JPH0765007B2 - 防錆剤 - Google Patents

防錆剤

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JPH0765007B2
JPH0765007B2 JP2006868A JP686890A JPH0765007B2 JP H0765007 B2 JPH0765007 B2 JP H0765007B2 JP 2006868 A JP2006868 A JP 2006868A JP 686890 A JP686890 A JP 686890A JP H0765007 B2 JPH0765007 B2 JP H0765007B2
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JP
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weight
rust preventive
oil
solvent
vegetable oil
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JP2006868A
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將允 間崎
泰山 佐藤
康裕 小林
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技研興業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、主としてコンクリート製品用鋼製型枠材に使
用される防錆剤に関するものである。
(従来技術) 例えばコンクリートブロックなどのコンクリート製品の
鋼製型枠材(以下、型枠材という)に使用される防錆剤
としては、従来、単純に鉱物油あるいは植物油から成る
もの、または樹脂被膜形成型の防錆剤が知られている。
後者には、例えば本出願人の出願に係る特開昭59−1307
9号公報記載の防錆剤がある。この防錆剤は、溶解した
ポリスチレンまたは加熱溶解したポリスチレンに、油
脂、脂肪酸等を添加し、これに芳香族系石油樹脂を配合
したものである。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、前記型枠材は野積み等されるなどして戸外に
保管されることが多い。従って、鉱物油あるいは植物油
より成る防錆剤の場合、せっかく塗布しても雨水によっ
て型枠材表面から流出してしまい、十分な防錆管理が期
待できないばかりでなく、流出した油が管理敷地外に排
出されないように排水溝に油分離槽を設けるなどの環境
公害防止用の特別な設備が必要となる。
また、型枠材用の防錆剤は、大量に使用されるために安
価であることが望ましく、更には型枠からのコンクリー
ト製品の離脱に支障を来たさないこと、コンクリート製
品を着色したり、表面性状に悪影響を及ぼすものでない
ことなどの諸条件が要求される。
樹脂被膜形成型の防錆剤、例えば上記したポリスチレン
を用いれものの場合には、溶剤としてトルエン、ベンゼ
ン、キシレン、テトラリンなどが使用され、石油や灯油
などの比較的安価な溶剤を使用できないために、コスト
高になり易い。また、この防錆剤のポリスチレンは比較
的低重量%(10数%)においても、噴霧時に綿状の物質
が発生してスプレーによる使用を困難にするという問題
もある。
更に、樹脂被膜形成型の防錆剤の場合、組成成分によっ
ては、コンクリートの脱型性が良好でなかったり、コン
クリートへの着色を生じるなど、型枠使用時に問題を生
じるものもある。こうした防錆剤では、型枠材へのコン
クリート打設に先立ち、樹脂被膜を除去しなければなら
なくなる。
本発明は従来の防錆剤の抱えるこうした問題点に鑑み、
型枠材に使用した場合には、雨水によって流出されるこ
とがなく、コンクリート製品に悪影響を与えず、低コス
トでしかもスプレーによる塗布も可能な新規な防錆剤を
提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、従来技術の持つ問題点を検討し、種々の材料
について研究した結果、ポリエチレンの製造工程におい
て生じる分子量7,000以下で融点が80度C以上のポリエ
チレンワックス(以下可溶性ポリエチレンという)と、
石油精製工程において生じる芳香族系石油樹脂と、植物
油及び/又は植物油を加熱処理したものとを溶剤に溶解
することで、低価格で、持続性が良く、型枠材への使用
時に問題の生じない防錆剤を得ることが出来ることを見
出した。
ポリエチレンは分子量7,000以下でないと溶剤に対する
溶解性が悪く実用的でない。
本発明に用いる植物油としては、大豆油、サフラワー
