JPH0763001A - セラミックタービンローター - Google Patents
セラミックタービンローターInfo
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- JPH0763001A JPH0763001A JP21375993A JP21375993A JPH0763001A JP H0763001 A JPH0763001 A JP H0763001A JP 21375993 A JP21375993 A JP 21375993A JP 21375993 A JP21375993 A JP 21375993A JP H0763001 A JPH0763001 A JP H0763001A
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- JP
- Japan
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- turbine rotor
- ceramic
- disc
- blades
- back face
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】外周に複数の翼を有する最大外径が150mm
を越える大型のラジアル型セラミックタービンローター
でも破壊源となる内部欠陥がなく、高い遠心力に耐え、
高温高速回転時の熱応力を低減するとともに平均化して
タービンローター自体の破損を防止し、ガスタービンエ
ンジン等の過渡応答性を向上する。 【構成】複数の翼3を外周に有し、回転中心回りに翼3
が回転して描く軌跡で形成される最大外径4の0.05
〜0.1倍の肉厚5の略円錐台の筒状のディスク2の端
面に、ノーズ部6とバックフェイス部7の内、少なくと
も回転軸につながる凸部9を有するバックフェイス部7
を接合一体化し、ディスク2の内部を開口部のない中空
部8とする。
を越える大型のラジアル型セラミックタービンローター
でも破壊源となる内部欠陥がなく、高い遠心力に耐え、
高温高速回転時の熱応力を低減するとともに平均化して
タービンローター自体の破損を防止し、ガスタービンエ
ンジン等の過渡応答性を向上する。 【構成】複数の翼3を外周に有し、回転中心回りに翼3
が回転して描く軌跡で形成される最大外径4の0.05
〜0.1倍の肉厚5の略円錐台の筒状のディスク2の端
面に、ノーズ部6とバックフェイス部7の内、少なくと
も回転軸につながる凸部9を有するバックフェイス部7
を接合一体化し、ディスク2の内部を開口部のない中空
部8とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタービンエンジン等
に用いられる大型のラジアル型を成すセラミックタービ
ンローターに関するものである。
に用いられる大型のラジアル型を成すセラミックタービ
ンローターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種産業機械装置における超精密
回転体や高温雰囲気下で使用される回転体には、熱膨張
が小さく機械的強度および耐熱性、耐摩耗性に優れ、か
つ比重が小さく、製品の軽量化が実現できるセラミック
スの特徴を利用して、アルミナ(Al2 O3 )、ジルコ
ニア(ZrO2 )等の酸化物系セラミック焼結体や、窒
化珪素(Si3 N4 )、サイアロンあるいは炭化珪素
(SiC)等の非酸化物系セラミック焼結体を用いた回
転体、とりわけ高温雰囲気下で使用されるセラミック製
ローターには、高温強度ならびに耐熱性に優れた窒化珪
素質焼結体を利用したものが種々研究され提案されるよ
うになってきた。
回転体や高温雰囲気下で使用される回転体には、熱膨張
が小さく機械的強度および耐熱性、耐摩耗性に優れ、か
つ比重が小さく、製品の軽量化が実現できるセラミック
スの特徴を利用して、アルミナ(Al2 O3 )、ジルコ
ニア(ZrO2 )等の酸化物系セラミック焼結体や、窒
化珪素(Si3 N4 )、サイアロンあるいは炭化珪素
(SiC)等の非酸化物系セラミック焼結体を用いた回
転体、とりわけ高温雰囲気下で使用されるセラミック製
ローターには、高温強度ならびに耐熱性に優れた窒化珪
素質焼結体を利用したものが種々研究され提案されるよ
うになってきた。
【0003】一般に、この種の窒化珪素質焼結体から成
るセラミック製ローターは、より高い熱効率を実現する
ために、従来よりはるかに高い温度と圧力の燃焼ガスを
導入して回転数を増大させており、例えば、ガスタービ
