JPH0764519A - 液晶表示装置 - Google Patents
液晶表示装置Info
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- JPH0764519A JPH0764519A JP21662893A JP21662893A JPH0764519A JP H0764519 A JPH0764519 A JP H0764519A JP 21662893 A JP21662893 A JP 21662893A JP 21662893 A JP21662893 A JP 21662893A JP H0764519 A JPH0764519 A JP H0764519A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 液晶印加電圧の波形なまりに起因する表示む
らを解消して、クロストークのない均一で良好な表示を
実現することができ、また長期にわたってクロストーク
のない均一で良好な表示を維持することが可能な液晶表
示装置を実現する。 【構成】 走査電極電圧検出部204は、終端電気抵抗
409を介して走査電圧発生回路5の中心電圧を出力す
る出力端にも接続されているので、走査電圧の交流化電
位のほぼ中間電位、いわゆる中心電圧(Vcom )で終端
されているので、走査電極1と走査電極電圧検出部20
4と液晶層3とを用いて形成された複数の電気容量12
には交流的な電圧が印加されるので、その部分での液晶
層3の劣化が抑えられ、液晶層3の耐久性が向上すると
ともに周囲温度が変化した場合などの動作特性の変動も
なくクロストーク除去効果を安定的に得ることができ
る。
らを解消して、クロストークのない均一で良好な表示を
実現することができ、また長期にわたってクロストーク
のない均一で良好な表示を維持することが可能な液晶表
示装置を実現する。 【構成】 走査電極電圧検出部204は、終端電気抵抗
409を介して走査電圧発生回路5の中心電圧を出力す
る出力端にも接続されているので、走査電圧の交流化電
位のほぼ中間電位、いわゆる中心電圧(Vcom )で終端
されているので、走査電極1と走査電極電圧検出部20
4と液晶層3とを用いて形成された複数の電気容量12
には交流的な電圧が印加されるので、その部分での液晶
層3の劣化が抑えられ、液晶層3の耐久性が向上すると
ともに周囲温度が変化した場合などの動作特性の変動も
なくクロストーク除去効果を安定的に得ることができ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、薄型、低消費電力等の
特徴を生かして、ワードプロセッサ、パーソナルコンピ
ュータのような情報処理装置や、小型テレビや投射型テ
レビなどのディスプレイデバイスとして広く用いられて
いる。このような用途における液晶表示素子としては、
単純マトリックス方式とアクティブマトリックス方式と
の 2方式に大別することができる。
特徴を生かして、ワードプロセッサ、パーソナルコンピ
ュータのような情報処理装置や、小型テレビや投射型テ
レビなどのディスプレイデバイスとして広く用いられて
いる。このような用途における液晶表示素子としては、
単純マトリックス方式とアクティブマトリックス方式と
の 2方式に大別することができる。
【0003】単純マトリックス方式の液晶表示装置は、
液晶表示素子(液晶表示パネル)部分の構造をはじめと
して構造が簡易で低廉な製造コストで大型のものまで簡
易に製造することができることから、幅広い用途に用い
られている。
液晶表示素子(液晶表示パネル)部分の構造をはじめと
して構造が簡易で低廉な製造コストで大型のものまで簡
易に製造することができることから、幅広い用途に用い
られている。
【0004】また、アクティブマトリックス型液晶表示
装置は、高精細で高コントラストの鮮明な画像の表示が
可能である特質を生かして、例えばVGA(Video Grap
hicArray )対応等と呼ばれるようなディスプレイデバ
イスやCG(Computer Graphics )対応のディスプレイ
デバイスなどの高精細な液晶表示装置としても用いられ
る。
装置は、高精細で高コントラストの鮮明な画像の表示が
可能である特質を生かして、例えばVGA(Video Grap
hicArray )対応等と呼ばれるようなディスプレイデバ
イスやCG(Computer Graphics )対応のディスプレイ
デバイスなどの高精細な液晶表示装置としても用いられ
る。
【0005】このようなディスプレイデバイスに利用さ
れる液晶表示装置には、多桁表示や高品位表示などが要
求されている。このような要求に対応するために、近
年、STN(スーパーツイステッドネマティック)型液
晶表示素子に代表される単純マトリクス型液晶表示素子
の画素数(走査電極数×信号電極数)は著しく増加して
きており、またこれに伴なって液晶表示素子の駆動周波
数(駆動電圧パルスの周波数)も増加している。
れる液晶表示装置には、多桁表示や高品位表示などが要
求されている。このような要求に対応するために、近
年、STN(スーパーツイステッドネマティック)型液
晶表示素子に代表される単純マトリクス型液晶表示素子
の画素数(走査電極数×信号電極数)は著しく増加して
きており、またこれに伴なって液晶表示素子の駆動周波
数(駆動電圧パルスの周波数)も増加している。
【0006】例えば走査電極が 200本、信号電極が 640
本の 2値表示の液晶表示素子は、走査電極 1本分の走査
時間に相当する時間、即ち駆動電圧の最小パルス幅は60
〜70μs程度まで短いものとなっている。
本の 2値表示の液晶表示素子は、走査電極 1本分の走査
時間に相当する時間、即ち駆動電圧の最小パルス幅は60
〜70μs程度まで短いものとなっている。
【0007】一般に、液晶表示素子の各画素ごとの液晶
セルは、等価回路でコンデンサ(電気容量)として表す
ことができる。また液晶表示素子を駆動するためのドラ
イバICには出力インピーダンスが存在しており、これ
は一般的に電気抵抗として等価回路で表わすことができ
る。単純マトリクス型液晶表示素子では方形波パルスの
組み合わせによって駆動されるが、このときドライバI
Cの出力抵抗をはじめとして、ドライバICと液晶表示
素子の接続抵抗、液晶表示素子の駆動用電極抵抗など
と、液晶層の静電容量とに起因して駆動電圧波形に歪み
や鈍りが発生するこれら駆動電圧波形の歪みや鈍りは、
液晶層に印加される電圧の低下または上昇を招き、それ
が結果として液晶表示素子の画面内での光の透過率の位
置的なばらつき、いわゆるクロストークと呼ばれる表示
むらの現象となって画面上に現れる。 単純マトリクス
型液晶表示素子において最もクロストークの発生に関与
するのが、走査電極に発生する歪み電圧に起因する液晶
印加電圧の変動であると言える。そこでこの現象につい
て一例を掲げて説明する。
セルは、等価回路でコンデンサ(電気容量)として表す
ことができる。また液晶表示素子を駆動するためのドラ
イバICには出力インピーダンスが存在しており、これ
は一般的に電気抵抗として等価回路で表わすことができ
る。単純マトリクス型液晶表示素子では方形波パルスの
組み合わせによって駆動されるが、このときドライバI
Cの出力抵抗をはじめとして、ドライバICと液晶表示
素子の接続抵抗、液晶表示素子の駆動用電極抵抗など
と、液晶層の静電容量とに起因して駆動電圧波形に歪み
や鈍りが発生するこれら駆動電圧波形の歪みや鈍りは、
液晶層に印加される電圧の低下または上昇を招き、それ
が結果として液晶表示素子の画面内での光の透過率の位
置的なばらつき、いわゆるクロストークと呼ばれる表示
むらの現象となって画面上に現れる。 単純マトリクス
型液晶表示素子において最もクロストークの発生に関与
するのが、走査電極に発生する歪み電圧に起因する液晶
印加電圧の変動であると言える。そこでこの現象につい
て一例を掲げて説明する。
【0008】図9(a)は、従来のXY単純マトリクス
型液晶表示装置の走査電極 1本を部分的に抜き出して等
価回路で表したものである。ここで、CLCは走査電極Y
n の電極 1本分の液晶層の静電容量901であり、Rは
走査電極ドライバの出力抵抗とドライバICおよび液晶
表示素子の接続抵抗と液晶表示素子の走査電極Yn の電
極自体の内部抵抗との総和の電気抵抗902である。
型液晶表示装置の走査電極 1本を部分的に抜き出して等
価回路で表したものである。ここで、CLCは走査電極Y
n の電極 1本分の液晶層の静電容量901であり、Rは
走査電極ドライバの出力抵抗とドライバICおよび液晶
表示素子の接続抵抗と液晶表示素子の走査電極Yn の電
極自体の内部抵抗との総和の電気抵抗902である。
