JPH0753957A - 錫酸ハフニウム系蛍光体組成物及びx線増感紙 - Google Patents

錫酸ハフニウム系蛍光体組成物及びx線増感紙

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JPH0753957A
JPH0753957A JP6102408A JP10240894A JPH0753957A JP H0753957 A JPH0753957 A JP H0753957A JP 6102408 A JP6102408 A JP 6102408A JP 10240894 A JP10240894 A JP 10240894A JP H0753957 A JPH0753957 A JP H0753957A
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hafnium
ray
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ユージン スミス キール
Barbara J Fisher
ジェイ.フィッシャー バーバラ
Philip S Bryan
スティーブン ブライアン フィリップ
Paul M Hoderlein
マシュウ ホダーレイン ポール
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 X線増感紙に有用な高密度蛍光体組成物を提
供する。 【構成】 該蛍光体組成物は、以下の式を満たす素成分
及び酸素を含む。 〔(Hf1-z Zrz 1+x Sn1-x 1-y Ti2y 上式中、xは−0.4〜0.95の範囲にあり、2yは
0〜0.5の範囲にあり、zは0〜0.5の範囲にあ
り、そして該蛍光体は斜方晶構造を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線増感紙用の蛍光体
組成物に、またこうした蛍光体を利用したX線増感紙に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、患者に対するX線照射量を低
減させるために、ハロゲン化銀含有放射線写真用フィル
ムにはX線増感紙が組み合わされて用いられている。増
感紙は、典型的には支持体と蛍光体層とから成る。ハロ
ゲン化銀よりも効率良くX線を吸収する蛍光体層は、受
けたX線の画像パターンに対応する画像パターンで放射
線写真要素の隣接したハロゲン化銀乳剤層へより長波長
の輻射線を放射することができる。
【0003】蛍光体によるX線の吸収効率は、蛍光体結
晶の密度にある程度は起因する。蛍光体の密度が高いほ
ど、軽量の組成物よりも効率的に輻射線を吸収する。あ
りふれた蛍光体組成物の一つであるガドリニウムオキシ
スルフィド(Gd2 2 S)の密度は7.3g/cm3
である。密度がさらに高い有用な蛍光体ホスト化合物を
各種開発することが望まれている。というのも、理論的
には、このような蛍光体に対してはより薄い増感紙を使
用することができ、解像度の向上が得られるからであ
る。
【0004】このような高密度のルミネッセント組成物
がいくつか知られている。例えば、チタン賦活酸化ハフ
ニウムの密度は9.7g/cm3 である。この種の蛍光
体組成物は米国特許出願第4,988,880号明細書
に記載されている。その他の高密度蛍光体組成物とし
て、ゲルマニウム酸ハフニウムやタンタル酸ルテチウム
が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それぞれ放射する電磁
スペクトルの波長が異なる様々な増感紙が存在する。そ
の結果、各種波長で放射する高密度蛍光体組成物に対す
るニーズが存在する。また、発光強度が改善されている
蛍光体に対してもニーズがある。
【0006】
【課題を解決するための手段】酸化ハフニウムまたは酸
化錫が典型的に生み出す結晶構造のいずれとも異なる結
晶構造を生ぜしめる特定の化学量論比率の錫酸ハフニウ
ムを我々は意外にも発見した。通常、酸化ハフニウムは
単斜晶構造を、また酸化錫は正方晶構造をとるが、本発
明の組成物は斜方晶構造を示す。斜方晶をもたらすこれ
らの組成物は、優れた密度と発光特性を示す。
