JPH0764316B2 - 回転翼航空機の回転子 - Google Patents

回転翼航空機の回転子

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JPH0764316B2
JPH0764316B2 JP59159451A JP15945184A JPH0764316B2 JP H0764316 B2 JPH0764316 B2 JP H0764316B2 JP 59159451 A JP59159451 A JP 59159451A JP 15945184 A JP15945184 A JP 15945184A JP H0764316 B2 JPH0764316 B2 JP H0764316B2
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ジヤン・リユ・ルマン
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アエロスパチア−ル・ソシエテ・ナシヨナル・アンデユストリエ−ル
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    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C27/00Rotorcraft; Rotors peculiar thereto
    • B64C27/32Rotors
    • B64C27/322Blade travel limiting devices, e.g. droop stops

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、低速回転または停止の際に、回転子の羽根が
フラッピングすることを抑制するための手段を備えた、
回転翼式航空機の回転子に関する。
従来技術 ヘリコプターの回転子が停止または低速で回転すると
き、羽根はゼロまたは非常に小さい遠心力及び揚力しか
受けず、このため各羽根に働くこれらの力は羽根の重さ
より小さくなり、羽根は継手のまわりに下方に旋回する
ことが知られている。このため各羽根の重量は、羽根の
重さは例えば、積層された球面状の軸受を変形させる傾
向がある。さらに、回転子の1またはそれ以上の羽根の
端部がヘリコプターの尾部、運転室、更には、地面にさ
えもぶつかることとなり、これは特に回転子が低速で回
転しているとき重大な損害をもたらす。その他、この型
の回転子はしばしば比較的柔軟な羽根を備えており、こ
れは回転子の停止または低速回転時に突風に対して非常
に損傷し易い。停止または低速で回転している羽根に作
用する風の影響は羽根の端部とヘリコプターの一部分、
又は着船プラツトホームとの間の衝突の危険性を更に増
大せしめることが明らかである。
これらの理由により、ヘリコプターの回転子の羽根のフ
ラッピングを制限することを目的とした装置は、例え
ば、次のとおりの公報において提案されている。
米国特許第2,614,640号 米国特許第2,719,593号 米国特許第2,465,674号 米国特許第4,368,006号 フランス特許第1,368,684号 フランス特許第2,434,079号 しかしながら、これらの公報に開示された装置は、いず
れも、かならずしも、満足できるものではなかった。
本発明の目的 本発明の目的は、従来知られた態様よりも機械的に一層
コンパクトで、より簡単で、より頑丈であり、従来の態
様よりも全体が一層軽く、より安価であり、そして一層
低減された航空力学的空気抵抗を有する、上記タイプの
装置を提供することである。
本発明の更に別の目的は、大風のときの回転子の改善さ
れた停止及び発進能力を発揮する装置、特にヘリコプタ
ーが船舶または海上プラツトホームから作動する前に不
便さをあらわさず、又従来技術の態様の独立したスラス
ト軸受を有するシステムにおける不利をもあらわさない
装置を提供することである。
目的を達成するための手段 本発明によると、上記のとおりの目的が、上方板及び下
方板を備えているハブと、該ハブの該上方板及び下方板
に連結されており、これらの間を延びている複数個のス
ピンドルと、 複数個の羽根と、 該羽根をそれぞれの該スピンドルに連結するヒンジとを
具備する回転翼航空機の回転子において、 該スピンドルに対して旋回可能に設置された中央部と、
該中央部から半径方向外側に延びているアームと、該ア
ームの端部に設置されたおもりと、該中央部に連結され
た凸状表面部材とを備えた下方ストップ部材と、 該羽根の基部に固定された下方支え面と、 該スピンドルと該下方ストップ部材とに連結されたばね