【0009】液晶表示素子は通常、交流的な液晶印加電
圧によって駆動される。ここでは走査電極ドライバ(図
示省略)が基準電位Vcom を中心として±Vrev 間で極
性反転する電圧を出力しているものとする。このような
走査電圧V2 の波形を、図9(c)に示す。また信号電
極ドライバ(図示省略)は図9(b)に示すような±V
rev 間を極性反転する波形の信号電圧V1 を出力してい
るものとする。
圧によって駆動される。ここでは走査電極ドライバ(図
示省略)が基準電位Vcom を中心として±Vrev 間で極
性反転する電圧を出力しているものとする。このような
走査電圧V2 の波形を、図9(c)に示す。また信号電
極ドライバ(図示省略)は図9(b)に示すような±V
rev 間を極性反転する波形の信号電圧V1 を出力してい
るものとする。
【0010】この等価回路において信号電極ドライバ側
から方形波状の信号電圧V1 が液晶層の静電容量901
に印加される場合を考えると、液晶層(CLC)901と
総和の電気抵抗(R)902との接続点903には、時
定数CLC・Rに基づくスパイク状の歪み電圧V3 が生じ
る。この歪み電圧V3 の波形を図9(d)に示す。この
ようなスパイク状の歪み電圧V3 が発生するために、液
晶層CLC901に印加される液晶印加電圧は、図9
(e)に示すようにスパイク状の歪み電圧V3 に相当す
る電圧が削がれたような波形となる。このような電圧の
変化が画面上で表示の濃淡むら、いわゆるクロストーク
となって現れる。
から方形波状の信号電圧V1 が液晶層の静電容量901
に印加される場合を考えると、液晶層(CLC)901と
総和の電気抵抗(R)902との接続点903には、時
定数CLC・Rに基づくスパイク状の歪み電圧V3 が生じ
る。この歪み電圧V3 の波形を図9(d)に示す。この
ようなスパイク状の歪み電圧V3 が発生するために、液
晶層CLC901に印加される液晶印加電圧は、図9
(e)に示すようにスパイク状の歪み電圧V3 に相当す
る電圧が削がれたような波形となる。このような電圧の
変化が画面上で表示の濃淡むら、いわゆるクロストーク
となって現れる。
【0011】実際の走査電極が 200本以上の液晶表示素
子では、駆動デューティ比が1/200以下であり駆動電圧
のパルス幅が短いために、上記のような波形なまりや歪
み電圧の影響がさらに顕著になる。このような歪み電圧
は液晶印加電圧波形の実効値電圧の不均一な低下または
上昇を招く。その結果、液晶表示素子の画面に表示むら
(クロストーク)が発生する。
子では、駆動デューティ比が1/200以下であり駆動電圧
のパルス幅が短いために、上記のような波形なまりや歪
み電圧の影響がさらに顕著になる。このような歪み電圧
は液晶印加電圧波形の実効値電圧の不均一な低下または
上昇を招く。その結果、液晶表示素子の画面に表示むら
(クロストーク)が発生する。
【0012】また前記のような電気抵抗Rの存在は、ド
ライバICの出力端子電圧が外部から印加される電圧波
形によって変動しやすい、即ち歪み電圧が発生しやすい
ことも意味している。
ライバICの出力端子電圧が外部から印加される電圧波
形によって変動しやすい、即ち歪み電圧が発生しやすい
ことも意味している。
【0013】さらに、液晶表示素子内部に用いられる走
査電極や信号電極には酸化スズやITO(酸化インジウ
ム)からなる透明電極が一般的に用いられているが、こ
のような透明電極は電気抵抗が比較的大きいことから、
これらの電極には前記した波形のなまりや歪み電圧がよ
り顕著に発生することになる。
査電極や信号電極には酸化スズやITO(酸化インジウ
ム)からなる透明電極が一般的に用いられているが、こ
のような透明電極は電気抵抗が比較的大きいことから、
これらの電極には前記した波形のなまりや歪み電圧がよ
り顕著に発生することになる。
【0014】上記のような表示むらの問題を解消するた
めに、例えばSTN型液晶表示素子用の技術として、特
開平2-171718号公報やSID´90 Digest p.413 に開示
されたような、信号電極ドライバから出力される表示デ
ータに基づいて走査電極ドライバへ印加する補償電圧を
形成し、この補償電圧を適宜変化させることで走査電極
ドライバの出力端子の歪み電圧を相殺させるという方法
が検討されている。
めに、例えばSTN型液晶表示素子用の技術として、特
開平2-171718号公報やSID´90 Digest p.413 に開示
されたような、信号電極ドライバから出力される表示デ
ータに基づいて走査電極ドライバへ印加する補償電圧を
形成し、この補償電圧を適宜変化させることで走査電極
ドライバの出力端子の歪み電圧を相殺させるという方法
が検討されている。
【0015】しかしながら、このように従来の技術で
は、ドライバICと液晶表示素子との接続抵抗や液晶表
示素子の駆動用電極抵抗などの影響を根本的に排除して
いるわけではなく、表示データに対応してあらかじめ設
定しておいた微小な補償電圧に基づいて歪み電圧の相殺
を行なっており、例えば液晶駆動電圧を変えてコントラ
ストを変化させたり、階調表現を行なう装置の場合など
では、液晶駆動電圧の変化にともなって歪み電圧の大き
さも変化するので、当初に設定した補償電圧は最適な補
償値からずれてしまい、効果的な補償が困難であるとい
う問題がある。あるいはその都度最適な補償電圧に再設
定する調整回路などを付加することも検討されるが、こ
のような調整回路を有しかつ補償電圧の微妙な設定を表
示データに基づいて行なう回路を組み込む場合、液晶駆
動回路系の構造が非常に煩雑なものとなるという問題が
ある。
は、ドライバICと液晶表示素子との接続抵抗や液晶表
示素子の駆動用電極抵抗などの影響を根本的に排除して
いるわけではなく、表示データに対応してあらかじめ設
定しておいた微小な補償電圧に基づいて歪み電圧の相殺
を行なっており、例えば液晶駆動電圧を変えてコントラ
ストを変化させたり、階調表現を行なう装置の場合など
では、液晶駆動電圧の変化にともなって歪み電圧の大き
さも変化するので、当初に設定した補償電圧は最適な補
償値からずれてしまい、効果的な補償が困難であるとい
う問題がある。あるいはその都度最適な補償電圧に再設
定する調整回路などを付加することも検討されるが、こ
のような調整回路を有しかつ補償電圧の微妙な設定を表
示データに基づいて行なう回路を組み込む場合、液晶駆
動回路系の構造が非常に煩雑なものとなるという問題が
ある。
【0016】また、前述の透明電極の内部抵抗の問題に
関しては、透明電極上での電圧波形の均一化という観点
から、透明電極の脇に金属の配線を並列して這わせるな
どして透明電極の見掛けの抵抗を低くし、歪み電圧や液
晶印加電圧の波形鈍りの発生を抑制することなどが考え
られる。
関しては、透明電極上での電圧波形の均一化という観点
から、透明電極の脇に金属の配線を並列して這わせるな
どして透明電極の見掛けの抵抗を低くし、歪み電圧や液
晶印加電圧の波形鈍りの発生を抑制することなどが考え
られる。
【0017】しかしながら、このような方法では、透明
電極の近傍をはじめとして液晶表示素子内部の構造が煩
雑となり、また製造も容易ではないという問題や、製造
コストも高くなるという問題がある。また電圧波形の歪
みや液晶印加電圧の鈍りを抑えるために出力抵抗の非常
に小さいドライバICを用いることが考えられるが、こ
のような特殊なドライバICの開発は容易ではないとい
う問題や、その使用も価格が高価であるため実用的では
ないという問題もある。
電極の近傍をはじめとして液晶表示素子内部の構造が煩
雑となり、また製造も容易ではないという問題や、製造
コストも高くなるという問題がある。また電圧波形の歪
みや液晶印加電圧の鈍りを抑えるために出力抵抗の非常
に小さいドライバICを用いることが考えられるが、こ
のような特殊なドライバICの開発は容易ではないとい
う問題や、その使用も価格が高価であるため実用的では
ないという問題もある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
液晶表示装置においては、ドライバICの出力抵抗、ド
ライバICと液晶表示素子の接続抵抗や液晶表示素子の
駆動用電極抵抗と、液晶層の静電容量とに起因して発生
する歪み電圧により液晶印加電圧の波形が変化し、画面
に表示むら(クロストーク)が発生するという問題があ
った。
液晶表示装置においては、ドライバICの出力抵抗、ド
ライバICと液晶表示素子の接続抵抗や液晶表示素子の
駆動用電極抵抗と、液晶層の静電容量とに起因して発生
する歪み電圧により液晶印加電圧の波形が変化し、画面
に表示むら(クロストーク)が発生するという問題があ
った。
【0019】そしてこれに対して考案された既知の技術