【0007】本発明の蛍光体は、以下の式: 〔(Hf1-z Zrz 1+x Sn1-x 1-y Ti2y (上式中、xは−0.4〜0.95の範囲にあり、2y
は0〜0.5の範囲にあり、zは0〜0.5の範囲にあ
り、そして前記蛍光体は斜方晶構造を含む)を満たす素
成分及び酸素を含む。
【0008】本発明の錫酸ハフニウム系蛍光体では、ハ
フニウム:錫=7:3の原子比率をとる(すなわち、H
7 Sn3 20に相当する)場合に、形成される斜方晶
のパーセントが最大になる。同様の効果は、7:3の量
論比率付近(例えば、8:2や6:4)にある組成物で
も認められる。この斜方晶に影響を及ぼすことなく、一
部のハフニアや錫をチタンのような賦活物質で置換する
といった小さな置換を行うことは可能である。さらに、
ジルコニウムを含まない純粋なハフニウムを得ることは
困難である。しかしながら、ハフニウムを置換するジル
コニウムの原子パーセントが50%にまで至る場合でさ
えも相当量の斜方晶がなおも存在し、蛍光体の発光強度
に有意な影響を及ぼすことはない。本発明の錫酸ハフニ
ウム系蛍光体は、高密度(8.8g/cm3 )のホスト
蛍光体をもたらし、その発光帯域の中心は490nmに
ある。
【0009】本発明によると、斜方晶構造を示す錫酸ハ
フニウム系ホスト蛍光体組成物が提供される。本発明の
蛍光体は、以下の式: 〔(Hf1-z Zrz 1+x Sn1-x 1-y Ti2y (I) (上式中、xは−0.4〜0.95の範囲にあり、2y
は0〜0.5の範囲にあり、zは0〜0.5の範囲にあ
る)を満たす素成分及び酸素を含む。より好ましくは、
xは−0.4〜0.8の範囲にあり、2yは0.000
1〜0.2の範囲にあり、そしてzは0〜0.1の範囲
にある。
【0010】通常、酸化ハフニウムは単斜晶構造を、ま
た酸化錫は正方晶構造をとるが、本発明の組成物は斜方
晶構造を示す。好ましくは、本発明の蛍光体は、実質的
に単相の斜方晶構造を含む。「実質的に単相」とは、
「A METHOD OF QUANTITIVE ANALYSIS WITHOUT STANDARD
S 」[L.S. Levin, S. Appl. Crys., Vol. 10, pp. 147-
150 (1990)] に記載されている方法で測定した場合に、
存在する斜方晶の強度比が50%以上であることを意味
する。その強度比は60%以上であることが好ましく、
さらには70%以上であることが最も好ましい。斜方晶
構造をもたらす本発明の組成物は優れた密度と発光特性
を示す。
【0011】斜方晶相を含有する錫酸ハフニウム蛍光体
は、以下の関係式を満たす: D1+x Sn1-x (II) 上式中、Dはハフニウム及び/又はジルコニウムであ
り、xは−0.4〜0.95の範囲にある。xは−0.
2〜0.8の範囲にある方が好ましい。
【0012】本発明の好ましい実施態様では、錫酸ハフ
ニウムジルコニウム蛍光体はチタンで賦活されている。
本発明のチタン賦活化蛍光体は、電磁スペクトルの40
0〜650nmの領域において主に放射することがで
き、その中心は主として490nm付近にある。これら
のチタン賦活化蛍光体は、改善された発光強度を示す。
ハフニウム、ジルコニウム及び錫が上記比率で存在して
いる限り、本発明のチタン賦活化蛍光体は斜方晶構造を
も示す。
【0013】単相斜方晶から本質的に成る好ましい蛍光
体組成物は以下の式で示される。 〔(Hf0.99Zr0.011.4 Sn0.6 1-y Ti2y4 しかしながら、先にも述べたように、(Hf1-z
z )対Snの比率が正確に7:3でなくても、実質的
に単相の斜方晶は形成される。(Hf1-z Zrz )対S
nの比率は8:2〜6:4の範囲をとることができ、そ
れでもなお比較的高い強度レベルが得られる。例えば、
従来のチタン賦活化ハフニウム/ジルコニウム系蛍光体
と比較した場合、発光強度を18%向上させることが可
能である。チタン賦活物質は以下の関係式を満たすこと
が好ましい。 〔D1+x Sn1-x 1-y Ti2y (III) 上式中、D及びxは先に定義したとおりであり、そして
2yは0〜0.5の範囲にある。2yは、0.0001
〜0.4の範囲にあると好ましく、また0.001〜
