JPH0761528A - 荷役用格納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 荷物の搬入搬出、仕分け、在庫管理を荷物巾
の大小に関係なく、同一ラインに流し、バーコードなど
の読取りを確実にし、取扱作業を容易化する。 【構成】 搬送コンベアの搬送終端部において、直列状
態に移送される多数のパレット群または物品群から順次
単一に分離できる突没自在のストッパ３からなる搬出機
構を装備したもので、一方のガイドレールのローラ２と
他方のガイドレールのローラ２₁ とのレベルを高低異な
らしめて片寄せレベルとし、低レベル側のガイドレール
に荷物ＣまたはパレットＤまたは物品の側面を摺接させ
るガイドロール４を転動自在に配備したことでラック内
での荷物の停止トラブルをなくし、搬送コントロールも
容易で円滑で安定した滑走を可能とすると共に、荷物サ
イズが異なっていても大小混在して搬送しても単一ライ
ン化ができてバーコード読み取り管理も確実にでき、作
業スペースの縮小化と、設備費の削減化とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、荷物の搬入搬出、仕分
け、在庫管理などを行える物流倉庫、その他建家内での
作業に用いられる荷役用格納装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の荷役用格納では、倉庫に多数の荷
物を収容するには平面方向及び高さ方向に多数列のチェ
ーンコンベアを配設し、このチェーンコンベアを運行さ
せることで、順次入庫口側から出庫口側へと搬送する装
置が採用されると、装置全体が大規模で多額の費用が必
要となるため、チェーンコンベアに代えてローラコンベ
アを用いた傾斜搬路に荷物を滑走搬送するフローラック
方式が知られている。（実開昭５８−５３７０７号公
報、特開昭５２−１３３６８２号）

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このようなフローラッ
クでは、コンベアの駆動機構を必要としないので簡素化
できるが、搬送物品の流れが傾斜角度を小さくすると滑
走が不確実となってラック内の停止トラブルとなるし、
また傾斜角度を大きくして滑走しやすくすると、稼働中
に搬送物品が左右に大きく妄動して不安定となるばかり
か滑走に加速度がついて荷物の衝突損傷が生ずるし、制
動コントロールも難しくなって整理がつかなくなり、取
扱作業に支障をきたし稼働率低下になるほか、荷物の大
小差によって走行ラインが異なり、バーコードなどの読
み取りに不便で管理上煩雑となって問題があった。本発
明は、これら従来の欠点を排除しようとするもので、ラ
ック内での荷物の停止トラブルをなくし、搬送コントロ
ールも容易で円滑で安定した滑走を可能とすると共に、
荷物サイズが異なっても大小混在して搬送しても単一ラ
イン化ができて、バーコード読み取り管理も確実にで
き、作業スペースの縮小化と、設備費の削減化とかでき
る格納装置を構成簡単、安価に提供することを目的とす
るものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、搬送始端側か
ら終端側に緩傾斜して対向配備されたガイドレールと、
該ガイドレールに長手方向に間隔おいて、それぞれ回転
自在に配設した多数のローラとからなる搬送コンベアで
あって、該搬送コンベアの搬送終端部において、直列状
態に移送される多数のパレット群または物品群から順次
単一に分離できる搬出機構を装備した格納装置におい
て、一方のガイドレールのローラと他方のガイドレール
のローラとのレベルを高低ならしめて一方に傾斜した片
寄レベルとし、低レベル側のガイドレールにパレットま
たは物品の側面を摺接させるガイドロールを適宜間隔に
転動自在に配備したものである。

【０００５】

【作用】荷物を搭載したパレットを両ガイドレールの搬
送始端部即ち入庫口から搬入すると、パレットはローラ
を回転させながら、ローラ上を滑走し、搬送終端部の出
庫口に至りストッパで停止し、後続する荷物は順次直列
状態にガイドレール上に収容される。また、搬送終端部
の出庫口に配備される搬出機構により最端位置にあるパ
レットを送り出すとき、残された直列状態の荷物はガイ
ドレール上に停止状態を保っていて、出庫後にストッパ
を交互に突没して直列状態の荷物全体を移動して最前列
まで滑走させてから停止し、次の搬出に備えられるが、
搬送ローラが片寄せレベルとなっているため物品巾の大
小に関りなく、常時低レベル側のローラに寄せられて滑
動し、搬送コントロールも容易でガイドロールで摺接し
つつ、同一ラインに滑走させて能率よく安定して移送搬
出することができ、簡便な取扱い作業ができる。

