JPH0756424B2 - スキー場等における造雪氷方法及び吸引装置 - Google Patents

スキー場等における造雪氷方法及び吸引装置

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JPH0756424B2
JPH0756424B2 JP22905091A JP22905091A JPH0756424B2 JP H0756424 B2 JPH0756424 B2 JP H0756424B2 JP 22905091 A JP22905091 A JP 22905091A JP 22905091 A JP22905091 A JP 22905091A JP H0756424 B2 JPH0756424 B2 JP H0756424B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25CPRODUCING, WORKING OR HANDLING ICE
    • F25C2303/00Special arrangements or features for producing ice or snow for winter sports or similar recreational purposes, e.g. for sporting installations; Special arrangements or features for producing artificial snow
    • F25C2303/042Snow making by using solid ice, e.g. ice crushing

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として雪が不足する
スキー場のゲレンデに雪乃至は微粒氷を供給するための
造雪氷方法及び吸引装置に関するものである。
【0002】例えば、スキーシーズンの当初や終期にゲ
レンデに雪が不足したり、シーズン中にもゲレンデのコ
ンディションを整えるために、必要に応じて雪や砕氷を
ゲレンデに撒布することが行われている。ここで、雪や
砕氷をゲレンデに撒布する方法として一般的に実施され
ているのは、スコップ等の手道具や、ブルドーザ等の機
動力により他所の雪をコンベアやトラックで集め、これ
をショベルやスコップを用いて撒布する方法である。
【0003】ところが上記の雪や砕氷をゲレンデや農作
物の上に撒布する方法では、コンベアやトラックでゲレ
ンデに運ばれた雪は一旦、一ヵ所に仮置きされた後、シ
ョベルやスコップで広い範囲に亙って撒布し、均す必要
があり、手間がかかり能率が悪いうえ、多くの人手と時
間を要し、コストが嵩むと言う問題があった。しかも、
他所の雪を集め、または氷の塊を細かく砕氷したものを
コンベアやトラックでゲレンデに運んで移す時や、ゲレ
ンデに移された雪をショベルやスコップで撒布する時に
溶け易く、歩留まりが悪くなってしまうと言う問題もあ
った。
【0004】そこで、上記問題を解消するために例えば
特開平1−179880号公報に開示されているよう
に、ゲレンデの近傍に造雪機を設置し、この造雪機で形
成された雪をゲレンデに撒布するようにしたものがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報の造雪機によ
るゲレンデへの雪の撒布方法では、造雪機を設置したゲ
レンデの気温が高いために造雪機で形成された雪の温度
も高く、所謂“湿った雪”しか形成できず、雪質の悪い
ゲレンデに成ってしまうと言う問題があった。
【0006】更に、こうしてゲレンデに供給された雪の
温度が高く溶けやすいことから所望する量の雪をゲレン
デに供給するには多大の時間と手間がかかり、コストが
更に嵩むという問題もある。
【0007】加えて、ゲレンデに供給された雪の温度が
高いことから、短時間で溶けやすく、頻繁に雪の供給を
行わなくては成らないという問題もある。そこで、本発
明は上記問題点に鑑み提案されたもので、低温で良質の
雪を供給出来るようにすることを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかるスキー場等における造雪氷方法は、