0.1の範囲にあると最も好ましい。
【0014】ハフニウムとジルコニウムの比率は幅広く
変化させることができるが、ジルコニウム含有量をハフ
ニウム含有量よりも少なくすることが好ましい。
【0015】本発明を実施する際には、不純物としての
ジルコニウムを除いて意図的にジルコニウムを導入する
ことなく、得られる範囲で最も純度の高いハフニウムを
使用してもよいが、本発明の利点を実現するために高純
度ハフニウムを使用するという多大な出費を招く必要は
ない。例えば、ジルコニウム濃度が3×10-4モルZr
/モルHf未満である光学グレードのハフニアを使用す
ることは、本発明の実施には必要ではなく、また好まし
いものでもない。
【0016】本発明の組成物では、ハフニウムとジルコ
ニウムの含有量は、以下の関係式を満たすことが好まし
い。 Hf1-z Zrz (IV) 上式中、zは0〜0.5の範囲にある。zは0〜0.1
の範囲にあることが好ましく、また0.0001〜0.
005の範囲にあることが最も好ましい。
【0017】本発明の好ましい態様では、蛍光体はハフ
ニウムと、ジルコニウムと、錫と、チタンと、酸素とか
ら本質的に成る。ハフニウム、ジルコニウム及び錫はそ
れぞれ蛍光体において4価(+4)の酸化状態で存在す
るので、これら金属の各原子(単独または組合せ)に対
して2個の酸素原子が存在する。本発明のチタン賦活化
錫酸ハフニウムジルコニウム系蛍光体を使用して、増感
紙を形成することができる。増感紙は、粒状のチタン賦
活化錫酸ハフニウムジルコニウム系蛍光体とその蛍光体
粒子用バインダーとを含有する蛍光体層を塗被した支持
体を含むことが典型的である。チタン賦活化錫酸ハフニ
ウムジルコニウム系蛍光体は、蛍光体層において、常用
のいずれの粒径範囲及び分布で使用してもよい。一般
に、使用する蛍光体結晶の平均粒径が小さいほど、得ら
れる解像度は増加する。好ましい平均粒径は0.5μm
〜40μmの範囲にあり、また1μm〜20μmの範囲
にあるとさらに好ましい。
【0018】本発明の蛍光体の製造方法は重要ではな
く、蛍光体を製造するために通常採用されている方法や
技法のいずれでも適用可能である。
【0019】本発明の蛍光体組成物を製造するための好
ましい実施態様では、市販の錫源、ジルコニウム源及び
ハフニウム源を、固体として均質に混合するかまたは共
通溶剤に溶解した後、共沈させる。出発物質は、焼成時
に金属及び酸素原子のみが残留物として残存し、その他
の化合物部分は熱分解されるかそうでなければ焼成時に
とばされるように選ばれる。
【0020】錫の好ましい出発物質はシュウ酸錫(Sn
2 4 )であり、一方でハフニウムの好ましい出発物
質はシュウ酸ハフニウム水和物(H2 HfO(C
2 4 2水和物)である。(適当な出発物質の置換に
よる)本発明の蛍光体組成物の形成に有用なその他の代
表的且つ例示的なハフニウム及びジルコニウムの出発物
質並びに例示的方法が、米国特許出願第4,988,8
80号、同第4,988,881号及び同第5,01
7,791号明細書に記載されている。
【0021】本発明の蛍光体の蛍光効率は、焼成前に蛍
光体ホストにチタンのような賦活物質を少量配合するこ
とによって増大する。このような賦活化は、常用のいず
れの技法によっても行うことができる。有用な技法の例
が、米国特許出願第5,017,791号及び米国特許
出願第2,542,336号明細書、J.F. Sarver の
「Preparation and Luminescent Properties of Ti-Act
ivated Zirconia 」[113Journal of the Electrochemic
al Soc'y., 124-28 (Feb. 1966)] 、並びにL.H.Brixner
の「Structural and Luminescent Properties of the L
n2Hf2O7-Type Rare Earth Hafnates」[19 Mat. Res. Bu
ll., 143-49 (1984)] に記載されている。
【0022】本発明の蛍光体は、所望であれば、別の蛍
光体を配合することによって、特定用途に最適な特性を
有する増感紙を形成することができる。2層以上の蛍光
