JPH0755917B2 - トリメリツト酸無水物とピロメリツト酸二無水物の製造方法 - Google Patents

トリメリツト酸無水物とピロメリツト酸二無水物の製造方法

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JPH0755917B2
JPH0755917B2 JP60118670A JP11867085A JPH0755917B2 JP H0755917 B2 JPH0755917 B2 JP H0755917B2 JP 60118670 A JP60118670 A JP 60118670A JP 11867085 A JP11867085 A JP 11867085A JP H0755917 B2 JPH0755917 B2 JP H0755917B2
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Description

【発明の詳細な説明】 背景 本発明の分野はプソイドキユメンおよびズレンの液相酸
化に関するものである。一面においては、本発明は反応
期間の最後の5%から20%の時間の間、酢酸溶剤と反応
水を抜出し、このようにしてトリメリツト酸(TMLA)ま
たはピロメリツト酸(PA)の最終的濃度を約5%から約
20%だけ増すことから成る酸化工程に関するものであ
る。もう一つの面においては、本発明は反応の初期部分
を半連続式かバツチ式で行ない続いてバツチ式テールア
ウト(tail−out)を実施し、その際、臭素助触媒の大
部分をバツチ式テールアウト段階において添加し、従つ
て多カルボン酸成分とコバルト−マンガン−臭素触媒あ
るいはジルコニウム−コバルト−マンガン−臭素触媒と
の接触時間を短縮し、プソイドキユメンおよびズレンか
らそれぞれTMLAおよびPAの収率を改善する。
酢酸溶媒中の臭素−多価金属触媒は多くの国において多
年の間p−キシレンからのテレフタル酸製造において商
業的に使用されてきた。しかし、酢酸溶剤が存在しない
状態においては、キシレンの一貫流基準での単一フタル
酸(例えばテレフタル酸)の最良収率は米国特許第2,83
3,816によると約20重量%(12.8モル%)である。米国
特許第3,920,735によると、Mn−BrおよびCo−Mn−Brの
触媒系はジルコニウムの添加によつて改善される。しか
し、米国特許第3,920,735の中の表I、II、およびIVに
おいて、説明はされていないが、ジルコニウムを一部添
加するときに供給原料の二酸化炭素への燃焼が増すこと
が例証されている。
説明 我々の新規方法は、方向族環へ結合した2個または2個
より多くのアルキル基をもつ芳香族炭化水素を、コバル
ト、マンガンおよび/または他の可変原子価金属とさら
に臭素とを使用し、ジルコニウムの併存または非併存下
で、液相酸化することに関するものである。我々の新規
発明はプソイドキユメン(PSC)およびズレンを分子状
酸素で以てTMLAまたはPAへ、液相条件においてジルコニ
ウム−コバルト−マンガン−臭素触媒の存在下で酸化す
る方法であり、その場合、ジルコニウム対コバルトの原
子比は1対約10から1対約100の範囲にあり、その方法
は、PSCまたはズレンの半連続式酸化を行なつて多カル
ボン酸濃度がきわめて低くPSCまたはズレンの部分酸化
のみが可能となるようにし、かくして触媒の被毒を回避
しかつ約120℃ないし約175℃から約150℃ないし275℃の
温度における非連続式工程において反応を完了させるこ
とから成る。
好ましい具体化においては、プソイドキユメンまたはズ
レンを分子状酸素で以てそれぞれトリメリツト酸または
ピロメリツト酸へ液相条件下で、ジルコニウム対コバル
トの原子比が約1:10から約1:100であるジルコニウム−
コバルト−マンガン−臭素触媒の存在下において約100
℃から約200℃の範囲の温度において酸化する本方法
は、プソイドキユメンまたはズレンの半連続式またはバ
ツチ式の酸化を実施して、第一段階の臭素添加量が合計
臭素添加量の約10%から約35%であり残りを第二段階に
おいて添加し、合計臭素対金属原子比が約0.10から約2
5.0好ましくは約0.2から約10.0を与えるよう計算される
ようにし、そしてまた、プソイドキユメンまたはズレン
の濃度を低く保つてベンゼン環上の平均で1個だけのメ
チル基がカルボン酸基へ転化されるようにし、従つて従
来の被毒が回避されかつ約120℃ないし175℃から約150
℃ないし約250℃の温度における非連続式工程において
反応を完了させる、ことから成る。
本発明はまたPSCまたはズレンを分子状酸素で以てTMLA
またはPAへ液相条件下でマンガン−臭素触媒あるいはコ
バルト−マンガン−臭素触媒の存在において酸化する方
法を含み、その方法は、PSCまたはズレンの半連続式酸
化を実施してTMLAまたはPAの濃度をきわめて低くPSCま
たはレンズの部分酸化のみを可能とさせるようし、かく
して触媒の被毒を回避し約120℃ないし約175℃から約15
0℃ないし約275℃の温度における非連続式工程において
反応を完了させることから成る。PSCまたはズレンの酸
化のためには、触媒金属すなわち、マンガンあるいはマ
ンガンとコバルト、の合計濃度は約2.0から約15ミリグ
ラム原子の範囲にあり、臭素の濃度はPSCまたはズレン
のグラムモルあたり約1.5から約50ミリグラム原子の範
囲にある。
もう一つの具体化においては、PSCまたはズレンを分子
状酸素で以てTMLAまたはPAへ液相条件下で合計ジルコニ
ウム対コバルトの原子比が約1:10から約1:80であるジル
コニウム−コバルト−マンガン−臭素触媒の存在下にお
いて約100℃から約275℃の範囲の温度において酸化する
我々の方法は、PSCまたはズレンの半連続式酸化を実施