とを具備し、 該凸状表面部材が該下方支え面に係合して、該羽根の下
方へのフラッピングを禁止する第1の回転位置と、該凸
状表面部材が該下方支え面から離間して、該羽根の下方
へのフラッピングを許容する第2の回転位置とに、該下
方ストップ部材が、該スピンドルの回りを旋回可能であ
り、 該ばねが、該下方ストップ部材を上記第1の回転位置の
方に強制しており、該羽根の回転により生じる該おもり
の遠心力によって、該下方ストップ部材が、該ばねの強
制力に抗して、上記第1の回転位置から上記第2の回転
位置に強制せしめられることを特徴とする回転翼航空機
の回転子を提供することによって、達成される。
更に、本発明によると、上記のとおりの目的が、上方板
及び下方板を備えているハブと、該ハブの該上方板及び
下方板に連結されており、これらの間を延びている複数
個のスピンドルと、 複数個の羽根と、 該羽根をそれぞれの該スピンドルに連結するヒンジとを
具備する回転翼航空機の回転子において、 該スピンドルに対して旋回可能に設置された中央部と、
該中央部から半径方向外側に延びているアームと、該ア
ームの端部に設置されたおもりと、該中央部に連結され
た凸状表面部材とを備えた下方ストップ部材と、 該羽根の基部に固定された下方支え面と、 該スピンドルと該下方ストップ部材とに連結されたばね
とを具備し、 該凸状表面部材が該下方支え面に係合して、該羽根の下
方へのフラッピングを禁止する第1の回転位置と、該凸
状表面部材が該下方支え面から離間して、該羽根の下方
へのフラッピングを許容する第2の回転位置とに、該下
方ストップ部材が、該スピンドルの回りを旋回可能であ
り、 該ばねが、該下方ストップ部材を上記第1の回転位置の
方に強制しており、該羽根の回転により生じる該おもり
の遠心力によって、該下方ストップ部材が、該ばねの強
制力に抗して、上記第1の回転位置から上記第2の回転
位置に強制せしめられ、 更に、該羽根の各々ために、 第2のアームと、該第2のアームの一端に支持された第
2のおもりとを備えており、該スピンドルに対して旋回
可能に設置されている上方ストップ部材と、 該羽根の基部に固定された上方支え面と、該スピンドル
と該上方ストップ部材とに連結された第2のばねとを具
備し、該回転子が、低速度又は停止しているとき、該第
2のばねが、該上方ストップ部材を該上方支え面と協働
する位置に戻して、該羽根の上方へのフラッピングを制
限し、 該回転子が高速度であるときに、該遠心力が、該第2の
ばねの弾性力に抗するように該上方ストップ部材に作用
して、該上方ストップ部材が、該羽根の上方へのフラッ
ピングに抗しないようにすることを特徴とする回転翼航
空機の回転子を提供することによって達成される。
更に、本発明によると、上記のとおりの目的が、上方板
及び下方板を備えているハブと、該ハブの該上方板及び
下方板に連結されており、これらの間を延びている複数
個のスピンドルと、 複数個の羽根と、 該羽根をそれぞれの該スピンドルに連結するヒンジとを
具備する回転翼航空機の回転子において、 該スピンドルに対して旋回可能に設置された中央部と、
該中央部から半径方向外側に延びているアームと、該ア
ームの端部に設置されたおもりと、該中央部に連結され
た凸状表面部材とを備えた下方ストップ部材と、 該羽根の基部に固定された下方支え面と、 該スピンドルと該下方ストップ部材とに連結されたばね
とを具備し、 該凸状表面部材が該下方支え面に係合して、該羽根の下
方へのフラッピングを禁止する第1の回転位置と、該凸
状表面部材が該下方支え面から離間して、該羽根の下方
へのフラッピングを許容する第2の回転位置とに、該下
方ストップ部材が、該スピンドルの回りを旋回可能であ
り、 該ばねが、該下方ストップ部材を上記第1の回転位置の
方に強制しており、該羽根の回転により生じる該おもり
の遠心力によって、該下方ストップ部材が、該ばねの強
制力に抗して、上記第1の回転位置から上記第2の回転
位置に強制せしめられ、 更に、該羽根の各々のために、該対応するスピンドルの
軸線及び該羽根のピッチ変更軸線に垂直な軸線の回り
に、該ハブに対して旋回可能にアームを介して設置され
た第2のおもりと、該第2のおもりに設けられ、該スピ
ンドルに面している鋲釘とを具備し、 該羽根の各々に対応する該下方支え面に、溝穴が設けら
れており、該回転子が、低速度又は停止しているとき
に、該第2のおもりの第2のばねが、該鋲釘を該溝穴に
係合せしめて、該羽根の上方へのフラッピングを阻止
し、 該回転子が速い速度で回転するとき、遠心力によって、
該第2のおもりが、該鋲釘を、該溝穴から離れる方向
に、該第2のばねの力に抗して移動せしめ、該下方支え
