JPH0756013A - カラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター

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JPH0756013A
JPH0756013A JP22794193A JP22794193A JPH0756013A JP H0756013 A JPH0756013 A JP H0756013A JP 22794193 A JP22794193 A JP 22794193A JP 22794193 A JP22794193 A JP 22794193A JP H0756013 A JPH0756013 A JP H0756013A
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JP
Japan
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substrate
filter
color filter
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lambda2
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JP22794193A
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Hiroshi Ikeda
浩 池田
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造が簡単で小型化、高性能化が可能なカラ
ーフィルターとする。 【構成】 入射する光束に対して異なった複数の角度か
らなる傾斜面を有した基板1と、基板1の傾斜面に設け
た多層膜2とからカラーフィルターを構成し、多層膜の
膜厚および傾斜角に基いて入射光束を分光の制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層膜フィルターよりな
るカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】CCDなど固体撮像デバイス用の色分解
フィルター、すなわちカラーフィルターを、ガラス基板
上あるいは撮像デバイス上に直接形成したものとして
は、一般に染料や顔料などを用いて、パータン化するこ
とによりカラーフィルターとしたものが知られている。
一方、放送用ビデオカメラなど高い色再現性および耐熱
性能を要求される機種では、特開平3−46612号公
報のように1枚のカラーフィルターではなく、プリズム
やダイクロイックフィルターを用いて分光し、2もしく
は3個の撮像デバイスを用いるという複雑かつ大型な構
造を有したいわゆる3CCDタイプが使用されている。
【0003】ところが、最近では装置の小型化と高性能
化を両立させるため、1個の撮像デバイスと組み合わせ
るだけで、ダイクロイックフィルターを用いたと同等の
性能を有したカラーフィルターの要求が高まってきてい
る。このため基板上に2種類以上の多層膜フィルターか
らなるパターンを形成したカラーフィルターが開発され
ている。そしてこのようなパターンを形成するためリフ
トオフ法や、腐食法などのようにウエットエッチングを
使用する方法や、特開平4−248502号公報に記載
されるようにドライエッチングによりパターン化する方
法が用いられている。これらはいずれも、基板のパター
ンニングを行って成膜し、成膜したものをまたパターニ
ングし、さらに成膜という工程をくり返し、最終的に3
度の成膜とパターニングを行うことによってカラーフィ
ルターを作成するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらのカ
ラーフィルターでは、染料や顔料などの色吸収特性によ
り分光特性が決定するところから、鋭い分光特性の立ち
上がりが得られず、また耐熱性能や経時変化に弱いとい
う問題を有している。また、3CCDタイプでは、プリ
ズムやダイクロイックフィルターを用いて分光し、2も
しくは3個の撮像デバイスを用いるため、複雑かつ大型
な構造となり、組立てが面倒で、しかもコストも高くな
っている。
【0005】一方、エッチングを用いてパターンを形成
する場合、エッチングの工程が非常に多くなり、しかも
3種類のフィルターからなるカラーフィルターの場合に
は、3度の成膜工程を経る必要がある。すなわち、十数
層から数十層の成膜を3度、延べにして数十層から百数
十層の成膜を行うものである。したがってその製造工程
