JPH0758252B2 - 液体試料中の炭酸ガス濃度測定方法 - Google Patents

液体試料中の炭酸ガス濃度測定方法

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JPH0758252B2
JPH0758252B2 JP1103657A JP10365789A JPH0758252B2 JP H0758252 B2 JPH0758252 B2 JP H0758252B2 JP 1103657 A JP1103657 A JP 1103657A JP 10365789 A JP10365789 A JP 10365789A JP H0758252 B2 JPH0758252 B2 JP H0758252B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は液体試料中の炭酸ガス濃度測定方法にかかり、
詳しくは、ビールや炭酸飲料等の製造ラインにおいて液
体試料中に溶解している炭酸ガスの濃度を測定するため
の濃度測定方法に関する。
(従来の技術) 従来、この種の炭酸ガス濃度測定方法としては、「炭酸
飲料の日本農林規格」(昭和49年6月27日農林省告示第
567号,最終改正平成3年8月8日農林水産省告示第100
7号)に基づく手分析による測定方法が知られている。
この測定方法は、まず、ビール等の液体試料が充填され
たビール瓶等の容器を恒温槽内に静置して液体試料を所
定の標準温度(例えば20℃)にした後に前記容器を取り
出し、ガス内圧計を容器に取り付けてガス抜きを行なっ
た後、容器を激しく振とうしてガス内圧計から液体試料
中の炭酸ガスの分圧を求める。その後、ガス内圧計を容
器から取外し、温度計にて液体試料温度を測定する。し
かる後に、ある基準温度における炭酸ガスの基準蒸気圧
と炭酸ガスの基準濃度〔重量%〕との関係を示す周知の
圧力演算表を用いて、前記液体試料温度と測定した炭酸
ガス分圧とからその温度における炭酸ガス濃度を求め、
次いで、この炭酸ガス濃度を前記標準温度に補正して炭
酸ガス濃度を求めている。
また、上記測定方法と同一の原理に基づき、一連の測定
動作を自動化した自動測定装置が従来より知られてい
る。すなわち、一定量のビールをサンプリングし、循環
ポンプで撹拌することにより炭酸ガスの分圧を発生さ
せ、その圧力を測定すると同時に試料の温度を測定する
ことにより、上記手分析の場合と同様の原理によって炭
酸ガス濃度を測定することが可能となる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前述した手分析による測定方法では、測
定作業に人手を要するため極めて煩雑であると共に、ビ
ール等の製造ラインでインライン測定することが困難で
あるという問題があった。
また、自動化測定装置では、通常、1分間に1回程度の
バッチ測定を行なっているため、測定した炭酸ガス濃度
を製造ラインに即座にフィードバックしてプロセスを高
精度でコントロールすることができなかった。更に、こ
の測定装置では、試料を一定量サンプリングするために
ピストン等の駆動部品が必要であるため構造が概して複
雑になり易く、装置の価格が高価であると共に保守や点
検に多くの手間がかかる等の問題を有していた。
一方、出願人は先に、特公昭61-14454号として揮発性物
質の蒸気圧測定装置を提案した。この蒸気圧測定装置
は、蒸気圧を測定するべき揮発性物質を所定温度にする
手段と、前記揮発性物質を所定圧力にする手段と、所定
の温度及び圧力に保持された揮発性物質が噴出するノズ
ルと、このノズルの出口圧力水頭を測定する手段とを備
えたものである。すなわちこの蒸気圧測定装置は、ノズ
ルの入口の圧力を一定値以上(臨界圧力以上)とし、か
つ試料流量及び試料温度が一定であるという条件のもと
では、ノズルの出口の圧力がノズルを流れる試料の蒸気
圧と一定の相関を保つという点に着目したものであり、
かかる蒸気圧測定装置によれば揮発性物質の蒸気圧を連
続的に測定することが可能となった。
そこで発明者は、この蒸気圧測定装置におけるノズルは
駆動部品もなく構造が比較的簡単であるため、前述した
炭酸ガス濃度の自動測定装置が有する種々の欠点もない
ことに着目し、かかるノズルを炭酸ガス濃度の測定に用
いることの可能性を検討したところ、基本的にはこれが
可能であるとの知見を得た。
しかるに、上述した蒸気圧測定装置における測定原理は