面から離間せしめ、該羽根の上方へのフラッピングに抗
しないようにすることを特徴とする回転翼航空機の回転
子を提供することによって達成される。
実施例 次に、添付図面を参照して、本発明の好適実施例を説明
する。
第1図〜第3図に部分的に示されているヘリコプターの
回転子のハブの構造、ならびにこの回転子の羽根の構造
及びそのハブへの連結は、それぞれフランス特許第8,21
1,988号及び第8,122,027号に記載されているようなもの
である。第1図に示されているハブ1は本質的に3つの
要素、即ち回転子支柱の延長線上に位置する略円筒状の
1本のスペーサ(図示せず)と、上方板2と、下方板3
とを備えている。上方板2及び下方板3はフランス特許
第8,211,988号に記載されているようにスペーサに固定
されている。スペーサ及びこれを上方板2及び下方板3
に固定する部材が金属性要素であるのに対し、上方板2
及び下方板3は複合材料である。上方板2及び下方板3
は、機械的高強度の繊維織物の積層物より成り、機械的
高強度の繊維重層物のベルト5で取り巻かれた重層され
た中央板4を含む。各中央板4は回転子の羽根と同数の
アームをもった形を有する。中央板4のアームは上方面
及び下方面を有し、中央板4の中央部分は、半径方向外
方端6よりも大きく、中央板4のアームは、好ましくは
幅広くなっており、円味がつけられて、孔を有し、この
孔の中に肩のついたリング7が取付けられている。各中
央板4を取りまく、例えば炭素繊維製の重層物のベルト
5は、この中央板4のアームのヘリを締めつけて、中央
板4の各アームの半径方向外方端6のヘリの外方へ開い
た小孔の中へ収容されており、そしてベルト5は織物の
補助布8により保護されている。第1図に示した如く、
回転子の回転軸に対し略垂直な面に延びている等しい上
方板2及び下方板3は、それぞれのアームが正確に重な
り合い、それらの肩付きリングの中心軸が一致するよう
に配置される。
公知のタイプの積層された球面体軸受は、抗力、フラッ
ピング及びピツチ変更(ピッチの制御)のためのヒンジ
9を構成する。ヒンジ9の中心部10はサンドウイツチ構
造を有し、羽根21とスピンドル13間の所望の変位を可能
にする。中心部10は、球面体部分を有し、耐疲労性が良
好で金属に対しすぐれた付着性を有するエラストマーの
薄層と金属板が交互に重ねられた集合体から構成されて
いる。ヒンジ9は、上記のとおりの中心部10と、その両
側に接着されている凹状球面体11及び凸状球面体とを有
する。この凸状球面体がスリーブ12を構成する。スリー
ブ12の外壁が、羽根の長手方向軸線上に中心をもつ中空
の半球状椀形の二つの膨らみ部12a及び12bを形成する。
スリーブ12は、リング7を備えた上方板2及び下方板3
の重なり合ったアームの端部の間に位置し、スピンドル
13がそれらのアームを連結している。スピンドル13は、
リング7、二つの肩付き減摩リング14、及びソケット15
を貫通しており、ソケット15は、リング7の肩と下方板
3の対応するアームの端部に位置する減摩座金16との間
に位置するスペーサを形成する。スピンドル13は、下方
板3の下に突出しているねじ切りされた下端部と、上方
の頭部板17とを有する。ねじ切りされた下部端には、ナ
ット19が螺合しており、頭部板17は、上方板2の対応す
るアームの端部に配置された減摩座金18に対接した広が
った部分を形成する。スリーブ12の中心孔の両端には、
肩付きの減摩リングから構成された軸受部20が配置され
ており、軸受部20は、その内径がリング14の外径に関し
て少しの遊隙を有し、スリーブ12の寸法と軸受部20の二
つの肩の寸法との合計が、上方のリング7の肩と下方の
座金16の内面との間の距離と同様な値を有するような大
きさにされている。
凹状球面体11は、略角錐台形の金属ブロックより成り、
その大きい方のベースにおいては球の凹状表面がスリー
ブ12の球状膨らみ部12aの方へ面するようになってお
り、その小さい方のベースにおいては凹状球面体11の凹
部がハブ1の中央スペーサ(図示せず)に面するように
なっている。
回転子の各羽根21は重層物より成り、その各々は好まし
くは硬化樹脂により被われ平行に束状に形成された高張
力の糸、フイラメントまたは繊維の合体物によって構成
されており、そしてこれは羽根21の脚部で剛性の連続ル
ープ22を形成する。ループ22は、前縁ならびに後縁の諸
要素において、抵抗力ある桁部材を形成するように羽根
の部分中へ延びている。ループ22の相対する二つの部分
は、充填材料のブロツク23によって互いに分離されてお
り、ループ22の端部は、ヒンジ9を収容する空間を形成
し、ループ22は、高抗力の繊維例えば炭素繊維の保護用