油、あまに油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヌ
カ油、ヤシ油等を用いることができ、酸化植物油は植物
油に空気等を吹き込みつつ100℃以上に30分以上加熱酸
化して得られる生成物又は空気中にて100℃以上で加熱
使用した植物油、例えば廃天ぷら油等が使用される。廃
天ぷら油は、天ぷら油を数回使用して、廃油となったも
のから固形物を分離して使用する。
溶剤としては、トルエン、キシレン、ベンゼン、テトラ
リン等、芳香族系溶剤、パラフィン系溶剤の他、灯油等
の石油留分を用いることもできる。更にはこれらの溶剤
の再生溶剤を使用することもできる。コスト等を考慮す
ると灯油あるいは再生溶剤等安価な溶剤の使用が望まし
い。
ところで、本発明を構成する、可溶性ポリエチレン、芳
香族系石油樹脂及び植物油あるいは植物油を加熱したも
のを単独で溶剤に溶かして防錆剤として使用することも
できるが、その場合には次のような問題点がある。
可溶性ポリエチレン単独では溶剤中での分散性が悪く沈
澱あるいは浮上分離等を生じ防錆剤として使用する場合
には強制撹拌が必要になる。また、防錆性能を満足させ
るためには溶解量を多くする必要があり、その場合、粘
度上昇により作業が更に悪くなる。
芳香族系石油樹脂単独の場合には、主として太陽光線に
よる被膜劣化が大きく防錆性能の持続期間が必ずしも満
足できない。
さらに植物油あるいは植物油を加熱酸化したものを単独
で使用する場合、降雨により油が流出して防錆性能が失
われるという前記した問題点を生じる。
本発明では、これらの3成分を溶剤に溶解することによ
って、各成分を単独で使用した場合の上記欠点を補完
し、後述する防食効果に関する試験結果に示すような腐
食抑性能等において相乗的に優れた防錆剤を得たもので
ある。
本発明における各成分の組成比率の例を示すと、可溶性
ポリエチレンを1〜30重量%、芳香族系石油樹脂を1〜
30重量%、これらを溶剤40〜90重量%に溶解させるのが
望ましい。
可溶性ポリエチレンは1重量%以下の場合、良好な防錆
被膜が形成されず、防錆性能の持続期間が不十分とな
り、30重量%以上の場合には溶解しても粘度が高くなっ
てスプレーによる塗布に支障を来たす。
また、芳香族系石油樹脂は、1重量%以下では良好な防
錆被膜が形成されず、防錆性能が低く、30重量%以上の
場合には粘度が高くなり、スプレーによる塗布に支障を
来たすことになって望ましくない。
また、本発明は、上記した組成物に植物油及び又は加熱
酸化植物油1〜30重量%が添加される。添加量が30重量
%以上では雨等によって被膜成分が流出し易くなり、防
錆性能が低い。可溶性ポリエチレンと芳香族系石油樹脂
を組合わせたものだけで、防錆剤を構成した場合、防錆
被膜にピンホールが発生し易い。これを回避するには上
記樹脂の含有量を多くしてやらないと防錆性能が向上し
ない。ところが、樹脂の含有量を多くすると、前記した
ように粘性が増大して噴霧が不可能になる。
本発明は両組成に植物油等を加えることで、樹脂量が少
いにもかかわらずピンホールを生じさせることのない防
錆剤となるばかりでなく、植物油等を加えることで防錆
被膜に可塑性がでて衝撃等による被膜損傷の少ない防錆
剤となる。
なお、本発明による防錆剤は、刷毛塗り、ロールコーテ
ィング、スプレー塗装によっても容易に塗装が出来、常
温で被膜が形成される。
(実施例) 可溶性ポリエチレン5〜10重量部及び芳香族系石油樹脂
20〜25重量部、又はこれに大豆油10重量部もしくは廃天
ぷら油10重量部を加えたものを、灯油及びキシレンの4
2:18比の混合物(以下溶剤1とする)又は灯油60重量部
(以下溶剤2とする)に加温、撹拌下に溶解せしめ、こ
れをSS41鉄鋼試験片(JIS−Z−304により調整)にロー
ルコーティング法により塗布した後、12〜1月、7〜8
月の区間に区切ってJIS−Z−304の大気暴露試験法によ
り45日間屋外で水平暴露試験を行なった。発錆率は、レ
イティングナンバー法(JIS−D−201)を用いて30日目
と45日目とに腐食面積率を測定して表1の結果を得た。
また、圧縮強度試験用の型枠材に各試料をロールコーテ
ィグ法により塗布して、屋外で3日間放置乾燥させた
後、コンクリートを打設して3日後に型枠を取り外し、
その型枠の脱型の難易とコンクリート面の着色度を目視
により測定して、表1の結果を得た。
表1に見るに、先ず、実施例1の実施例2の防錆剤は、
10重量部の可溶性ポリエチレンと20重量部の芳香族系石
油樹脂を用い、実施例1にあってはこれに大豆油10重量
部を加え、実施例2にあってはこれに廃天ぷら油10重量
部を加え、これらのそれぞれ上記溶剤1に溶融させて得
られたもので、両者ともに、腐食面積率は30日目には0.
