JPH076161U - 押ボタン型容器のストッパ−貫孔部付オ−バ−キャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 粘稠な化粧料等を収納する押ボタン型容器に
装着した突出曲管部を押ボタンの閉止位置で拘束保持す
る為のオ−バ−キャップを提供する。 【構成】 押ボタン型ポンプ機構を備えた容器本体の上
部開口端に取付けられた輪環具に装着される円筒形状の
オ−バ−キャップとし、突出曲管部の上下移動自在とし
た縦貫通孔と、押ボタン閉止時に該突出曲管部を拘束保
持する為のストッパ−貫孔部を押ボタン閉止状態の高さ
に合致させ、前記縦貫通孔の上部終端縁に延設して横方
向に穿設した構成とする。 【効果】 構造が簡素、かつ嵩張らず、その使用方法も
ワンタッチ操作で簡便であり、不使用時の保管又は運
搬、輸送に際し、外力による押ボタンの押圧を回避でき
る安全具として効果を奏する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は押ボタン型容器のストッパ−貫孔部付オーバ−キャップに関し、さら に詳しくは粘稠な化粧料等の押ボタン型容器に装着した突出曲管部の上下移動自 在及び押ボタンの閉止位置で拘束保持する為のストッパ−貫孔部付オーバーキャ ップに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、人の身体を清潔にし美化し魅力を増し容貌を変え又は皮膚若しくは毛髪 を健やかに保つために身体に塗擦その他これらに類似する方法で使用されること が目的とされている化粧品やせっけん、クリ−ム等の洗浄料で比較的粘稠な液状 体のものでは、その液状体が収納された容器の上部開口端に押ボタン式のポンプ 機構を備えた容器が多用されており、その取出し口のパイプ管形態も種々のもの がある。このような押ボタン式のポンプ機構等のごとき液量の調節機能を備えた 容器では消費者は自分の所望する適量を押ボタンを押圧操作し簡便に内容物を取 り出せる使い勝手のよさがあり、粘稠な化粧料や洗浄料では操作もきわめて簡便 で無駄な量を使用しないで済み、また内容物が無くなれば再び詰め替え充填する などして容器を反復使用することが可能である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のように、押ボタン式のポンプ機構を内蔵した容器では、通常容器本体の 上部開口端に嵌着した金属製又は合成樹脂製の輪環具とその内側に押ボタン式の ポンプ機構を備えているが、例えば液状物が押し出される押し出し口の管体は比 較的粘稠な液状体の切れをよくし必要量を取り出し易いようにするため先端が稍 下向曲がり状でパイプの先端部分が飛び出した形態のものが多い。したがって、 容器瓶本体の外周壁の垂直母線よりみ出した突出曲管部が突き出た状態となって おり、押ボタンと取り出し口とが一体成形或いは一体的に固定組付けられている ような場合、このような突起部分は棚等に載置するとき隣接する他の容器と接触 し易く、また、梱包や輸送等に際しても、箱体や円筒体をはみ出した部分が余分 の容積を取り、しかも特に内容物が収納されている場合には押ボタンに外力が加 わったとき内容物が飛び出したり、突出部分が他に引っ掛かり易い欠点がある。