【０００６】

【実施例】本発明の実施例を図１乃至図４の例で説明す
ると、搬送始端側Ａから終端側Ｂに向う走行方向に角度
θ₁ 、１〜３度でラックの枠体１０上に緩傾斜して対向
配備された一対のガイドレール１，１と、該ガイドレー
ル１に長手方向に間隔おいて、それぞれ回転自在に配設
した多数のローラ２とからなる搬送コンベアであって、
該搬送コンベアの搬送終端部において、直列状態に移送
される多数のパレットから単一に分離できる突没自在の
ストッパ３からなる搬出機構を装備したもので、一方の
ガイドレールのローラ２と他方のガイドレールのローラ
２₁ とのレベルを高低ならしめて滑動方向を巾方向とし
て、一方に角度θ₂ 、例えば１〜５度傾斜した片寄レベ
ルとし、巾方向に緩傾斜して低レベル側のガイドレール
に荷物ＣまたはパレットＤの側面を摺接させるガイドロ
ール４を適宜間隔に転動自在に配備してある。

【０００７】一定間隔をおいて両サイドにあるガイドレ
ール１，１はそれぞれ、内外レール枠を間隔をおいて並
設して、多数のローラ２を回転自在に軸支して搬送路を
形成してあり、この両側ガイドレール１，１は、搬送始
端から搬送終端に向かう走行方向に水平面に対し１〜３
度、好ましくは２度の傾斜角度でもって緩傾斜してあ
る。また、この傾斜は片側のみに傾斜させるか、中央ラ
インを低くして両側を高くしたＶ字搬送路とした傾斜形
態としてもよく、いずれにしても両側ガイドレール１，
１には、滑動するパレットＤの走行速度を制御する機構
として、適宜長さ間隔毎に、表面がゴムで被覆され、且
つ一定の低速回転を行ってそれ以上のローラ回転を制御
されるブレーキ機構、例えばブレーキロールを前記ロー
ラ２，２間に軸支したもの、或いはローラ２を押圧でき
る摩擦片を接離自在に設けたものを備えてあるが、ガイ
ドレール１にパレットに摺接するゴム板などの弾性板を
適宜間隔毎に設けてもよい。

【０００８】なお、前記搬送コンベアとしては、低レベ
ル側のローラ２より高レベル側のローラ２₁ を軸方向に
延設した長軸ローラを用いて荷物サイズが大小異なって
も載置でき、低レベル側のローラ２へ荷物Ｃを片寄せな
がら走行させ、ブレーキ作用をも与えつつ、搬送ライン
も単一ライン化できるようにし、搬送コントロールも容
易で安定して自走できるようにしてある。（図２）

【０００９】パレットＤは、図２に示すようにその底面
と両側面部との全長にわたって鋼板や硬質樹脂板等の平
滑面を有する断面Ｌ形帯状の硬質滑板５，５を固着した
ものを使用し、これらの硬質滑板５，５の下面がローラ
２，２及びブレーキ機構上に滑動させるようにしてスキ
ー状態で自走させ、前記ガイドロール４，，４……４に
案内させてパレットＤが左右に妄動するのを阻止できる
ようにしてあるが、ケースピッキング装置ではパレット
を省略して物品そのものを直接自走させて取り扱われる
ようにすることができる。

【００１０】前記ストッパ３は、図１及び図３のように
両側ガイドレール１，１の搬送終端に配設した突没自在
の杆体で構成し、この杆体から１個分の荷物またはパレ
ット収容流れの位置に同様な突没自在の杆体を配設して
開放・閉止を交互に行うようにして荷物の出庫と残存荷
物の支持ができるようにしてある。なお、ガイドレール
１は図４に示すように倉庫内などに枠組された枠体１０
に水平方向並びに高さ方向に多数列配設されて多段敷ピ
ッキング棚にし、搬送始端側Ａから搬送終端側Ｂに向け
てあり、該搬送終端側Ｂの各段に連設した搬出コンベア
１１と、各段を連絡する例えばら旋状枠体と回転ローラ
とからなる搬送スロープ１２およびピッキングコンベア
１３とを経て自動区分機１４からなるピッキングシステ
ムラインに接続できるようにしてある。

