする)の波面の到
来時刻がそれぞれ異なるので、ある時点におけるアンテ
ナA0〜A7に誘起する電圧の瞬時値を結ぶと、それぞれ基
準方向に対する角度に応じて空間周波数を異にするcos
波形となる。又、このアンテナA0、…………、A7に誘起
する電圧の瞬時値を結んだcos波形の数は、角度θの絶
対値が大きくなる程大きくなり、還元すれば、角度θの
絶対値が大きくなる程cos波形の空間周波数は高くな
る。
置の動作原理を説明する。第3図の受信アンテナ(1)
〜(4)と同様に、直線的に等間隔に配された、例え
ば、8個の受信アンテナA0、A1、A2、……………A7をこ
の順序に配列した場合を考える。電波を発生する天体
(星)からの電波の波面は、その天体の地球からの距離
が非常に大きいので、平面として考えることができる。
その電波の到来方向がアンテナA0〜A7の配列方向と直交
する方向(これを基準方向とする)のときは、全アンテ
ナA0〜A7に誘起する電圧(受波電圧)の瞬時値は互いに
等しくなる。電波の到来方向が基準方向から角度θだけ
ずれているときは、その到来方向の角度θに応じて、ア
ンテナA0〜A7に対する電波(cos波とする)の波面の到
来時刻がそれぞれ異なるので、ある時点におけるアンテ
ナA0〜A7に誘起する電圧の瞬時値を結ぶと、それぞれ基
準方向に対する角度に応じて空間周波数を異にするcos
波形となる。又、このアンテナA0、…………、A7に誘起
する電圧の瞬時値を結んだcos波形の数は、角度θの絶
対値が大きくなる程大きくなり、還元すれば、角度θの
絶対値が大きくなる程cos波形の空間周波数は高くな
る。
そして、電波の到来方向が夫々方向1〜7のいずれか1
方向である場合は、そのcos波の1波長分の波の数(空
間周波数)から電波の到来方向の基準方向に対する角度
θの絶対値が分かり、sin波の極性から角度θの正負が
分かり、cos波の振幅からその電波の強度が分かる。
方向である場合は、そのcos波の1波長分の波の数(空
間周波数)から電波の到来方向の基準方向に対する角度
θの絶対値が分かり、sin波の極性から角度θの正負が
分かり、cos波の振幅からその電波の強度が分かる。
第4図B〜Jは、電波の到来方向7〜4、0〜5におい
て、アンテナA7〜A4、A0〜3に誘起する電圧の瞬時値を
結んだcos(実数部)波形(破線)及びこれより90°遅
延した電圧の瞬時値を結んだsin(虚数部)波形(実
線)が得られる。この場合、到来方向4は基準方向に略
等しい。第4図Fは、各到来方向7〜4、0〜3におけ
るアンテナA7〜A4、A0〜A3に誘起する電圧の瞬時値及び
これより90°遅延した電圧の瞬時値を夫々各別に加算し
たものを結んだ曲線を夫々破線及び実線で示したもので
ある。破線の曲線は、各到来方向における偶関数である
cos波の和であるから偶関数となり、実線の曲線は、各
到来方向における奇関数であるsin波形の和であるから
奇関数となる。
て、アンテナA7〜A4、A0〜3に誘起する電圧の瞬時値を
結んだcos(実数部)波形(破線)及びこれより90°遅
延した電圧の瞬時値を結んだsin(虚数部)波形(実
線)が得られる。この場合、到来方向4は基準方向に略
等しい。第4図Fは、各到来方向7〜4、0〜3におけ
るアンテナA7〜A4、A0〜A3に誘起する電圧の瞬時値及び
これより90°遅延した電圧の瞬時値を夫々各別に加算し
たものを結んだ曲線を夫々破線及び実線で示したもので
ある。破線の曲線は、各到来方向における偶関数である
cos波の和であるから偶関数となり、実線の曲線は、各
到来方向における奇関数であるsin波形の和であるから
奇関数となる。
そして、この第4図Fの実数部の及び虚数部を、8次の
高速フーリエ変換回路に供給して高速フーリエ変換する
ことによって、8方向の複素出力が得られ、その8方向
の複素出力を8個の自乗積分回路に夫々供給することに
よって、電波の到来方向0〜7におけるcos波の離散的
な空間周波数毎の電波の強度(受波電力)P0、P1、P2、
……………、P7(第4図A)が得られる。第4図Aの横
軸は、上述の離散的な8個の空間周波数に対応する電波
の到来方向である。
