JPH0761819A - 硝酸ウラニルの脱硝方法及びその装置 - Google Patents

硝酸ウラニルの脱硝方法及びその装置

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JPH0761819A
JPH0761819A JP21125093A JP21125093A JPH0761819A JP H0761819 A JPH0761819 A JP H0761819A JP 21125093 A JP21125093 A JP 21125093A JP 21125093 A JP21125093 A JP 21125093A JP H0761819 A JPH0761819 A JP H0761819A
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和明 太田
Koshi Okamoto
幸志 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固体状の硝酸ウラニル含水塩(UNH)を小
型の設備で比較的簡単な制御で活性のあるUO3に直接
転換し得る。 【構成】 3水和物ないし6水和物を含む固体状のUN
H(1)を0.01〜10mmHgの圧力下、30〜1
50℃の範囲内の連続した温度分布を有する雰囲気に入
れてこの雰囲気で加熱することにより2水和物以下の水
和物を含む脱水硝酸ウラニル(6)を得る真空脱水工程
(2)と、この脱水硝酸ウラニル(6)を150〜35
0℃の範囲内の連続した温度分布を有する雰囲気に入れ
てこの雰囲気で加熱することによりUO3(4)に転換
し同時に低水分率のNOx(5)を得る転換工程(3)
とを含む。真空脱水工程(2)で、加熱された硝酸ウラ
ニル含水塩の重量を測定し、その重量変化率に応じて加
熱条件を制御することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体状の硝酸ウラニル含
水塩(UO2(NO3)2・xH2O,3≦x≦6)を熱分解
して脱硝することにより三酸化ウラン(UO3)を得る
硝酸ウラニルの脱硝方法及びその装置に関する。更に詳
しくは晶析法により得られた硝酸ウラニル含水塩を脱水
硝酸ウラニルにした後、続いてこれを熱分解して脱硝す
る方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、晶析法により固体状の硝酸
ウラニル含水塩を得る方法について提案した(例えば、
特開平3−78698)。この固体状の硝酸ウラニル含
水塩を経由してUO3を得る方法として、例えば次の2
つの方法が考えられる。第一の方法は、硝酸ウラニル溶
液を晶析法により硝酸ウラニル含水塩を含むスラリーに
し、このスラリーにアンモニアを反応させてスラリー状
の重ウラン酸アンモニウム(ADU)を生成し、これを
固液分離し、乾燥した後、焙焼(熱分解)することによ
り脱硝してUO3を得る方法である。また第二の方法
は、晶析法により硝酸ウラニル結晶にし、この硝酸ウラ
ニル結晶をそのまま加熱溶液化し、これを反応流動層内
に導入して脱硝し、UO3を得る方法である。しかし、
上記第一の方法はアンモニアの添加による廃液処理が必
要な上、スラリー状のADUの固液分離、乾燥及び焙焼
などの多くの工程を要し、また上記第二の方法は硝酸ウ
ラニル結晶を加熱し溶融するための装置及び反応流動層
を形成するための付帯設備を必要とし、装置が大型化す
る。
【0003】一方、固体状の硝酸ウラニル含水塩を溶融
し、この溶液を分散して直径が10〜500μmの球状
の小滴にし、この小滴を冷却することにより球状の固体
粒子にし、この粒子を融点以下の温度で加熱して水和物
を除去し、UO3を得る方法が米国特許第3,355,
393号明細書に開示されている。この方法では、水和
物を除去する工程で、先ず40℃の温度で十分な時間を
かけて硝酸ウラニル六水塩から3分子の水和水を除去
し、次いで80℃の温度で1分子の水和水を、140℃
の温度で更に1分子の水和水を、次に180℃の温度で
最後の水和水を除去し、全ての水和水が完全に除去され
た後に温度を最終の300℃に上昇して脱硝を行ってい
る。しかし、この方法で得られたUO3は比表面積が比
較的小さく活性に乏しい不具合があった。
【0004】この点を改良した方法として、固体状の硝