織物層24よって囲まれており、凸状球面体11の凹部内を
延びて、凹状球面体11を連続的に取り囲んでいる。
スリーブ12の膨らみ部12bと、重層物22aにより補強され
たブロツク23の壁との間に、膨らみ部12b側に凹状球面
体の支え面を有する二つの部分よりなる楔部材25が配置
されている。楔部材25は、二つのボルト26によって、羽
根21の下に横方向に延びる下方アーム27上に固定されて
いてる。上方アーム28は横方向に羽根21の上に延びてい
る。ヒンジ9の半径方向内方の凹状球面体11の凹部にル
ープ22が保持されている。スリーブ12の膨らみ部12bと
楔部材25との間に接触によって、ループ22のその係留場
所からの離脱を防止し、それによる好ましくない結果を
回避させる。更に、これは、羽根21の取付けを容易に
し、羽根21が遠心力を受けないときに、羽根21の重量に
よる垂直の剪断応力の一部がヒンジ9に加わらないよう
にする。凹状球面体11の回りを、ループ22が延びている
ので、羽根21はヒンジ9のまわりに必要なすべての動き
をなすことができる。各羽根21のピツチの操縦レバー
は、実質的にヨーク形状の下方アーム27及び上方アーム
28から構成され、これらは、ループ22及び羽根21の基部
の充填材料のブロツク23を挟んで下及び上で横方向に延
びている。
上記した回転子は、前述の後の二つのフランス特許の目
的になっているものと実際上同一である。しかしなが
ら、それらのハブが羽根のフラッピングを抑制する引込
可能のスラスト軸受装置を含んでいる点において異なっ
ている。
第1図及び第3図に示した如く、下方ストップ部材30
は、端部におもり32を有するアーム31を備えており、下
方板3の上の減摩座金16上に、スリーブ12の下端部のま
わりに旋回可能に取付けられている。下方ストップ部材
30は、その薄い中央部33に孔を有し、薄い中央部33は、
外方に突出した偏心部分34と一体となっている。偏心部
分34は、最も突出した部分で凸状表面部材35により境界
づけられている。第3図に示した如く、この凸状表面部
材35は、おもり32の方に延びている、平坦又は極く僅か
に上反りにされた直線状部分36を有する。凸状表面部材
35は、スピンドルの軸に中心をもつ円の弧により規定さ
れている。下方ストップ部材30は、減摩ソケツト37のま
わりに取付けられ、ソケツト37はスリーブ12の下方円筒
状端部のまわりに設けられている。このソケツト37は、
その下方端部によって軸受部20の肩に対接して位置し、
引張りコイルばね39の一端をひつかける突出部38を有す
る。ばね39の他端は、おもり32上の中央突起40にひつか
けられている。下方ストップ部材30は、第3図の如く取
付けられ、ばね39は対応する羽根21の長手方向軸線に対
して約45゜傾いた線に沿って、スピンドル13の軸線に関
して半径方向に延びている。凸状表面部材35は、羽根21
の長手方向軸線に垂直なトラツク41を支持する一表面を
形成し、トラツク41は、スピンドル13の方向に、4本の
ボルトによってヨーク状ピツチ操縦レバーの下方アーム
27に固定されており、下方支え面42を提供し、これらボ
ルトは、同時にレバーの下方アーム27及び上方アーム28
を羽根21と一体化し、上方アーム28の上方の面を上方支
え面44に固定する。この上方支え面44は、スピンドル13
に面しており、平らであり、羽根21の中心軸線に垂直の
トラツクを形成し、このトラツクは、円筒状表面によっ
て支持され、この円筒状表面は、その中心軸線がスピン
ドル13の中心軸線と一致している。アーム49は、上方ス
トップ部材46と一体になっており、おもり50を支持して
いる。上方ストップ部材46は、断面が円形の孔を有し、
ソケット51のまわりに旋回するように取付けられ、ソケ
ット51は、下方のソケツト37と対称的にスリーブ12の上
方に配置されている。その上方端部で軸受部20の肩に支
持されており、これによって、上方ストップ部材46が、
上方板2の下でスピンドル13の軸のまわりに旋回するよ
うになっている。ソケット51は、コイルばね53の一端を
ひつかける突出部52を有し、ばね53の他端は、おもり50
の下の中央部突起54にひつかけらえている。静止時(第
2図)において、ばね53は、スピンドル13の軸に関して
半径方向に延び、羽根21の長手方向軸線に約45゜傾いて
おり、スピンドル13の軸に関して内方へ延びている。
次に、下方ストップ部材30を第9図〜第11図を参照して
説明し、上方ストップ部材46を第14図及び第15図を参照
して説明する。
上方板2及び下方板3の間に、羽根21を保持する上方及
び下方ストップ部材は、回転子の速度が低いかまたはゼ