は非常に複雑かつ高精度が要求され、製造が煩雑であ
り、製品コストが非常に高くなるという問題点があっ
た。
【0006】また、カラーフィルターとしては、撮像デ
バイスなどのチップ上に直接形成したオンチップカラー
フィルターとすることが望まれているが、パターニング
を用いた方法では精密かつ高い歩溜まりでカラーフィル
ターを製造することが困難なため、このオンチップ化の
要求には応えられない状態であった。
【0007】本発明は、このような従来のカラーフィル
ターの問題点を解決しようとするものであり、非常に簡
単に製造でき、しかも小型化および高性能化が可能なカ
ラーフィルターを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するため本発明は、入射する光束に対して複数の角度
からなる傾斜面を有した基板と、この基板の傾斜面上に
設けられた多層膜とによりカラーフィルターを構成する
ものである。
【0009】ここで、薄膜への光線の入射角度を基板の
垂線方向からの角度θであらわし、基板の垂直方向の光
学的膜厚をndとすると、膜表面で反射する光線と、膜
裏面で反射する光線とのあいだの光路長の差は、2nd
cos θとなるところから、入射角度θが大きいほど光
路長が垂直入射に比べて短くなる。よく知られているよ
うに反射光あるいは透過光の総和として考慮されるのは
この光路長の差、すなわち位相差である。このため、傾
斜面に設けられた多層膜では、その傾斜角度、すなわち
光束の入射角度が大きくなるにしたがって分光透過特性
が低波長側に変化する。
【0010】また、真空蒸着法などのドライプロセスに
よって多層膜を成膜する場合、成膜中の基板の傾斜角度
によって成膜される膜厚が変化し、特に真空蒸着法など
成膜物質の指向性の強い手法では、成膜される基板への
成膜物質の入射角度をθ、またはθ=0すなわち成膜物
質が基板に垂直に入射した場合の物理的膜厚をd、任意
の角度θを有する基板に成膜される物理的膜厚をDとし
た場合、D=d×cosθなる関係を満たすことが知られ
ている。
【0011】本発明はこの2つの原理を組み合わせて、
ひとつの基板の表面を場所によって異なった傾斜とする
ことにより、場所によって光束の入射角が変わること
と、成膜される膜の物理的膜厚Dが変わることとが生起
されて、場所により分光透過特性(色特性)が異なるカ
ラーフィルターとするものである。
【0012】図1は本発明の例示としての3色透過フィ
ルターを示し、基板1における領域Aは平面であり、基
板1上に形成された多層膜2は入射光束に対し角度θ=
0(θ0)となっている。領域BおよびCは異なった角
度で傾斜する傾斜面となっており、それぞれ角度θ1お
よびθ2(θ0<θ1<θ2)で光束が入射する。この
ようなフィルターに対して光源側から白色光を入射させ
て多層膜2の各領域A,B,Cを透過した場合、光の干
渉の原理により特定の中心波長λ0,λ1,λ2がそれ
ぞれの領域から取り出される。このときの光束の入射角
度θはθ0<θ1<θ2のように、領域A,B,Cの順
に大きくなるため、波長λ0,λ1,λ2はλ0>λ1
>λ2となり、これにより、例えば、λ0が赤、λ1が
緑、λ2が青となって3色に分光することができる。
【0013】表1は以上のような本発明のカラーフィル
ターと、上述した各従来技術との特徴を比較したもので
あり、「○」は良好、「△」は中間、「×」は好ましく
ないことを示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【実施例1】本実施例では赤色透過フィルター、緑色透
過フィルター、青色分解フィルターの3色の色分解フィ
ルターパターンを基板上に設けたカラーフィルター10
を説明する。図2および図3において、11はガラスか
らなる基板であり、この基板11の上面には熱プレス成
形によりV字形状の溝13が形成されている。溝13の
各斜面部13a,13bの角度は基板11の水平方向に
対して異なっており、図示例においては斜面部13aが
30°、斜面部13bが43°となっている。また基板
11には溝13が形成されていない平面部14が形成さ
れている。かかる基板11を熱プレスにより成形する成
形型は107°の切削角度を有したバイトにより、その
金属表面を一定間隔で切削することで作製することがで
きる。この場合、溝13の斜面部13aの幅は12.3
5μm、水平部14の幅は10μmであり、溝13およ
び溝13と隣接した水平部14を合わせた幅は30μm
となるように形成されている。
【0016】図2において、12は基板11の上面に形
成された多層膜であり、基板11の水平部分に対する光