酸ウラニル含水塩を融解温度を常に下回る初温度から3
30℃〜500℃の終温度まで、各瞬間の生成物の温度
を該瞬間の生成物の組成に対応する融解温度より常に低
い値を維持しながら加熱してUO3を得る方法が特公平
4−9735号公報に開示されている。この方法では、
処理容器内の水蒸気分圧を65mmHg以下に維持し、
初温度から終温度までの昇温速度を少なくとも2℃/分
とし、加熱処理時間を195分以下とし、かつ初温度か
ら終温度に至る途中の段階で一定温度に一定時間保持し
ないで温度を脱水と脱硝とを区別せずに連続的に上昇さ
せている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、米国特許第
3,355,393号明細書及び特公平4−9735号
公報に記載された方法は、ともに一連の工程の中で、細
かい温度設定もしくは昇温速度の下に、生成物の組成に
対応する融解温度より常に低い温度を維持しながら生成
物を加熱する必要があるため、脱水条件及び脱硝条件が
複雑で、温度制御や取扱いが煩雑な欠点があった。特に
上記2つの刊行物記載の方法は硝酸ウラニル含水塩の水
和物の減少状況を監視しながら脱硝していないため、出
発原料の種類が変わったり、脱硝量が変化したときに
は、的確に脱硝できない問題点があった。
【0006】本発明の目的は、固体状の硝酸ウラニル含
水塩を小型の設備で比較的簡単な制御で活性のあるUO
3に直接転換し得る硝酸ウラニルの脱硝方法及びその装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、60℃で
溶融可能な不安定な硝酸ウラニル六水塩を真空脱水して
硝酸ウラニル二水塩の脱水硝酸ウラニルにすると、この
脱水硝酸ウラニルは150℃程度の温度でも溶融しない
安定した化合物になるという知見に基づき、本発明に到
達した。
【0008】即ち、図1に示すように、本発明の硝酸ウ
ラニルの脱硝方法は、3水和物ないし6水和物を含む固
体状の硝酸ウラニル含水塩(UNH)1を0.01〜1
0mmHgの圧力下、30〜150℃の範囲内の連続し
た温度分布を有する雰囲気に入れてこの雰囲気で加熱す
ることにより2水和物以下の水和物を含む脱水硝酸ウラ
ニル6を得る真空脱水工程2と、この脱水硝酸ウラニル
6を150〜350℃の範囲内の連続した温度分布を有
する雰囲気に入れてこの雰囲気で加熱することによりU
34に転換し同時に低水分率のNOx5を得る転換工
程3とを含む方法である。その特徴ある構成は真空脱水
工程2で、加熱された硝酸ウラニル含水塩の重量を測定
し、その重量変化率に応じて加熱条件を制御することに
ある。
【0009】また、図2に示すように、本発明の硝酸ウ
ラニルの脱硝装置は、3水和物ないし6水和物を含む固
体状の硝酸ウラニル含水塩1を2水和物以下の水和物を
含む脱水硝酸ウラニル6にする第1ロータリキルン20
と、この脱水硝酸ウラニル6を150〜350℃の範囲
内の連続した温度分布を有する雰囲気に入れてこの雰囲
気で加熱することによりUO3に転換し同時に低水分率
のNOxを得る転換装置50とを備える。その特徴ある
構成は、第1ロータリキルン20が、管内面に固着され
た案内羽根21aを有しかつ水平に配置された回転可能
な第1炉心管21と、この炉心管21を回転させる第1
駆動装置22と、この炉心管21の一端に設けられ炉心
管内に硝酸ウラニル含水塩1を供給する第1フィーダ2
3と、この炉心管21の他端に設けられ脱水硝酸ウラニ
ル6を排出する第1排出部24と、この炉心管21内を
0.01〜10mmHgの圧力にする真空ポンプ25
と、この炉心管21の周囲に設けられ炉心管内を30〜
150℃の範囲内の連続した温度分布を有する雰囲気に
する第1ヒータ26と、この炉心管21及び硝酸ウラニ
ル含水塩の重量を計量する計量器27と、この計量器2
7の硝酸ウラニル含水塩の重量変化率から第1ヒータ2
6を制御するコントローラ28と、この炉心管21内の
廃ガスを排出する廃ガス排出部29とを備えたことにあ
る。
【0010】
【作用】駆動装置22により炉心管21を回転し、真空
ポンプ25により炉心管21内の圧力を0.01〜10
mmHgにし、かつヒータ26により炉心管21内の温
度をフィーダ23から排出部24にかけて30℃〜15
0℃の範囲内の連続した温度分布になるように設定す
る。この状態でフィーダ23より硝酸ウラニル含水塩1