してベンゼン環上の約1個から約2個だけのメチル基が
カルボン酸基へ転化されるようにし、かくして触媒の被
毒を回避しかつ約120℃ないし175℃から約150℃ないし
約250℃の温度における非連続式工程において反応を完
了させることから成る。PSCまたはズレンの各グラムモ
ルに対して、使用触媒金属、すなわちジルコニウムとコ
バルトさらにマンガン、の濃度は合計で約2.0から約15
ミリグラム原子の範囲にあり、使用臭素の濃度は合計で
約1.5から約50ミリグラム原子の範囲にある。好ましく
は、マンガンはマンガンとコバルトとの合計の20%から
約100%である。
ジルコニウムは酸化されつつあるトリメチルベンゼンの
中、あるいは反応溶剤として使用する酢酸の中で可溶で
あるいずれかの形態で反応へ添加できる。例えば、オク
タン酸ジルコニウムまたはナフテン酸ジルコニウムはマ
ンガンおよびコバルトのオクタン酸塩またはナフテン酸
塩と一緒に反応溶剤の非存在下でPSCまたはデユレンの
酸化に使用することができ、そしてZr、Mn、およびCoの
各々はPSCおよびデユレンが酢酸溶剤存在下で酸化させ
るときにその酢酸塩として便利に使用できる。ジルコニ
ウムは商業的ベースで酢酸中のZrO2溶液として入手で
き、そのままで、酢酸を反応溶液として使用する液相酸
化に理想的に適している。
本発明の増強された酸化のための分子状酸素源はO2含量
において空気から酸素ガスまで変り得る。空気は120℃
および275℃までの温度において実施する酸化のための
分子状酸素の好ましい源である。分子状酸素で以て実施
する酸化については、好ましい温度は100℃から200℃の
範囲にある。このような酸化のための最小圧力は反応媒
体、PSCまたはデユレンそのもののいずれか、の70〜80
%あるいはPSCまたはズレンと70〜80%の酢酸を実質上
液相に保つ圧力である。酢酸溶剤は、使用するときに
は、PSCまたはズレンの1部あたり重量基準で1〜10部
の量であることができる。反応熱による蒸発のせいで液
相にないPSCまたはズレンおよび/または酢酸は有利に
は凝縮され、凝縮物は熱除去手段として酸化反応へ戻さ
れそれによつて発熱的酸化反応を温度制御する。PSCま
たはズレン反応剤および/または酢酸溶剤のこのような
蒸発はまたより低沸点の副生水の蒸発を伴なう。液相酸
化から酢酸と反応水を抜出すことの利点を利用すること
を望む場合には、以下で示すとおりに、凝縮物は酸化反
応へ戻さない。
我々の反応はPSCまたはズレンへ適用するとき、きわめ
て困難であり、反応生成物、TMLAまたはPA、が触媒にと
つて毒であるので、PSCまたはズレンの酸化には従来法
においてバツチ式工程としてのみ実施されてきた。バツ
チ式反応は生成物の酸の高濃度が酸化終点近くでのみお
こるので成功するが、一方、連続式酸化においては生成
物濃度は一定の高水準にある。しかし、バツチ式酸化は
酸化のはじまり近くにおける炭化水素濃度が高くかつそ
の酸化速度を制御しにくいので欠点をもつている。この
ことは溶解酸素の低濃度、および収率を、低下させる二
量性の高沸点副生物をつくり出す炭化水素ラジカル反応
の増加に通ずる。PSCまたはズレンのメチル基の熱的に
誘起される脱離がおこつてキシレンが生成し、これらが
実際にジカルボン酸基へ酸化されるようになり、収率低
下につながることもまた知られている。我々の新規の方
法においては、我々はバツチ式酸化および連続式酸化の
両方の困難を回避している。この二段法においては、我
々はまず、(1) ベンゼン環上の約1個また約2個の
メチル基だけが酸化されるようにして触媒毒を回避し、
(2) 炭化水素濃度を低く保つてラジカル二量化反応
の多くを除去し、(3) 温度を十分に低く保つてメチ
ル基の脱離を最少化する、ような方式で半連続式酸化を
実施する。次に、第二段階において、この半連続式酸化
からの生成物質のバツチ式酸化を行なつて酸化終点近く
でのみ毒性の生成物酸の高濃度がおこるようにする。
我々の新規方法は我々の半連続式酸化において使用する
条件の下で主としてジメチル安息香酸を生成することを
我々は確立した。酸化の半連続式部分は適切には酸化の
はじめの30分間の間実施される。我々は表1において示
すとおり、カルボン酸の構造とそれの触媒被毒能力との
間の関係を確立した。表1に記載する実験は特定の種類
の芳香族酸の添加が酸化速度へ及ぼす影響が得られるよ
うに設計した。我々は酸添加時の酸化速度の減少を被毒
効果と定義する。約0.1%の水の濃度において、TMLA、
ヘミメリツト酸、およびPAは触媒金属を溶液から沈澱さ
せることによつて酸化速度を低下させることを我々は発
見している。安息香酸およびフタル酸はこのような効果
をもたない。被毒効果のもう一つのタイプは20%の水の
濃度において観察される(表1のB部を見よ)。被毒効
果はここではフタル酸、トリメリツト酸およびヘミメリ
ツト酸に関して観察されるが、しかしその被毒は触媒の
沈澱によつておこされるのではない。触媒沈澱を伴わな
に被毒は、芳香族環上で相互にオルソ位にある2個のカ
ルボン酸が存在する。触媒の沈澱は芳香族環上で相互に
オルソ位で2個のカルボン酸が存在するがその上にさら
に1個または1個より多くの酸基が存在するときにおこ
り得る。我々の新規な方法はPSCのTMLAおよびトリメリ
ツト酸無水物(TMA)への酸化あるいはズレンのピロメ
リツト酸二無水物(PMDA)への酸化へ適用できる。
この酸化の半連続式部分は多カルボン酸の濃度が低く、
通常は約1〜5モル%であるように実施して、早期の触
媒脱活性化を妨げる。理論的酸素消費量は炭化水素1モ
ルあたり酸素が1モル2.5モルの間のどこかであり、1.5
〜2モルが好ましい。副反応の故に、実際の酸素消費量
はやや高い。また、この半連続式酸化は十分に低い温