学的膜厚が図4の数値になるように、金属酸化物を真空
蒸着させることにより形成される。図4において、λは
設計波長であり、本実施例においては520nmであ
る。また本実施例では合計で56層の多層膜からなって
いる。この多層膜12の形成は、基板11を真空槽中に
セットした後、基板11を300℃まで加熱し、真空度
が5×10-4Paに達した時点で成膜を開始することに
行われる。ここで、TiO2 は高屈折率材料として、S
iO2 は低屈折率材料として使用するものである。
【0017】図5は上述のようにして作製したカラーフ
ィルター10を撮像素子(CCD)15に貼着させ、ロ
ーパスフィルター16および対物レンズ17,18が形
成する光路内に配置した状態を示す。このカラーフィル
ター10を貼着する前後でのCCD15への入射光量を
測定することにより、同フィルター10の光透過率特性
を測定することができる。
【0018】図6はかかる光透過率特性の結果を示し、
特性曲線Dが垂直入射光束に対する溝13の斜面部13
aに対応する分光特性を、特性曲線Eが斜面部13bに
対応する分光特性を、特性曲線Fが平面部14に対応す
る分光特性を示し、特性曲線Fが赤色領域で、特性曲線
Eが緑色領域で、特性曲線Dが青色領域でそれぞれ透過
率のピークを有し、それぞれ赤色透過フィルター、緑色
透過フィルター、青色透過フィルターとして作用してい
ることが判る。
【0019】このような本実施例のカラーフィルター1
0とCCD15とを組み合わせたものを、3CCDタイ
プの撮像素子用に設計された光学系に組み込んだとこ
ろ、3CCDの撮像素子を使用した場合とほぼ同等の良
好な像を得ることができた。
【0020】
【実施例2】本実施例では、赤色透過フィルター、緑色
透過フィルター、青色透過フィルターの3色の色分解フ
ィルターパターンを、撮像素子を備えたシリコンウエハ
ーからなる基板上に設けたカラーフィルターを説明す
る。
【0021】図7において、21は撮像素子(図示省
略)を備えたシリコンウエハーからなる基板であり、こ
の基板21上には紫外線硬化樹脂からなる凸状の山形の
樹脂層22が設けられ、この樹脂層22上に多層膜23
が形成されている。樹脂層22の斜面部22aおよび2
2bは異なった角度となっており、それぞれ基板21の
水平方向に対して、32°および43°となっている。
また樹脂層22の凸部の間には角度0°となっている水
平部24が設けられている。ここで斜面部22aの幅は
12μm、水平部24の幅は10μmであり、斜面部2
2a,22bおよび水平部24を合わせた幅は30μm
となっている。
【0022】図8は本実施例の多層膜23の構成を示
し、合計で56層からなっている。各層は基板の水平部
分に対する光学的膜厚が図示の数値となるように真空蒸
着により成膜される。同図における設計波長λは520
nmである。この多層膜は樹脂層22を有した基板21
を真空槽内にセットし、基板を加熱することなく真空度
が5×10-4Paに達した時点で成膜を行うことにより
形成できる。本実施例ではWO3 が高屈折率材料、Si
2 が低屈折率材料となっている。
【0023】図9は本実施例の垂直入射光束に対する分
光特性を示し、特性曲線Gが斜面部22bに、特性曲線
Hが斜面部22aに、特性曲線Iが平面部24に対応
し、図示のようにそれぞれ青色透過フィルター、緑色透
過フィルター、赤色透過フィルターとして作用してい
る。
【0024】
【実施例3】図10は本発明の実施例3を示し、31は
ゾルゲル法によりV字形状の溝32を上面に形成した基
板である。この基板31は金属アルコキシドを型に流し
込んで焼成することにより形成される。溝32における
斜面部32aは基板面の水平方向に対して25°の角度
を有し、斜面部32bは35°の角度を有しており、溝
32の間には角度0°の水平部33が形成されている。
また、図示例における斜面部32aの幅は12.68μ
m、水平部の幅は10μm、溝32および水平部33を
合わせた幅は30μmとなっている。
【0025】この基板31上に多層膜34を形成し、多
層膜34の成膜後、紫外線硬化樹脂からなる樹脂層35
を積層して、平面化する。図11は本実施例の多層膜3
4の構成を示し、合計で57層からなっている。多層は
基板31の水平部分に対する光学的膜厚が図示の数値と
なるように真空蒸着により成膜される。同図における設
計波長λは540nmである。この多層膜34は基板3
1を真空槽内にセットし、基板31を加熱することな
く、真空度が5×10-4Paに達した時点で成膜するこ
とにより形成できる。本実施例では、WO3 が高屈折率
材料、SiO2 が低屈折率材料となっている。なお本実
施例では、樹脂層35上に5層の反射防止膜(図示省