【００１１】この実施例では、物品Ｃを載置したパレッ
トＤをフォークリフト等によって入庫口側となる搬送始
端側Ａから所望の両側ガイドレール１，１上に載置する
と、該パレットがガイドレール１，１のローラ２を回転
させながら滑動すると共に、ガイドロール４に片寄せら
れて流れ、左右方向の妄動を防止されながら、ガイドレ
ール１，１の緩傾斜によって搬送終端Ｂに向かって自走
する。この時、パレットＤは硬質滑板５によってローラ
２上をスキー状態で自走して、その滑動速度を徐々に増
加させようとするが、搬送途上に配設したブレーキ機構
により一定以上の速度とならないように減速制御され、
緩やかな速度でもって搬送終端の出庫口に達し、突出し
ているストッパ３に当接して停止する。さらに、後続す
るパレットＤは、先行パレットに当接して停止し、こう
して多数のパレットは両側ガイドレール１，１に順次直
列状態にして収容される。次に、物品Ｃを載置したパレ
ットＤを取り出すには、中間ストッパ３を突出して１つ
手前のパレットＤを含む直列状態の後続の多数のパレッ
トＤをストップさせた状態で、出庫口側に設けた前記ス
トッパ３を引き込むと、出庫口側の単一のパレットＤの
みが緩傾斜したガイドレール１，１のローラ２上をゆっ
くりと滑動しながら自動的に送り出され、搬出コンベア
１０及び搬送スロープ１２を経てピッキングコンベア１
３或いはフォークリフト等によって受け取る。次のパレ
ットＤは出庫口側のストッパ３を突出した状態で中間ス
トッパ３を引き込めば、残存荷物は出庫口にまで滑動す
るので、前記同様にして一個分のみのパレットＤが取り
出しすることができ、安全で簡便な出庫作業を行うこと
ができ、少量多頻度のピッキング処理に適している。

【００１２】

【発明の効果】本発明は、搬送始端側から終端側に緩傾
斜して対向配備されたガイドレールと、該ガイドレール
に長手方向に間隔おいて、それぞれ回転自在に配設した
多数のローラとからなる搬送コンベアであって、該搬送
コンベアの搬送終端部において、直列状態に移送される
多数のパレット群または物品群から順次単一に分離でき
る搬出機構を装備した格納装置において、一方のガイド
レールのローラと他方のガイドレールのローラとのレベ
ルを高低ならしめて一方に傾斜した片寄レベルとし、低
レベル側のガイドレールにパレットまたは物品の側面を
摺接させるガイドロールを適宜間隔に転動自在に配備し
たしたことにより、搬送物品の流れがガイドレールの傾
斜角を小さくしても円滑確実にでき安定した滑動が保証
され、何等の動力を使用することなく、物品を載置した
パレットを搬送始端側から終端側に向かって大小物品が
混在していても同一ラインでガイドレール上に自走させ
ることができ、作業スペースの縮小化と装置全体の構造
が簡略化でき、設備費もすくなくてすむと共に、物品の
取替えや補修を殆ど必要としなくメンテナンスが楽で、
常時収容態勢を整えておくことができ、バーコードなど
の読み取りも確実化して作業能率の向上を図ることがで
き、取扱作業を簡便化できるものである。さらに、パレ
ットまたは物品が湿度や積載物の重量などの影響を受け
ても、その影響に関係なくラック内での荷物の停止トラ
ブルをなくし、搬送コントロールも容易で円滑で安定し
た滑走を可能にするほか、搬送終端において単一パレッ
トの分離導出が容易にでき、全てのパレットまたは物品
が規則正しく収容されて、かつ導出調整もできて作業性
向上と収容面積の有効利用とを図ることができ、スペー
スの縮小化と設備費の削減化とができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す一部の側面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線における拡大縦断面図である。

【図３】図１の出庫口側の一部の拡大斜視図である

【図４】図１の例の使用状態の全体斜視図である。

【符号の説明】

Ａ 搬送始端側 Ｂ 搬送終端側 Ｃ 荷物 Ｄ パレット １ ガイドレール ２ ローラ ３ ストッパ ４ ガイドロール ５ 滑板 １０ 枠体 １１ 搬出コンベア １２ 搬送スロープ １３ ピッキングコンベア １４ 自動区分機

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬送始端側から終端側に緩傾斜して対向
   配備されたガイドレールと、該ガイドレールに長手方向
   に間隔おいて、それぞれ回転自在に配設した多数のロー
   ラとからなる搬送コンベアであって、該搬送コンベアの
   搬送終端部において、直列状態に移送される多数のパレ
   ット群または物品群から順次単一に分離できる搬出機構
   を装備した格納装置において、一方のガイドレールのロ
   ーラと他方のガイドレールのローラとのレベルを高低な
   らしめて一方に傾斜した片寄レベルとし、低レベル側の
   ガイドレールにパレットまたは物品の側面を摺接させる
   ガイドロールを適宜間隔に転動自在に配備したことを特
   徴とする荷役用格納装置。
2. 【請求項２】 前記搬送コンベアが、低レベル側のロー
   ラより高レベル側のローラを軸方向に延設した長軸ロー
   ラを用いた請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 前記搬送コンベアが、ローラの回転を制
   動するブレーキ機構を備えている請求項１または２記載
   の装置。