JPH0764533A - 文字フォント生成処理システム - Google Patents

文字フォント生成処理システム

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JPH0764533A
JPH0764533A JP5215765A JP21576593A JPH0764533A JP H0764533 A JPH0764533 A JP H0764533A JP 5215765 A JP5215765 A JP 5215765A JP 21576593 A JP21576593 A JP 21576593A JP H0764533 A JPH0764533 A JP H0764533A
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Withdrawn
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JP5215765A
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English (en)
Inventor
Kenji Kono
建次 河野
Takayuki Ryu
隆幸 龍
Karou Peetaa
カロウ ペーター
Uirotsuto Yurigen
ウイロット ユリゲン
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G5/00Control arrangements or circuits for visual indicators common to cathode-ray tube indicators and other visual indicators
    • G09G5/22Control arrangements or circuits for visual indicators common to cathode-ray tube indicators and other visual indicators characterised by the display of characters or indicia using display control signals derived from coded signals representing the characters or indicia, e.g. with a character-code memory
    • G09G5/24Generation of individual character patterns
    • G09G5/28Generation of individual character patterns for enhancement of character form, e.g. smoothing
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/20Drawing from basic elements, e.g. lines or circles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電子印刷機器やコンピュータのOSで使用され
る文字フォントを生成するための文字フォント生成処理
システムに関し,文字フォントの生成,標準化,統一化
を容易にし,かつ文字フォントのデータ量削減を可能に
することを目的とする。 【構成】文字フォント分解処理部10により,文字構造フ
ァイル51に格納された分類情報をもとに,文字フォント
を階層的に分解し,コードを付与して分類する。また,
文字フォント補間生成処理部20により,文字フォントを
分解した情報をもとに,自動インターポレーションを行
う。文字フォント標準化処理部30により,文字フォント
の各パーツと標準パーツとの差異量に応じて,標準パー
ツによる置換または標準パーツの登録を行う。さらに,
文字フォント変形生成処理部40により,所望する画線幅
による拡大縮小変形を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,電子プリンタ,レーザ
プリンタ,電算タイプセッタ等の電子印刷機器またはコ
ンピュータ・オペレーティング・システムで使用される
文字フォントを生成するための文字フォント生成処理シ
ステムに関するものである。
【0002】ディジタル文字フォントは,種々の書体が
必要とされており,それらを効率よく生成することを可
能にする技術が必要とされている。
【0003】
【従来の技術】漢字の文字フォントを,電子プリンタ,
レーザプリンタ,電算タイプセッタ等の電子印刷機器
や,コンピュータ・オペレーティング・システムにおい
て使用するためには,字画デザイン図版から,電子機器
で読み取ることができるディジタル・データ・フォーマ
ットに変換しなければならない。従来,字画デザインを
したり,ディジタル・データ・フォーマットに変換する
作業は,主として人間が手作業で行っていた。
【0004】最近,ビットマップ形式で記述される文字
フォント以外に,アウトライン形式(数学的記述形式の
1つ)で記述される文字フォントが多く用いられるよう
になってきている。ビットマップ・フォントは,通常,
ある特定の出力ポイントサイズにだけしか適合しない
が,アウトライン・フォントは,より広範囲のポイント
サイズに対応することができるからである。図24は,
アウトライン・フォントの形式の1つであるURW社の
IKARUSフォーマット(IKフォーマット)により
記述されたアウトラインデータの例である。
【0005】ディジタル・フォントの生成に関して,ラ
テン文字フォントにおける字母数に比べて,漢字の場
合,JIS第1水準,第2水準だけでも約7000字,
補助漢字を含めると約13000字に達するため,1つ
の書体を新たに生成するのは大変な作業量となり,現状
では新規の文字フォントや異体字フォントを生成するの
に,多大な時間と経費を要している。
【0006】一方,実際に印刷する場合,印刷物の可読
性(読みやすさ)を考慮して,単にさまざまなポイント
サイズの文字フォントだけでなく,多様なウエイト(文
字の画線の幅による視覚的黒さ),例えば,基準となる
文字フォントより細い画線のライト・フォントや,太い
画線のボールド・フォント,さらには,さまざまなスケ
ーリング(拡大縮小変形)の文字フォントが必要とされ
ている。
【0007】既成の文字フォントから,新たに異体字フ
ォントを生成する一般的な方法として,インターポレー
ション(補間法)と呼ばれる方法がある。インターポレ
ーションは,通常,2つの異なるウエイトの文字フォン