体含有層を含む増感紙構造において、本発明の蛍光体含
有層が1層以上存在する構造をとることも可能である。
【0023】蛍光体含有層へ構造凝集性を付与するに十
分なバインダーが存在する。バインダーは、蛍光増感紙
に従来より用いられているものと同じものであってもよ
い。このようなバインダーは、X線及び放射輻射線を透
過する有機ポリマーの中から一般に選ばれる。有機ポリ
マーの例として、ポリ(ビニルアルコール)のo−スル
ホベンズアルデヒドアセタールナトリウム、クロロスル
ホン化ポリ(エチレン)、ポリ(酸化アルキレン)及び
ビスフェノールカーボネートを含むコポリマーと高分子
ビスフェノールポリ(カーボネート)との混合物、水性
エタノール可溶性ナイロン、ポリ(アルキルアクリレー
ト及びメタクリレート)並びにアルキルアクリレート及
びメタクリレートとアクリル酸及びメタクリル酸とのコ
ポリマー、ポリ(ビニルブチリル)並びにポリ(ウレタ
ン)エラストマーが挙げられる。これらの及びその他の
有用なバインダーは、米国特許出願第2,502,52
9号、同第2,887,379号、同第3,617,2
85号、同第3,300,310号、同第3,300,
311号及び同第3,743,833号明細書、並びに
Research Disclosure[Vol. 154, F
eb. 1977及びVol. 182, Jun. 1979]に記載されている。
特に好ましい増感紙用バインダーはポリ(ウレタン)で
ある。
【0024】蛍光層を表面に塗被する支持体は、放射線
増感紙に通常用いられているものから選ぶことができ
る。増感紙に典型的に用いられている支持体材料の例と
して、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、ポリエステ
ル(例、ポリエチレンテレフタレート)、ポリアミド、
ポリイミド及びポリカーボネートのようなポリマーのプ
ラスチックフィルム;アルミホイルやアルミニウム合金
箔のような金属シート;普通の紙;バライタ紙;樹脂塗
被紙;二酸化チタン等のような顔料を含む紙;並びにポ
リ(ビニルアルコール)でサイジングした紙、等が挙げ
られる。支持体はポリマーフィルムであることが最も普
通である。画像の鮮鋭性を最高レベルにするためには、
支持体を黒色にするか、或いは透明なものを黒色の裏地
を有するカセットの中で照射されるように取り付ける。
スピードをできるだけ高めるためには、白色の支持体、
例えばチタニアや硫酸バリウムを配合または塗布した支
持体を使用する。スピードと鮮鋭性とのバランスがとれ
た特に好ましい反射性支持体は、米国特許出願第4,9
12,333号明細書に記載されているような反射性マ
イクロレンズレットを含有する支持体である。
【0025】上記の特徴に適合する常用のいずれの増感
紙の特徴、例えばオーバーコート、下塗層、等でも、ま
たはその組合せでも、使用することができる。常用の放
射線写真要素及び増感紙の構成については、Resea
rch Disclosure[Vol. 184, Aug., 1979,
Item 18431]に記載されている。ResearchDi
sclosureはKenneth Mason Pu
blications社(Emsworth、Hamp
shire P010 7DD、英国)から出版されて
いる。
【0026】
【実施例】本発明は、以下の特別な実施例を参照するこ
とによって容易に理解できる。しかしながら、これらの
実施例は例示目的であって、これ以外に本発明の精神及
び範囲から逸脱することなく本発明を実施することは可
能である。例えば、本発明は、実施例に記載した特定の
実験条件、試薬または化学量論比に制限されるものでは
ない。
【0027】試料の評価法 以下の実施例における各蛍光体は、適当な化学量論量の
2 HfO(C2 y2 水和物(HfOCl2 水和物
とシュウ酸とから予め調製したもの)、H2 ZrO(C
2 4 2 水和物(ZrOCl2 水和物とシュウ酸とか
ら予め調製したもの)、SnC2 4 及び(NH)2
iO(C2 4 2 を熱分解することによって調製し
た。所望量の各前駆体を秤量し、めのう乳鉢と乳棒で粉
砕し、その後20mlのアルミナ製るつぼの中でアルミ