ンエンジンのタービンローターやターボチャージャーの
ターボローター等に代表されるセラミック製ローター
は、毎分数万〜十数万回転にも達する高速度で回転して
いる。
るセラミック製ローターは、より高い熱効率を実現する
ために、従来よりはるかに高い温度と圧力の燃焼ガスを
導入して回転数を増大させており、例えば、ガスタービ
ンエンジンのタービンローターやターボチャージャーの
ターボローター等に代表されるセラミック製ローター
は、毎分数万〜十数万回転にも達する高速度で回転して
いる。
【0004】そのために、前記セラミック製ローターは
その回転数が増大すればする程、発生する遠心力がます
ます大きくなることから、セラミック製ローター自体に
発生する応力も増大し、該ローター自体が破壊する恐れ
があり、ディスクの外周に設けた複数の翼で形成される
最大直径が150mm以下のターボローター等、小型の
セラミック製ローターでは実用化されているものの、大
型のセラミックタービンローター等には前述のような大
きな応力により破壊する危険性が極めて高いという問題
のために適用されていなかった。
その回転数が増大すればする程、発生する遠心力がます
ます大きくなることから、セラミック製ローター自体に
発生する応力も増大し、該ローター自体が破壊する恐れ
があり、ディスクの外周に設けた複数の翼で形成される
最大直径が150mm以下のターボローター等、小型の
セラミック製ローターでは実用化されているものの、大
型のセラミックタービンローター等には前述のような大
きな応力により破壊する危険性が極めて高いという問題
のために適用されていなかった。
【0005】しかしながら、最近、大型のガスタービン
エンジン等の各種部品にも種々のセラミックスを適用す
ることが検討されるようになり、セラミック製品の大型
化に伴って中実の大型形状品を成形しなければならなく
なるが、該中実の大型形状品はその製造工程の成形段階
で微小な欠陥を内在し易く、その後の成形体の脱脂工程
や焼成工程において、前記欠陥が大きな割れ等の内部欠
陥に成長するという傾向があった。
エンジン等の各種部品にも種々のセラミックスを適用す
ることが検討されるようになり、セラミック製品の大型
化に伴って中実の大型形状品を成形しなければならなく
なるが、該中実の大型形状品はその製造工程の成形段階
で微小な欠陥を内在し易く、その後の成形体の脱脂工程
や焼成工程において、前記欠陥が大きな割れ等の内部欠
陥に成長するという傾向があった。
【0006】その結果、高温雰囲気下で高速回転するセ
ラミックタービンローターに生じる遠心力が前記内部欠
陥に作用し、セラミックタービンローター自体が破壊す
るという危険性を完全に回避することができないことか
ら、内部欠陥のない大型のセラミックタービンローター
が簡単に得られること、更に、大型で重量が増したセラ
ミックタービンローターであっても、小型のセラミック
製ローターで得られるようなエンジンの過渡応答性等の
諸特性と同様の機能を満足することが望まれていた。
ラミックタービンローターに生じる遠心力が前記内部欠
陥に作用し、セラミックタービンローター自体が破壊す
るという危険性を完全に回避することができないことか
ら、内部欠陥のない大型のセラミックタービンローター
が簡単に得られること、更に、大型で重量が増したセラ
ミックタービンローターであっても、小型のセラミック
製ローターで得られるようなエンジンの過渡応答性等の
諸特性と同様の機能を満足することが望まれていた。
【0007】そこで、係る要求に応えるため図3に示す
ように、ラジアル型セラミックタービンローター10の
ディスク11に有底孔12を設けることが実開昭58−
104301号公報等に提案されている。
ように、ラジアル型セラミックタービンローター10の
ディスク11に有底孔12を設けることが実開昭58−
104301号公報等に提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記セ
ラミックタービンローター10は、流体出口側に開口部
13を設け、該開口部13の断面積を有底孔12の底部
14の断面積より小さくし、開口端部の環状部15を切
削加工して回転体としてのバランスを修正しており、小
型のセラミック製ローターではさほど問題とならなくて
も、前述のような大型のセラミックタービンローターに
あっては、耐熱衝撃性が劣る上、重量の増加により慣性
モーメントが増大し、エンジンの過渡応答性が悪くなる
という課題とともに、前記バランス修正箇所に加わる高