トから,その中間ウエイトの文字フォントを生成する方
法である。しかし,このアルゴリズムは,タイポグラフ
ィ的に,また位相的に,同一な文字フォント間でしか利
用できない。すなわち,使用する文字フォントは,輪郭
線数,ディジタイゼーション数が同一で,タイポグラフ
ィ的外見が同様でなければならない。インターポレーシ
ョンにより,文字フォントを生成する場合,使用できる
文字フォントはかなり,限定され,特に,漢字のように
字画デザインの構成が複雑な場合は不可能であることが
多い。
【0008】また,文字フォントの拡大縮小変形は,鏡
面やレンズを利用した光学的な方法や座標のリニアな拡
大縮小変換の方法により行われている。しかし,この方
法では,文字を構成する黒地と白地スペースが共に変形
され,タイポグラフィ的に満足のいく品質の変形を行う
ことはできない。
【0009】ラテン文字フォントにおいては,文字フォ
ント格納用メモリ空間やディスクを減らすために,文字
フォントのある部分を分割し,繰り返して使用する技術
があり,ADOBE社のType1フォント,Appl
e社やMicrosoft社のTrue Typeフォ
ントで使用されている。また,URW社のIKARUS
フォント生成システムにおいて,パーツの分割が行われ
ている。
【0010】図25(A)は,ラテン文字フォントの1
種であるタイムズローマン(Times Roman)
の大文字Hである。Hの縦線の上下に付けられているセ
リフ(ひげ飾り)は計8個であるが,図25(B)に示
すように,左縦線の4つのセリフと,右縦線の4つのセ
リフが同一である。そこで,分割したセリフの1組だけ
を格納して,両縦線のセリフとして使用している。
【0011】しかし,このようなパーツの分割は,各文
字フォントごとに個別に行われ,系統的ではないうえ,
パーツが多く構成が複雑な漢字フォントに対しては,実
現することができなかった。
【0012】一方,漢字の構成は,それぞれ異なるエレ
メント(部首)から構成されており,エレメントはスト
ロークから構成されている。このような構造を利用し
て,種々のストロークやエレメントから漢字を再構成す
るシステムが,Dynalab社を始め,複数の会社に
より行われている。しかし,どれも,ストロークやエレ
メントを,建築用ブロックのように使用して漢字を組み
立てるだけのシステムである。
【0013】また,漢字を構成するエレメント(部首)
は,多くの漢字で共通に用いられている。図26は
“魚”というエレメントが用いられている漢字の例であ
る。同様に,図27は“クサカンムリ”というエレメン
トが用いられている漢字の例である。図27において,
これらの“クサカンムリ”エレメントは,使用される漢
字によってエレメントの縦/横サイズが異なっている。
サイズが近似しているエレメントについては基本となる
エレメントからのスケーリングによって,所望のサイズ
にエレメントを変形して使用すれば,デザイン整合性の
よい文字を生成できる。しかし,一般的にはスケーリン
グによって文字の画線がスケーリング率に比例して微妙
に変わり,画線幅の不統一が生じる。そのため,ディス
プレイ画面の解像度で文字を表示するときや,アウトラ
インデータを種々のドットサイズにラスター化して印刷
するときなどに,画線幅の好ましくないバラツキが生じ
て文字品質を低下させてしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】漢字のディジタル文字
フォントを生成する場合に生ずる課題は,字画が複雑
で,かつ字母数が多いという漢字特有の性質による。そ
のため,インターポレーションや線形なスケーリングに
よる方法では,実用に耐える品質の文字を生成すること
ができない。また,漢字の細部(例えば,ウロコ,カド
ウロコとよばれる部分)の統一は,字画デザインから
も,出力品質からも重要であるが,字母が多く,その作
業量はかなりなものとなる。
【0015】このように漢字フォントの生成の作業が大
きな負担となり,現在使用されている漢字フォントの種
類は,非常に少ないという状況である。さらに,エレメ
ント等を共通に使用することで,文字フォント格納のメ
モリ空間やディスク空間を減らすことが必要である。
【0016】本発明は上記課題の解決を図り,既存の文
字フォントを基にした新しい文字フォントの生成を容易
にする手段を提供するとともに,文字フォントの記憶領
域の削減を可能にする手段を提供することを目的として
いる。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理ブロ
ック図である。処理装置100は,CPUおよびメモリ
からなる装置である。
【0018】文字構造ファイル51は,文字フォントの
各々の文字に対してエレメントに分解するためのエレメ
ントレベルの分類情報,各々のエレメントをストローク
に分解するためのストロークレベルの分類情報および各
々のストロークをパーツに分解するためのパーツレベル
の分類情報を持つ文字構造情報の記憶手段である。文字
構造ファイル51は,さらにオペレータのためのガイダ
ンス表示用の骨文字の形態で表示される骨文字データを
記憶する。
【0019】文字アウトラインファイル52は,分解/
分類の対象となる文字の通常のアウトラインフォントデ
ータを記憶するファイルである。階層アウトラインファ
イル53は,本発明により階層的に文字アウトラインフ
ォントを分解した結果のデータを格納するファイルであ
る。構成要素ファイル54は,各文字の構成要素(パー
ツ)に関する情報を記憶するファイルである。標準パー
ツファイル55は,文字の構成要素ごとに,登録された
標準的な形状のパーツデータを記憶するファイルであ
る。パーツアウトラインファイル56は,構成要素ごと
のアウトラインデータを記憶するファイルである。ディ
スプレイ60は,文字フォントの生成処理に関する情報
を表示する装置である。なお,階層アウトラインファイ
ル53,標準パーツファイル55,パーツアウトライン
ファイル56は,それぞれ独立に存在してもよく,ま
た,独立したファイルとしてではなく,それぞれのデー
タの一部または全部が共用されるような構成で存在して
もよい。
【0020】文字フォント分解処理部10は,文字構造
ファイル51をもとに,文字アウトラインファイル52
から読み出した文字フォントについて,文字をエレメン
トに,エレメントをさらにストロークに,ストロークを
パーツにというように,トップダウンの方向で3つの階
層に分解し,さらに,それぞれのレベルで,エレメン
ト,ストローク,パーツごとに体系的に分類し,一貫し
た分類コード等の分類情報を付加して階層アウトライン
ファイル/構成要素ファイルに格納する処理手段であ