高速フーリエ変換回路に供給して高速フーリエ変換する
ことによって、8方向の複素出力が得られ、その8方向
の複素出力を8個の自乗積分回路に夫々供給することに
よって、電波の到来方向0〜7におけるcos波の離散的
な空間周波数毎の電波の強度(受波電力)P0、P1、P2、
……………、P7(第4図A)が得られる。第4図Aの横
軸は、上述の離散的な8個の空間周波数に対応する電波
の到来方向である。
尚、アンテナの数を増やしたり、2次元配列したりする
と、方向分解数が増えて、2次元化される。光学望遠鏡
では到来光をレンズによってフーリエ変換し、得られた
実像を写真乾板上に形成しているが、電波望遠鏡で2次
元化が行われると、高速フーリエ変換回路がレンズの代
わりと成る。
と、方向分解数が増えて、2次元化される。光学望遠鏡
では到来光をレンズによってフーリエ変換し、得られた
実像を写真乾板上に形成しているが、電波望遠鏡で2次
元化が行われると、高速フーリエ変換回路がレンズの代
わりと成る。
上述の電波望遠鏡は、アナログ回路部及びデジタル回路
部から成っている。デジタル回路部は正確且つ安定に動
作するが、アナログ回路部には不安定要素があるため、
アナログ回路部の性能によって、電波望遠鏡の性能が決
まってしまう。この電波望遠鏡で最も重要なことは、各
アンテナの受信信号の僅かな時間差から方向が分解され
るので、各チャンネルのアナログ回路部間での位相差や
利得差を如何に少なくするかである。
部から成っている。デジタル回路部は正確且つ安定に動
作するが、アナログ回路部には不安定要素があるため、
アナログ回路部の性能によって、電波望遠鏡の性能が決
まってしまう。この電波望遠鏡で最も重要なことは、各
アンテナの受信信号の僅かな時間差から方向が分解され
るので、各チャンネルのアナログ回路部間での位相差や
利得差を如何に少なくするかである。
従来のこの問題の解決方法としては、適当なテスト信号
に対してアンテナからA/D変換器の入力側まで、どれだ
けチャンネル毎の位相差、利得差があるかを調べ、その
分を1段目の混合回路の後で、各チャンネルの信号を位
相補正したり、利得補正したりしていた。
に対してアンテナからA/D変換器の入力側まで、どれだ
けチャンネル毎の位相差、利得差があるかを調べ、その
分を1段目の混合回路の後で、各チャンネルの信号を位
相補正したり、利得補正したりしていた。
しかしかかる方法は、測定が煩雑であるし、中間周波信
号の位相を微調整できる部品は高価であり、また、周波
数特性及び可変範囲の上で問題があった。しかもアナロ
グ回路は、経時変化や温度特性などの問題があり、常に
各チャンネルのアナログ回路部間の位相特性、振幅特性
が同じに成るように揃えておくことは殆ど不可能であ
る。
号の位相を微調整できる部品は高価であり、また、周波
数特性及び可変範囲の上で問題があった。しかもアナロ
グ回路は、経時変化や温度特性などの問題があり、常に
各チャンネルのアナログ回路部間の位相特性、振幅特性
が同じに成るように揃えておくことは殆ど不可能であ
る。
又、各チャンネルの回路部間の位相補正、振幅補正は、
中間周波段で行うと困難なので、かかる補正をベースバ
ンドでアナログ的に行うことも考えられるが、中間周波
段と異なり、取り扱う中心周波数対帯域幅の比、即ち比
帯域が大きく成るので、一層実現困難である。
中間周波段で行うと困難なので、かかる補正をベースバ
ンドでアナログ的に行うことも考えられるが、中間周波
段と異なり、取り扱う中心周波数対帯域幅の比、即ち比
帯域が大きく成るので、一層実現困難である。
かかる点に鑑み、本発明は、入力波を受信すべく直線的
に等間隔に配列されたN個(但し、Nは複数)の受波素
子と、そのN個の受波素子よりのN個の入力信号が各別
に供給されるN個の90度移相器と、N個の入力信号とし
ての実数信号及びN個の90度移相器からの各出力信号と
しての虚数信号が各別に供給されて、N個の受波素子に
夫々対応したN個のデジタル複素信号が出力される2N個
のA/D変換器と、その2N個のA/D変換器よりのN個のデジ
タル複素信号が供給されるN次の高速フーリエ変換回路
