JPH075818A - 表示装置の冷却方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表示装置の内部の冷却を外部の塵、埃等を内
部に入れることなく効果的に行うことができる表示装置
の冷却方法を提供する。 【構成】 ＬＥＤ表示装置１の表示装置本体２の底板２
ａには、フィルタ６が着脱可能に取着される。又、底板
２ａの内側の前記フィルタ６と対応する位置には、外気
を吸入する吸気ファン１５が取着される。さらに、カバ
ー３の表示開口３ａの外周部３ｃの内側３ｄ全周には、
テープ形状のシールゴム１６が貼着される。そして、そ
の内周端部１６ａがＬＥＤ表示ユニット１０のＬＥＤ表
示部１０ａの側面に当接することにより、カバー３と表
示画面４との間の隙間が封止される。そして、吸気ファ
ン１５により吸入された外気により、内部の熱により温
度の上昇した内気がＬＥＤ素子周囲の隙間から排出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は表示装置の冷却方法に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ＬＥＤ素子をマトリックスに配置
して表示画面を構成し、各ＬＥＤ素子を必要に応じて点
灯することにより所定の情報を表示するＬＥＤ表示器が
普及している。例えば図７にその断面を示すメーカの生
産ラインにおいて用いられるタイプのＬＥＤ表示装置３
１は、薄い金属板により箱形状に形成され、前面が開口
とされた表示装置本体３２に、同じく箱形状でその深さ
が浅く形成されたカバー３３が着脱可能に取着されてい
る。そして、カバー３３の前面下部には、表示画面３４
が形成される部分に表示開口３５が形成されている。

【０００３】又、表示装置本体３２には、表示画面３４
を構成するＬＥＤ表示ユニット３６が固定パネル３７を
介してネジにより止着されている。さらに、表示装置本
体３２の背板３２ａには、ＬＥＤ表示ユニット３６のコ
ントロール基板３８や銘板３９を照明するための蛍光灯
４０がそれぞれ止着されている。又、背板３２ａの上部
には、排気ファン４１が２個止着されており、背板３２
ａに開口された図示しない換気穴からＬＥＤ表示装置３
１の内気を外部に排出するようになっている。さらに、
表示装置本体３２の底板３２ｂ外部には、外気を濾過す
るためのフィルタ４２が３個交換可能に取着されてい
る。

【０００４】このようなＬＥＤ表示装置３１において
は、多数のＬＥＤ素子の点灯などによりその内部に多量
の熱が発生する。そのため、内部の電気部品等の作動を
保証するために、内部の冷却を行っている。その方法
は、図７に示すようにＬＥＤ表示装置３１の表示装置本
体３２の背板３２ａに設けられた排気ファン４１により
熱せられた内気を外部に排出する。すると、内部の圧力
が下がるため、下面のフィルタ４２から温度の低い外気
が導入される。これにより、ＬＥＤ表示装置３１内部の
熱を放出するようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の方式
では、十分にＬＥＤ表示装置３１の内部を冷却すること
ができないという問題があった。すなわち、ＬＥＤ表示
装置３１は、図７に示すように、その裏板側の内部が空
洞状であるため、流入した外気が発熱部であるＬＥＤ素
子の周囲を流れず、従って効果的な冷却が行われなかっ
た。

【０００６】又、表示装置本体３２の各隙間から外部の
塵、埃等が侵入しやすいという問題があった。すなわ
ち、排気ファン４２によりＬＥＤ表示装置３１内気を排
出することにより外気を導入するようにしたので、防塵
構造となっていないＬＥＤ表示ユニット３６のＬＥＤ素
子とカバー３３との間の隙間や、本体カバー３３と表示
画面３４との間の隙間等から外気とともに塵、埃等が侵
入していた。

【０００７】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は表示装置の内部の冷却を
外部の塵、埃等を内部に入れることなく効果的に行うこ
とができる表示装置の冷却方法を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、複数の表示ユニットを表示装置本体内に配
設して表示画面を形成してなる表示装置において、表示
装置本体内に吸気ファンを設けフィルタを介して外気を
表示装置本体内に導入して表示装置本体内の内気を表示
装置本体内に形成された隙間から放出させるようにした
ことをその要旨とする。