を炉心管21内に供給する。炉心管21内で硝酸ウラニ
ル含水塩1は次の式(1)に示すように真空脱水され、
脱水硝酸ウラニル6が排出部24から排出される。一方
廃ガスが廃ガス排出部29から排出される。ここでコン
トローラ28は計量器27の出力から硝酸ウラニル含水
塩の重量変化率を演算し、硝酸ウラニル含水塩の加熱温
度を加減して脱水硝酸ウラニル6が2水和物以下になる
ようにヒータ26を制御する。 UO2(NO3)2・xH2O → UO2(NO3)2・yH2O+zH2O …(1) (ただし、3≦x≦6、0<y≦2、z=x−y) 得られた脱水硝酸ウラニル6は転換装置50の150〜
350℃の範囲内の連続した温度分布を有する雰囲気に
導入され、この雰囲気で加熱されることにより次の式
(2)に示すようにUO3に転換され、同時に低水分率
のNOx(NO,NO2)が得られる。 UO2(NO3)2・yH2O → UO3+NO+NO2+O2+yH2O …(2) 得られたUO3粉末は比表面積が約5〜10m2/gの活
性のある粉末となる。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳し
く説明する。図2及び図3に示すように、硝酸ウラニル
含水塩1を収容するホッパ10が供給管11及びフレキ
シブル管12を介して第1ロータリキルン20に接続さ
れる。供給管11の途中には電磁弁13が設けられる。
ロータリキルン20は第1炉心管21と第1駆動装置2
2と第1フィーダ23と第1排出部24と真空ポンプ2
5と第1ヒータ26と計量器27とコントローラ28と
廃ガス排出部29を備える。
【0012】炉心管21は水平に配置され、その一端か
ら他端にかけて炉心管内面に螺旋状の案内羽根21aが
固着される。炉心管21はその両端近傍で駆動装置22
により回転される。図3に示すように駆動装置22は炉
心管21が載って炉心管21の外周が接触する一対の駆
動ローラ22a及び22bを備え、この回転軸22cは
図示しないモータにより駆動される。第1フィーダ23
は一端がフレキシブル管12の下端に接続され、その他
端が炉心管21の一端に挿入されて設けられる。第1排
出部24は炉心管21の他端に脱水硝酸ウラニル6を排
出するように設けられ、その下端はフレキシブル管31
及び輸送管32を介して脱水硝酸ウラニルを一時的に貯
える中間タンク33に接続される。輸送管32の途中に
は電磁弁34が設けられる。 このタンク33には管3
6を介して真空ポンプ25が接続される。この管36の
途中には電磁弁38が設けられる。真空ポンプ25は炉
心管21内を0.01〜10mmHgの圧力にする。
【0013】第1ヒータ26は炉心管21の周囲にかつ
炉心管21と接触せずに、例えばヒータ26a〜26d
に4分割されて設けられる。これらのヒータ26a〜2
6dは炉心管21内を30℃〜110℃の温度分布を有
するように加熱する。計量器27は図3に示すように回
転軸22cの軸受22dを固定するプレート22eの下
面に設けられ、炉心管21及び管内部の硝酸ウラニル含
水塩の重量を計量する。コントローラ28には計量器2
7の出力が接続され、コントローラ28は時間当たりの
硝酸ウラニル含水塩の重量変化率を演算し、この演算結
果から第1ヒータ26を制御する。コントローラ28の
制御出力は前述した真空ポンプ25、電磁弁13、34
及び38に接続される。廃ガス排出部29は炉心管21
の一端に設けられ、炉心管内の廃ガスを排出する。廃ガ
ス排出部29の上端はフレキシブル管39及び排出管4
1が接続され、排出管41の途中には弁42が設けられ
る。
【0014】中間タンク33には管44を介して中間ホ
ッパ45が接続され、管44の途中には電磁弁46が設
けられる。中間ホッパ45は供給管47を介して第2ロ
ータリキルン50に接続される。供給管47の途中には
電磁弁48が設けられる。ロータリキルン50は案内羽
根51aを有する第2炉心管51と第2駆動装置52と
第2フィーダ53と第2排出部54と第2ヒータ56と
第1NOx排出部57を備える。これらは第2ヒータ5
6及び第1NOx排出部57を除いて第1ロータリキル
ン20の各部位と同様に構成される。第2ヒータ56
は、第1ヒータ26と同様に、例えばヒータ56a〜5
6dに分割されて設けられる。これらのヒータ56a〜
56dは炉心管51内を第2フィーダ53から第2排出