先ず、造雪氷条件に適した雰囲気の場所から貯留槽内の
間に吸引路を形成し、該貯留槽及び吸引路に負圧形成手
段の負圧を作用させることにより貯留槽及び吸引路内の
温度を降下させ、この温度が降下した低温雰囲気中に造
雪氷手段で造雪乃至は造氷するようにしたことを特徴と
するものである。
【0009】次に、スキー場等における造雪氷吸引装置
は、造雪氷条件に適した雰囲気を有する場所に吸引口を
設け、雪乃至は微粒氷を供給する場所に貯留槽を設け、
吸引口と貯留槽とを吸引路で連通させ、貯留槽を負圧形
成手段に連通させるとともに、吸引路中または貯留槽内
に造雪氷手段を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明のスキー場等における造雪氷方法及びそ
の装置では、貯留槽乃至吸引路に設けられた負圧形成手
段を稼働させ、この負圧形成手段で発生した負圧を貯留
槽及び吸引路に作用させると、この負圧により貯留槽及
び吸引路内が減圧されて温度が降下するとともに、吸引
路の吸引口から例えば山頂付近の低温で乾いた状態の空
気乃至は雪を吸引する。
【0011】そして、吸引路の造雪氷手段で形成された
雪が負圧により温度が降下した吸引管内に供給される
と、吸引口から吸引路内に吸引された低温で乾いた雰囲
気の空気乃至雪とともに吸引路内を溶けたりすることな
く流送されて貯留槽に貯溜され、この貯留槽に貯溜され
た雪が所望する場所に供給されるのである。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。 <実施例1>本実施例に係るスキー場等における造雪氷
方法及び吸引装置は、例えばスキー場のゲレンデに雪を
供給する場合であって、図1に示すように、雪乃至は微
粒氷を供給しようとするスキー場のゲレンデ1にクレー
ンのアーム等の吊持装置2で吊下げられた貯留槽3と、
山4の山頂付近の低温で乾燥している造雪氷条件に適し
た雰囲気の場所5とを途中に造雪氷手段6を設けた吸引
路7で連結するとともに、貯留槽3の上端は負圧形成手
段8の負圧供給管9が連結されて構成されている。
【0013】上記吸引路7の途中に設けられる造雪氷手
段6の詳細は省略したが例えば特開平1−179880
号公報に開示されているような公知の構造の造雪氷機が
付設されている。そして、上記貯留槽3と負圧形成手段
8は図2に示すように形成されている。即ち、貯留槽3
は下端が開口した円筒状にそのケース10が形成され、
下端の開口部はカウンターウェイト11により閉塞側に
付勢された蓋12で閉止されており、ケース10の上部
に負圧供給管9が連結される負圧導入口13が、天板部
分3aには吸引路7が連結される雪吸引口14が夫々形
成されると共に、天板部分3aの上面に突出した吊り金
具15が吊持装置2のフック16に係合されて貯留槽3
が吊下されるように構成してある。
【0014】また、負圧形成手段8は箱状に形成された
貯水槽17と、この貯水槽17の上方に配設されたジェ
ットポンプMJPとを備えてなり、ジェットポンプMJ
Pは、貯水槽17内に貯溜された水18をストレーナ1
9で濾過しながら吸引して加圧ポンプ20で加圧し、加
圧ポンプ20から供給された高圧水を噴射する噴射ノズ
ル21を、大小二段に拡開された噴射管22の小径側部
分23と同芯状に臨ませ、この小径側部分23には噴射
ノズル21からのジェット流で形成された負圧で外気を
吸引し、混気ジェット流を形成する吸気口25が開設さ
れている。
【0015】そして、大径側部分24には小径部分23
から噴射された混気ジェット流で形成される負圧を貯留
槽3に供給する負圧供給管9の連結口27が開口されて
おり、噴射管22の大径側部分24の開口端部28は貯
水槽17の一側に形成され旋回室29に接線方向に開口
させて構成してある。
【0016】上記のように構成された装置でスキー場の
ゲレンデに雪乃至は微粒氷を供給する場合を次に説明す
る。先ず、クレーンのアーム等の吊持装置2で吊下げら
れた貯留槽3を、雪を供給しようとするゲレンデ1上に
位置させる。この時、貯留槽3のケース10の下端開口
部はカウンターウェイト11により蓋12で閉塞されて
いる。
【0017】次に、加圧ポンプ20を図外の駆動装置、
例えば電動モーター等で稼動させると貯水槽17の水1
