JPH076585B2 - 自動温度調節弁 - Google Patents

自動温度調節弁

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JPH076585B2
JPH076585B2 JP63143219A JP14321988A JPH076585B2 JP H076585 B2 JPH076585 B2 JP H076585B2 JP 63143219 A JP63143219 A JP 63143219A JP 14321988 A JP14321988 A JP 14321988A JP H076585 B2 JPH076585 B2 JP H076585B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は流体の温度を制御する弁に関し、一次側を所望
の温度に保つように、設定温度以下の流体を系外に自動
的に排出する温度調節弁に関する。
<従来の技術> そこで従来はこのような場合、自動制御弁が用いられて
いる。自動制御弁は制御対象の制御量の検出、目標値と
の比較、偏差に基づく判断、指令等を信号的に処理し
て、弁体を操作する電動機や流体アクチュエータ等の操
作部を制御するものである。
温度調節弁として用いる場合は、温度センサーで一次側
の温度を検出し、これを設定機構を通して入力した目標
値と比較し、信号的に処理して電動機等のアクチュエー
タを介して、比例、微分、積分動作、いわゆるP・I・
D制御をする。
<発明が解決しようとする課題> しかし、上述のP・I・D制御を行う場合、弁の操作量
を決定する為のP,I,Dの夫々の定数を決定するのが困難
であり、高い技術と経験が必要とされる。また、この制
御方法では実測値が目標値に近付くように両者を比較し
ながら弁を操作するので、応答性が非常に悪く、設定温
度になるまで時間を要したり、行き過ぎたりする。
また、上記自動制御弁は高価である。これは電動機等の
アクチュエータで直接に、しかも常時小刻みに素早く弁
体を操作しなければならないので大出力のアクチュエー
タと、複雑な信号処理をする制御機器を必要とするから
である。
従って本発明の技術的課題は、簡単な制御方法で、応答
性が早く、しかも安価な温度調節弁を提供することにあ
る。
<課題を解決するための手段> 上記の課題を解決するために講じた本発明の技術的手段
は、弁ケーシングで入口と弁室と出口を形成し、弁室と
出口を連通する弁口を設け、その弁口を開閉するように
弁手段を配置し、弁室内にバイメタル等の温度応動部材
を収容し、その周囲の流体温度に応じて動作し、設定温
度以下の流体が弁口を通って出口に排出するように温度
応動部材を弁手段に操作的に連結し、上記設定温度を調
節できるように温度調節手段を前記温度応動部材に操作
的に連結した温度調節弁に於て、前記温度調節手段を駆
動させる電動駆動手段と、該電動駆動手段を駆動制御す
るコンピュータとから成り、該コンピュータに流体圧力
及び設定温度を入力する設定入力手段と、流体圧力及び
設定温度と温度調節手段の調整量との線形の関係を予め
記憶しておく記憶装置と、該記憶装置の前記線形関係と
前記設定入力手段からの入力値とから温度調節手段の調
整量を演算する演算装置とを設け、該演算装置で演算さ
れた温度調節手段の調整量に応じて前記電動駆動手段を
駆動せしめるようにしたものである。
<作用> 上記の技術的手段の作用は下記の通りである。
温度調節弁の弁部は弁室に内蔵されたバイメタル等の温
度応動部材が、周囲の流体温度により伸縮することによ
り、連結された弁手段が弁口を開閉してて流体を排出す
る。例えば、温度応動部材を高温で、伸長し、低温で収
縮するように構成すれば、その周囲の温度が低くなれば
収縮して弁口を開弁し、同時に高温の流体が弁室に流入
することにより伸長して弁口を閉じ、これが連続的に行
なわれて流体温度を一定に保つ。
この温度応動部材の弁口方向への押付力を温度調節手段