0%、45日目には0.1%と、殆ど発錆を生じなかった。ま
た、脱型性は良好で、着色も見られなかった。
実施例3の実施例4の防錆剤は、可溶性ポリエチレン5
重量部、芳香族系石油樹脂25重量部を用い、これに実施
例3の場合は大豆油10重量部を加え、実施例4の場合は
廃天ぷら油10重量部を加え、それぞれ溶剤1に溶融され
て得られたもので、共に、腐食面積率が30日目には0.0
%で45日目には0.5%とこれも殆ど発錆を生じなかっ
た。また、これらの場合脱型性も良好で、着色もなかっ
た。
一方、参考例として、下記する防錆剤について同様の試
験を上記実施例の1区間に7月〜8月及び11月〜12月の
区間を加えた三区間で行った。可溶性ポリエチレンある
いは芳香族系石油樹脂と大豆油の混合したものをそれぞ
れ所定の溶剤に溶解して得られた防錆剤(参考例1〜
6)、N社、P社及びM社の製品である防錆剤(参考例
7〜9)、更にB重油とマシン油の1:1の混合物により
成る防錆剤(参考例10)を、それぞれ前記実施例の試験
片に塗布して腐食面積率と、脱型性及び着色性を前記実
施例のと同様な方法で試験して表2に示す結果を得た。
表2において、参考例1乃至3は芳香族系石油樹脂を溶
剤に溶かし(参考例1)、あるいはこれに大豆油を混合
したものを溶剤に溶かして(参考例2,3)得られた防錆
剤であるが、いずれも防錆剤性能の持続期間が必ずしも
満足できないものであることが判る。
また、参考例4〜6は可溶性ポリエチレンを灯油に溶か
して成る防錆剤で、参考例4と5においては防錆性能が
非常に劣るものであることが判る。参考例6の場合には
腐食面積率は本発明防錆剤と同様の程度に低率である
が、粘性が極端に高まって作業性が著しく悪い欠点があ
る。
参考例7乃至10も同様に防錆能あるいは脱型性、不着色
性の点で本発明に比べて充分でない。
なお、上記実施例と参考例に用いた可溶性ポリエチレン
の物性は次の通りである。
軟化点(リング&ボール)法87〜97℃ 融点90±5℃ 粘度RW 130℃ 1100〜1300 (cps)150℃ 600〜800 分子量 3000〜7000 本発明は、勿論、上記した型枠材以外の各種鉄鋼及び鉄
鋼製品、例えば仮設用の鉄鋼製矢板、鋼管、H型鋼、鉄
鋼及び鉄製大型機械等の防錆剤としても使用できるもの
である。
(効果) 以上述べたように、本発明によれば、可溶性ポリエチレ
ンと芳香族系石油樹脂の植物油及び/又は加熱酸化植物
油とを溶剤に溶かして成るので、混合比如何でスプレー
による塗布も可能であり、使用時にはその成膜性によっ
て雨水による流出もなく、また溶剤に比較的低廉な石油
留分を用いることができて低コストの防錆剤を提供でき
る。
更に、本発明は、型枠材などのように細部に空間を持つ
ような対象物に対してもその表面すみずみにまでゆきわ
たり、確実に防錆性能を発揮すると共に、コンクリート
製品に悪影響を与えることなくその脱型性を良好ならし
めるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−104249(JP,A) 特開 昭58−204062(JP,A) 特開 昭53−104635(JP,A) 特開 昭55−135176(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量7,000以下で融点が80度C以上の可
    溶性ポリエチレンと、植物油及び/又は加熱酸化植物油
    と、芳香族系石油樹脂とを溶剤に溶解して成る、防錆
    剤。
  2. 【請求項2】分子量7,000以下で融点が80度C以上の可
    溶性ポリエチレン1〜30重量%、芳香族系石油樹脂1〜
    30重量%、植物油及び/又は加熱酸化植物油1〜30重量
    %を、溶剤40〜90重量%に溶解して全量が100%となる
    ように調整して成る、特許請求項第1項記載の防錆剤。
JP2006868A 1990-01-16 1990-01-16 防錆剤 Expired - Lifetime JPH0765007B2 (ja)

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