【０００９】又、表示装置の本体は、表示画面を構成す
る複数の表示ユニットの前面を露出するように配設した
ことをその要旨とする。

【００１０】

【作用】従って、本発明によれば表示装置本体内に設け
られた吸気ファンによりフィルタで濾過された外気が導
入され、表示器内部が外部より高い圧力に保たれる。こ
のため、表示装置本体の隙間から表示装置内部の内気が
外部に放出されるとともに塵埃等の侵入がない。

【００１１】又、内気は表示ユニットの隙間を通して外
部に流出する。

【００１２】

【実施例】以下、本発明をメーカの生産ラインで使用さ
れるＬＥＤ表示装置１に具体化した一実施例を図１〜図
６に従って説明する。

【００１３】図１〜３に示すように、ＬＥＤ表示装置１
は金属板の成形加工により形成された表示装置本体２と
表示装置本体２と組み合わされるカバー３とから構成さ
れている。表示装置本体２は、前面が開口された箱形状
に形成されている。又、カバー３は、表示装置本体２の
開口部を外嵌可能な大きさの開口を有し、深さが表示装
置本体２よりも浅い箱形状に形成されている。このカバ
ー３の中央部には、その内側に表示画面４が設けられる
四角形状の表示開口３ａが形成されている。又、カバー
３の上部には、図４にその断面を示す横長四角形状の照
明開口３ｂが形成されるとともに、この照明開口３ｂを
覆って、プラスティック製の銘板５がビスにより着脱可
能に取着されている。このカバー３は、表示装置本体２
に外嵌してビスにより着脱可能に取着されている。又、
表示装置本体２の底板２ａには、フィルタ６が３個着脱
可能に取着されている。

【００１４】図４，５にその断面を示すように、表示装
置本体２の相対向する両側板２ｂの内側及び背板２ｃの
内側には一組の上下方向に長い取り付け台７がそれぞれ
配設されている。この各組の取り付け台７には、金属板
を折り曲げ成形された上下方向に長いフレーム８が、そ
れぞれネジにより止着されている。各フレーム８には、
金属板を折り曲げ成形された横長形状の固定パネル９
が、カバー３の表示開口３ａの裏側に相当する位置に上
下に６枚、それぞれネジにより止着されている。この６
枚の各固定パネル９上には、図１にその正面を示すよう
に、上下に２段に横方向に１２列のＬＥＤ表示ユニット
１０がそれぞれネジにより止着されている。従って、６
枚の固定パネル９上に配設された全ＬＥＤ表示ユニット
１０は、１２×１２個となる。この１２×１２個のＬＥ
Ｄ表示ユニット１０は、前記カバー３の表示開口３ａか
らＬＥＤ表示装置１前方に露出して表示画面４を構成し
ている。又、ＬＥＤ表示ユニット１０は、ＬＥＤ表示部
１０ａとドライバ回路部１０ｂとから構成されている。

【００１５】ＬＥＤ表示部１０ａは、図６にその正面の
一部を示すように、１６×１６個のＬＥＤ素子１０ｃ
が、化粧板１０ｄ上に穿設されたＬＥＤ素子の直径より
も一回り大きな孔１０ｅの中央に位置するように取着さ
れている。従って、ＬＥＤ素子１０ｃと孔１０ｅとの間
には、隙間１０ｆが形成されている。

【００１６】さらに、表示装置本体２において、上記フ
レーム８の上方には、背板２ｃにＬＥＤ表示ユニット１
０の表示制御を行うためのコントロール基板１１が取着
されている。又、コントロール基板１１には、各ＬＥＤ
表示ユニット１０の図示しないリード線を接続するため
の電源端子台１２及び図示しない蛍光灯安定器が取着さ
れている。

【００１７】又、上記コントロール基板１１の上方、す
なわち、前記カバー３の照明開口３ｂの裏側に相当する
場所には、左右幅方向に配置された蛍光灯１３が取り付
け部材１４を介して背板２ｃに取着されている。