ロのとき、それぞれ、第3図及び第8図、並びに第2図
及び第14図に示す位置にある。上方及び下方ストップ部
材は、回転子が回転して、遠心力がばね39及び53に抗し
て、それぞれのおもり32及び50を移動せしめるとき、こ
の遠心力によって引込状態となる。
回転子の停止時、羽根21の下方支え面42のトラツク41
が、凸状表面部材35に支持されて、羽根21は、下方に僅
かな(約1゜)のフラッピング角度しか許されず、上方
ストップ部材46は突風に基づく羽根の上方へのフラッピ
ングを防止する位置にあり、即ち、上方支え面44のトラ
ツク45が上方ストップ部材46の円筒状軸受48の表面に対
接している。回転子が停止されているときに、飛行操縦
装置を操作しそして良好状態にあることを確めるため飛
行操縦装置の調整をする目的で羽根のピツチを変動させ
うることが必要である。この調整及び変動を可能ならし
めるために、下方ストップ部材30の凸状表面部材35は、
スピンドル13の軸に垂直方向において、対応する羽根21
のピツチのすべての方位に延びている。従ってこの凸状
表面部材35は二つの端部55及び56(第8図〜第11図参
照)の間に延びるカムを形成する。羽根のサイクリツク
ピツチが最小(負の最大値)で且つ最小のコレクテイブ
ピツチのときに、トラツク41が一方の端部55と接触し
(第9図)、羽根21のサイクリックピツチが最大(正の
最大値)で且つ最大のコレクテイブピツチのときに、ト
ラツク41が他方の端部56と接触する。
かくして、地上で回転子の停止時、ならびに回転子の始
動に当り回転子が回転し始める場合において、ピツチを
これら最大値と最小値との間に変動させるとき、凸状表
面部材35はトラツク41に、確実に連続的に接触する。
円筒状軸受48は、凸状表面部材35と同程度に大きく、ス
ピンドル13に垂直な方向に延びてはいない。なぜなら上
方ストップ部材46の主な役目は地上で、回転子の停止及
び始動の際羽根の上方への運動の振幅を制限することに
あるので、ピツチの移動のとき上方ストップ部材46と上
方支え面44のトラツク45との間の連続的接触を確実にす
る必要はないからである。
回転子が回転を開始すると、羽根は遠心力の作用を受
け、半径方向に緊張する傾向を有する。回転子の回転速
度が、規定の正常運転の4分の一に達すると、上方スト
ップ部材46のおもり50に作用する遠心力によって、上方
ストップ部材46がスピンドル13のまわりに回転して、引
込められるように、ばね53を引き伸ばす。このようにし
て、上方ストップ部材46は、第14図の位置から第15図の
位置へ移行する。回転子の速度が規定正常運転の半分に
達すると、下方のおもり32に作用する遠心力によって、
下方ストップ部材30が、スピンドル13のまわりに回転
し、引込められ、下方ストップ部材30が第11図の位置を
とるように、ばね39を引き伸ばす。羽根21の長手方向軸
線に対して45゜のおもり32及び50の位置は、遠心力作用
を効果的に軸受に与える。飛行時、遠心力によって回転
子の正常運転の際に、下方ストップ部材30は羽根の下方
への7〜8゜程度の揺動を許容する。正常運転の際の回
転子の機能において、軸受の位置は、おもりに働く遠心
力とばねの弾性的引戻し作用との平衡によって与えられ
る。
回転子の停止の際、まず、下方ストップ部材30が、ばね
39により、回転子の下方への揺動を制限する位置へ引戻
され、次に上方ストップ部材46が、ばね53によって上方
への揺動を制限する位置へ引戻される。
ばね39及び53を、第12図及び第13図に示した渦巻きばね
によって置きかえることができる。このコイルばね57
は、スリーブ12を取りまき、上方ストップ部材46中の溝
穴の中へ再び曲げられた一端部によって固定され、一方
再び曲げられた他の端部はスリーブ12と一体化されてい
る部材、例えば第1図及び第2図における51の如きソケ
ットの中に固定される。
上述した上方及び下方ストップ部材はハブの二枚の板の
間に配置されているため、コンパクトであるばかりでは
なく、次の如き重要なメインテナンスの利点を提供す
る。
第4図〜第7図に示す回転子は、第1図〜第3図を参照
しつつ述べたものと共通の多くの特徴を有し、これら二
つの態様の間の相違のみを述べる必要がある。第4図〜
第7図の回転子は、分離された下方及び上方ストップ部
材を備えておらず、組み合わされた一組のストップ部材
を備えている。これらのストップ部材は、上方のおもり
50、上方支え面44等を有していない。これらのストップ
部材は、スリーブ12の下方端部のまわりに締めつけられ
たソケット37のまわりを、旋回する下方ストップ部材30
を有する。凸状表面部材35は、上記した例におけると同