試料温度が一定であることを前提とし、そのために揮発
性物質を所定温度に保つべく恒温槽や温度制御装置等を
必要としている。これに対し、ビール等の製造ラインで
は試料の温度変化が起こりやすいため、上述のノズルを
そのまま用いて炭酸ガス濃度を測定した場合に、試料温
度が異なる状態でもノズルの出口圧力と蒸気圧(すなわ
ち炭酸ガス濃度)との間に一定の相関が得られるものか
否かが問題となる。換言すれば、恒温槽等を用いること
なく温度補償により試料の温度変化に対応できるか否か
が課題として存在していた。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的と
するところは、液体試料に温度変化がある場合でも、恒
温槽等を用いることなく温度補正演算及び蒸気圧補正演
算により対処可能として、実用上の使用範囲において十
分に正確な炭酸ガス濃度の測定方法を提供することにあ
る。
また、本発明の他の目的は、蒸気圧測定用のノズル式圧
力センサを使用して構造の簡略化、保守作業の負担軽
減、装置の小形軽量化、低コスト化を図り、炭酸ガス濃
度をインラインで自動的かつ連続的に測定可能としてプ
ロセスを高精度にコントロールできるようにした炭酸ガ
ス濃度測定方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明は基本的に、「炭酸飲
料の日本農林規格」(昭和49年6月27日農林省告示第56
7号,最終改正平成3年8月8日農林水産省告示第1007
号)に基づく手分析による濃度測定方法に用いられる周
知の圧力演算表において、その基礎となる液体試料の基
準温度における炭酸ガスの基準濃度及び基準蒸気圧の関
係を示す演算式に基づいて、液体試料中に溶解した炭酸
ガス濃度を求めるものである。
ここで、本発明では、ノズルに流入する液体試料中の炭
酸ガスの蒸気圧を、ノズル出口の圧力水頭により飽和蒸
気圧を絶対圧力として測定するノズル式圧力センサと、
ノズルに流入する前の液体試料の温度を検出する温度検
出手段と、ノズル式圧力センサ及び温度検出手段による
炭酸ガスの検出蒸気圧及び液体試料の検出温度が入力さ
れる演算手段とを備えている。
そして、圧力演算表上の少なくも二つの基準濃度におけ
る同一基準温度に対する各基準蒸気圧と、同一の濃度及
び温度における各検出蒸気圧とに基づいて、検出蒸気圧
を前記基準蒸気圧に補正するための蒸気圧補正パラメー
タを求める。
更に、圧力演算表上のある基準濃度における少なくとも
二つの基準温度に対する各基準蒸気圧と前記演算式とに
基づいて、温度検出手段による液体試料の検出温度を前
記基準温度に補正するための温度補正パラメータを求め
る。
なお、上記各パラメータの算出に当って使用される圧力
演算表の基準濃度及び基準温度は、実用上必要とされる
範囲内の値である。
これらの蒸気圧補正パラメータ及び温度補正パラメータ
を予め記憶させておき、炭酸ガスの検出蒸気圧及び液体
試料の検出温度が入力されるたびにこれらを圧力演算表
上の基準蒸気圧及び基準温度に補正して前記演算式によ
る演算を実行し、目的とする炭酸ガス濃度を求める。
(作用) 本発明によれば、液体試料中に溶解した炭酸ガスの蒸気
圧がノズル式圧力センサによって検出蒸気圧として測定
され、また、これと並行して液体試料の温度が温度検出
器により検出温度として測定される。一方、液体試料の
ある基準温度における炭酸ガスの基準蒸気圧と基準濃度
との関係は圧力演算表により周知となっており、かかる
圧力演算表を用いて炭酸ガス濃度を求める一般式を得る
ことができる。
しかしながら、ノズル式圧力センサにより炭酸ガスの蒸
気圧を測定する方法は、日本農林規格に基づく手分析に
よる測定方法とは相違するため、検出蒸気圧と圧力演算
表上の基準蒸気圧とは完全には一致しないが、炭酸がす
の濃度が等しく液体試料の温度が一定の場合、検出蒸気
圧と基準蒸気圧との間には一次の相関関係があると推定
される。
同様にして、液体試料の検出温度についても基準温度と
完全には一致しないが、炭酸ガスの濃度が等しく蒸気圧
が一定の場合、検出温度と基準温度との間には一次の相
関関係があると推定される。
ところが、蒸気圧は温度の関数であり、温度は蒸気圧の
関数であるため、温度及び蒸気圧の双方が変化する場合
には、前述した一次の相関関係が単純には成立しなくな
る。
しかしながら、本発明では、蒸気圧及び温度がそれぞれ
他方の関数であることを無視して、蒸気圧補正パラメー