部54に向って150℃〜350℃の温度分布を有する
ように加熱する。第1NOx排出部57は第2排出部5
4の上部に設けられ、この排出部57には排出管58が
接続される。排出管58の途中には弁59が設けられ
る。また第2排出部54の下部には排出管61を介して
UO3の貯蔵タンク62が設けられる。排出管61の途
中には弁63が設けられる。
【0015】このような構成の装置を用いて、硝酸ウラ
ニル含水塩をUO3に脱硝する方法について説明する。 <真空脱水工程>先ず駆動装置22により炉心管21を
約1〜5rpmの速度で回転し、電磁弁46を閉じ、電
磁弁38及び34を開けた後、真空ポンプ25により炉
心管21内の圧力を0.01〜10mmHgにする。同
時にヒータ26a〜26dにより炉心管21内の温度を
フィーダ23から排出部24にかけて30℃〜110℃
の温度分布になるように設定する。即ちヒータ26aに
より30℃の温度に、ヒータ26dにより110℃の温
度に、ヒータ26b及び26cによりこれらの中間の温
度になるように加熱される。この状態で電磁弁13を所
定時間だけ開いてホッパ10から晶析法で得られた平均
粒径が200〜300μmの硝酸ウラニル含水塩1を所
定量だけフィーダ23に供給した。この例では硝酸ウラ
ニル含水塩は6水和物であった。
【0016】炉心管21内で硝酸ウラニル含水塩は案内
羽根21aで排出部24に向かうにつれ、真空脱水さ
れ、排出部24で2水和物以下の脱水硝酸ウラニルにな
った。炉心管21に発生した廃ガスは廃ガス排出部29
から排出された。ここでコントローラ28は電磁弁の開
閉制御とともに、計量器27の出力から硝酸ウラニル含
水塩の重量変化率を演算し、硝酸ウラニル含水塩の加熱
温度を加減して常に脱水硝酸ウラニル6が2水和物以下
になるようにヒータ26を制御した。ロータリキルン2
0はフレキシブル管12、31及び39で他の固定され
た管とフリーの状態にあるため、また炉心管21はヒー
タ26に接触していないため、計量器27は炉心管21
内の硝酸ウラニル含水塩の重量変化率を測定できる。排
出部24、フレキシブル管31及び輸送管32を通って
脱水硝酸ウラニル6が中間タンク33に一時的に貯蔵さ
れる。コントローラ28は電磁弁38を閉じ、電磁弁1
3を開けて次の硝酸ウラニル含水塩1をロータリキルン
20に供給する。次いでコントローラ28は電磁弁34
を閉じ、電磁弁46を開いて管44を介して脱水硝酸ウ
ラニル6を中間ホッパ45に貯える。
【0017】<転換工程>更に駆動装置52により炉心
管51を約1〜5rpmの速度で回転し、ヒータ56a
〜56dにより炉心管51内の温度をフィーダ53から
排出部54にかけて150〜350℃の温度分布になる
ように設定する。即ちヒータ56aにより150℃の温
度に、ヒータ56dにより350℃の温度に、ヒータ5
6b及び56cによりこれらの中間の温度になるように
加熱される。この状態で電磁弁48を開いてホッパ45
から第1ロータリキルン20で得られた平均粒径が20
0〜300μmの脱水硝酸ウラニル6をフィーダ53に
供給した。炉心管51内で脱水硝酸ウラニルは案内羽根
51aで排出部54に向かうにつれ、脱硝され、排出部
54で完全にUO3の粉末になった。この排出部54の
UO3粉末は貯蔵タンク63に貯えられた。得られた粉
末は2.0g/cm3以下の比重を有し、比表面積が5
2/gで、活性の高い粉末であった。NOx排出部5
7からは水分をほとんど含まないNOxが排出管61を
介して得られた。
【0018】図4及び図5は本発明の別の転換装置を示
す。この転換装置は平板多室型流動反応層70であっ
て、平板状の層本体71と下部仕切板72と供給口73
と排出口74と上部仕切板76と第3ヒータ77とガス
導入部78と第2NOx排出部79を備える。この例で
は3枚の下部仕切板72が層本体71の下部全体に設け
られた分散板81上に立設される。分散板81の上方に
は脱水硝酸ウラニルをUO3粉末に転換する流動層が形
成される。分散板81はこの例では多孔質のメッシュに
形成され、後述する流動用ガスは透過するが、脱水硝酸
ウラニル及びUO3粉末は抜け落ちないようになってい
る。分散板81の下方にはウインドボックス82が形成
される。供給口73は層本体71の一端に設けられ、供
給口73には供給管73a及び弁48を介して前記中間