様の仕方で、羽根21の下方支え面42と共働する。この例
においては、下方支え面42は、凹状輪郭をもつ溝穴58を
有する。この溝穴58は、下方のおもり59の鋲釘60と共働
する。おもり59は、一対のアーム61に設けられており、
アーム61は、かかと部62の両側で軸63によって旋回可能
に取付けられている。かかと部62は、下方板3に関して
外方へそして下方へ半径方向に突出している。おもり59
は、飛行時、遠心力によって引込められ(第5図)、換
言すれば外方へ半径方向に移動され、下方支え面42から
遠ざけられ、おもり59は、回転子の速度が小またはゼロ
の際、アーム61の間を延びている引張りばね64によって
半径方向に内方へ引戻される(第4図)。ばね64は、お
もり59の下の取付具65と、かかと部62上の取付具66とに
ひつかけられている。地上では、おもり59は下方支え面
42の溝穴58中への鋲釘60の噛み合いによって羽根を上方
へ動かないようにする。溝穴58の輪郭はヘリコプターが
地上にあるとき羽根21のピツチの動きを許容する。飛行
時、おもり59が引込められたとき、羽根21は下方支え面
42による凸状軸受表面35への支えから“離れる”ことが
でき、そして第5図及び第17図に示した如く、下方スト
ップ部材30は、スピンドル13のまわりに回転し、引込ん
だ位置に移動せしめられる。回転子の速度が低減された
とき、まず、下方ストップ部材30がばね39によって、引
戻され、次いで羽根21は漸次下方へ旋回して、下方支え
面42によって下方ストップ部材30によって留まり、そし
て、ばね64がおもり59を引戻し、鋲釘60を、第4図及び
第16図に示されている小さい遊隙をもって、溝穴58中に
噛み合わせる。このようにして、回転子停止のときまた
は回転子が始動または停止されるとき、激しく続く風及
び/または突風によって羽根21が上方へのフラッピング
を起こすこと防止する。この形態において鋲釘60と溝穴
58との間に存在する小さな遊隙が鋲釘の溝穴への噛み合
い及び引込めを可能にする。この例において、スピンド
ル13は下端部に広げられた頭部67を有しこれはスピンド
ル13の主要部へねじ締めされており、そして広げられた
頭部67は平らな部分を有し、この頭部はかかと部62と一
体の座金68の機械仕上げされた座ぐりの中で、そして下
方板3の下側面に支えられるように、締められている。
同じく非常にコンパクトで構想が簡単なこの第二の実施
態様は、上記した第一の解決法に比しまた従来技術の公
知態様に比して、多くの利点を与える有利性を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例に従う回転子の羽根の
中心面を垂直に通る部分断面図。 第2図及び第3図は、第1図の回転子の線II−II及びII
I−IIIに沿った横断部分断面図。 第4図及び第5図は、本発明の第2の実施例に従う回転
子のハブの、第1図と同様の断面図。 第6図は、第4図の線VI−VIに沿った断面図。 第7図は、本発明の他の実施例に従う回転子の一部断面
図。 第8図〜第11図は、本発明に適合する回転子の下方の軸
受を横方向に切った4つの異なる位置の略図。 第12図及び第13図は、本発明の第1の実例の上方の軸受
のそれぞれ地上及び飛行中渦巻きばねにより引き戻され
ている位置を横方向断面図。 第14図及び第15図は、コイルばねにより引戻されている
軸受の第12及び13図におけると同様の図。 第16図及び第17図は、本発明の第2の実施例の下方の軸
受のそれぞれ地上及び飛行中における位置を示す横方向
断面図図。 1……ハブ、2……上方板 3……下方板、4……中央板 5……ベルト、6……半径方向外方端 7……リング、8……補助布 9……ヒンジ、10……中心部 11……凹状球面体、12……スリーブ 12a膨らみ部、12b膨らみ部 13……スピンドル、14……減摩リング 15……ソケット、16……減摩座金 17……頭部板、18……減摩座金 19……ナット、20……軸受部 21……羽根、22……ループ 22a重層部、23……ブロック 24……織物層、25……楔部材 26……ボルト、27……下方アーム 28……上方アーム、30……下方ストップ部材 31……アーム、32……おもり 33……中央部、34……偏心部分 35……凸状表面部材、36……直線状部分 37……ソケット、38……突出部 39……ばね、40……中央突起 41……トラック、42……下方支え面 44……上方支え面、45……トラック 46……上方ストップ部材、48……円筒状軸受 49……アーム、50……おもり 51……ソケット、52……突出部 53……ばね、54……中央突起 55……端部、56……端部 57……ばね、58……溝穴 59……おもり、60……鋲釘 61……アーム、62……かかと部 63……軸、64……ばね 65……取付部、66……取付部 67……頭部、68……座金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロベール・ジヤン・シユジ フランス国ブーシエ―デユ―ローヌ・マル セイユ・リユサン―ピエール 121