【００１８】さらに、表示装置２の底板２ａには、前記
フィルタ６に対応して吸気ファン１５が取着され、同吸
気ファン１５にて外気を表示装置本体２内に導入するよ
うになっている。

【００１９】尚、カバー３の表示開口３ａの外周部３ｃ
の内面３ｄには、表示開口３ａの全周に渡って、テープ
形状のシールゴム１６が貼着されている。このシールゴ
ム１６の内周端部１６ａは、ＬＥＤ表示ユニット１０の
ＬＥＤ表示部１０ａの側部に当接して、その部分に形成
される隙間を封止している。

【００２０】以上のように構成されたＬＥＤ表示装置１
の作用について説明する。ＬＥＤ表示装置１の電源が入
れられると、吸気ファン１５が回転してフィルタ６から
濾過された外気を内部に導入する。この吸気ファン１５
が導入する外気に較べて、ＬＥＤ表示装置１の外部に流
出する内気の量が少ないため、内部の圧力は外部の圧力
に比して高くなる。圧力が高まった内気は、ＬＥＤ表示
装置１の隙間から外部に流出する。すなわち、内気は主
としてＬＥＤ表示ユニット１０の各ＬＥＤ素子１０ｃと
化粧板１０ｄとの間の隙間１０ｆからＬＥＤ表示装置１
の外部に流出する。

【００２１】又、ＬＥＤ表示ユニット１０の作動によ
り、ＬＥＤ素子１０ｃやドライバ回路１０ｂ等から熱が
発生して内気の温度を上昇させる。この内気は、吸気フ
ァン１５により導入された低い温度の外気により、主と
して隙間１０ｆを通って外部に排出される。

【００２２】上記のように、本実施例のＬＥＤ表示装置
によれば、ＬＥＤ表示装置１内部が、吸気ファン１５に
より導入された濾過された外気で高い圧力に保たれる。
従って、内部で発生した熱により温度が上昇した内気
が、ＬＥＤ表示装置１の隙間１０ｆ等から外部に排出さ
れる。

【００２３】さらに、内気は隙間１０ｆ等から流出する
ため、外気中の塵、埃等の隙間１０ｆ等からの侵入が阻
止される。従って、防塵のために、表示画面４の前面に
透明アクリル等のパネルを設ける必要がない。

【００２４】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のよ
うに構成することもできる。 （１） 上記実施例では、カバー３の外周部３ｃとＬＥ
Ｄ表示ユニット１０との間にシールゴム１６を設けた
が、これを設けない表示装置に具体化してもよい。

【００２５】（２） 上記実施例では、ＬＥＤ表示装置
において実施したが、他の発光素子を使用した表示装置
において実施してもよい。

【００２６】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、表
示装置の内部の冷却を外部の塵、埃等を内部に入れるこ
となく効果的に行うことができる優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を具体化した一実施例のＬＥＤ表示装置
を示す正面図である。

【図２】ＬＥＤ表示装置の側面図である。

【図３】ＬＥＤ表示装置の背面図である。

【図４】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図５】図１のＢ−Ｂ断面図である。

【図６】ＬＥＤ表示部の一部正面図である。

【図７】従来例のＬＥＤ表示装置の断面図である。

【符号の説明】

１…表示装置としてのＬＥＤ表示装置、４…表示画面、
６…フィルタ、１０ｆ…隙間、１５…吸気ファン。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 典嗣 愛知県刈谷市豊田町２丁目１番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の表示ユニットを表示装置本体内に
   配設して表示画面を形成してなる表示装置において、表
   示装置本体内に吸気ファンを設けフィルタを介して外気
   を表示装置本体内に導入して表示装置本体内の内気を表
   示装置本体内に形成された隙間から放出させるようにし
   た表示装置の冷却方法。
2. 【請求項２】 請求項１の表示装置の冷却方法におい
   て、表示装置の本体は、表示画面を構成する複数の表示
   ユニットの前面を露出するように配設した表示装置の冷
   却方法。