【０００４】 従来、この種容器では、合成樹脂素材等からなる円筒形状のキャップが使用さ れており、たとえばキャップの周壁面に縦向きの穿溝を設け、該穿溝に突出曲管 部が挿入され位置決めや上下誘導案内のように機能しているが、押ボタンを押圧 しない不使用時でも押ボタンが開放状態のとき外力が加わった場合、押ボタンが 押圧されるような事態には対応できない難点がある。また、取出排出管を比較的 短かい構造も提案されているが、容器に極端に接した排出管の先端位置は取り出 し操作上も使い勝手が劣る。このように、内容物を取り出す必要のないときでも 押ボタンが開放状態の場合、保管又は輸送中に外力が加わると押ボタンが押圧状 態となる事態には対応できず、このため容器全体を覆うカバ−や被覆を施すと容 積が嵩張る等の欠点があった。 本考案は、比較的粘稠な化粧料等を収納する容器の上部開口端に嵌着される輪 環具とその内側に押ボタン型ポンプ機構を備え、一体成形してなる押ボタンおよ び突出曲管部の取出し手段が立設した容器本体の前記輪環具に装着させるオーバ ーキャップであって、該キャップの側周壁には押ボタン押圧操作時に前記突出曲 管部の垂直方向の上下移動自在とするための縦貫孔部ならびに押ボタンを作動し ない閉止位置での水平方向の高さに合致せしめ、該縦貫孔部に延設し上端左右両 側に横方向の切込み状のストッパ−貫孔部が穿設されており、押ボタンの閉止位 置には前記突出曲管部を拘束保持するため左右いずれかに当接位置せしめるよう に構成したことを特徴とする押ボタン型容器のストッパ−貫孔部付オーバーキャ ップを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため、本考案者は、合成樹脂素材等からなる円筒形状の オーバ−キャップであって、その側周壁には押ボタン押圧操作時に前記突出管部 の垂直方向の上下移動自在および誘導ガイドのための縦貫孔部、ならびにこれに 延設して押ボタンを作動しない閉止位置での水平方向の高さに合致せしめ、該縦 貫孔部の上端左右両側に横方向の切込み状のストッパ−貫孔部を穿設し、その先 端が極度に飛びだした形態の突出曲管部であっても、押ボタンの閉止位置には前 記突出曲管部を左右いずれかの該ストッパ−貫孔部に当接位置せしめ拘束保持す ることができるストッパ−貫孔部付オーバ−キャップの構成としたものである。 また、突出曲管部と前記横貫孔部との係止挟着をより確実にするために、横貫 孔部の部材を弾性を有する係止部とするか、或いは係止部を挟着当接し易い溝状 に形成してもよい。

【０００６】

【作用】

本考案に係るストッパ−貫孔部付オーバ−キャップは、押ボタン型ポンプ機構 を備えた容器本体の上部開口縁に嵌装された金属製又は合成樹脂製の輪環具に装 着され、押ボタンの作動時には突出曲管部は縦貫孔部の内側壁を摺動し上下自在 に操作がなされるように働く。 そして、ストッパ−貫孔部は押ボタンの閉止位置の高さに合致させて穿設され ており、突出曲管部をその左右いずれかに拘束保持することにより押ボタンを閉 止した状態を維持できるように働く。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面により説明する。 図１は本考案に係るストッパ−貫孔部付オーバ−キャップの正面図、図２は底 面図、図３は本考案の押ボタン型容器に該オーバ−キャップを装着した状態の一 部切欠説明図であり、オーバ−キャップ１は、一方を開放し他端は側終壁を有す る円筒形状であって、側周壁２には長手方向に縦貫孔部３が穿設されており、該 縦貫孔部３の上部終端縁４には延設状態で横方向の切込み状のストッパ−貫孔部 ５が穿設されている。図３に示す押ボタン型容器において、容器胴部８に輪環具 ７が装着されており、その内側にポンプ機構（図示しない）が内蔵され、頂部の 押ボタン９と突出曲管部６は一体的に成形された構成となっているため、押ボタ ン９を押圧すれば連動して該突出曲管部６は下降しポンプ機構の作動により内容 物が押し出され適宜必要量が供給される構成となっており、該突出曲管部６は被 蓋状態の該オーバ−キャップの前記縦貫孔部３の内側壁１０を摺動して押圧操作 による上下移動を反復繰り返すが、前記縦貫孔部３は該突出曲管部６の上下移動 を誘導するガイド機能も備えている。

【０００８】 一方、本考案においてストッパ−貫孔部５は、その穿孔位置は該突出曲管６が 押ボタン９を作動しない閉止状態の高さに合致せしめた構成となっており、押ボ タン９の押圧が解除されている不使用時の状態では、該突出曲管部６の先端方向 を前記縦貫孔部３からストッパ−貫孔部５の左右いずれかへ回動し横移動させ、 その内側壁１０と摺動せしめて拘束保持し係止状態とすることができる構成とな っている。したがって、該突出曲管部６の方向回動操作では、押ボタンの押圧が 必要な使用時には前記縦貫孔部３における上下移動に拘束され誘導ガイドされる 状態であるが、一方、押ボタンの押圧を要しない不使用時または商品運搬、輸送 時等には、押圧のかからないように同じ高さに合致させポンプ機構を閉止した状 態において該突出曲管部６は前記ストッパ−貫孔部５の方へワンタッチ操作によ って回動し横移動させ、次の押ボタンを押圧する使用時迄、そのままの状態を保 持できる。