ナの蓋をして加熱した。その試料を600℃で1時間加
熱した後、1000℃で6時間加熱した。加熱後、試料
を再度めのう乳鉢と乳棒で粉砕し、そして同じるつぼへ
戻した。その後、試料を1400℃で12時間加熱し
た。
【0028】各蛍光体の相対発光応答は、最初にアルミ
ニウム製貨幣地板(高さ2mm×直径24mm)の中に
各実施例の蛍光体粉末試料を約0.32g/cm2 の被
覆量で充填することによって測定した。次いで、その試
料に濾過済X線を照射した。用いたX線源は、28kV
p及び30mAで作動するX線発生器のタングステンタ
ーゲット管とした。X線は、1.31mmのアルミニウ
ムと0.05mmのモリブデンのフィルターを通して濾
過した。発光応答は、500Vバイアスで作動する光電
子増倍管で測定した。光電子増倍管からの電圧は、高イ
ンピーダンスマイクロボルトデジタルマルチメーターで
測定した。
【0029】各試料の即発放射スペクトルは、最初にア
ルミニウム製貨幣地板(高さ2mm×直径24mm)の
中に各実施例の粉末試料を約0.32g/cm2 の被覆
量で充填することによって得られた。次いで、各試料
に、General Electric XRD 6
(商品名)X線発生器において70kVp及び10mA
で作動するタングステンターゲット管からの未濾過X線
を照射した。即発放射応答は、増感線形ダイオードアレ
イ検出器に結合した格子分光計で測定した。データの獲
得及び処理は、Princeton Applied
ResearchModel 1460 OMA II
I(商品名)光学多チャンネルアナライザーによって制
御した。得られた各即発放射スペクトルを補正して、検
出器−分光写真器の組合せの分光応答を補償した。
【0030】実施例1〜8 実施例1〜8は、本発明の蛍光体の相対発光強度を、錫
酸ハフニウム中のチタン濃度の関数として例示するもの
である。
【0031】これらの実施例では、基本組成を〔(Hf
0.99Zr0.011.4 Sn0.6 1-yTi2y4 とし、そ
のチタン濃度を以下の表1に記載したように変化させ
た。各組成物の相対強度を以下の表1に記載したが、こ
こで実施例1(チタンを含まない)の発光強度値を10
0とし、これを基準点とした。
【0032】
【表1】
【0033】実施例1〜4の即発放射スペクトルは、約
342nmと490nmとに中心をもつ二つの発光帯域
を示した。一方、実施例5〜8では、490nmを中心
とした有意な発光のみが観測された。2yが0.01で
ある場合(実施例4)に、最良の応答が認められたこと
に着目されたい。また、チタン濃度が約0.001〜
0.05の範囲にある組成物において最高の発光強度が
得られたことに着目されたい。
【0034】実施例9〜16 これらの実施例は、本発明の蛍光体における錫濃度の関
数として相対発光強度を例示する。
【0035】これらの実施例では、基本組成を〔(Hf
0.99Zr0.011+x Sn1-x 0.99 5 Ti0.014
し、その錫濃度を以下の表2に記載したように変化させ
た。各組成物の相対即発放射強度を以下の表2に記載し
たが、上記のとおり、実施例1の発光強度値を100と
し、これを基準点とした。
【0036】
【表2】
【0037】〔(Hf0.99Zr0.011.4 Sn0.6
0.995 Ti0.014 (x=0.4)の組成である実施例
12が示す相対強度の高さに着目されたい。実施例12
は、単相斜方晶構造を示した。実施例9(x=1)で
は、その組成はHf1.9701Zr0. 0199Ti0.014 とな
るが、その相対強度は実施例12の単相の錫酸ハフニウ
ムジルコニウムの応答よりも約18%低くなった。実施
例9では、(X線回折による)斜方晶は検出されなかっ
た。実施例10及び実施例11は、単斜晶及び斜方晶の
両方の錫酸ハフニウムジルコニウム結晶を含有した。実
施例13〜16は、正方晶及び斜方晶の両方を含有し
た。各組成物の相対強度は、上記のとおり、実施例1の
強度を100として表2に記載した。実施例9〜16の
結果は、ハフニウム、ジルコニウム及び錫を含有する蛍
光体組成物において斜方晶の比率が増加すると、相対発
光強度が増大することを示している。xが1から−0.