8がストレーナ19から加圧ポンプ20に吸引され、此
処で加圧され噴射ノズル21に供給される。噴射ノズル
21に供給された高圧水は、此処から噴射管22の小径
側部分23に高圧のジェット流として噴射される。
【0018】噴射ノズル21から噴射されたジェット流
はこの噴射管22の小径側部分23の内部空間一杯に広
がって負圧を形成すると、この負圧で吸気口25から空
気を吸引し、小径側部分23内のジェット流に混入して
混気ジェット流を形成する。こうして形成された混気ジ
ェット流は小径側部分23から噴射管22の大径側部分
24に勢い良く噴射され、これが大径側部分24の内部
空間一杯に広がった状態で旋回室29に勢い良く流入
し、ここで気・液が分離される。
【0019】そして、噴射管22の大径側部分24の内
部空間一杯に広がると、この部分が旋回室29側に向け
て働く、恰も連続するピストンのように作用し、大径側
部分24の噴射ノズル21側部分には高い負圧が形成さ
れる。
【0020】噴射管22の大径側部分24に形成された
負圧は、連結口27から負圧供給管9を通じて貯留槽3
内を負圧にし、温度を降下させる。貯留槽3内の負圧は
吸引路7にも作用し、吸引路7内を減圧してその温度を
下降させるとともに、その負圧で吸引口7aから山頂付
近の低温で乾いた空気乃至雪を吸引する。
【0021】これと同時に、吸引路7の途中部に配設さ
れた後述する造雪氷手段6で形成された雪乃至は氷を貯
留槽3内に吸引して貯雪する。この時、吸引路7がジェ
ットポンプMJPで発生させた負圧で減圧されて温度が
降下していることに加えて、山頂付近の低温で乾いた空
気乃至雪を吸引していることから、造雪氷手段6で形成
された雪は、吸引路7内で溶けることなく流送され、貯
留槽3に蓄えられるのである。
【0022】ここで、山頂付近の低温で乾いた空気とと
もに雪を吸引する場合には吸引路7内の温度が更に下降
し、ここに造雪氷手段6からミスト状の水滴が噴霧され
ると吸引された雪を核として大粒の雪乃至は微粒の氷が
形成され、これが吸引路7内で溶けることなく流送さ
れ、貯留槽3に蓄えられることになる。
【0023】こうして貯留槽3に蓄えられた雪乃至は微
粒の氷30の量が徐々に増大し、その重量も増してゆ
き、カウンターウェイト11の閉止付力及び貯留槽3内
の負圧による蓋12の吸着力よりも雪乃至は微粒の氷3
0の重量が越えると蓋12が押し開かれ、貯留槽3に蓄
えられた良質の雪乃至は微粒の氷30がゲレンデ1に供
給されるのである。
【0024】尚、ゲレンデ1に供給する雪乃至は微粒の
氷30の量がカウンターウェイト12の閉止付力及び貯
留槽3内の負圧による蓋12の吸着力を越えないような
少量の場合には、蓋12に開閉用のワイヤ(図示せず)
を設け、このワイヤを引いて蓋12を強制的に開けるよ
うにしても良いし、また、貯留槽3内への負圧の供給を
停止して蓋12を雪乃至は微粒の氷30の自重で開ける
ようにようにすることもできる。
【0025】また、この蓋12を図3に示すようなモー
タ31等で回転駆動されるロータリ式の蓋32にする
と、貯留槽3内の雪乃至は微粒の氷30をゲレンデ1に
連続的に落下供給させるようにすることも出来る。
【0026】<実施例2>この実施例に係るスキー場等
における造雪氷方法及び吸引装置は、上記実施例では負
圧形成手段8におけるジェットポンプMJPの噴射ノズ
ル21を1つにしてあるのに対して、本実施例では噴射
ノズル21を複数個設けるようにしたものである。
【0027】即ち、ノズル支持板33に図4及び図5に
示すように中央に1つとその周囲に6個の噴射ノズル2
1を支持させ、このノズル支持板33の前方に配設され
た小径噴射管形成部材34に噴射管22の小径側部分2
3を前記噴射ノズル21と同芯状に穿設するとともに、
小径噴射管形成部材34の前方に噴射管22の大径側部
分24をノズルケース35に支持させて負圧形成手段8
のジェットポンプMJPを形成するようにしたものであ
る。
【0028】上記のように複数の噴射ノズル21で負圧
形成手段8のジェットポンプMJPを形成した場合、各
小径側部分23・23・・・から大径側部分24に噴射
された混気ジェット流は夫々同じ広がり角度をもって徐
々に拡がって行くために、大径側部分24の内部空間一
杯に拡がる地点と小径側部分23・23・・・との距離