略)を形成しても良い。
【0026】図12は本実施例の垂直入射光束に対する
分光特性を示し、特性曲線Jが斜面部32bに、特性曲
線Kが斜面部32aに、特性曲線Lが平面部34に対応
し、それぞれ青色透過フィルター、緑色透過フィルタ
ー、赤色透過フィルターとして作用している。なお本実
施例では基板としてガラスやCCDを備えたシリコンウ
エーハを使用することができる。
【0027】
【実施例4】本実施例では赤色透過フィルター、緑色透
過フィルター、青色透過フィルターの3色の色分解フィ
ルターパターンをCCDを備えたシリコンウエハーから
なる基板に設けたカラーフィルターについて説明する。
【0028】図13は本実施例のカラーフィルターの断
面を示し、シリコンウエハーをドライエッチングしてV
字形状の溝42を有した基板41とし、この基板41の
表面にCCDからなる受光部43を形成する。基板41
のV字形状の溝42における斜面部42aは基板面の水
平方向に対して32°の角度を有し、斜面部42bは4
3°の角度を有しており、溝42の間は角度0°の水平
部44となっている。CCDからなる受光部43はこれ
らの斜面部42a,42bおよび水平部44に位置する
ように設けられている。この場合、斜面部42a,42
bおよび平面部44における各受光部43の間隔は10
μmのピッチとなっている。45はこの基板41の上面
に真空蒸着により形成された多層膜である。
【0029】図14はこの多層膜45の構成を示し、合
計で56層となっている。各層は基板41の水平部分に
対する光学的膜厚が図示の数値となるように真空蒸着に
より成膜される。同図における設計波長λは520nm
である。この多層膜45は基板41を真空槽内にセット
し、基板41を加熱することなく、真空度が5×10-4
Paに達した時点で成膜することにより形成できる。本
実施例では、WO3 が高屈折率材料、SiO2 が低屈折
率材料となっている。
【0030】図15は本実施例を用いて測定した垂直入
射光束に対する分光特性を示し、特性曲線Mが斜面部4
2bに、特性曲線Nが斜面部42aに、特性曲線Pが平
面部44に対応し、それぞれ青色透過フィルター、緑色
透過フィルター、赤色透過フィルターとして作用してい
る。なお本実施例ではCCDからなる受光部43は完全
な平面とはならず、曲率を有した面となるが、上述のよ
うにフィルターの特性には影響を及ぼすことがない。
【0031】
【実施例5】本実施例では赤色透過フィルター、緑色透
過フィルター、青色透過フィルターの3色の色分解フィ
ルターパターンをプラスチックからなる基板に設けたカ
ラーフィルターについて説明する。
【0032】図16は本実施例のカラーフィルターの断
面を示し、アモルファスポリオレフィン樹脂を射出成形
することにより、V字形状の溝52を有した基板51を
作成し、この基板51の上面に多層膜54を被着させて
ある。基板51のV字形状の溝52における斜面部52
aは基板面の水平方向に対して32°の角度を有し、斜
面部52bは43°の角度を有しており、溝52の間に
は角度0°の水平部53が形成されている。この場合、
斜面部52aの幅は120μm、水平部53の幅は10
0μmであり、溝52および水平部53を合わせた幅は
300μmとなっている。
【0033】図17は本実施例の多層膜54の構成を示
し、合計で56層からなっている。各層は基板51の水
平部分に対する光学的膜厚が図示の数値となるように真
空蒸着により成膜される。同図における設計波長λは5
20nmである。この多層膜54は基板51を真空槽内
にセットし、基板51を加熱することなく、真空度が5
×10-4Paに達した時点で成膜することにより形成で
きる。本実施例ではWO3 が高屈折率材料、SiO2
低屈折率材料となっている。
【0034】図18はこのような本実施例のカラーフィ
ルター50を液晶パネル55に貼着し、これを投影レン
ズ56およびハロゲンランプ57の光路内に配置した液
晶プロジェクターの構成を示す。図19はこの図18に
おけるb部の拡大図を示し、液晶パネル55には遮光層
58が印刷されている。同図において、水平部53およ
び隣接した溝52の斜面部52a,52bがそれぞれ液
晶のドットに対応し、この3個のドットによりひとつの
カラー画素が形成される。
【0035】図20は本実施例の垂直入射光束に対する
分光特性を示し、特性曲線Qが斜面部52bに、特性曲
線Rが斜面部52aに、特性曲線Sが平面部53に対応
し、それぞれ青色透過フィルター、緑色透過フィルタ
ー、赤色透過フィルターとして作用している。なお本実
施例では、ストライプ状のカラーフィルターとしたが、
基板の形状を変えるとによってデルタ状のカラーフィル
ターを作製することも可能である。
【0036】
【実施例6】本実施例では入射光束の透過波長が500
nmおよび550nmを中心とするバンドパスフィルタ
ーパターンをプラスチックからなる基板に設けて構成さ
れるカラーフィルターについて説明する。図21は、こ
の実施例のカラーフィルターの断面を示し、アモルファ
スポリオレフィン樹脂を射出成形することにより形成さ
れた基板61と、この基板61上に設けられた多層膜6
4とを備えている。基板61の上面には斜面部62a
と、水平部62bと、斜面部62cとからなる溝62が
形成されると共に、隣接する溝62間に水平部63が設
けられている。ここで各斜面部62a,62cは基板面
の水平方向に対して、いずれも45°の角度を有してお
り、水平部62b,63は角度0°となっている。ま
た、各部62a,62b,62c,63の幅は10μm
となっている。
【0037】図22はこの基板61上にマグネトロンス
パッタリングにより形成された多層膜64を示し、合計
で55層となっている。各層は基板61の水平部分に対
する光学的膜厚が図示の数値となるようにマグネトロン
スタッパリングにより成膜される。同図における設計波
長λは470nmである。この多層膜64は基板61を
真空槽内にセットし、基板61を加熱することなく、真
空度5×10-4Paに達した時点で成膜することにより
形成できる。本実施例では、Zn 2 が高屈折率材料、
SiO2 が低屈折率材料となっている。
【0038】図23は本実施例の垂直入射光束に対する
分光特性を示し、特性曲線Wが水平部62b,63に、
特性曲線Vが斜面部62a,62cに対応し、それぞれ
550nmの波長を中心とするバンドパスフィルターお
よび500nmの波長を中心とするバンドパスフィルタ
ーとして作用している。
【0039】以上、この発明の実施例について説明した
が、これら多層膜の成膜は、実施例1〜5のように真空
蒸着法のみならず、同様に指向性の強いイオンビームス
パッタリング法によっても全く同じ効果が得られる。ま
た、基板の傾斜による膜厚分布の比較的小さいマグネト
ロンスパッタリング法やイオンプレーティング法、CV
D法などによる場合も、光学特性の角度依存性だけを利
用した形態での適用が可能である。また、これらの実施
例では、いずれも水平部を有する基板を用いたが、水平
部を有していない基板や完全な曲面の基板に対しても同
様に適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のとおり本発明のカラーフィルター
は、プリズムなどの他の部材の必要がないために分光素
子として非常に小型であり、かつその光学性能は多層膜
を使用するため高い性能を有している。しかも従来のレ
ジストパターンニング及びドライエッチングを使用した
手法による多層膜カラーフィルターや、あるいは顔料や
染料を用いたカラーフィルターに比較しても簡単で少な
い工程で製造することが可能であり、製造の簡素化及び
歩留りの向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示す断面図。
【図2】実施例1の断面図。
【図3】実施例1の基板の斜視図。
【図4】実施例1の多層膜の構成図。
【図5】実施例1の分光測定の構成図。
【図6】実施例1の分光特性図。
【図7】実施例2の断面図。
【図8】実施例2の多層膜の構成図。
【図9】実施例2の分光特性図。
【図10】実施例3の断面図。
【図11】実施例3の多層膜の構成図。
【図12】実施例3の分光特性図。
【図13】実施例4の断面図。
【図14】実施例4の多層膜の構成図。
【図15】実施例4の分光特性図。
【図16】実施例5の断面図。
【図17】実施例5の多層膜の構成図。
【図18】実施例5を用いた液晶プロジェクターの構成
図。
【図19】図18のb部拡大断面図。
【図20】実施例5の分光特性図。
【図21】実施例6の断面図。
【図22】実施例6の多層膜の構成図。
【図23】実施例6の分光特性図。
【符号の説明】
1 基板 2 多層膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光束に対して複数の角度からなる傾斜面
    を有した基板と、この基板の傾斜面上に設けられた多層
    膜とを備えていることを特徴とするカラーフィルター。
JP22794193A 1993-08-20 1993-08-20 カラーフィルター Withdrawn JPH0756013A (ja)

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