タ及び温度補正パラメータをそれぞれ個別に求めてお
き、これらの補正パラメータにより検出蒸気圧及び検出
温度を補正して炭酸ガス濃度を演算することによって
も、如何なる蒸気圧及び温度に対しても実用上の使用範
囲において十分に正確な炭酸ガス濃度の検出が可能であ
ることを明らかにしたものである。
(実施例) 以下、図に沿って本発明の一実施例を説明する。この実
施例は、例えばビールの製造ラインにおいて、液体試料
としてのビール中に溶解している炭酸ガス濃度を測定す
るためのもので、第1図はこの実施例が適用される炭酸
ガス濃度測定装置の概略的なブロック図である。
図において、1は液体試料(ビール)が通過する製造ラ
インの管路であり、この管路1には液体試料の温度を検
出する温度検出器2が設けられている。また、管路1か
らはサンプル管3が分岐しており、このサンプル管3は
昇圧ポンプ4を介して後述する蒸気圧測定用のノズル式
圧力センサ5の入口に連通している。更に、ノズル式圧
力センサ5の出口はオープンタンク9に連通している。
このノズル式圧力センサ5からは液体試料の蒸気圧が検
出されるようになっており、この検出蒸気圧はP/I(圧
力/電流)変換器6により電流値に変換され、マイクロ
コンピュータ等の演算部7に入力されるように構成され
ている。一方、演算部7には前記温度検出器2からの液
体試料の検出温度も入力されており、演算部7ではP/I
変換器6からの検出蒸気圧及び温度検出器2からの検出
温度に基づき、最終的に液体試料中に溶解している炭酸
ガス濃度を演算するものである。そして、この測定され
た炭酸ガス濃度は適宜な指示計8によって指示可能であ
ると共に、プロセスのコントロールのために製造ライン
にフィードバックされるようになっている。
次に、蒸気圧測定用のノズル式圧力センサ5の構造を第
2図に沿って説明する。このノズル式圧力センサ5は、
ノズル孔の直径が例えば0.7mmであるノズル501と、これ
に対して同軸上に配置されたベンチュリ502と、これら
のノズル501及びベンチュリ502を内部に収容し、かつ圧
力検出部503を側方に備えた中央部サニタリー管504と、
この中央部サニタリー管504の両端部に配置されるガス
ケット505と、このガスケット5050を介して中央部サニ
タリー管504と同軸上に配置される入口サニタリー管506
及び出口サニタリー管507と、各サニタリー管504,506,5
07を互いに連結する丸ナット508,509と、水密性を保つ
ためのOリング510とから構成されている。
すなわちこのノズル式圧力センサ5は、丸ナット508,50
9を緩めることで各サニタリー管504,506,507を分離可能
であり、更に中央部サニタリー管504の内部からノズル5
01及びベンチュリ502を取外し可能となっている。
このノズル式圧力センサ5において、ノズル501から噴
出される液体試料は、ノズル501の入口で速度が増加す
るのに対しノズル501の出口で圧力が減少して負圧にな
るが、蒸気圧の高い成分は蒸発してその分圧だけ出口圧
力が増加する。従って、ノズル501の入口の液体試料の
圧力が一定値以上であり、その流量及び温度が一定であ
る場合には、ノズル501の出口の圧力水頭により、ほぼ
真空下における飽和蒸気圧を絶対圧力として測定した値
は、ノズル501を流れる液体試料の蒸気圧(炭酸ガスの
分圧)に対して一定の相関を保つ。
従って、ノズル501の出口の圧力水頭に対応する絶対圧
力を圧力検出部503及びP/I変換器6を介して検出した電
流値は液体試料中の炭酸ガスの検出蒸気圧と等価なもの
となり、基本的には、この検出蒸気圧と温度検出器2に
よる検出温度とに基づき、日本農林規格に基づく手分析
による測定に用いる周知の圧力演算表から導出した演算
式を用いて炭酸ガスの濃度を求めることができる。
ここで、第1表は、液体試料のある基準温度T〔℃〕に
おける炭酸ガスの基準濃度C〔重量%〕に対する同基準
蒸気圧P〔kg/cm2〕を示した、周知の圧力演算表の一部
である。
上記第1表から、T,C,Pの関係を求めると以下の(1)
式のとおりとなる。
つまり基本的には、第1図に示した演算部7により、P/
I変換器6及び温度検出器2の各検出出力を上記(1)
式の一般式に代入して炭酸ガス濃度を算出することが考
えられる。
しかるに、前記P/I変換器6による検出蒸気圧P′と温
度検出器2による検出温度T′は、本来的に何れも圧力
演算表における基準蒸気圧P及び基準温度Tの関数であ