が上記実施例1の場合より短くなり、その分、負圧形成
手段8の長さを大幅に短縮して装置の小型化を図った
り、混気ジェット流の流速を速めて更に高い負圧を形成
することができると言う利点がある。
【0029】更に、上記各実施例では造雪氷手段6を吸
引路7の途中に配設するようにしてあるが、この造雪氷
手段6は貯留槽3内に設けるようにしても良いことは勿
論である。
【0030】又、上記各実施例では噴射ノズル21から
噴射されたジェット流を噴射管22の小径側部分23で
混気ジェット流にし、これで大径側部分24で負圧を形
成するようにしてあるが、噴射ノズル21から大径の噴
射管24にジェット流を直接噴射して負圧を形成するよ
うにしても良いことはいうまでも無いことである。
【0031】上記各実施例では本発明をスキー場に雪乃
至は微粒の氷を供給する例で説明してあるが、こうした
ものに限られず、例えば農作物をその新鮮さを保ちなが
ら長期間保存するために、農作物を0℃前後の温度に保
つ所謂“氷温貯蔵方法”を行う時に雪乃至は微粒の氷を
供給する場合にも実施することができるのは勿論のこと
である。
【0032】
【発明の効果】本発明に係るスキー場等における造雪氷
方法及び吸引装置に依れば、貯留槽乃至吸引路に設けら
れた負圧形成手段を稼働させ、この負圧形成手段で発生
した負圧で貯留槽及び吸引路内を減圧して温度を降下さ
せ、この吸引路内に例えば山頂付近の低温で乾いた状態
の空気乃至雪を吸引するとともに、この温度が降下した
吸引路内に造雪氷機で供給された雪乃至は微粒の氷は溶
けることなく貯留槽に供給され、ここから所望する場所
に供給されるので、所望する場所の気温が高い場合でも
造雪氷機で形成された温度の低い所謂“乾いた良質の雪
乃至は微粒の氷”をゲレンデ等の所望する場所に供給す
ることが出来と言う利点がある。
【0033】しかも、ゲレンデ等の所望する場所に供給
される雪乃至は微粒の氷はその温度が低く、溶け難いこ
とから所望する量の雪乃至は微粒の氷を短時間に供給す
ることができると言う利点がある。
【0034】更に、ゲレンデ等の所望する場所に供給さ
れる雪乃至は微粒の氷はその温度が低いことから、溶け
にくく、雪乃至は微粒の氷の供給回数も大幅に少なくす
ることが出来、その供給に要する手間も省略してコスト
を低減することが出来ると言う利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係るスキー場における造雪氷装置の
概略を示す斜視図である。
【図2】実施例1に係るスキー場における造雪氷装置の
要部の縦断側面図である。
【図3】実施例1に係る造雪氷装置における貯留槽の蓋
の変形例を示す縦断側面図である。
【図4】実施例2に係る噴射ノズル部分の縦断側面図で
ある。
【図5】実施例2に係る噴射ノズル部分の縦断正面図で
ある。
【符号の説明】
1・・・雪供給場所(ゲレンデ) 3・・・貯留槽 5・・・造雪氷条件に適した雰囲気を有する場所(山頂
付近) 6・・・造雪氷手段 7・・・吸引路 7a・・・吸引口 8・・・負圧形成手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】造雪氷条件に適した雰囲気の場所から貯留
    槽内の間に吸引路を形成し、該貯留槽及び吸引路に負圧
    形成手段の負圧を作用させることにより貯留槽及び吸引
    路内の温度を降下させ、この温度が降下した低温雰囲気
    中に造雪氷手段で雪または/及び微粒氷を形成するよう
    にしたことを特徴とするスキー場等における造雪氷方
    法。
  2. 【請求項2】造雪氷条件に適した雰囲気を有する場所に
    吸引口を設け、雪供給場所に貯留槽を設け、吸引口と貯
    留槽とを吸引路で連通させ、貯留槽を負圧形成手段に連
    通させるとともに、吸引路中または貯留槽内に造雪氷手
    段を設けたことを特徴とするスキー場等における造雪氷
    吸引装置。
JP22905091A 1991-09-09 1991-09-09 スキー場等における造雪氷方法及び吸引装置 Expired - Lifetime JPH0756424B2 (ja)

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