度、通常は120℃から約200℃において実施して酸素濃度
を排気ガス中で0.5%以上に保たせ、2〜8%好まし
い。すべての炭化水素を送入したのち、その酸化は非連
続式工程において仕上げられる。この非連続のバツチ式
段階においては、反応の温度を約140℃から約175℃の範
囲の温度から約150℃から約250℃の範囲の最終温度へ上
げて低下する反応速度を補う。この段階において、触媒
の追加量をまた添加してもよい。
PSCあるいはズレンの供給原料からTMAまたはPMDAを製造
する特定的の改善された酸化方法は、酸化反応時間の最
後の5から20%の間に、溶剤と反応の水を抜出すことか
ら成る。我々のTMLAまたはPA回収方法が結晶化段階を含
む場合には、このことは、結晶化器流出液を70〜75%固
形分まで、我々の溶剤抜出し工程が無い場合の50〜60%
固形分の代りに増加させる。フイルターによるTMLAまた
はPAの回収は本方法の使用によつて約92.2%から約97.0
%へ増し、その場合、TMLAまたはPAの回収方法は酸化反
応器流出液の脱水と分溜によるものであり、本新規溶剤
抜出方法はエネルギー節減を可能にする。
PSCまたはズレンのバツチ式酸化においては、反応の発
熱は液体溶剤のいくらかを蒸発させ、それは反応器から
工程空気によつて運び出される。その溶剤は凝縮させ還
流として反応器へ戻す。この液状還流は反応サイクルの
ために再加熱し酸化を完了させるのに十分な高温を保証
させる。反応後、反応器内容物の圧力を抜き、PAまたは
TMLAを結晶化させて50〜60%固形分のスラリー(ポンプ
移送し得る最高固体濃度に近い)を形成させる。その固
体を別し、最終製品へ処理する。液は廃棄され、従
つて著しい収率損失を意味する。
我々の新規の方法によつて具体化される条件の下では、
反応器排気ガスから凝縮される溶液は抜出され反応器へ
還流として戻されない。溶剤抜出しは反応を完了させる
よう十分に高く反応温度を保ち、それにより、還流再加
熱の省略に基づいてエネルギーを節約する。抜出された
溶剤は飽和低級脂肪酸すなわち酢酸よりも水分が多い。
それゆえ、TMLAGおよびPAが酢酸中よりも水の中で10倍
易溶であるので、水分の多い溶剤の抜出しで以て結晶化
器流出液は60%ではなく70%固分まで適切に濃厚化さ
れ、それによつてTMLAとPAをより多く回収し、液を損
失を低減させる。実際においては、70%以上の固形を含
むスラリーはポンプ移送が困難である。操作上の問題を
軽減するために、TMLAまたはPAで以て飽和した十分な
液を結晶化領域へ送り、収率の総括的増大を保ちながら
ポンプ移送性を与える。通常は合計液の約20%から約
80%を結晶化領域へ送る。
凝縮溶剤、酢酸および反応水を酸化反応期間の最後の5
%から約20%の時間の間に抜出すことから成る本発明の
もう一つの別の適当な具体化は、PSCまたズレンに対す
る重量比が約1.0:1.0から約2.5:1.0である酢酸反応媒体
を使つて実施する。金属酸化触媒成分はコバルト、ジル
コニウム、およびマンガン、あるいはコバルトおよびマ
ンガンである。PSCまたはズレンの各グラムモルあたり
の合計金属濃度は約2.0から約15、好ましくは約2.2から
約10ミリグラム原子であつて、約1.5から約5.00、好ま
しくは1.6から約30.0ミリグラム原子の臭素濃度を提供
する臭素源と組合せられる。触媒のマンガン成分は触媒
金属の合計重量を基準に少くとも約10重量%、好ましく
は約14.0から約60.0重量%の範囲にある。使用合計金属
のジルコニウム含量は合計金属の重量で約1.0から約5.
0、好ましくは約1.5から約4.0%の範囲にある。触媒の
コバルト成分は合計金属な約35から約90重量%の範囲に
ある。
PSCまたはズレンをTMLAまたはPAへ接触的に液相空気酸
化するためのもう一つ別の適当な実施様式は臭素成分の
段階的添加である。この改善実施方法はより短時間の総
括的反応サイクルを提供し、金属腐蝕と所望の粗生成物
の汚染を減少し、一方では所望酸の高収率と従来法の特
色であるメチルフタル酸およびホルミルフタル酸の不純
物の低率生成をもたらす。臭素成分のこの改善された段
階添加はPSCまたはズレンに対する金属および酢酸のよ
り低い比率を使用することを可能にし、そして、場合に
よつては粗TMLAあるいはPAからより便利に除去できる低
度の金属および臭素含有不純物の粗TMLAまたはPA生成物
を提供する。臭素段階添加のこの改善実施方式からのそ
の他の利点は以下の開示によつて明らかになる。
酸化流出液中のTMLAまたはPA生成物の高収率を得るだけ
でなくTMLAまたはPA粗生成物を少ない部分酸化不純物で
以てかつまた酢酸の過度の酸化なしで以て回収すること
の可能性を提供するために、PSCまたはズレンをできる
だけ完全にTMLAまたはPAへ酸化することにが特に望まし
い。低不純物の形成はまた望ましい目標であり、それ
は、TMLAおよびPAが酢酸においてかなり可溶性であり、
メチルフタル酸およびホルミルフタル酸の不純物はTMLA
およびPAの溶解度を強めて酸化流出液特にその濃厚液か
ら沈澱する生成物の汚染に通ずるからである。このよう
に、酸化流出液中の部分酸化生成物はこの流出液からの
結晶化によるTMLAおよびPAの沈澱へある制約効果をも
ち、この第一の取得生成物分散後の母液中の残留TMLAお
よびPAの溶質の回収を実施するための必要な追加工程を
必要にさせる。また、不純物の存在はTMLAおよびPAを分
子内無水物として商業的に受け入れ可能の品質で得るた
め粗製TMLAおよびPAの全体の特別処理を必要とする。
PSCまたはズレンのTMLAまたはPAへの接触的液相空気酸
化のための本発明の臭素二段添加は酢酸反応媒体を使用
してPSCまたはズレンの重量比が約1.0:1.0から約2.5:1.