るため、下記の(A),(B)式によって表わされる。
なお、fp,ftは関数を示す。
P′=fp(P,T)……(A) T′=ft(P,T)……(B) ここで、基準温度Tを一定とすると(A)′式が、ま
た、基準蒸気圧Pを一定とすると(B)′式が成立す
る。なお、fp′,ft′は関数を示す。
P′≒fp′(P)……(A)′ T′≒ft′(P,T)……(B)′ すなわち、(A),(B)式に基づいて検出蒸気圧P′
及び検出温度T′から基準蒸気圧P及び基準温度Tを求
めようとすると非常に複雑な演算となるため,P,Tの双方
が変化する場合にもこれを無視した(A)′,(B)′
式の近似が成り立つものと仮定すると、一般に基準蒸気
圧Pは(2)式のような検出蒸気圧P′の一次関数によ
り、また、基準温度Tは(3)式のような検出温度T′
の一次関数により表わすことができる。
P=ApP′+Bp……(2) T=AtT′+Bt……(3) なお、これらの式において、Ap,Bpは蒸気圧補正パラメ
ータを、At,Btは温度補正パラメータをそれぞれ示して
いる。
従って、本発明では、上記(2),(3)式を単純に
(1)式に代入して得た次の(4)式を、演算部7によ
り演算することとした。
この、(4)式において、P′,T′は測定時にそれぞれ
P/I変換器6,温度検出器2から入力される検出出力であ
るから、各補正パラメータAp,At,Bp,Btを求めることが
できればP′,T′の入力によって目的とする炭酸ガス濃
度Cを即座に算出することができる。
以下、各補正パラメータAp,At,Bp,Btの算出方法につい
て述べる。まず、液体試料温度T1及び炭酸ガス濃度C1
既知である製造ラインにこの測定装置を設置し、P/I変
換器6の検出蒸気圧P1′を読み取る。次に、基準温度が
T1、基準濃度がC1の場合の基準蒸気圧P1を第1表の圧力
演算表から読み取る。このとき、P1とP1′との間には、 P1=ApP1′+Bp……(5) という関係がある。
次いで、液体試料温度T1をそのままにしておき、炭酸ガ
ス濃度をC2に変化させてP/I変換器6の検出蒸気圧P2
を読み取ると共に、基準温度T1及び基準濃度C2における
基準蒸気圧P2を圧力演算表から読み取る。このとき、P2
とP2′との間には、 P2=ApP2′+Bp……(6) という関係がある。
よって上記(5),(6)式により、まず蒸気圧補正パ
ラメータAp,Bpを求めることができる。
次に、温度T1及び濃度C2におけるP/I変換器6の検出蒸
気圧P2′を上で求めたAp,Bpにより補正して基準蒸気圧P
2とし、このP2が基準蒸気圧P2に等しくなることを確認
する。すなわち、次の(7)式を得る。
P2=ApP2′+Bp……(7) 更に、濃度C2のまま温度をT2に変化させてP/I変換器6
の検出蒸気圧P3′をAp,Bpにより補正した基準蒸気圧P3
(≠P2)を読み取る。この蒸気圧P3は次の(8)式によ
って表される。
P3=ApP3′+Bp……(8) 上記(7)式におけるP2は温度T1、濃度C2の場合の基準
蒸気圧であり、また、(8)式におけるP3は温度T2、濃
度C2の場合の基準蒸気圧であるから、これらを前記
(4)式にそれぞれ代入することによって以下の
(9),(10)式が得られる。
よって(9)式=(10)式と置くことにより、温度補正
パラメータAt,Btを求めることができる。
従って、(4)式におけるAp,At,Bp,Btがすべて求まる
ことから、これらの値を適宜なメモリに記憶させてお
き、演算部7では随時入力されるP/I変換器6の検出蒸
気圧P′及び温度検出器2の検出温度T′に応じて
(4)式の演算を行うことにより、蒸気圧補正及び温度
補正が行なわれた実際の炭酸ガス濃度Cを求めることが
できるものである。
第3図はこの実施例により測定した炭酸ガス濃度と、従
来例として説明した自動測定装置による炭酸ガス濃度と
の相関を示したものであり、この図から明らかなように
両者の間には直線的相関が認められており、実用上の使
用範囲において十分に正確な炭酸ガス濃度を検出できる
ことが確認されている。
なお、この実施例においてノズル式圧力センサ5を分解
可能に形成することにより、ノズル式圧力センサ5自体
や各サニタリー管504,506,507内、及びこれらにつなが
る配管内の洗浄を容易に行なうことができ、各種飲料内
への不純物の混入を防止することができる。また、本発
明は、上記実施例で述べたビールのほか各種炭酸飲料等
の液体試料中に溶解している炭酸ガス濃度の測定に適用