る。
【0021】また,文字フォント分解処理部10は,文
字アウトラインフォントを階層的に分解する際に,文字
構造ファイル51からガイダンス表示用の骨文字データ
を読み出し,文字フォントの分解対象部分を他の部分と
は異なる様態で表示して,オペレータに次の分解対象を
知らせる手段を持つ。
【0022】文字フォント補間生成処理部20は,字形
が同じでウエイトの異なる2つの書体の文字フォント
を,それぞれストロークのレベルまで分解し,輪郭数を
一致させることにより,中間的なウエイトを持つ文字フ
ォントをインターポレーションにより自動生成する処理
手段である。
【0023】文字フォント標準化処理部30は,構成要
素ファイル54から読み出した文字の構成要素であるパ
ーツデータと,標準パーツファイル55に登録された標
準的な形状のパーツデータとを比較照合し,比較した結
果の差異量があらかじめ設定された基準値以下の場合に
は,比較したパーツを比較に用いた標準パーツと置き換
え,また,比較した結果の差異量があらかじめ設定され
た基準値より大きい場合には,比較したパーツを新たな
標準パーツとして標準パーツファイル55に登録する処
理手段を持つ。
【0024】さらに,文字フォント標準化処理部30
は,文字フォントを構成する各文字のアウトラインデー
タをエレメントまたはストロークレベルのコンポーネン
トに分割し保存した情報を用いて,それらと各コンポー
ネントの種類ごとに登録された標準的なコンポーネント
データとを比較照合し,比較した結果の差異量があらか
じめ設定された基準値以下の場合には,比較したコンポ
ーネントを比較に用いた標準コンポーネントに置き換
え,比較した結果の差異量があらかじめ設定された基準
値より大きい場合には,比較したコンポーネントを新た
な標準コンポーネントとして登録する処理手段を持つ。
【0025】文字フォント変形生成処理部40は,文字
フォントデータとしてアウトライン曲線を記述するため
の座標値データ以外に,文字を構成する各字画の形状上
の特徴を記述する付加的情報を用いて,文字全体のサイ
ズを拡大または縮小する変形を,字画デザインにかかわ
る線幅が保持されるように行う処理手段と,新たな文字
を生成するために所望のサイズにエレメントを拡大また
は縮小する変形の際に,上記付加的情報を用いて,字画
デザインにかかわる線幅が保持されるように線幅を調整
する処理手段と,上記付加的情報を用いて,字画デザイ
ンにかかわる線幅のみを太くまたは細くすることによ
り,ウエイトの異なる文字を生成する処理手段を持つ。
この付加的情報は,各文字ごとにあらかじめ文字アウト
ラインファイル52または階層アウトラインファイル5
3に格納されている。
【0026】
【作用】本発明の文字フォント生成処理システムでは,
文字をエレメント,ストローク,パーツという3つの階
層に分解し,タイプフェースに依存せずに,体系的に分
類するため,各文字の特性を文字,エレメント,ストロ
ーク,パーツレベルでの情報として簡単に把握すること
ができる。
【0027】これらの情報により,文字レベルにおいて
は変わってしまう輪郭線数をストロークレベルにおいて
一致させ,自動的にインターポレーションを行い,中間
ウエイトの文字を生成することが可能となり,特に同一
ファミリの文字フォントの生成では,作業負担を大幅に
軽減することができる。
【0028】また,パーツレベルにおいて,各パーツご
とに標準パーツとの差異量を測定して,パーツの標準化
および統一化を行うことができる。同様な標準化,統一
化をエレメントレベル,ストロークレベルにおいても実
現することができる。このような標準化,統一化は,字
画デザイン上の美観だけでなく,印刷時の文字品質を高
め,また文字フォント・データの大幅な軽量化を可能に
する。
【0029】さらに,エレメント,ストローク,パーツ
の各レベルごとに,各要素のアウトラインデータ以外の
付加的情報により,さまざまなスケーリングを行う場合
に,字画デザインにかかわる画線の幅を変えずに文字全
体を拡大縮小変形することができる。一方,文字全体の
サイズを変えずに字画デザインにかかわる画線の幅を太
くまたは細くしてウエイトを変えることもできる。この
ような,インテリジェント・スケーリングは,タイポグ
ラフィ的に適切な,さまざまなサイズ,ウエイトの文字
フォントを,短時間で簡単に生成する環境を提供する。
【0030】
【実施例】以下,本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。 (1)文字フォント分解処理部 図1に示す文字フォント分解処理部10は,文字構造フ
ァイル51に格納された文字フォント分類情報をもと
に,文字アウトラインファイル52の,文字フォントを
階層的に分解し,コードを付与して分類し,階層アウト
ラインファイル53へ格納し,分解および分類の処理過
程をディスプレイ60へ表示する手段である。
【0031】図2は,その文字フォント分解処理部10
の構成例を示す。文字構造ファイル制御部11は,文字
構造ファイル51からの階層的な分類情報の読み出しを
制御し,文字アウトラインファイル制御部12は,文字
アウトラインファイル52からの分類対象となるアウト
ラインフォントデータの読み出しを制御する。文字構造
ガイダンス表示処理部13は,ディスプレイ60へガイ
ダンス文字を表示する。分類情報照合部14は,文字フ
ォントの各部と分類情報とを照合し,それにより文字フ
ォントを階層的に分類した結果を階層アウトラインファ
イル制御部15を介して階層アウトラインファイル53
に格納する。文字アウトライン表示処理部16は,ディ
スプレイ60へ分解および分類処理に関するガイダンス
情報を表示する。
【0032】図3は,例えば,コード1612が付与さ
れた文字「穐(あき)」を,エレメント,ストローク,
パーツに分解した階層構造を示す。偏(へん),傍(つ
くり)のレベルを示すエレメントは,禾(コード52
2)と亀(コード1110)の2個からなる。「禾」は
5個のストロークからなり,各ストロークは,図中,上
からそれぞれ2個,2個,3個,1個,1個のパーツか
らなる。「亀」は11個のストロークからなり,各スト
ロークは,図中,上からそれぞれ2個,3個,2個,4
個,1個,1個,1個,1個,2個,3個,4個のパー
ツからなる。「穐」の文字全体は,2エレメント,16
ストローク,33パーツからなる。
【0033】文字フォント分解処理部10は,文字アウ
トラインファイル52から読み出した,例えば文字
「穐」のアウトラインフォントデータを,文字構造ファ
イル51の階層的な分類情報に従って,図3に示すよう
に2エレメント,16ストローク,33パーツに分類
し,各々に所定のコードを付与して,結果を階層アウト