と、そのN次の高速フーリエ変換回路よりのN方向の複
素出力がそれぞれ供給されるN個の自乗積分回路とを有
し、そのN個の自乗積分回路より入力波の到来方向測定
信号を得るようにした入力波の到来方向測定装置におい
て、構成簡単,価格低廉にして、複数の入力信号の各々
の各アナログ回路部による位相及び振幅の偏差を容易且
つ高精度に補正して揃えることのできるものを提案しよ
うとするものである。
に等間隔に配列されたN個(但し、Nは複数)の受波素
子と、そのN個の受波素子よりのN個の入力信号が各別
に供給されるN個の90度移相器と、N個の入力信号とし
ての実数信号及びN個の90度移相器からの各出力信号と
しての虚数信号が各別に供給されて、N個の受波素子に
夫々対応したN個のデジタル複素信号が出力される2N個
のA/D変換器と、その2N個のA/D変換器よりのN個のデジ
タル複素信号が供給されるN次の高速フーリエ変換回路
と、そのN次の高速フーリエ変換回路よりのN方向の複
素出力がそれぞれ供給されるN個の自乗積分回路とを有
し、そのN個の自乗積分回路より入力波の到来方向測定
信号を得るようにした入力波の到来方向測定装置におい
て、構成簡単,価格低廉にして、複数の入力信号の各々
の各アナログ回路部による位相及び振幅の偏差を容易且
つ高精度に補正して揃えることのできるものを提案しよ
うとするものである。
本発明は、入力波を受信すべく直線的に等間隔に配列さ
れたN個(但し、Nは複数)受波素子(1)〜(4)
と、そのN個の受波素子(1)〜(4)よりのN個の入
力信号が各別に供給されるN個の90度移相器(10)〜
(13)と、N個の入力信号としての実数信号及びN個の
90度移相器(10)〜(13)からの各出力信号としての虚
数信号が各別に供給されて、N個の受波素子(1)〜
(4)に夫々対応したN個のデジタル複素信号が出力さ
れる2N個のA/D変換器(22)〜(29)と、その2N個のA/D
変換器(22)〜(29)より出力されたN個のデジタル複
素信号の内のあるデジタル複素信号を基準デジタル複素
信号としたときの、その基準デジタル複素信号に対する
残りの(N−1)個のデジタル複素信号の振幅補正必要
量及び位相補正必要量を夫々Rk、Φk(但し、k=1、
2、3、…………、N−1)としたとき、残りの(N−
1)個のデジタル複素信号に複素乗算補正値 Rk・exp(iΦk) を乗算する(N−1)個の複素乗算回路(40)〜(42)
と、2N個のA/D変換器(22)〜(29)の内の2個のA/D変
換器よりの基準デジタル複素信号及び(N−1)個の複
素乗算回路よりの(N−1)個のデジタル複素乗算出力
が供給されるN次の高速フーリエ変換回路(30)と、そ
のN次の高速フーリエ変換回路(30)よりのN方向の複
素出力がそれぞれ供給されるN個の自乗積分回路(31)
〜(34)とを有し、そのN個の自乗積分回路(31)〜
(34)よりのN方向の出力に基づいて入力波の到来方向
測定信号を得るようにしたことを特徴とする入力波の到
来方向測定装置である。
れたN個(但し、Nは複数)受波素子(1)〜(4)
と、そのN個の受波素子(1)〜(4)よりのN個の入
力信号が各別に供給されるN個の90度移相器(10)〜
(13)と、N個の入力信号としての実数信号及びN個の
90度移相器(10)〜(13)からの各出力信号としての虚
数信号が各別に供給されて、N個の受波素子(1)〜
(4)に夫々対応したN個のデジタル複素信号が出力さ
れる2N個のA/D変換器(22)〜(29)と、その2N個のA/D
変換器(22)〜(29)より出力されたN個のデジタル複
素信号の内のあるデジタル複素信号を基準デジタル複素
信号としたときの、その基準デジタル複素信号に対する
残りの(N−1)個のデジタル複素信号の振幅補正必要
量及び位相補正必要量を夫々Rk、Φk(但し、k=1、
2、3、…………、N−1)としたとき、残りの(N−
1)個のデジタル複素信号に複素乗算補正値 Rk・exp(iΦk) を乗算する(N−1)個の複素乗算回路(40)〜(42)
と、2N個のA/D変換器(22)〜(29)の内の2個のA/D変
換器よりの基準デジタル複素信号及び(N−1)個の複