0において実施される。金属酸化触媒成分はコバルト、
ジルコニウム、およびマンガンまたはコバルトおよびマ
ンガンである。グラムモルを基準にしたPSCまたはズレ
ンの合計金属濃度は約2.0から約1.5、好ましくは約2.2
から約10ミリグラム原子であり、約1.5から約50.0、好
ましくは約1.6から約30.0ミリグラム原子の臭素濃度を
提供する臭素源と組合せられる。触媒のマンガン成分は
触媒金属の合成重量を基準に少くとも10重量%、好まし
くは約14.0から約60.0重量%である。使用する合計金属
のうちのジルコニウム含量は合計金属重量の約1.0から
約5.0、好ましくは約1.5から約4.0%の範囲である。触
媒のコバルト成分は合計金属の約35から約90重量%の範
囲にある。
PSCまたはズレンの酸化をバツチ式で実施するときに
は、PSCまたはズレンの全部および酢酸の大部分(90〜9
9%)と触媒成分の初期量は酸化初期温度またはその近
傍、好ましくは約120゜から約165℃において、かつ液相
条件を保つ圧力において装填される。次いで、加圧空気
を反応混合物へ注入し、反応温度は酸化反応によつて発
生する熱によつて約175℃から約225℃へ上昇せしめられ
る。
添加される全臭素は単独臭素源、例えばイオン臭素後
(HBr、NaBr、NH4Brなど)、あるいは臭素の組合せ形
態、例えば臭化ベンジル、四臭化メタンその他のような
有機臭化物であることができる。
我々の新規の方法はコバルト、マンガンおよび/または
その他の可変原子価金属をそれに臭素を加えかつ希望の
場合にはジルコニウムを加えて使用する、PSCまたはズ
レンのTMLAまたはPAへの液相酸化に関するものである。
我々の方法にとつて有用な触媒はジルコニウム−コバル
ト−マンガン−臭素触媒であり、その際、ジルコニウム
対コバルトの分子比は約1対約10から約1対約80であ
り、酸化は約100℃から約220℃の範囲の温度において実
施し、その方法は、第一段階が連続式またはバツチ式で
あつて第一段階での臭素濃度が金属のモルあたり0から
約0.5モルであり残りの臭素が第二段階中で添加される
ようになるよう、プソイドキユメンまたはズレンを酸化
することから成る。臭素の合計添加量は存在する合計金
属触媒の約80から約180重量%である。反応は非連続式
方法で約140℃から約250℃の温度において完了し、そし
て、希望の場合には、溶剤と反応水は反応期間の最後の
5%から約20%の間に、通常は反応の最後の5分から20
分の間に抜出され、かくして、液相酸化反応流出液中に
より高濃度のTMLAまたはPAを残留させる。
PSCまたはズレンを分子状酸素で以てTMAまたはPMDAへ液
相条件下でジルコニウム−コバルト−マンガン−臭素触
媒の存在下において酸化する我々の方法の有利な一つの
具体化においては、ジルコニウム対コバルトの原子比は
約1:10から約1:80であり、初期温度は約100℃から約220
℃の範囲にある。この方法は、第一段階において添加臭
素量が添加されるべき合計臭素の約35重量%以下である
ようにPSCまたはズレンの酸化を実施することから成
る。また、この工程はPSCまたはズレンの部分酸化のみ
を可能にし、従つて触媒の被毒を避け、反応を非連続式
工程において約140℃ないし約175℃から約150℃ないし
約250℃の温度で完了させる。反応時間の最後の5%か
ら約20%の間に、溶剤と反応水を抜出し結晶化器流出液
中に約60から約75重量%の固体を残留させる。
我々の発明を証明する一助として、我々はこのTMLA法の
いくつかのコンピーターシミユレーシヨンを使つて溶剤
抜出しの効果を評価した。最終反応器条件に及ぼす溶剤
抜出し効果は反応器操作のコンピユーターシミユレーシ
ヨンについての次の結果において示される。
上記の結果は、溶剤抜出しが、反応を完了させる十分に
高い反応温度を維持してそれによつて還流再加熱を省略
しエネルギーコストを低減することを示している。水分
の多い溶剤の抜出しは反応器流出液の水分含量を18.0か
ら15.1重量%へ減らす。TMLAまたはPAは水中において酢
酸中よりも10倍可溶であるので、水分の多い溶剤の抜出
しは結晶化および過の操作におけるTMLAまたはPAの回
収を増す。
結晶化操作のコンピユーターシミユレーシヨンの結果を
次に示す。
このデーターは、溶剤抜出の場合、結晶化器流出液のTM
LA含量を60.4から70.2重量%へ増すことができることを
示している。飽和液の循環は実際において、70重量%
TMLA流を60重量%TMLA流へ稀釈してポンプ性を維持する
のに必要である。
PSCまたはズレンを分子状酸素で以てTMLAまたはPAへ液
相条件下でジルコニウム−コバルト−マンガン−臭素触
媒の存在下において酸化する我々の方法の適当な具体化
において、ジルコニウム対コバルトの分子比は約1:10か
ら約1:80である。この方法はPSCまたはズレンの半連続
式またはバツチ式酸化を、第一段階において臭素添加量
が添加されるべき合計臭素の20重量%以下であるように
実施することから成る。反応は非連続式工程において約
120℃ないし約175℃から約150℃ないし約250℃の温度に
おいて完了させる。
もう一つの具体化において、PSCまたはズレンを分子状
酸素で以てTMLAまたはPAへ液相条件下で酸化する我々の
方法はコバルト−マンガン−臭素触媒の存在において実
施される。この方法は第一段階において臭素を全く添加
しないか合計臭素の35%以下が添加されるよう半連続式
またはバツチ式の酸化を実施することから成る。反応は
非連続式工程で約120℃ないし約175℃から約150℃ない
し約250℃の温度において完了する。
我々の新規の段階的臭素添加法は、未反応炭化水素濃度
が実験中全体にわたつてきわめて低く生成物の品質と収
率が改善されるのに十分に高い部分的転化率において半
連続式酸化を実施することにより、さらに改善できると
いうことがここに発見されたのである。酸化のこの半連