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上方板(2)及び下方板(3)を備えてい
    るハブ(1)と、 該ハブ(1)の該上方板(2)及び下方板(3)に連結
    されており、これらの間を延びている複数個のスピンド
    ル(13)と、 複数個の羽根(21)と、 該羽根(21)をそれぞれの該スピンドル(13)に連結す
    るヒンジ(9)とを具備する回転翼航空機の回転子にお
    いて、 該スピンドル(13)に対して旋回可能に設置された中央
    部(33)と、該中央部(33)から半径方向外側に延びて
    いるアーム(31)と、該アーム(31)の端部に設置され
    たおもり(32)と、該中央部(33)に連結された凸状表
    面部材(35)とを備えた下方ストップ部材(30)と、 該羽根(21)の基部に固定された下方支え面(42)と、 該スピンドル(13)と該下方ストップ部材(30)とに連
    結されたばね(39)とを具備し、 該凸状表面部材(35)が該下方支え面(42)に係合し
    て、該羽根(21)の下方へのフラッピングを禁止する第
    1の回転位置と、該凸状表面部材(35)が該下方支え面
    (42)から離間して、該羽根(21)の下方へフラッピン
    グを許容する第2の回転位置とに、該下方ストップ部材
    (30)が、該スピンドル(13)の回りを旋回可能であ
    り、 該ばね(39)が、該下方ストップ部材(30)を上記第1
    の回転位置の方に強制しており、 該羽根(21)の回転により生じる該おもり(32)の遠心
    力によって、該下方ストップ部材(30)が、該ばね(3
    9)の強制力に抗して、上記第1の回転位置から上記第
    2の回転位置に強制せしめられることを特徴とする回転
    翼航空機の回転子。
  2. 【請求項2】該下方ストップ部材(30)の各々の該凸状
    表面部材(35)が、2つの端部(55,56)の間を延びて
    おり、 回転子の速度が小又はゼロであり、サイクリックピッチ
    及びコレクテイブピッチが最小のときに、該下方支え面
    (42)が、該凸状表面部材(35)に一方の端部(55)に
    おいて接触し、 回転子の速度が小又はゼロであり、サイクリックピッチ
    及びコレクテイブピッチが最大のときに、該下方支え面
    (42)が、該凸状表面部材(35)に他方の端部(56)に
    おいて接触する特許請求の範囲第1項記載の装置。
  3. 【請求項3】該凸状表面部材(35)の側部に実質的に直
    線状である直線状部分(36)が延びており、回転子の高
    速回転速度の際に負のフラッピング角度が大きくなった
    ときに、該下方支え面(42)が該直線状部分(36)に対
    接する特許請求の範囲第2項記載の装置。
  4. 【請求項4】該凸状表面部材(35)が、該スピンドル
    (13)の軸線に中心を有する円の弧によって規定されて
    いる特許請求の範囲第1項記載の装置。
  5. 【請求項5】上方板(2)及び下方板(3)を備えてい
    るハブ(1)と、 該ハブ(1)の該上方板(2)及び下方板(3)に連結
    されており、これらの間を延びている複数個のスピンド
    ル(13)と、 複数個の羽根(21)と、 該羽根(21)をそれぞれの該スピンドル(13)に連結す
    るヒンジ(9)とを具備する回転翼航空機の回転子にお
    いて、 該スピンドル(13)に対して旋回可能に設置された中央
    部(33)と、該中央部(33)から半径方向外側に延びて
    いるアーム(31)と、該アーム(31)の端部に設置され
    たおもり(32)と、該中央部(33)に連結された凸状表
    面部材(35)とを備えた下方ストップ部材(30)と、 該羽根(21)の基部に固定された下方支え面(42)と、 該スピンドル(13)と該下方ストップ部材(30)とに連
    結されたばね(39)とを具備し、 該凸状表面部材(35)が該下方支え面(42)に係合し
    て、該羽根(21)の下方へのフラッピングを禁止する第