素乗算回路よりの(N−1)個のデジタル複素乗算出力
が供給されるN次の高速フーリエ変換回路(30)と、そ
のN次の高速フーリエ変換回路(30)よりのN方向の複
素出力がそれぞれ供給されるN個の自乗積分回路(31)
〜(34)とを有し、そのN個の自乗積分回路(31)〜
(34)よりのN方向の出力に基づいて入力波の到来方向
測定信号を得るようにしたことを特徴とする入力波の到
来方向測定装置である。
かかる本発明によれば、(N−1)個の複素乗算回路
(40)〜(42)によって、残りの(N−1)個のデジタ
ル複素信号に複素乗算補正値 Rk・exp(iΦk) (但し、k=1、2、3、…………、N−1) が乗算されて、N個の入力信号の各々の各アナログ回路
部による位相及び振幅の偏差を容易且つ高精度に補正し
て揃えることができる。
(40)〜(42)によって、残りの(N−1)個のデジタ
ル複素信号に複素乗算補正値 Rk・exp(iΦk) (但し、k=1、2、3、…………、N−1) が乗算されて、N個の入力信号の各々の各アナログ回路
部による位相及び振幅の偏差を容易且つ高精度に補正し
て揃えることができる。
以下に、第1図及び第2図を参照して本発明の一実施例
を詳細に説明するも、第1図において第3図と対応する
部分には同一符号を付して重複説明を省略する。即ち本
発明では、A/D変換器(22),(23);(24),(2
5);(26),(27);(28),(29)と高速フーリエ
変換回路(30)との間に0〜3チャンネルの複素乗算回
路(39)〜(42)を設けて、各チャンネルのアナログ部
分で生じた複素信号の偏差を補正する。
を詳細に説明するも、第1図において第3図と対応する
部分には同一符号を付して重複説明を省略する。即ち本
発明では、A/D変換器(22),(23);(24),(2
5);(26),(27);(28),(29)と高速フーリエ
変換回路(30)との間に0〜3チャンネルの複素乗算回
路(39)〜(42)を設けて、各チャンネルのアナログ部
分で生じた複素信号の偏差を補正する。
次ぎに、第2図を参照して、第1図の複素乗算回路(3
9)〜(42)の回路構成(同一構成)を説明する。例え
ば0チャンネルの複素信号を基準としたときの、1〜3
チャンネルの複素信号に対する振幅補正必要量を夫々
R1,R2,R3とし、0チャンネルの複素信号を基準としたと
きの、1〜3チャンネルの複素信号に対する位相補正必
要量を夫々Φ1,Φ2,Φ3とすると、1〜3チャンネ
ルの複素乗算回路(40)〜(42)では、1〜3チャンネ
ルのベースバンドのデジタル複素信号に、複素乗算補正
値 Rk・exp(iΦk) =〔Rk・cos(Φk)〕 +i〔Rk・sin(Φk)〕 (但し、k=1,2,3) を乗算するようにする。
9)〜(42)の回路構成(同一構成)を説明する。例え
ば0チャンネルの複素信号を基準としたときの、1〜3
チャンネルの複素信号に対する振幅補正必要量を夫々
R1,R2,R3とし、0チャンネルの複素信号を基準としたと
きの、1〜3チャンネルの複素信号に対する位相補正必
要量を夫々Φ1,Φ2,Φ3とすると、1〜3チャンネ
ルの複素乗算回路(40)〜(42)では、1〜3チャンネ
ルのベースバンドのデジタル複素信号に、複素乗算補正
値 Rk・exp(iΦk) =〔Rk・cos(Φk)〕 +i〔Rk・sin(Φk)〕 (但し、k=1,2,3) を乗算するようにする。
しかして、(51)は、A/D変換器(22),(24),(2
6)又は(28)からの実数信号の供給される入力端子、
(52)は、A/D変換器(23),(25),(27)又は(2
9)からの虚数信号の供給される入力端子である。入力
端子(51)よりの実数入力は、掛算器(53),(54)に
供給される。入力端子(52)よりの虚数入力は、掛算器
(55),(56)に供給される。
6)又は(28)からの実数信号の供給される入力端子、
(52)は、A/D変換器(23),(25),(27)又は(2
9)からの虚数信号の供給される入力端子である。入力
端子(51)よりの実数入力は、掛算器(53),(54)に