ラインファイル53に格納する。
【0034】(2)文字構造ファイル 以上のような文字フォントの分解と分類のために,文字
構造ファイル51が用いられる。本実施例の文字構造フ
ァイル51の形式として,各レベルの分類情報と分割情
報を記述するものと,パーツレベルでのタイプフェース
に関するアウトライン情報を記述するものの2種類の形
式がある。エレメントおよびストロークレベルの分割・
分類情報は,タイプフェースに依存していないが,パー
ツレベルの分割・分類情報はタイプフェースにかかわる
情報も記述している。
【0035】第1の形式の文字構造ファイル51は,文
字からエレメントレベルへの分解に関する情報を記述す
るデータを持つファイル(これをエレメントSMFファ
イルという)と,エレメントからストロークレベルへの
分解に関する情報を記述するデータを持つファイル(こ
れをストロークSMFファイルという)と,ストローク
からパーツレベルへの分解に関する情報を記述するデー
タを持つファイル(これをタイプフェース従属SPFフ
ァイルという)である。また,第2の形式の文字構造フ
ァイル51は,パーツのアウトライン情報を記述するデ
ータを持つファイル(これをタイプフェース従属CPF
ファイルという)である。
【0036】図4はエレメント,ストローク,パーツに
関する分類情報の説明図,図5はストロークの分類例を
示す図である。エレメントSMF(Separation Manageme
nt File)ファイルは,文字コード,構成エレメント数,
各エレメント分類情報,文字サイズ,左下を基点として
x軸y軸で表す位置座標値などのディジタイゼーション
情報を持つ。
【0037】エレメントの分類のための情報について説
明する。エレメントは,5桁の番号と固有の名前で記述
される。エレメントの分類は基本エレメント(部首)と
新規エレメント(新部首)からなる。エレメントコード
5桁のうち,先頭桁はエレメントフラグであって,基本
エレメント(部首)は“0”,新規エレメント(新部
首)は“1”である。基本エレメントの場合,先頭桁の
次の2桁はストローク数,残りの2桁は各ストロークに
おける詳細分類番号である。例えばエレメントコード
「00522」は,0=基本エレメント,05=ストロ
ーク数5,22=詳細分類番号22を表している。
【0038】新規エレメント(新部首)の場合は,先頭
桁のエレメントフラグが1となる。さらに先頭桁を含む
2桁でそのエレメントのストローク数を表す。10以上
のストローク数からなるエレメントの場合は,ストロー
ク先頭桁に1を加えた数(即ち,2桁で表示されるので
10を加える)でストローク数が表される。残り3桁は
そのストロークの詳細分類番号を示す。例えばエレメン
トコード「24002」は,24=新規エレメント(新
部首)で,ストローク数は14(24−10),002
=詳細分類番号2であることを意味する。
【0039】部首エレメントとそのエレメントコードと
の対応は,例えば図4(A)に示すようになっている。
ストロークSMFファイルは,エレメントコード,エレ
メント名,ストローク数,ストロークコード,各ストロ
ークを構成するパーツ数,xy座標で表示されるディジ
タイゼーション情報を記述する。図4(B)はストロー
クの種類とストロークコードとの対応の例を示してい
る。
【0040】ここでストロークコードは,図5に示すよ
うに,4桁の数字で表し,先頭の2桁はメインコード,
残りの2桁はサブコードである。メインコードは使用さ
れているストロークの種類を表し,サブコードは同種の
ストロークの中の詳細分類番号を表す。
【0041】タイプフェース従属SPFファイルは,ス
トローク番号,パーツ数,パーツコード,ディジタイゼ
ーション数,xy座標で表示されるディジタイゼーショ
ン情報を記述する。
【0042】パーツコードは,4桁の数字で表し,先頭
の3桁はメインコード,残り1桁はサブコードである。
メインコードは使用されているパーツの種類を表し,サ
ブコードは同種のパーツの中の詳細分類番号を表す。図
4(C)はパーツの種類とパーツコードとの対応の例を
示している。 (3)文字フォント分解処理部の処理および出力 文字フォント分解処理部10は,以上のような情報を用
いて,文字アウトラインファイル52から読み出した文
字フォントを階層的に分解し,それぞれにエレメントコ
ード,ストロークコード,パーツコードを自動付与して
分類する。
【0043】図6は,文字コード1612の「穐」のコ
ンポーネント分解情報の出力例を示している。エレメン
トは禾(nogi),亀(kame)から構成され,
「禾」にはエレメントコード00522とバージョン番
号1001が,「亀」にはエレメントコード01110
とバージョン番号1001が付与される。これらの分解
されたエレメントデータは,階層アウトラインファイル
53に格納される。バージョン番号は,実データに対し
て付与される各コンポーネントの分類ごとのシリアル番
号である。
【0044】また,例えば「禾」の第3番目のストロー
クは,ストロークコード0101,バージョン番号10
080であり,3つのパーツ(コード0011,001
2,0013)からなる。分解された各ストロークデー
タも,エレメントデータと同様に付与されたストローク
コード,バージョン番号とともに階層アウトラインファ
イル53に格納される。さらに,パーツレベルにおいて
も,分解されたパーツデータのそれぞれにパーツコード
およびバージョン番号が付与されて階層アウトラインフ
ァイル53に格納される。
【0045】図7は,前述の図3で示した「穐」の,分
解された33個のパーツから再組み立てした元の文字を
表している。この分解および分類処理は,ディスプレイ
表示される。図8は,「穐」をエレメント,ストロー
ク,パーツに分解するためのエディタ画面の例であり,
メインメニューバー61,アウトラインデータ表示部6
2,骨文字表示部63,編集表示メニュー64がある。
骨文字表示部63は,オペレータ向けのガイダンス用の
骨文字(文字エレメントの骨格を示すもの)を表示す
る。
【0046】例えば,エレメントを分解する場合には,
「禾」のエレメント部分を他のエレメント(この場合は
「亀」)とは別の色で表示し,オペレータに次の分解対
象となるエレメントを知らせ,オペレータが文字構造フ
ァイル51の分類情報に従って間違いなく分解の指示お
よび確認をすることができるようにしている。
【0047】図9は,階層アウトラインファイル53に
格納されるデータの構造を示す図である。階層的な分解
および分類処理により,アウトライン文字データからエ
レメント分解情報とエレメント・アウトラインデータが
生成され,エレメント・アウトラインデータからストロ
ーク分解情報とストローク・アウトラインデータが生成