ホッパ45が接続される。排出口74は層本体71の他
端に設けられ、ここからUO3が取出される。排出口7
4には排出管74a及び弁63を介して貯蔵タンク62
が接続される。上部仕切板76は層本体71の頂部に設
けられ、下部仕切板72とともに層本体内を5つの反応
室71a,71b,71c,71d,71eに仕切る。
【0019】図5に示すように、ヒータ77は層本体7
1の周壁に設けられ、5つの反応室71a〜71eを供
給口73から排出口74に向って150〜350℃の範
囲内の連続した温度分布を有する雰囲気にする。ガス導
入部78は層本体71の一端に設けられ、この導入部7
8はウインドボックス82に連通する。またNOx排出
部79は5つの反応室71a〜71eのそれぞれ頂部に
貫通して配管される。
【0020】このように構成された転換装置では、ヒー
タ77により5つの反応室71a〜71eを所定の温度
分布を有する雰囲気にした後、弁48を開いて脱水硝酸
ウラニルを供給口73から反応室71aに供給する。同
時にガス導入部78より5つの反応室71a〜71eの
それぞれにウインドボックス82及び分散板81を介し
て流動用ガスであるエアを導入して、供給された脱水硝
酸ウラニルを撹拌流動する。図の矢印に示すように脱水
硝酸ウラニルは上部仕切板72により層本体内のショー
トパスが防止され、反応室71aから順次、反応室71
b、71c、71d及び71eに送られ、脱硝される。
反応室71eで完全にUO3の粉末になった貯蔵タンク
63に貯えられた。得られた粉末は前記実施例と同様の
物性値を示した。水分をほとんど含まないNOxがNO
x排出部79から排出された。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、固
体状で精製又は回収した硝酸ウラニル含水塩に添加物を
添加することなく、或いは固体状の硝酸ウラニル含水塩
を溶融することなく、小型の設備で活性のあるUO3
転換することができる。また含水塩の水和物の減少状況
を監視しながら脱硝するため、出発原料の種類が変わっ
たり、脱硝量が変化したときにも、比較的簡単な制御で
直接脱硝することができる。特に本発明の転換装置から
は低水分率のNOxが副産物として得られる。このNO
xは核燃料再処理におけるウラン又はプルトニウムから
のヨウ素の追出し、プルトニウムの原子価調整等に利用
できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の硝酸ウラニルの脱硝工程図。
【図2】本発明実施例の硝酸ウラニルの脱硝装置の構成
図。
【図3】そのA−A線断面図。
【図4】本発明の別の実施例の脱硝装置の構成図。
【図5】そのB−B線断面図。
【符号の説明】
1 硝酸ウラニル含水塩 2 真空脱水工程 3 転換工程 6 脱水硝酸ウラニル 20 第1ロータリキルン 21 第1炉心管 21a 案内羽根 22 第1駆動装置 23 第1フィーダ 24 第1排出部 25 真空ポンプ 26 第1ヒータ 27 計量器 28 コントローラ 29 廃ガス排出部 50 第2ロータリキルン(転換装置) 51 第2炉心管 51a 案内羽根 52 第2駆動装置 53 第2フィード 54 第2排出部 56 第2ヒータ 57 第1NOx排出部 70 平板多室型流動反応層(転換装置) 71 層本体 71a〜71e 反応室 72 下部仕切板 73 供給口 74 排出口 76 上部仕切板 77 第3ヒータ 78 ガス導入部 79 第2NOx排出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 建二 茨城県那珂郡那珂町大字向山字六人頭1002 番地の14 三菱マテリアル株式会社那珂原 子力開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3水和物ないし6水和物を含む固体状の
    硝酸ウラニル含水塩(1)を0.01〜10mmHgの圧
    力下、30〜150℃の範囲内の連続した温度分布を有
    する雰囲気に入れてこの雰囲気で加熱することにより2
    水和物以下の水和物を含む脱水硝酸ウラニル(6)を得る
    真空脱水工程(2)と、 前記脱水硝酸ウラニル(6)を150〜350℃の範囲内
    の連続した温度分布を有する雰囲気に入れてこの雰囲気
    で加熱することによりUO3に転換し同時に低水分率の