では、あらかじめ設定しておいた補償電圧が必要な最適
補償電圧からずれるといった問題や、装置が煩雑にな
る、あるいは高価になるなどの問題があった。
では、あらかじめ設定しておいた補償電圧が必要な最適
補償電圧からずれるといった問題や、装置が煩雑にな
る、あるいは高価になるなどの問題があった。
【0020】本発明はこのような問題を解決するために
成されたもので、その目的は、液晶表示装置において画
面に表示むら(クロストーク)が発生するという問題を
簡易で低廉な手段によって解決し、高品位な画像表示を
行なうことができる液晶表示装置を提供することにあ
る。
成されたもので、その目的は、液晶表示装置において画
面に表示むら(クロストーク)が発生するという問題を
簡易で低廉な手段によって解決し、高品位な画像表示を
行なうことができる液晶表示装置を提供することにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の液晶表示装置は、複数の走査電極が形成され
た走査電極基板と、前記複数の走査電極に間隙を維持し
て交差するように対向配置される複数の信号電極が形成
された信号電極基板と、前記走査電極と前記信号電極と
の間に封入挟持された液晶層とを有する液晶表示素子
と、走査電圧を作るための複数の電位を出力する駆動電
圧電源回路と、該駆動電圧電源回路から出力される複数
の電位のなかから一つの電圧を選択して前記走査電極に
印加するスイッチ回路を有し前記複数の走査電極それぞ
れに走査電圧を印加する走査ドライバ回路と、前記複数
の信号電極それぞれに信号電圧を印加する信号ドライバ
回路とを有する液晶表示装置において、中心電圧を中心
として極性反転する走査電圧を出力する走査ドライバ回
路と、前記信号電極基板に前記信号電極とほぼ平行に配
置されて前記液晶層を介して前記複数の走査電極と対向
するように配置され、前記液晶層と前記走査電極とによ
って複数の電気容量を形成する走査電極電圧検出電極
と、前記走査電極電圧検出電極によって前記複数の電気
容量から一括して検出された電圧が入力端子に入力され
て、前記検出された電圧から歪み電圧成分を取り出して
前記駆動電圧電源回路の出力する複数の電位のうち走査
電圧を形成する電位に合成する演算増幅回路と、前記走
査電極電圧検出電極に一端が接続されるとともに他端が
前記駆動電圧電源回路の前記中心電圧を出力する出力端
に接続されて、前記走査電極電圧検出電極の電圧を前記
中心電圧で終端する終端電気抵抗または終端電気容量と
を具備して、前記複数の走査電極の歪み電圧の発生を抑
制することを特徴としている。
に本発明の液晶表示装置は、複数の走査電極が形成され
た走査電極基板と、前記複数の走査電極に間隙を維持し
て交差するように対向配置される複数の信号電極が形成
された信号電極基板と、前記走査電極と前記信号電極と
の間に封入挟持された液晶層とを有する液晶表示素子
と、走査電圧を作るための複数の電位を出力する駆動電
圧電源回路と、該駆動電圧電源回路から出力される複数
の電位のなかから一つの電圧を選択して前記走査電極に
印加するスイッチ回路を有し前記複数の走査電極それぞ
れに走査電圧を印加する走査ドライバ回路と、前記複数
の信号電極それぞれに信号電圧を印加する信号ドライバ
回路とを有する液晶表示装置において、中心電圧を中心
として極性反転する走査電圧を出力する走査ドライバ回
路と、前記信号電極基板に前記信号電極とほぼ平行に配
置されて前記液晶層を介して前記複数の走査電極と対向
するように配置され、前記液晶層と前記走査電極とによ
って複数の電気容量を形成する走査電極電圧検出電極
と、前記走査電極電圧検出電極によって前記複数の電気
容量から一括して検出された電圧が入力端子に入力され
て、前記検出された電圧から歪み電圧成分を取り出して
前記駆動電圧電源回路の出力する複数の電位のうち走査
電圧を形成する電位に合成する演算増幅回路と、前記走
査電極電圧検出電極に一端が接続されるとともに他端が
前記駆動電圧電源回路の前記中心電圧を出力する出力端
に接続されて、前記走査電極電圧検出電極の電圧を前記
中心電圧で終端する終端電気抵抗または終端電気容量と
を具備して、前記複数の走査電極の歪み電圧の発生を抑
制することを特徴としている。
【0022】なお、上記の走査ドライバ回路の出力する
走査電圧は、走査非選択時電圧と走査選択時電圧(いわ
ゆる走査パルス)とで形成される電圧であることは言う
までもないが、上記の極性反転としては、走査非選択時
電圧が一定で走査選択時電圧(走査パルス)だけが走査
非選択時電圧を中心電圧として極性反転する場合でも、
あるいは特定の中心電圧を中心として走査選択時電圧お
よび走査非選択時電圧がそれぞれ極性反転する場合で
も、いずれの場合にも本発明は適用可能である。
走査電圧は、走査非選択時電圧と走査選択時電圧(いわ
ゆる走査パルス)とで形成される電圧であることは言う
までもないが、上記の極性反転としては、走査非選択時
電圧が一定で走査選択時電圧(走査パルス)だけが走査
非選択時電圧を中心電圧として極性反転する場合でも、
あるいは特定の中心電圧を中心として走査選択時電圧お
よび走査非選択時電圧がそれぞれ極性反転する場合で
も、いずれの場合にも本発明は適用可能である。
【0023】
【作用】本発明に係る液晶表示装置においては、複数の
走査電極から電圧を走査電極電圧検出電極により液晶層
と走査電極とで形成する電気容量を介して検出して、そ
の検出した走査電極の電圧から例えばスパイク状の歪み
電圧など画像表示にとって好ましくない影響を与える電
圧変化成分を取り出して、この電圧変化成分を走査電極
へと帰還させている。このように負帰還作用を利用する
ことにより、走査電極に発生しようとする歪み電圧など
を抑制する。
走査電極から電圧を走査電極電圧検出電極により液晶層
と走査電極とで形成する電気容量を介して検出して、そ
の検出した走査電極の電圧から例えばスパイク状の歪み
電圧など画像表示にとって好ましくない影響を与える電
圧変化成分を取り出して、この電圧変化成分を走査電極
へと帰還させている。このように負帰還作用を利用する
ことにより、走査電極に発生しようとする歪み電圧など
を抑制する。
【0024】また、従来の液晶表示装置の走査電極およ
びその駆動回路とこれを終端する抵抗または電気容量を
含む演算増幅回路を付加するだけで良いので、非常に簡
易に、かつ低廉に、高品位な画像表示が可能な液晶表示
装置を実現することができる。 このような構造によれ
ば、走査電極から検出された検出電圧は、終端電気抵抗
または終端電気容量を介して駆動電圧電源回路の前記中
心電圧出終端される。走査電圧の交流化電位のほぼ中間
電位、いわゆる中心電圧(Vcom )で終端されているこ
とから、走査電極電圧検出電極により形成される電気容
量はフローティング状態とはなることなく、対向する走
査電極から交流的に電圧が印加されることになる。
びその駆動回路とこれを終端する抵抗または電気容量を
含む演算増幅回路を付加するだけで良いので、非常に簡
易に、かつ低廉に、高品位な画像表示が可能な液晶表示
装置を実現することができる。 このような構造によれ
ば、走査電極から検出された検出電圧は、終端電気抵抗
または終端電気容量を介して駆動電圧電源回路の前記中
心電圧出終端される。走査電圧の交流化電位のほぼ中間
電位、いわゆる中心電圧(Vcom )で終端されているこ
とから、走査電極電圧検出電極により形成される電気容
量はフローティング状態とはなることなく、対向する走
査電極から交流的に電圧が印加されることになる。
【0025】このようにして、走査電極と走査電極電圧
検出電極と液晶層とを用いて形成された複数の電気容量
には交流的な電圧が印加されるので、その部分での液晶
層の劣化が抑えられ、電気容量としての機能を安定に維
持することができる。特に液晶層の耐久性が向上すると
ともに、周囲温度が変化した場合などの動作特性の変動
もなく、クロストーク除去効果を安定的に得ることがで
きる。
検出電極と液晶層とを用いて形成された複数の電気容量
には交流的な電圧が印加されるので、その部分での液晶
層の劣化が抑えられ、電気容量としての機能を安定に維
持することができる。特に液晶層の耐久性が向上すると
ともに、周囲温度が変化した場合などの動作特性の変動
もなく、クロストーク除去効果を安定的に得ることがで
きる。
【0026】なお、走査電極電圧検出電極によって検出
された電圧は交流的な(時間的な変動を持った)電圧で
あるから、これを受ける終端の素子としては電気抵抗に
限らず、交流電圧に対してインピーダンスを持てばよい
ので電気容量でも上記の終端電気抵抗と同様に作用す
る。したがって上記の終端電気抵抗の代りに終端電気容
量を用いることも可能である。