4へ減少すると、即発放射スペクトルは約490nm
(実施例9)から約500nm(実施例16へ若干シフ
トした。
【0038】実施例17〜23 実施例17〜23は、本発明の蛍光体組成物におけるZ
r濃度を関数として相対即発放射強度を例示する。
【0039】これらの実施例では、基本組成を(Hf
1-z Zrz 1.390 Sn0.6 Ti0.014 とした。各組
成物の相対即発放射強度を以下の表3に記載したが、上
記のとおり、実施例1の発光強度値を100とし、これ
を基準点とした。
【0040】
【表3】
【0041】表3が例示するように、zが0.005以
下の場合に最高の応答が起こった。実施例17〜21の
X線回折分析では、単相斜方晶構造しか示されなかっ
た。実施例22は、ほぼ単相であったが、斜方晶相の他
に単斜晶が約2%だけ認められた。実施例23では、斜
方晶相と、少量の単斜晶(約15%)及び正方晶(約1
0%)とが混在していた。
【0042】実施例24 この実施例は、本発明による蛍光体を用いた増感紙の製
造を例示する。実施例1〜8に記載したように、(Hf
0.99Zr0.011.393 Sn0.597 Ti0.014の組成を
示す錫酸ハフニウム系蛍光体を調製した。塩化メチレン
/メタノール混合物にポリウレタンを含む溶液と蛍光体
とを、バインダー1重量部当たり蛍光体1重量部の比率
で混合した。この混合物を、ジルコニアビーズ媒体を用
いたペイントシェイカーで3時間攪拌した。得られた分
散液を、青い「Estar」ポリエステル支持体上に約
2.76g/dm2 の被覆量で塗被した。1.31mm
のアルミニウム及び0.05mmのモリブデンで濾過し
た、28kVp及び30mAで作動するタングステンタ
ーゲット管からのX線で励起した場合に、このコーティ
ングは、(CaWO4 )系増感紙を用いて得られる典型
的信号の大きさの0.77倍の応答を、また市販のガド
リニウムオキシスルフィド系増感紙を用いて得られる典
型的信号の大きさの0.35倍の応答を与えた。
【0043】結晶学的分析 上記実施例で形成した試料の多くを、蛍光体試料中に存
在する相の定量的X線回折分析に供した。同定された相
は、〔(Hf1-z Zrz 1+x Sn1-x 1-yTi2y
4 、HfO2 /ZrO2 (単斜晶)、SnO2 (錫石)
及びTiO2 (ルチル)であった。相の定量化は、「A
METHOD OF QUANTITIVE ANALYSIS WITHOUT STANDARDS 」
[L.S. Levin, J. Appl. Crys., Vol. 10, pp. 147-150
(1977)]に記載されている強度比法に基づいた。以下の
表4に記載した結果は、ほぼ完全な重量%で報告されて
いる。
【0044】
【表4】
【0045】本発明の別の実施態様の一部を、特許請求
の範囲の記載方式に沿って以下のように番号を付したパ
ラグラフ形式で記載した。
【0046】1.以下の関係式を満たす素成分及び酸素
を含む蛍光体組成物: 〔(Hf1-z Zrz 1+x Sn1-x 1-y Ti2y 上式中、xは−0.4〜0.95の範囲にあり、2yは
0〜0.5の範囲にあり、zは1×10-5〜0.5の範
囲にあり、そして前記蛍光体は斜方晶構造を含む。
【0047】2.2yが0である、前記パラグラフ1に
記載の蛍光体組成物。 3.2yが0.0001〜0.2の範囲にある、前記パ
ラグラフ1に記載の蛍光体組成物。 4.xが−0.2〜0.8の範囲にある、前記パラグラ