され,ストローク・アウトラインデータからパーツ分解
情報とパーツ・アウトラインデータが生成される。
【0048】エレメント分解情報は,文字コード,その
文字に含まれるエレメント数,およびエレメント数分の
エレメントコード;バージョン番号,ディジタイゼーシ
ョン情報(座標情報など)である。ストローク分解情報
は,エレメントコード,そのエレメントに含まれるスト
ローク数,およびストローク数分のストロークコード;
バージョン番号,ディジタイゼーション情報(座標情報
など)である。パーツ分解情報は,ストロークコード,
そのストロークに含まれるパーツ数,およびパーツ数分
のパーツコード;バージョン番号,ディジタイゼーショ
ン情報(座標情報など)である。
【0049】エレメントレベルの情報が生成された後の
アウトライン文字データ,ストロークレベルの情報が生
成された後のエレメント・アウトラインデータ,パーツ
レベルの情報が生成された後のストローク・アウトライ
ンデータは,パーツ分解情報およびパーツ・アウトライ
ンデータから再合成することができるので,実際には蓄
積しない。
【0050】図10は,文字フォント分解処理部10に
よって文字をエレメント,ストローク,パーツへ分解す
る処理を示す図である。ステップS1で,階層的に分解
し分類する階層化対象の文字コード(例えば「穐」のコ
ード)の指定情報を入力する。
【0051】ステップS2で,文字構造ファイル51か
ら指定文字コードの分類情報を読み出し,ディスプレイ
にガイダンス表示する。ステップS3で,文字アウトラ
インファイル52から指定文字コードのアウトライン情
報を読み出し,表示する。
【0052】ステップS4で,階層化対象ポインタ
(n)を初期化する。階層化対象ポインタは,次に分類
対象となるエレメント,ストロークまたはパーツを示す
ポインタ情報である。
【0053】ステップS5で,階層化対象ポインタ
(n)で示される部分を他の階層化ガイダンスと別の色
で表示する。ステップS6で,ガイダンス表示に従って
階層化する輪郭データの指定情報を入力する。
【0054】ステップS7で,文字構造ファイル51の
分類情報と指定輪郭データとの照合により,文字構造フ
ァイル51から階層化対象輪郭の分類コード(エレメン
トコード/ストロークコード/パーツコード)を読み出
す。
【0055】ステップS8で,階層アウトラインファイ
ル53を検索し,階層化対象輪郭の分類コードの最新バ
ージョン番号を得る。ステップS9で,指定輪郭データ
に分類コードの最新バージョン番号を付与し,階層アウ
トラインファイル53に保存する。
【0056】ステップS10で,指定文字の階層化対象
が終了したか判断する。終了すれば処理を終了し,終了
していなければ,ステップS11へ進む。ステップS1
1で,階層化対象ポインタ(n)を次の階層化対象をポ
イントするように更新し,ステップS5へ戻る。
【0057】(4)文字フォント補間生成処理部 図1に示す文字フォント補間生成処理部20は,2つの
ウエイトの異なる文字から,インターポレーションによ
り中間ウエイトの文字を生成する手段である。例えば,
図11(A)および(B)に示すように,字形が同じで
ウエイトの異なる異体字から,中間的なウエイトをもつ
文字を生成する。文字レベルでみると,図11(A)の
ライトバージョンでは,エレメントの「禾」と「亀」と
が離れており,図11(B)のボールドバージョンでは
エレメントの「禾」と「亀」とがくっついている。従来
の手法では,このようにストロークの重なりなどによっ
て輪郭数が異なる文字については,輪郭の対応がとれな
いため,インターポレーションによる中間のウエイトを
もつ文字の自動生成は不可能であった。しかし,図11
(A)および(B)に示す文字を,前述した文字フォン
ト分解処理部10によるセパレーションの手法によりス
トロークレベルに分解すると,これらの2つの文字の輪
郭数を一致させることができる。
【0058】文字フォント補間生成処理部20は,文字
構造ファイル51を利用した前述のセパレーションによ
って,それぞれのストロークを対応づけ,インターポレ
ーションを行う。なお,前もってセパレーションした結
果の階層アウトラインファイル53の情報を用いてイン
ターポレーションを行うようにしてもよい。ストローク
を対応づけた後のインターポレションの処理については
従来と同様でよいので,その処理の詳しい説明は省略す
る。
【0059】図11(C)は,図11(A)および
(B)に示す文字のアウトラインフォントから,文字フ
ォント補間生成処理部20による自動インターポレーシ
ョンの結果,生成された中間ウエイトの文字を示す。
【0060】(5)文字フォント標準化処理部 図1に示す文字フォント標準化処理部30は,構成要素
ファイル54の情報によりパーツアウトラインファイル
56(または階層アウトラインファイル53でもよい)
の処理対象パーツを,予め標準パーツファイル55に登
録した標準パーツと比較して差異値を求め,その差異値
がある値以下であれば,処理対象パーツをその比較に用
いた標準パーツと置き換え,ある値より大きければ,処
理対象パーツを新しい標準パーツとして登録する手段で
ある。
【0061】図12は,その文字フォント標準化処理部
30の構成例を示す図である。構成要素ファイル管理・
制御部31は構成要素ファイル54を管理し,構成要素
情報(パーツコードなどの情報)の参照・更新を制御
し,標準パーツ管理・制御部32は標準パーツファイル
55を管理し,標準パーツ情報の参照・更新を制御す
る。アウトラインファイル管理・制御部33はパーツア
ウトラインファイル56を管理し,それからの読み出し
を制御する。パーツ置換制御部34は,比較情報管理テ
ーブル35を基に,処理対象パーツと比較対象標準パー
ツとの置換を制御する。ドット展開処理部36は,処理
対象パーツおよび比較対象標準パーツのアウトラインデ
ータをドット展開する。ドット展開ワーク37は,処
理対象パーツをドットに展開するワークエリア(作業用
記憶領域)である。ドット展開ワーク38は,比較対
象標準パーツをドットに展開するワークエリアである。
ドットデータ比較処理部39はドットに展開した処理対
象パーツと比較対象標準パーツとを比較する。
【0062】図13は,文字フォント標準化処理部30
の処理フロー図である。ステップS31で,構成要素フ
ァイル54から,パーツコードを読み出す。ステップS
32で,構成要素ファイル54から読み出したパーツコ
ードのアウトラインデータをパーツアウトラインファイ
ル56から読み出し,ドット展開ワーク37へフルド
ット変換する。
【0063】ステップS33で,構成要素ファイル54
から読み出したパーツコードと同一種別の標準パーツコ