された電圧は交流的な(時間的な変動を持った)電圧で
あるから、これを受ける終端の素子としては電気抵抗に
限らず、交流電圧に対してインピーダンスを持てばよい
ので電気容量でも上記の終端電気抵抗と同様に作用す
る。したがって上記の終端電気抵抗の代りに終端電気容
量を用いることも可能である。
【0027】
【実施例】以下、本発明の液晶表示装置の実施例を図面
に基づいて詳細に説明する。
に基づいて詳細に説明する。
【0028】(実施例1)図1は本発明に係る第1の実
施例の液晶表示装置の構造を模式的に示す図である。こ
の液晶表示装置は、ITOのような透明電極からなる走
査電極1と信号電極2とがマトリックス状に対向配置さ
れ、その間隙に液晶層3が挟持された液晶表示素子(液
晶表示パネル)4と、それを駆動するための走査ドライ
バ回路5と信号ドライバ回路6とを有する。
施例の液晶表示装置の構造を模式的に示す図である。こ
の液晶表示装置は、ITOのような透明電極からなる走
査電極1と信号電極2とがマトリックス状に対向配置さ
れ、その間隙に液晶層3が挟持された液晶表示素子(液
晶表示パネル)4と、それを駆動するための走査ドライ
バ回路5と信号ドライバ回路6とを有する。
【0029】走査ドライバ回路5は、走査電極駆動部7
とこれに電源電圧を与える走査電圧電源回路8と帰還電
圧を受けて走査電圧を制御するための演算増幅回路9と
を有する。また信号ドライバ回路6は、信号電極駆動部
10とこれに電源電圧を与える信号電圧電源回路11と
を有する。
とこれに電源電圧を与える走査電圧電源回路8と帰還電
圧を受けて走査電圧を制御するための演算増幅回路9と
を有する。また信号ドライバ回路6は、信号電極駆動部
10とこれに電源電圧を与える信号電圧電源回路11と
を有する。
【0030】さらに液晶表示素子4においては、各走査
電極1の端部にそれぞれ電気容量12が配設されてい
る。これらの電気容量12は電気的には一端が前記のよ
うに走査電極1に接続され、また他端が走査電極電圧検
出電極13に一括して接続されている。電気容量12に
よって検出された走査電極1の電圧は一括されて走査電
極電圧検出電極13から配線14を介して走査ドライバ
回路5の演算増幅回路9に接続される。このような電気
的な構造により、走査電極1に生じる歪み電圧成分を抽
出して、その歪み電圧成分を打ち消す電圧として走査電
極1に帰還し、走査電極1の電圧が外乱によってどのよ
うに変動を受けようとも、その歪み電圧成分を打ち消す
ことができる。これにより表示画像のクロストークを解
消することができる。
電極1の端部にそれぞれ電気容量12が配設されてい
る。これらの電気容量12は電気的には一端が前記のよ
うに走査電極1に接続され、また他端が走査電極電圧検
出電極13に一括して接続されている。電気容量12に
よって検出された走査電極1の電圧は一括されて走査電
極電圧検出電極13から配線14を介して走査ドライバ
回路5の演算増幅回路9に接続される。このような電気
的な構造により、走査電極1に生じる歪み電圧成分を抽
出して、その歪み電圧成分を打ち消す電圧として走査電
極1に帰還し、走査電極1の電圧が外乱によってどのよ
うに変動を受けようとも、その歪み電圧成分を打ち消す
ことができる。これにより表示画像のクロストークを解
消することができる。
【0031】上記は本発明に係る液晶表示装置の電気的
な構造の概要を述べたが、次に、本発明に係る液晶表示
装置の実施例の具体的な構造とその動作を詳述する。
な構造の概要を述べたが、次に、本発明に係る液晶表示
装置の実施例の具体的な構造とその動作を詳述する。
【0032】液晶表示素子4としては、STN型液晶表
示素子を用いた。画面サイズはA 4版、表示容量(画素
数)は 640× 200ドットである。このSTN型の液晶表
示素子4のセルギャップは約 7μmで、ラビング配向処
理を施した樹脂からなる配向膜201(a)、(b)を
備えて、液晶表示素子4のセルギャップ間で液晶層3の
液晶分子が 240°捩じれるように配向されている。液晶
層3の液晶組成物としてはメルク社製ZLI−2293を用
いた。また走査電極1および信号電極2の透明電極はI
TOから形成されたものである。本実施例の液晶表示装
置は、白黒表示とするために光学位相補償用セル(図示
省略)をこの液晶表示素子の外向き側のガラス基板20
3(a)、(b)上に貼設し、電圧無印加時に黒、電圧
印加時に白の表示が得られるようにした。このような液
晶表示素子4の構造を図2に示す。ガラス基板203
(b)上に設けられた各走査電極1の末端部には前述の
ように電気容量12が配設されている。この電気容量1
2は液晶層3を介して走査電極1の末端部と対向するよ
うにガラス基板203(a)上に設けられた信号電極2
と概略同じ電極状の走査電極電圧検出電極13と走査電
極1との間に挟持される液晶層3を誘電体として用いて
形成されている。そしてこれらを覆うように液晶配向膜
201(a)、(b)が形成されている。
示素子を用いた。画面サイズはA 4版、表示容量(画素
数)は 640× 200ドットである。このSTN型の液晶表
示素子4のセルギャップは約 7μmで、ラビング配向処
理を施した樹脂からなる配向膜201(a)、(b)を
備えて、液晶表示素子4のセルギャップ間で液晶層3の
液晶分子が 240°捩じれるように配向されている。液晶
層3の液晶組成物としてはメルク社製ZLI−2293を用
いた。また走査電極1および信号電極2の透明電極はI
TOから形成されたものである。本実施例の液晶表示装
置は、白黒表示とするために光学位相補償用セル(図示
省略)をこの液晶表示素子の外向き側のガラス基板20
3(a)、(b)上に貼設し、電圧無印加時に黒、電圧
印加時に白の表示が得られるようにした。このような液
晶表示素子4の構造を図2に示す。ガラス基板203
(b)上に設けられた各走査電極1の末端部には前述の
ように電気容量12が配設されている。この電気容量1
2は液晶層3を介して走査電極1の末端部と対向するよ
うにガラス基板203(a)上に設けられた信号電極2
と概略同じ電極状の走査電極電圧検出電極13と走査電
極1との間に挟持される液晶層3を誘電体として用いて
形成されている。そしてこれらを覆うように液晶配向膜
201(a)、(b)が形成されている。
【0033】この図2からも明らかなように、走査電極
1の端部と走査電極電圧検出電極13とを電極とし、そ
の電極間の液晶層3を誘電体として電気容量12が構成
されているので、本実施例の液晶表示素子4は、走査電
極電圧検出電極13を追加するだけで従来の液晶表示素
子の構造をほとんど変更する必要がなく、極めて簡易に
製作することができる。
1の端部と走査電極電圧検出電極13とを電極とし、そ
の電極間の液晶層3を誘電体として電気容量12が構成
されているので、本実施例の液晶表示素子4は、走査電
極電圧検出電極13を追加するだけで従来の液晶表示素
子の構造をほとんど変更する必要がなく、極めて簡易に
製作することができる。
【0034】図3は本実施例の液晶表示装置の全体的な
構造を示すブロック図である。液晶表示素子4内の走査
電極1、信号電極2には、それぞれ走査ドライバ回路
5、信号ドライバ回路6がそれぞれ接続されている。走
査ドライバ回路5は、走査電極駆動部7とこれに電源電
圧を与えるための走査電圧電源回路8と、帰還電圧を受
けて走査電極1の電圧を帰還制御するための演算増幅回
路9とを有しており、また信号ドライバ回路6は信号電
極駆動部10とこれに電源電圧を与えるための信号電圧
電源回路11とを有することは前述した通りである。
構造を示すブロック図である。液晶表示素子4内の走査
電極1、信号電極2には、それぞれ走査ドライバ回路
5、信号ドライバ回路6がそれぞれ接続されている。走
査ドライバ回路5は、走査電極駆動部7とこれに電源電
圧を与えるための走査電圧電源回路8と、帰還電圧を受
けて走査電極1の電圧を帰還制御するための演算増幅回
路9とを有しており、また信号ドライバ回路6は信号電
極駆動部10とこれに電源電圧を与えるための信号電圧
電源回路11とを有することは前述した通りである。
【0035】図3において、走査電圧電源回路8と信号
電圧電源回路11とは図示および説明の理解をより容易
なものとするために分割して示しているが、実際上は
(実態的な回路構造は)一つにまとめて構成される。こ
れは、一つにまとめることによって構造が簡潔かつ精度
良く安価にできるからである。この一つにまとめた回路
を本実施例では図4に示すような駆動電圧電源回路40
1として構成した。駆動電圧電源回路401では、電源
からの電源電圧VDD入力を受けて、液晶表示素子4を駆
動するために一般に必要な液晶駆動電圧電位(V0 、V