    1の回転位置と、該凸状表面部材(35)が該下方支え面
    (42)から離間して、該羽根(21)の下方へのフラッピ
    ングを許容する第2の回転位置とに、該下方ストップ部
    材(30)が、該スピンドル(13)の回りを旋回可能であ
    り、 該ばね(39)が、該下方ストップ部材(30)を上記第1
    の回転位置の方に強制しており、 該羽根(21)の回転により生じる該おもり(32)の遠心
    力によって、該下方ストップ部材(30)が、該ばね(3
    9)の強制力に抗して、上記第1の回転位置から上記第
    2の回転位置に強制せしめられ、 更に、該羽根(21)の各々のために、 第2のアーム(49)と、該第2のアームの一端に支持さ
    れた第2のおもり(50)とを備えており、該スピンドル
    (13)に対して旋回可能に設置されている上方ストップ
    部材(46)と、 該羽根(21)の基部に固定された上方支え面(44)と、 該スピンドル(13)と該上方ストップ部材(46)とに連
    結された第2のばね(53)とを具備し、 該回転子が、低速度又は停止しているとき、該第2のば
    ね(53)が、該上方ストップ部材(46)を該上方支え面
    (44)と協働する位置に戻して、該羽根(21)の上方へ
    のフラッピングを制限し、 該回転子が高速度であるときに、該遠心力が、該第2の
    ばね(53)の弾性力に抗するように該上方ストップ部材
    (46)に作用して、該上方ストップ部材(46)が、該羽
    根(21)の上方へのフラッピングに抗しないようにする
    ことを特徴とする回転翼航空機の回転子。
  6. 【請求項6】上方板(2)及び下方板(3)を備えてい
    るハブ(1)と、 該ハブ(1)の該上方板(2)及び下方板(3)に連結
    されており、これらの間を延びている複数個のスピンド
    ル(13)と、 複数個の羽根(21)と、 該羽根(21)をそれぞれの該スピンドル(13)に連結す
    るヒンジ(9)とを具備する回転翼航空機の回転子にお
    いて、 該スピンドル(13)に対して旋回可能に設置された中央
    部(33)と、該中央部(33)から半径方向外側に延びて
    いるアーム(31)と、該アーム(31)の端部に設置され
    たおもり(32)と、該中央部(33)に連結された凸状表
    面部材(35)とを備えた下方ストップ部材(30)と、 該羽根(21)の基部に固定された下方支え面(42)と、 該スピンドル(13)と該下方ストップ部材(30)とに連
    結されたばね(39)とを具備し、 該凸状表面部材(35)が該下方支え面(42)に係合し
    て、該羽根(21)の下方へのフラッピングを禁止する第
    1の回転位置と、該凸状表面部材(35)が該下方支え面
    (42)から離間して、該羽根(21)の下方へのフラッピ
    ングを許容する第2の回転位置とに、該下方ストップ部
    材(30)が、該スピンドル(13)の回りを旋回可能であ
    り、 該ばね(39)が、該下方ストップ部材(30)を上記第1
    の回転位置の方に強制しており、 該羽根(21)の回転により生じる該おもり(32)の遠心
    力によって、該下方ストップ部材(30)が、該ばね(3
    9)の強制力に抗して、上記第1の回転位置から上記第
    2の回転位置に強制せしめられ、 更に、該羽根(21)の各々のために、該対応するスピン
    ドル(13)の軸線及び該羽根(21)のピッチ変更軸線に
    垂直な軸線の回りに、該ハブ(1)に対して旋回可能に
    アームを介して設置された第2のおもり(59)と、該第
    2のおもり(59)に設けられ、該スピンドル(13)に面
    している鋲釘(60)とを具備し、 該羽根(21)の各々に対応する該下方支え面(42)に、
    溝穴(58)が設けられており、 該回転子が、低速度又は停止しているときに、該第2の
    おもり(59)の第2のばね(64)が、該鋲釘(60)を該
    溝穴(58)に係合せしめて、該羽根(21)の上方へのフ
    ラッピングを阻止し、 該回転子が速い速度で回転するとき、遠心力によって、
    該第2のおもり(59)が、該鋲釘(60)を、該溝穴(5
    8)から離れる方向に、該第2のばね(64)の力に抗し
    て移動せしめ、該下方支え面(42)から離間せしめ、該
    羽根の上方へのフラッピングに抗しないようにすること
    を特徴とする回転翼航空機の回転子。
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