温高速回転によって生じる応力は無視し得ないものとな
り、ディスクからの破壊や、燃焼ガス中のカーボン等の
残留物が開口内部に付着堆積して高速回転体としてわず
かなアンバランスが生じてもセラミックタービンロータ
ーが偏心回転するようになり、タービンハウジングの内
壁に触れてタービンローター自体が破損する等の恐れが
あった。
ラミックタービンローター10は、流体出口側に開口部
13を設け、該開口部13の断面積を有底孔12の底部
14の断面積より小さくし、開口端部の環状部15を切
削加工して回転体としてのバランスを修正しており、小
型のセラミック製ローターではさほど問題とならなくて
も、前述のような大型のセラミックタービンローターに
あっては、耐熱衝撃性が劣る上、重量の増加により慣性
モーメントが増大し、エンジンの過渡応答性が悪くなる
という課題とともに、前記バランス修正箇所に加わる高
温高速回転によって生じる応力は無視し得ないものとな
り、ディスクからの破壊や、燃焼ガス中のカーボン等の
残留物が開口内部に付着堆積して高速回転体としてわず
かなアンバランスが生じてもセラミックタービンロータ
ーが偏心回転するようになり、タービンハウジングの内
壁に触れてタービンローター自体が破損する等の恐れが
あった。
【0009】
【発明の目的】本発明は係る課題を解消せんとしてなさ
れたもので、その目的は前記翼部が回転中心回りに回転
して描く軌跡で形成される最大外径が、150mmを越
える大型のラジアル型セラミックタービンローターであ
っても内部欠陥が発生せず、高い遠心力に耐え、高温高
速回転時の熱応力を低減するとともに平均化してタービ
ンローター自体の破損を防止し、ガスタービンエンジン
等の過渡応答性を向上したセラミックタービンローター
を提供することにある。
れたもので、その目的は前記翼部が回転中心回りに回転
して描く軌跡で形成される最大外径が、150mmを越
える大型のラジアル型セラミックタービンローターであ
っても内部欠陥が発生せず、高い遠心力に耐え、高温高
速回転時の熱応力を低減するとともに平均化してタービ
ンローター自体の破損を防止し、ガスタービンエンジン
等の過渡応答性を向上したセラミックタービンローター
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックター
ビンローターは、ディスクの外周に複数の翼を有するセ
ラミック製のラジアル型タービンローターが、回転中心
回りに前記翼が回転して描く軌跡で形成される最大外径
の0.05〜0.1倍である肉厚を有する略円錐台の筒
状を成すディスク部の端面に、ノーズ部及びバックフェ
イス部の内、少なくとも回転軸につながる凸部を有する
バックフェイス部を形成するセラミック部材を接合一体
化することにより、前記ディスク部の内部が開口部のな
い中空を成していることを特徴とするものである。
ビンローターは、ディスクの外周に複数の翼を有するセ
ラミック製のラジアル型タービンローターが、回転中心
回りに前記翼が回転して描く軌跡で形成される最大外径
の0.05〜0.1倍である肉厚を有する略円錐台の筒
状を成すディスク部の端面に、ノーズ部及びバックフェ
イス部の内、少なくとも回転軸につながる凸部を有する
バックフェイス部を形成するセラミック部材を接合一体
化することにより、前記ディスク部の内部が開口部のな
い中空を成していることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】複数の翼をその外周に設けたディスクと、セラ
ミックタービンローターのノーズ部及びバックフェイス
部の内、少なくとも回転軸につながるバックフェイス部
を別個のセラミック部材とし、該セラミック部材を略円
錐台の筒状のディスク端部に接合一体化してディスク内
部を開口部のない中空としたことから、高温高速回転時
に生じる熱応力が低減されるとともに平均化され、慣性
モーメントが低くなり、その上、製造工程も極めて効率
よく簡略化される。
ミックタービンローターのノーズ部及びバックフェイス
部の内、少なくとも回転軸につながるバックフェイス部
を別個のセラミック部材とし、該セラミック部材を略円
錐台の筒状のディスク端部に接合一体化してディスク内
部を開口部のない中空としたことから、高温高速回転時
に生じる熱応力が低減されるとともに平均化され、慣性
モーメントが低くなり、その上、製造工程も極めて効率
よく簡略化される。
【0012】
【実施例】以下、本発明のセラミックタービンローター
を実施例に基づき詳細に説明する。図1は、本発明のセ
ラミックタービンローターを大型のラジアル型タービン