1 、V2 、V3 、V4 、V5 、V0Y、V5Y)を作って出
力する。これらの電位のうちV0Y、V1 、V4 、V5Yは
走査電極駆動部7に、またV0 、V2 、V3 、V5 は信
号電極駆動部10に、それぞれ供給される。
電圧電源回路11とは図示および説明の理解をより容易
なものとするために分割して示しているが、実際上は
(実態的な回路構造は)一つにまとめて構成される。こ
れは、一つにまとめることによって構造が簡潔かつ精度
良く安価にできるからである。この一つにまとめた回路
を本実施例では図4に示すような駆動電圧電源回路40
1として構成した。駆動電圧電源回路401では、電源
からの電源電圧VDD入力を受けて、液晶表示素子4を駆
動するために一般に必要な液晶駆動電圧電位(V0 、V
1 、V2 、V3 、V4 、V5 、V0Y、V5Y)を作って出
力する。これらの電位のうちV0Y、V1 、V4 、V5Yは
走査電極駆動部7に、またV0 、V2 、V3 、V5 は信
号電極駆動部10に、それぞれ供給される。
【0036】走査電極駆動部7では、走査データ発生回
路402からの制御信号を受けて、走査電極1のY1 か
らY200 までそれぞれの出力電位をV0Y、V1 、V4 、
V5Yのなかから一つ選択する。具体的には、図3に示す
ように、走査データを順次転送するシフトレジスタ40
3と、このデータによって走査選択時の走査電位つまり
走査パルス(V0Y、V5Y) または非走査選択時の走査電
位(V1 、V4 ) を選択するスイッチ部404とから主
要部が構成され、シフトレジスタ403は 1フレーム時
間を決めるFP(フレームパルス)を基本的な走査デー
タとして受け、1走査時間を決めるLP(ラッチパル
ス)に基づいて出力Y1 からY200 までデータが転送さ
れる。スイッチ部404ではこれら転送されたデータに
基づき、データが選択データなら選択電位V0Y(交流化
駆動の際の極性反転時には電位V5Y)を、非選択データ
なら非選択電位V4 (交流化駆動の際の極性反転時には
電位V1 )を選択して、各走査電極1に出力する。こう
して例えば図5(a)に示すような一般的な電圧平均化
法による走査電極駆動波形を得る。
路402からの制御信号を受けて、走査電極1のY1 か
らY200 までそれぞれの出力電位をV0Y、V1 、V4 、
V5Yのなかから一つ選択する。具体的には、図3に示す
ように、走査データを順次転送するシフトレジスタ40
3と、このデータによって走査選択時の走査電位つまり
走査パルス(V0Y、V5Y) または非走査選択時の走査電
位(V1 、V4 ) を選択するスイッチ部404とから主
要部が構成され、シフトレジスタ403は 1フレーム時
間を決めるFP(フレームパルス)を基本的な走査デー
タとして受け、1走査時間を決めるLP(ラッチパル
ス)に基づいて出力Y1 からY200 までデータが転送さ
れる。スイッチ部404ではこれら転送されたデータに
基づき、データが選択データなら選択電位V0Y(交流化
駆動の際の極性反転時には電位V5Y)を、非選択データ
なら非選択電位V4 (交流化駆動の際の極性反転時には
電位V1 )を選択して、各走査電極1に出力する。こう
して例えば図5(a)に示すような一般的な電圧平均化
法による走査電極駆動波形を得る。
【0037】一方、信号電極駆動部10では、映像信号
データ発生回路405からの信号を受けて、信号電極2
のX1 からX640 までそれぞれの出力電位をV0 、V2
、V3 、V5 のなかから一つ選択、設定する。具体的
には、図3に示すように、映像信号データを順次転送す
るシフトレジスタ406と、このデータを一時蓄えるデ
ータラッチ407と、このデータによってオン表示を指
定する信号選択電位(V0 、V5)またはオフ表示を指定
する信号非選択電位(V2 、V3)を選択するスイッチ部
408とからなり、シフトレジスタ406は映像信号デ
ータ(図中DATAとして示した。以下DATAと呼
ぶ)を受けて、このDATAを転送するためのクロック
パルスCPによりX1 からX640 までDATAを転送す
る。そしてデータラッチ407ではLP(ラッチパル
ス)を受けてX1 からX640 までのDATAを蓄積す
る。スイッチ部408ではこれら蓄積されたDATAに
基づいて、DATAが選択(オン)データなら選択電位
V5 (あるいは交流化駆動の際の極性反転時には電位V
0 )を、非選択データ(オフ)なら非選択電位V3 (あ
るいは交流化駆動の際の極性反転時には電位V2 )を選
択し、各信号電極2に出力する。こうして、例えば図5
(b)に示すような一般的な電圧平均化法による信号電
極駆動波形を得る。
データ発生回路405からの信号を受けて、信号電極2
のX1 からX640 までそれぞれの出力電位をV0 、V2
、V3 、V5 のなかから一つ選択、設定する。具体的
には、図3に示すように、映像信号データを順次転送す
るシフトレジスタ406と、このデータを一時蓄えるデ
ータラッチ407と、このデータによってオン表示を指
定する信号選択電位(V0 、V5)またはオフ表示を指定
する信号非選択電位(V2 、V3)を選択するスイッチ部
408とからなり、シフトレジスタ406は映像信号デ
ータ(図中DATAとして示した。以下DATAと呼
ぶ)を受けて、このDATAを転送するためのクロック
パルスCPによりX1 からX640 までDATAを転送す
る。そしてデータラッチ407ではLP(ラッチパル
ス)を受けてX1 からX640 までのDATAを蓄積す
る。スイッチ部408ではこれら蓄積されたDATAに
基づいて、DATAが選択(オン)データなら選択電位
V5 (あるいは交流化駆動の際の極性反転時には電位V
0 )を、非選択データ(オフ)なら非選択電位V3 (あ
るいは交流化駆動の際の極性反転時には電位V2 )を選
択し、各信号電極2に出力する。こうして、例えば図5
(b)に示すような一般的な電圧平均化法による信号電
極駆動波形を得る。
【0038】上記のように走査電極1と信号電極2それ
ぞれに駆動電圧が印加されると、液晶層3に印加される
電圧波形は、図5(c)に示すような例えばフレームご
とに極性反転する波形で選択パルスの振幅が表示内容
(オン、オフ)に応じて変化する波形となる。
ぞれに駆動電圧が印加されると、液晶層3に印加される
電圧波形は、図5(c)に示すような例えばフレームご
とに極性反転する波形で選択パルスの振幅が表示内容
(オン、オフ)に応じて変化する波形となる。
【0039】極性反転駆動法は、よく知られているよう
に液晶層への直流電圧成分の印加による液晶組成物の劣
化を防ぐために交流的な液晶印加電圧を用いて行なわれ
る駆動方法で、上記に説明した走査電極駆動部7と信号
電極駆動部10のスイッチ部404、408には極性を
一定周期で反転させるための機能(後述)が付加されて
おり、それは図6(a)に示すようなFR(極性反転)
信号によって制御されて、例えば前述の図5に示した波
形の液晶印加電圧が得られる。
に液晶層への直流電圧成分の印加による液晶組成物の劣
化を防ぐために交流的な液晶印加電圧を用いて行なわれ
る駆動方法で、上記に説明した走査電極駆動部7と信号
電極駆動部10のスイッチ部404、408には極性を
一定周期で反転させるための機能(後述)が付加されて
おり、それは図6(a)に示すようなFR(極性反転)
信号によって制御されて、例えば前述の図5に示した波
形の液晶印加電圧が得られる。
【0040】そして、上記のような駆動電圧電源回路4
01内に、本発明の主要部分である走査電極の電圧の歪
みを制御する演算増幅回路9および走査電極電圧検出電
極13を終端する終端電気抵抗409(a)、(b)等
が付加されて、走査電極電圧検出電極13で検出された
電圧のうち歪み電圧成分だけが走査電極1に帰還される
ように構成されている。
01内に、本発明の主要部分である走査電極の電圧の歪
みを制御する演算増幅回路9および走査電極電圧検出電
極13を終端する終端電気抵抗409(a)、(b)等
が付加されて、走査電極電圧検出電極13で検出された
電圧のうち歪み電圧成分だけが走査電極1に帰還される
ように構成されている。
【0041】図4に示すように、走査電極電圧検出電極
13で検出された電圧は配線14を通って駆動電圧電源
回路401内のバッファ410(a)を介して差動増幅
器411の非反転端子412側に入力される。このとき
走査電極電圧検出電極13の電圧は終端電気抵抗(図中
RL1で示した)409(a)に接続されて終端される。
この終端は走査電極駆動電圧の振幅の中心電圧Vcom で
行なわれ、これによって、前記の走査電極電圧検出電極
13はフローティングのような状態とはならずに、液晶
層3を介して対向する走査電極1の交流的に変化する走