続的部分は、TMLAまたはズレンの濃度が低く通常は約1
〜5モル%であつて早期の触媒脱活性化が妨げられかつ
臭素濃度がゼロまたは転化全臭素の35%以下であるよう
に、実施される。添加される合計の臭素はコバルトの1
モルあたり約0.5から約1.5モルである。このように、理
論的酸素消費量は炭化水素1モルあたり1から2.5モル
の間のO2であり、1.5〜2モルが好ましい。副反応のた
めに、実際の酸素消費量はやや高い。また、半連続式酸
化は十分低い温度、通常は約120℃から約200℃において
実施して排気ガス中で0.5%をこえる酸素濃度を維持さ
せてもよく、2〜8%が好ましい。全炭化水素をポンプ
移入したのち、酸化はバツチ式で仕上げられる。そのバ
ツチ式段階において、反応の温度は約140℃ないし約175
℃から約150℃ないし約250℃へ上げて低下する反応速度
を補償させる。この段階において、触媒中で用いる臭素
の全部または少くとも65%が添加される。
明らかに、3個のメチル基の1個が酸化された化学種
(ジメチル安息香酸)がまず形成され、それらの濃度は
15〜30分で最高である。モノメチルジカルボン酸もまた
早期に形成されるが、しかしそれは約45分において工程
中でピークに達する。所望生成物、TMLA、は約45分まで
は顕著な濃度で言われないが、しかし、急速に増えて79
分におけるこの工程の終りにおいて最大値に達する。
一連のパイロツトプラント実験を設計してPSCの半連続
式酸化過程中の中間体としてTMLA生成物の水準を測定し
た。これらの実験はPSCの半連続式酸化中の各種の時間
において反応を中止することによつて実施した。実験条
件はすべての実験について同等であり得られた成分デー
ターを表3に列記する。さらに、主な中間体(ジメチル
安息香酸とメチル二塩基酸)とTMLAの%の水準を反応時
間とともにプロツトする。
これの部分酸化実験のほかに、我々はPSCまたはズレン
の半連続式酸化を基づく収率および生成物品質の利点を
取出す実験を実施した。これらの実験の結果は表4に示
され、それらは収率および生成物品質の顕著は利点がバ
ツチ式でなく半連続的様式で操作することによつて得ら
れることを示している。特定的に、二つの比較を行な
い、一つは低空気率で以て出発し飽和値に達し次いで減
少する商業的プリペンジヨン・エア・ランプ(preventi
on air ramp)を使用し、もう一つは一定の高い空気割
合を使つて酸素不足を最小化する。この空気傾斜供給
(air ramp)の比較において、半連続式酸化は0.8重量
%の収率利得が得られ、最終のエステルカラー(ester
color)はバツチに比べて65%だけ減少する。一定の高
空気率においては、収率差は2.4%であり、カラーはこ
こでも実質的に減少する。
以下の実施例は本発明の好ましい具体化を例証するもの
である。これらの実施例は例証目的だけのためであり、
本発明の条件および領域に関して完全に規定的なものと
考えていない。
表1の情報は10.0mlのプソイドキユメンを100mlの酢酸
中でCo/Mn/Br触媒(0.500gおよび0.492gのコバルト(I
I)およびマンガン(II)の酢酸塩四水塩と0.413gの臭
化ナトリウム)を使用し、95℃および空気の1.0気圧に
おいて酸化することによつて得られた。酸化速度は、酸
化された物質の濃度従つて酸化速度が2〜3時間本質上
一定のままであるよう十分におそい。この時間の間に、
水と芳香族濃度は反応フラスコの中への適切な添加によ
つて瞬間的に変えることができる。酸化速度は0〜7ml/
分の範囲であつた。
実施例 21. 2のチタンオートクレーブへはじめに15gのプソイド
キユメン、2.08gのHBr、2.68gの酢酸コバルト、0.60gの
酢酸マンガン、399gの酢酸、21gの蒸溜水、0.35gの混合
稀土類炭酸塩、および0.106gの17%ジルコニウム含有酢
酸溶液を装填した。この混合物の温度を132℃とし、150
psing(10.5kg/cm2・ゲージ)の初圧においてプソイド
キユメンを反応器へ8.2g/分の速度で25.5分間ポンプで
送り込んだ。プソイドキユメンが反応器へ入りはじめた
時点で空気気流を送り込み、酸化がはじまつた。
排気中の酸素を2〜5%の水準において保つて酸素不足
によつておこされる副反応を最少化させ、温度をゆつく
りと、20分で150℃へそして45分で175℃へ傾斜をつけて
上げた。67分におけるこの実験の終り(排気中の酸素濃
度の急速上昇によつて示される)までその水準において
温度を保つた。さらに、小濃度のマンガンとジルコニウ
ムを含むテールアウト溶液をゆつくりと、22分で添加し
はじめ、67分において終了した。
反応器内容物を次に冷却し、溶剤を蒸発させ、固体生成
物をTMLA(所望生成物)と低沸および高沸不純物につい
て分析した。
表2は基本ケースのバツチ式実験といま記述の半連続式
実験との比較を示している。収率と生成物品質の両方が
著しく改善され、燃焼が実質的に減少したことは明らか
である。TMLA収率、低沸物および高沸物はすべて粗TMLA
(乾燥した全反応器流出液)の重量%である。二酸化炭
素の%はプソイドキユメンのモルパーセントである。
1.バツチ工程 2.はじめの基本ケースの触媒水準の倍を使用し、実験全
体を通じて10〜30℃の低温計画で実施した半連続式工
程。基本ケースの場合と同じく、テールアウト触媒溶液
を実験時間のはじめの22分後に添加した。PSCは実験の
はじめの25分の間に反応器の中へポンプで送り込んだ。
3.乾燥した合計の反応器流出液から分析。
実施例 22. 2のチタン反応器へ次のものを装填した:399gの氷酢
酸、21gのH2O、15gのPSC、1.56gのHBr(48%)、2.01g
の酢酸コバルト(II)・4H2O、0.45gの酢酸マンガン(I
I)・4H2Oおよび0.08gの酢酸ジルコニウム溶液(17%Z
r)。反応器内容物を次に120℃へ加熱し、150psig(10.