フ1、2または3に記載の蛍光体組成物。 5.zが1×10-5〜0.1の範囲にある、前記パラグ
ラフ1、2、3または4に記載の蛍光体組成物。 6.ハフニウム及びジルコニウム対錫の比率が7対3で
ある、前記パラグラフ1、2、3または5に記載の蛍光
体組成物。
【0048】7.支持体;並びにX線による励起時にX
線及び放射輻射線に対して透明な有機バインダーと、X
線を吸収してより長波長の電磁輻射線を放射できる蛍光
体とを含む層;を含んで成るX線増感紙であって、前記
蛍光体が以下の式: 〔(Hf1-z Zrz 1+x Sn1-x 1-y Ti2y (上式中、xは−0.4〜0.95の範囲にあり、2y
は0〜0.5の範囲にあり、zは1×10-5〜0.5の
範囲にあり、そして前記蛍光体は斜方晶構造を含む)を
満たす複合成分及び酸素を含むX線増感紙。
【0049】8.2yが0である、前記パラグラフ7に
記載のX線増感紙。 9.2yが0.0001〜0.2の範囲にある、前記パ
ラグラフ7に記載のX線増感紙。 10.zが1×10-5〜0.1の範囲にある、前記パラ
グラフ7、8または9に記載のX線増感紙。
【0050】本発明の少なくとも一つの実施態様の有利
な効果は、本発明の蛍光体は、比較的密度が高く、そし
てX線を吸収し且つこれより長波長のハロゲン化銀が固
有感度を示す分光領域内の電磁輻射線を放射できること
である。その結果、これらの蛍光体はX線増感紙に有用
である。一般に増感紙は、支持体と、蛍光体並びにその
蛍光体をX線で励起したときにX線及び放射輻射線を透
過する有機バインダーを含む層とを有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フィリップ スティーブン ブライアン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ウエストオーバー ドライ ブ 87 (72)発明者 ポール マシュウ ホダーレイン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14617, ロチェスター,ウィノナ ブールーバード 293

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式を満たす素成分及び酸素を含む
    蛍光体組成物: 〔(Hf1-z Zrz 1+x Sn1-x 1-y Ti2y 上式中、 xは−0.4〜0.95の範囲にあり、 2yは0〜0.5の範囲にあり、 zは0〜0.5の範囲にあり、そして前記蛍光体は斜方
    晶構造を含む。
  2. 【請求項2】 支持体;並びにX線による励起時にX線
    及び放射輻射線に対して透明な有機バインダーと、X線
    を吸収してより長波長の電磁輻射線を放射できる蛍光体
    とを含む層;を含んで成るX線増感紙であって、前記蛍
    光体が以下の式: 〔(Hf1-z Zrz 1+x Sn1-x 1-y Ti2y (上式中、 xは−0.4〜0.95の範囲にあり、 2yは0〜0.5の範囲にあり、 zは0〜0.5の範囲にあり、そして前記蛍光体は斜方
    晶構造を含む)を満たす複合成分及び酸素を含むX線増
    感紙。
JP6102408A 1993-05-18 1994-05-17 錫酸ハフニウム系蛍光体組成物及びx線増感紙 Pending JPH0753957A (ja)

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