査電圧によって交流的な電圧が積極的に印加されること
になる。その結果、液晶層3に直流的な電圧を与えるこ
とに起因した液晶の劣化を避けることができる。このよ
うな走査電極電圧検出電極13の終端を走査電圧の振幅
の中心電圧Vcom で行なうために、液晶駆動電圧電位
(V0 、V1 、V2 、V3 、V4 、V5 、V0Y、V5Y)
を作る分圧回路413の電気抵抗群のうちから電気抵抗
R5 の中心電圧をバッファ414を介して取り出して、
中心電圧Vcom を得ている。
13で検出された電圧は配線14を通って駆動電圧電源
回路401内のバッファ410(a)を介して差動増幅
器411の非反転端子412側に入力される。このとき
走査電極電圧検出電極13の電圧は終端電気抵抗(図中
RL1で示した)409(a)に接続されて終端される。
この終端は走査電極駆動電圧の振幅の中心電圧Vcom で
行なわれ、これによって、前記の走査電極電圧検出電極
13はフローティングのような状態とはならずに、液晶
層3を介して対向する走査電極1の交流的に変化する走
査電圧によって交流的な電圧が積極的に印加されること
になる。その結果、液晶層3に直流的な電圧を与えるこ
とに起因した液晶の劣化を避けることができる。このよ
うな走査電極電圧検出電極13の終端を走査電圧の振幅
の中心電圧Vcom で行なうために、液晶駆動電圧電位
(V0 、V1 、V2 、V3 、V4 、V5 、V0Y、V5Y)
を作る分圧回路413の電気抵抗群のうちから電気抵抗
R5 の中心電圧をバッファ414を介して取り出して、
中心電圧Vcom を得ている。
【0042】そして、走査電極電圧検出電極13によっ
て走査電極1から検出された交流的に変化する検出電圧
の中から歪み成分だけを取り出すために、極性反転信号
FRに同期して変化しかつ走査電圧の振幅にほぼ等しい
基準電圧Vref を発生させ、この基準電圧Vref を検出
電圧から差し引く。この基準電圧Vref は図6に示すよ
うに走査電圧に同期して電位が変化するような電圧波形
である。この基準電圧Vref は走査電極1の歪み電圧成
分を取り出すための基準となる電圧として差動増幅器4
11の反転端子415に入力される。
て走査電極1から検出された交流的に変化する検出電圧
の中から歪み成分だけを取り出すために、極性反転信号
FRに同期して変化しかつ走査電圧の振幅にほぼ等しい
基準電圧Vref を発生させ、この基準電圧Vref を検出
電圧から差し引く。この基準電圧Vref は図6に示すよ
うに走査電圧に同期して電位が変化するような電圧波形
である。この基準電圧Vref は走査電極1の歪み電圧成
分を取り出すための基準となる電圧として差動増幅器4
11の反転端子415に入力される。
【0043】上記の終端電気抵抗(RL1)409(a)
の抵抗値としては、液晶表示素子4の仕様や走査電圧の
設定値によって異なるので、走査電極電圧検出電極13
を効果的に終端できるような値に適宜に設定することが
望ましいことは言うまでもない。
の抵抗値としては、液晶表示素子4の仕様や走査電圧の
設定値によって異なるので、走査電極電圧検出電極13
を効果的に終端できるような値に適宜に設定することが
望ましいことは言うまでもない。
【0044】差動増幅器411では前記の検出電圧と基
準電圧Vref との差を演算して、走査電極1に発生した
歪み成分を取り出す。そして取り出された歪み電圧成分
は、コンデンサ417(a)、(b)、(c)、(d)
による容量結合を介して電気抵抗R1 、R2 、R3 、R
4 によって負の増幅率を設定された 4個の演算増幅器4
16(a)、(b)、(c)、(d)に入力される。こ
のようにコンデンサ417による容量結合を介して接続
されているのは、前記の 4個の演算増幅器416
(a)、(b)、(c)、(d)の入力側が電気的に一
つの配線に接続されると分圧回路413の出力する電位
V0Y、V1 、V4 、V5Yがショートするため、これを避
けるにはそれぞれを分離することが必要だからである。
演算増幅器416(a)、(b)、(c)、(d)は、
走査電圧波形を形成するための電位として分圧回路41
3から出力される電位V0Y、V1 、V4 、V5Yと歪み電
圧成分とをスイッチ部404へと出力する。そしてスイ
ッチ部404からは前述したように各走査電極1に対し
て走査電圧を出力する。こうして、負帰還回路を形成し
て、走査電極1の電圧に生じる歪み電圧を解消する。こ
こで、本実施例においては演算増幅回路9は差動増幅器
411および演算増幅器416(a)、(b)、
(c)、(d)からその主要部を形成している。この他
にも演算増幅回路9として上記と同様の動作を行なうこ
とのできる具体的な回路構成の態様は様々なバリエーシ
ョンが考えられることは言うまでもない。
準電圧Vref との差を演算して、走査電極1に発生した
歪み成分を取り出す。そして取り出された歪み電圧成分
は、コンデンサ417(a)、(b)、(c)、(d)
による容量結合を介して電気抵抗R1 、R2 、R3 、R
4 によって負の増幅率を設定された 4個の演算増幅器4
16(a)、(b)、(c)、(d)に入力される。こ
のようにコンデンサ417による容量結合を介して接続
されているのは、前記の 4個の演算増幅器416
(a)、(b)、(c)、(d)の入力側が電気的に一
つの配線に接続されると分圧回路413の出力する電位
V0Y、V1 、V4 、V5Yがショートするため、これを避
けるにはそれぞれを分離することが必要だからである。
演算増幅器416(a)、(b)、(c)、(d)は、
走査電圧波形を形成するための電位として分圧回路41
3から出力される電位V0Y、V1 、V4 、V5Yと歪み電
圧成分とをスイッチ部404へと出力する。そしてスイ
ッチ部404からは前述したように各走査電極1に対し
て走査電圧を出力する。こうして、負帰還回路を形成し
て、走査電極1の電圧に生じる歪み電圧を解消する。こ
こで、本実施例においては演算増幅回路9は差動増幅器
411および演算増幅器416(a)、(b)、
(c)、(d)からその主要部を形成している。この他
にも演算増幅回路9として上記と同様の動作を行なうこ
とのできる具体的な回路構成の態様は様々なバリエーシ
ョンが考えられることは言うまでもない。
【0045】以上のような本発明に係る液晶表示装置
を、図5に示すような波形の液晶駆動電圧を用いてデュ
ーティ比 1/ 200、バイアス比 1/13、フレーム周波数
80Hzで13ラインごとに極性反転するように駆動して表
示を行なわせ、その表示品位を目視にて検証した。
を、図5に示すような波形の液晶駆動電圧を用いてデュ
ーティ比 1/ 200、バイアス比 1/13、フレーム周波数
80Hzで13ラインごとに極性反転するように駆動して表
示を行なわせ、その表示品位を目視にて検証した。
【0046】まず、全画面を白表示にした後、画面中央
付近に縦 150ドット×横10ドットの領域に白と黒の横縞
模様を表示させ、引き続きこの領域の横のドット数を 5
00ドットまで徐々に増加させていったが、いずれの場合
もクロストークのない均一な表示を維持できた。また、
漢字やアルファベットを連続的に表示させたが、走査電
極における歪み電圧の発生が抑制されてクロストークの
ない均一な表示を維持することができた。
付近に縦 150ドット×横10ドットの領域に白と黒の横縞
模様を表示させ、引き続きこの領域の横のドット数を 5
00ドットまで徐々に増加させていったが、いずれの場合
もクロストークのない均一な表示を維持できた。また、
漢字やアルファベットを連続的に表示させたが、走査電
極における歪み電圧の発生が抑制されてクロストークの
ない均一な表示を維持することができた。
【0047】また周囲温度が変化した場合や経時変化で
液晶セルの静電容量等が変化しても、走査電極電圧検出
電極13で受ける検出電圧は終端電気抵抗(RL1)40
9で終端されているので、どのような外乱を受けてもそ
れに起因した検出電圧の電位変動を抑えることができ、
常に良好な帰還制御を行なうことができる。その結果、
常に効果的に表示の濃淡むら(クロストーク)を取り除
いて良好な画像表示を維持することができる。
液晶セルの静電容量等が変化しても、走査電極電圧検出
電極13で受ける検出電圧は終端電気抵抗(RL1)40
9で終端されているので、どのような外乱を受けてもそ
れに起因した検出電圧の電位変動を抑えることができ、
常に良好な帰還制御を行なうことができる。その結果、
常に効果的に表示の濃淡むら(クロストーク)を取り除
いて良好な画像表示を維持することができる。
【0048】また検出電圧の終端は走査電極駆動電圧の
振幅の中心電圧Vcom で行ない、これによって走査電極