可能である。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明は、基準蒸気圧及び基準温度
がそれぞれ他方の関数であってこれら双方が変動するこ
とを無視したうえで、基準蒸気圧と検出蒸気圧との一次
相関関係、及び、基準温度と検出温度との一次相関関係
を圧力演算表に基づく炭酸ガス濃度の一般式に代入して
最終的な演算式を得ている。そして、この演算式におけ
る蒸気圧補正パラメータ及び温度補正パラメータをそれ
ぞれ個別に算出しておき、実際の測定に当たっては前記
演算式を用いて、各パラメータにより検出蒸気圧及び検
出温度を補正して炭酸ガス濃度を求めるものである。
従って、試料温度を一定に保つような手段を講じなくて
も、温度補正演算及び蒸気圧補正演算により温度変化や
蒸気圧の変化に対処でき、実用上、十分な精度で炭酸ガ
ス濃度を測定することができる。
このため、構造が比較的簡単で駆動部品のないノズル式
圧力センサが使用可能となり、恒温槽や温度制御装置が
不要になって装置全体の小形軽量化、保守点検の容易
化、コストの低減を図ることができる。
更に、従来の単純な手分析による方法に比べ、液体試料
中の炭酸ガス濃度をインラインで自動的かつ連続的に測
定することができるため、測定作業の煩雑さを解消する
ことができる。
また、従来の自動測定装置と比較しても、バッチ測定で
はなく連続的な測定が可能であるから、測定結果をプロ
セスに迅速にフィードバックしてプロセスを高精度にコ
ントロールすることができ、炭酸ガス濃度を所望の値に
管理することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図ないし第3図は本発明の一実施例を説明するため
のもので、第1図はこの実施例が適用される炭酸ガス濃
度測定装置の概略的な構成を示す図、第2図は蒸気圧測
定用のノズル式圧力センサの断面図、第3図はこの実施
例による測定濃度と従来の自動測定装置による測定濃度
との相関を示すグラフである。 1……管路、2……温度検出器 3……サンプル管、4……昇圧ポンプ 5……ノズル式圧力センサ、6……P/I変換器 7……演算部、8……指示計 9……オープンタンク 501……ノズル、502……ベンチュリ 503……圧力検出部、504……中央部サニタリー管 505……ガスケット、506……入口サニタリー管 507……出口サニタリー管、508,509……丸ナット 510……Oリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体試料中に溶解した炭酸ガス濃度を、液
    体試料の種類に応じた周知の圧力演算表の基礎となる液
    体試料の温度(以下、基準温度という)における炭酸ガ
    スの濃度(以下、基準濃度という)及び蒸気圧(以下、
    基準蒸気圧という)の関係を示す演算式から求める炭酸
    ガス濃度測定方法において、 圧力が流量一定となる臨界圧力以上である液体試料中の
    炭酸ガスの蒸気圧を、流入した液体試料が噴出するノズ
    ル出口の圧力水頭により飽和蒸気圧を絶対圧力として測
    定するノズル式圧力センサと、 ノズルに流入する前の液体試料の温度を検出する温度検
    出手段と、 ノズル式圧力センサによる炭酸ガスの検出蒸気圧及び温
    度検出手段による液体試料の検出温度が入力される演算
    手段とを備え、 前記圧力演算表上の少なくとも二つの基準濃度における
    同一基準温度に対する各基準蒸気圧と、同一条件におけ
    るノズル式圧力センサの各検出蒸気圧とに基づいて、検
    出蒸気圧を前記基準蒸気圧に補正するための蒸気圧補正
    パラメータを予め求めると共に、 前記圧力演算表上のある基準濃度における少なくとも二
    つの基準温度に対する各基準蒸気圧と前記演算式とに基
    づいて、温度検出手段による検出温度を前記基準温度に
    補正するための温度補正パラメータを予め求めてこの温
    度補正パラメータ及び前記蒸気圧補正パラメータを記憶
    させておき、 前記演算手段は、前記検出蒸気圧、検出温度、蒸気圧補
    正パラメータ及び温度補正パラメータを用いて前記演算
    式により炭酸ガス濃度を求めることを特徴とする液体試
    料中の炭酸ガス濃度測定方法。
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