5kg/cm2・ゲージ)へ加圧し、空気の次に0.68立方フイ
ート/分の大約の速度で反応器中へ吹込んだ。同時に、
PSCを240mlのPSCが添加されてしまうまで(〜25.7
分)、560ml/時の速度で反応器中へポンプで送り込ん
だ。空気の速度は約0.68から0.75立方フイート/分に25
分まで保ち、そこで0.80立方フイート/分のピーク速度
に達した。良好な結果を得る鍵は排気中の酸素をできる
だけ長く2.5%以上に保つことである。10分の時点にお
いて、圧力を200psig(14kg/cm2・ゲージ)へ上げ、30
分の時点で250psig(17.5kg/cm2・ゲージ)へ上げ、次
いで圧力を傾斜をつけて徐々に下げ55分の時点で400psi
g(28kg/cm2・ゲージ)の最終圧とした。50分の時点に
おいて、排気酸素が増え反応の終点あるいはテールアウ
ト部分を示す。空気割合を次に50分から70分まで約0.5
立方フイート/分へ勾配をつけて下げた。排気酸素が約
16.7%に達したとき(79分)、工程を停止し生成物を冷
後取出す。温度計画は時間ゼロにおける120℃から45分
の時刻における175℃へ定常的に傾斜させて最終温度が1
75℃(45〜79分)であつた。この作業において我々はテ
ールアウト触媒を使用しなかつたけれども、工程時間を
短縮するのに用い得ることを認めるべきである。テール
アウト触媒は氷酢酸−水とZrおよびMnの酢酸塩との混合
物であり、通常は20〜25分から工程中へ終るまで添加す
る。第3の実験1〜5は実施例22で示すとおりに実施し
た。実施例22は表3の実験5である。
実施例 23. 溶剤抜出しの実施可能性を実験的に決定するために一連
の実験を実施したが、これらのケースを表6に列記す
る。溶剤抜出しは約10分間の工程がまだ残るまで標準の
バツチ式酸化を行なうことによつて実施した。この時点
において濃縮物のすべてが反応器から取出される。代表
的には、全溶剤の30−40%がこの期間中に除かれる。濃
縮物の分析は、それが33%のH2Oと67%の酢酸であるこ
とを示している。
表1は二つの溶剤抜出実験の結果を二つの基本ケースの
バツチ式実験の結果と一緒に示している。これらの実験
中の圧力および温度の計画において小差があるにもかか
わらず、これら四つの実験の各々についての生成物分布
は本質上同等である。それゆえ、これらの実験は溶剤抜
出しが生成物品質あるいは反応器収率に悪影響を及ぼさ
ないことを示している。反応器からTMLAの収率に影響が
なくかつ溶剤中の収率損失がはるかに少ないので、TMLA
の総括的収率が本発明の結果として実質上増加すること
が明らかである。
実施例 24. 表7に、いくつかの臭素段階添加実験からの結果をまと
めたが、段階的に添加される臭素量は65から100%の範
囲にある。さらに、商業的操業と密接に似ている基本ケ
ースのバツチも含めた。明らかに、高沸不純物の重量%
は反応器へはじめに装填する臭素量を減らすにつれて減
少する。同時に、生成物中のTMLAのパーセントが増すこ
とが見られる。
これらのデーターは、収率と生成物品質との実質的利点
が臭素を反応器へ段階添加することによつて得られるこ
とを示している。はじめに添加されるべき臭素の最適量
は約10−20%である。この量が反応の完了を保証するか
らである。
これらの反応は約150℃から約175℃の開始温度で以てバ
ツチ式で実施する。添加されるべき合計臭素の約0−35
%を初期反応混合物へ添加する。残量の臭素は酢酸溶媒
中でマンガンおよびジルコニウムをまた含むテールアウ
ト触媒混合物へ添加する。このテールアウト混合物を反
応が進行するにつれて反応混合物へゆつくりと添加す
る。好ましくは、臭素の大部分を含むテールアウト混合
物を、工程の開始時から終りまでゆつくりと定常的に速
度で添加する。臭素段階的添加の第一の利点は収率と生
成物に関する利得が低い工程温度あるいは高い空気割合
に頼ることなく得られるということである。
実施例 25. 表8に、TMLAの収率と品質に及ぼす臭素段階的添加の効
果を示すデーターをまとめた。収率はすべてバツチ式酸
化へ装填したPSCを基準にしている。バツチ式酸化反応
器へ100重量部のPSCを180部の90%酢酸、および、臭化
水素を使用して0.275部の臭素を助触媒とする0.20部の
コバルト、0.05部のマンガン、0.005部のジルコニウム
の初期触媒と一緒に装填した。この初装填物を約160℃
の温度へ加熱し、次いで空気を導入した。約20分酸化
後、テールアウト触媒を酸化反応混合物へ約35分にわた
つて継続的に添加した。このテールアウト触媒中に装填
する追加の全触媒は0.01部のマンガンと0.005部のジル
コニウムであつた。酸化反応混合物からくる排気ガスの
酸素含量が約10%以上へ急速に増すときに酸化を終了し
た。8個のこれらの実験の結果を平均し、これらの平均
は表8中の参照No.81で報告されている。
再び、バツチ式酸化反応器へ100重量部のPSCと180部の9
0%酢酸を装填した。反応器へ添加した触媒の初装填は
0.20部のコバルト、0.05部のマンガン、および0.005部
のジルコニウムであつたが、0.055部だけの臭素で以て
促進させた。
ここでも、初期装填物を約160℃の温度へ加熱し、次い
で空気を導入した。約3分間酸化後、テールアウト触媒
を酸化混合物へ約52分にわたつて継続的に添加した。テ
ールアウト触媒の中で装填される追加の全触媒はここで
も0.01部のマンガン、0.005部のジルコニウム、および
四臭化エタンを臭素源とする0.34部の臭素であつた。排
気酸素が約10%以上へ急速に増加するとき、酸化の停止
した。5個のこのような実験の結果を平均し、これらの
平均値を表8中で臭素段階添加の項において報告されて
いる。
臭素の段階的添加なしの8個の反応において得られたTM
LAの平均収率は炭化水素供給原料中のPSCを基準にして
も87.4モル%である。臭素段階添加を行なう比較条件下
における5個の反応において得られるTMLAの平均収率は
89.5モル%である。臭素段階添加を用いる方法は臭素段
階添加を用いない同じ方法よりも2.5%高い収率を得
る。臭素段階添加方法は中間体酸化生成物を1/3だけ減
少させた。
実施例 26. 追加的利益を得るためにバツチ式でなく半連続式の酸化
において臭素の段階添加をまた用いることができる。
表9および表10において、二つの異なる温度領域のおけ
る実施するPSCの半連続式酸化に及ぼす臭素段階添加の
効果を示すために、いくつかのPSC酸化実験からの結果