ードを,標準パーツファイル55から読み出す。ステッ
プS34で,標準パーツファイル55から読み出したパ
ーツコードのアウトラインデータをパーツアウトライン
ファイル56から読み出し,ドット展開ワーク38へ
フルドット変換する。
【0064】ステップS35で,ドット展開ワーク3
7と,ドット展開ワーク38のフルドットデータとを
比較し,面積の差分を算出する。次に,面積の差分が許
容値以内であるかを判定する。許容値以内であれば,ス
テップS36へ進み,許容値を超える場合はステップS
36をスキップする。
【0065】ステップS36では,比較情報管理テーブ
ル35に,標準パーツコードとの差異量をセーブする。
次に,標準パーツが終了したかどうかを判定する。終了
していなければステップS33へ戻り同様に処理を繰り
返し,終了であればステップS37へ進む。
【0066】ステップS37で,比較情報管理テーブル
35へのセーブ情報の有無により,標準パーツへの置換
を行うかどうかを判定する。置換する場合にはステップ
S38を実行し,しない場合にはステップS39を実行
する。
【0067】ステップS38で,比較情報管理テーブル
35を基に,最小差異量の標準パーツを検索し,構成要
素ファイル54のパーツコードを最小差異量の標準パー
ツに変更する。
【0068】ステップS39で,構成要素ファイル54
のパーツコードを標準パーツファイル55へ登録する。
次に,構成要素ファイル54の全パーツについて終了し
たかどうかを判定し,終了していなければステップS3
1から処理を繰り返し,終了していればこの処理を終了
する。
【0069】図14(A)は,明朝体特有のパーツの1
つで,カドウロコと呼ばれるパーツを示す図である。上
記ステップS35での差分の算出では,矢印のアジャス
トメントポイントを重ね合わせて差異量を求める。
【0070】図14(B)は,カドウロコの処理対象パ
ーツと比較対象標準パーツとを重ね合わせた状態を示す
図である。図14(C)の黒い部分は一致しない部分で
ある。一致しない部分と,少なくともいずれかの一方の
パーツに属する部分の面積の算出を行い,この面積比を
デビィエーション(差異量,通常百分率で表現する)と
定義し,算出する。このデビィエーションの値が予め設
定した値以下の場合に,処理対象パーツの比較対象標準
パーツへの置き換えを行う。
【0071】デビィエーションを求めるための面積の算
出は,例えばアウトラインを展開し,線の内側のピクセ
ルの個数をカウントすることにより行う。線の内側であ
るか外側であるかは,ラスタライゼーションにより線を
偶数回(0を含む)横切った状態のピクセルは内側,奇
数回横切った状態のピクセルは外側とするアルゴリズム
によって判断することができる。
【0072】図15は,その面積を算出する方法を示す
図であり,1つの枡目が1つのピクセルを表している。
ピクセルの中心がアウトラインの内側であるものをハッ
チングで示している。このアウトライン内にあるピクセ
ルの個数を面積とする。
【0073】文字フォント標準化処理部30の処理によ
り,微差のパーツが多量にある場合に,それらを少数の
標準パーツに置き換え,文字フォント全体の部分的形状
の統一化を図ることができる。パーツの標準化の例につ
いて説明したが,ストロークまたはエレメントなどのコ
ンポーネントについても,同様に文字フォント標準化処
理部30の処理により標準化を図ることができる。
【0074】(6)文字フォント変形生成処理部 図1に示す文字フォント変形生成処理部40は,文字ア
ウトラインファイル52の文字について拡大縮小変形を
行う手段である。
【0075】図16は,その文字フォント変形生成処理
部40の構成例を示す図である。アウトラインデータ管
理部41は,文字アウトラインファイル52aから文字
のアウトラインデータを読み出す処理を行うものであ
る。アウトライン形状特徴情報抽出処理部42は,文字
アウトラインデータから付加的情報である形状特徴情報
を抽出し,形状特徴情報テーブル43に設定する。アウ
トライン・リニア拡縮処理部44は,通常のリニア・ス
ケーリング(単純拡大縮小変形)を行い,処理結果のデ
ータを拡縮データワーク45へ出力する。補間情報処理
部46は,拡縮データワーク45の変形処理後の各パー
ツを,形状特徴情報テーブル43の形状特徴情報をもと
にした計算により求められる位置にシフトする。アウト
ラインデータ補間処理部47は,形状特徴情報の付与さ
れていないパーツをインターポレーションにより調整す
る。
【0076】形状特徴情報は,文字アウトラインファイ
ル52aの各文字に付加されている,その文字の主要な
形状特徴を示す情報であり,「ヒント」と呼ばれてい
る。これらの情報は,図17に示すように,ピーク,曲
線の極大点,水平画線の上側,下側の両境界線,垂直画
線の左側,右側の両境界線などからなる。
【0077】文字フォント変形生成処理部40は,ヒン
ト情報を用いることにより,文字全体のサイズを拡大ま
たは縮小した場合でも,字画デザインにかかわる線幅が
保持されるように変形することができる。
【0078】「禾」を線幅を保持したまま縮小する例
を,図18に従って説明する。図18(A)は,処理前
の文字を示す。(B)は,文字サイズをx,y方向に
0.8倍の単純なリニア・スケーリング処理で縮小した
結果の文字を示す。図18(A)の垂直画線の幅m0お
よび水平画線の幅n0は,(B)において,それぞれm
1,n1のように0.8倍に縮小変形されている。
【0079】図18(C)は,文字フォント変形処理手
段40による,インテリジェント・スケーリング処理の
結果である。文字サイズは(B)と同様0.8倍に縮小
されているが,画線の幅は元の(A)と同一である。
「禾」の第4番目のストロークには,形状特徴情報が付
加されていないが,このようなストロークは,インター
ポレーションにより調整する。
【0080】文字フォント変形生成処理部40によるさ
まざまなスケーリングの具体例を,文字「穐」の例を用
いてさらに説明する。図19は,同ウエイトでサイズ異
体字の生成,すなわち,文字画線幅を変えずに文字サイ
ズを変える処理の結果を示す。図19(A)は元の文
字,(B)は単純なリニア・スケーリング処理の結果で
あり,画線幅および白地スペースがスケーリング率に従
って縮小されている。(C)は,本実施例の処理手段を
用いた処理結果である。形状特徴情報により,画線幅は
保持され白地スペースのみが変化することにより,文字
サイズの変形が適切に行われていることがわかる。
【0081】図20は,同サイズでウエイト異体字の生
成,すなわち,文字サイズを変えずに文字画線幅を変え
る処理の結果を示す。図20(A)は元の文字,(B)
は,本実施例の処理手段を用いて生成されたライトウエ