で可変することにより、流体の排出する温度を任意に決
定することができる。つまり、設定温度と温度調節手段
の調整量には線形の関係がある。
一方、コンピュータ内の記憶装置には前述の流体圧力及
び設定温度と温度調節手段の調整量が記憶されており、
設定入力手段から使用流体圧力と所望の設定温度を入力
すれば、コンピュータ内の演算装置で上記関係から温度
調節手段の最適の調整量を演算する。演算された調整量
に基づく制御信号が駆動部に送られて運転され、温度調
節手段が所望値まで動いて停止する。駆動手段を演算さ
れた調整量だけ動いて停止させるには、ポテンショメー
タ等の位置検出手段を用いるか、ステッピングモータに
より位置制御を行う。
<発明の効果> 本発明は下記の特有の効果を生じる。
本発明の温度調節弁はP,I,Dの定数を決定する必要がな
いので制御が簡単であり、しかも目標値と実測値を比較
しながら駆動部を操作する制御方法ではないので、目標
値に向かって一気に駆動部が必要操作されるので応答性
の早い制御ができる。
また、駆動部は初期設定が終われば、次に設定温度を変
更するまで運転機会がなく、またその運転時間が短いの
で自動制御弁よりも寿命が遥かに長い。
<実施例> 上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する。
(第1図乃至第3図参照) 本体1に蓋部材2をボルト及びナットで結合して内部に
弁室3を有する弁ケーシングを形成する。本体1と蓋部
材2の間にはガスケット4を介在させて気密を保つ。弁
室3には入口5が通孔6を通して、出口7が弁口8を通
して連通する。弁口8は本体1にねじ結合した弁座部材
10に形成する。本体1と弁座部材10の間にはガスケット
11を介在して気密を保つ。
弁室3内に入口5から流入する流体の流れ方向を規制
し、流体中の異物を補足するスクーン12を配置する。弁
口8に対向して連結棒13を配置する。連結棒13の下端部
には一体に弁体部14を形成する。連結棒13の上端部は蓋
部材2に進退調節可能にねじ結合した調節棒16の連結棒
嵌合孔17に変位自在に嵌合する。連結棒嵌合孔17は弁口
8と同一軸上に形成している。蓋部材2と調節棒16の気
密はガスケット15a,b,cを介在させて締付け部材18で締
付けて保持する。
連結棒13の中央部にスナップリング21を取り付けてばね
受けとする。断面ほぼU字状で中央孔と上端の外側に鍔
部22を設けた中間部材23を、中央孔を連結棒13に変位自
在にスナップリング21の下端面に当接せしめて嵌合す
る。
連結棒13の周りで、調節棒16の下端面と中間部材23の鍔
部22の間にバイメタル積層体24と平座金25を配置する。
バイメタル積層体24はバイメタルディスク26を湾曲方向
を変えて組み合せた2枚で一対とし、それを複数対重ね
たものである。各バイメタル対の間にはスペーサー27を
介在させる。
中間部材23の内部で、スナップリング21の上端面と平座
金25の下端面の間にスナップリング21を弁口8方向に付
勢する弁体付勢ばね29を配置する。中間部材23の鍔部22
の下端面と弁室3の底壁の間に復帰ばね30を配置する。
尚、参照番号31は浸蝕防止部材である。
流体は入口5から通孔6及びスクリーン12を通って弁室
3に入り、バイメタル積層体24の周りを流れ、弁口8か
ら出口7に流出する。バイメタル積層体24は、周囲の流
体の温度が上昇して高温に加熱されると、各バイメタル
ディスク26が湾曲してその度合が大きくなるので、平座
金25と中間部材23を介して復帰ばね30を圧縮しながら、
積層方向に伸長する。これに伴い、中間部材23と連結棒
13が弁口8方向に変位し、次第に弁口8の開度が小さく
なり、終りには弁体部14が弁口8を閉じる。この閉弁状
態を第1図に示している。
弁室3の流体の温度が低下すれば、バイメタル積層体24
は、湾曲力が小さくなるので、復帰ばね30で中間部材23
を介して押し戻される。これに伴い、中間部材23及び連
結棒13が弁口8から離れる方向に変位し、弁口8を開け