をまとめた。160℃から210℃の範囲内の温度で実施した
酸化の結果は表9に示す。120℃から175℃の低い酸化温
度範囲は表10の結果を得るのに使用した。
実施例 27. 段階的操作のこれらの実施例においてズレンを酸化し
た。188gのズレン、400gの酢酸、21gの水、1.6gの酢酸
コバルト(II)四水塩、0.50gの酢酸マンガン(II)四
水塩、0.26gの48%臭化水素酸水溶液、および0.0090gの
ジルコニウム(アセテート酸化物として)を2のオー
トクレーブの中に入れた。反応器を窒素流下で140℃へ
加熱した。反応を次に、空気流を0.78立方フイート/分
の速度で反応器中に通すことによつて開始させた。温度
は反応器中に含まれるコイルを通じて水を通すことによ
つて調節した。開始の時点のおいて、追加の溶剤および
触媒の流れを反応器へ0.50ml/分の一定速度において添
加した。この溶液は1.16gの酢酸マンガン(II)四水
塩、60gの水、0.13gのジルコニウム(アセテート酸化物
として)、11.44gの48%臭化水素酸水溶液、および328g
の酢酸、から成り立つていた。温度と圧力は次の洋式で
段階的に変化させた。
この実験と、触媒濃度を2倍および4倍にした類似実験
の結果を表11に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 63/313 (72)発明者 ユルゲン・クラウス・ホルツハウアー アメリカ合衆国イリノイ州60540,ナパー ビル,サンセツト・ドライブ 751 (72)発明者 ピーター・ハンプトン・キルナー アメリカ合衆国イリノイ州60656,シカゴ, ノース・イースト・リバー・ロード 5139,アパートメント 371 (72)発明者 ウオルター・パーテンヘイマー アメリカ合衆国イリノイ州60540,ナパー ビル,ノース・シエナンドアー 5183 (72)発明者 ウエイン・ポール・シヤメル アメリカ合衆国イリノイ州60565,ナパー ビル,マーケツト・アベニユー 1513 (56)参考文献 特開 昭57−167942(JP,A) 特開 昭50−18434(JP,A)

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液相条件下で、コバルト源、マンガン源及
    び臭素源を含み、ジルコニウム源が併存するか又は併存
    しない触媒の存在下において、100〜250℃の範囲の温度
    で、プソイドキュメン又はズレンを含む供給源料を分子
    状酸素の源で以て2段階で接触酸化することによって、
    プソイドキュメン又はズレンをそれぞれトリメリット酸
    又はピロメリット酸に転化する方法であって、 第1段階をバッチ式か半連続式で行い、第2段階をバッ
    チ式で行い、合計臭素の10〜35重量%を第1段階で加
    え、残りを第2段階で加えるように臭素の添加を行い、
    第2段階における温度が175〜250℃であり、第1段階に
    おける温度が100〜165℃であり、臭素成分の2段階添加
    を、分子状酸素の源を供給源料に導入しながら行うこと
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】触媒が、プソイドキュメンまたはズレンの
    グラムモルあたり2〜15ミリグラム原子の合計金属を提
    供するジルコニウム、コバルトおよびマンガンから成る
    一種以上の重金属酸化触媒と、プソイドキュメンまたは
    ズレンのグラムモルあたり合計で1.5〜50ミリグラム原
    子の合計臭素を提供する臭素源とを含む特許請求の範囲
    第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】触媒が、ジルコニウム、コバルト、および
    マンガンを含みその際、ジルコニウム含量が1〜5重量
    %であり、マンガン含量が14〜25重量%であり、コバル
    ト含量が70〜90重量%であり、各金属の存在量は存在す
    る合計金属の重量%で与えられている、一種または一種
    より多くの重金属酸化触媒と、存在する合計金属触媒の
    100〜160重量%の添加臭素の合計重量比を提供する臭素
    源とを含む特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】酸化が酸化帯域中で酢酸溶剤の中でおこ
    り、酸化帯域中において酢酸とプソイドキュメンまたは
    ズレンとの重量比が1.0〜2.5:1.0の範囲にあり、そし
    て、触媒が、プソイドキュメンまたはズレンのグラムモ
    ルあたり2〜15ミリグラム原子の合計金属を提供するコ
    バルト−マンガン−臭素触媒と、プソイドキュメンまた
    はズレンのグラムモルあたり1.5〜50ミリグラム原子の
    合成臭素を提供する臭素源とを含む特許請求の範囲第1
    項に記載の方法。
  5. 【請求項5】酸化が酸化帯域中で酢酸溶剤の中でおこ
    り、その酸化帯域において、酢酸とプソイドキュメンま
    たはズレンとの重量比が1.0〜2.5:1.0の範囲にあり、触
    媒がジルコニウム−コバルト−マンガン−臭素触媒であ
    り、ジルコニウム対コバルトの原子比が1:10〜1:100で
    ある特許請求の範囲第2項に記載の方法。
  6. 【請求項6】液相条件下で、コバルト源、マンガン源及
    び臭素源を含み、ジルコニウム源が併存するか又は併存
    しない触媒の存在下において、100〜250℃の範囲の温度
    で、プソイドキュメン又はズレンを含む供給原料を分子
    状酸素の源で以て2段階で接触酸化することによって、
    プソイドキュメン又はズレンをそれぞれトリメリット酸
    またはピロメリット酸に酸化する方法であって; 第1段階の酸化は、100℃〜200℃の温度において実施す
    る半連続式酸化であり、従って各ベンゼン環上の平均で
    1個〜2個だけのメチル基がカルボン酸基へ転化されて
    かくして触媒被毒を回避し、そして、140℃〜175℃から
    150℃〜250℃の温度におけるバッチ式酸化工程におい
    て、部分酸化プソイドキュメンまたはズレンのトリメリ
    ット酸またはピロメリット酸それぞれへの酸化を完了さ
    せ、そして、臭素成分の添加を段階的に実施し、合計臭
    素の10〜35重量%を第1酸化段階において添加し、残り