供給される。入力端子(52)よりの虚数入力は、掛算器
(55),(56)に供給される。
次ぎに、この複素乗算回路における複素乗算補正値の作
り方について説明する。入力端子(65)よりの位相補正
必要量Φk(k=1,2,3)を夫々ROM(63),(64)にア
ドレスとして供給して、夫々の出力 cos(Φk) sin(Φk) を得、これらを掛算器(66),(67)に供給して、入力
端子(70)より供給される振幅補正必要量Rkと掛算し
て、夫々 Rk・cos(Φk) Rk・sin(Φk) を得て、レジスタ(68),(69)に記憶させる。
り方について説明する。入力端子(65)よりの位相補正
必要量Φk(k=1,2,3)を夫々ROM(63),(64)にア
ドレスとして供給して、夫々の出力 cos(Φk) sin(Φk) を得、これらを掛算器(66),(67)に供給して、入力
端子(70)より供給される振幅補正必要量Rkと掛算し
て、夫々 Rk・cos(Φk) Rk・sin(Φk) を得て、レジスタ(68),(69)に記憶させる。
そして、レジスタ(68)よりの、 Rk・cos(Φk) を掛算器(53),(55)に供給して、夫々実数入力及び
虚数入力と掛算する。又、レジスタ(69)よりの、 Rk・sin(Φk) を掛算器(54),(56)に供給して、夫々実数入力及び
虚数入力と掛算する。
虚数入力と掛算する。又、レジスタ(69)よりの、 Rk・sin(Φk) を掛算器(54),(56)に供給して、夫々実数入力及び
虚数入力と掛算する。
掛算器(53)の出力と掛算器(56)の出力とを減算器
(58)に供給して、前者から後者を差し引いて、出力端
子(60)に実数出力を得る。掛算器(54)及び掛算器
(55)の両出力を、加算器(59)に供給して加算して、
出力端子(61)に虚数出力を得る。
(58)に供給して、前者から後者を差し引いて、出力端
子(60)に実数出力を得る。掛算器(54)及び掛算器
(55)の両出力を、加算器(59)に供給して加算して、
出力端子(61)に虚数出力を得る。
尚、0チャンネルの複素乗算器(39)では、 Φk=0 Rk=1 とすれば良いので、実質的にはこの複素乗算回路(39)
は不要となる。但し、他のチャンネルの複素信号を基準
とするときは、複素乗算回路(39)は必要となるが、そ
の基準となる他のチャンネルの複素信号に対応する複素
乗算回路は実質的には不要となる。
は不要となる。但し、他のチャンネルの複素信号を基準
とするときは、複素乗算回路(39)は必要となるが、そ
の基準となる他のチャンネルの複素信号に対応する複素
乗算回路は実質的には不要となる。
かかる複素乗算回路ではデジタル演算が行われるので、
周波数特性の問題は無い。
周波数特性の問題は無い。
かかるデジタル複素乗算回路は、デジタル回路構成なの
で、マイクロコンピュータを用いた自動補正制御が可能
となり、経時変化等にも対応し易く成る。
で、マイクロコンピュータを用いた自動補正制御が可能
となり、経時変化等にも対応し易く成る。
上述の振幅補正量は、第1図のフーリエ変換回路(30)
にバイパス機能を持たせることによって得ることができ
る。即ち、フーリエ変換回路(30)の入力端子と出力端
子とを直結すると、自乗積分回路(31)〜(34)はフー
リエ変換回路(30)によって識別された方向毎の電力を
積分するのでは無く、各チャンネル別の電力を積分する
ことに成る。そこで、各アンテナ(1)〜(4)によっ
て互いに等しい受信信号が得られるような、例えば、天
体の点源の如き電波放射源よりの電波を各アンテナ
(1)〜(4)で受波するようにすれば、各チャンネル
のアナログ回路の利得差、即ち振幅偏差を得ることがで
きる。又、各チャンネルの信号の電力積分結果から、振
幅補正必要量を求めるためには、第1図の自乗積分回路
(31)〜(34)の出力が供給されるデータ処理用コンピ
ュータ等の処理回路や、観測結果を記録する大規模記録
装置の制御のためのコンピュータに行わせれば良い。
にバイパス機能を持たせることによって得ることができ
る。即ち、フーリエ変換回路(30)の入力端子と出力端
子とを直結すると、自乗積分回路(31)〜(34)はフー