て、弁室3の流体が再び出口7に流出する。このように
して、設定温度以下の流体が自動的に排出される。
設定温度は調節棒16をねじ進退させて調節できる。すな
わち、調節棒16をねじ込めば設定温度(排出すべき流体
の温度)が低くなり、ねじ上げれば設定温度が高くな
る。これは第3図に示すような線形の関係があり、使用
流体圧力と設定温度が決まれば、図に従って調節棒の調
整量が決定される。
一方、駆動部は蓋部材2の上部フランジ35とアクチュエ
ータ部37のフランジ36を断熱材38を介してボルト・ナッ
トで取り付ける。アクチュエータ部37はモータ39,ポテ
ンショメータ40,減速機41及び図示していないが、モー
タ駆動の為の電子部品とからなる。
減速機41の出力軸42は調節棒16とスプライン結合させ
る。このスプライン嵌合部は、出力軸42に径方向に貫通
したローラ軸にローラ43a,bを設け、一方調節棒16の上
部を円筒形に形成し、その円筒部に軸方向に溝44を形成
し、その溝に前記ローラ43a,bを嵌合せしめたものであ
る。従って出力軸が左右に回転すると、ローラ43a,bと
溝44が噛合ってその回転を調節棒16に伝達する。調節棒
16は蓋部材2とのねじ結合により、軸方向に変位する
が、その変位は溝44でスライドさせて吸収させる。部材
番号45,46はスラストベアリングである。
調節計47内のコンピュータには第3図に示すような、流
体圧力及び設定温度と調節棒16の調整量の関係が記憶さ
れている。従って設定入力器48から流体圧力と設定温度
を入力すれば、調節計47内で上記記憶させた第3図の関
係から調節棒16の調整量を演算する。
演算された調整量に基づく制御信号によりモータ39が駆
動する。調節棒16の変位はポテンショメータ40で検出さ
れ、この信号と演算された制御信号が一致すればモータ
39は停止する。
更に精度の高い制御を必要とするならば、弁室3内の温
度を温度センサーで検出し、目標値と常時比較して偏差
が発生すれば第3図の関係から、その温度差に相当する
調節棒の調整量を再演算して修正動作を行わせることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第2図は本発明の温度調節弁の実施例の断面
図、第3図は温度調節弁の圧力,設定温度と調節棒の調
整量の関係を表示した図である。 1:本体、2:蓋部材 3:弁室、5:入口 7:出口、8:弁口 10:弁座部材、13:連結棒 14:弁体部、16:調節棒 24:バイメタル積層体 37:アクチュエータ部、39:モータ 42:出力軸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁ケーシングで入口と弁室と出口を形成
    し、弁室と出口を連通する弁口を設け、その弁口を開閉
    するように弁手段を配置し、弁室内にバイメタル等の温
    度応動部材を収容し、その周囲の流体温度に応じて動作
    し、設定温度以下の流体が弁口を通って出口に排出する
    ように温度応動部材を弁手段に操作的に連結し、上記設
    定温度を調節できるように温度調節手段を前記温度応動
    部材に操作的に連結した温度調節弁に於て、前記温度調
    節手段を駆動させる電動駆動手段と、該電動駆動手段を
    駆動制御するコンピュータとから成り、該コンピュータ
    に流体圧力及び設定温度を入力する設定入力手段と、流
    体圧力及び設定温度と温度調節手段の調整量との線形の
    関係を予め記憶しておく記憶装置と、該記憶装置の前記
    線形関係と前記設定入力手段からの入力値とから温度調
    節手段の調整量を演算する演算装置とを設け、該演算装
    置で演算された温度調節手段の調整量に応じて前記電動
    駆動手段を駆動せしめるようにしたことを特徴とする自
    動温度調整弁。
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