    NOxを得る転換工程(3)とを含む硝酸ウラニルの脱硝
    方法であって、 前記真空脱水工程(2)で、加熱された硝酸ウラニル含水
    塩(6)の重量を測定し、その重量変化率に応じて加熱条
    件を制御することを特徴とする硝酸ウラニルの脱硝方
    法。
  2. 【請求項2】 3水和物ないし6水和物を含む固体状の
    硝酸ウラニル含水塩(1)を2水和物以下の水和物を含む
    脱水硝酸ウラニル(6)にする第1ロータリキルン(20)
    と、 前記脱水硝酸ウラニル(6)を150〜350℃の範囲内
    の連続した温度分布を有する雰囲気に入れてこの雰囲気
    で加熱することによりUO3に転換し同時に低水分率の
    NOxを得る転換装置(50,70)とを備えた硝酸ウラニル
    の脱硝装置であって、 前記第1ロータリキルン(20)が、 管内面に固着された案内羽根(21a)を有しかつ水平に配
    置された回転可能な第1炉心管(21)と、 前記炉心管(21)を回転させる第1駆動装置(22)と、 前記炉心管(21)の一端に設けられ前記炉心管内に前記硝
    酸ウラニル含水塩(1)を供給する第1フィーダ(23)と、 前記炉心管(21)の他端に設けられ脱水硝酸ウラニル(6)
    を排出する第1排出部(24)と、 前記炉心管(21)内を0.01〜10mmHgの圧力にす
    る真空ポンプ(25)と、 前記炉心管(21)の周囲に設けられ炉心管内を30〜15
    0℃の範囲内の連続した温度分布を有する雰囲気にする
    第1ヒータ(26)と、 前記炉心管(21)及び硝酸ウラニル含水塩(1)の重量を計
    量する計量器(27)と、 前記計量器(27)の硝酸ウラニル含水塩の重量変化率から
    前記第1ヒータ(26)を制御するコントローラ(28)と、 前記炉心管(21)内の廃ガスを排出する廃ガス排出部(29)
    とを備えたことを特徴とする硝酸ウラニルの脱硝装置。
  3. 【請求項3】 転換装置が、 管内面に固着された案内羽根(51a)を有しかつ水平に配
    置された回転可能な第2炉心管(51)と、 前記炉心管(51)を回転させる第2駆動装置(52)と、 前記炉心管(51)の一端に設けられ前記第1ロータリキル
    ン(20)の第1排出部(24)から送られた脱水硝酸ウラニル
    (6)を供給する第2フィーダ(53)と、 前記炉心管(51)の他端に設けられUO3を排出する第2
    排出部(54)と、 前記炉心管(51)の周囲に設けられ炉心管内を前記第2フ
    ィーダ(53)から前記第2排出部(54)に向って150〜3
    50℃の範囲内の連続した温度分布を有する雰囲気にす
    る第2ヒータ(56)と、 前記炉心管(51)内に発生したNOxを排出する第1NO
    x排出部(57)とを備えた第2ロータリキルン(50)である
    請求項2記載の硝酸ウラニルの脱硝装置。
  4. 【請求項4】 転換装置が、 平板状の層本体(71)と、 前記層本体(71)内の下部を仕切る下部仕切板(72)と、 前記層本体(71)の一端に設けられ前記第1ロータリキル
    ン(20)の第1排出部(24)から送られた脱水硝酸ウラニル
    (6)を供給する供給口(73)と、 前記層本体(71)の他端に設けられUO3を取出す排出口
    (74)と、 前記層本体(71)の頂部(75)に設けられ前記下部仕切板(7
    2)とともに層本体内を複数の反応室(71a〜71e)に仕切っ
    て前記脱水硝酸ウラニルのショートパスを防止する上部
    仕切板(76)と、 前記層本体(71)の周囲に設けられ前記複数の反応室(71a
    〜71e)を前記供給口(73)から前記排出口(74)に向って1
    50〜350℃の範囲内の連続した温度分布を有する雰
    囲気にする第3ヒータ(77)と、 前記複数の反応室(71a〜71e)のそれぞれにガスを導入し
    て脱水硝酸ウラニルを撹拌流動するガス導入部(78)と、 前記反応室(71a〜71e)に発生したNOxを排出する第2
    NOx排出部(79)とを備えた平板多室型流動反応層(70)
    である請求項2記載の硝酸ウラニルの脱硝装置。
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