【０００９】 図４は、本考案にかかる押ボタン型容器に該ストッパ−貫孔部付オーバ−キャ ップを装着した斜視図であり、一方、図５は従来品キャップの同じく装着状態を 示す斜視図である。本考案に係る一実施例である図４の場合、該突出曲管部６は 縦貫孔部３での上下移動を拘束され、一方、ストッパ−貫孔部５でのセット状態 により該突出曲管部６は拘束保持され、押ボタン９の閉止位置で係着され、スト ッパ−機能を果しており、不使用時或いは運搬、輸送等を含め、該突出曲管部６ の係止状態を保持できる。一方、図５での従来品キャップでは、円筒体の周壁部 に穿設された穿孔部１１は上側開放であるが、該穿孔部１１は上下移動の誘導ガ イト機能を果たすがそれに限定されており、上部或いは斜め方向からの外力に対 しては阻止機能を果たすことができない。

【００１０】 本考案に係る該ストッパ−貫孔部付オーバ−キャップの一実施例を図面により 説明したが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本考案の要旨 を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本考案に含まれる。 たとえば、本考案の実施例では、該オーバ−キャップは一方を開放し他端は側 終壁を有する円筒形状であるが、種々の変形が考えられ、該オーバ−キャップを 両端開放とし、縦貫孔部を天面上端縁より垂設し穿設した構成とすることもでき る。また、該オーバ−キャップの金属製又は合成樹脂製の輪環具の瓶体への装着 は回動自在とした構成或いは下部端縁に段差を設けた拡径立壁周面により摺動嵌 合、又は該オーバ−キャップの内側周壁面に係止凹部を設けた構成とすることも できる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、以上のごとく構成したので、構造が簡素、かつ容積嵩張りもなく、 その使用方法もきわめて簡便であり、該ストッパ−貫孔部の左右いずれかへ押し 込むワンタッチ操作によって効率よく作業も単純化できる。また、押ボタン型容 器の不使用時や保管、或いは運搬、移動時に外力による押圧を回避する安全具と して、堅牢、安価であり、近年のリタ−ナブル方式にも沿った部品である。 更に、化粧品等の商品特性からみても、視認し易い容器瓶の上部に装着するこ とから図柄、模様等を適宜施し商品価値向上にも対応できる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るストッパ−貫孔部付オーバ−キャ
ップの正面図である。

【図２】本考案に係るストッパ−貫孔部付オーバ−キャ
ップの底面図である。

【図３】本考案に係るオーバ−キャップを装着した状態
を示す一部切欠説明図である。

【図４】本考案に係るカバ−キャップを装着した状態を
示す斜視図である。

【図５】従来品キャップの斜視図である。

【符号の説明】

１ オーバ−キャップ ２ 側周壁 ３ 縦貫孔部 ４ 上部終端縁 ５ ストッパ−貫孔部 ６ 突出曲管部 ７ 輪環具 ８ 容器胴部 ９ 押ボタン １０ 内側壁 １１ 穿孔部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 比較的粘稠な化粧料等を収納する容器の
   上部開口端に嵌着される輪環具とその内側に押ボタン型
   ポンプ機構を備え、一体成形してなる押ボタンおよび突
   出曲管部の取出し手段が立設した容器本体の前記輪環具
   に装着させるオーバ−キャップであって、該オーバ−キ
   ャップの側周壁には押ボタン押圧操作時に前記突出曲管
   部の垂直方向の上下移動自在とするための縦貫孔部なら
   びに押ボタンを作動しない閉止位置での水平方向の高さ
   に合致せしめ、該縦貫孔部に延設し上端左右両側に横方
   向の切込み状のストッパ−貫孔部が穿設されており、押
   ボタンの閉止位置には前記突出曲管部を拘束保持するた
   め左右いずれかに当接位置せしめるように構成したこと
   を特徴とする押ボタン型容器のストッパ−貫孔部付オー
   バーキャップ。