    を第2酸化段階において添加するようにし、臭素の2段
    階添加を、分子状酸素の源を供給原料に導入しながら行
    うことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】触媒が、プソイドキュメンまたはズレンの
    グラムモルあたり2から15ミリグラム原子の合計金属を
    提供するジルコニウム、コバルトおよびマンガンから成
    る一種以上の重金属酸化触媒と、プソイドキュメンまた
    はズレンのグラムモルあたり合計で1.5から50ミリグラ
    ム原子の合計臭素を提供する臭素源とを含む特許請求の
    範囲第6項に記載の方法。
  8. 【請求項8】触媒が、ジルコニウム、コバルト、および
    マンガンを含みその際、ジルコニウム含量が1〜5重量
    %であり、マンガン含量が14〜25重量%であり、コバル
    ト含量が70〜90重量%であり、各金属の存在量は存在す
    る合計金属の重量%で与えられている、一種または一種
    より多くの重金属酸化触媒と、存在する合計金属触媒の
    100〜160重量%の添加臭素の合計重量比を提供する臭素
    源とを含む特許請求の範囲第6項に記載の方法。
  9. 【請求項9】酸化が酸化帯域中で酢酸溶剤の中でおこ
    り、その際酢酸とプソイドキュメンまたはズレンとの重
    量比が1.0〜2.5:1.0の範囲にあり、そして、触媒が、プ
    ソイドキュメンまたはズレンのグラムモルあたり2〜15
    ミリグラム原子の合計金属を提供するコバルト−マンガ
    ン−臭素触媒と、プソイドキュメンまたはズレンのグラ
    ムモルあたり1.5〜50ミリグラム原子の合計臭素を提供
    する臭素源とを含む特許請求の範囲第6項に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】酸化が酸化帯域中で酢酸溶剤の中でおこ
    り、その際酢酸とプソイドキュメンまたはズレンとの重
    量比が1.0〜2.5:1.0の範囲にあり、触媒がジルコニウム
    −コバルト−マンガン−臭素触媒であり、ジルコニウム
    対コバルトの原子比が1:10〜1:100である特許請求の範
    囲第7項に記載の方法。
  11. 【請求項11】液相酸化によって蒸発する物質を液とし
    て濃縮させることによって反応熱を液相から除去するよ
    うに酸化を実施し、その際、凝縮物を酸化反応のはじめ
    の80〜95%の間酸化反応へ戻し、凝縮物を酸化反応の最
    後の5〜20%の間酸化から抜き出す特許請求の範囲第6
    項に記載の方法。
  12. 【請求項12】触媒が、プソイドキュメンまたはズレン
    のグラムモルあたり2から15ミリグラム原子の合計金属
    を提供するジルコニウム、コバルトおよびマンガンから
    成る一種以上の重金属酸化触媒と、プソイドキュメンま
    たはズレンのグラムモルあたり合計で1.5から50ミリグ
    ラム原子の合計臭素を提供する臭素源とを含む特許請求
    の範囲第11項に記載の方法。
  13. 【請求項13】触媒が、ジルコニウム、コバルト、およ
    びマンガンを含みその際、ジルコニウム含量が1〜5重
    量%であり、マンガン含量が14〜25重量%であり、コバ
    ルト含量が70〜90重量%であり、各金属の存在量は存在
    する合計金属の重量%で与えられている、一種または一
    種より多くの重金属酸化触媒と、存在する合計金属触媒
    の100〜160重量%の添加臭素の合計重量比を提供する臭
    素源とを含む特許請求の範囲第11項に記載の方法。
  14. 【請求項14】酸化が酸化帯域中で酢酸溶剤の中でおこ
    り、その際酢酸とプソイドキュメンまたはズレンとの重
    量比が1.0〜2.5:1.0の範囲にあり、そして、触媒が、プ
    ソイドキュメンまたはズレンのグラムモルあたり2〜15
    ミリグラム原子の合計金属を提供するコバルト−マンガ
    ン−臭素触媒と、プソイドキュメンまたはズレンのグラ
    ムモルあたり1.5〜50ミリグラム原子の合計臭素を提供
    する臭素源とを含む特許請求の範囲第11項に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】酸化が酸化帯域中で酢酸溶剤の中でおこ
    り、その際酢酸とプソイドキュメンまたはズレンとの重
    量比が1.0〜2.5:1.0の範囲にあり、触媒がジルコニウム
    −コバルト−マンガン−臭素触媒であり、ジルコニウム
    対コバルトの原子比が1:10〜1:100である特許請求の範
    囲第12項に記載の方法。
  16. 【請求項16】酸化が酢酸溶剤中の2段法であり、触媒
    がプソイドキュメン又はズレンのグラムモルあたり2〜
    15ミリグラム原子の合計金属を提供するジルコニウム、
    コバルト及びマンガンを含む1種又は1種より多くの重
    金属酸化触媒と臭素源とを含み、かつ、第1の酸化が、
    各ベンゼン環上の平均で1個〜2個だけのメチル基がカ
    ルボン酸基へ添加されて触媒被毒が回避されるように10
    0〜200℃の温度において実施され、部分酸化プソイドキ
    ュメン又はズレンのそれぞれトリメリット酸又はピロメ
    リット酸への酸化をバッチ式工程において140〜175℃か
    ら150〜250℃5の温度において完了させる特許請求の範
    囲第1項に記載の方法。
  17. 【請求項17】酸化が酢酸溶剤中で起こり、酢酸対プソ
    イドキュメン又はズレンの重量比が1.0〜2.5:1.0の範囲
    にあり、触媒がジルコニウム−コバルト−マンガン−臭
    素触媒であり、ジルコニウム対コバルトの原子比が1:10
    〜1:100である特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】酢酸対プソイドキュメン又はズレンの重
    量比が1.0〜2.5:1.0の範囲にあり、触媒がジルコニウム
    −コバルト−マンガン−臭素触媒であり、ジルコニウム
    対コバルトの原子比が1:10〜1:100である特許請求の範
    囲第16項に記載の方法。
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