リエ変換回路(30)によって識別された方向毎の電力を
積分するのでは無く、各チャンネル別の電力を積分する
ことに成る。そこで、各アンテナ(1)〜(4)によっ
て互いに等しい受信信号が得られるような、例えば、天
体の点源の如き電波放射源よりの電波を各アンテナ
(1)〜(4)で受波するようにすれば、各チャンネル
のアナログ回路の利得差、即ち振幅偏差を得ることがで
きる。又、各チャンネルの信号の電力積分結果から、振
幅補正必要量を求めるためには、第1図の自乗積分回路
(31)〜(34)の出力が供給されるデータ処理用コンピ
ュータ等の処理回路や、観測結果を記録する大規模記録
装置の制御のためのコンピュータに行わせれば良い。
又、位相補正必要量は、振幅補正された後フーリエ変換
回路(30)を通って信号を自乗積分回路(31)〜(34)
に導き、その出力を上述のコンピュータに与えて解析さ
せれば、算出できる。位相補正必要量を求めるときの電
波放射源も、振幅補正必要量を求めるときのものと同じ
でよい。
回路(30)を通って信号を自乗積分回路(31)〜(34)
に導き、その出力を上述のコンピュータに与えて解析さ
せれば、算出できる。位相補正必要量を求めるときの電
波放射源も、振幅補正必要量を求めるときのものと同じ
でよい。
上述の複素乗算回路(39)〜(42)は、チャンネル数
分、即ちNチャンネルの場合N個必要であるが、高速フ
ーリエ変換回路(30)の2段分の回路量なので、高速フ
ーリエ変換回路の一部を流用することができるので、と
くに回路設計を増やす必要はない。
分、即ちNチャンネルの場合N個必要であるが、高速フ
ーリエ変換回路(30)の2段分の回路量なので、高速フ
ーリエ変換回路の一部を流用することができるので、と
くに回路設計を増やす必要はない。
即ち、複素乗算回路が、高速フーリエ変換回路(30)の
2段分で代用できる理由は、N次高速フーリエ変換回路
(30)の1段はN/2個のバタフライ演算回路から成り、
各バタフライ回路は必ず1回路の複素乗算回路を有する
からである。但し、バタフライ回路には複素乗算回路の
他に、複素加算回路が2回路別にあるので、その分冗長
となる。
2段分で代用できる理由は、N次高速フーリエ変換回路
(30)の1段はN/2個のバタフライ演算回路から成り、
各バタフライ回路は必ず1回路の複素乗算回路を有する
からである。但し、バタフライ回路には複素乗算回路の
他に、複素加算回路が2回路別にあるので、その分冗長
となる。
尚、受波素子の個数は任意である。又、本発明はソナー
(その整相器)、レーダー等にも適用できる。
(その整相器)、レーダー等にも適用できる。
上述せる本発明によれば、入力波を受信すべく直線的に
等間隔に配列されたN個(但し、Nは複数)の受波素子
と、そのN個の受波素子よりのN個の入力信号が各別に
供給されるN個の90度移相器と、N個の入力信号として
の実数信号及びN個の90度移相器からの各出力信号とし
ての虚数信号が各別に供給されて、N個の受波素子に夫
々対応したN個のデジタル複素信号が出力される2N個の
A/D変換器と、その2N個のA/D変換器より出力されたN個
のデジタル複素信号の内のあるデジタル複素信号を基準
デジタル複素信号としたときの、その基準デジタル複素
信号に対する残りの(N−1)個のデジタル複素信号の
振幅補正必要量及び位相補正必要量を夫々Rk、Φk(但
し、k=1、2、3、…………、N−1)としたとき、
残りの(N−1)個のデジタル複素信号に複素乗算補正
値 Rk・exp(iΦk) を乗算する(N−1)個の複素乗算回路と、2N個のA/D
変換器の内の2個のA/D変換器よりの基準デジタル複素
信号及び(N−1)個の複素乗算回路よりの(N−1)
個のデジタル複素乗算出力が供給されるN次の高速フー
リエ変換回路と、そのN次の高速フーリエ変換回路より
のN方向の複素出力がそれぞれ供給されるN個の自乗積
分回路とを有し、そのN個の自乗積分回路よりのN方向
の出力に基づいて入力波の到来方向測定信号を得るよう
にしたので、構成簡単,価格低廉にして、複数の入力信
号の各々の各アナログ回路部による位相及び振幅の偏差