ローターに適用した断面図である。
を実施例に基づき詳細に説明する。図1は、本発明のセ
ラミックタービンローターを大型のラジアル型タービン
ローターに適用した断面図である。
【0013】図1において、1は窒化珪素質焼結体から
成る所定の肉厚5を有し、ノーズ部6が一体成形された
バッグフェイス部側に開口した略円錐台の筒状のディス
ク2の外周に、前記窒化珪素質焼結体から成る複数の翼
3を有し、ディスク2の端面に、回転軸につながる凸部
9を有する窒化珪素質焼結体から成るバックフェイス部
7を接合一体化し、ディスク2の内部を開口部のない中
空部8としたラジアル型のセラミックタービンローター
である。
成る所定の肉厚5を有し、ノーズ部6が一体成形された
バッグフェイス部側に開口した略円錐台の筒状のディス
ク2の外周に、前記窒化珪素質焼結体から成る複数の翼
3を有し、ディスク2の端面に、回転軸につながる凸部
9を有する窒化珪素質焼結体から成るバックフェイス部
7を接合一体化し、ディスク2の内部を開口部のない中
空部8としたラジアル型のセラミックタービンローター
である。
【0014】前記セラミックタービンローター1を成す
複数の翼3を有するディスク2の成形体は、泥漿鋳込成
形法や射出成形法等の成形法で成形することができ、バ
ックフェイス部7等は周知の成形法のいずれの方法でも
成形できるがCIP成形法等の粉末加圧成形法が適当で
ある。
複数の翼3を有するディスク2の成形体は、泥漿鋳込成
形法や射出成形法等の成形法で成形することができ、バ
ックフェイス部7等は周知の成形法のいずれの方法でも
成形できるがCIP成形法等の粉末加圧成形法が適当で
ある。
【0015】また、前記ディスク2の端面に、バックフ
ェイス部7を形成する窒化珪素質焼結体を接合する方法
は、セラミックタービンローター1を構成するディスク
2やバックフェイス部7の窒化珪素質焼結体と同組成と
なるセラミック原料、あるいは金属シリコン等を介する
方法や、拡散接合法等、周知の接合方法のいずれでも良
い。
ェイス部7を形成する窒化珪素質焼結体を接合する方法
は、セラミックタービンローター1を構成するディスク
2やバックフェイス部7の窒化珪素質焼結体と同組成と
なるセラミック原料、あるいは金属シリコン等を介する
方法や、拡散接合法等、周知の接合方法のいずれでも良
い。
【0016】本発明のセラミックタービンローターを評
価するに際し、先ず、窒化珪素(Si3 N4 )原料粉末
に焼結助剤としてアルミナ(Al2 O3 )とイットリア
(Y2 O3 )や希土類元素酸化物等を添加し、メタノー
ル等の有機溶媒と分散剤を窒化珪素質焼結体製のボール
とともにポットに収容し、回転ミルにて12時間混合攪
拌して泥漿化した。
価するに際し、先ず、窒化珪素(Si3 N4 )原料粉末
に焼結助剤としてアルミナ(Al2 O3 )とイットリア
(Y2 O3 )や希土類元素酸化物等を添加し、メタノー
ル等の有機溶媒と分散剤を窒化珪素質焼結体製のボール
とともにポットに収容し、回転ミルにて12時間混合攪
拌して泥漿化した。
【0017】ついで、前記泥漿を真空中で脱泡した後、
外周に設けた複数の翼が回転中心回りに回転して描く軌
跡の最大外径、即ち、回転中心から翼先端までの最大距
離の2倍の寸法を種々設定したラジアル型タービンロー
ターの成形型に該泥漿を注入し、ディスク部の型壁面に
泥漿中の窒化珪素質原料粉末を着肉させ、保持時間を変
えて未着肉の泥漿を流し出してディスクの肉厚を変え、
ノーズ部を一体化した窒化珪素質成形体を成形した。
外周に設けた複数の翼が回転中心回りに回転して描く軌
跡の最大外径、即ち、回転中心から翼先端までの最大距
離の2倍の寸法を種々設定したラジアル型タービンロー
ターの成形型に該泥漿を注入し、ディスク部の型壁面に
泥漿中の窒化珪素質原料粉末を着肉させ、保持時間を変
えて未着肉の泥漿を流し出してディスクの肉厚を変え、
ノーズ部を一体化した窒化珪素質成形体を成形した。
【0018】得られた窒化珪素質成形体は、乾燥・脱脂
後、窒素ガス雰囲気中、1750℃の温度で2時間焼成
し、該焼結体を研削加工して接合前の外周に複数の翼を
有する両端に開口した略円錐台の筒状のディスクを得
た。
後、窒素ガス雰囲気中、1750℃の温度で2時間焼成
し、該焼結体を研削加工して接合前の外周に複数の翼を
有する両端に開口した略円錐台の筒状のディスクを得
た。
【0019】また、前記翼に肉厚は、前述の遠心力の観
点からは薄い方が望ましいが、強度の点からは、翼付け
根部近傍では5〜10mm程度が最も好ましい。