イトの異体字,(C)は,本実施例の処理手段を用いて
生成されたボールドウエイトの異体字を示す。
【0082】図21は,同ウエイトで水平(横)または
垂直(縦)方向の一方のみのサイズを変形する処理の結
果を示す。図21(A)は元の文字,(B)は横方向
0.8倍の縮小変形,(C)は横方向0.9倍の縮小変
形,(D)は横方向1.1倍の拡大変形,(E)は横方
向1.2倍の拡大変形の結果である。(B)から(D)
までの4文字とも,字を構成する画線の幅は,元の画線
幅を保持している。
【0083】図22(A)はエレメント「魚」につい
て,(B)はエレメント「日」について,それぞれ同様
の処理により,さまざまな縦横別のスケーリング率によ
り変形処理を行った例である。スケーリング率によって
エレメントのサイズは変わっているが,エレメントの画
線幅はすべて元のまま保持されている。
【0084】図23は,文字フォント変形生成処理部の
処理フロー図である。ステップS40で,文字アウトラ
インファイル52aより処理を行う文字または文字の一
部輪郭のアウトラインデータを読み出す。
【0085】ステップS41で,アウトラインデータよ
り形状特徴情報(画線起点ポイント,線幅制御ポイン
ト,保持線幅等)を抽出し,形状特徴情報テーブル43
へセーブする。
【0086】ステップS42で,アウトラインデータの
座標ポイントに一定の倍率をかけ,リニアの拡縮アウト
ラインデータを作成する。ステップS43で,形状特徴
情報により線幅制御ポイント,保持線幅を読み出し,保
持線幅となるように,拡縮アウトラインの線幅制御ポイ
ントをシフトする。
【0087】ステップS44で,拡縮アウトラインの線
幅制御ポイントの線幅保持処理前後の座標,画線起点ポ
イントの座標と線幅制御ポイント以外の座標より,線幅
制御ポイントの補間シフト値を算出する。
【0088】ステップS45で,補間シフト値に従い,
線幅制御ポイント以外のデータポイントをシフトする。
ステップS46で,補間シフト後のアウトラインデータ
を文字アウトラインファイル52bにセーブする。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
文字をエレメント,ストローク,パーツという3つの階
層に分解し,体系的に分類することにより,新しい文字
フォントの生成,既存の文字フォントの修正,文字フォ
ントのデザインの統一化などに役立てることができるよ
うになる。また,自動的にインターポレーションを行
い,中間ウエイトの文字を生成することにより,同一フ
ァミリの文字フォントを生成する場合の作業負担を大幅
に軽減することが可能になる。
【0090】また,文字のパーツまたはエレメント/ス
トロークなどのコンポーネントの標準化および統一化に
より,印刷時の文字品質を高めるとともに,文字フォン
ト・データの大幅な軽量化を実現することができる。
【0091】さらに,タイポグラフィ的に適切な,さま
ざまなサイズ,ウエイトの文字フォントを,短時間で簡
単に生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】文字フォント分解処理部の構成例を示す図であ
る。
【図3】文字をエレメント,ストローク,パーツに分解
した階層構造の例を示す図である。
【図4】エレメント,ストローク,パーツに関する分類
情報の説明図である。
【図5】ストロークの分類例を示す図である。
【図6】文字「穐」のコンポーネント分解情報の出力例
を示す図である。
【図7】文字「穐」を33個のパーツから再組み立てし
た例を示す図である。
【図8】文字「穐」をエレメント,ストローク,パーツ
に分解する際のエディタ画面の例を示す図である。
【図9】階層アウトラインファイルに格納されるデータ
の構造を示す図である。
【図10】文字フォント分解処理部によって文字をエレ
メント,ストローク,パーツへ分解する処理を示す図で
ある。
【図11】インターポレーションによる文字の生成を説
明する図である。
【図12】文字フォント標準化処理部の構成例を示す図
である。
【図13】文字フォント標準化処理部の処理フロー図で
ある。
【図14】処理対象パーツと比較対象標準パーツとの重
ね合わせを説明する図である。
【図15】パーツの標準化処理における面積を算出する
方法を示す図である。
【図16】文字フォント変形生成処理部の構成例を示す
図である。
【図17】文字の形状特徴を示す情報を説明するための
図である。
【図18】線幅を保持したまま縮小する例を説明する図
である。
【図19】文字画線幅を変えずに文字サイズを変える処
理の結果を示す図である。
【図20】文字サイズを変えずに文字画線幅を変える処
理の結果を示す図である。
【図21】同ウエイトで水平または垂直方向の一方のみ
のサイズを変える処理の結果を示す図である。
【図22】さまざまな縦横別のスケーリング率により変
形処理を行った例を示す図である。
【図23】文字フォント変形生成処理部の処理フロー図
である。
【図24】従来のアウトラインデータの例を示す図であ
る。
【図25】従来のラテン文字フォントの管理の例を示す
図である。
【図26】漢字を構成するエレメントが種々の形で用い
られる例を示す図である。
【図27】漢字を構成するエレメントが種々の形で用い
られる他の例を示す図である。
【符号の説明】
100 処理装置 10 文字フォント分解処理部 20 文字フォント補間生成処理部 30 文字フォント標準化処理部 40 文字フォント変形生成処理部 51 文字構造ファイル 52 文字アウトラインファイル 53 階層アウトラインファイル 54 構成要素ファイル 55 標準パーツファイル 56 パーツアウトラインファイル 60 ディスプレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ペーター カロウ ドイツ連邦共和国 デー−2000 ハンブル ク 65 ハークスハイダー・シュトラーセ 102 ユーアールダブリュソフトウェア アンドタイプ・ゲセルシャフト・ミット・ ペルシュレンクテル・ハフツンク内 (72)発明者 ユリゲン ウイロット ドイツ連邦共和国 デー−2000 ハンブル ク 65 ハークスハイダー・シュトラーセ 102 ユーアールダブリュソフトウェア アンドタイプ・ゲセルシャフト・ミット・ ペルシュレンクテル・ハフツンク内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文字フォントの各々の文字に対してエレ
    メントに分解するためのエレメントレベルの分類情報,
    各々のエレメントをストロークに分解するためのストロ
    ークレベルの分類情報および各々のストロークをパーツ