を容易且つ高精度に補正して揃えることができる。
等間隔に配列されたN個(但し、Nは複数)の受波素子
と、そのN個の受波素子よりのN個の入力信号が各別に
供給されるN個の90度移相器と、N個の入力信号として
の実数信号及びN個の90度移相器からの各出力信号とし
ての虚数信号が各別に供給されて、N個の受波素子に夫
々対応したN個のデジタル複素信号が出力される2N個の
A/D変換器と、その2N個のA/D変換器より出力されたN個
のデジタル複素信号の内のあるデジタル複素信号を基準
デジタル複素信号としたときの、その基準デジタル複素
信号に対する残りの(N−1)個のデジタル複素信号の
振幅補正必要量及び位相補正必要量を夫々Rk、Φk(但
し、k=1、2、3、…………、N−1)としたとき、
残りの(N−1)個のデジタル複素信号に複素乗算補正
値 Rk・exp(iΦk) を乗算する(N−1)個の複素乗算回路と、2N個のA/D
変換器の内の2個のA/D変換器よりの基準デジタル複素
信号及び(N−1)個の複素乗算回路よりの(N−1)
個のデジタル複素乗算出力が供給されるN次の高速フー
リエ変換回路と、そのN次の高速フーリエ変換回路より
のN方向の複素出力がそれぞれ供給されるN個の自乗積
分回路とを有し、そのN個の自乗積分回路よりのN方向
の出力に基づいて入力波の到来方向測定信号を得るよう
にしたので、構成簡単,価格低廉にして、複数の入力信
号の各々の各アナログ回路部による位相及び振幅の偏差
を容易且つ高精度に補正して揃えることができる。
又、マイクロコンピュータを使用することにより、ビッ
ト数に応じた任意の精度を以てかかる補正を自動的に、
何度でも行うことができる。
ト数に応じた任意の精度を以てかかる補正を自動的に、
何度でも行うことができる。
更に、複素乗算回路は、高速フーリエ変換回路のバタフ
ライ回路を流用することができ、LSI化した場合回路設
計を共用できる。複素乗算回路はデジタル回路構成なの
で、アナログ回路に比し、価格が低廉となる。複素乗算
回路として高速フーリエ変換回路のバタフライ回路を流
用した場合、ハードウェアの増量分は2段分で済む。
ライ回路を流用することができ、LSI化した場合回路設
計を共用できる。複素乗算回路はデジタル回路構成なの
で、アナログ回路に比し、価格が低廉となる。複素乗算
回路として高速フーリエ変換回路のバタフライ回路を流
用した場合、ハードウェアの増量分は2段分で済む。
更に、複素乗算回路は、従来のデジタル位相器(例え
ば、アナログ遅延線をデジタル的に数ビットで切り替え
るもの、導波管内にフェライトに巻装されたコイルの通
電電流を数ビットで制御するもの)に比べて大幅に低廉
と成ると共に、誤差が大幅に少なく成る。
ば、アナログ遅延線をデジタル的に数ビットで切り替え
るもの、導波管内にフェライトに巻装されたコイルの通
電電流を数ビットで制御するもの)に比べて大幅に低廉
と成ると共に、誤差が大幅に少なく成る。
第1図は本発明の一実施例を示すブロック線図、第2図
はその複素乗算回路、第3図は従来例を示すブロック線
図、第4図は入力波の到来方向測定装置の動作原理の説
明のための説明図である。 (1)〜(4)は受波素子としてのアンテナ、(10)〜
(13)は90度移相器、(22)〜(29)はA/D変換器、(3
0)はフーリエ変換回路、(39)〜(42)は複素乗算
器、(31)〜(34)は自乗積分回路である。
はその複素乗算回路、第3図は従来例を示すブロック線
図、第4図は入力波の到来方向測定装置の動作原理の説
明のための説明図である。 (1)〜(4)は受波素子としてのアンテナ、(10)〜
(13)は90度移相器、(22)〜(29)はA/D変換器、(3
0)はフーリエ変換回路、(39)〜(42)は複素乗算
器、(31)〜(34)は自乗積分回路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩瀬 清一郎 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】入力波を受信すべく直線的に等間隔に配列
