JPH0765991B2 - 雰囲気中の酸性及び塩基性物質検出方法並びに検出用具 - Google Patents

雰囲気中の酸性及び塩基性物質検出方法並びに検出用具

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JPH0765991B2
JPH0765991B2 JP62040825A JP4082587A JPH0765991B2 JP H0765991 B2 JPH0765991 B2 JP H0765991B2 JP 62040825 A JP62040825 A JP 62040825A JP 4082587 A JP4082587 A JP 4082587A JP H0765991 B2 JPH0765991 B2 JP H0765991B2
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宏幸 宮地
広 木村
市郎 井上
敏子 見城
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液化炭酸株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、雰囲気中の酸性及び塩基性物質を検出する方
法並びに用具に係る。
[発明の背景] 近年、美術館や博物館等として建設される建造物は殆ん
どがコンクリート製であって、火災や地震に対する安全
性は飛躍的に向上しているものの、反面コンクリートか
ら水分の蒸発と共に雰囲気中に放出される水酸化カルシ
ウム、炭酸カルシウム等の塩基性成分の収蔵美術品等に
及ぼす影響が問題となっている。また、いわゆる新建材
あるいは塗料等から雰囲気中に放出される酢酸等の酸性
成分も同様に、美術品、絵画等の劣化を促進するものと
して問題となるものである。
従って、美術館や博物館等の建造物においては、完成後
その内部雰囲気中に上記のような酸性及び塩基性物質が
含まれないことを確認してから収蔵品を搬入することが
必要である。しかしながらこれまで雰囲気中の成分を検
出する方法としてはガスクロマトグラフィー等の大がか
りな装置を使用する分析を行なう以外になく、特に建造
物の建築あるいは修理の完成後、酸性あるいは塩基性物
質が内部雰囲気中に含まれなくなるまで経時的に雰囲気
を監視するために、所望の時点で現場で何度も検出を行
なうことは実際上不可能であった。
このため現状では上記のような建造物は完成後内部雰囲
気中に酸性及び塩基性物質が含まれなくなっていると推
定できるような長時間、即ち通常で1年以上も放置し換
気した後使用されていたものである。
このような施設は、内部雰囲気中に酸性及び塩基性物質
が含まれていないことさえ確認されれば直ちに使用し得
るものであり、前述のような放置期間をできるだけ短縮
して早期の利用を計るため、簡便な雰囲気中の酸性及び
塩基性物質の検出手段の実現が望まれていた。
[発明の目的] 本発明は、雰囲気中に酸性及び塩基性物質が含有される
か否かを簡便にかつ明確に検出し得る手段を提供するこ
とを目的とする。
本発明の酸性及び塩基性物質検出方法並びに用具は、美
術館、博物館、その他の施設及び一般住宅等の内部雰囲
気、並びに各種陳列ケース等の内部雰囲気中の酸性及び
塩基性物質の有無を確認するのに使用し得る。
本発明の検出方法及び検出用具は、上記のような建設直
後の建造物内部の雰囲気調査の他、車の排気ガス、工場
排煙、排水等に起因する環境雰囲気汚染の簡単な調査手
段としても使用し得る。
[発明の構成] 本発明の雰囲気中の酸性及び塩基性物質検出方法に使用
する用具は、酸塩基指示薬、吸湿性を有する有機溶剤、
及び基材のみから成るものであり、例えば、以下の
a)、b)及びc)の工程より得られる。
a)酸塩基指示薬を吸湿性のある有機溶剤に溶解して指
示薬溶液を得る。
b)前記指示薬溶液中に基材を浸漬する。
c)浸漬した基材を取り出した後、余分な指示薬溶液を
除去する。
前記検出用具を検査しようとする雰囲気中に保持するこ
とで、雰囲気中に含まれる酸性及び塩基性物質が、雰囲
気中の水分と共に溶剤の吸湿性により溶剤内にとりこま
れ、そこで溶剤内に含まれる酸塩基指示薬を発色させる
ことにより、雰囲気中に酸性及び塩基性の物質が含まれ
ているかどうかを検出し得る。
本発明に使用する酸塩基指示薬は任意のものを使用し得
るが、コンクリート、塗料、建材等から発生すると考え
られる物質に応じた変色pH域を有する酸塩基指示薬を使
用することが好ましい。また、酸性pHに変色域を有する
指示薬と塩基性pHに変色域を有する指示薬との混合指示
薬(万能指示薬)を用いれば、同一の用具で酸性物質及
び塩基性物質のいずれの場合でも明瞭に検出できる。
好ましい酸塩基指示薬としては、ブロムクレゾールグリ
ーン(変色pH域3.8〜5.4)、クロルフェノールレッド
(5.0〜6.6)、ブロムチモールブルー(6.0〜7.6)、フ
ェノールレッド(6.8〜8.4)、及びそれ等の混合物等が
挙げられる。
溶剤に溶解する指示薬の濃度は、指示薬自体の溶解度に
もよるが、基材に浸漬せしめたときに溶剤の吸湿性が充
分に発揮され、指示薬の変色を観察し得るものであれば
よく、一般に0.1〜0.6重量%程度である。
本発明に使用する有機溶剤は、吸湿性を有し、且つ実質
的に水を含まず酸塩基指示薬を溶解し得るものであっ
て、指示薬の呈色に影響を与えないものであればよく、