    に分解するためのパーツレベルの分類情報を持つ文字構
    造情報記憶手段(51)と,指定された文字フォントに対
    し,前記文字構造情報記憶手段(51)を参照し,文字レベ
    ルからエレメントレベルへ,エレメントレベルからスト
    ロークレベルへ,ストロークレベルからパーツレベルへ
    と順次文字を分解し,分解された各々のデータに対して
    前記文字構造情報記憶手段(51)が持つ分類情報に従って
    所定の分類コードを付与し,所定のファイルエリアに格
    納する文字フォント分解処理手段(10)とを備えたことを
    特徴とする文字フォント生成処理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の文字フォント生成処理シ
    ステムにおいて,オペレータのためのガイダンス表示用
    の骨文字の形態で表示される骨文字データを記憶する手
    段を備えるとともに,前記文字フォント分解処理手段(1
    0)は,文字レベルからエレメントレベルへ,エレメント
    レベルからストロークレベルへ,ストロークレベルから
    パーツレベルへと順次文字を分解するに際して,前記骨
    文字データにより対象部分を他の部分とは異なる態様で
    表示し,オペレータに次の分解対象を知らせるガイダン
    ス表示手段を備えたことを特徴とする文字フォント生成
    処理システム。
  3. 【請求項3】 少なくとも文字フォントの各々の文字に
    対してエレメントに分解するためのエレメントレベルの
    分類情報および各々のエレメントをストロークに分解す
    るためのストロークレベルの分類情報を持つ文字構造情
    報記憶手段(51)と,字形が同じでウエイトの異なる2つ
    の書体の文字フォントを,前記文字構造情報記憶手段(5
    1)が記憶する共通の分類情報を使って各々ストロークの
    レベルまで分解し,2書体の文字間で輪郭の数を一致さ
    せることにより各々の輪郭を対応づけ,2書体の中間的
    なウエイトを持つ文字フォントをインターポレーション
    により自動生成する文字フォント補間生成処理手段(20)
    とを備えたことを特徴とする文字フォント生成処理シス
    テム。
  4. 【請求項4】 文字フォントを構成する各文字のアウト
    ラインデータを,その構成要素である複数のパーツデー
    タに分割し保存する文字フォント記憶手段(54,56) と,
    登録された標準的な形状のパーツデータを記憶する標準
    パーツ記憶手段(55)と,前記文字フォント記憶手段(54,
    56) が記憶する文字フォントを構成するパーツデータに
    ついて,その各パーツと前記標準パーツ記憶手段(55)に
    登録済みの標準パーツとの差異を計算する比較手段と,
    比較した結果の差異量があらかじめ設定された基準値以
    下の場合に,前記文字フォント記憶手段(54,56) におけ
    るそのパーツを,比較対象の標準パーツと置き換える手
    段と,比較した結果の差異量があらかじめ設定された基
    準値より大きい場合に,前記文字フォント記憶手段(54,
    56) におけるそのパーツを,新たな標準パーツとして登
    録する手段とを備え,細部のデザインが標準化された文
    字フォントを生成することを特徴とする文字フォント生
    成処理システム。
  5. 【請求項5】 文字フォントを構成する各文字のアウト
    ラインデータを,少なくともエレメントレベルまたはス
    トロークレベルのコンポーネントに分割し保存する文字
    フォント記憶手段と,各コンポーネントの種類ごとに登
    録された標準コンポーネントデータを記憶する標準コン
    ポーネント記憶手段と,前記文字フォント記憶手段が記
    憶する文字フォントを構成するコンポーネントデータに
    ついて,その各コンポーネントと前記標準コンポーネン
    ト記憶手段に登録済みの標準コンポーネントとの差異を
    計算する比較手段と,比較した結果の差異量があらかじ
    め設定された基準値以下の場合に,前記文字フォント記
    憶手段におけるそのコンポーネントを,比較対象の標準
    コンポーネントと置き換える手段と,比較した結果の差
    異量があらかじめ設定された基準値より大きい場合に,
    前記文字フォント記憶手段におけるそのコンポーネント
    を,新たな標準コンポーネントとして登録する手段とを
    備え,デザインが標準化された文字フォントを生成する
    ことを特徴とする文字フォント生成処理システム。
  6. 【請求項6】 文字フォントデータとしてアウトライン
    曲線を記述するための座標点データ以外に,文字を構成
    する各字画の形状上の特徴を記述する付加的情報を記憶
    する記憶手段と,前記座標点データに基づいて文字全体
    のサイズを拡大または縮小する変形を,前記付加的情報
    を用いて字画デザインにかかわる線幅が保持されるよう
    に行う文字フォント変形生成処理手段(40)とを備えたこ
    とを特徴とする文字フォント生成処理システム。
  7. 【請求項7】 文字を複数のエレメントから構成される
    集合体として捉え,複数の文字から得られるエレメント
    を組み合わせて新たな文字を生成する文字フォント生成
    処理システムにおいて,エレメントデータとしてアウト
    ライン曲線を記述するための座標点データ以外に,エレ
    メントを構成する字画の形状上の特徴を記述する付加的
    情報を記憶する記憶手段と,新たな文字を生成するため
    に所望のサイズにエレメントを拡大または縮小変形する
    際に,前記付加的情報を用いて字画デザインにかかわる
    線幅が保持されるように線幅を調整する文字フォント変
    形生成処理手段(40)とを備えたことを特徴とする文字フ
    ォント生成処理システム。
  8. 【請求項8】 文字フォントデータとしてアウトライン
    曲線を記述するための座標点データ以外に,文字を構成
    する各字画の形状上の特徴を記述する付加的情報を記憶
    する記憶手段と,前記付加的情報を用いて字画デザイン
    にかかわる線幅のみを太くまたは細くすることにより,
    ウエイトの異なる文字を生成する文字フォント変形生成
    処理手段(40)とを備えたことを特徴とする文字フォント
    生成処理システム。
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