点からは薄い方が望ましいが、強度の点からは、翼付け
根部近傍では5〜10mm程度が最も好ましい。
【0020】一方、窒化珪素原料粉末に前記同様の焼結
助剤を添加し、メタノール等の有機溶媒と分散剤を窒化
珪素質焼結体製のボールとともにポットに収容し、回転
ミルにて44時間混合攪拌した後、該混合物を乾燥して
造粒した成形原料を用いてバックフェイス部をCIP成
形し、該成形体を切削加工後、前記ディスク部と同様に
脱脂・焼成し、該ディスクの接合部に嵌合するように研
削加工してバックフェイス部のセラミック部材を得た。
助剤を添加し、メタノール等の有機溶媒と分散剤を窒化
珪素質焼結体製のボールとともにポットに収容し、回転
ミルにて44時間混合攪拌した後、該混合物を乾燥して
造粒した成形原料を用いてバックフェイス部をCIP成
形し、該成形体を切削加工後、前記ディスク部と同様に
脱脂・焼成し、該ディスクの接合部に嵌合するように研
削加工してバックフェイス部のセラミック部材を得た。
【0021】尚、前記ノーズ部及びバックフェイス部の
最小肉厚は、ディスク部の肉厚と同等以上であることが
望ましい。
最小肉厚は、ディスク部の肉厚と同等以上であることが
望ましい。
【0022】次いで、前記研削加工後の複数の翼を有す
るディスク焼結体を三次元座標測定機を使用し、該複数
の翼が回転中心回りに回転して描く軌跡の最大外径、即
ち、回転中心から各翼先端までの最大距離の2倍の寸
法、及びディスクの肉厚を測定して前記最大外径に対す
る肉厚の比率を算出した。
るディスク焼結体を三次元座標測定機を使用し、該複数
の翼が回転中心回りに回転して描く軌跡の最大外径、即
ち、回転中心から各翼先端までの最大距離の2倍の寸
法、及びディスクの肉厚を測定して前記最大外径に対す
る肉厚の比率を算出した。
【0023】その後、前記ディスクの成形に使用した泥
漿を用いて、該泥漿をディスク焼結体のバックフェイス
部との接合部に塗布した後、バックフェイス部の焼結体
を加圧して密着させ、乾燥・脱脂後、再び前記焼結温度
まで加熱して焼成することにより接合一体化して、評価
用のセラミックタービンローターを作製した。
漿を用いて、該泥漿をディスク焼結体のバックフェイス
部との接合部に塗布した後、バックフェイス部の焼結体
を加圧して密着させ、乾燥・脱脂後、再び前記焼結温度
まで加熱して焼成することにより接合一体化して、評価
用のセラミックタービンローターを作製した。
【0024】かくして得られた評価用のセラミックター
ビンローターを使用して、X線透過撮影法及び超音波探
傷法により内部欠陥の有無を非破壊検査するとともに、
常温で最大到達回転数を毎分40000回転とする高速
回転試験を実施し、セラミックタービンローターの損傷
の有無を確認した。
ビンローターを使用して、X線透過撮影法及び超音波探
傷法により内部欠陥の有無を非破壊検査するとともに、
常温で最大到達回転数を毎分40000回転とする高速
回転試験を実施し、セラミックタービンローターの損傷
の有無を確認した。
【0025】一方、前記ディスク焼結体の一部を使用
し、該ディスク焼結体から抗折試験片を切り出し、JI
S規格に準じて常温と1350℃の高温での4点曲げ抗
折強度を測定し、常温では540Mpa以上、1350
℃では430Mpa以上であることを確認した。
し、該ディスク焼結体から抗折試験片を切り出し、JI
S規格に準じて常温と1350℃の高温での4点曲げ抗
折強度を測定し、常温では540Mpa以上、1350
℃では430Mpa以上であることを確認した。
【0026】更に、前記ディスク焼結体から切り出した
試験片を使用して、1400℃の大気中に24時間保持
するという条件で耐酸化性試験を行い、いずれも酸化増
量が0.2mg/cm2 以下と極めて微小であることを
確認した。
試験片を使用して、1400℃の大気中に24時間保持
するという条件で耐酸化性試験を行い、いずれも酸化増
量が0.2mg/cm2 以下と極めて微小であることを
確認した。
【0027】また、前記評価用のセラミックタービンロ
ーターを使用し、1300℃の温度に保持した後、60
℃の空気を毎秒100mで吹きつけて急速冷却すること
により熱衝撃試験を行い、蛍光浸透探傷法にて割れの有
無を確認したが、いずれも割れは認められなかった。
ーターを使用し、1300℃の温度に保持した後、60
℃の空気を毎秒100mで吹きつけて急速冷却すること
により熱衝撃試験を行い、蛍光浸透探傷法にて割れの有
無を確認したが、いずれも割れは認められなかった。
【0028】
【表1】