されたN個(但し、Nは複数)の受波素子と、 該N個の受波素子よりのN個の入力信号が各別に供給さ
れるN個の90度移相器と、 上記N個の入力信号としての実数信号及び上記N個の90
度移相器からの各出力信号としての虚数信号が各別に供
給されて、上記N個の受波素子に夫々対応したN個のデ
ジタル複素信号が出力される2N個のA/D変換器と、 該2N個のA/D変換器より出力されたN個のデジタル複素
信号の内のあるデジタル複素信号を基準デジタル複素信
号としたときの、該基準デジタル複素信号に対する残り
の(N−1)個のデジタル複素信号の振幅補正必要量及
び位相補正必要量を夫々Rk、Φk(但し、k=1、2、
3、…………、N−1)としたとき、上記残りの(N−
1)個のデジタル複素信号に複素乗算補正値 Rk・exp(iΦk) を乗算する(N−1)個の複素乗算回路と、 上記2N個のA/D変換器の内の2個のA/D変換器よりの上記
基準デジタル複素信号及び上記(N−1)個の複素乗算
回路よりの(N−1)個のデジタル複素乗算出力が供給
されるN次の高速フーリエ変換回路と、 該N次の高速フーリエ変換回路よりのN方向の複素出力
がそれぞれ供給されるN個の自乗積分回路とを有し、 該N個の自乗積分回路よりのN方向の出力に基づいて上
記入力波の到来方向測定信号を得るようにしたことを特
徴とする入力波の到来方向測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61076920A JPH0766046B2 (ja) | 1986-04-03 | 1986-04-03 | 入力波の到来方向測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61076920A JPH0766046B2 (ja) | 1986-04-03 | 1986-04-03 | 入力波の到来方向測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62233781A JPS62233781A (ja) | 1987-10-14 |
JPH0766046B2 true JPH0766046B2 (ja) | 1995-07-19 |
Family
ID=13619136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61076920A Expired - Lifetime JPH0766046B2 (ja) | 1986-04-03 | 1986-04-03 | 入力波の到来方向測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0766046B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1063645A (ja) * | 1996-08-27 | 1998-03-06 | Tsuneaki Daishidou | 3次元fft装置 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2689052B2 (ja) * | 1991-08-02 | 1997-12-10 | 株式会社光電製作所 | 方向探知機 |
JP3728756B2 (ja) * | 1992-10-13 | 2005-12-21 | 富士通株式会社 | 離散フーリエ変換値の遅延時間補正装置 |
-
1986
- 1986-04-03 JP JP61076920A patent/JPH0766046B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1063645A (ja) * | 1996-08-27 | 1998-03-06 | Tsuneaki Daishidou | 3次元fft装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62233781A (ja) | 1987-10-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |