JPH0755979A - 原子炉格納容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】原子炉圧力容器を据付ける基礎台に埋設した排
気管の水貯溜部分を下部空間部に露出させる等により、
落下した溶解物の熱によりプール水を注入して溶解物を
冷却する原子炉格納容器を提供する。 【構成】請求項１記載の発明に係る原子炉格納容器は、
原子炉圧力容器３を格納すると共にこの原子炉圧力容器
３を据付ける円筒状の基礎台14の壁内に埋設して原子炉
圧力容器３の下部に形成された下部空間部６とプール水
７を貯溜した圧力抑制室８の水貯溜部とを連通する排気
管15を備えた原子炉格納容器１において、前記排気管15
の水貯溜部分を下部空間部６に露出させたことを特徴と
する。また請求項３記載の発明は、下部空間部６の床面
が排気管15の位置に向かって下り勾配としたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は原子炉における過酷事故
対策に係り、特に炉心の溶解に際して溶解物を効果的に
冷却することのできる原子炉格納容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の原子炉格納容器の一例を図８の縦
断面図と図９の要部拡大断面図で示す。原子炉格納容器
１は基礎コンクリート２上の中央に原子炉圧力容器３を
支持する鋼製二重円筒状の基礎台４が固定されていて、
前記原子炉圧力容器３の下部で基礎台４の内壁と基礎コ
ンクリート２、または基礎コンクリート２の上に打設さ
れた床面コンクリート５により下部空間部６を形成して
いる。

【０００３】また、基礎台４の外周にはプール水７を貯
溜する圧力抑制室８が設置されていて、基礎台４の鋼製
二重円筒部内には複数の鋼製の排気管９が埋設され、こ
の排気管９の外面と基礎台４の鋼製二重円筒部との隙間
には、空洞ができないようにコンクリート10が充填され
ている。

【０００４】なお各排気管９は、その上端が原子炉格納
容器１の上部空間部11に、中間開口12では下部空間部６
に、また下部においては垂直方向に間隔を持って設けた
複数の吐出口13により圧力抑制室８のプール水７中に開
口していて、プール水７は流通自由で排気管９と圧力抑
制室８の水面とは同一になっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の原子炉格納容器
１においては、下部空間部６に対して注水する手段がな
く、万一原子炉圧力容器３内において炉心が溶解し、高
温の溶解物が原子炉圧力容器３の底部から下部空間部６
に落下するという過酷事故を想定すると、この溶解物に
より加熱された下部空間部６内の雰囲気は高温および高
圧に上昇する。

【０００６】この高温、高圧の雰囲気は排気管９の中間
開口12を経由して排気管９内のプール水７を押し下げ、
排出口13から圧力抑制室８のプール水７中に放出され
て、プール水７により冷却されることで温度と圧力の上
昇が抑制される。しかしながら、下部空間部６に落下し
た溶解物についての冷却は行われない。従って、この溶
解物の冷却を行う等して事故の拡大を阻止する炉心溶解
事故対策が課題となっていた。

【０００７】本発明の目的とするところは、原子炉圧力
容器を据付ける基礎台に埋設した排気管の水貯溜部分を
下部空間部に露出させる等により、落下した溶解物をプ
ール水で冷却する原子炉格納容器を提供することにあ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項１記載の発明に係る原子炉格納容器は、原子炉圧
力容器を格納すると共にこの原子炉圧力容器を据付ける
円筒状の基礎台の壁内に埋設して原子炉圧力容器の下部
に形成された下部空間部とプール水を貯溜した圧力抑制
室の水貯溜部とを連通する排気管を備えた原子炉格納容
器において、前記排気管の水貯溜部分を下部空間部に露
出させたことを特徴とする。

【０００９】また、請求項２記載の発明に係る原子炉格
納容器は、原子炉圧力容器を格納すると共にこの原子炉
圧力容器を据付ける円筒状の基礎台の壁内に埋設して原
子炉圧力容器の下部に形成された下部空間部とプール水
を貯溜した圧力抑制室の水貯溜部とを連通する排気管を
備えた原子炉格納容器において、前記排気管の水貯溜部
分と下部空間部との間に空洞部を設けたことを特徴とす
る。

【００１０】さらに、請求項３記載の発明に係る原子炉
格納容器は、原子炉圧力容器を格納すると共にこの原子
炉圧力容器を据付ける円筒状の基礎台の壁内に埋設して
原子炉圧力容器の下部に形成された下部空間部とプール
水を貯溜した圧力抑制室の水貯溜部とを連通する排気管
を備えた原子炉格納容器において、前記下部空間部の床
面が前記排気管の位置に対して下り勾配としたことを特
徴とする。

【００１１】

【作用】請求項１記載の発明では、炉心溶解により原子
炉圧力容器に底部から下部空間部の床面に落下した溶解
物は、床面を流動して基礎台の内壁に達する。この溶解
物が内壁に露出している排気管の水貯溜部分に接触する
と、排気管が溶解して圧力抑制室と連通して貯溜されて
いるプール水が下部空間部に注入されて溶解物を冷却す
る。

【００１２】請求項２記載の発明では、炉心溶解により
原子炉圧力容器に底部から下部空間部の床面に落下した
溶解物は、床面を流動して基礎台の内壁に達する。この
溶解物が空洞部に接触して基礎台の内壁を溶解し、次い
で排気管の水貯溜部分に接触すると、排気管が溶解して
圧力抑制室と連通して貯溜されているプール水が下部空
間部に注入されて溶解物を冷却する。

【００１３】請求項３記載の発明によれば、炉心溶解に
より原子炉圧力容器に底部から下部空間部の床面に落下
した溶解物は、基礎台の内壁に露出している排気管の水
貯溜部分に向かって下り勾配に形成された床面に沿って
流下する。これにより落下した溶解物は、速やかで確実
に下部空間部に露出した排気管の水貯溜部分に接触す
る。

【００１４】

【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。なお、上記した従来技術と同じ構成部分には同一符
号を付して詳細な説明を省略する。第１発明の第１実施
例は、図１（ａ）の基礎台要部拡大断面図と、図１
（ｂ）の図１（ａ）におけるＡ−Ａ矢視断面図に示すよ
うに、原子炉格納容器の一部を構成する原子炉圧力容器
３を据付ける基礎台14は、鋼製二重円筒状で、内部に複
数の排気管15をコンクリート10で埋設している。

【００１５】この各排気管15はその上端が上部空間部11
に、中間開口12では下部空間部６に、また下部において
は垂直方向に間隔を持って複数設けた吐出口13により圧
力抑制室８のプール水７中に開口していて、プール水７
は流通自由で排気管15内にも貯溜されている。

【００１６】さらに、排気管15は水貯溜部分である吐出
口13を介して連通したプール水７が貯溜されている下部
において下部空間部６側に凸部16を形成し、この凸部16
は基礎台14の内壁より突出して下部空間部６に露出した
構造としている。

【００１７】次に上記構成による作用について説明す
る。炉心が溶解して原子炉圧力容器３の底部より下部空
間部６に図示しない高温の溶解物が落下すると、この溶
解物は下部空間部６内の雰囲気を加熱して高温、高圧に
する。この高温、高圧となった雰囲気は、従来と同様に
排気管15の中間開口12と吐出口13を経由して圧力抑制室
８のプール水７内に放出されて冷却される。

【００１８】また、下部空間部６に落下した溶解物は、
基礎コンクリート２あるいは、床面コンクリート５上に
重積、流動して基礎台14の内壁に到達する。この際に基
礎台14の内壁より突出している排気管15の凸部16に溶解
物が接触すると、凸部16は溶解物の高熱により溶融され
て図示しない穴があく。

【００１９】これにより、吐出口13と排気管15を経由し
て圧力抑制室８内のプール水７が基礎台14の下部空間部
６内に流入して、原子炉圧力容器３から落下した溶解物
を冷却する。なお、前記排気管15の凸部16にあいた穴が
小さいと流入するプール水７の流量は少なく、このため
に冷却が不十分の場合には、溶解物の流動が止まらない
ことから、さらに凸部16での溶解物との接触量が多くな
って穴が大きくなり、プール水７の流量が増加する。

【００２０】また、溶解物の流動方向が変化した場合に
は、その変化した位置にある排気管15の凸部16に溶解物
が接触して穴があき、下部空間部６内には複数の方向か
ら大量のプール水７が流入するので、落下した溶解物に
対しては、プール水７の流量、および供給位置が溶解物
の温度と流動場所により自動的に選択されて効果的な冷
却が行われる。

【００２１】第２実施例は、図２（ａ）の基礎台要部拡
大断面図と、図２（ｂ）の図２（ａ）におけるＢ−Ｂ矢
視断面図、および図２（ｃ）の図２（ａ）におけるＣ矢
視正面図に示すように、基礎台17の下部内壁において排
気管18の下部外表面に達する円形の切欠き19を下部空間
部６に開口して、排気管18の水貯溜部分が下部空間部６
に露出した構成としている。

【００２２】この構成による作用は、上記第１実施例と
ほぼ同様で、溶解物は床面コンクリート５上を流動して
基礎台17下部の内壁に到達すると、切欠き19内に入って
排気管18を溶解して図示しない穴をあける。これにより
圧力抑制室８のプール水７は吐出口13と排気管18を経由
し、下部空間部６に流入して溶解物の冷却を行う。

【００２３】この第２実施例においては、上記第１実施
例の排気管15の一部に凸部16を形成させた構成に比べ
て、鋼製二重円筒状の基礎台17の下部内壁の鋼材を一部
切欠き、形枠を装着してコンクリート10を打設すること
により、切欠き19が容易に形成できることから製作が簡
便である特徴を有する。

【００２４】なお、図２（ｄ）は変形例で、図２（ｃ）
における円形の切欠き19を角形の切欠き19ａとしたもの
を示す。この切欠き19の形状、および位置を適宜変える
ことにより溶解物の接触の度合い、これによるプール水
７の注入量と、冷却効果が変わる。

【００２５】第３実施例は、図３（ａ）の基礎台要部拡
大断面図と、図３（ｂ）の図３（ａ）におけるＤ−Ｄ矢
視断面図に示すように、原子炉格納容器の一部を構成す
る基礎台20に埋設された複数の排気管21のプール水７が
貯溜されている下部で、下部空間部６側に垂直方向に間
隔を持って複数の導水管22を配設する。

【００２６】この排気管21の水貯溜部分である導水管22
の先端は、基礎台20の内壁から突出して下部空間部６に
露出させており、この先端は半球状の閉止板23で閉鎖さ
れて構成している。

【００２７】上記構成による作用は、上記第１実施例と
ほぼ同様に行われるが、本第３実施例においては、排気
管21における下部空間部６に露出させた導水管22および
閉止板23は、構造が簡単なために製作が簡易である。

【００２８】しかも、溶解物が接触して図示しない穴が
あく閉止板23の位置が垂直方向に複数設けてあるため、
例えば導水管21における最下部の閉止板23からのプール
水７の流入が、溶解物の重積により阻害されても、重積
した溶解物の接触により上部の導水管22からプール水７
が流入して溶解物の冷却が引き続き行われる利点があ
る。なお、閉止板23の形状は半球状に限らず球状または
平板状としてもよい。

【００２９】第４実施例は、図４（ａ）の基礎台要部拡
大断面図と、図４（ｂ）の図４（ａ）におけるＥ−Ｅ矢
視断面図、および図４（ｃ）の図４（ａ）におけるＦ矢
視正面図に示すように、基礎台24に埋設された複数の排
気管25は、プール水７が貯溜されている下部に、前方で
鉛下し先端に閉止板23を取り付けた排気管25の水貯溜部
分である導水配管26を下部空間部６内に突出して設置し
た構成としている。

【００３０】この構成による作用は、上記第３実施例と
ほぼ同様のものであるが、排気管24に対して１本の導水
配管26を設置していることから製作が容易である特徴が
ある。なお、導水配管26は排気管25における取付け位
置、および下部空間部６内における設置位置により適宜
形状と方向を変化してもよい。

【００３１】第５実施例は、図５（ａ）の基礎台要部拡
大断面図と、図５（ｂ）の図５（ａ）におけるＧ−Ｇ矢
視断面図に示すように、基礎台27に埋設された複数の排
気管28のプール水７が貯溜されている下部で、下部空間
部６内に導水管22を突出させ、この各導水管22の先端に
接続して排気管28の水貯溜部分である環状の導水配管29
を基礎台27の内壁に沿って設置した構成である。

【００３２】この構成による作用として溶解物の冷却は
上記第１実施例とほぼ同様であるが、溶解物が接触する
ことにより図示しない穴があいてプール水７を注入する
導水配管29が環状で、基礎台27の内壁に沿って全周に設
置されていることから、落下した溶解物の流動方向に関
係なく、基礎台27の全周位置において速やかに対応でき
る特徴があり、かつ、構成が簡単なことから製作も容易
である。

【００３３】第２発明について一実施例を図６（ａ）の
基礎台要部拡大断面図と、図６（ｂ）の図６（ａ）にお
けるＨ−Ｈ矢視断面図に示す。鋼製二重円筒状の基礎台
30の内壁下部で、埋設された複数の排気管31のプール水
７が貯溜されている部分においては、内部にコンクリー
ト10を打設せず、従って、基礎台30の内壁と排気管31の
外面との間に空洞部32を形成した構成としている。

【００３４】この構成による作用は、溶解物が基礎台30
の内壁に接触すると、先ず熱伝達の悪い空洞部32の内壁
が溶解し、図示しない穴があいて排気管31の外表面が露
出する。次いで溶解物が空洞部32内に侵入し、排気管31
の外表面に穴をあけることによりプール水７が下部空間
部６内に流入して溶解物を冷却する。

【００３５】また、本発明は基礎台30の二重円筒内で空
洞部32部分に予め高熱により容易に体積が減少する介挿
物、例えば発泡スチロール、発泡ポリエチレン等を入れ
ておき、コンクリート10の打設を行うことで製作でき、
構成が簡素で、かつ機械強度も十分に得られる。

【００３６】第３発明は図７の基礎台要部拡大断面図に
示すように、図６の第２発明を例にすると、下部空間部
６の基礎コンクリート２上に打設する床面コンクリート
33を、下部空間部６の中心より基礎台30内壁に向かい下
り勾配に構成する。すなわち、勾配付きの床面コンクリ
ート33は下部空間部６の中心より基礎台30内壁の各空洞
部32に向かう下り勾配の溝を形成する。また、上記図５
に示す第１発明の第５実施例の場合では、円錐状の平面
に形成すればよい。

【００３７】上記構成による作用は、下部空間部６の勾
配付きの床面コンクリート33上に落下した溶解物は、勾
配に沿って速やかに基礎台30の内壁方向に流動し、直接
的に空洞部32に到達することにより効果的に溶解物を冷
却させることができる。

【００３８】なお、上記第１発明の実施態様項として次
のものがある。 (1) 排気管の下部空間部側に凸部を形成し、この凸部を
基礎台の内壁より突出したことを特徴とする請求項１記
載の原子炉格納容器。 (2) 基礎台の内壁に下部空間部に開口して排気管の水貯
溜部分の外表面に達する切欠を設けたことを特徴とする
請求項１記載の原子炉格納容器。

【００３９】(3) 排気管の水貯溜部分に垂直方向に間隔
を持って先端が下部空間部に突出した導水管を複数設け
たことを特徴とする請求項１記載の原子炉格納容器。 (4) 排気管の水貯溜部分に先端が下部空間部に突出して
垂下した導水配管を設けたことを特徴とする請求項１記
載の原子炉格納容器。 (5) 排気管の水貯溜部分より下部空間部に突出した導水
管を設けると共に、この導水管の先端に接続して環状の
導水配管を設置したことを特徴とする請求項１記載の原
子炉格納容器。