電圧検出電極に交流的に電圧が印加されるようにしてい
るので、液晶層3の劣化を抑えることができ、環境変化
や経時変化が少なく長期にわたって安定に効果的なクロ
ストークの除去を行なって、良好な画像表示を維持する
ことができる。逆に言えば、走査電極電圧検出電極13
を差動増幅器411の非反転端子412に接続し、それ
以外には接続せずにフローティング状態としておくだけ
では、時間的に平均すればこの走査電極電圧検出電極1
3と走査電極1との間に挟持される液晶層3に対して直
流電圧が印加されたような状態となり、液晶層3の劣化
が助長されてしまうという不都合が生じるのである。
振幅の中心電圧Vcom で行ない、これによって走査電極
電圧検出電極に交流的に電圧が印加されるようにしてい
るので、液晶層3の劣化を抑えることができ、環境変化
や経時変化が少なく長期にわたって安定に効果的なクロ
ストークの除去を行なって、良好な画像表示を維持する
ことができる。逆に言えば、走査電極電圧検出電極13
を差動増幅器411の非反転端子412に接続し、それ
以外には接続せずにフローティング状態としておくだけ
では、時間的に平均すればこの走査電極電圧検出電極1
3と走査電極1との間に挟持される液晶層3に対して直
流電圧が印加されたような状態となり、液晶層3の劣化
が助長されてしまうという不都合が生じるのである。
【0049】本実施例の液晶表示装置を周囲温度50℃の
環境下に置いて、上記のような表示を行なわせたとこ
ろ、上記と同様にクロストークのない均一な表示を維持
することができた。
環境下に置いて、上記のような表示を行なわせたとこ
ろ、上記と同様にクロストークのない均一な表示を維持
することができた。
【0050】また、これを周囲温度10℃の環境下に移し
て上記と同様の表示を行なわせたところ、同様にクロス
トークのない均一な表示を維持することができた。
て上記と同様の表示を行なわせたところ、同様にクロス
トークのない均一な表示を維持することができた。
【0051】さらに、これを周囲温度25℃の環境下に移
し、2000時間連続点灯させた後、上記ど同様の表示を行
なわせたが、この場合にも同様にクロストークのない均
一な表示を維持することができた。このような実験か
ら、本発明の液晶表示装置は表示品位が高くかつ耐久性
に優れた信頼性の高いものであることが確認できた。
し、2000時間連続点灯させた後、上記ど同様の表示を行
なわせたが、この場合にも同様にクロストークのない均
一な表示を維持することができた。このような実験か
ら、本発明の液晶表示装置は表示品位が高くかつ耐久性
に優れた信頼性の高いものであることが確認できた。
【0052】また、終端電気抵抗(RL1)409の代り
に終端コンデンサを接続しても、上記実施例とほぼ同様
の効果が得られることが確認できた。
に終端コンデンサを接続しても、上記実施例とほぼ同様
の効果が得られることが確認できた。
【0053】(実施例1に対する比較例)第1の実施例
の液晶表示装置から本発明の主要部分である走査電極電
圧検出電極13、演算増幅回路9等を取り除き、駆動電
圧電源回路を図8に示すような分圧回路413およびバ
ッファ601(a)、(b)、(c)、(d)、
(e)、(f)を用いた従来の一般的な構造の駆動電圧
電源回路600に換装した。このような従来の構造の液
晶表示装置に第1の実施例と同様の駆動条件で表示を行
なわせ、その表示品位を目視にて検証した。
の液晶表示装置から本発明の主要部分である走査電極電
圧検出電極13、演算増幅回路9等を取り除き、駆動電
圧電源回路を図8に示すような分圧回路413およびバ
ッファ601(a)、(b)、(c)、(d)、
(e)、(f)を用いた従来の一般的な構造の駆動電圧
電源回路600に換装した。このような従来の構造の液
晶表示装置に第1の実施例と同様の駆動条件で表示を行
なわせ、その表示品位を目視にて検証した。
【0054】まず、全画面を白表示にした後、画面中央
付近に縦 150ドット×横10ドットの領域に白と黒の横縞
模様を表示させ、引き続きこの領域の横のドット数を 5
00ドットまで徐々に増加させていったが、縦 150ドット
×横10ドットの領域に白と黒の横縞模様を表示させたと
ころで、その縦方向に周囲よりも暗いクロストークが発
生し、表示領域の横のドット数を増加するに従い、この
縦方向のクロストークがよりいっそう顕著に発生した。
加えて、表示の横方向に新たなクロストークが発生し、
表示品位が著しく低下した。また、漢字やアルファベッ
トを連続的に表示させたが、この場合も縦および横方向
に連なる顕著なクロストークが発生して画面の不均一性
が目立った。
付近に縦 150ドット×横10ドットの領域に白と黒の横縞
模様を表示させ、引き続きこの領域の横のドット数を 5
00ドットまで徐々に増加させていったが、縦 150ドット
×横10ドットの領域に白と黒の横縞模様を表示させたと
ころで、その縦方向に周囲よりも暗いクロストークが発
生し、表示領域の横のドット数を増加するに従い、この
縦方向のクロストークがよりいっそう顕著に発生した。
加えて、表示の横方向に新たなクロストークが発生し、
表示品位が著しく低下した。また、漢字やアルファベッ
トを連続的に表示させたが、この場合も縦および横方向
に連なる顕著なクロストークが発生して画面の不均一性
が目立った。
【0055】(実施例2)第1の実施例の液晶表示装置
における駆動電圧電源回路401を、図7に示すような
コンデンサ(CL2)701と電気抵抗(RL2)409
(b)を追加した回路に変更した。走査電極電圧検出電
極13は終端電気抵抗(RL1)409(a)を介して中
心電圧Vcom で終端されるとともに、走査電極1の歪み
電圧を取り出すための基準の電圧として使用する基準電
圧Vref も、電気抵抗(RL2)409(b)を介して中
心電圧Vcom で終端されるが、このとき第2の実施例の
液晶表示装置においてはコンデンサ(CL2)701も介
挿されている。これは基準電圧Vref の電圧の波形およ
び振幅を走査電極電圧検出電極13からの検出電圧にほ
ぼ等しくすることにより、歪み電圧だけを取り出すこと
ができるようにするためである。
における駆動電圧電源回路401を、図7に示すような
コンデンサ(CL2)701と電気抵抗(RL2)409
(b)を追加した回路に変更した。走査電極電圧検出電
極13は終端電気抵抗(RL1)409(a)を介して中
心電圧Vcom で終端されるとともに、走査電極1の歪み
電圧を取り出すための基準の電圧として使用する基準電
圧Vref も、電気抵抗(RL2)409(b)を介して中
心電圧Vcom で終端されるが、このとき第2の実施例の
液晶表示装置においてはコンデンサ(CL2)701も介
挿されている。これは基準電圧Vref の電圧の波形およ
び振幅を走査電極電圧検出電極13からの検出電圧にほ
ぼ等しくすることにより、歪み電圧だけを取り出すこと
ができるようにするためである。
【0056】中心電圧Vcom で終端されたこれらの電圧
はバッファ410(a)、(b)を介して差動増幅器4
11に入力され、両電圧の差を演算して、走査電極1に
発生する歪み電圧成分だけを取り出す。
はバッファ410(a)、(b)を介して差動増幅器4
11に入力され、両電圧の差を演算して、走査電極1に
発生する歪み電圧成分だけを取り出す。
【0057】本実施例の液晶表示装置のようにコンデン
サ(CL2)701を追加した構造にすることにより終端
電気抵抗(RL1)409(a)や終端電気抵抗(RL2)
409(b)の抵抗値はさらに小さくとも十分に効果的
となるので、経時変化に対する安定性を第1の実施例の
液晶表示装置の場合よりもさらに向上することができ
る。
サ(CL2)701を追加した構造にすることにより終端
電気抵抗(RL1)409(a)や終端電気抵抗(RL2)
409(b)の抵抗値はさらに小さくとも十分に効果的
となるので、経時変化に対する安定性を第1の実施例の
液晶表示装置の場合よりもさらに向上することができ
る。
【0058】このような第2の実施例の液晶表示装置
を、図5に示すような波形の液晶駆動電圧を用いてデュ
ーティ比 1/ 200、バイアス比 1/13、フレーム周波数
80Hzで13ラインごとに極性反転するように駆動して表
示を行なわせ、その表示品位を目視にて検証した。ま
ず、全画面を白表示にした後、画面中央付近に縦 150ド
ット×横10ドットの領域に白と黒の横縞模様を表示さ
せ、引き続きこの領域の横のドット数を 500ドットまで
徐々に増加させていったが、いずれの場合もクロストー
クのない均一な表示を維持できた。また、漢字やアルフ
ァベットを連続的に表示させたが、走査電極における歪
み電圧の発生が抑制されてクロストークのない均一な表