【0029】尚、前記実施例では、ノーズ部はディスク
と同時に一体成形したもので説明したが、図2に示すよ
うに、ノーズ部6とバックフェイス部7のいずれも別個
のセラミック部材とし、ディスク2の両端面にそれぞれ
接合一体化したセラミックタービンローターでも同様の
効果が得られることを確認している。
と同時に一体成形したもので説明したが、図2に示すよ
うに、ノーズ部6とバックフェイス部7のいずれも別個
のセラミック部材とし、ディスク2の両端面にそれぞれ
接合一体化したセラミックタービンローターでも同様の
効果が得られることを確認している。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のセラミッ
クタービンローターは、外周に複数の翼を有するディス
クが、回転中心回りに前記翼が回転して描く軌跡で形成
される最大外径の0.05〜0.1倍の肉厚を有し、か
つノーズ部とバックフェイス部の内、少なくともバック
フェイス部を形成するセラミック部材を接合一体化して
開口部のない中空部を形成することから、前記最大外径
が150mmを越える大型のラジアル型セラミックター
ビンローターであっても破壊源となる内部欠陥がなく、
高い遠心力に耐え、高温高速回転時の熱応力を低減する
とともに平均化してタービンローター自体の破損を防止
し、ガスタービンエンジン等の過渡応答性が向上したセ
ラミックタービンローターが得られる。
クタービンローターは、外周に複数の翼を有するディス
クが、回転中心回りに前記翼が回転して描く軌跡で形成
される最大外径の0.05〜0.1倍の肉厚を有し、か
つノーズ部とバックフェイス部の内、少なくともバック
フェイス部を形成するセラミック部材を接合一体化して
開口部のない中空部を形成することから、前記最大外径
が150mmを越える大型のラジアル型セラミックター
ビンローターであっても破壊源となる内部欠陥がなく、
高い遠心力に耐え、高温高速回転時の熱応力を低減する
とともに平均化してタービンローター自体の破損を防止
し、ガスタービンエンジン等の過渡応答性が向上したセ
ラミックタービンローターが得られる。
【図1】本発明に係るセラミックタービンローターを大
型のラジアル型タービンローターに適用した断面図であ
る。
型のラジアル型タービンローターに適用した断面図であ
る。
【図2】本発明に係るセラミックタービンローターを大
型のラジアル型タービンローターに適用した他の実施例
を示す断面図である。
型のラジアル型タービンローターに適用した他の実施例
を示す断面図である。
【図3】従来のセラミック製のラジアル型タービンロー
ターの断面図である。
ターの断面図である。
1 セラミックタービンローター 2 ディスク 3 翼 4 最大外径 5 肉厚 6 ノーズ部 7 バックフェイス部 8 中空部
Claims (1)
- 【請求項1】ディスクの外周に複数の翼を有するセラミ
ック製のラジアル型タービンローターにおいて、前記デ
ィスクが回転中心回りに翼が回転して描く軌跡で形成さ
れる最大外径の0.05〜0.1倍の肉厚を有し、かつ
ノーズ部とバックフェイス部の内、少なくともバックフ
ェイス部を構成するセラミック部材を該ディスク端面に
接合一体化して成る中空部を有することを特徴とするセ
ラミックタービンローター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21375993A JP3176190B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | セラミックタービンローター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21375993A JP3176190B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | セラミックタービンローター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0763001A true JPH0763001A (ja) | 1995-03-07 |
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- 1993-08-30 JP JP21375993A patent/JP3176190B2/ja not_active Expired - Fee Related
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