グリセリンが特に好ましい。
酸塩基指示薬を溶解した溶剤を含浸させる基材は、前記
溶剤を充分に担持し得、溶剤に対して安定で指示薬の呈
色を観察し得るものであれば任意のものを使用し得る。
紙、布、不織布等を使用し得るが、含浸性能、取り扱い
性、経済性等からろ紙が好ましい。
基材の大きさも任意であるが、縦横それぞれ2cm程度の
大きさで、厚さ0.2〜0.3mmのものを使用すると便利であ
り、雰囲気中の成分の取り込みも良好であることが判明
した。
本発明の検出方法に用いる検出用具は、酸塩基指示薬を
溶解した溶剤に基材を浸した後、余分な溶剤をぬぐうこ
とによって容易に製造し得る。
上記のように製造した本発明の検出方法に用いる検出用
具に糸等をつけて調査場所に設置して1〜3日間変色を
観察する。
本発明の検出方法及び検出用具に使用する個々の酸塩基
指示薬の発色は既知のものであり、それぞれの酸塩基指
示薬を一種類で用いた場合は、調査対象雰囲気中での発
色を観察するだけで酸性あるいは塩基性物質の存在の有
無を検出し得るが、前記のような混合指示薬を使用した
場合は、その検出用具について予め標準となる酸性ある
いは塩基性物質を含有する雰囲気下で変色を観察するこ
とによってカラースケール(比色表)を作製しておき、
その色と比較することにより、調査場所の雰囲気中に酸
性あるいは塩基性物質が存在するか否かをより明確に判
定し得る。
また、調査場所の雰囲気中の湿度により変色に要する時
間が若干相違するが、通常一昼夜、長くても3日間でそ
の調査場所の雰囲気に対応する呈色が観察されることも
判明した。
添付の図面に本発明の検出用具の製造と検出方法の一例
の概略図を示した。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
クロルフェノールレッド、ブロムチモールブルー、ブロ
ムクレゾールグリーン及びフェノールレッド各1gをそれ
ぞれ200gのグリセリンに溶解し、4種の溶液を調製し
た。4種の溶液の等量を取って混合し、均一になるまで
攪拌して混合指示薬溶液とした。
この混合指示薬溶液に約1.5cm角に切断したろ紙を浸し
た後、引き上げて別の清浄なろ紙にはさんで余分な指示
薬溶液を除去し、本発明の検出用具である試験紙を得
た。
温度25℃に調整し、酢酸、水酸化ナトリウム等、種々の
酸性及び塩基性物質の水溶液を入れて標準雰囲気とした
デシケーター内に、得られた試験紙を入れて1〜3日間
変色を観察した。
試験紙のみを入れた対照では試験紙はライトグリーンに
変色し、酸性物質では強酸になるに従ってイエロー、オ
レンジ、レッドに変色し、塩基性物質では強塩基性にな
るに従ってダークグリーン、ブルーグリーン、ブルーに
変色した。
同じ試験紙を、温度25℃、湿度60〜70%に調整した2つ
の2.9lのデシケーター内に、1つは市販のコンクリート
平板約50g、1つは酢酸ビニル系塗料を3cm角のガラス板
に塗布して1日風乾したものと共に入れた。
1〜3日後にそれぞれの色を観察したところ、コンクリ
ートを入れたデシケーター内の試験紙はダークグリーン
に、酢酸ビニル塗料を塗布したガラス板を入れたデシケ
ーター内の試験紙はイエローに変色した。
上記の結果から本発明の検出方法によって、コンクリー
ト、塗料等から放出される雰囲気中の酸性及び塩基性物
質を検出し得ることが判明した。
【図面の簡単な説明】
添付の図面は本発明の検出用具の製造及び検出方法の一
例を示す概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭45−1875(JP,B1) 実公 昭29−1294(JP,Y1)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸塩基指示薬、吸湿性を有する有機溶剤、
    及び基材のみから成る、雰囲気中の酸性及び塩基性物質
    の検出用具。
  2. 【請求項2】前記有機溶剤がグリセリンである請求項1
    記載の検出用具。
  3. 【請求項3】前記基材がろ紙である請求項1又は2記載
    の検出用具。
  4. 【請求項4】酸塩基指示薬が混合指示薬である請求項1
    〜3のいずれかに記載の検出用具。
  5. 【請求項5】酸塩基指示薬がクロルフェノールレッド、
    ブロムフェノールレッド、ブロムクレゾールグリーン及
    びフェノールレッドからなる混合指示薬である請求項4
    記載の検出用具。
  6. 【請求項6】酸塩基指示薬、吸湿性を有する有機溶剤、
    及び基材のみから成る、酸性及び塩基性物質の検出用具
    を雰囲気中に保持し、その変色状態を観察することから
    成る、該雰囲気中の酸性及び塩基性物質の検出方法。
  7. 【請求項7】前記有機溶剤がグリセリンである請求項6
    記載の検出方法。
  8. 【請求項8】前記基材がろ紙である請求項6又は7記載
    の検出方法。
  9. 【請求項9】酸塩基指示薬が混合指示薬である請求項6
    〜8のいずれかに記載の検出方法。
  10. 【請求項10】酸塩基指示薬がクロルフェノールレッ
    ド、ブロムフェノールレッド、ブロムクレゾールグリー
    ン及びフェノールレッドからなる混合指示薬である請求
    項9記載の検出方法。
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