示を維持することができた。この場合、実施例1に比べ
クロストーク抑制効果が高かった。
を、図5に示すような波形の液晶駆動電圧を用いてデュ
ーティ比 1/ 200、バイアス比 1/13、フレーム周波数
80Hzで13ラインごとに極性反転するように駆動して表
示を行なわせ、その表示品位を目視にて検証した。ま
ず、全画面を白表示にした後、画面中央付近に縦 150ド
ット×横10ドットの領域に白と黒の横縞模様を表示さ
せ、引き続きこの領域の横のドット数を 500ドットまで
徐々に増加させていったが、いずれの場合もクロストー
クのない均一な表示を維持できた。また、漢字やアルフ
ァベットを連続的に表示させたが、走査電極における歪
み電圧の発生が抑制されてクロストークのない均一な表
示を維持することができた。この場合、実施例1に比べ
クロストーク抑制効果が高かった。
【0059】次に本実施例の液晶表示装置を周囲温度50
℃の環境下に置いて上記のような表示を行なわせたが、
同様にクロストークのない均一な表示を維持することが
できた。またこれを周囲温度10℃の環境下に移して同様
の表示を行なわせたが、同様にクロストークのない均一
な表示を維持することができた。さらにこれを周囲温度
25℃の環境下に移して2000時間連続点灯させた後、上記
と同様の表示を行なわせたが、この場合にも同様にクロ
ストークのない均一な表示を維持することができた。こ
のような実験から、本発明の液晶表示装置は表示品位が
高くかつ耐久性に優れ信頼性の高いものであることが確
認できた。
℃の環境下に置いて上記のような表示を行なわせたが、
同様にクロストークのない均一な表示を維持することが
できた。またこれを周囲温度10℃の環境下に移して同様
の表示を行なわせたが、同様にクロストークのない均一
な表示を維持することができた。さらにこれを周囲温度
25℃の環境下に移して2000時間連続点灯させた後、上記
と同様の表示を行なわせたが、この場合にも同様にクロ
ストークのない均一な表示を維持することができた。こ
のような実験から、本発明の液晶表示装置は表示品位が
高くかつ耐久性に優れ信頼性の高いものであることが確
認できた。
【0060】
【発明の効果】以上、詳細な説明で明示したように、本
発明によれば、液晶印加電圧の波形なまりに起因する表
示むらを解消して、クロストークのない均一で良好な表
示を実現することができ、また長期にわたってクロスト
ークのない均一で良好な表示を維持することが可能な液
晶表示装置を実現することができる。
発明によれば、液晶印加電圧の波形なまりに起因する表
示むらを解消して、クロストークのない均一で良好な表
示を実現することができ、また長期にわたってクロスト
ークのない均一で良好な表示を維持することが可能な液
晶表示装置を実現することができる。
【図1】第1の実施例の液晶表示装置の構造の概要を示
す図。
す図。
【図2】第1の実施例の液晶表示装置に用いた液晶表示
素子の構造を示す図。
素子の構造を示す図。
【図3】第1の実施例の液晶表示装置の全体的な構造を
示すブロック図。
示すブロック図。
【図4】第1の実施例の液晶表示装置の駆動電圧発生回
路を示す図。
路を示す図。
【図5】第1の実施例および第2の実施例の液晶表示装
置の走査電極に印加される電圧波形(a)、信号電極に
印加される電圧波形(b)、液晶に印加される液晶印加
電圧波形(c)を示す図。
置の走査電極に印加される電圧波形(a)、信号電極に
印加される電圧波形(b)、液晶に印加される液晶印加
電圧波形(c)を示す図。
【図6】第1の実施例および第2の実施例の液晶表示装
置に用いられるFR信号、基準電圧Vref 、走査電極駆
動電圧を示す図。
置に用いられるFR信号、基準電圧Vref 、走査電極駆
動電圧を示す図。
【図7】第2の実施例の液晶表示装置の駆動電圧発生回
路を示す図。
路を示す図。
【図8】第1の実施例に対する比較例として用いた従来
の一般的な液晶表示装置における駆動電圧発生回路を示
す図。
の一般的な液晶表示装置における駆動電圧発生回路を示
す図。
【図9】従来の液晶表示装置の走査電極1の 1本分だけ
を抜き出して等価回路で表現した概念図およびそのV1
、V2 、V3 の電圧波形を示す図。
を抜き出して等価回路で表現した概念図およびそのV1
、V2 、V3 の電圧波形を示す図。
1…走査電極、2…信号電極、3…液晶層、4…液晶表
示素子、5…走査電圧発生回路、6…信号電圧発生回
路、7…走査電極駆動部、8…走査電圧電源回路、9…
演算増幅回路、10…信号電極駆動部、11…信号電圧
電源回路、12…電気容量、204…走査電極電圧検出
部、401…駆動電圧電源回路、409…終端電気抵
抗、411…差動増幅器、416…演算増幅器
示素子、5…走査電圧発生回路、6…信号電圧発生回
路、7…走査電極駆動部、8…走査電圧電源回路、9…
演算増幅回路、10…信号電極駆動部、11…信号電圧
電源回路、12…電気容量、204…走査電極電圧検出
部、401…駆動電圧電源回路、409…終端電気抵
抗、411…差動増幅器、416…演算増幅器
Claims (1)
- 【請求項1】 複数の走査電極が形成された走査電極基
板と、前記複数の走査電極に間隙を維持して交差するよ
うに対向配置される複数の信号電極が形成された信号電
極基板と、前記走査電極と前記信号電極との間に封入挟
持された液晶層とを有する液晶表示素子と、走査電圧を
作るための複数の電位を出力する駆動電圧電源回路と、
該駆動電圧電源回路から出力される複数の電位のなかか
ら一つの電圧を選択して前記走査電極に印加するスイッ
チ回路を有し前記複数の走査電極それぞれに走査電圧を
印加する走査ドライバ回路と、前記複数の信号電極それ
ぞれに信号電圧を印加する信号ドライバ回路とを有する
液晶表示装置において、 中心電圧を中心として極性反転する走査電圧を出力する
走査ドライバ回路と、 前記信号電極とほぼ平行に配置されて前記液晶層を介し
て前記複数の走査電極と対向するように前記信号電極基
板に配置され、前記液晶層と前記走査電極とによって複
数の電気容量を形成する走査電極電圧検出電極と、 前記走査電極電圧検出電極によって前記複数の電気容量
から一括して検出された電圧が入力端子に入力されて前
記検出された電圧から歪み電圧成分を取り出して前記駆
動電圧電源回路の出力する複数の電位のうち走査電圧を
形成する電位に合成する演算増幅回路と、 前記走査電極電圧検出電極に一端が接続されるとともに
他端が前記駆動電圧電源回路の前記中心電圧を出力する
出力端に接続されて、前記走査電極電圧検出電極の電圧
を終端する終端電気抵抗または終端電気容量とを具備し
て、前記複数の走査電極の歪み電圧の発生を抑制するこ
とを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21662893A JPH0764519A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21662893A JPH0764519A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0764519A true JPH0764519A (ja) | 1995-03-10 |
Family
ID=16691415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21662893A Withdrawn JPH0764519A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0764519A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7956836B2 (en) | 2003-03-31 | 2011-06-07 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device having balanced clock signal lines |
-
1993
- 1993-08-31 JP JP21662893A patent/JPH0764519A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7956836B2 (en) | 2003-03-31 | 2011-06-07 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device having balanced clock signal lines |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001031 |