【００４０】

【発明の効果】以上本発明によればプール水が貯溜され
ている排気管の一部が、下部空間部に露出または近接し
ているので、万一炉心溶解が発生しても、溶解物の程度
により自動的に排気管を経由して圧力抑制室内のプール
水を溶解物に注入して、溶解物の冷却を行なうことがで
きるため、原子炉格納容器を始め、原子力プラントの安
全性を向上する効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１発明に係る第１実施例の要部拡大断面図
で、（ａ）は縦断面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ矢視断
面図を示す。

【図２】第２実施例の要部拡大断面図で、（ａ）は縦断
面図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ矢視断面図、（ｃ）は
（ａ）のＣ矢視一部切断正面図、（ｄ）は変形例で
（ａ）のＣ矢視一部切断正面図を示す。

【図３】第３実施例の要部拡大断面図で、（ａ）は縦断
面図、（ｂ）は（ａ）のＤ−Ｄ矢視断面図を示す。

【図４】第４実施例の要部拡大断面図で、（ａ）は縦断
面図、（ｂ）は（ａ）のＥ−Ｅ矢視図断面図、（ｃ）は
（ａ）のＦ矢視一部切断正面図を示す。

【図５】第５実施例の要部拡大断面図で、（ａ）は縦断
面図、（ｂ）は（ａ）のＧ−Ｇ矢視断面図を示す。

【図６】第２発明に係る一実施例の要部拡大断面図で、
（ａ）は縦断面図、（ｂ）は（ａ）のＨ−Ｈ矢視断面図
を示す。

【図７】第３発明に係る一実施例の要部拡大縦断面図。

【図８】従来の原子炉格納容器の縦断面図。

【図９】従来の原子炉格納容器の要部拡大縦断面図。

【符号の説明】

１…原子炉格納容器、２…基礎コンクリート、３…原子
炉圧力容器、４，14，17，20，24，27，30…基礎台、５
…床面コンクリート、６…下部空間部、７…プール水、
８…圧力抑制室、９，18，21，25，28，31…排気管、10
…コンクリート、11…上部空間部、12…中間開口、13…
吐出口、16…凸部、19…円形の切欠き、19ａ…角形の切
欠き、22…導水管、23…閉止板、26，29…導水配管、32
…空洞部、33…勾配付きの床面コンクリート。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 原子炉圧力容器を格納すると共にこの原
   子炉圧力容器を据付ける円筒状の基礎台の壁内に埋設し
   て原子炉圧力容器の下部に形成された下部空間部とプー
   ル水を貯溜した圧力抑制室の水貯溜部とを連通する排気
   管を備えた原子炉格納容器において、前記排気管の水貯
   溜部分を下部空間部に露出させたことを特徴とする原子
   炉格納容器。
2. 【請求項２】 原子炉圧力容器を格納すると共にこの原
   子炉圧力容器を据付ける円筒状の基礎台の壁内に埋設し
   て原子炉圧力容器の下部に形成された下部空間部とプー
   ル水を貯溜した圧力抑制室の水貯溜部とを連通する排気
   管を備えた原子炉格納容器において、前記排気管の水貯
   溜部分と下部空間部との間に空洞部を設けたことを特徴
   とする原子炉格納容器。
3. 【請求項３】 原子炉圧力容器を格納すると共にこの原
   子炉圧力容器を据付ける円筒状の基礎台の壁内に埋設し
   て原子炉圧力容器の下部に形成された下部空間部とプー
   ル水を貯溜した圧力抑制室の水貯溜部とを連通する排気
   管を備えた原子炉格納容器において、前記下部空間部の
   床面が前記排気管の位置に対して下り勾配としたことを
   特徴とする請求項１または請求項２記載の原子炉格納容
   器。